JPH0873248A - 人工軽量骨材及びその製造方法 - Google Patents

人工軽量骨材及びその製造方法

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JPH0873248A
JPH0873248A JP23214694A JP23214694A JPH0873248A JP H0873248 A JPH0873248 A JP H0873248A JP 23214694 A JP23214694 A JP 23214694A JP 23214694 A JP23214694 A JP 23214694A JP H0873248 A JPH0873248 A JP H0873248A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生コン工場からの脱水スラッジと鋳造工場の
廃砂を原料とすることによって、双方の産業廃棄物の再
資源化の課題を同時に解決すると共に、高強度でしかも
アルカリ骨材反応をおこさず、構造用軽量コンクリート
骨材(JIS A5002)にも適用し得る低コストな
人工軽量骨材及びその製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、生コンクリート工場においてミキ
サー車及び生コンプラントの洗浄の際に排出される生コ
ン残渣から粗骨材及び細骨材を分離した脱水スラッジ
と、生型砂で生産している鋳造工場から排出される鋳造
廃砂とを主原料とする人工軽量骨材であり、双方の主原
料を混合させた後、成型し、1,000〜1,200℃で
焼成することを特徴とする。そして、生コン脱水スラッ
ジと鋳造廃砂との混合比率を、乾物重量換算で、1.
0:1.0〜2.5にして、成型後、焼成することが最も
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造用軽量コンクリー
トの骨材に適用される人工軽量骨材及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、工業生産されている人工軽量骨材
の原料は、膨張頁岩又は石炭火力発電所から排出される
石炭灰に限られている。いずれも焼成して表面を溶融一
歩手前の状態にして内部を発泡させて製造している。
【0003】一方、生コンクリート工場からは、ミキサ
ー車及び生コンクリートプラントを洗浄した際に、生産
量の約5%に相当する生コン残渣が排出され、この生コ
ン残渣は、粗骨材及び細骨材を除去した後、シックナー
でセメント成分を濃縮してから脱水されている。生コン
クリート工場は全国で約5,000事業所あり、年間1
50〜180万トンが産業廃棄物として排出されてい
る。現在、この生コンの脱水スラッジの一部はセメント
原料等に再生利用されている。
【0004】また、鋳造工場から排出される生型砂の廃
砂は、管理型の産業廃棄物に指定されており、鋳鉄及び
鋳鋼における製品1トン当りの廃砂発生量は約300kg
となり、推定では国内で年間200万トンにも達する。
現在、多くの事業所では処理業者に委託して廃砂を埋め
立て処分にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の膨張頁岩又は石
炭灰を原料とした人工軽量骨材にあっては、焼成温度の
適正範囲が20〜40℃と狭いために、骨材同士が融着
しやすく、歩留りを下げる原因となっていた。一方、石
炭灰を原料とした場合の技術課題は、成型・乾燥した試
料の圧縮による破壊荷重が小さく、粉化しやすい欠点を
有していた。
【0006】また、石炭火力発電所では、粉末状にした
石炭を高温で燃焼させているために粒子が球状で既にガ
ラス化が進んでいる。膨張頁岩の軽量骨材もガラス層
(非晶質)を形成している。かかる場合は、一般的に、
アルカリに侵されやすい性質がある。このためアルカリ
骨材反応をおこして水和膨張による亀裂の発生の原因と
なり、強度劣化をきたす問題点を有していた。これまで
のように高層建築用でも他の外装材料等で被覆して風雨
に晒されない状態で使用している限り問題はないが、橋
脚等の土木用に使用するには、アルカリ骨材反応を無視
することはできない。
【0007】一方、生コンの脱水スラッジは前記したよ
うに一部は再生利用されているが、しかし、その大半は
自硬性があるので固化して埋め立て、埋め戻しをしてい
るのが現状で、カルシウム源の再資源化が課題であっ
た。
【0008】また、廃砂の埋め立て処分にあっては、そ
の費用は1トン当り12,000円前後しており、処理
費の費用負担の軽減と今後の埋め立て用地の確保が難し
いことから、廃砂の再資源化が課題であった。
