JPH0875618A - 液状物質の保管・分注システム - Google Patents

液状物質の保管・分注システム

Info

Publication number
JPH0875618A
JPH0875618A JP23063194A JP23063194A JPH0875618A JP H0875618 A JPH0875618 A JP H0875618A JP 23063194 A JP23063194 A JP 23063194A JP 23063194 A JP23063194 A JP 23063194A JP H0875618 A JPH0875618 A JP H0875618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage
container
dispensing
liquid
radiation source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23063194A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Inoue
義章 井上
Mitsuo Terunuma
光男 照沼
Seiji Taguchi
清司 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Meintenansu Kk
Original Assignee
Chiyoda Meintenansu Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Meintenansu Kk filed Critical Chiyoda Meintenansu Kk
Priority to JP23063194A priority Critical patent/JPH0875618A/ja
Publication of JPH0875618A publication Critical patent/JPH0875618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分注作業やその管理を自動的に行って、放射
性物質等の取扱における安全性の向上を図ることの可能
な液状物質の保管・分注システムを得る。 【構成】 種類毎に液状放射性物質を収納した線源容器
16を予め決められた位置に保管する保管庫1と、近傍
に配置され、注射針の先端部12を線源容器16内に挿
入して必要な線源を吸入して分注先容器20に分注する
分注機5とを備えた液状物質の保管・分注システムにお
いて、コンピュータ7は、保管庫内に収納された液状放
射性物質の種類毎にその保管位置を記憶し、制御装置6
を介して蓋17を開閉しながら注射針の先端部12を線
源容器16内に挿入して必要な線源を吸入して分注先容
器20に分注すると共に、液状物質の分注を希望する実
験者などが当該液状物質を使用することが許可された者
であることを認証したり、使用制限量などの液状放射性
物質の種類毎の管理をも自動的に行う機能を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状の物質等を保管・
管理すると共に、例えば、特に放射性同位元索等の厳重
な管理の必要な液状放射性物質等を分注するに適した液
状放射性物質の保管・分注システムに関する。
【0002】
【従来技術】従来、研究所などにおいて放射性同位元索
を研究のため実験に使用する場合、特に、液状の放射性
物質等を使用する場合には、保管している液状放射性物
質を注射器により実験容器に移し替えることが行われて
いる。具体的には、まず、放射性同位元素の線源が保管
されている保管庫から、線源の入った容器を持ち出し、
例えば、当該容器の開口部に被せられた薄いゴム膜等に
注射器の注射針を突き刺し、この注射針の先端部を容器
内の液面下まで挿入し、必要な放射能量を注射器により
吸い上げ、これを実験容器に移し替える。
【0003】また、上記の注射器に代えて、いわゆる分
注機を使用して液状の物質を分注することが行われ、最
近では、かかる分注機が使用される場合も多くなってい
る。ここで、この分注機を使用して液状放射性物質を実
験容器に移し替える場合について簡単に説明を行う。分
注機により分注を行う場合の手順は、先ず、液状の放射
性同位元素の線源が保管されている保管庫から、必要と
する線源の人った容器を持ち出し、分注機内の所定位置
にこれを置く。次に、分注機に接続されたコンピュータ
に分注機内の線源容器の位置と、分注先である実験容器
の位置、放射性核種の半減期及び体積あたりの放射能濃
度等と共に、計算により算出した分注量、分注本数等を
入力し、これを記億させ、コンピュータ操作により分注
を開始させる。
【0004】さらに、上記の分注機による分注の仕組み
について説明すると、分注機の注射針先端部をX−Y方
向の2次元水平面方向に移動し、所定の線源容器位置の
