JPH0872608A - トンネル入口照明の制御装置 - Google Patents

トンネル入口照明の制御装置

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JPH0872608A
JPH0872608A JP21595594A JP21595594A JPH0872608A JP H0872608 A JPH0872608 A JP H0872608A JP 21595594 A JP21595594 A JP 21595594A JP 21595594 A JP21595594 A JP 21595594A JP H0872608 A JPH0872608 A JP H0872608A
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luminance
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tunnel
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JP21595594A
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Yasuhiko Yamanaka
泰彦 山中
Masanori Shimizu
正則 清水
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中心窩順応輝度を測定するための特殊な輝度
計(路面輝度計)を用いることなく、的確なトンネル入
口照明の制御を行う。 【構成】 トンネル坑口に進入しようとする運転者の目
の等価光幕輝度を測定する等価光幕輝度測定部1と、ト
ンネル坑口周辺の野外の水平面照度をもとに、トンネル
坑口への進入自動車の運転者の注視部分の輝度(中心窩
順応輝度)を算出する中心窩順応輝度算出部3と、前記
中心窩順応輝度から算出した輝度差弁別閾△L1と測定
された等価光幕輝度から算出した輝度差弁別閾△L2と
の和から等価均一輝度L1を算出する等価均一輝度算出
部4と、算出された等価均一輝度L1をもとにトンネル
入口部の所要路面輝度を求める路面輝度算出部5を有
し、算出された所要路面輝度をもとにトンネル入口照明
の制御を行う構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車道路のトンネル入
口照明の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昼間、明るい野外を走行してきた自動車
の運転者が、トンネル外の道路から前方にあるトンネル
の内部を見ようとする場合、これが暗黒に見え、その詳
細が識別できなくなることがある。これはブラックホー
ル現象と呼ばれる。トンネル入口照明は、このブラック
ホール現象を除去するために設けられるものであり、入
口照明の明るさは、トンネルに近づく自動車の運転者の
目の順応状態により決定され、制御される。この順応状
態は、等価均一輝度で表わされる。
【0003】等価均一輝度とは、昼間、トンネルに近づ
きつつある自動車の運転者の目が順応している、ある視
野の状態での輝度差弁別閾△L(背景aの中に存在する
物体をbを識別し得る、aとbとの間の最小の輝度差)
と等しい輝度差弁別閾となる「全視野が均一な輝度を有
する面の輝度」と定義されている。
【0004】等価均一輝度L1は以下の方法により求め
ることができる。すなわち、運転者の目の中心窩が順応
している輝度(以下、中心窩順応輝度Laf)を測定す
ることによりLafに対応した輝度差弁別閾△L1が図
2に示す関係から求められ、一方、運転者の目の眼球内
散乱の程度を示す輝度(以下、等価光幕輝度Leq)を
測定することによりLeqに対応した輝度差弁別閾△L
2が図3に示す関係から求められ、これら△L1、△L
2の和により輝度差弁別閾△Lが求められる。輝度差弁
別閾△Lと等価均一輝度L1の間には図4に示す関係が
あることから、これより等価均一輝度L1が求められ
る。
【0005】従来のトンネル入口照明の制御方式は、次
の現象に基づいている。 (1)昼間、トンネルに近づきつつある自動車の運転者
の目の中心窩順応輝度は、主に運転者の視線中心を含む
直径1.5度の中心視野の輝度によって定まる。 (2)高速道路を走行中の運転者がどの点に注意を集中
しているかを示す注視点は、前方の道路を含む視角直径
約20度の範囲に分布している。 (3)トンネルに近づきつつある自動車の運転者は、ト
ンネル入口から約150m手前の位置から前方のトンネ
