JPH0879760A - 動きベクトル検出回路 - Google Patents

動きベクトル検出回路

Info

Publication number
JPH0879760A
JPH0879760A JP21126694A JP21126694A JPH0879760A JP H0879760 A JPH0879760 A JP H0879760A JP 21126694 A JP21126694 A JP 21126694A JP 21126694 A JP21126694 A JP 21126694A JP H0879760 A JPH0879760 A JP H0879760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vector
block
circuit
difference
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21126694A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Nonaka
雅人 野中
Tetsuo Yoshida
哲雄 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP21126694A priority Critical patent/JPH0879760A/ja
Publication of JPH0879760A publication Critical patent/JPH0879760A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な動きベクトルの検出を行い符号化効率
を改善する。 【構成】 差分絶対値回路21によって現画像及び前画
像データ間の差分の絶対値を求め、各累計器22〜25
はブロックを分割したサブブロック単位で差分の絶対値
を累計する。ベクトル選択回路27〜30では各累計結
果に基づき、最も類似度の高いブロックをサブブロック
単位でそれぞれ求め、それらに対応する候補ベクトルを
それぞれ出力する。グループ化回路32〜35が各候補
ベクトルを向きと大きさでグループ化し、多数決回路3
6がグループ化結果の多数決を採り、ベクトル選択回路
27〜30の出力の候補ベクトルの内の孤立したベクト
ルを排除する。多数決の結果得られたグループに基づい
たベクトル、または累計器46とベクトル選択回路51
とを介してブロック単位で求められたベクトルが動きベ
クトルとしてベクトル演算回路57で選択されて出力さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動画像に対する信号処
理で、フレーム間予測における動き補償をするための画
像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、次の文献に記載されるものがあった。 文献1;「映像機器におけるディジタル信号処理技術」
(1989−7−7)株式会社トリケップス、P.36-39 文献2;「TTC標準、第v巻,第3分冊:高位レイヤ
プロトコル符号化方式」電信電話技術委員会発行、P.32
0-326 動画像の高能率符号化において、符号化効率の改善をす
るためにフレーム間予測が用いられることがある。フレ
ーム間予測は、時間的に接近した画像間には高い相関が
あるという性質を利用した画像圧縮方法であり、連続し
た2枚の画像の差分を伝送することで、データ量を削減
する方法である。静止している画像の場合、前画像と現
画像の差分はほとんどないので、符号化効率は非常に高
いものとなる。しかし、動きのある画像では、相関が低
くなって符号化効率が低下する。そのため、前画像と現
画像間の動き量及びその動き方向を示す動きベクトルを
検出し、この動きベクトルを用いて画像の一部または全
部を動かすことによって2枚の画像間の相関を高くして
いる。
【0003】動きベクトルの検出は、ブロックマッチン
グ方法で行うのが一般的である。上記文献1には、その
ブロックマッチング方法が示されている。ブロックマッ
チング方法とは、現画像フレームを複数のブロックに分
割し、その各ブロックに対して前画像中の同じ大きさの
ブロックとの類似度を調べ、その結果で最も類似度の高
いブロックとの位置関係を動きベクトルとして検出する
方法である。1本のベクトルに対する類似度の評価演算
は、2つのブロック間におけるブロック内の同じ位置に
ある画素同士の差分の絶対値または自乗値を、ブロック
内のすべて画素について求め、これを累計することによ
って行う。ブロックサイズがMライン×N画素のとき、
1本のベクトル(i,j)に対する評価演算は、次の
(1)式で表される。
【数1】 この演算をベクトルの探索範囲内に発生するベクトル
(試行ベクトル)全てに対して実施し、評価演算の値が
最小となる試行ベクトルを動きベクトルとして出力す
る。
【0004】図2は、従来の動きベクトル検出回路を示
す構成ブロック図である。動きベクトル検出回路は、ブ
ロックマッチングを行う基準となる現画像データの入力
端子In1と、参照画像である前画像データの入力端子
In2と、各入力端子In1,In2に入力される画像
データのブロック間の相対的な位置関係を示すベクトル
の入力端子In3とを、備えている。各入力端子In
1,In2には入力端子In1,In2からの2系統の
データの差分の絶対値を計算する差分絶対値回路11が
接続され、差分絶対値回路11の出力側には累計器12
が接続されている。累計器12は差分絶対値回路11の
出力を処理ブロック単位に累計するものであり、累計器
12の出力側には累計器12の出力が最小になるときを
検出する最小値検出回路13が接続されている。また、
この動きベクトル検出回路にはレジスタ14が設けられ
ている。入力端子In3はレジスタ14に接続され、レ
ジスタ14は入力端子In3から入力されるベクトル値
をホールドする機能を有している。レジスタ14は最小
値検出回路13が最小値を検出したときに発生する信号
を入力し、その信号が入力されたときにホールドしてい
るベクトル値を出力端子Out1から出力する構成とな
っている。
【0005】次に、図2の動きベクトル検出回路による
動きベクトルの検出の動作を説明する。入力端子In1
には現画像データが入力され、入力端子In2には現画
像データに対して時間的に1フレーム前の画像データ、
つまり前画像データが入力される。これらの画像データ
は、ブロックマッチングを行うブロックサイズを1つの
単位として入力される。まず、第1番目の試行ベクトル
に対する評価演算として、入力端子In1から1ブロッ
クサイズ分の現画像データが入力される。入力端子In
2からは前画像データが1ブロックサイズ分入力され
る。このとき、(1)式におけるi及びjに対応するベ
クトルが、入力端子In3から入力される。現画像デー
タと前画像データの2系統の画像データの類似度を調
べ、その類似度が最も高い時に入力端子In3から入力
されていたベクトルを選択出力することで、動きベクト
ルが検出される。各入力端子In1,In2から順次入
力される画像データは、(1)式iおけるXm,n 及びY
m+i,n+j のデータである。ただし、i及びjは固定であ
る。これらのデータは差分絶対値回路11に入力され、
差分絶対値回路11がXm,n 及びYm+i,n+j のデータの
