JPH0875104A - 蒸気ボイラーの休缶方法 - Google Patents
蒸気ボイラーの休缶方法Info
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- JPH0875104A JPH0875104A JP21127394A JP21127394A JPH0875104A JP H0875104 A JPH0875104 A JP H0875104A JP 21127394 A JP21127394 A JP 21127394A JP 21127394 A JP21127394 A JP 21127394A JP H0875104 A JPH0875104 A JP H0875104A
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- JP
- Japan
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- water
- steam
- boiler
- upper drum
- circulation
- Prior art date
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 休止中の蒸気ボイラーの腐食を防止し、蒸気
ボイラーの寿命を長くすることができる蒸気ボイラーの
休缶方法を提供すること。 【構成】 上ドラム、水管、下ドラム、エコノマイザ
ー、上ドラムの各々を循環するように連接した循環ライ
ンを設け、この循環ラインに特定の温度範囲に調節した
水を循環させることを特徴とする。 【効果】 上記目的が達成される。
ボイラーの寿命を長くすることができる蒸気ボイラーの
休缶方法を提供すること。 【構成】 上ドラム、水管、下ドラム、エコノマイザ
ー、上ドラムの各々を循環するように連接した循環ライ
ンを設け、この循環ラインに特定の温度範囲に調節した
水を循環させることを特徴とする。 【効果】 上記目的が達成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気ボイラーの休缶方
法に関する。詳しくは、休止中のボイラーの腐食を防止
し、ボイラーの寿命を長くすることができる蒸気ボイラ
ーの休缶方法に関する。
法に関する。詳しくは、休止中のボイラーの腐食を防止
し、ボイラーの寿命を長くすることができる蒸気ボイラ
ーの休缶方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気ボイラーは、工場の作業用またはビ
ルの暖房用に蒸気を供給する産業用ボイラーと、発電の
ために蒸気をタービンに供給する発電用ボイラーとに大
別される。これら蒸気ボイラーは、通常は連続運転され
るが、工場、ビルまたは発電所での蒸気の需給バランス
によっては、長期間休止される場合もある。また、蒸気
ボイラーを定期点検する際には不足の蒸気を補うため
に、工場、ビルまたは発電所によっては、主ボイラーの
点検休止期間中のみ運転する予備ボイラーを保有する場
合がある。しかし、この予備ボイラーは、運転されるの
は主ボイラーの点検休止期間中のみで、他の期間は休缶
状態におかれる。
ルの暖房用に蒸気を供給する産業用ボイラーと、発電の
ために蒸気をタービンに供給する発電用ボイラーとに大
別される。これら蒸気ボイラーは、通常は連続運転され
るが、工場、ビルまたは発電所での蒸気の需給バランス
によっては、長期間休止される場合もある。また、蒸気
ボイラーを定期点検する際には不足の蒸気を補うため
に、工場、ビルまたは発電所によっては、主ボイラーの
点検休止期間中のみ運転する予備ボイラーを保有する場
合がある。しかし、この予備ボイラーは、運転されるの
は主ボイラーの点検休止期間中のみで、他の期間は休缶
状態におかれる。
【0003】ところで、蒸気ボイラーは休缶状態におか
れる間であっても、加熱管腐食の問題があり、この加熱
管の腐食は蒸気ボイラーの寿命に大きく影響を与える。
すなわち、休缶中のボイラー中に、酸素と水が共存する
とボイラー内部が腐食する。このため、従来より、休缶
中のボイラー内部に酸素と水を共存させない密閉乾式保
存と、満水保存の2方法がある。密閉乾式保存はボイラ
ーを空にし、十分掃除し乾燥したうえ、吸湿剤(生石
灰、シリカゲルなど)を容器に入れて密閉したボイラー
内部に入れておく方法、気化性防錆剤を散布する方法、
窒素を封入する方法などがある。満水保存の場合は、p
H上昇剤と脱酸素剤を溶かした水でボイラー内部を満水
として密閉する方法である。
れる間であっても、加熱管腐食の問題があり、この加熱
管の腐食は蒸気ボイラーの寿命に大きく影響を与える。