ルに視線を注視し始める。 (4)トンネル入口から前方約150mより、さらにト
ンネルにトンネルに近づくにしたがって、運転者の視野
の中心はトンネル内の暗い視野で満たされるようにな
り、運転者の目の位置から見た等価均一輝度は急速に低
下し始める。
【0006】これらより、運転者の目の等価均一輝度を
予測するための野外の輝度(以下、野外輝度)を受光す
る装置として、直径20度の視角寸法を有する円形視野
の輝度計を、トンネル入口から150m前方に、この輝
度計の光軸中心がトンネル坑口中央を向くように設置し
て、この輝度計の出力信号によってトンネル入口照明が
制御されている。これは、晴天時のトンネル入口の手前
150mの位置に限定すれば、この位置の等価均一輝度
と野外輝度との間に一定の相関関係が成立することをも
とにしている。この従来例の構成を示すブロック図を図
5に示す。
【0007】また、中心窩順応輝度および等価光幕輝度
から等価均一輝度を算出して制御を行うトンネル入口照
明の制御装置も提案されている(特願昭63−2965
06号公報)。この従来例の構成を示すブロック図を図
6に示す。これは、トンネル入口の手前Dm(Dは設計
速度に対応した視距)の位置に中心窩順応輝度Lafを
測定する中心窩順応輝度測定部16と等価光幕輝度Le
qを測定する等価光幕輝度測定部17を設置してそれぞ
れの輝度を測定し、等価均一輝度算出部4が、Lafお
よびLeqに対応した等価均一輝度L1を算出する。こ
のうち等価均一輝度算出部4は、Lafに対応した輝度
差弁別閾△L1およびLeqに対応した輝度差弁別閾△
L2をそれぞれ図2および図3に示す関係から算出し、
算出された△L1および△L2を加算して輝度差弁別閾
△Lを求め、図4に示す関係から等価均一輝度L1を求
める。路面輝度算出部5は図10に示す関係から等価均
一輝度L1に対応したトンネル入口部の所要路面輝度L
rを算出し、これに基づいて照明制御部6がトンネル入
口照明のトンネル照明器具7を調光または点滅する制御
を行うものである。図10は、時速80km/hで車両
が走行する場合を想定した所要路面輝度Lrを示すもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】トンネル入口照明の制
御を的確に行うためには、図6の従来例のように、中心
窩順応輝度Lafと等価光幕輝度Leqをともに測定
し、これより等価均一輝度を求める構成としなければな
らない。この場合、中心窩順応輝度測定部を成す輝度計
は、路面の特殊な視野範囲を測定する輝度計(以下、路
面輝度計、JISZ9111「道路照明基準」附属書参
照)とする必要がある。このため中心窩順応輝度測定部
を省略し、Leqを測定する等価光幕輝度測定部の測定
結果のみから等価均一輝度算出部が等価均一輝度L1を
算出しトンネル入口照明の制御を行う構成も提案されて
いるが(特開平2ー142094号公報(特願昭63−
296506号))、この構成では正確な順応状態の計
測に基づいたトンネル入口照明の制御を行うことができ
なかった。
【0009】一方、従来の技術では、自動車のドライバ
ーがトンネル坑口の150m前方からトンネル坑口の中
央を注視し始めるとの考えから照明制御を行っている
が、交通量が多く、前を走る自動車(以下、先行車)と
の車間距離が150mよりも小さい場合、自動車の運転
者はトンネル坑口を見るのではなく、先行車を見ながら
トンネル坑口に近づいてくる。このため、先行車との車
間距離が150mより小さい場合はトンネル坑口を中心
とする「ブラックホール」を中心窩順応輝度とすること
はできず、従来例の構成のトンネル入口照明の制御装置
では的確な照明制御を行うことができなかった。
【0010】また従来の技術では、等価均一輝度を計測
する受光部を、トンネル入口の手前Dm(Dは設計速度
に対応した、自動車が安全に停止できる距離)の位置に
設置して等価均一輝度を求めたが、実際の車両の走行速
度は交通流の状態により変化するため、設計速度に応じ
た照明制御が必ずしも最適な制御とは限らなかった。
【0011】本発明は上記課題を解決するもので、中心
窩順応輝度を測定するための特殊な輝度計(路面輝度
計)を用いることなく、的確なトンネル入口照明の制御
を行うことができるトンネル入口照明の制御装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、本発明のトンネル入口照明の制御装置は、ト
ンネル坑口前方の道路またはその付近からトンネル坑口
方向の等価光幕輝度を測定する等価光幕輝度測定部と、
トンネル坑口付近の水平面照度を測定する水平面照度測