差分を求めて結果を絶対値に変換する。即ち、(1)式
における|Xm,n −Ym+i,n+j |の演算が行われる。差
分絶対値回路11による演算結果は累計器12に送出さ
れ、累計器12がそれらの累計を求める。ブロック内の
全ての画素についての累計が終了すると、その累計結果
が最小値検出回路13に転送される。最小値検出回路1
3は転送された累計結果を内部に有したレジスタに現段
階における最小値として保持すると共に、最小値を検出
したというパルス情報をレジスタ14に送出する。最小
値検出回路13からのパルス情報に基づき、レジスタ1
4は入力端子In3から入力されている現在処理中のベ
クトル情報、つまり、最初の試行ベクトルを示す情報を
保持する。これで最初の試行ベクトルに対する評価演算
が終了する。
【0006】次に、各入力端子In1,In2からは2
番目の試行ベクトルに対応するデータが入力される。差
分絶対値回路11及び累計器12は最初の試行ベクトル
の場合と同様の処理を行い、2番目の試行ベクトルにお
ける累計値が得られる。最小値検出回路13は、内部に
保持されていた最初のベクトルにおける累計値と今回の
2番目の試行ベクトルにおける累計値を比較する。例え
ば、2番目の試行ベクトルに対応する累計値の方が小さ
い場合に、最小値検出回路13は“H”のパルス情報を
レジスタ14に送出する。“H”のパルス情報によって
現在処理中のベクトル情報を記憶するレジスタ13の内
容が更新される。このように、レジスタ14には、現在
までに処理してきた試行ベクトル中、累計値が最小にな
る時のベクトル情報が保持されることになる。以上の動
作を全ての試行ベクトルに対して行うことで、差分の絶
対値の累計が最小となるベクトルが得られ、このベクト
ルが動きベクトルとして出力端子Out1から出力され
る。
【0007】図2の動きベクトル検出回路で得られた動
きベクトルを用いることで2枚の画像間の類似性が高く
なり、フレーム間予測において動き補償をしない場合に
比べてより効率的なデータ圧縮が可能となる。文献2に
は、動画像符号化の国際標準であるCCITTの勧告
H.261における情報符号化部の説明が記載されてい
る。情報符号化部は動き補償フレーム間予測と直交変換
と量子化の組み合わせである。勧告H.261では、動
きベクトル検出を16画素×16ラインのマクロブロッ
クと呼ばれる単位で行う。ここで得られたベクトルに基
づいてフレーム間予測が行われ、時間的な冗長度が削減
される。この差分を8画素×8ラインのサブブロックと
呼ばれる単位に小分割し、サブブロック単位に2次元離
散コサイン変換(DCT)を行う。変換によって画素デ
ータは周波数領域に置き換えられる。画像信号は低周波
数成分に大きな電力を持つため、変換結果のDCT係数
は特定の周波数成分に情報が集中する。このDCT係数
に対する可変長符号化、或いは高周波成分を制限するこ
と等で画像データ圧縮の効率化が実現されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
動きベクトル検出回路では、次のような課題があった。
即ち、従来のブロックマッチングによる動きベクトル検
出においては、単に差分の累計が小さいものを動きベク
トルとして選択しているため、検出単位であるブロック
の中に複数の異なる動きが存在したり局所的な動きがあ
る場合、実際の動きと異なるベクトルを動きベクトルと
して選定することがある。このように誤ったベクトルの
動きベクトルを用いても、動画像符号化効率が向上しな
いという課題があった。図3は、マクロブロック単位の
動きベクトルとフレーム間差分を示す図であり、この図
を参照しつつ課題を説明する。図3中の(a1)は前フ
レームのあるマクロブロックMB1 の画像、(b)は現
フレーム中でマクロブロックMB1 の位置に存在するマ
クロブロックMB2の画像、(a2)はマクロブロック
MB1に対して動き補償を行った画像、(c)は(b)
と(a2)の画像間のフレーム間差分を示している。
(a1)と(b)の画像は共に、2つの円を含んだ画像
である。(a1)の画像から1フレーム分遅れた画像で
ある(b)の画像においては1つの円は静止し、もう一
方の円が右に移動しているとする。画像(a1)と
(b)間で動きベクトルを(1)式に基づいて求める
と、動きベクトルV♂(以下、♂をベクトル記号とす
る)はマクロブロックMB2に対するベクトルよりも右
に移動したものとなる。この動きベクトルV♂に従うこ
とにより、(a1)の画像の位置をシフトした位置の画
像(a2)が動き補償を行った画像として得られる。
(a2)と(b)の画像間の差分を求めた結果の(c)
が、符号化に用いられるフレーム間差分となる。図3の
(c)における白い部分は差分の発生しない領域であ
り、同図(c)ではマクロブロック内の広い範囲に差分
が発生することになる。
【0009】ここで、動きベクトルの検出を16画素×
16ラインのマクロブロック単位で行い、DCT変換を
単なる8画素×8ラインで行う場合の従来技術の動画像
符号化について説明する。このように、ベクトル検出単
位がDCTの実施範囲よりも大きい場合、即ち、図3の
(c)においてマクロブロックを4分割した小ブロック
(サブブロック)単位でDCTが施される場合、広範囲
に差分が発生していると全てのサブブロックにDCTに
よる係数が発生する。ここで、図3の(a1)の画像と
(b)の画像を比較すれば、1つの円は静止しているの
で動きベクトルを零(0)にすると、右上のサブブロッ
クのみに差分が発生してDCTを行うサブブロックは1
個となる。そのため、DCT後に得られる係数において
も、零ベクトルを用いた方がマクロブロック単位の動き
ベクトルを用いた場合よりも少なくなると考えられる。
以上のように、マクロブロック単位の動きベクトル検出
はマクロブロック内の全ての画素の差分について累計を
求めるため、そのマクロブロック内で複数の動きがある
場合にどの動きにも対応しない動きベクトルを検出する
可能性が在り、符号化効率を高めるための最適な動きベ
クトルを求めることができないという課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、次のように動きベクトル検出回路を構成
している。即ち、現画像及び前画像の2系統の画像デー
タブロックをそれぞれ入力する第1及び第2の入力端子
と、同じブロックサイズを有する前記現画像のブロック
と前画像のブロックの相対的位置関係を示すベクトルを
入力する第3の入力端子と、前記第1及び第2の入力端
子に接続され、前記2系統の画像データブロックの差分
の絶対値を対応する画素毎に求める差分絶対値回路とを
有している。また本発明の動きベクトル検出回路は、前
記差分絶対値回路に接続され、前記ブロックを小分割し
たサブブロック単位で前記差分の絶対値をそれぞれ累計
する複数のサブブロック用累計器と、前記各サブブロッ
ク用累計器の出力に基づいて前記ブロック間の類似度の
高い前画像のブロックをサブブロック単位でそれぞれ求
め、該前画像のブロックに対応する前記ベクトルをそれ
ぞれ送出する複数の第1のベクトル選択回路と、前記差
分絶対値回路に接続され、前記差分の絶対値を前記ブロ
ックサイズ単位で累計するブロック用累計器と前記ブロ
ック用累計器の出力に基づいて前記ブロック間の類似度
の最も高い前画像のブロックを求め、該前画像のブロッ
クに対応する前記ベクトルを送出する第2のベクトル選