【0009】本発明は、従来のかかる実情に鑑みなされ
たもので、生コン工場からの脱水スラッジと鋳造工場の
廃砂を原料とすることによって、双方の産業廃棄物の再
資源化の課題を同時に解決すると共に、高強度でしかも
アルカリ骨材反応をおこさず、構造用軽量コンクリート
骨材(JIS A 5002)にも適用し得る低コスト
な人工軽量骨材及びその製造方法を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の人工軽量骨材は、生コン脱水スラッジと
鋳造廃砂とを主原料としたことを特徴とする。そして、
生コン脱水スラッジと鋳造廃砂との混合比率は、乾物重
量換算で、1.0:1.0〜2.5であることが最も好ま
しい。
【0011】上記のように混合比率の範囲を設定してい
る根拠は、成型性、生強度及び焼成後の骨材の物性によ
る。即ち、この範囲で混合すれば、成型が容易で、しか
も自硬性があるので成型後の破壊荷重についても安定し
ている。更に、焼成後の骨材としてJIS規格に全て合
格することができる。
【0012】一方、鋳造廃砂の比率を2.5以上にすれ
ば可塑性が乏しくなり、成型が困難となる。逆に1.0
以下にすれば可塑性はあるが、水分が35%以上とな
り、焼成した骨材の比重が小さくなることと炭酸ガスの
吸収等により、自壊しやすくなり細砂化する性質が現れ
る。また、上記範囲外で混合した後、成型すれば、生の
破壊荷重が小さくなり、焼成の際に粉末化して煤塵濃度
が上がり、集塵装置が必要となる。更に、骨材の品質
(JIS A 5002)は三酸化硫黄並びに粘土塊等
が規定されており、表7に示すように、1.0:0.8よ
り更にセメント残渣の比率が高くなると、三酸化硫黄が
0.5%以上となり、軽量骨材として規格外になる。ま
た、自壊作用が働き、粘土塊が1%以上となり、同様に
規格外となる。
【0013】鋳造廃砂のうち、強度付加材料として、集
塵ダスト,砂処理ダスト,解枠ダスト,ショットダスト
及びショット砂,並びに生産ラインに流れている生型砂
の劣化を防ぐために間引きした廃砂のうちの少なくとも
一種以上を用いる。
【0014】廃砂の組成は、間引きした廃砂、ショット
系(ショットダスト及びショット砂)と非ショット系
(集塵ダスト,砂処理ダスト,解枠ダスト)に大別され
る。非ショット系とショット系の廃砂の排出比率は約
2:1である。基本的には各社における個々のダストの
排出量が異なっているが、すべて混合して原料に用いる
ことができる。間引きした廃砂とショット系廃砂につい
ては、いずれも石英の比率が高く、逆にモンモリロナイ
ト粘土、長石の比率が低くなっている。集塵、砂処理及
び解枠ダスト(非ショット系)は、鉱物組成に大差は見
られない(表3参照)。軽量骨材の製造に際しては、シ
リカとカルシウムの比率が一定になるように原料を調合
する。
【0015】また、成型材料及び自硬性材料として、普
通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、
中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメン
ト、高炉セメント、シリカセメント及びフライアッシュ
セメント等の生コンクリートの脱水スラッジを用いる。
【0016】更に、強度付加材料として、珪石鉱業所の
スラッジ、砕石場のスラッジ、浄水場の急速沈澱ろ過工
程から出る微細粒子の脱水スラッジ又は珪藻土のうちか
ら少なくとも一種以上を含むことがある。
【0017】上記の脱水スラッジ等は、鋳造廃砂及び生
コン残渣の原料調合で最終の組成比率の微調整用に添加
することを目的に使用する。これらの微調整用原料に求
められることはその化学組成の変動が少ないことであ
る。
【0018】一方、本発明の人工軽量骨材の製造方法
は、生コン脱水スラッジと鋳造工場の廃砂とを混合して
から成型した後、乾燥し、その乾燥物を1,000〜1,
200℃で焼成することにより焼成物を得ることを特徴
とする。そして、生コン脱水スラッジと鋳造廃砂の混合
比率を、乾物重量換算で、1.0:1.0〜2.5にし
て、成型後、焼成することが最も好ましい。
【0019】上記製造方法において、焼成温度を1,0
00〜1,200℃とした理由は、1,200℃以上に昇
温すれば、試料が完全に溶融する。逆に1,000℃以
下では、焼結が進展せず、破壊荷重が30kgf以下に低
下し、吸水率が40%以上になり、軽量骨材として使用
できない。軽量骨材の品質(JIS A 5002)の
中で強熱減量が1%以下に規定されている。この強熱減
量は1,000℃で加熱した時の重量減少率であり、1,
000℃以下で焼成すればJIS規格に不合格になる可