定部と、前記水平面照度測定部の測定結果から中心窩順
応輝度を算出する中心窩順応輝度算出部と、前記等価光
幕輝度測定部の測定結果と前記中心窩順応輝度算出部の
算出結果から等価均一輝度を算出する等価均一輝度算出
部と、前記等価均一輝度算出部の算出結果からトンネル
入口部の所要路面輝度を算出する路面輝度算出部と、前
記路面輝度算出部の算出結果に基づきトンネル入口照明
の調光または点滅の制御を行う照明制御部とを備えたも
のである。
【0013】また、トンネル坑口が開口している方向の
鉛直面照度を測定する鉛直面照度測定部を、水平面照度
測定部の代わりに備え、中心窩順応輝度算出部が前記鉛
直面照度測定部の測定結果から中心窩順応輝度を算出す
るものである。
【0014】また、トンネル坑口前方の道路またはその
付近からトンネル坑口方向の等価光幕輝度を測定する等
価光幕輝度測定部と、トンネル坑口付近の水平面照度を
測定する水平面照度測定部と、トンネル坑口が開口して
いる方向の鉛直面照度を測定する鉛直面照度測定部と、
トンネル坑口付近の通過車両の車間距離を測定する車間
距離測定部と、前記車間距離測定部の測定結果に基づい
て水平面照度測定部または鉛直面照度測定部の測定結果
の一方から中心窩順応輝度を算出する中心窩順応輝度算
出部と、前記等価光幕輝度測定部の測定結果と前記中心
窩順応輝度算出部の算出結果から等価均一輝度を算出す
る等価均一輝度算出部と、前記等価均一輝度算出部の算
出結果からトンネル入口部の所要路面輝度を算出する路
面輝度算出部と、前記路面輝度算出部の算出結果に基づ
きトンネル入口照明の調光または点滅の制御を行う照明
制御部とを備えたものである。
【0015】トンネル坑口付近の通過車両の速度を測定
する車両速度測定部を備え、路面輝度算出部が等価均一
輝度算出部の算出結果と前記車両速度測定部の測定結果
から所要路面輝度を算出するものである。
【0016】
【作用】以上のように構成された本発明は、トンネル坑
口付近の水平面照度を測定する水平面照度測定部と、前
記水平面照度測定部の測定結果から中心窩順応輝度を算
出する中心窩順応輝度算出部を備えることにより、中心
窩順応輝度を測定する路面輝度計を用いることなく、的
確なトンネル入口照明の制御が可能となる。
【0017】また、トンネル坑口が開口している方向の
鉛直面照度を測定する鉛直面照度測定部を、水平面照度
測定部の代わりに備え、中心窩順応輝度算出部が前記鉛
直面照度測定部の出力から中心窩順応輝度を算出するこ
とにより、常に交通量が多く通過車両の車間距離が15
0mより小さい場合について、先行車の背面の輝度を運
転者の目の中心窩順応輝度として照明制御に用いること
ができ、運転者の目の順応状態に即した制御が可能とな
る。
【0018】また、トンネル坑口付近の水平面照度を測
定する水平面照度測定部と、トンネル坑口の向きと同じ
方向の鉛直面照度を測定する鉛直面照度測定部と、トン
ネル坑口付近の通過車両の車間距離を測定する車間距離
測定部と、前記車間距離測定部の測定結果に基づいて水
平面照度測定部または鉛直面照度測定部の測定結果の一
方から中心窩順応輝度を算出する中心窩順応輝度算出部
を備えることにより、トンネルを通過する車両の車間距
離に応じて、運転者の目の順応状態に即した的確な照明
制御が可能となる。
【0019】また、トンネル坑口付近の通過車両の速度
を測定する車両速度測定部を備え、路面輝度算出部が等
価均一輝度算出部の算出結果と前記車両速度測定部の測
定結果から所要路面輝度を算出することにより、通過車
両の速度に応じて、運転者の目の順応状態に即した的確
な照明制御が可能となる。
【0020】
【実施例】本発明の第1の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例の構成を示すブロッ
ク図である。
【0021】図1において、等価光幕輝度測定部1は、
トンネル坑口に進入しようとする運転者の目の等価光幕
輝度Leqを測定するものであり、図12に示すように
受光部1aおよびグレアレンズ1bより構成される。グ
レアレンズ1bについては、「イルミネイティング エ
ンジニアリング」(Illuminating Eng
ineering)第58巻、第3号、第120頁(1
963年)に記載されている。水平面照度測定部2は、
トンネル坑口周辺の野外の水平面照度を測定する照度計
であり、中心窩順応輝度算出部3に水平面照度の測定結
果を出力する。
【0022】中心窩順応輝度算出部3は、トンネル坑口
に進入しようとする自動車の運転者が注視している部分
の輝度、すなわち中心窩順応輝度Lafを算出する。車