択回路とを、備えている。さらに、この動きベクトル検
出回路は、前記各第1のベクトル選択回路の送出したベ
クトルをそれぞれグループ化する複数のグループ化回路
と、前記グループ化回路におけるグループ化結果の多数
決を採り前記複数の第1のベクトル選択回路の送出する
ベクトルのうち孤立したベクトルを排除する多数決回路
と、前記多数決の結果得られたグループに基づいて求め
たブロックを代表するベクトルまたは前記第2のベクト
ル選択回路の送出したベクトルを前記動きベクトルとし
て出力するベクトル演算回路とを、設けている。
【0011】
【作用】本発明は、以上のように動きベクトル検出回路
を構成しているので、ブロックを小分割したサブブロッ
ク単位で差分の絶対値が複数のサブブロック用累計器に
よってそれぞれ累計される。この累計結果は類似度の逆
数であり、サブブロック用累計器はサブブロックごとの
類似度を求めることになる。この類似度に基づいて、ブ
ロック間の類似度の高い前画像のブロックが複数の第1
のベクトル選択回路によってサブブロック単位でそれぞ
れ求められ、それらに対応する候補ベクトルがそれぞれ
送出される。一方、ブロック用累計器はブロック単位で
差分の絶対値を累計して類似度を求め、その類似度に基
づいてブロック間の類似度の最も高い前画像のブロック
が第2のベクトル選択回路によって求められて対応する
ベクトルが送出される。各第1のベクトル選択回路の送
出したベクトルは複数のグループ化回路によってそれぞ
れグループ化され、多数決回路がグループ化結果の多数
決を採る。これにより、ブロック内のサブブロック単位
で求められた候補ベクトルのうち孤立したベクトルが排
除される。即ち、ブロック内で局部的に異なる動きを示
すサブブロックから求められたベクトルが排除される。
その多数決の結果得られたグループに基づいて求めたブ
ロックを代表するベクトルまたは前記第2のベクトル選
択回路の送出したベクトルが動きベクトルとしてベクト
ル演算回路によって出力される。従って、前記課題を解
決できるのである。
【0012】
【実施例】第1の実施例 本実施例の動きベクトル検出回路は、ブロックマッチン
グによる画像の動きベクトル検出にあたり、ブロックマ
ッチングを行うブロックをさらに小さなブロックに分割
し、この小ブロック単位に動きベクトルの候補ベクトル
を求める。そして、得られた複数の候補ベクトルの中か
ら多数決によってブロック全体の動きベクトルを決定す
る。これにより、符号化に適した動きベクトルの検出を
可能にするものである。図4は、動きベクトル検出の手
法を説明する図である。簡単のため、図4では全体の動
きベクトルを16画素×16ラインのマクロブロック単
位に検出し、候補ベクトルは8画素×8ラインのサブブ
ロック単位に検出する場合が示されている。ブロックマ
ッチングで得られたサブブロック単位の候補ベクトルを
図4(a)そのマクロブロックにおける動きベクトルを
図4(b)に示している。ここで、4本の候補ベクトル
Va♂〜Vd♂のうちの3本の候補ベクトルVa♂〜V
c♂cは同じベクトルV1♂であり、残りの1本のベク
トルVd♂がV2♂である。マクロブロックにおける動
きベクトルは、4本の候補ベクトルVa♂〜Vd♂の多
数決で求めるため、孤立しているベクトルVd♂を除い
た3本のベクトルと同じV1♂が動きベクトルとして選
択される。同様に2本の候補ベクトルが一致し、他の2
本の候補ベクトルが互いに異なっている場合、2本の候
補ベクトルが一致したベクトルをマクロブロックにおけ
る動きベクトルとして出力する。また、全ての候補ベク
トルが互いに異なる場合および2本の候補ベクトル同士
が一致する場合には、マクロブロック単位で検出した動
きベクトルを出力する。現実には、複数の候補ベクトル
が一致する確率は低いため、ベクトルの向きおよび大き
さによってグループ化した後、マクロブロックを代表す
るベクトルを求める。
【0013】図1は本発明の第1の実施例を示す動きベ
クトル検出回路の構成ブロック図である。この動きベク
トル検出回路は、図4のように、全体の動きベクトルを
16画素×16ラインのマクロブロック単位に検出し、
候補ベクトルは8画素×8ラインのサブブロックに検出
する場合を想定している。この動きベクトル検出回路
は、ブロックマッチングを行う基準となる現画像データ
の入力端子In1と、参照画像である前画像データの入
力端子In2と、入力端子In1,In2から入力され
る現フレームと前フレームの画像データブロックの位置
関係を示すベクトルが入力される処理ベクトルデータ入
力端子In3とを有している。2個の入力端子In1,
In2は差分絶対値回路21に接続されている。差分絶
対値回路21は各入力端子In1,In2からの2系統
の画像データの差分の絶対値を計算する機能を有し、差
分絶対値回路21の出力側にはサブブロック用の4個の
累計器22〜25と1個のマクロブロック用の累計器2
6とが並列に接続されている。各累計器22〜25は差
分絶対値回路21の出力をサブブロック単位に累計する
ものであり、累計器26は差分絶対値回路21の出力を
マクロブロック単位に累計するものである。各累計器2
2〜25の出力側にはベクトル選択回路27〜30がそ
れぞれ接続され、累計器26の出力側にはベクトル選択
回路31が接続されている。各ベクトル選択回路27〜
30の入力側には、さらに入力端子In3が接続され、
それらベクトル選択回路27〜30は各累計器22〜2
5の出力が最小になるときの入力端子In3からのベク
トル値をそれぞれ出力する接続となっている。
【0014】累計器26の出力側にはベクトル選択回路
31が接続され、そのベクトル選択回路31の入力側に
は入力端子In3が接続されいる。ベクトル選択回路3
1は、累計器26の出力が最小になったときの入力端子
In3からのベクトル値を出力するものである。各ベク
トル選択回路27〜30の出力側にはグループ化回路3
2〜35がそれぞれ接続され、各グループ化回路32〜
35の出力端子は多数決回路36に接続されている。ベ
クトル検出回路31の出力側には、ベクトル演算回路3
7が接続されている。このベクトル演算回路37の複数
の入力端子にはさらに各ベクトル選択回路27〜30の
出力端子が接続されると共に多数決回路36の出力端子
も接続されている。各グループ化回路32〜35はベク
トル選択回路27〜30から出力されるサブブロック単
位の候補ベクトルをベクトルの向き及び大きさでグルー
プ分けする回路であり、多数決回路36はグループ分け
の結果、最も多くの候補ベクトルが含まれるグループを
選択出力する構成となっている。ベクトル演算回路37
は多数決回路36の出力とベクトル選択回路27〜31
の出力とに基づき、マクロブロックを代表する動きベク
トルを求める機能を有し、ベクトル演算回路37の出力
が出力端子Out2を介して外部に出力される接続とな
っている。
【0015】次に、図1の動きベクトル検出回路の動作
を説明する。ブロックマッチングによる動きベクトルの
検出は、時間的に離れた2枚の画像間で互い空間的な位
置関係をずらしながら類似度を調べ、類似度の最も高い
時の位置関係を求めることで実現される。本実施例にお
いても、基本的にこの流れに沿った検出を行う。入力端
子In1からは現画像データ、入力端子In2からは現
画像データよりも時間的に1フレーム前のデータ、即ち
前画像データが入力される。第1番目の試行ベクトルの
類似度を調べるため、前画像データは第1番目の試行ベ
