JPH0875658A - ブリリアントカットダイヤモンドのプロポーション鑑別方法 - Google Patents

ブリリアントカットダイヤモンドのプロポーション鑑別方法

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JPH0875658A
JPH0875658A JP23017494A JP23017494A JPH0875658A JP H0875658 A JPH0875658 A JP H0875658A JP 23017494 A JP23017494 A JP 23017494A JP 23017494 A JP23017494 A JP 23017494A JP H0875658 A JPH0875658 A JP H0875658A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブリリアントカットダイヤモンドのプロポー
ションの良否の鑑別を非常に簡単な手法で明確に行え、
しかもその鑑定結果に個人差を生ずることも少ないプロ
ポーション鑑別方法を提供する。 【構成】 ブリリアントカットされたダイヤモンドのキ
ューレット6を含むその周辺の錐形面に着色剤を塗布し
て着色部7を形成し、内部反射してきた光をクラウン1
面を透して観察し、その色の様相からブリリアントカッ
トのプロポーションの良否を鑑別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブリリアントカットさ
れたダイヤモンドのプロポーションの良否を鑑別する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】色彩性には乏しいダイヤモンドが、美し
さの面で他の宝石と比べて優れているところは、プリリ
アンシーと呼ばれる鮮やかな反射光と、プリズムのよう
に光を分散させるファイアと呼ばれる虹彩と、シンチレ
ーションと呼ばれる閃光という3種類の光によるものと
されている。また、ダイヤモンドの数あるカット法の中
でブリリアンカットが3種類の光を効率的に引き出す上
で最も良く、大半はブリリアンカットされている。
【0003】図1はブリリアントカットのプロポーショ
ンを簡略して示し、上部1が「クラウン」、下部2が
「パビリオン」、これらの間の周縁3が「ガードル」、
クラウン1の平らな天面4が「テーブル」、クラウン1
の斜面5が「ベゼル」、パビリオン2の先端6が「キュ
ーレット」と呼ばれている。ベゼル5は8個の三角形の
下に8個の菱形が連続し、ガードル3は16個の小さい
三角形で囲まれ、パビリオン2は16個の逆三角形の面
よりなり、その対向する2つの面同士は平行になってい
る。この形は、クラウン1のテーブル4からの入射光
A、及びベゼル5からの入射光Bがいずれもパビリオン
2で内部反射(全反射)し、入射光Aはテーブル4から
反射光aとなって出射し、入射光Bもテーブル4から反
射光bとなって出射することを利用したもので、入射光
Aの入射点の垂線に対する屈折角と出射点の垂線に対す
る入射角をそれぞれφ1 °とφ2 °、同様に入射光Bの
それをそれぞれρ1 °とρ2 °、ガードル3に対するベ
ゼル5の角度をα°、ガードル3に対するパビリオン2
の角度をβ°とすると、次の関係式(ブリリアント法
則)が成り立つ。
【0004】入射光Aについては、 φ1 °+φ2 °=4β°−180° ・・・・・・(1) 入射光Bについては、 ρ1 °+ρ2 °=4β°+α°−180° ・・・(2) なお、入射点の垂線に対する屈折角φ1 及びρ1 と、出
射点の垂線に対する入射角φ2 及びρ2 との正負の関係
は、垂線に対して図1とは反対側にある場合、例えばφ
1 が右側、φ2 が左側にある場合には、一方が正で他方
が負となる。
【0005】そして、この関係式から理想的なブリリア
ントカットは、図2に示すようにガードル3の直径を1
00%とすると、テーブル4の直径が53%、クラウン
1の高さが16.2%、パビリオン2の高さが43.1
%の比率となり、またベゼル5の角度が34°30′、
パビリオン2の角度が40°45′、キューレット6の
頂角が98°30′であるとされ、これは「アイデアル
プロポーション」と呼ばれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ブリリアントカット
は、その形状そのものが複雑であることに加えて高精度
の加工を要求されることから、熟練工による精密な手作
業で行われているが、上記のような理想的なブリリアン
トカットにすることは非常に困難で、手作業による加工
である以上、バラツキが生ずることは避けられない。上
記3種類の光を十分に活かすか活かさないかは、カット
後のプロポーションにより決まると言っても過言ではな
く、ブリリアントカットのプロポーションの良否が製品
の価格に大きく影響する。例えば、パビリオン2の角度
が大きすぎると、入射した光はパビリオン2で内部反射
