JPH0871921A - 浮遊ショットブラスト加工方法及び装置 - Google Patents
浮遊ショットブラスト加工方法及び装置Info
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- JPH0871921A JPH0871921A JP21600794A JP21600794A JPH0871921A JP H0871921 A JPH0871921 A JP H0871921A JP 21600794 A JP21600794 A JP 21600794A JP 21600794 A JP21600794 A JP 21600794A JP H0871921 A JPH0871921 A JP H0871921A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、加工片の全面ブラスト処理を機械
的に自動化し、均質な加工でしかも大量生産を可能にす
るものである。 【構成】 ショットブラスト箱2内に加工片Pを送入す
ると共に、ブラスト箱内に加工微粉混入高圧気流a3 を
吹き込み、加工片Pを浮遊状態で表面処理する。
的に自動化し、均質な加工でしかも大量生産を可能にす
るものである。 【構成】 ショットブラスト箱2内に加工片Pを送入す
ると共に、ブラスト箱内に加工微粉混入高圧気流a3 を
吹き込み、加工片Pを浮遊状態で表面処理する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工片表面に加工微粉
を吹き付けて加工片の表面処理を行うショットブラスト
加工に関するものであり、特に、工具のインサートチッ
プ、金型、等、物理的蒸着法によるハードコーティング
を有効に作用させるための前処理として利用されるもの
である。
を吹き付けて加工片の表面処理を行うショットブラスト
加工に関するものであり、特に、工具のインサートチッ
プ、金型、等、物理的蒸着法によるハードコーティング
を有効に作用させるための前処理として利用されるもの
である。
【0002】
【従来の技術】ショットブラストはハードコーティング
の前処理として従来より行われていた。図4は従来の加
工装置の一例であり、作業箱Bと粉末回収筒Cとから成
り、作業箱Bは、2つの作業窓Oを備えた開閉扉Dを前
面に備え、内部には加工片載置用テーブルTがある密閉
箱で、底部から排気管3が回収筒Cの中央部に連なって
いる。
の前処理として従来より行われていた。図4は従来の加
工装置の一例であり、作業箱Bと粉末回収筒Cとから成
り、作業箱Bは、2つの作業窓Oを備えた開閉扉Dを前
面に備え、内部には加工片載置用テーブルTがある密閉
箱で、底部から排気管3が回収筒Cの中央部に連なって
いる。
【0003】回収筒Cは、上部にフィルターを介して排
気ファンが空気のみを放出するようになっており、下部
には降下する微粉を再利用するための微粉溜が形成して
ある。また、加工用のピストル4は、圧力調整弁Vを介
して高圧空気供給源に連通する高圧気流チューブ41
と、微粉溜に連なる微粉用チューブ42とが合流し、ピ
ストル4から噴出する高圧気流によって微粉も吸引され
て高圧気流中に混合されるものであって、チューブ41
と42とが作業箱内に挿通され、先端のピストル4が作
業箱B内に入れられている。
気ファンが空気のみを放出するようになっており、下部
には降下する微粉を再利用するための微粉溜が形成して
ある。また、加工用のピストル4は、圧力調整弁Vを介
して高圧空気供給源に連通する高圧気流チューブ41
と、微粉溜に連なる微粉用チューブ42とが合流し、ピ
ストル4から噴出する高圧気流によって微粉も吸引され
て高圧気流中に混合されるものであって、チューブ41
と42とが作業箱内に挿通され、先端のピストル4が作
業箱B内に入れられている。
【0004】従来の作業: (1)加工片が、サーメット、セラミックス等、磁性の
無い場合は、両方の作業窓から両手を作業箱内に入れ、
加工片を片手で持つか、小物はピンセットで把持するか
して、他方の手でピストル4を持って加工片の全面にわ
たって約30秒ブラストする。ピストル4はノズル径5