クトルが意味する位置のデータが、1マクロブロック分
入力される。現画像データについては、基準となるマク
ロブロックのデータが同じく1マクロブロック分入力さ
れる。ここで、1単位時間(サイクル)にはそれぞれ1
画素のデータが入力されるので、1マクロブロック分の
データ入力には256サイクル必要となる。ある時間に
おける入力データのブロック内の位置は、現画像及び前
画像とも同じ位置である。即ち、現画像データの入力に
おいて、第1サイクルでマクロブロックの左上のデー
タ、第2サイクルでその右隣のデータという順で入力さ
れたとすると、前画像データも同様に第1サイクルでマ
クロブロックの左上のデータ、第2サイクルでその右隣
のデータという順で入力される。また、入力端子In3
からは第1番目の試行ベクトルのベクトル値、即ち
(1)式におけるYm+i,n+j のiとjの値が入力され
る。
【0016】以上のように入力される各データに基づ
き、第1番目の試行ベクトルに対応するブロック間の類
似度が調べられる。ブロックマッチングによりベクトル
を検出するために、まず時間的に離れた2つの画像間の
差分の絶対値が差分絶対値回路21で求められる。差分
絶対値回路21の入力は、iとjの値を固定した(1)
式におけるXm,n 及びYm+i,n+j であるので、|Xm,n
−Ym+i,n+j |の演算が行われる。各累計器22〜25
は図4の(a1)の4本の候補ベクトルVa♂〜Vd♂
を求めるために、差分絶対値をサブブロック別に累計す
る。各累計器22〜25は64個のデータをそれぞれ累
計することになる。一方、累計器26はマクロブロック
全体の候補ベクトルを求めるために、差分絶対値回路2
1からの256個の出力データを全て累計する。各累計
器22〜25の出力は(1)式におけるDi,j 、即ち
(1)式の右辺となる。ブロックマッチングにおける類
似度は、Di,j の値の大小で評価される。各ベクトル選
択回路27〜30では累計器22〜25で得られた累計
結果から、各サブブロックにおいて最も類似度の高いベ
クトルを選択して出力する。つまり累計値が最小値とな
るものに対し、そのときの入力端子In3から入力され
ていたベクトル値を出力する。最小値の検出は、入力さ
れてくる累計値を逐次比較することで実現される。現時
点では最初の試行ベクトルを調査している段階のため、
入力される累計値は無条件に最小値とみなされ、この最
小値が各ベクトル選択回路27〜30内の最小値レジス
タに、入力端子In3からの第1番目の試行ベクトルを
示すベクトル値と共に保持される。同様に、累計器26
の出力はベクトル選択回路31に入力され、その累計値
と第1番目の試行ベクトルを示すベクトル値とが共に保
持される。
【0017】第1番目の試行ベクトルに対する類似度の
評価が終了すると、入力端子In1及びIn2からは2
番目の試行ベクトルに対応する画像データ、入力端子I
n3からはその2番目の試行ベクトルを示すベクトル値
が入力される。入力端子In1からの現画像データはベ
クトル探索の基準データであり、第1番目と空間的に同
じ位置のデータが入力され、入力端子In2からの前画
像データは第1番目のデータとは空間的にずれた位置の
データ、即ち、(1)式におけるYm+i,n+j 中のi,j
の値を変化させたデータが入力される。入力端子In3
からは2番目の試行ベクトルに対するiとjが入力され
る。これらのデータに基づき、2番目の試行ベクトルに
対する類似度が調べられる。第1番目の試行ベクトルの
場合と同様に、入力端子In1及びIn2からのデータ
の差分の絶対値が差分絶対値回路21で求められ、各累
計器22〜25はサブブロック単位にその差分の絶対値
を累計する。累計器26はマクロブロック単位に差分の
絶対値を累計する。ベクトル選択回路27〜31では、
内部レジスタに保持された第1番目の試行ベクトルに対
する累計結果と、今回入力された2番目の試行ベクトル
に対応した累計結果とをそれぞれ比較し、値の小さい方
を最小値としてレジスタに格納すると共にそれに対応す
るベクトル値を格納する。
【0018】以上の処理を全ての試行ベクトルに対して
行うことで、ベクトル選択回路27〜30には各サブロ
ックにおける候補ベクトルが格納され、ベクトル選択回
路31にはマクロブロック全体の候補ベクトルが格納さ
れたことになる。全ての試行ベクトルに対する一連の処
理が終了した段階で、ベクトル選択回路27〜30から
は、各サブブロックにおける候補ベクトルが出力され、
ベクトル選択回路31からはマクロブロック全体の候補
ベクトルが出力される。このマクロブロックにおける候
補ベクトルは、図2における従来技術で得られる動きベ
クトルと同じ物である。グループ化回路32〜35で
は、各サブブロックの候補ベクトルをベクトルの向き及
び大きさによってグループに分ける。図5は、候補ベク
トルのグループ化を説明する図である。候補ベクトルと
してベクトルV♂が得られたとする。このベクトルV♂
が、図5のように左上に向かってある一定以上の大きさ
を持っているとすると、ベクトルV♂はグループ4の領
域に含まれる。同様に他の候補ベクトルに対してもグル
ープ化を行うことで、すべてのサブブロックの候補ベク
トルはグループ0〜7の8種類のグループに分類され
る。グループ化を行わない場合、候補ベクトルの種類は
試行ベクトルの数だけ存在するため、候補ベクトルの値
がすべて分散して後の多数決回路36での多数決結果が
出ない可能性が高くなる。グループ化を行うことで、候
補ベクトルは少数のグループに収束し、多数決回路36
での結論が出易くなる。
【0019】サブブロックはマクロブロック中に4個あ
るため、グループ化された候補ベクトルは4本ある。多
数決回路36ではこれら候補ベクトルを元に、マクロブ
ロックを代表するグループを選択する。多数決回路36
は候補ベクトル4本に対して多数決を採り、図4の処理
のように、8種類のグループの内で最も多くの候補ベク
トルを含むグループをマクロブロックを代表するグルー
プとして出力する。ここで、最も多くの候補ベクトルを
含むグループが得られない場合には、マクロブロックを
代表するグループは「該当なし」として出力する。多数
決回路36の出力のマクロブロックを代表するグループ
とベクトル選択回路27〜31の出力のグループ化され
る前の候補ベクトルとから、ベクトル演算回路37はマ
クロブロックを代表する動きベクトルを求める。動きベ
クトルの決定方法はいろいろ考えられる。例えば、マク
ロブロックを代表するグループ内に含まれる候補ベクト
ルを選択し、次にこれらのベクトルの平均を求めてマク
ロブロックの動きベクトルとして出力する方法等が考え
られる。ここで、マクロブロックを代表するグループが
「該当なし」の場合、ベクトル選択回路31からのマク
ロブロック単位に求めた動きベクトルをベクトル演算回
路37はそのまま出力する。
【0020】以上のように、本実施例では、ブロックマ
ッチングによる動きベクトルの検出において、従来技術
で行われていたマクロブロック単位のベクトル検出と平
行してサブブロック単位のベクトル検出を行い、サブブ
ロック単位の検出結果中で孤立したベクトルを多数決回
路36で排除する。そのため、ブロックマッチングのブ
ロックサイズ(マクロブロック)内に複数の違う動きが
存在する場合においても、フレーム間の予測効率の低下
させない動きベクトルの検出が可能となる。また、図1
の動きベクトル検出回路は、図2の従来技術による回路