両が時速80kmで走行する高速道路を想定すると、車
両の車間距離が150mよりも大きい場合には、運転者
はトンネル坑口手前の前方路面の路面輝度を注視してい
ると考えられる。したがって、中心窩順応輝度算出部3
は、水平面照度測定部2で測定された水平面照度から坑
口手前の路面の輝度を算出する。路面輝度は水平面照度
を照度輝度換算係数で除算することにより求めることが
できる。
【0023】アスファルト舗装路面の照度輝度換算係数
すなわち、1cd/m2 の輝度を得るために必要な水平
面照度は、道路照明設計指針(財団法人高速道路調査
会、第51頁、(平成2年3月))によれば15ルクス
である。等価均一輝度算出部4は、中心窩順応輝度算出
部3で算出された中心窩順応輝度Lafから図2の関係
に基づき△L1を算出するとともに、等価光幕輝度測定
部1で測定された等価光幕輝度Leqから図3に基づき
△L2を算出し、△L1と△L2の和から図4に基づい
て等価均一輝度L1を算出する。
【0024】路面輝度算出部5は、等価均一輝度算出部
4で算出された等価均一輝度L1をもとに図10の関係
からトンネル入口部の所要路面輝度Lrを求める。ここ
で、図10は車両が時速80kmで走行する高速道路を
想定した場合の等価均一輝度と路面輝度の関係である。
照明制御部6は路面輝度算出部5で算出された所要路面
輝度Lrをもとにトンネル入口照明の調光または点滅を
制御する。この構成により、中心窩順応輝度Lafを求
めるための路面輝度計を用いずに、的確に運転者の目の
順応状態に対応したトンネル入口照明の制御が可能とな
る。
【0025】なお、本実施例の中心窩順応輝度算出部3
は照度輝度換算係数を一定の値としてトンネル坑口手前
の路面輝度すなわち中心窩順応輝度Lafを算出する構
成としたが、照度輝度換算係数は、天候や太陽の高度、
方位により異なった値となる場合がある。このため中心
窩順応輝度算出部3が、天候や太陽の高度、方位に応じ
た照度輝度換算係数を算出するようにし、より正確なト
ンネル坑口手前の路面輝度すなわち中心窩順応輝度を求
める構成としてもよい。
【0026】本発明の第2の実施例を図面に基づいて説
明する。図7は本発明の第2の実施例の構成を示すブロ
ック図で、図1と同一部には同一番号を付している。
【0027】図7において、等価光幕輝度測定部1は、
第1の実施例と同様である。鉛直面照度測定部8は、ト
ンネル坑口が開口している方向の鉛直面照度を測定する
照度計であり、中心窩順応輝度算出部9に鉛直面照度の
測定結果を出力する。中心窩順応輝度算出部9は、トン
ネル坑口に進入しようとする自動車の運転者の中心窩順
応輝度Lafを求める。常に交通量が大きく、通過車両
の車間距離が150mより小さい場合には、自動車の運
転者は先行車の背面を見ながら運転していると考えられ
る。
【0028】従って、中心窩順応輝度算出部9は、先行
車の背面の輝度を「(先行車の背面の輝度)=(鉛直面
照度)×(先行車の背面の反射率)÷(円周率)」の式
により求め、運転者の目の中心窩順応輝度Lafとす
る。先行車の背面の反射率は、先行車が見えにくい場
合、すなわち、より安全な制御が行われることを想定
し、20%とする。等価均一輝度算出部4、路面輝度算
出部5、照明制御部6は、第1の実施例と同様である。
以上の構成により、常に交通量が大きく通過車両の車間
距離が150mより小さいと考えられる場合について、
先行車の背面の輝度を運転者の目の中心窩順応輝度とし
て照明制御に用いることができ、運転者の目の順応状態
に即した制御が可能となる。
【0029】本発明の第3の実施例を図面に基づいて説
明する。図8は本発明の第3の実施例の構成を示すブロ
ック図で、図1,図7と同一部には同一番号を付してい
る。
【0030】図8において、等価光幕輝度測定部1は、
第1の実施例と同様である。水平面照度測定部2は、ト
ンネル坑口付近の野外の水平面照度を測定する照度計、
鉛直面照度測定部8は、トンネル坑口が開口している方
向の鉛直面照度を測定する照度計である。水平面照度測
定部2、鉛直面照度測定部8の測定結果は、ともに中心
窩順応輝度算出部10に出力される。車間距離測定部1
1はトンネル坑口付近の通過車両の車間距離を測定し、
測定結果を中心窩順応輝度算出部10に出力する。
【0031】車間距離測定部11は、図13に示すよう
にトンネル坑口付近のある地点での車両の速度を計測す
る速度検出部11aと、トンネル付近のある地点で車両
が通過してから次の車両が来るまでの時間を計測する車
両検出部11bと、同時間と車両速度の積により車間距
離を求め、一定時間あたりまたは一定通過台数あたりの