mmで、噴出圧力4kg/cm2 、微粉は13μの酸化アルミ
ナ(Al2 O3 )粉である。効率は熟練工で2個/分/
人である。
無い場合は、両方の作業窓から両手を作業箱内に入れ、
加工片を片手で持つか、小物はピンセットで把持するか
して、他方の手でピストル4を持って加工片の全面にわ
たって約30秒ブラストする。ピストル4はノズル径5
mmで、噴出圧力4kg/cm2 、微粉は13μの酸化アルミ
ナ(Al2 O3 )粉である。効率は熟練工で2個/分/
人である。
【0005】(2)加工片が、ダイス鋼、高速度鋼、超
硬合金等、磁性材料の場合:作業箱B内のテーブルT上
に、図5に示す如くマグネット片MGを敷き詰めて床を
形成し、床上に六面体の加工片P群(20個)を載置す
ると共に、加工片Pが吹き飛ばないようにマグネット片
MGで保護堤Wを形成し、押え片Kで加工片Pをセット
した後、扉Dを閉じ、作業窓Oから入れた手でピストル
4を操作して加工片上を左右動させて一面当り約10秒
ブラストする。この方法では、六面体の加工片Pの全面
にブラストするためには4回のセット位置変更が必要で
あり、吹付け時間よりセット時間の方が多くかかるの
で、一度に20個のセットの場合でも、効率は、やはり
約2個/分/人である。
硬合金等、磁性材料の場合:作業箱B内のテーブルT上
に、図5に示す如くマグネット片MGを敷き詰めて床を
形成し、床上に六面体の加工片P群(20個)を載置す
ると共に、加工片Pが吹き飛ばないようにマグネット片
MGで保護堤Wを形成し、押え片Kで加工片Pをセット
した後、扉Dを閉じ、作業窓Oから入れた手でピストル
4を操作して加工片上を左右動させて一面当り約10秒
ブラストする。この方法では、六面体の加工片Pの全面
にブラストするためには4回のセット位置変更が必要で
あり、吹付け時間よりセット時間の方が多くかかるの
で、一度に20個のセットの場合でも、効率は、やはり
約2個/分/人である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の加工片全面にシ
ョットブラストを行う場合、加工片の材質又は形状によ
っては加工片を1個毎に手で持って処理しなければなら
ず、また、扉の外から目で見ながら作業箱内での手作業
を行わなければならないので、作業員にとって苛酷な労
働であり、且つ均質な加工が困難であり、その上、処理
能力には限界があって、大量生産には不向きであった。
本願発明は、加工片の全面ブラスト処理を機械的に自動
化し、均質な加工でしかも大量生産を可能にし、従来の
苛酷な労働から作業員を解放することを目的とするもの
である。
ョットブラストを行う場合、加工片の材質又は形状によ
っては加工片を1個毎に手で持って処理しなければなら
ず、また、扉の外から目で見ながら作業箱内での手作業
を行わなければならないので、作業員にとって苛酷な労
働であり、且つ均質な加工が困難であり、その上、処理
能力には限界があって、大量生産には不向きであった。
本願発明は、加工片の全面ブラスト処理を機械的に自動
化し、均質な加工でしかも大量生産を可能にし、従来の
苛酷な労働から作業員を解放することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本願方法発明に
あっては、ショットブラスト箱2内に加工片Pを送入す
ると共に、該ブラスト箱内に加工用微粉の混入した高圧
気流a3 を吹き込んで、加工片Pを箱2内で浮遊させた
状態で表面処理するものである。したがって、加工片
は、高圧気流として衝突する加工用微粉によってブラス
ト作用を受けながら躍動浮遊するため表面形状に関係な
く均斉な処理が可能である。
あっては、ショットブラスト箱2内に加工片Pを送入す
ると共に、該ブラスト箱内に加工用微粉の混入した高圧
気流a3 を吹き込んで、加工片Pを箱2内で浮遊させた
状態で表面処理するものである。したがって、加工片
は、高圧気流として衝突する加工用微粉によってブラス
ト作用を受けながら躍動浮遊するため表面形状に関係な
く均斉な処理が可能である。
【0008】更に、加工片Pを送入気流a1 ,a2 でシ
ョットブラスト箱2内に送入すると共に同時に加工微粉
混入高圧気流a3 で浮遊させるため、加工片の送入が迅