の処理手順を大幅に変更することのない回路であり、サ
ブブロック単位にベクトル検出を行う回路の累計器22
〜25及びベクトル選択回路27〜30と、サブブロッ
ク単位のベクトルの中から孤立したベクトルを排除する
回路のグループ化回路32〜35及び多数決回路36と
を追加することのみで実現できる。ここで、サブブロッ
ク単位のベクトル検出は従来のマクロブロック単位のベ
クトル検出と差分絶対値回路21が共通であるため、比
較的少ない回路追加で実現することができる。一方、本
実施例では、動画像符号化の標準であるH.261,M
PEG,MPEG2等の枠をはみ出すことなく、符号化
効率の改善が図れる。
【0021】第2の実施例 図6は、本発明の第2の実施例を示す動きベクトル検出
回路の構成ブロック図である。第1の実施例の動きベク
トル検出回路では、各サブブロックでの候補ベクトル数
を1本としているが、本実施例では複数の候補ベクトル
をサブブロックごとに求める構成としている。このこと
により、多数決回路における判定が出易くなってフレー
ム間予測の効率がさらに高まる。この第2の実施例にお
いても、簡単のため、全体の動きベクトルを16画素×
16ラインのマクロブロック単位に検出し、候補ベクト
ルは8画素×8ラインのサブブロックに検出する場合を
想定している。ただし、各サブブロックでの候補ベクト
ル数は2本としている。図6の動き検出回路は、ブロッ
クマッチングを行う基準となる現画像データの入力端子
In1と、参照画像である前画像データの入力端子In
2と、入力端子In1,In2から入力される現フレー
ムと前フレームの画像データブロックの位置関係を示す
ベクトルが入力される処理ベクトルデータ入力端子In
3とを有している。2個の入力端子In1,In2は差
分絶対値回路41に接続されている。差分絶対値回路4
1は各入力端子In1,In2からの2系統の画像デー
タの差分の絶対値を計算する機能を有し、差分絶対値回
路41の出力側にはサブブロック用の4個の累計器42
〜45と1個のマクロブロック用の累計器46とが並列
に接続されている。各累計器42〜45は差分絶対値回
路41の出力をサブブロック単位に累計するものであ
り、累計器46は差分絶対値回路41の出力をマクロブ
ロック単位に累計するものである。各累計器42〜45
の出力側にはベクトル選択回路47〜50がそれぞれ接
続され、累計器46の出力側にはベクトル選択回路51
が接続されている。各ベクトル選択回路47〜50の入
力側は、さらに入力端子In3が接続され、それらベク
トル選択回路47〜50は各累計器42〜45の出力が
最小及び2番目に小さい値の時の入力端子In3からの
ベクトル値をそれぞれ出力する機能を有している。累計
器46の出力側にはベクトル選択回路51が接続され、
そのベクトル選択回路51の入力側にも入力端子In3
が接続されている。ベクトル選択回路51は、累計器4
6の出力が最小になったときの入力端子In3からのベ
クトル値を出力するものである。
【0022】各ベクトル選択回路47〜50の出力側に
はグループ化回路52〜55がそれぞれ接続され、各グ
ループ化回路52〜55の出力端子は多数決回路56に
接続されている。ベクトル検出回路51の出力側には、
ベクトル演算回路57が接続されている。このベクトル
演算回路57の複数の入力端子にはさらに各ベクトル選
択回路47〜50の2本の出力端子が接続されると共に
多数決回路56の出力端子も接続されている。各グルー
プ化回路52〜55はベクトル選択回路47〜50から
出力されるサブブロック単位の候補ベクトルをベクトル
の向き及び大きさでグループ分けする回路であり、多数
決回路56はグループ分けの結果、最も多くの候補ベク
トルが含まれるグループを選択出力する構成となってい
る。ベクトル演算回路57は多数決回路56の出力とベ
クトル選択回路47〜51の出力とに基づき、マクロブ
ロックを代表する動きベクトルを求める機能を有し、ベ
クトル演算回路57の出力が出力端子Out3を介して
外部に出力される接続となっている。
【0023】次に、図6の動きベクトル検出回路の動作
を説明する。入力端子In1からは現画像データ、入力
端子In2からは現画像データよりも時間的に1フレー
ム前のデータが入力される。前画像データはある試行ベ
クトルの位置データが1マクロブロック分入力される。
現画像データについては、基準となるマクロブロックの
データが同じく1マクロブロック分入力される。1単位
時間(サイクル)にはそれぞれ1画素のデータが入力さ
れるので、1マクロブロック分のデータ入力には256
サイクル必要となる。ある時間における入力データのブ
ロック内の位置は、現画像及び前画像とも同じ位置であ
る。入力端子In3からは入力端子In1,In2から
の画像データの空間的な位置関係を示すベクトル、即ち
(1)式におけるYm+i,n+j のiとjの値が入力され
る。
【0024】以上のように入力される各データに基づ
き、ブロック間の類似度が調べられる。第1の実施例と
同様に、まず時間的に離れた2つの画像間の差分の絶対
値が差分絶対値回路41で求められる。差分絶対値回路
41では、(1)式の|Xm,n−Ym+i,n+j |の演算が
行われる。各累計器42〜45は、差分絶対値回路41
の256個の出力データを各サブブロック別にそれぞれ
64個ずつ累計し、累計器46はマクロブロック全体の
候補ベクトルを求めるために、差分絶対値回路41から
の256個の出力データを全て累計する。各累計器42
〜45の出力は(1)式におけるDi,j 、即ち(1)式
の右辺となり、この値の大小でブロックマッチングにお
ける類似度は評価される。各ベクトル選択回路47〜5
0では累計器42〜45で得られた累計結果から、各サ
ブブロックにおいて類似度の高いベクトルを上位2本選
択して出力する。つまり累計値が小さいもの上位2個に
対し、そのときの入力端子In3から入力されていたベ
クトル値を選択出力する。第1の実施例では、最も類似
度の高い場合のみ出力するようにしていたが、本実施例
では類似度の高い上位2つについて出力する。最小値及
び準最小値の検出は、入力されてくる累計値を逐次比較
することで実現される。最初の試行ベクトルを調査して
いる時点では、入力される累計値は無条件に最小値とみ
なされ、この最小値が各ベクトル選択回路47〜50内
の最小値レジスタに、入力端子In3からの第1番目の
試行ベクトルを示すベクトル値と共に保持される。同様
に、累計器46の出力はベクトル選択回路51に入力さ
れ、その累計値と第1番目の試行ベクトルを示すベクト
ル値とが共に保持される。
【0025】第1番目の試行ベクトルに対する類似度の
評価が終了すると、入力端子In1及びIn2からは2
番目の試行ベクトルに対応する画像データ、入力端子I
n3からはその2番目の試行ベクトルを示すベクトル値
が入力される。入力端子In1からの現画像データはベ
クトル探索の基準データであり、第1番目と空間的に同
じ位置のデータが入力され、入力端子In2からの前画
像データは第1番目のデータとは空間的にずれた位置の
データ、即ち、(1)式におけるYm+i,n+j 中のi,j
の値を変化させたデータが入力される。入力端子In3
からは2番目の試行ベクトルに対するiとjが入力され
る。これらのデータに基づき、2番目の試行ベクトルに
対する類似度が調べられる。第1番目の試行ベクトルの
場合と同様に、入力端子In1及びIn2からのデータ