すなわち、休缶中のボイラー中に、酸素と水が共存する
とボイラー内部が腐食する。このため、従来より、休缶
中のボイラー内部に酸素と水を共存させない密閉乾式保
存と、満水保存の2方法がある。密閉乾式保存はボイラ
ーを空にし、十分掃除し乾燥したうえ、吸湿剤(生石
灰、シリカゲルなど)を容器に入れて密閉したボイラー
内部に入れておく方法、気化性防錆剤を散布する方法、
窒素を封入する方法などがある。満水保存の場合は、p
H上昇剤と脱酸素剤を溶かした水でボイラー内部を満水
として密閉する方法である。
【0004】しかしながら、これらの方法は、加熱管の
内壁に酸素が接触するのを防ぐことができるので、管の
内壁の腐食防止には効果があるが、他方、加熱管外壁の
腐食を防止することはできない。加熱管外壁は、燃焼ガ
スと接触するため、燃料中に含有される微量の硫黄成分
が外壁表面に沈着し、その影響により腐食が進行すると
いう問題がある。水管外壁、上ドラム、下ドラム、エコ
ノマイザー、過熱器などを含む蒸気ボイラーの外壁部分
の腐食を防止する有効な方法は、従来から、提案されて
いない。
内壁に酸素が接触するのを防ぐことができるので、管の
内壁の腐食防止には効果があるが、他方、加熱管外壁の
腐食を防止することはできない。加熱管外壁は、燃焼ガ
スと接触するため、燃料中に含有される微量の硫黄成分
が外壁表面に沈着し、その影響により腐食が進行すると
いう問題がある。水管外壁、上ドラム、下ドラム、エコ
ノマイザー、過熱器などを含む蒸気ボイラーの外壁部分
の腐食を防止する有効な方法は、従来から、提案されて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、休止中の蒸
気ボイラーの外壁の腐食を防止し、ボイラーの寿命を長
くすることができるボイラーの休缶方法を提供すること
を目的とする。
気ボイラーの外壁の腐食を防止し、ボイラーの寿命を長
くすることができるボイラーの休缶方法を提供すること
を目的とする。
【0006】本発明者は、上記目的を達成するために、
鋭意検討を重ねた結果、蒸気ボイラーの加熱管外壁の腐
食は、燃料中に含まれる硫黄成分が管外壁に付着した場
合に、これが高温に維持されているているときには腐食
性は示さないが、ボイラーの休止により温度が130℃
以下に低下した場合には、強酸性物質(硫酸など)に変
化し、腐食性が強くなることに着目し、休缶中の蒸気ボ
イラー内に水を循環させ、これに蒸気を吹き込むことに
より、加熱管を高温維持することが効果的であることを
見いだし、本発明に到達した。
鋭意検討を重ねた結果、蒸気ボイラーの加熱管外壁の腐
食は、燃料中に含まれる硫黄成分が管外壁に付着した場
合に、これが高温に維持されているているときには腐食
性は示さないが、ボイラーの休止により温度が130℃
以下に低下した場合には、強酸性物質(硫酸など)に変
化し、腐食性が強くなることに着目し、休缶中の蒸気ボ
イラー内に水を循環させ、これに蒸気を吹き込むことに
より、加熱管を高温維持することが効果的であることを
見いだし、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明においては、供給水をエコノ
マイザーを通して蒸気ボイラーの燃焼室内の上ドラムに
供給し、燃焼室内で上ドラムから下ドラムに連通する加
熱管および蒸気管を循環させることにより蒸気を発生さ
せ、この蒸気を上ドラムの上部に設けられた回収管から
回収する蒸気ボイラーの休缶方法において、上記上ドラ
ム、水管、下ドラム、エコノマイザー、上ドラムの各々
を循環するように連接した循環ラインを設け、この循環
ラインに水を循環させるとともに、上ドラムに回収管を
通して蒸気を供給することにより、循環水の温度を14
0〜280℃の範囲に調節するという手段を講じてい
る。
に、請求項1に記載の発明においては、供給水をエコノ
マイザーを通して蒸気ボイラーの燃焼室内の上ドラムに
供給し、燃焼室内で上ドラムから下ドラムに連通する加
熱管および蒸気管を循環させることにより蒸気を発生さ
せ、この蒸気を上ドラムの上部に設けられた回収管から
回収する蒸気ボイラーの休缶方法において、上記上ドラ
ム、水管、下ドラム、エコノマイザー、上ドラムの各々
を循環するように連接した循環ラインを設け、この循環
ラインに水を循環させるとともに、上ドラムに回収管を
通して蒸気を供給することにより、循環水の温度を14
0〜280℃の範囲に調節するという手段を講じてい
る。
【0008】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載
例に限定されるものではない。図1は、本発明方法を適
用することができる蒸気ボイラーの一例の概略図を示