速且つ自動的に達成出来、しかも送入気流が加工片の初
期の躍動浮遊の実現に助力して、加工片の迅速な浮遊状
態えの移行を可能にする。
ョットブラスト箱2内に送入すると共に同時に加工微粉
混入高圧気流a3 で浮遊させるため、加工片の送入が迅
速且つ自動的に達成出来、しかも送入気流が加工片の初
期の躍動浮遊の実現に助力して、加工片の迅速な浮遊状
態えの移行を可能にする。
【0009】更に、加工微粉混入高圧気流a3 は、ショ
ットブラスト箱2内への送入後、排気して加工微粉を分
離循環利用すると共に、該高圧気流a3 の送入停止によ
り加工片Pを該箱2から落下排出する。したがって、加
工用の微粉は無駄を生ずることなく合理的に利用出来、
ブラスト作用の終了停止と同時に加工片が自重によって
自動的に排出されて、次のブラスト処理への移行が合理
的に達成出来る。
ットブラスト箱2内への送入後、排気して加工微粉を分
離循環利用すると共に、該高圧気流a3 の送入停止によ
り加工片Pを該箱2から落下排出する。したがって、加
工用の微粉は無駄を生ずることなく合理的に利用出来、
ブラスト作用の終了停止と同時に加工片が自重によって
自動的に排出されて、次のブラスト処理への移行が合理
的に達成出来る。
【0010】本発明の装置発明にあっては、空密形態の
ショットブラスト箱2の下部に、加工片Pの吸入部1
1、排出部13、及び送入部12を備えた管路1を接続
し、管路1の送入部12には加工微粉用チューブ42と
高圧気流チューブ41を合流させたピストル4を接続す
ると共に、該ブラスト箱2に排気管3を接続する。した
がって、加工片は供給位置から管路を経てショットブラ
スト箱内に送入出来、処理が終了すれば管路を経て加工
片受取位置に移送出来、加工片の送入排出の制御が容易
となる。しかも加工片を下方からブラスト箱内へ送入す
るためショットブラスト箱内での躍動浮遊及びブラスト
作用が好適に達成出来る。
ショットブラスト箱2の下部に、加工片Pの吸入部1
1、排出部13、及び送入部12を備えた管路1を接続
し、管路1の送入部12には加工微粉用チューブ42と
高圧気流チューブ41を合流させたピストル4を接続す
ると共に、該ブラスト箱2に排気管3を接続する。した
がって、加工片は供給位置から管路を経てショットブラ
スト箱内に送入出来、処理が終了すれば管路を経て加工
片受取位置に移送出来、加工片の送入排出の制御が容易
となる。しかも加工片を下方からブラスト箱内へ送入す
るためショットブラスト箱内での躍動浮遊及びブラスト
作用が好適に達成出来る。
【0011】更に、管路の吸入部11をセットテーブル
5の一端に対向させると共に、送入気流a1 を加工片P
に吹付けるためのノズルN1 をテーブル5上で吸入部1
1に対向配置し、回収テーブル6上に下端が開口してい
る排出部13の上端部に送入気流a2 用のノズルN2 を
接続した。したがって、ノズルN1 とN2 との同期作用
によって加工片を管路を介してショットブラスト箱内へ
下方から平滑に送入出来、セットテーブルと回収テーブ
ルの同期作用によって加工片の処理前の配置順序にした
がって回収出来、全自動化処理が実現できる。
5の一端に対向させると共に、送入気流a1 を加工片P
に吹付けるためのノズルN1 をテーブル5上で吸入部1
1に対向配置し、回収テーブル6上に下端が開口してい
る排出部13の上端部に送入気流a2 用のノズルN2 を
接続した。したがって、ノズルN1 とN2 との同期作用
によって加工片を管路を介してショットブラスト箱内へ
下方から平滑に送入出来、セットテーブルと回収テーブ
ルの同期作用によって加工片の処理前の配置順序にした
がって回収出来、全自動化処理が実現できる。
【0012】更に、ショットブラスト箱2内に、内面が
弾性シート21′で覆われ且つ中間部全周に多数の通孔
hを配設したカートリッジ21を管路1の送入部12に
連通形態で着脱自在に嵌着した。したがって、ショット
ブラスト箱内に送入される加工片はカートリッジ内で躍
動浮遊するため、その弾性シートによって加工片表面の
衝突傷の発生が防止出来ると共にその躍動を助長し、し
かも、カートリッジの上方には通孔がないため、カート