真上で固定させる。次に、注射針の先端部を線源の液面
下まで降下移動させて停止させ、停止後、注射器の原理
で線源溶液を所定量吸い上げる。今度は、この状態のま
ま注射針先端部を分注先である、実験用器の上部まで移
動し、所定量の線源溶液を所定本数の実験容器に滴下
し、分注作業を終了する。なお、この分注作業の終了後
は、上記線源容器を再び保管庫に持ち帰り保管する。別
の種類の線源の分注を行う時にも、上記と同様の操作を
行えばよいが、ただし、分注作業の開始前に注射針の先
端部を洗浄するか、あるいは、注射針を交換する必要が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の方法では、特に、放射性物質を含んだ液状物質を
分注する場合には、放射性物質の保管庫から必要とする
種類の線原を持ち出した時点で、この持ち出す作業を行
う人や、あるいは、その周囲の人々にも放射能の被曝が
発生してしまう。もちろん、放射性同位元素の線源の放
射能量や放射性核種の種類にもよるが、上記線源容器を
手に持つ場合、線源からの距離が極めて短くなることか
ら、特に、作業者の手の部分の被曝には厳重な注意が必
要である。
【0006】また、かかる従来の方法では、放射性同位
元素の線源を持ち歩くわけであるから、万一の線源容器
の落下破損、線源容器の置き忘れ、紛失、漏洩等の事故
も十分に考えられ得ることから、これらを含めた可能性
のある全ての事故に対する対策を完壁に連成することは
容易ではなく、そのため、研究所内における放射性同位
元素の安全管理を困難なものにしていた。さらに、一度
に数種類の線源を分注する場合には、被曝低減の観点か
ら、1線源毎に保管庫から線源容器を持ち出し、分注を
行った後、再び線源容器を保管庫内に収納することを繰
り返す必要があり、これでは、分注作業も煩雑になりや
すく、同時に、上記の問題の発生確率も高くなるという
問題点があった。
【0007】さらに、上記のような必要とする線源を実
験者が保管庫から持ち出して使用する従来の方法におい
ては、以下に述べるような管理上の問題点がある。例え
ば、実験者が線源の種類を間違って持ち出し、知らない
うちにこれを使用するなどの不合理な事象も起こり得
る。一方、各々の種類の線源は、予め許可を与えられた
実験担当者だけが使用できるよう管理することが一般的
であり、また、実験ごとにその計画使用量も決められて
いるが、上記のような管理方法では、これらのことが確
実に守られる保証はなく、さらに、各研究所などにおい
ては、法的に許可された使用量制限、即ち、1日の最大
使用量の制限や、年間使用量の制限などがあり、これら
の範囲を超えないよう管理者が常に管理し、これを実験
者に守らせる必要があるが、これも現実には難しい。ま
た、管理者は各実験者からの線源の実際の使用量の申告
を基に、各線源の分注後の残った放射性同位元素の在庫
量を半減期をもとに計算し、定期的に記録しなければな
らないが、これらについても確実性に乏しい。
【0008】このように、上記の従来技術になる液状物
質の保管・分注システム、すなわち、線源を保管庫から
持ち出し、人的手段により管理を行う従来の方法には既
に限界があり、これは注射器を用いる場合でも、従来の
分注機を用いる場合でも、ほぼ同様の状況であった。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記の従来技術
における問題点に鑑み、液状物質、特に放射性物質等を
保管し分注するための保管・分注システムであって、そ
の取扱における安全性を向上すると共に、実験者や操作
者らの故意または誤りなどにより発生し得る管理上の種
々な問題点を解消することの可能な液状物質の保管・分
注システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明により提案される液状物質の保管・分注シス
テムでは、人的な操作を可能な限り機械操作に置き換え
ることにあり、即ち、放射性線源を保管庫から人が持ち
出すことなしに分注ができるシステムとしたことが最大
の特徴である。
【0011】具体的には、本発明によって提案されるの
は、内部に2種類以上の液状物質を、種類毎に予め決め
られた位置の容器に収納して保管することの可能な保管
庫と、前記保管庫の近傍あるいはその一部に配置され、
前記保管庫内の前記容器に収納された液状物質を分注す
る分注機とを備えた液状物質の保管・分注システムであ
って、さらに、前記分注機を前記保管庫内において自動
的に操作し、前記保管庫内の予め決められた位置の容器
に収納された液状物質を必要な量だけ分注容器に分注さ
せる制御装置と、前記制御装置の動作を管理すると同時
に、前記保管庫内に収納された液状放射性物質の種類毎
にその保管位置を記憶し、当該液状放射性物質をその種
類毎に自動的に管理する機能と、当該液状物質の分注を
希望する者が当該液状物質を使用することが許可された
者であることを認証する機能とを備えたコンピュータと