す。図において、1は燃焼室、2、19は水管、3は上
ドラム、4は下ドラム、5はエコノマイザー、6は給水
部、7は給水バルブ、8、9、13、15、19、2
1、27は配管、10上ドラム液面制御バルブ、11は
ブローバルブ、12はブロー口、14は過熱器、16は
ボイラー本体バルブ、17はボイラー本体バイパスバル
ブ、20、24、26は缶循環水バルブ、18は高圧蒸
気出口、22は水抜きバルブ、25は缶水循環ポンプ、
28は起動用ブローバルブ、をそれぞれ示す。
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載
例に限定されるものではない。図1は、本発明方法を適
用することができる蒸気ボイラーの一例の概略図を示
す。図において、1は燃焼室、2、19は水管、3は上
ドラム、4は下ドラム、5はエコノマイザー、6は給水
部、7は給水バルブ、8、9、13、15、19、2
1、27は配管、10上ドラム液面制御バルブ、11は
ブローバルブ、12はブロー口、14は過熱器、16は
ボイラー本体バルブ、17はボイラー本体バイパスバル
ブ、20、24、26は缶循環水バルブ、18は高圧蒸
気出口、22は水抜きバルブ、25は缶水循環ポンプ、
28は起動用ブローバルブ、をそれぞれ示す。
【0009】蒸気ボイラーは、種々の構成部分、すなわ
ち燃焼装置、燃焼室、上ドラム、下ドラム、気水分離機
(上ドラムに内蔵)、過熱器、エコノマイザー(節炭
器)、空気予熱器、通風装置、給水装置、その他の付属
装置や付属品からなっている。燃料は燃焼装置によって
ボイラー中に送り込まれ、燃焼室において燃焼し熱を発
生する。燃焼室は炉とも呼ばれる。ボイラーには、固
体、液体、気体のいずれの燃料も用いることができる
が、主要なものは、石炭とこれを微粉化した微粉炭およ
び重油である。過熱器は、ボイラー本体から飽和蒸気を
さらに加熱して高温過熱蒸気とするものである。工場の
作業用または一般暖房用には、ボイラー本体からの飽和
蒸気をそのまま抽出して使用するが、蒸気タービンや蒸
気機関によって仕事を行わせる原動所などにおいては過
熱蒸気が使用される。
ち燃焼装置、燃焼室、上ドラム、下ドラム、気水分離機
(上ドラムに内蔵)、過熱器、エコノマイザー(節炭
器)、空気予熱器、通風装置、給水装置、その他の付属
装置や付属品からなっている。燃料は燃焼装置によって
ボイラー中に送り込まれ、燃焼室において燃焼し熱を発
生する。燃焼室は炉とも呼ばれる。ボイラーには、固
体、液体、気体のいずれの燃料も用いることができる
が、主要なものは、石炭とこれを微粉化した微粉炭およ
び重油である。過熱器は、ボイラー本体から飽和蒸気を
さらに加熱して高温過熱蒸気とするものである。工場の
作業用または一般暖房用には、ボイラー本体からの飽和
蒸気をそのまま抽出して使用するが、蒸気タービンや蒸
気機関によって仕事を行わせる原動所などにおいては過
熱蒸気が使用される。
【0010】水管は、上ドラムと下ドラムとの間に配置
され、水が上ドラムから下ドラムに流れるときは降水管
として機能し、蒸気が下ドラムから上ドラムに流れると
きは蒸発管として機能する。エコノマイザー(節炭器)
は、燃焼ガスの余熱を利用してボイラーに送る給水を余
熱し、燃料消費量の節減をはかるもので、一般に過熱器
のあとの煙道中に設けられる。エコノマイザーにおける
給水の余熱温度は、普通は、その圧力における水の飽和
温度以下である。エコノマイザーは、伝熱面となる円管
群からなり、給水は管内を、燃焼ガスは管外をに直角に
流れる。管には、平滑な円管のものと、伝熱面積を増し
たひれ付管とがある。
され、水が上ドラムから下ドラムに流れるときは降水管
として機能し、蒸気が下ドラムから上ドラムに流れると
きは蒸発管として機能する。エコノマイザー(節炭器)
は、燃焼ガスの余熱を利用してボイラーに送る給水を余
熱し、燃料消費量の節減をはかるもので、一般に過熱器
のあとの煙道中に設けられる。エコノマイザーにおける
給水の余熱温度は、普通は、その圧力における水の飽和
温度以下である。エコノマイザーは、伝熱面となる円管
群からなり、給水は管内を、燃焼ガスは管外をに直角に
流れる。管には、平滑な円管のものと、伝熱面積を増し
たひれ付管とがある。
【0011】本発明方法の対象となる蒸気ボイラーは、
燃焼室、上ドラム、下ドラム、水管、エコノマイザーと
が組合された通常の水管ボイラーである。水管ボイラー
は、通常、燃焼室1内の上部には上ドラム3、下部には
下ドラム4が配置され、両ドラムの間に多数の水管2が
配置されてなる。蒸気ボイラーへの水の供給は、給水部
6からなされ、バルブ7、配管8を経由してエコノマイ
ザー5で余熱され、配管9によって上ドラム3に導かれ
る。上ドラム3に供給された水は、下ドラム4に向かっ