リッジ内部上方には気流溜りが形成出来て加工片の頂面
への付着が防止出来、加工片を常時中空で躍動浮遊させ
ることが出来て完全な全表面ブラスト処理が実現出来
る。
弾性シート21′で覆われ且つ中間部全周に多数の通孔
hを配設したカートリッジ21を管路1の送入部12に
連通形態で着脱自在に嵌着した。したがって、ショット
ブラスト箱内に送入される加工片はカートリッジ内で躍
動浮遊するため、その弾性シートによって加工片表面の
衝突傷の発生が防止出来ると共にその躍動を助長し、し
かも、カートリッジの上方には通孔がないため、カート
リッジ内部上方には気流溜りが形成出来て加工片の頂面
への付着が防止出来、加工片を常時中空で躍動浮遊させ
ることが出来て完全な全表面ブラスト処理が実現出来
る。
【0013】
構成:本発明の装置は、原理的には図4に略示する従来
装置において、作業箱部分を改善したものである。即
ち、図1及び図2に示す如く、内径78mm、高さ150
mmで空密構造のショットブラスト箱2の一側に排気管3
を接続し、該排気管3は図4に示す如く、回収筒Cに微
粉混入空気を導くものである。また、ショットブラスト
箱2の底部には、垂直状態の送入部12と傾斜した通路
部10及び垂直の排出部13から成り、通路部10の中
央部に水平部と垂直部とから成る屈曲形態の吸入管11
を連通した内径42mmの管路1を連設した。
装置において、作業箱部分を改善したものである。即
ち、図1及び図2に示す如く、内径78mm、高さ150
mmで空密構造のショットブラスト箱2の一側に排気管3
を接続し、該排気管3は図4に示す如く、回収筒Cに微
粉混入空気を導くものである。また、ショットブラスト
箱2の底部には、垂直状態の送入部12と傾斜した通路
部10及び垂直の排出部13から成り、通路部10の中
央部に水平部と垂直部とから成る屈曲形態の吸入管11
を連通した内径42mmの管路1を連設した。
【0014】また、ショットブラスト箱2内には、内径
が送入部12と同一で内面にゴムシート21′を基端に
テーパtを施して張設し、且つ上部l1 及び下部l2 を
除く中間部l0 全周に3mm径の通孔hを、縦15段、周
囲23個で345個配設したカートリッジ21を、その
下端が突片23内に嵌入し、且つ送入部12の内面F 1
とカートリッジ内面F2 とを平滑とすると共に、上端に
は内面にゴムシート22′を張設したキヤップ22をそ
のネジ22Sをブラスト箱のネジ20Sに螺合して、カ
ートリッジ21を着脱自在に嵌着した。なお、管路、シ
ョットブラスト箱及びカートリッジ本体は塩化ビニール
材で構成した。
が送入部12と同一で内面にゴムシート21′を基端に
テーパtを施して張設し、且つ上部l1 及び下部l2 を
除く中間部l0 全周に3mm径の通孔hを、縦15段、周
囲23個で345個配設したカートリッジ21を、その
下端が突片23内に嵌入し、且つ送入部12の内面F 1
とカートリッジ内面F2 とを平滑とすると共に、上端に
は内面にゴムシート22′を張設したキヤップ22をそ
のネジ22Sをブラスト箱のネジ20Sに螺合して、カ
ートリッジ21を着脱自在に嵌着した。なお、管路、シ
ョットブラスト箱及びカートリッジ本体は塩化ビニール
材で構成した。
【0015】また、管路1の排出部13の上端部にはノ
ズルN2 を通路部10の傾斜と一致させて連通し、送入
部12の下端部には吹出口径6mmのピストル4を、その
吹出流が送入部12と同方向、即ち垂直上向きに連通
し、ピストル4に対しては圧力調整弁Vを有する高圧気
流チューブ41と微粉用チューブ42とを合流させてい
る。管路1に対しては、吸入部11の先端にセットテー
ブル5の外周が近接し、排出部13の下部には回収テー
ブル6の周辺部が位置するように配置した。
ズルN2 を通路部10の傾斜と一致させて連通し、送入
部12の下端部には吹出口径6mmのピストル4を、その
吹出流が送入部12と同方向、即ち垂直上向きに連通
し、ピストル4に対しては圧力調整弁Vを有する高圧気
流チューブ41と微粉用チューブ42とを合流させてい
る。管路1に対しては、吸入部11の先端にセットテー
ブル5の外周が近接し、排出部13の下部には回収テー
ブル6の周辺部が位置するように配置した。