車間距離の平均を求める演算部11cとから構成され
る。中心窩順応輝度算出部10は、トンネル坑口に進入
しようとする自動車の運転者の中心窩順応輝度Lafを
求める。
【0032】第1の実施例および第2の実施例で述べた
ように、車両が時速80kmで走行する高速道路を想定
すると、常に交通量が大きく通過車両の車間距離が15
0mより大きい場合には、運転者は前方の路面を注視し
ていると考えられ、150mより小さい場合には、先行
車を注視していると考えられる。したがって、中心窩順
応輝度測定部10は、車間距離測定部11で測定した通
過車両の車間距離が150mよりも大きい場合には、水
平面照度測定結果から第1の実施例と同様の計算で求め
たトンネル坑口手前の路面輝度を中心窩順応輝度Laf
とし、車間距離が150mよりも小さい場合には鉛直面
照度測定結果から第2の実施例と同様の計算で求めた先
行車の背面の輝度を中心窩順応輝度Lafとする。等価
均一輝度測定部4、路面輝度算出部5、照明制御部6
は、第1の実施例と同様である。以上の構成により、ト
ンネルを通過する車両の車間距離に応じて、運転者の目
の順応状態に即した的確な照明制御が可能となる。
【0033】なお、本実施例では、車間距離が150m
よりも大きいか小さいかによって、中心窩順応輝度算出
部10が、トンネル坑口手前の路面輝度、先行車の背面
の輝度のどちらかを中心窩順応輝度Lafとして選択す
るが、車両が時速80kmで走行することを想定しない
場合には、車両の走行速度に応じて「運転者が前方の路
面を注視する場合の路面までの距離」が異なるため、中
心窩順応輝度算出部10が判断に用いる車間距離を、想
定される車両の走行速度に対応した「運転者が前方の路
面を注視する場合の路面までの距離」として、150m
と異なる値としてもよい。
【0034】本発明の第4の実施例を図面に基づいて説
明する。図9は本発明の第4の実施例の構成を示すブロ
ック図である。図9において、等価光幕輝度測定部1、
水平面照度測定部2、中心窩順応輝度算出部3、等価均
一輝度算出部4は、第1の実施例と同様である。車両速
度測定部12は、トンネル坑口付近の通過車両の速度を
測定し、一定時間あたりまたは一定車両台数あたりの通
過車両の速度の平均値を出力するものである。路面輝度
算出部14は、等価均一輝度算出部4で算出された等価
均一輝度L1および車両速度測定部12で求められた車
両速度を入力し、図11の関係に従ってトンネル入口部
の所要路面輝度を算出するものである。照明制御部6は
第1の実施例と同様である。
【0035】従来から用いられてきた図10のトンネル
入口部の所要路面輝度Lrと等価均一輝度L1の関係
は、80km/hの速度で通過車両が走行する場合の所
要路面輝度を示すものであり、自動車が安全に停止でき
る距離(安全停止距離)だけ前方に存在する20cm×
20cmの障害物が視認できるための輝度として与えら
れている。しかし、通過車両の速度が変化する場合に
は、車両の速度に応じて安全停止距離が異なるため、所
要路面輝度Lrが速度により図11に示すように変化す
る。
【0036】本実施例のように、通過車両の速度に応じ
て所要路面輝度を変化させることで、運転者の目の順応
状態および障害物の視認性に的確に対応したトンネル入
口部の照明制御が可能となる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トンネル
坑口付近の水平面照度を測定する水平面照度測定部を備
えることにより、中心窩順応輝度を測定する路面輝度計
を用いることなく、的確なトンネル入口照明の制御が可
能となる。また、鉛直面照度測定部を備えることによ
り、常に交通量が多い場合について、先行車の背面の輝
度を運転者の目の中心窩順応輝度として照明制御に用い
ることができ、運転者の目の順応状態に即した制御が可
能となる。また、車間距離測定部の測定結果に基づいて
水平面照度測定部または鉛直面照度測定部の測定結果の
一方から中心窩順応輝度を算出する中心窩順応輝度算出
部を備えることにより、トンネルを通過する車両の車間
距離に応じて、運転者の目の順応状態に即した的確な照
明制御が可能となる。また、車両速度測定部の測定結果
からトンネル入口部の所要路面輝度を算出することによ
り、通過車両の速度に応じて、運転者の目の順応状態に
即した的確な照明制御が可能となる。
【0038】また、本発明のトンネル入口照明の制御装
置は、つねに自動車の運転に必要な視認性を確保するき
め細かな制御を行うため、従来は必要な視認性に対して
照明が過剰に点灯されている場合にも、本発明のトンネ