て流れ、下ドラム4から水管(蒸発管)19を通って上
ドラム3に循環される。水はこの過程で加熱され、発生
した蒸気は上ドラム3の上部に設けられた配管13を通
って、蒸気ボイラーの種類によっては過熱器14を経由
して、高圧蒸気出口18からプラント用の蒸気や、蒸気
タービン用の蒸気など、蒸気本来の使用目的に供され
る。
燃焼室、上ドラム、下ドラム、水管、エコノマイザーと
が組合された通常の水管ボイラーである。水管ボイラー
は、通常、燃焼室1内の上部には上ドラム3、下部には
下ドラム4が配置され、両ドラムの間に多数の水管2が
配置されてなる。蒸気ボイラーへの水の供給は、給水部
6からなされ、バルブ7、配管8を経由してエコノマイ
ザー5で余熱され、配管9によって上ドラム3に導かれ
る。上ドラム3に供給された水は、下ドラム4に向かっ
て流れ、下ドラム4から水管(蒸発管)19を通って上
ドラム3に循環される。水はこの過程で加熱され、発生
した蒸気は上ドラム3の上部に設けられた配管13を通
って、蒸気ボイラーの種類によっては過熱器14を経由
して、高圧蒸気出口18からプラント用の蒸気や、蒸気
タービン用の蒸気など、蒸気本来の使用目的に供され
る。
【0012】本発明方法によって蒸気ボイラーを休缶す
る場合は、まず、上ドラム3、水管2、下ドラム4、エ
コノマイザー5、上ドラム3の各々を循環するように連
接した循環ラインを設ける必要がある。この循環ライン
は、蒸気ボイラーを休缶している間に水を循環させる機
能を果たす。本発明方法によって蒸気ボイラーを休缶す
る場合は、次に、この循環ラインに水を循環させるとと
もに、上ドラムに回収管を通して蒸気を供給することに
より、循環水の温度を140〜280℃の範囲に調節す
る必要がある。本発明者に実験によると、循環水の温度
が140℃未満であると、水管2を含む蒸気ボイラーの
外壁部分の腐蝕を十分に抑制することができず、280
℃を越える場合は熱の浪費となり好ましくない。上記温
度範囲では、160〜230℃の範囲で選ぶのが好まし
い。循環水の温度は、ボイラー本体バイパスバルブ17
から導入する蒸気の量によって適宜調節することができ
る。
る場合は、まず、上ドラム3、水管2、下ドラム4、エ
コノマイザー5、上ドラム3の各々を循環するように連
接した循環ラインを設ける必要がある。この循環ライン
は、蒸気ボイラーを休缶している間に水を循環させる機
能を果たす。本発明方法によって蒸気ボイラーを休缶す
る場合は、次に、この循環ラインに水を循環させるとと
もに、上ドラムに回収管を通して蒸気を供給することに
より、循環水の温度を140〜280℃の範囲に調節す
る必要がある。本発明者に実験によると、循環水の温度
が140℃未満であると、水管2を含む蒸気ボイラーの
外壁部分の腐蝕を十分に抑制することができず、280
℃を越える場合は熱の浪費となり好ましくない。上記温
度範囲では、160〜230℃の範囲で選ぶのが好まし
い。循環水の温度は、ボイラー本体バイパスバルブ17
から導入する蒸気の量によって適宜調節することができ
る。
【0013】蒸気ボイラーが通常の連続稼動の状態から
休缶に移行するには、次の手順による。 1.燃焼室1の石炭および/または油バーナーを消火す
る。 2.ボイラー本体バイパスバルブ17を開き、他のボイ
ラーからの蒸気の導入を可能にする。 3.給水バルブ7を閉じ、給水部6からの給水を停止す
る。 4.下ドラム4に連通する管20、27にあるバルブ2
0、24、26を開き、バルブ23を閉じ、缶水循環ポ
ンプ21を起動し、下ドラム4、エコノマイザー5、上
ドラム3、水管2、19を循環ラインとし、これら循環
ラインの各々に溜まっている水を循環させる。 5.高圧蒸気出口18から他のボイラーからの蒸気を、
ボイラー本体バイパスバルブ15を通して循環水に導入
する。 6.上ドラム3に溜まる水面を一定に保つため、上ドラ
ム液面制御バルブ10をオンとする。循環水を循環ライ
ンに循環している間に、蒸気の凝縮により循環水の量が
増加するので、増加分を上ドラム液面制御バルブ10を
介して、ブロー口11から循環ライン外にパージする。 7.蒸気ボイラー休缶中は、上の循環ラインに水の循環
を継続する。
休缶に移行するには、次の手順による。 1.燃焼室1の石炭および/または油バーナーを消火す
る。 2.ボイラー本体バイパスバルブ17を開き、他のボイ
ラーからの蒸気の導入を可能にする。 3.給水バルブ7を閉じ、給水部6からの給水を停止す
る。 4.下ドラム4に連通する管20、27にあるバルブ2
0、24、26を開き、バルブ23を閉じ、缶水循環ポ
ンプ21を起動し、下ドラム4、エコノマイザー5、上
ドラム3、水管2、19を循環ラインとし、これら循環