するが、その反射面と対向している反対側の面から逃げ
てしまい、ファイアと呼ばれる虹彩を生じない。これと
は逆に、パビリオン2の角度が小さすぎると、入射した
光はそのまま透過してしまう。
【0007】図3、図4及び図5はクラウン1からの出
射光線を示し、図3は理想的なブリリアントカットの場
合、図4はパビリオン2の角度βが大きすぎる場合、図
5はパビリオン2の角度βが小さすぎる場合である。但
し、クラウン1の角度αはいずれも同じとする。図3の
場合は光線がクラウン1の全面から均等に放射するが、
図4の場合にはテーブル4の中央部に収斂する状態とな
り、逆に図5の場合には、テーブル4の中央部からの光
線が抜けてその周囲が多くなるフィッシュアイ現象を呈
する。なお、これらの図は煩雑を避けるため、特にベゼ
ルの5からの出射光線については簡略化してある。
【0008】従来、ブリリアントカットのプロポーショ
ンの良否の鑑別は、虹彩の状態をルーペ等の光学器具で
あらゆる角度から綿密に観察するとか、各部の外形寸法
や角度を計測するとかの方法しかなく、非常に手間がか
かる上に個人差を生じやすく、その鑑定結果も特定の原
理を根拠としたものでなかったので、信頼性に欠けるこ
とは否めなかった。
【0009】そこで、本発明の目的は、ブリリアントカ
ットのプロポーションの良否の鑑別を非常に簡単な手法
で明確に行え、しかもその鑑定結果に個人差を生ずるこ
とも少ないブリリアントカットダイヤモンドのプロポー
ション鑑別方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による鑑別方法
は、ブリリアントカットされたダイヤモンドのキューレ
ットを含むその周辺の錐形面に着色剤を塗布して着色部
を形成し、内部反射してきた光をクラウン面を透して観
察し、その色の様相からブリリアントカットのプロポー
ションの良否を鑑別する。着色剤としては、ダイヤモン
ド表面への密着性が良いことと、光の反射性が良いこ
と、事後の払拭除去が容易であること等の理由から油性
インキが好ましい。錐形面への着色範囲はパビリオンの
高さの10%〜15%が良い。
【0011】
【作用】ブリリアントカットの先端であるキューレット
は内部反射面の中心に位置し、正確なブリリアントカッ
トになっていれば、図3に示したようにクラウンから入
射してキューレット及びその周辺の錐形面を反射した内
部反射光の大部分はテーブルから均等に放射し、その出
射光線は錐形面に塗布された着色剤の色となる。この場
合、着色剤の塗布範囲はパビリオン表面の一部分である
ため(図1においてハッチング部分を着色剤の塗布範囲
とする)、図3に示した出射光線の全てが着色剤の色に
よる一色の光線になることはなく、その中に着色による
光線が混在し、着色剤の色を若干薄めた色付きとなるが
着色しないときとほぼ同等の輝きを維持した虹彩を呈
し、錐形面に施された着色剤による着色形状は見えな
い。
【0012】これに対して、パビリオンの角度が大きす
ぎると、図4に示したように光線がテーブルの中央部に
収斂する状態となるので、着色剤による着色部分が塗り
潰した着色マークとなって現れる。この着色マークは、
パビリオンの16個の逆三角形の面が不均等であったり
対向面が平行になっていないと、歪んだり部分的に欠け
る。
【0013】一方、パビリオンの角度が小さすぎると、
図5に示したようにテーブルの中央部からの光線が抜け
てその周囲が多くなるので、着色剤による着色部分がリ
ング状の着色マークとなって現れる。このリング状の着
色マークも、パビリオンの16個の逆三角形の面が不均
等であったり対向面が平行になっていないと、歪んだり
部分的に欠ける。
【0014】従って、テーブルを透して見える色の様相
は、ブリリアントカットのプロポーションを反映したも
のとなり、錐形面に施された着色剤による着色部分がテ
ーブルを透して見えるか見えないか、見えた場合どのよ
うな形状になっているかによりブリリアントカットのプ
ロポーションの良否ばかりでなく、その不具合の種別に
ついても鑑別できることになる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0016】ブリリアントカットされたダイヤモンドで
プロポーション(仕上がりサイズ)が異なるものの個々
について、図6に示すようにキューレット6及びその周
辺の錐形面(パビリオン2の表面)の全周に油性インキ
を塗布して着色し、その着色部分7の範囲(キューレッ
ト6からの高さ)を種々変えてテーブル4を透して観察
した。
【0017】その着色範囲がパビリオン2の高さの15
%を越えると、どのプロポーションでも着色部分7の色
による全一色の輝きのないガラス玉のように見え、プロ
ポーションの違いの区別がつかなかった。一方、5%以
下だとどのプロポーションでも着色部分7の色が反映せ
ず、この場合もプロポーションの違いの区別がつかなか
った。5%から10%であると、着色部分7の色が若干