【0016】テーブル基置を構成するセットテーブル5
及び回収テーブル6は、モータMで制御回転される軸X
上に固定してあり、図3に平面図で示す如く、セットテ
ーブル5及び回収テーブル6は、共に円板であって、そ
の上面周辺部には仕切51が一定間隔で配設してある。
また、セットテーブル5の上面には吸入部11の開口に
対向してセットした加工片Pを吹き飛ばすためのノズル
N1 が配設してあり、ノズルN1 、ノズルN2 、は6kg
/cm2 の圧力空気を噴出する。
及び回収テーブル6は、モータMで制御回転される軸X
上に固定してあり、図3に平面図で示す如く、セットテ
ーブル5及び回収テーブル6は、共に円板であって、そ
の上面周辺部には仕切51が一定間隔で配設してある。
また、セットテーブル5の上面には吸入部11の開口に
対向してセットした加工片Pを吹き飛ばすためのノズル
N1 が配設してあり、ノズルN1 、ノズルN2 、は6kg
/cm2 の圧力空気を噴出する。
【0017】図示の例では、セットテーブル5及び回収
テーブル6が共に2枚であり、2つの加工装置を並設し
たタイプであるが、より生産性を高めるためには3つ又
は4つの加工装置をテーブル装置の周囲に並設すると良
い。なお、テーブル上の各仕切51は、それぞれ供給及
び回収するための加工片Pを整理するためのものである
から、加工片Pの寸法、形状に応じて相応のテーブルを
用意する。
テーブル6が共に2枚であり、2つの加工装置を並設し
たタイプであるが、より生産性を高めるためには3つ又
は4つの加工装置をテーブル装置の周囲に並設すると良
い。なお、テーブル上の各仕切51は、それぞれ供給及
び回収するための加工片Pを整理するためのものである
から、加工片Pの寸法、形状に応じて相応のテーブルを
用意する。
【0018】作用:汚れのひどい、内接円12.7mm、
重量13gの超硬インサートチップの加工に適用した。
セットテーブル5及び回収テーブル6として直径50c
m、こま数50のものを用意し、セットテーブル5上の
仕切51間の各こまに加工片(インサートチップ)Pを
配置した。次いで、スタートボタン(図示せず)を押す
と、ノズルN1 ,N2 及びピストル4に圧縮空気(6kg
/cm2 )が供給され、加工片Pの1個が送入気流a1 ,
a 2 、及び13μの酸化アルミナ微粉を吸引混入した高
圧気流a3 の同時作用でショットブラスト箱2内のカー
トリッジ21内に飛び込む。
重量13gの超硬インサートチップの加工に適用した。
セットテーブル5及び回収テーブル6として直径50c
m、こま数50のものを用意し、セットテーブル5上の
仕切51間の各こまに加工片(インサートチップ)Pを
配置した。次いで、スタートボタン(図示せず)を押す
と、ノズルN1 ,N2 及びピストル4に圧縮空気(6kg
/cm2 )が供給され、加工片Pの1個が送入気流a1 ,
a 2 、及び13μの酸化アルミナ微粉を吸引混入した高
圧気流a3 の同時作用でショットブラスト箱2内のカー
トリッジ21内に飛び込む。
【0019】スタート後2秒でノズルN1 ,N2 を閉
じ、スタート後27秒間で、酸化アルミナ微粉の噴射、
即ち高圧気流a3 のピストル4からの噴射を終了する。
27秒間の噴射中に、加工片Pはカートリッジ21内で
躍動浮遊しながらその全面がブラスト処理され、処理気
流a3 はカートリッジ21の全周の小孔hより排出され
て回収筒Cへと流れる。なお、カートリッジ21内面の
ゴムシート21′は加工片の衝突に対しても傷をつける
ことなく好適にはね飛ばし、また、カートリッジ21の
上部l1 には通孔hがないので天井領域Zは気流の圧力
クッションを形成して加工片Pのカートリッジ中間部で
の躍動浮遊を助長した。
じ、スタート後27秒間で、酸化アルミナ微粉の噴射、
即ち高圧気流a3 のピストル4からの噴射を終了する。
27秒間の噴射中に、加工片Pはカートリッジ21内で
躍動浮遊しながらその全面がブラスト処理され、処理気
流a3 はカートリッジ21の全周の小孔hより排出され
て回収筒Cへと流れる。なお、カートリッジ21内面の
ゴムシート21′は加工片の衝突に対しても傷をつける
ことなく好適にはね飛ばし、また、カートリッジ21の