を有していることを特徴とする液状物質の保管・分注シ
ステムである。
【0012】
【作用】すなわち、上記の本発明になる液状物質の保管
・分注システムによれば、コンピュータにより、保管庫
は分注機と連動しており、分注機による保管庫内に配置
された容器からの液状物質の分注作業は、人手によるこ
となく、自動的に行われる。このように分注機と保管庫
を連動させることにより、例えば放射性線源等の保管庫
からの実験者による持ち出し作業時の被曝の低減や、線
源容器の破損、紛失、漏洩等の事故の発生を防止でき
る。これと共に、コンピュータにより、液状物質の必要
な管理や、使用許可者であることの認証などの各種のチ
ェックを行うことにより、従来のような人的手段により
発生する種々の不正行為や誤りを未然に防止することが
出来る。
【0013】
【実施例】以下、本発明になる実施例の詳細について、
添付の図面を参照しながら具体的に説明する。先ず、図
lは本発明の一実施例になる放射性液状物質の保管・分
注システムの全体ブロック構成が示されており、図にお
いて、符号1は放射性同位元索である液状の放射性物質
を研究のため保管する保管庫を示している。この保管庫
1の内部には、さらに、種々の線源を収容する線源容器
が配置され、これらの線源容器には、それぞれ、蓋開閉
装置2、蓋開口検知機3、さらには、線源容器確認機4
が取り付けられている。
【0014】これらの蓋開閉装置2、蓋開口検知機3、
線源容器確認機4は、いわゆる制御装置6に電気的に接
続され、この制御装置6には、さらに、分注機5が接続
されている。すなわち、この制御装置6は分注機5と保
管庫1とを連動させるための装置である。
【0015】また、上記の制御装置6には、コンピュー
タ7が接続されており、このコンピュータ7は、入力の
ためのキーボード8やカードリーダ9、出力を表示する
ためのCRTあるいはLCD等の表示装置10、そし
て、出力を印字出力するためのプリンタ11を備えてい
る。なお、放射性液状物質の分注作業を行う実験者等
は、キーボード8から入力を行うことが原則であるが、
その他、例えば本人であることを認識するため、カード
(例えばIDカード等)を読み込むためのカードリーダ
9なども接続することが出来る。また、コンピュータ7
の操作の結果は、表示装置10に出力でき、使用記録を
プリンタ11などに出力し、記録として保管することが
出来ることは言うまでもない。
【0016】放射性同位元素の線源の管理者は、先ず、
コンピュータ7のキーボード8を用いて、線源種類毎
に、保管庫1内の収納位置、その時刻における放射能の
在庫量、体積当たりの放射能量、その核種の使用者、そ
の核種の施設における使用制限量、及び、その使用者の
使用制限量等の管理に必要なデータを予め入力してお
く。
【0017】続いて、放射性同位元素の線源を使用した
い実験者は、キーボード8を操作することによりコンピ
ュータ7にこれを伝える。これに対応し、コンピュータ
7は、実験者の認識を行うため、表示装置10上に表示
して、実験者がカードリーダ9に自身のカードを挿人す
ることを促す。これにより、実験者は、自身のカードを
カードリーダ9に挿人する。
【0018】次に、コンピュータ7は、例えばその表示
装置10上に表示して、実験者に対し、使用核種名、使
用量を入力するよう促し、実験者はキーボード8等を用
いてこれを入力を実施する。この入力の結果、コンピュ
ータ7は、使用制限量及び使用可能実験者であるかどう
かを照らし合わせ、使用核種、使用量を、使用可能であ
れば、放射能量を経過時間より減衰計算を実施して必要
放射能量が保管庫1内に在庫しているか否かをチェック
し、さらに、体積当たりの放射能量から、吸引体積を算
出する。ここまでで問題がなければ、コンピュータ7は
分注本数、分注先容器位置の実験者による入力を、やは
り、表示装置10上に表示して促し、実験者はこれを確
認して分注を実施することとなる。
【0019】その結果、分注機5が保管庫1と連動して
作動することとなるが、ここからは、添付の図2を参照
しながら説明する。この図2において、上記保管庫1及
び分注機5の一実施例としての具体的な構成が示されて
いる。先ず、上記保管庫1の内部には、異なる種類の放
射性同位元索である液状の放射性物質をその内部に収納
した複数(この実施例では6本)の線源容器16、16
…が配置されている。すなわち、上記保管庫1の下部に
は、例えば鉄などの金属でできており、線源溶液から出
るガンマ線を遮蔽できるほか、耐熱性も持ち合わせた線
源収納庫19が配置され、その内部には、さらに、線源
容器16、16…を保持するため、例えば樹脂等ででき
た、線源溶液から出るべ一タ線の遮蔽などが出来るクッ
ション材18が設けられており、上記の複数の線源容器
16、16…は、このクッション材18に形成した凹部
内に収容されている。また、これらの線源容器16、1
6…の底部には、上記図1で説明した線源容器確認機
4、4…がそれぞれ設けられている。これら線源容器確
認機4、4…はその上に載せられた線源容器16、16