能性があること等が理由として挙げられる。電気炉の酸
化雰囲気状態と、ロータリーキルンによる酸素制限下
(O2濃度10%前後)とでは、焼結状態が異なる。同
じ焼成温度での焼結は、ロータリーキルンの方が進展し
やすい傾向であることが、吸水率等ではっきりと認めら
れる。
【0020】
【作 用】生コン脱水スラッジ単独では、成型加工がで
きるものの焼成しても骨材としての強度が全く期待でき
ない。一方、鋳造廃砂単独では成型加工が極めて困難で
あり、しかも1000℃〜1200℃の焼成温度では、
焼結させることができず骨材としての機能を全く有しな
い。しかし、混合した廃棄物は化学反応(灰長石の析
出)と焼結によって、より強度の高い人工軽量骨材が可
能となった。
【0021】生コンクリート工場で最も多く用いられて
いる普通ポルトランドセメントを用いた脱水スラッジの
化学組成をセメントと比較して表1に示す。脱水スラッ
ジは水和水を約20%を有しており、微細な砂も含まれ
ていることから、普通ポルトランドセメントに比較して
SiO2が相対的に増加している。この貴重なカルシウ
ム源は強度付加材料としてシリカと反応し、高強度な骨
材を製造することができる。この生コンの脱水スラッジ
は、湿潤状態であれば排出されても4日間は自硬性があ
り、しかも成型性に優れている。
【0022】セメントとしては、普通ポルトランドセメ
ントが圧倒的に多く用いられているが、その種類は多
い。しかし、アルミナセメントを除いた化学組成の変動
範囲は、CaOとして50〜65%に過ぎない。したが
って、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセ
メント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトラン
ドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライア
ッシュセメント等の脱水スラッジも骨材の原料に適して
いる。
【表1】
【0023】鋳造廃砂は、管理型の産業廃棄物に指定さ
れているので、廃砂からの重金属の溶出試験(環境庁告
示第13号)を行った。その溶出試験結果を表2に示
す。いずれも基準を超える項目はなく、無害であり、再
資源化に支障のないことを確認した。
【表2】
【0024】鋳造工場における生型砂は、珪砂をベース
にベントナイト,石炭粉及びデンプン等からなる合成砂
である。この生型砂は、混練→造型→注湯→解枠→砂処
理の工程を循環しており、その生産工程からは、集塵ダ
スト、砂処理ダスト、解枠ダスト、ショットダスト及び
ショット砂等の廃棄物即ち廃砂が出る。そこで銑鉄鋳物
工場から代表的な廃砂5試料を採取して化学分析を行
い、その化学組成をノルム計算から鉱物組成を推定し
た。その結果を表3に示す。各鋳造廃砂の鉱物組成は、
石英で28〜70%、粘土19〜41%、長石5〜20
%、炭素0〜23%になっている。
【表3】
【0025】表3より、廃砂は石英がベースとなってお
り、骨材の高強度発現の成分となっている。また、モン
モリロナイトが20〜40%含まれているので、骨材を
成型する際の可塑材料として、燃成する際には焼結助材
として機能する。更に、炭素がショット系を除いて約1
0%前後含まれており、骨材を最初に着火すればその後
は、自燃焼させるに必要な炭素を含んでおり、低燃費で
燃焼させることができる。
【0026】以上のことから、上記した脱水スラッジ及
び鋳型廃砂双方の産業廃棄物の特徴を有効に利用するこ
とにより、これまでにない構造用軽量コンクリート骨材
(JIS A 5002)を提供することができるよう
になった。そこで、本発明骨材と従来例骨材とを、その
原料面と骨材としての製品面とからそれぞれ比較する
と、表4のようになる。
【表4】
【0027】本発明に係る脱水スラッジ及び鋳造廃砂双
方の原料(産業廃棄物)には、相互に補完しあうよう
に、骨材の製造に要する必須条件を全て満たしているこ
とが分かる。また、製品として粗骨材の比重は、発泡化
している他製品より10%程度大きい(なお、本発明製
品は粗骨材と細骨材とからなる。細骨材の比重は1.6
を超えているので粗骨材で比較した)。一方、従来骨材
による製品はガラス化が進行しており、アルカリ骨材反
応が進みやすく、膨張による亀裂が入る危険性がある。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0029】A.実施例1 生コンクリートの脱水スラッジと鋳造廃砂とを一定比率
(乾物重量換算でセメント脱水スラッジ1.0:2.8〜
0.8)でスクリュー型混合機により繰り返し混合させ