上部l1 には通孔hがないので天井領域Zは気流の圧力
クッションを形成して加工片Pのカートリッジ中間部で
の躍動浮遊を助長した。
【0020】ピストル4からの噴射終了と同時に、ノズ
ルN2 によってブラスト箱内の掃気のため、エアーを間
歇的に3回/3秒間送気する。なお、この間歇掃気は、
加工片Pの落下途中でのピストル4の開口部への引掛か
りを完全に排除した。次いで、ノズルN2 による排気エ
アーの終了と同時に加工片Pは重力で管路1内を落下
し、回収テーブル6上の仕切51間に着座する。各テー
ブル5,6は共にスタートボタンのオン(ON)1秒後
に1こま送られる。以上、1サイクルを30秒に設定実
施した。
ルN2 によってブラスト箱内の掃気のため、エアーを間
歇的に3回/3秒間送気する。なお、この間歇掃気は、
加工片Pの落下途中でのピストル4の開口部への引掛か
りを完全に排除した。次いで、ノズルN2 による排気エ
アーの終了と同時に加工片Pは重力で管路1内を落下
し、回収テーブル6上の仕切51間に着座する。各テー
ブル5,6は共にスタートボタンのオン(ON)1秒後
に1こま送られる。以上、1サイクルを30秒に設定実
施した。
【0021】以上の如く本発明のショットブラスト処理
にあっては、人の手先の作業は何ら必要なく、スイッチ
のオン・オフのみで順次自動的に加工処理が出来るもの
であり、従って、慣用の自動化技術を適用してセットテ
ーブル5上への加工片の供給の機械化、及び加工処理の
オン・オフの自動作業化が可能であって、加工装置の自
動化と1つのテーブル装置に対する複数の加工装置の配
列とを併用して、加工作業の高速化、量産化が可能であ
る。なお、本実施例装置では、噴射圧6kg/cm 2 で最大
30gまでの加工片の躍動浮遊処理が可能であった。
にあっては、人の手先の作業は何ら必要なく、スイッチ
のオン・オフのみで順次自動的に加工処理が出来るもの
であり、従って、慣用の自動化技術を適用してセットテ
ーブル5上への加工片の供給の機械化、及び加工処理の
オン・オフの自動作業化が可能であって、加工装置の自
動化と1つのテーブル装置に対する複数の加工装置の配
列とを併用して、加工作業の高速化、量産化が可能であ
る。なお、本実施例装置では、噴射圧6kg/cm 2 で最大
30gまでの加工片の躍動浮遊処理が可能であった。
【0022】本実施例で得られたブラスト加工済インサ
ートチップに、T1 Nによる慣用のハードコーティング
を施したものはスクラッチテストで40N(ニュート
ン)以上の密着力が得られた。そして、本実施例のブラ
スト加工を施さないインサートチップに同様のハードコ
ーティングを施したところ、密着力は2N未満の場合が
多かった。また、普通品で平均密着力が40N程度のも
のは、本願ショットブラスト加工を施した後にコーティ
ングすれば、60N以上の密着力が得られた。即ち本実
施例での1ブラスト箱当り1個/30秒の加工処理は従
来の1個/30秒のブラスト加工と同等の密着力が得ら
れた。なお、スクラッチテストは、業界で基準として採
用しているスイス製LSRH自動スクラッチ試験機で行
った。
ートチップに、T1 Nによる慣用のハードコーティング
を施したものはスクラッチテストで40N(ニュート
ン)以上の密着力が得られた。そして、本実施例のブラ
スト加工を施さないインサートチップに同様のハードコ
ーティングを施したところ、密着力は2N未満の場合が
多かった。また、普通品で平均密着力が40N程度のも
のは、本願ショットブラスト加工を施した後にコーティ
ングすれば、60N以上の密着力が得られた。即ち本実
施例での1ブラスト箱当り1個/30秒の加工処理は従
来の1個/30秒のブラスト加工と同等の密着力が得ら
れた。なお、スクラッチテストは、業界で基準として採
用しているスイス製LSRH自動スクラッチ試験機で行
った。
【0023】その他:カートリッジ内面及びキヤップ内
面は、加工片の衝突傷が防止出来れば良いので、必ずし
もゴムシートを張設する必要はなく、柔軟な合成樹脂シ
ートを張設しても、或いは柔軟発泡材シートを張設して
も良く、更にはカートリッジ本体を柔軟性材料としても
良い。また、加工片の通過する管路も加工片を傷めなけ
れば良いのであって、軟質プラスチックチューブとする