…の重量を計測することにより線源容器の有無及び容器
内の線源の量を確認することが出来るようになってい
る。
【0020】また、上記線源収納庫19には、内部に収
容された線源容器16、16…のそれぞれの収納場所ご
とに、いわゆる蓋17、17…が設けられ、これらの蓋
は、図1にも示した蓋開閉装置2の働きにより、線源溶
液の蓋が遠隔操作で自動的に開開できる構造となってい
る。さらに、上記保管庫1の上部に複数設けられた蓋開
口検知機3は、上記線源収納庫19の蓋17、17…の
位置に対応して配置されたセンサーであり、例えば、光
学的センサーを用いて蓋17の上面に反射板などを設
け、この蓋の上面に取り付けた光の反射の有無等を利用
して蓋の開閉を検知することが行われる。
【0021】さらに、上記保管庫1の線源収納庫19内
に収容された複数の線源容器16、16…は、それぞ
れ、その内部には異なる線源溶液が入っており、その容
器の口の部分は薄いゴム膜製のキャップにより閉止され
ている。そのため、内部の液状線源を取り出すために、
このゴム膜製のキャップには注射針を突き刺すことが出
来るようになっている。
【0022】次に、図中の符号12は、上記分注機5の
注射針の先端部であり、この先端部は機械的に水平面上
を2次元方向に移動することが出来、かつ、所定距離を
垂直上下方向に移動することが出来る機構を備えてい
る。また、図中の符号13は分注機5のポンプ部分であ
り、注射針の先端部12から線源溶液を吸引する場合に
は、ポンプ部13のピストンを下げ、管内の媒体液14
をポンプ部13内に戻すことにより、注射針の先端部1
2から線原溶液を所定量だけ吸引する。さらに、吸い上
げた液状放射線物質である線源を分注先の容器である分
注先容器20、20…に滴下する場合には、上述とは逆
に、媒体液14をポンプ部13から押し出すことによ
り、注射針の先端部12に吸い上げた線源溶液を所定量
だけ滴下する仕組みになっている。なお、この媒体液に
は、例えば純水などを使用するが、この純水補袷は図の
弁15を切り替えることによって行うことが出来る。
【0023】続いて、図3は、コンピュータ7からの指
令により分注機5の注射針の先端部12が作動し、当該
線源容器(図3では保管庫1内の右から2番目の容器)
16−2の真上まで移動し、この注射針の先端部の移動
と連動して、保管庫1内の当該線源16−2の収納され
ている場所の線源収納庫19の蓋17−2が開いたとこ
ろを示している。なお、この蓋17−2が開いているか
どうかの確認は、上述の蓋開口検知機3−2により、例
えば、上面に反射板などを設け蓋17−2に光を投射
し、この蓋の上面からの光の反射の有無等を利用して行
う。また、当該線源が容器16−2内に収納されている
かどうかの確認は、やはり上述の線源容器確認機4−2
により行われる。
【0024】さらに、添付の図4は、上記分注機5の注
射針の先端部12が当該線源容器16−2の薄いゴム膜
製のキャップを貫いて溶液面下まで移動し、必要な線源
溶液を所定量だけ吸い上げた状態を示している。
【0025】最後に、図5は、分注機5の注射針の先端
部12から分注先容器、この例では図の右端の分注先容
器20内に1本分の線源溶液を滴下したところである。
なお、ここではコンピュータ7に入力された本数だけ滴
下を繰り返すこととなる。また、他の線源溶液について
も上記と同様の操作により分注を行うが、核種が変わっ
た時点で不純物として混入を防止する意味から、分注開
始前に前記注射針や吸引ホース内の洗浄を行うため、媒
体液14を注射針の先端部12から排出することにより
洗浄を行い、あるいは、必要に応して注射針を交換でき
る構造とすることも可能である。また、この分注作業の
完了後、コンピュータ7により当該線源の在庫量は更新
される。線源の使用量から、各線源の分注後の残った放
射性同位元素の在庫量を、その半減期と共に計算するこ
とは、予め、コンピュータ7にプログラムすることによ
り、可能である。
【0026】上記の実施例では、分注機5は、保管庫1
内の近傍またはその一部に、すなわち、分注機5の注射
針が保管庫1内に配置された必要種類、必要数量の線源
容器16、16…へ届く位置に配置されており、ここを
通常の線源保管場所とするものである。そして、この保
管庫1内に保管されている線源溶液を使用する時には、
使用者あるいは実験者は、コンピュータ7を操作するこ
とにより分注機5を作動させ、これと連動する保管庫1
の当該線源容器16が収納された場所の線源収納庫19
の蓋17が開き、分注が行われる。分注の終了後、再ぴ
この蓋17は開じ、これにより、使用者あるいは実験者
は、従来のような線原容器を持ち出す必要から開放さ
れ、被曝の低減が可能となり、線源容器の破損、紛失、
渇洩等の事故を防止することが出来る。また、コンピュ
ータ7には不正使用を防止したり、人為的な誤りを防止
するためのソフトウェアを組み込むことも可能である。
【0027】なお、上記の実施例では、保管庫1内に