た後、長さ20mmのペレット状(φ13.2mm)に成型
した。次に、この成型体を乾燥した後、電気炉に入れ、
酸化雰囲気の中で1,100℃×1hの加熱条件で焼成
した。なお、実験に用いた脱水スラッジ及び鋳造廃砂の
化学組成は、表5に示す通りである(脱水スラッジは表
1の試料1のものを使用した)。
【表5】
【0030】焼成した骨材から、その破壊荷重と、直径
方向の収縮率、絶乾比重、吸水率、およびX線回折から
最適混合比率を求めた(表6)。
【表6】
【0031】各比率で焼成した骨材のうち、物性につい
ては、表6に示すように、試料番号No.5が最も破壊荷
重が大きく。しかも吸水率が比較的小さいことから、骨
材の最適比率であると考えられる。また、総合的にみ
て、混合比率は1.0:2.0〜1.2が好ましいことが
分かる。
【0032】通常、生コンクリートの脱水スラッジ及び
廃砂の水分は、約50%及び20%であることから、試
料番号No.5の湿潤状態における原料の混合比率は約
1.0:1.0となる。焼成した骨材の収縮率は、成型時
の長さを基準にすれば7.6〜12.9%で、廃砂の比率
が高くなるにつれて収縮率が小さくなる。一方、この骨
材のX線回折を行い、鉱物組成を調べた結果、いずれも
石英と灰長石からなっていた。
【0033】B.実施例2 前記実施例1の場合と同じ組成の生コン脱水スラッジ及
び鋳造廃砂を使って、その添加比率を湿潤状態で1:1
とし、真空土練機を用いて混合させた後、JIS A
5002に従って直径20mm、15mm、10mm、5mmに
なるように合計100kgを造粒した。また、板状の成型
体(20cm角の厚み2cm)も作製した。次に、これらの
骨材を乾燥させた後、約20kgの板状の試料については
破砕機にかけて砕石状にした。これらの球状化した試料
と破砕した試料とは、別々にロータリーキルン(長さ
3.00m、内径0.30m)を用いて、1,100℃で
焼成した。
【0034】上記試作によって得られた骨材について、
構造用軽量コンクリート骨材(JIS A 5002)
としての品質試験を行った。その結果を表7に示す。試
作した人工軽量骨材の物性はJIS規格を満足してお
り、実用できることを確認した。
【表7】
【0035】次に、この試作した人工軽量骨材を用い
て、JISに基づく指定条件である水セメント比40
%、スランプ8cm、混和材料を用いない条件でプレーン
コンクリートを作製し、JISに決められた物性値(例
えば圧縮強度材令28日)が出るかどうかを確認した。
その時の使用材料及び配合設計は表8に、また配合値
(千リットル)を表9に示す。なお、コンクリートに供
した人工軽量骨材の粒度分布を表10に示す。試作した
骨材は5〜15mmの寸法のものである。
【表8】
【表9】
【表10】
【0036】ロータリーキルンで焼成した試料(表8:
実施例2)と、電気炉で焼成した試料(表6:実施例
1)とでは、その吸水率が大きく異なっているが、これ
は、前記したように、ロータリーキルンでは、フレーム
が直接骨材に接触することや、酸素制限下により焼結が
促進したために、吸水率が低くなっているのである。
【0037】作製したプレーンコンクリートについて、
その軽量骨材の区分とコンクリート物性値とを表11に
示した。この表11から分かるように、骨材の品質試験
(表7)と同様に、構造用人工軽量骨材のすべての規格
を満足しており、充分に実用できることを確認した。
【表11】
【0038】試作した人工軽量骨材についてJIS A
5308によるアルカリシリカ反応性試験(化学法)
を行なった。骨材によるひび割れ原因となるアルカリシ
リカ反応性は、表12に示すように基準内に合格してお
り、公共土木事業においても十分実用に耐えることが確
認できた。
【表12】
【0039】C.実施例3 次に、生コン脱水スラッジ及び鋳造廃砂の原料調合に加
えて、微調整用原料を添加し、最終の組成比率を調整し
た骨材の実施例について説明する。微調整用原料として
は、砕石場のスラッジ,珪石鉱業所スラッジ,浄水場ス
ラッジ,珪藻土などが挙げられ、それぞれの化学組成
(成分)は表13に示す通りである。
【表13】
【0040】生コン脱水スラッジと鋳造廃砂及び上記に
例示した各微調整用原料の添加比率(乾燥物換算)を
0.45:0.50:0.05として混合させ、10mmの
球状の成型体をそれぞれ作成した。次にこれらの骨材を
乾燥してから電気炉で1,100℃×1hの条件で焼成
し、その破壊荷重と比重を測定した。その結果を表14
に示す。表14より、微調整用原料を10%添加しても
破壊荷重をはじめ大きな差がないことを確認した。
【表14】
【0041】
【発明の効果】本発明は、生コン脱水スラッジと鋳造廃