の差分の絶対値が差分絶対値回路41で求められ、各累
計器42〜45はサブブロック単位にその差分の絶対値
を累計する。累計器46はマクロブロック単位に差分の
絶対値を累計する。ベクトル選択回路47〜50では、
内部レジスタに保持された第1番目の試行ベクトルに対
する累計結果と、今回入力された2番目の試行ベクトル
に対応した累計結果とをそれぞれ比較し、値の小さい方
を最小値としてレジスタに格納すると共にそれに対応す
るベクトル値を格納する。ここで、1番目の試行ベクト
ルに対する累計結果が2番目の試行ベクトルに対する累
計結果よりも小さい場合、2番目の試行ベクトルに対す
る累計結果及びそれに対応するベクトル値が準最小値レ
ジスタに無条件に書込まれる。逆に、1番目の試行ベク
トルに対する累計結果が2番目の試行ベクトルに対する
累計結果よりも大きい場合は、最小値レジスタに第2の
試行ベクトルに対する累計結果及びこのときのベクトル
値が書込まれ、それまで最小値レジスタに書込まれてい
た第1番目の試行ベクトルに対する累計結果は準最小値
レジスタに転送される。一方、ベクトル選択回路51は
準最小値レジスタを持たないため、比較結果の小さいほ
うの累計結果が最小値レジスタに格納される。
【0026】第3番目の試行ベクトルに対しても同様の
処理が行われる。3番目以降の試行ベクトルではベクト
ル選択回路47〜50の最小値レジスタ及び準最小値レ
ジスタに過去の累計結果が保持されているので、双方の
レジスタの内容と新たに入力された累計値とが比較さ
れ、小さいもの上位2つがそれら最小値レジスタ及び準
最小値レジスタに残される。同じく、ベクトル選択回路
51では最小値レジスタに保持されている値と新たに入
力された累計値とが比較され、より小さい方の累計値が
最小値レジスタに書込まれる。以上の処理を全ての試行
ベクトルに対して行うことで、ベクトル選択回路47〜
50には各サブロックにおける候補ベクトルが各2本ず
つ格納され、ベクトル選択回路51にはマクロブロック
全体の候補ベクトルが1本格納されたことになる。全て
の試行ベクトルに対する一連の処理が終了した段階で、
ベクトル選択回路47〜50からは、各サブブロックに
おける候補ベクトルが2本ずつ出力され、ベクトル選択
回路51からはマクロブロック全体の候補ベクトルが1
本出力される。このマクロブロックにおける候補ベクト
ルは、図2における従来技術で得られる動きベクトルと
同じものである。
【0027】グループ化回路52〜55では、各サブブ
ロックにつき2本の候補ベクトルをベクトルの向き及び
大きさによってグループに分ける。グループに分けるや
り方は、図5と同様であり、例えば各候補ベクトルは8
個のグループに分けられる。グループ化された候補ベク
トルは各サブブロックにつき2本ずつあり、1マクロブ
ロックにはサブブロックが4個あるため、合計8本のあ
ることになる。ここで、これら候補ベクトルには累計値
が最小の場合の第1候補ベクトルと累計値が2番目に小
さい第2候補ベクトルとが存在する。多数決回路56は
これらの候補ベクトルに基づいて、マクロブロックを代
表するグループを選択する。選び方にはいろいろな方法
が考えられる。例えば、第1候補ベクトル4本に対して
多数決を採り、8種類のグループの内の最も多くの候補
ベクトルを含むグループをマクロブロックを代表とする
グループとして出力する。ここで、最も多くの候補ベク
トルを含むグループが複数存在する場合には、第2候補
ベクトルの多数決結果を用いて複数のグループの内から
マクロブロックを代表するグループを選択する。また、
第2候補ベクトルの多数決結果でも、最も多くの候補ベ
クトルを含むグループが複数存在する場合には、マクロ
ブロックを代表するグループは「該当無し」として出力
される。
【0028】多数決回路56の出力のマクロブックを代
表するグループとベクトル選択回路47〜51の出力の
グループ化される前の候補ベクトルとから、ベクトル演
算回路57はマクロブロックを代表する動きベクトルを
求める。動きベクトルの決定方法についてもいろいろ考
えられる。例えば、マクロブロックを代表するグループ
内に含まれる第1候補ベクトルが選択され、次にこれら
のベクトルの平均が求められてマクロブロックの動きベ
クトルとして出力される。また、マクロブロックを代表
するグループが、第2候補ベクトルも含めた多数決で求
められている場合、第2候補ベクトルも平均演算に加え
られて動きベクトルが求められる。ここで、マクロブロ
ックを代表するグループが「該当なし」の場合、ベクト
ル選択回路51からのマクロブロック単位に求めた動き
ベクトルが、ベクトル演算回路57によってそのまま出
力される。以上のように、本実施例では、サブブロック
単位の候補ベクトルを2本ずつにすることで、多数決回
路56で孤立したベクトルの判定が正確になり、第1の
実施例よりもさらに、フレーム間の予測効率を向上する
ことができる。また、図6の回路は、図1におけるベク
トル選択回路27〜31以降の回路を変更するだけよ
く、第1の実施例と同様に従来技術の回路の処理手順を
大幅に変更することなく実現される。
【0029】なお、本発明は、上記実施例に限定されず
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。 (1) 第1及び第2の実施例は動画像符号化装置にお
けるフレーム間の動きベクトル検出に適応した例である
がフィールド単位の動きベクトル検出とフレーム単位の
動き検出の切り替え判定にも応用することができる。動
き補償予測符号化において、フィールド単位に検出した
動きベクトルとフレーム単位に検出した動きベクトルを
切り替えて利用する場合がある。走査線毎に第1フィー
ルドのデータ、第2フィールドのデータと交互にデータ
入力される。フィールド単位の動きベクトル検出では、
第1及び第2フィールドにおける動きベクトルを各フィ
ールドに分け、各フィールド単位にブロックマッチング
することで、第1及び第2フィールドにおける動きベク
トルが求められる。即ち、前画像のフィールドと現画像
のフィールドの差分の絶対値が求められ、これを入力さ
れたブロック内のすべてのデータに対し累計が求められ
る。累計結果が最小となるベクトルを動きベクトルとし
て出力する。一方フレーム間のベクトル検出では、走査
前記毎に切り替わるフィールドを意識することなくブロ
ックマッチングで処理を行う。以上のようにして、フィ
ールド単位に2本、フレーム単位に1本の動きベクトル
が求められる。動き補償はフィールド単位またはフレー
ム単位のいずれか一方でしか行わないので、どちらを用
いるか判定する必要がある。
【0030】一般にそのフィールド/フレームの判定
は、それぞれのベクトルを用いたときの差分の自乗値の
累計の大小で判断される。即ち、第1フィールドにおけ
る差分の自乗値の累計と第2フィールドにおける自乗値
の累計との和が、フレームにおける差分の自乗値の累計
より小さいとき、フィールド間の動き補償を行う。本発
明の動きベクトル検出回路によれば、ブロックマッチン
グを行うブロックをサブブロックに小分割する段階で、
フィールドを意識した分割を行い、この複数の小ブロッ
クで得られる候補ベクトルを多数決回路36または56
に入力することでフィールド/フレームの判定結果及び
その時のベクトル値を得ることができる。即ち、多数決
の結果がフィールド間で別れたものであった場合、フィ