ラインの各々に溜まっている水を循環させる。 5.高圧蒸気出口18から他のボイラーからの蒸気を、
ボイラー本体バイパスバルブ15を通して循環水に導入
する。 6.上ドラム3に溜まる水面を一定に保つため、上ドラ
ム液面制御バルブ10をオンとする。循環水を循環ライ
ンに循環している間に、蒸気の凝縮により循環水の量が
増加するので、増加分を上ドラム液面制御バルブ10を
介して、ブロー口11から循環ライン外にパージする。 7.蒸気ボイラー休缶中は、上の循環ラインに水の循環
を継続する。
【0014】休缶状態にある蒸気ボイラーを稼動させる
には、次の手順による。 1.缶水循環ポンプ21を停止し、循環水を循環ライン
のバルブ20、24、26、11、を閉じる。 2.ボイラー本体バイパスバルブ17を閉じる。 3.起動用のブローバルブ28を微小開度に開ける。 4.給水バルブ7を開き、給水部6からのエコノマイザ
ー5への水の給水を開始する。 5.燃焼室1の石炭および/またはバーナーに点火す
る。 6.上ドラム4からの蒸気を管13、15を通して高圧
蒸気出口18から出す。 これ以降は、通常の連続稼動を継続することができる。
には、次の手順による。 1.缶水循環ポンプ21を停止し、循環水を循環ライン
のバルブ20、24、26、11、を閉じる。 2.ボイラー本体バイパスバルブ17を閉じる。 3.起動用のブローバルブ28を微小開度に開ける。 4.給水バルブ7を開き、給水部6からのエコノマイザ
ー5への水の給水を開始する。 5.燃焼室1の石炭および/またはバーナーに点火す
る。 6.上ドラム4からの蒸気を管13、15を通して高圧
蒸気出口18から出す。 これ以降は、通常の連続稼動を継続することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えないかぎり、以下の記
載例に限定されるものではない。 [実施例]図1に概略図を示した過熱器付き蒸気ボイラ
ー(三菱重工業社製、三菱CE/二胴水管ボイラー VS-14
W 型)を用い、C重油を燃料油として、蒸気を発生さ
せ、30日間連続して13Kg/cm2 の高圧蒸気を発生さ
せた。その際の温度は、次の通りとした。
するが、本発明はその要旨を超えないかぎり、以下の記
載例に限定されるものではない。 [実施例]図1に概略図を示した過熱器付き蒸気ボイラ
ー(三菱重工業社製、三菱CE/二胴水管ボイラー VS-14
W 型)を用い、C重油を燃料油として、蒸気を発生さ
せ、30日間連続して13Kg/cm2 の高圧蒸気を発生さ
せた。その際の温度は、次の通りとした。
【0016】
【表1】 エコノマイザー5入口温度 : 140℃ エコノマイザー5出口温度 : 160℃ 水管2内温度 : 192℃ 水管19内温度 : 193℃ 発生した蒸気の温度 : 300℃(13Kg/cm
2 )
2 )
【0017】その後、燃焼室1のバーナーおよび給水部
6からの給水を止め、下ドラム4とエコノマイザー5を
連結する循環ライン21、27にあるバルブ20、2
4、26を開くとともに、缶水循環ポンプ25を起動さ
せた。これにより、内部にある水を、エコノマイザー
5、上ドラム3、水管2、蒸発管19および下ドラム4
の経路で循環させた。一方、13Kg/cm2 の蒸気をバイ
パスバルブ15を通して上ドラム3に供給することによ
り、循環水の温度を169℃に維持して、300日、蒸
気ボイラーを休缶させた。その際の循環水の温度は、次
の通りとした。
6からの給水を止め、下ドラム4とエコノマイザー5を
連結する循環ライン21、27にあるバルブ20、2
4、26を開くとともに、缶水循環ポンプ25を起動さ
せた。これにより、内部にある水を、エコノマイザー
5、上ドラム3、水管2、蒸発管19および下ドラム4
の経路で循環させた。一方、13Kg/cm2 の蒸気をバイ
パスバルブ15を通して上ドラム3に供給することによ
り、循環水の温度を169℃に維持して、300日、蒸
気ボイラーを休缶させた。その際の循環水の温度は、次
の通りとした。
【0018】
【表2】 エコノマイザー5入口温度 : 168℃ エコノマイザー5出口温度 : 166℃ 水管2内温度 : 169℃ 水管19内温度 : 180℃ この期間の休缶後、ボイラー燃焼室内の水管2の外表面
の腐蝕の有無を、目視観察したところ、腐蝕の進行は認
められなかった。
の腐蝕の有無を、目視観察したところ、腐蝕の進行は認
められなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明方法は、次のような特別に有利な
効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明方法によるときは、水管2、水管19の外壁