反映するものの、プロポーションの違いを識別するには
不十分であった。
【0018】10%から15%の間にしたところ、プロ
ポーションの違いを明確に識別することができた。すな
わち、正確にブリリアントカットされたプロポーション
(アイデアルプロポーション)の場合には、着色部分7
の色を若干薄めた色付きとなるが着色しないときとほぼ
同等の輝きを維持した虹彩を呈し、着色部分7の輪郭形
状は全く見えなかった。ところが、パビリオン2の角度
βが大きすぎるプロポーションの場合には、着色部分7
が塗り潰した着色マークとなって現れた。逆に、パビリ
オン2の角度βが小さすぎるプロポーションの場合に
は、着色部分7がリング状の着色マークとなって現れ
た。
【0019】また、油性インキに変えて水性インキで着
色したところ、水性インキは、油性インキに比べてダイ
ヤモンド表面への付着性がそもそも悪い上に光の反射性
も劣ることから、油性インキの場合のような結果が得ら
れなかった。更に、予め着色したシートを上記錐形面に
付着してみたが、この場合も同様であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ブリリアントカットさ
れたダイヤモンドのキューレットを含むその周辺の錐形
面を油性インキ等を使用して着色し、クラウン面を透し
て見える色の様相を単に観察するという非常に簡易な方
法で、ブリリアントカットのプロポーションの良否ばか
りでなく、その不具合の種別についても鑑別でき、また
鑑別結果に個人差を生ずることも少なくなるので信頼性
の高い鑑別を行うことができ、ブリリアントカットされ
たダイヤモンドの品質向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブリリアントカットされたダイヤモンドの基本
構成を解説するための図である。
【図2】ブリリアントカットダイヤモンドの理想的プロ
ポーションを示す図である。
【図3】理想的プロポーションの場合のクラウン面から
の出射光線を示す図である。
【図4】パビリオンの角度が大きすぎるプロポーション
の場合のクラウン面からの出射光線を示す図である。
【図5】パビリオンの角度が小さすぎるプロポーション
の場合のクラウン面からの出射光線を示す図である。
【図6】本発明の実施例を解説する図である。
【符号の説明】
1 クラウン 2 パビリオン 3 ガードル 4 テーブル 5 ベゼル 6 キューレット 7 着色部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブリリアントカットされたダイヤモンドの
    キューレットを含むその周辺の錐形面に着色剤を塗布し
    て着色部を形成し、内部反射してきた光をクラウン面を
    透して観察し、その色の様相からブリリアントカットの
    プロポーションの良否を鑑別することを特徴とするブリ
    リアントカットダイヤモンドのプロポーション鑑別方
    法。
  2. 【請求項2】着色剤として油性インキを使用することを
    特徴とする請求項1に記載のブリリアントカットダイヤ
    モンドのプロポーション鑑別方法。
  3. 【請求項3】錐形面への着色範囲をパビリオンの高さの
    10%〜15%とすることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のブリリアントカットダイヤモンドのプロポーシ
    ョン鑑別方法。
JP23017494A 1994-09-01 1994-09-01 ブリリアントカットダイヤモンドのプロポーション鑑別方法 Expired - Lifetime JP2612549B2 (ja)

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GB9511059A GB2292668A (en) 1994-09-01 1995-06-01 Coating a brillant cut diamond to determine its proportion
KR1019950014965A KR960009935A (ko) 1994-09-01 1995-06-07 쉽게 감별가능한 프로포숀을 갖는 브릴리언트 커트 다이아몬드 및 그러한 다이아몬드를 사용하는 보석장식품
CN95106246A CN1118674A (zh) 1994-09-01 1995-06-13 比例易鉴定的多面琢磨钻石及采用这种钻石的首饰

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001204519A (ja) * 2000-01-27 2001-07-31 Hohoemi Brains Inc ダイアモンドおよび装身具のカットデザイン及びカッティング角度を決める方法

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