JPH08803U - ハンドバッグ等の口金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着剤を使用せずに袋体の上部開口縁に簡単
且つ確実に取り付けられる。 【構成】 水平方向に伸びる上枠部材２および上枠部材
２の両端部から下方に伸びる脚部材３からなる一対の下
向きコ字形の口金構成部材１の隣接する各脚部材３下端
にヒンジ４が設けられているハンドバッグ等の口金にお
いて、上枠部材２は、両端部外側面に脚部材３の上端が
接合されている垂直壁５と、垂直壁５の上縁から外方へ
略水平に伸びる上壁６と、上壁６の外縁から垂下する垂
下壁７が設けられ、これら垂直壁５、上壁６および垂下
壁７によって下向き溝部８が形成されており、また、垂
直壁５の下縁には外方へ略水平に伸び且つ所定間隔ごと
に切り欠き９を有する挟止壁１０が設けられ、切り欠き
９により分割された分割挟止壁１０ａが上方へ折り曲げ
可能となされている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、浴衣等の和装の際に携行されるハンドバッグ等の口金に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ハンドバッグ等における袋体の上部開口に取り付けられる口金は、その 上枠部材が、通常、横断面逆Ｕ字状とされており、これに接着剤を流し込むと共 にこの口金に袋体の上部開口縁を挿入していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、袋体の上部開口縁と口金との間に接着剤を流し込む作業が面倒 である上、接着剤を過不足なく流し込むことが困難であることから、しばしば接 着剤が口金より溢れ出て袋体が汚れる場合があり、また接着剤の臭いが作業者に 不快感を与える等、種々の不都合があった。

【０００４】 本考案の目的は、接着剤を使用せずに袋体の上部開口縁に簡単且つ確実に取り 付けられる口金を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、水平方向に伸びる上枠部材および上枠部材の両端部から下方に伸び る脚部材からなる一対の下向きコ字形の口金構成部材の隣接する各脚部材下端に ヒンジが設けられているハンドバッグ等の口金において、上枠部材は、両端部外 側面に脚部材の上端が接合されている垂直壁と、垂直壁の上縁から外方へ略水平 に伸びる上壁と、上壁の外縁から垂下する垂下壁が設けられ、これら垂直壁、上 壁および垂下壁によって下向き溝部が形成されており、また、垂直壁の下縁には 外方へ略水平に伸び且つ所定間隔ごとに切り欠きを有する挟止壁が設けられ、切 り欠きにより分割された分割挟止壁が上方へ折り曲げ可能となされているもので ある。

【０００６】

【作用】

本考案の口金を袋体の上部開口に取り付ける場合、上枠部材の上部に形成され た下向き溝部に袋体の上部開口縁を挿入し得ると共に上枠部材の下部における分 割挟止壁を上方へ折り曲げるだけで、袋体の上部開口縁が分割挟止壁と上記下向 き溝部間に挟み込まれて袋体への取り付けが行える。この場合、袋体の上部開口 縁は、上方へ折り曲げられる分割挟止壁によって下向き溝部内へ押し込まれるた め、袋体の上部開口縁への口金の取り付けが強固となる。また、分割挟止壁は、 その全部を折り曲げる他、袋体の上部開口縁の形状等に対応してその一部だけを 折り曲げることもできる。

【０００７】

【実施例】

本考案の口金を浴衣等の和装用のハンドバックに用いた場合の実施例について 説明する。

【０００８】 水平方向に伸びる上枠部材(2) および上枠部材(2) の両端部から下方に伸びる 脚部材(3) からなる一対の下向きコ字形の口金構成部材(1) の隣接する各脚部材 (3) 下端にヒンジが設けられている口金であって、上枠部材(2) は、両端部外側 面に脚部材(3) の上端が接合されている垂直壁(5) と、垂直壁(5) の上縁から外 方へ略水平に伸びる上壁(6) と、上壁(6) の外縁から垂下する垂下壁(7) が設け られ、これら垂直壁(5) 、上壁(6) および垂下壁(7) によって下向き溝部(8) が 形成されており、また、垂直壁(5) の下縁には外方へ略水平に伸び且つ所定間隔 ごとに切り欠き(9) を有する挟止壁(10)が設けられ、切り欠き(9) により分割さ れた分割挟止壁(10a) が上方へ折り曲げ可能となされている。

【０００９】 ハンドバッグの袋体(11)は、上部に開口を有し、芯材(11a) の内側に裏地(11b ) が縫着され、芯材(11a) の外側にはスポンジ材(11c) および更にその外側には 表地(11d) が縫着されている。

【００１０】 そして、上記構成の袋体(11)の上部開口に上記実施例の口金を取り付ける場合 、袋体(11)の上部開口縁を上枠部材(2) の下向き溝部(8) に挿入すると共に上枠 部材の分割挟止壁(10a) を治具を用いて上方へ折り曲げるだけで袋体(11)への取 り付けが行える。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の口金は、その上枠部材の上部における下向き溝部に袋体の開口縁を挿 入すると共に、同じく上枠部材の下部における挟止壁を上方へ折り曲げるだけで 袋体への取り付けが行えるので、従来のように、接着剤を流し込むという面倒な 作業が一切不要となり、口金の取り付け作業の能率が大幅に向上できる。また、 接着剤の溢出による袋体の汚れや接着剤自体の臭いの問題も一挙に解消される。 しかも、本考案の口金によれば、袋体の上部開口縁は上方へ折り曲げられる分 割挟止壁によって下向き溝部内へ押し込まれるため、袋体の上部開口縁への口金 の取り付けが強固に行える。しかも、袋体の上部開口縁の形状に対応して分割挟 止壁の全部または一部を適宜折り曲げ得るので、各種の袋体への利用が可能であ る等、種々の優れた実用的利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の口金を使用したハンドバッグの斜視図
である。

【図２】図１における本考案の口金の斜視図である。

【図３】同じく口金の取り付け状態を示す要部断面図で
ある。

【符号の説明】

(1) 口金構成部材 (2) 上枠部材 (3) 脚部材 (4) ヒンジ (5) 垂直壁 (6) 上壁 (7) 垂下壁 (8) 下向き溝部 (9) 切り欠き (10) 挟止壁 (10a) 分割挟止壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平方向に伸びる上枠部材(2) および上
   枠部材(2) の両端部から下方に伸びる脚部材(3) からな
   る一対の下向きコ字形の口金構成部材(1) の隣接する各
   脚部材(3) 下端にヒンジ(4) が設けられているハンドバ
   ッグ等の口金において、上枠部材(2) は、両端部外側面
   に脚部材(3) の上端が接合されている垂直壁(5) と、垂
   直壁(5) の上縁から外方へ略水平に伸びる上壁(6) と、
   上壁(6) の外縁から垂下する垂下壁(7) が設けられ、こ
   れら垂直壁(5) 、上壁(6) および垂下壁(7) によって下
   向き溝部(8) が形成されており、また、垂直壁(5) の下
   縁には外方へ略水平に伸び且つ所定間隔ごとに切り欠き
   (9) を有する挟止壁(10)が設けられ、切り欠き(9) によ
   り分割された分割挟止壁(10a) が上方へ折り曲げ可能と
   なされているハンドバッグ等の口金。