ことも、平滑面の鉄又はアルミ合金材とすることが出来
る。
面は、加工片の衝突傷が防止出来れば良いので、必ずし
もゴムシートを張設する必要はなく、柔軟な合成樹脂シ
ートを張設しても、或いは柔軟発泡材シートを張設して
も良く、更にはカートリッジ本体を柔軟性材料としても
良い。また、加工片の通過する管路も加工片を傷めなけ
れば良いのであって、軟質プラスチックチューブとする
ことも、平滑面の鉄又はアルミ合金材とすることが出来
る。
【0024】また、本発明のブラスト加工手段は、使用
微粉にシリコンカーバイド、酸化クロム、ベンガラ、タ
ングステンカーバイド、ボロンカーバイド、ダイヤモン
ド等を用いて、部品のラップ仕上げにも適用出来、使用
粉としてアルミナ、鉄、等を用いてショットピーニング
(表面硬化)にも適用出来、使用微粉として、シリコン
カーバイド、アルミナ等を用いて部品のバリ除去にも適
用出来る。
微粉にシリコンカーバイド、酸化クロム、ベンガラ、タ
ングステンカーバイド、ボロンカーバイド、ダイヤモン
ド等を用いて、部品のラップ仕上げにも適用出来、使用
粉としてアルミナ、鉄、等を用いてショットピーニング
(表面硬化)にも適用出来、使用微粉として、シリコン
カーバイド、アルミナ等を用いて部品のバリ除去にも適
用出来る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、対象加工片をショットブラス
ト箱内で躍動浮遊させながら加工微粉を吹付けるため、
加工片の表面形態に関係なく、全表面が均斉にブラスト
処理出来る。また、加工片のショットブラスト箱内への
気流での送入と、加工微粉混入高圧気流の吹込みとを同
時に行うため、加工片の送入が迅速且つ自動的に達成出
来、しかも送入気流も加工片の初期浮上に助力するため
加工片の迅速な躍動浮遊状態えの移行が可能である。ま
た、本発明装置によれば、加工片の送入、加工、排出を
設定どおりに自動的に行うことが出来、各加工片毎のシ
ョットブラスト処理が自動化出来、また、加工装置を複
数台並列配置することで量産化が達成出来る。
ト箱内で躍動浮遊させながら加工微粉を吹付けるため、
加工片の表面形態に関係なく、全表面が均斉にブラスト
処理出来る。また、加工片のショットブラスト箱内への
気流での送入と、加工微粉混入高圧気流の吹込みとを同
時に行うため、加工片の送入が迅速且つ自動的に達成出
来、しかも送入気流も加工片の初期浮上に助力するため
加工片の迅速な躍動浮遊状態えの移行が可能である。ま
た、本発明装置によれば、加工片の送入、加工、排出を
設定どおりに自動的に行うことが出来、各加工片毎のシ
ョットブラスト処理が自動化出来、また、加工装置を複
数台並列配置することで量産化が達成出来る。
【図1】本発明実施例装置の全体説明図。
【図2】本発明実施例装置の部分拡大側断面図。
【図3】本発明実施例に用いたテーブルの略示平面図。
【図4】従来装置の全体説明図。
【図5】従来装置の部分拡大斜視図。
1…管路 2…ショットブラスト箱 3…排気管 4…ピストル 5…セットテーブル 6…回収テーブル 10…通路部 11…吸入部 12…送入部 13…排出部 21…カートリッジ 22…キヤップ 23…突片
Claims (6)
- 【請求項1】 ショットブラスト箱(2)内に加工片
(P)を送入すると共に、該ブラスト箱(2)内に加工
微粉混入高圧気流(a3 )を吹き込み、加工片を浮遊状
態で表面処理することを特徴とする浮遊ショットブラス
ト加工方法。 - 【請求項2】 加工片(P)を、送入気流(a1 ,
a2 )で送入すると共に、同時に加工微粉混入高圧気流
(a3 )によって浮遊させることを特徴とする請求項1
の加工方法。 - 【請求項3】 加工微粉混入高圧気流(a3 )は、ショ
ットブラスト箱(2)内への送入後、排気して加工微粉
を分離循環利用すると共に、該高圧気流(a 3 )の送入
停止により、加工片(P)を該箱(2)から落下排出す
る請求項1又は2の加工方法。 - 【請求項4】 空密形態のショットブラスト箱(2)の
下部に、加工片の吸入部(11)、排出部(13)、及
び送入部(12)を備えた管路(1)を接続し、管路
(1)の送入部(12)には加工微粉用チューブ(4