は、万一の機械の故障やコンピュータ7の誤動作などが
起こる可能性もあり、また、放射性同位元素等の取扱に
法的規制があるものなどでは、システムの無人化や自動
化により分注を行うための確実な使用実績等の把握を行
う必要があるため、蓋開口検知機3、線源容器確認機4
を設けているが、しかしながら、これらの蓋開口検知機
3、線源容器確認機4は省略することも可能である。
【0028】また、以上に述べた本発明の実施例になる
液状物質の保管・分注システムでは、保管庫1は液状物
質の分注作業を行うための分注機5と連動しており、ま
た、分注機5に接続されたコンピュータ7には、予め、
保管庫1内の線源の種類毎に、それぞれの収納位置や在
庫量等、さらには、それぞれの核種の半減期や線源溶液
の体積当たりの放射能量などを、予め、記憶させてお
く。また、保管庫1への線源の収納時点からの時間を計
測することにより、コンピュータ7は、任意の時刻にお
ける在庫量を瞬時に計算できるよう、かかる計算に必要
なソフトウェアを組み込んでおくことも可能である。
【0029】さらに、コンピュータ7の操作を開始する
時点で、不正使用を防止するため、上記の実験者のカー
ドをカードリーダ9挿入させることに代えて、各実験者
ごとに決められた暗唱番号等を入力させることにより、
当該核種の使用が許可された者であるかどうかのチェッ
クや、当該施設における使用量制限等のチェック機能を
実現することも可能である。
【0030】このように、分注機と保管庫を連動させる
ことにより、放射性線原の保管庫からの持ち出しによる
被曝の低減や線源容器の破損、紛失、漏洩等の事故の発
生を防止できるとともに、コンピュータ7による計算や
チェックを行うことにより、従来の人的手段により発生
する種々な不正行為や誤りを、未然に防止することが可
能となる。また、実験者等は、危険な線源を持ち歩くこ
ともないことから、線源容器の落下破損、線源容器の置
き忘れ、紛矢、漏洩等の事故からも防止できる。さら
に、一度に数種類の線源を分注する場合にも、装置が無
人で自動的に分注を実施することから、従来のように1
線源ごとに保管庫から持ち出し、分注作業及び保管庫収
納を繰り返す必要もなくなる。また、必要とする線源を
実験者が保管庫から持ち出すことはなくなるから、例え
ば、線源種類を間違って持ち出し、知らずのうちにこれ
を使用するなどの不合理な事象もなくなる。
【0031】これと共に、分注機に接続されたコンピュ
ータには予め保管庫内の線源の種類ごとに、収納位置、
在庫量、それぞれの核種の半減期、線源溶液の体積あた
りの放射能量を予め記憶されており、このコンピュータ
により、保管庫への線源の収納時点からの経過時間など
を計測することにより、任意の時刻における在庫量を瞬
時に計算できるようにし、あるいは、実験毎にその計画
使用量が決められている場合や法的に許可された使用量
制限、即ち、1日最大使用量の制限や、年間使用量の制
限などがある場合にも、これらの範囲を超えないようチ
ェックするなどの管理を容易かつ確実に実行することが
可能になる。
【0032】
【発明の効果】以上の本発明の詳細な説明からも明らか
なように、本発明になる液状物質の保管・分注システム
によれば、取り扱う物質が放射性物質の場合でも、実験
者等が必要な放射性物質を保管庫から持ち出す必要がな
いため、実験者などを被曝から防止し、さらには、コン
ピュータを利用することにより、各々の種類の線源を予
め許可を与えられた実験担当者だけに制限して使用でき
るよう設定し、また、実験毎にその計画での使用量が決
められている場合における使用量の確認や使用量制限範
囲を超えないようにチェックすることなどの必要な種々
の管理を、自動的にかつ短時間で、容易かつ確実に実行
することが可能となり、人的手段により管理を行ってい
た従来の方法に比較して、多大の効果を生じるという効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である液状物質の保管・分注
システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】上記液状物質の保管・分注システムの保管庫と
分注機の具体例を示す側面図である。
【図3】上記液状物質の保管・分注システムの保管庫と
分注機の動作を示す図である。
【図4】やはり、上記液状物質の保管・分注システムの
保管庫と分注機の動作を示す図である。
【図5】やはり、上記液状物質の保管・分注システムの
保管庫と分注機の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 保管庫 2 蓋開閉装置 3 蓋開口倹知機 4 線源容器確認機 5 分注機 6 制御装置 7 コンピュータ 8 キーボード 9 カードリーダ 10 表示装置 11 プリンタ 12 注射針の先端部 13 ポンプ 14 媒体液 15 弁 16 線源容器 17 蓋 18 クッション材 19 線源収納庫 20 分注先容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に2種類以上の液状物質を、種類毎
