JPH0869547A - 三次元形状入力装置およびその入力方法 - Google Patents

三次元形状入力装置およびその入力方法

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JPH0869547A
JPH0869547A JP6228882A JP22888294A JPH0869547A JP H0869547 A JPH0869547 A JP H0869547A JP 6228882 A JP6228882 A JP 6228882A JP 22888294 A JP22888294 A JP 22888294A JP H0869547 A JPH0869547 A JP H0869547A
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智明 河合
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 頂点が密であっても対話的に対応点相互の関
連を分かり易くでき、対応点の削除、打ち直しを容易に
行なえる三次元形状入力装置およびその入力方法を提供
する。 【構成】 三次元形状入力装置は、CPU14、主記憶
装置13、ステレオ画像が記憶されるハードディスク装
置12、ビットマップディスプレイ15、キーボード1
6、マウス17、入出力部11を備える。ビットマップ
ディスプレイ15上にステレオ画像および三次元表示の
3通りの表示のうちいずれか1つの表示ウィンドウ上
で、三角形パッチの頂点を指定すると、他の表示上にも
対応する頂点が強調表示される。ステレオ画像表示およ
び三次元物体表示上での、相互に対応する頂点を強調表
示する手段を設けると、頂点数が多くなってきたときで
もステレオ画像表示、三次元表示間の対応点相互の関連
が分かりやすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステレオ画像から画像
中の物体の三次元幾何形状を求める三次元形状入力装置
およびその入力方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステレオカメラなどによって撮影された
ステレオ画像から画像中の物体の三次元的な形状を得る
システムとして、人間が対話的に対応点を指定しながら
三次元形状を求める方法が提案されている(特開平5−
299515号公報)。この方法では、ステレオ画像上
の対応点から三角測量の原理に基づき三次元座標を求め
た後、この三次元座標を結ぶ三角形の網を逐次的に生成
していくことで三次元の面を生成するというものであ
る。三角形の生成方法としては、Delaunayの原
理に基づくステレオ画像での三角網生成手法等が一般に
用いられる。二次元平面上の指定対応点をDelaun
ay三角形網で覆っていき、この三角形網の接続情報と
これとは別に三角測量の原理によって計算される対応点
の三次元座標とから三次元の平面を構成するというもの
である。
【0003】また、上記提案に加えて三次元形状表面に
張り付けるテクスチャもステレオ画像から編集時に取っ
てくることも提案されている。
【0004】上記三次元形状生成手法では、逐次的な点
追加に対して有効であり、点を追加する度に三角形網が
再計算され更新されていく。この手法の長所は人間がス
テレオ画像と三次元形状を確認しながら編集を進めてい
くことができる点にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対話的
にステレオ画像上の対応点を指定する方法では、つぎの
ような問題点がある。すなわち、対応点数(三角形の頂
点になる)が多くなった場合に、対応点相互の関連がわ
からなくなりやすい。すなわち、すべての頂点は左右の
ステレオ画像および三次元表示上のいずれの上にも対応
点が表示されているが、頂点が込み入っているような場
合にはある頂点がこれら3通りの表示上でそれぞれどの
点に対応しているかがわかりにくい。特に、点が密な場
合には指定点の対応を誤りやすい。
【0006】また、ステレオ画像撮影時のレンズの歪、
ステレオ画像上での対応点の指定位置ズレ等により、三
次元形状に誤差が生じることが多い。このような場合、
現状では対応点を一旦削除し、打ち直すことで対応して
いる。しかし、対応を削除すると三角形網の接続関係が
変化する場合があり、また打ち直すことによって得られ
る三次元形状も予測がつきにくい。さらに、ステレオ画
像では、対応点の横方向の小さなずれが三次元形状に大
きな影響を及ぼすことが少なくない。このため、操作と
三次元形状の対応が直観的に分かりにくいということが
あった。
【0007】そこで、本発明は頂点が密であっても対話
的に対応点相互の関連を分かり易くでき、対応点の位置
変更を容易に行なえる三次元形状入力装置およびその入
力方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る三次元形状入力装置は、ス
テレオ画像を表示する画像表示手段と、三次元形状デー