ールド間の動き補償とし、そうでない場合にフレーム間
の動き補償とする。このように、第1及び第2の実施例
を用いることによって、判定演算に必要な自乗回路等が
不要となり、回路規模の削減が可能となる。
【0031】(2) 第1及び第2の実施例において、
マクロブロックのサイズを16画素×16ライン、サブ
ブロックのサイズを8画素×8ラインとしているが、両
方とも他のサイズとしても差し支えない。また、各候補
ベクトルのグループ化方法や最終的にブロックの代表と
なるベクトルを決定する方法についても、限定されるも
のではない。 (3) 第2の実施例では、各サブブロックにつき2本
の候補ベクトルを求めるようにしているが、さらに本数
を増して多数決結果を出し易い構成としてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ブロックを小分割したサブブロックごとに、現画
像のブロックと前画像のブロック間の相対的位置関係を
示すベクトルを求めるためにサブブロック用累計器と第
1のベクトル選択回路とグループ化回路とを備え、さら
に多数決回路を設けているので、ブロック内で異なる動
きをするサブブロックや局所的動きを示すサブブロック
による影響を排除してブロックを代表する動きベクトル
を正確に検出することができる。そのため、前画像と現
画像の2枚の画像間の類似性が高くなり、効率の良い画
像圧縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す動きベクトル検出
回路の構成ブロック図である。
【図2】従来の動きベクトル検出回路を示す構成ブロッ
ク図である。
【図3】マクロブロック単位の動きベクトルとフレーム
間差分を示す図である。
【図4】動きベクトル検出の手法を説明する図である。
【図5】候補ベクトルのグループ化を説明する図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施例を示す動きベクトル検出
回路の構成ブロック図である。
【符号の説明】
21,41 差分絶対値回路 22〜25,42〜45 サブブロック用累計器 26,46 ブロック用累計器 27〜30,47〜50 サブブロック用ベクトル
選択回路 31,51 ブロック用ベクトル選択
回路 32〜35,52〜55 グループ化回路 36,56 多数決回路 37,57 ベクトル演算回路 In1,In2,In3 入力端子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現画像及び前画像の2系統の画像データ
    ブロックをそれぞれ入力する第1及び第2の入力端子
    と、 同じブロックサイズを有する前記現画像のブロックと前
    画像のブロックの相対的位置関係を示すベクトルを入力
    する第3の入力端子と、 前記第1及び第2の入力端子に接続され、前記2系統の
    画像データブロックの差分の絶対値を対応する画素毎に
    求める差分絶対値回路と、 前記差分絶対値回路に接続され、前記ブロックを小分割
    したサブブロック単位で前記差分の絶対値をそれぞれ累
    計する複数のサブブロック用累計器と、 前記各サブブロック用累計器の出力に基づいて前記ブロ
    ック間の類似度の高い前画像のブロックをサブブロック
    単位でそれぞれ求め、該前画像のブロックに対応する前
    記ベクトルをそれぞれ送出する複数の第1のベクトル選
    択回路と、 前記差分絶対値回路に接続され、前記差分の絶対値を前
    記ブロックサイズ単位で累計するブロック用累計器とを
    備え、 前記ブロック用累計器の出力に基づいて前記ブロック間
    の類似度の最も高い前画像のブロックを求め、該前画像
    のブロックに対応する前記ベクトルを送出する第2のベ
    クトル選択回路と、 前記各第1のベクトル選択回路の送出したベクトルをそ
    れぞれグループ化する複数のグループ化回路と、 前記グループ化回路におけるグループ化結果の多数決を
    採り前記複数の第1のベクトル選択回路の送出するベク
    トルのうち孤立したベクトルを排除する多数決回路と、 前記多数決の結果得られたグループに基づいて求めたブ
    ロックを代表するベクトルまたは前記第2のベクトル選
    択回路の送出したベクトルを前記動きベクトルとして出
    力するベクトル演算回路とを、 設けたことを特徴とする動きベクトル検出回路。
JP21126694A 1994-09-05 1994-09-05 動きベクトル検出回路 Withdrawn JPH0879760A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21126694A JPH0879760A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 動きベクトル検出回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21126694A JPH0879760A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 動きベクトル検出回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0879760A true JPH0879760A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16603074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21126694A Withdrawn JPH0879760A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 動きベクトル検出回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0879760A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003036510A1 (fr) * 2001-10-22 2003-05-01 Sony Corporation Procede de traitement de signaux et unite de traitement
JP2005182829A (ja) * 2003-12-23 2005-07-07 Genesis Microchip Inc 一時的動きベクトルフィルタリング
US7236634B2 (en) 2003-02-04 2007-06-26 Semiconductor Technology Academic Research Center Image encoding of moving pictures
US7720235B2 (en) 2001-10-22 2010-05-18 Sony Corporation Signal processing method and apparatus, signal processing program, and recording medium
US7729545B2 (en) 2001-10-22 2010-06-01 Sony Corporation Signal processing method and method for determining image similarity