部分を含む蒸気ボイラーの外壁部分の腐食を防止し、ボ
イラーの寿命を長くすることができる。 2.本発明方法によるときは、蒸気ボイラー全体を比較
的高温に維持しているので、起動するまでの時間を短縮
することができる。
効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明方法によるときは、水管2、水管19の外壁
部分を含む蒸気ボイラーの外壁部分の腐食を防止し、ボ
イラーの寿命を長くすることができる。 2.本発明方法によるときは、蒸気ボイラー全体を比較
的高温に維持しているので、起動するまでの時間を短縮
することができる。
【図1】本発明方法を適用することができる蒸気ボイラ
ーの一例の概略図を示す。
ーの一例の概略図を示す。
1…燃焼室 2、19…水管 3…上ドラム 4…下ドラム 5…エコノマイザー 6…給水部 7…給水バルブ 8、9、13、15、19、21、27…配管 10…上ドラム液面制御バルブ 11…ブローバルブ 12…ブロー口 14…過熱器 16…ボイラー本体バルブ 17…ボイラー本体バイパスバルブ 20、24、26…缶循環水バルブ 18…高圧蒸気出口 22…水抜きバルブ 25…缶水循環ポンプ 28…起動用ブローバルブ
Claims (1)
- 【請求項1】 供給水をエコノマイザーを通して蒸気ボ
イラーの燃焼室内の上ドラムに供給し、燃焼室内で上ド
ラムから下ドラムに連通する加熱管および蒸気管を循環
させることにより蒸気を発生させ、この蒸気を上ドラム
の上部に設けられた回収管から回収する蒸気ボイラーの
休缶方法において、上記上ドラム、水管、下ドラム、エ
コノマイザー、上ドラムの各々を循環するように連接し
た循環ラインを設け、この循環ラインに水を循環させる
とともに、上ドラムに回収管を通して蒸気を供給するこ
とにより、循環水の温度を140〜280℃の範囲に調
節することを特徴とする蒸気ボイラーの休缶方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21127394A JPH0875104A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 蒸気ボイラーの休缶方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21127394A JPH0875104A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 蒸気ボイラーの休缶方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0875104A true JPH0875104A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16603197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21127394A Pending JPH0875104A (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 蒸気ボイラーの休缶方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0875104A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008232546A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 転化器ボイラー及び独立節炭器の酸露点腐食防止方法及び装置 |
KR101355514B1 (ko) * | 2012-06-28 | 2014-01-27 | 현대제철 주식회사 | 잉여 증기를 이용한 보일러의 드럼수 온도 제어 방법 |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP21127394A patent/JPH0875104A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008232546A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 転化器ボイラー及び独立節炭器の酸露点腐食防止方法及び装置 |
KR101355514B1 (ko) * | 2012-06-28 | 2014-01-27 | 현대제철 주식회사 | 잉여 증기를 이용한 보일러의 드럼수 온도 제어 방법 |
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