砂とを組合せることにより、高強度でしかもアルカリ骨
材反応をおこさない構造用人工軽量骨材を製造する技術
を確立したものである。現在、発生する当該廃棄物量は
双方で約350万トンであり、その大半が廃棄物処理場
等で埋め立て処分されている。しかし近い将来、埋め立
て地の確保が困難な情勢であることから、環境保護の観
点からも大きな課題となっている。国内において、生コ
ンクリート工場及び鋳造工場が平均的に分布しており、
これらの廃棄物の収集が容易であることから、本発明の
骨材を大消費地に近い所で生産すれば、従来の骨材より
も輸送コストを更に低減することが可能であり、その工
業的価値が極めて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中林 静夫 石川県金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業 試験場内 (72)発明者 北村 義治 石川県石川郡野々市町若松町4番1号 金 沢生コンクリート株式会社野々市工場内 (72)発明者 坂本 正司 石川県石川郡野々市町若松町4番1号 金 沢生コンクリート株式会社野々市工場内 (72)発明者 本谷 暢啓 石川県石川郡野々市町若松町4番1号 金 沢生コンクリート株式会社野々市工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生コン脱水スラッジと鋳造廃砂とを主原
    料としたことを特徴とする人工軽量骨材。
  2. 【請求項2】 生コン脱水スラッジと鋳造廃砂との混合
    比率が、乾物重量換算で、1.0:1.0〜2.5である
    ことを特徴とする請求項1記載の人工軽量骨材。
  3. 【請求項3】 鋳造廃砂のうち、強度付加材料として、
    集塵ダスト、砂処理ダスト,解枠ダスト,ショットダス
    ト及びショット砂,並びに生産ラインに流れている生型
    砂の劣化を防ぐために間引きした廃砂のうちの少なくと
    も一種以上を用いることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の人工軽量骨材。
  4. 【請求項4】成型材料及び自硬性材料として、普通ポル
    トランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱
    ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、高
    炉セメント、シリカセメント及びフライアッシュセメン
    ト等の生コンクリートの脱水スラッジを用いることを特
    徴とする請求項1,2又は3記載の人工軽量骨材。
  5. 【請求項5】 強度付加材料として、珪石鉱業所のスラ
    ッジ、砕石場のスラッジ、浄水場の急速沈澱ろ過工程か
    ら出る微細粒子の脱水スラッジ又は珪藻土のうち少なく
    とも一種以上を含むことを特徴とする請求項1,2,3
    又は4記載の人工軽量骨材。
  6. 【請求項6】 生コン脱水スラッジと鋳造工場の廃砂と
    を混合してから成型した後、乾燥し、その乾燥物を1,
    000〜1,200℃で焼成することにより焼成物を得
    ることを特徴とする人工軽量骨材の製造方法。
  7. 【請求項7】生コン脱水スラッジと鋳造廃砂の混合比率
    を、乾物重量換算で、1.0:1.0〜2.5にして、成
    型後、焼成することを特徴とする請求項6記載の人工軽
    量骨材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010007809A (ko) * 2000-09-27 2001-02-05 김영호 폐콘크리트를 이용한 콘크리트 조성물 및 이를 이용한콘크리트 구조물의 제조방법
KR101380856B1 (ko) * 2011-07-07 2014-04-04 이세린 폐기물을 이용한 경량 건축자재의 제조 방법 및 이로부터 제조된 경량 건축자재
JP2014133667A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 軽量気泡コンクリートの製造方法
CN110218036A (zh) * 2019-07-04 2019-09-10 中冶建工集团有限公司 利用废弃混凝土制备再生混凝土的方法
CN110872185A (zh) * 2018-08-30 2020-03-10 广东清大同科环保技术有限公司 一种人工骨料及其制备方法

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