    に予め決められた位置の容器に収納して保管することの
    可能な保管庫と、前記保管庫の近傍あるいはその一部に
    配置され、前記保管庫内の前記容器に収納された液状物
    質を分注する分注機とを備えた液状物質の保管・分注シ
    ステムであって、さらに、前記分注機を前記保管庫内に
    おいて自動的に操作し、前記保管庫内の予め決められた
    位置の容器に収納された液状物質を必要な量だけ分注容
    器に分注させる制御装置と、前記制御装置の動作を管理
    すると同時に、前記保管庫内に収納された液状放射性物
    質の種類毎にその保管位置を記憶し、当該液状放射性物
    質をその種類毎に自動的に管理する機能と、当該液状物
    質の分注を希望する者が当該液状物質を使用することが
    許可された者であることを認証する機能とを備えたコン
    ピュータとを有していることを特徴とする液状物質の保
    管・分注システム。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の液状物質の保管・分注シ
    ステムであって、前記保管庫内の容器の位置には蓋を設
    け、当該蓋は、前記コンピュータからの指令以外では外
    部からは開かないことを特徴とする液状物質の保管・分
    注システム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1の液状物質の保管・分注シ
    ステムであって、前記保管庫内に保管する液状物質が放
    射性物質であり、かつ、前記保管庫は放射線の遮蔽がで
    きる遮蔽能力を有することを特徴とする液状物質の保管
    ・分注システム。
  4. 【請求項4】 前記請求項1の液状物質の保管・分注シ
    ステムであって、前記保管庫は耐熱性及び耐火性を有す
    ることを特徴とする液状物質の保管・分注システム。
JP23063194A 1994-08-31 1994-08-31 液状物質の保管・分注システム Pending JPH0875618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23063194A JPH0875618A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 液状物質の保管・分注システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23063194A JPH0875618A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 液状物質の保管・分注システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0875618A true JPH0875618A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16910818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23063194A Pending JPH0875618A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 液状物質の保管・分注システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0875618A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007101372A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 放射性試料の希釈操作用治具及び移送方法
JP2008212201A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Natl Inst Of Radiological Sciences 放射性薬剤自動分注投与装置
JP2008256722A (ja) * 2008-07-28 2008-10-23 Sumitomo Heavy Ind Ltd 放射線測定装置及び放射性液体の収量検出装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007101372A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 放射性試料の希釈操作用治具及び移送方法
JP4512021B2 (ja) * 2005-10-05 2010-07-28 三菱重工業株式会社 放射性試料の希釈操作用治具及び移送方法