JP2011082703A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 予測ベクトル補正装置及びプログラム
US8019124B2 (en) 2003-12-23 2011-09-13 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Robust camera pan vector estimation using iterative center of mass
US8335257B2 (en) 2003-12-23 2012-12-18 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Vector selection decision for pixel interpolation

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003036510A1 (fr) * 2001-10-22 2003-05-01 Sony Corporation Procede de traitement de signaux et unite de traitement
CN1295635C (zh) * 2001-10-22 2007-01-17 索尼公司 信号处理方法及设备
US7720235B2 (en) 2001-10-22 2010-05-18 Sony Corporation Signal processing method and apparatus, signal processing program, and recording medium
US7729545B2 (en) 2001-10-22 2010-06-01 Sony Corporation Signal processing method and method for determining image similarity
US8255214B2 (en) 2001-10-22 2012-08-28 Sony Corporation Signal processing method and processor
US7236634B2 (en) 2003-02-04 2007-06-26 Semiconductor Technology Academic Research Center Image encoding of moving pictures
JP2005182829A (ja) * 2003-12-23 2005-07-07 Genesis Microchip Inc 一時的動きベクトルフィルタリング
US8019124B2 (en) 2003-12-23 2011-09-13 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Robust camera pan vector estimation using iterative center of mass
US8315436B2 (en) 2003-12-23 2012-11-20 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Robust camera pan vector estimation using iterative center of mass
US8335257B2 (en) 2003-12-23 2012-12-18 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Vector selection decision for pixel interpolation
US8588306B2 (en) 2003-12-23 2013-11-19 Tamiras Per Pte. Ltd., Llc Temporal motion vector filtering
JP2011082703A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 予測ベクトル補正装置及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5844394B2 (ja) 適応探索範囲を用いた動き推定
US5539469A (en) Apparatus for determining motion vectors through the use of an adaptive median filtering technique
KR100534207B1 (ko) 비디오 부호화기의 움직임 추정기 및 그 방법
JP2924431B2 (ja) 符号化方式
US6418168B1 (en) Motion vector detection apparatus, method of the same, and image processing apparatus
EP0510972A2 (en) Image coding method and apparatus
KR101217627B1 (ko) 블록 기반의 움직임 추정 방법 및 장치
JP2006245932A (ja) 動画像処理装置、動画像処理方法、及び動画像処理プログラム
Kamble et al. Modified three-step search block matching motion estimation and weighted finite automata based fractal video compression
JPH0879760A (ja) 動きベクトル検出回路
JPH11177980A (ja) 適応的インタレース走査形状情報符号化/復号化装置および方法
EP0720356A1 (en) Apparatus for determining motion vectors
WO2003056838A1 (en) Moving picture compression/coding apparatus and motion vector detection method
JP2001516185A (ja) サブサンプリング技法を採用する動き推定方法及び装置
JP2003085566A (ja) 対応点探索方法及びこれを用いたマッチング装置
JP4483085B2 (ja) 学習装置、適用装置、学習方法および適用方法
JP4490351B2 (ja) 階層間予測処理方法,階層間予測処理装置,階層間予測処理プログラムおよびその記録媒体
CN1127906A (zh) 运动矢量检测设备
KR101011894B1 (ko) 영상의 그룹을 코딩 또는 디코딩하기 위한 방법
JPH1023420A (ja) 動き検出方法および動き検出装置
KR0156958B1 (ko) 2차원 영상의 웨이브렛 변환 영역에서 가변 블럭 크기를 갖는 움직임 추정 장치
JP4154772B2 (ja) 画像情報変換装置および変換方法
JP3694052B2 (ja) 動きベクトル検知装置
JP2897655B2 (ja) 動きベクトル検出装置
WO2021095245A1 (ja) 画像処理方法、データ処理方法、画像処理装置、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011106