タを表示する三次元形状データ表示手段と、前記ステレ
オ画像の左右の画像中の対応する点を対話的に指定する
点指定手段と、該対応する点と前記ステレオ画像のカメ
ラパラメータとから逐次的に三次元座標を計算する計算
手段と、入力された画像上の座標を3点ずつ組にして接
続することで三角形網を生成する生成手段と、該生成さ
れた三角形網と前記計算された三次元座標とを用いて、
物体の表面を近似的に形成する表面形成手段と、前記生
成された三角形網を前記ステレオ画像および前記三次元
形状データに重畳する重畳手段とを備えた三次元形状入
力装置において、画像表示手段および三次元形状データ
表示手段に重畳表示された三角形網の頂点の指定を対話
的に行なう頂点指定手段と、該指定に応じて対応する頂
点を強調表示する強調表示手段とを備える。
【0009】請求項2に係る三次元形状入力装置は、請
求項1に係る三次元形状入力装置において、前記各ステ
レオ画像上での頂点位置を対話的に移動する移動手段を
備え、計算手段は前記画像表示手段および三次元形状デ
ータ表示手段に重畳表示される三角形網の各頂点の座標
を該頂点の移動につれて相互に対応取りながら計算す
る。
【0010】請求項3に係る三次元入力方法は、ステレ
オ画像を表示し、三次元形状データを表示し、前記ステ
レオ画像の左右の画像中の対応する点を対話的に指定
し、該対応する点と前記ステレオ画像のカメラパラメー
タとから逐次的に三次元座標を計算し、入力された画像
上の座標を3点ずつ組にして接続することで三角形網を
生成し、該生成された三角形網と前記計算された三次元
座標とを用いて、物体の表面を近似的に形成し、前記生
成された三角形網を前記ステレオ画像および前記三次元
形状データに重畳する三次元形状入力装置において、前
記ステレオ画像および前記三次元形状データに重畳表示
された三角形網の頂点の指定を対話的に行ない、該指定
に応じて対応する頂点を強調表示する。
【0011】
【作用】本発明の請求項1に係る三次元形状入力装置で
は、画像表示手段によりステレオ画像を表示し、三次元
形状データ表示手段により三次元形状データを表示し、
前記ステレオ画像の左右の画像中の対応する点を点指定
手段により対話的に指定し、該対応する点と前記ステレ
オ画像のカメラパラメータとから逐次的に三次元座標を
計算手段により計算し、生成手段により入力された画像
上の座標を3点ずつ組にして接続することで三角形網を
生成し、該生成された三角形網と前記計算された三次元
座標とを用いて、表面形成手段により物体の表面を近似
的に形成し、前記生成された三角形網を重畳手段により
前記ステレオ画像および前記三次元形状データに重畳す
る三次元形状入力装置において、頂点指定手段により画
像表示手段および三次元形状データ表示手段に重畳表示
された三角形網の頂点の指定を対話的に行ない、強調表
示手段により該指定に応じて対応する頂点を強調表示す
る。
【0012】
【実施例】つぎに、本発明の三次元形状入力装置および
その入力方法の実施例について説明する。
【0013】図2は実施例の三次元形状入力装置の構成
を示すブロック図である。本実施例の三次元形状入力装
置はCPU14、主記憶装置13、ステレオ画像21を
記録するハードディスク装置12、ビットマップディス
プレイ15、キーボード16、マウス17および入出力
部11を備える。三次元形状入力装置では、2台のカメ
ラ(図示せず)で撮影されたステレオ画像は、ディジタ
ル化されると入出力部11を通じてハードディスク装置
12に読み込まれる。
【0014】図1はステレオ画像が表示された画面を示
す説明図である。図において、3おび4はそれぞれステ
レオ画像を構成する左側、右側の画像を表示するウイン
ドウである。また、5は対話処理で得られた三次元形状
データを三次元的に表示するウインドウである。
【0015】尚、一般にステレオ画像は人間の視差に近
い角度で撮影した2枚の画像を指すが、本実施例におい
てはより広い意味で捉え、任意の角度から撮影した2枚
の画像という意味で用いることにする。
【0016】図4および図5は三次元形状入力処理ルー
チンを示すフローチャートである。また、図3は三次元
形状入力処理ルーチンで利用するデータ構造を示す説明
図である。まず、三次元形状入力処理装置を起動する
と、ハードディスク装置12から主記憶13にステレオ
画像21を読み込み(ステップS402)、読み込んだ
左右の画像をビットマップディスプレイ15上に図1の
3,4のようにマルチウインドウで表示する(ステップ
S403)。
【0017】つぎに、操作者からのマウス、キーボード
入力、メニュー選択などの操作を待ち合わせ(ステップ
S404)、操作があれば操作に応じた処理を実行した
後、再びステップS404で操作待ち状態になる。操作
がモード選択であるとき、キーボード入力、メニュー選
択等によりモードを切り替える(ステップS406、S
408)。操作が図1に示したウインドウ画像3、4、
5上でのマウスクリックであれば、モードに応じて適切
な処理を実行する(ステップS409〜S411)。操
作がマウスクリックでもモード選択でもないときは操作