ル入口照明の制御装置では必要な照明のみとなり、従来
に比べ無駄な電力消費を抑え、省エネルギーを図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のトンネル入口照明の制
御装置の構成を示すブロック図
【図2】中心窩順応輝度Lafと輝度差弁別閾△L1の
関係図
【図3】等価光幕輝度Leqと輝度差弁別閾△L2の関
係図
【図4】輝度差弁別閾△Lと等価均一輝度L1の関係図
【図5】従来のトンネル入口照明の制御装置の構成の一
例を示すブロック図
【図6】従来のトンネル入口照明の制御装置の構成の一
例を示すブロック図
【図7】本発明の第2の実施例のトンネル入口照明の制
御装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第3の実施例のトンネル入口照明の制
御装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第4の実施例のトンネル入口照明の制
御装置の構成を示すブロック図
【図10】等価均一輝度L1とトンネル入口部の所要路
面輝度Lrの関係図
【図11】等価均一輝度L1とトンネル入口部の所要路
面輝度Lrと車両速度との関係図
【図12】等価光幕輝度測定部の構成を示すブロック図
【図13】車間距離測定部の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 等価光幕輝度測定部 2 水平面照度測定部 3 中心窩順応輝度測定部 4 等価均一輝度測定部 5 路面輝度算出部 6 照明制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル坑口前方の道路またはその付近か
    らトンネル坑口方向の等価光幕輝度を測定する等価光幕
    輝度測定部と、トンネル坑口付近の水平面照度を測定す
    る水平面照度測定部と、前記水平面照度測定部の測定結
    果から中心窩順応輝度を算出する中心窩順応輝度算出部
    と、前記等価光幕輝度測定部の測定結果と前記中心窩順
    応輝度算出部の算出結果から等価均一輝度を算出する等
    価均一輝度算出部と、前記等価均一輝度算出部の算出結
    果からトンネル入口部の所要路面輝度を算出する路面輝
    度算出部と、前記路面輝度算出部の算出結果に基づきト
    ンネル入口照明の調光または点滅の制御を行う照明制御
    部とを備えたことを特徴とするトンネル入口照明の制御
    装置。
  2. 【請求項2】トンネル坑口が開口している方向の鉛直面
    照度を測定する鉛直面照度測定部を、水平面照度測定部
    の代わりに備え、中心窩順応輝度算出部が前記鉛直面照
    度測定部の測定結果から中心窩順応輝度を算出すること
    を特徴とする請求項1記載のトンネル入口照明の制御装
    置。
  3. 【請求項3】トンネル坑口前方の道路またはその付近か
    らトンネル坑口方向の等価光幕輝度を測定する等価光幕
    輝度測定部と、トンネル坑口付近の水平面照度を測定す
    る水平面照度測定部と、トンネル坑口が開口している方
    向の鉛直面照度を測定する鉛直面照度測定部と、トンネ
    ル坑口付近の通過車両の車間距離を測定する車間距離測
    定部と、前記車間距離測定部の測定結果に基づいて水平
    面照度測定部または鉛直面照度測定部の測定結果の一方
    から中心窩順応輝度を算出する中心窩順応輝度算出部
    と、前記等価光幕輝度測定部の測定結果と前記中心窩順
    応輝度算出部の算出結果から等価均一輝度を算出する等
    価均一輝度算出部と、前記等価均一輝度算出部の算出結
    果からトンネル入口部の所要路面輝度を算出する路面輝
    度算出部と、前記路面輝度算出部の算出結果に基づきト
    ンネル入口照明の調光または点滅の制御を行う照明制御
    部とを備えたことを特徴とするトンネル入口照明の制御
    装置。
  4. 【請求項4】トンネル坑口付近の通過車両の速度を測定
    する車両速度測定部を備え、路面輝度算出部が等価均一
    輝度算出部の算出結果と前記車両速度測定部の測定結果
    から所要路面輝度を算出することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のトンネル入口照明の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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