2)と高圧気流チューブ(41)を合流させたピストル
(4)を接続すると共に、該ブラスト箱(2)に排気管
(3)を接続したことを特徴とする浮遊ショットブラス
ト加工装置。 - 【請求項5】 管路(1)の吸入部(11)をセットテ
ーブル(5)の一端に対向させると共に送入気流
(a1 )を加工片(P)に吹付けるためのノズル
(N1 )をテーブル(5)上で吸入部(11)に対向配
置し、回収テーブル(6)上に下端が開口している排出
部(13)の上端部に送入気流(a2 )用のノズル(N
2 )を接続したことを特徴とする請求項4の加工装置。 - 【請求項6】 ショットブラスト箱(2)内に、内面が
弾性シート(21′)で覆われ且つ中間部全周に多数の
通孔(h)を配設したカートリッジ(21)を管路
(1)の送入部(12)に連通形態で着脱自在に嵌着し
たことを特徴とする請求項4又は5の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21600794A JP2598234B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 浮遊ショットブラスト加工方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21600794A JP2598234B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 浮遊ショットブラスト加工方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0871921A true JPH0871921A (ja) | 1996-03-19 |
JP2598234B2 JP2598234B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=16681853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21600794A Expired - Lifetime JP2598234B2 (ja) | 1994-09-09 | 1994-09-09 | 浮遊ショットブラスト加工方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2598234B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012052162A1 (de) * | 2010-10-18 | 2012-04-26 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Verfahren und vorrichtung zur oberflächenbehandlung eines objektes |
JP2019214869A (ja) * | 2018-06-12 | 2019-12-19 | 英資 片山 | 局部防食装置及びスポットリフレ工法 |
-
1994
- 1994-09-09 JP JP21600794A patent/JP2598234B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012052162A1 (de) * | 2010-10-18 | 2012-04-26 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Verfahren und vorrichtung zur oberflächenbehandlung eines objektes |
JP2019214869A (ja) * | 2018-06-12 | 2019-12-19 | 英資 片山 | 局部防食装置及びスポットリフレ工法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2598234B2 (ja) | 1997-04-09 |
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