JP2008212201A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Natl Inst Of Radiological Sciences 放射性薬剤自動分注投与装置
JP2008256722A (ja) * 2008-07-28 2008-10-23 Sumitomo Heavy Ind Ltd 放射線測定装置及び放射性液体の収量検出装置
JP4550132B2 (ja) * 2008-07-28 2010-09-22 住友重機械工業株式会社 放射線測定装置及び放射性液体の収量検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10346590B2 (en) Prescription storage and retrieval system
US7178688B2 (en) Portable medication dispenser
US10335537B2 (en) Integrated strontium-rubidium radioisotope infusion systems
US7349858B1 (en) Method of dispensing and tracking the giving of medical items to patients
US10657223B2 (en) Controlled inventory refrigerated dispensing system
US7467093B1 (en) Method of tracking and despensing medical items to patients through self service delivery system
US4967928A (en) Inventory control including individual patient listing and medical chart record for medication cart
US6112502A (en) Restocking method for medical item dispensing system
US8342400B1 (en) Systems controlled by data bearing records for maintaining inventory data
EP0172627A2 (en) Radioactive material billing system and method
US8317674B2 (en) Shielding assemblies for infusion systems
EP0909435A1 (en) Medicament verification in an automatic dispensing system
WO1995024699A1 (en) Semi-automated medication dispenser
US20130123974A1 (en) Combined pharmaceutical packager and prepackaged pharmaceutical system
JPWO2020004423A1 (ja) 薬剤払出装置
KR101480054B1 (ko) 자동 의약품 보관 캐비닛
JPH0875618A (ja) 液状物質の保管・分注システム
WO1986005835A1 (en) Tamper indicating container for valuable items
US10593145B2 (en) System and method for dispensing medicine using a manual fill tray apparatus
EP1262161A1 (en) "Method for detecting the conservation period and the thermal drift of medical devices, particularly blood bags, organ containers and similar devices"
KR102198610B1 (ko) 사물인터넷기술과 하나되어 온습도 기능을 제어하고 필요한 정보를 자동으로 전송하는 향정신성의약품 자동 관리장치
US11904028B2 (en) Security mechanisms for radiopharmaceutical elution system and elution process
Ring et al. Radioactive waste management at a large university and medical research complex
GB2529799A (en) Apparatus and method
Nicholson et al. Verification station for Sandia/Rockwell Plutonium Protection system