に応じた他の処理を行って(ステップS407)ステッ
プS404に戻る。以下に、モード別の処理について説
明する。
【0018】[マウスによる座標指定(点の追加)処
理]ステップS409で追加モードであるときには、ビ
ットマップディスプレイ15上に表示されたステレオ画
像上でマウスボタンをクリックした時点のマウスの位置
を取得する(ステップS413)。右ウィンドウ画像
4、左ウィンドウ画像3の両方の画像上で座標指定が行
われたか否かを確認する(ステップS414)。操作者
は目視などにより左右の画像中に写っている物体上の同
一の点をマウスで座標指定する。ここで、指定された点
は以後の三次元座標計算処理により三次元形状の頂点に
なる。
【0019】尚、本実施例では左右の対応点は目視によ
り両方の点を手動で指定しているが、パターンマッチン
グなどにより片方の画像の点を指定するともう片方の対
応点は自動的に計算して求めるようにすることも可能で
ある。
【0020】左右の画像上の座標が揃った時点で、座標
を保存する(ステップS415)。揃っていないときは
ステップS413に戻って同様の処理を行なう。左右の
指定座標は図3に示すデータ構造として保存する。すな
わち、左側の画像上の指定座標、右側の画像上の指定座
標、および左右の指定座標から後述の計算で求められる
三次元座標を要素とするリスト(A)(以下、点リスト
と呼ぶ)に登録する。以後、左右の点が指定されると、
このリストに順次座標が追加登録されていく。図3のi
番目のリスト要素は、i番目に追加された同一の点に対
応する3通りの座標、すなわち左側の画像上の指定座標
(Lxi,Lyi)、右側の画像上の指定座標(Rx
i,Ryi)、左右の指定座標から後述する計算で求め
られる三次元座標(Vxi,Vyi,Vzi)である。
【0021】さらに、ステップS417〜S422の処
理を行ない、三次元座標計算、面の生成、三次元表示を
行なう。ここでは、i番目の左右の対応点が与えられた
ものとして説明する。ステップS417では、i番目の
点リストの左右の座標(Lxi,Lyi)、(Rxi,
Ryi)および予め定めたカメラパラメータから三角測
量の原理を用いて三次元座標(Vxi,Vyi,Vz
i)を計算し、i番目の点リストに登録する(ステップ
S417)。尚、カメラパラメータとは、ステレオ画像
の撮影条件、つまりカメラの位置、方向、焦点距離など
の情報が含まれているパラメータであり、左右の画像毎
に(左右の画像を撮影するカメラ毎に)別々に持ってい
る。ただし、三角測量の原理が適用できるのは平行視を
仮定した場合であるが、平行視を仮定しなくても、任意
の2通りの方向から撮影したときのカメラの方向、三次
元位置、焦点距離等のレンズ情報をカメラパラメータと
左右のステレオ画像上の対応点が与えられれば、その点
の三次元座標は原理的に計算可能である。このカメラパ
ラメータは予め計測し、ファイルから読み込む等何らか
の方法でシステムに与えてあるものとする。
【0022】つぎに、図3(A)の点リストから面を生
成していく(ステップS418)。本実施例ではどちら
か一方の画像上の指定点列から三角形パッチを生成し
て、それを面として扱うようにしている。つまり、例え
ば右側の画像(二次元平面)上の点列(Rx1,Ry
1)、(Rx2,Ry2)、…、(Rxn,Ryn)の
うち、結線が重ならないように三つの点を選び出し、逐
次的に三角形パッチを生成してゆく。入力された全ての
点について、はじめの3点が指定された時点で1つの三
角形が生成され、4点目以降は点が1つ増える毎に追加
した1点とすでに入力されている点のうちの2点を三角
形が重ならないように選び、新たに三角形を生成してい
く。点を追加した時点で必要に応じて既に生成されてい
る三角形を再評価して、全て(あるいは一部)の三角形
を重ならないように再生成する。
【0023】三角形の生成方法としては、ここではDe
launayの原理に基づき、三角形網を自動生成する
方法を用いる。尚、Delaunayの原理に基づく三
角形網生成とは、三角形の頂点角度の最小のものが最大
になるように、すなわち少しでも正三角形に近い三角形
ができるように点群を結び、三角形網を生成する方法で
あり、点の追加に伴う再評価の計算量等の点で自動的に
三角形網を生成する手法としては非常に有効である。た
だし、すべて自動で三角形網を生成するので、明示的に
2点を結ぶ辺を残すことはできない。この問題の解決方
法に関しては特開平5−299515号公報に示されて
いる。
【0024】図1は画像上に三角形パッチを貼った様子
を示す画面例であり、4は右側の画像の三角形パッチの
様子を示している。左側の画像上および三次元の空間中
の面についてはつぎのように求められる。例えば、点
(Rx1,Ry1)、(Rx2,Ry2)、(Rx3,
Ry3)を結ぶ1つの三角形に注目すると、対応する点
リストのリスト要素P1、P2、P3から対応する左側
の画像座標上および三次元座標の点を取り出し、左側の
画像上および三次元空間中の三角形が求められる。
【0025】こうして生成された三角形は図3(B)の
構造をもった面リストに追加される(ステップS41
9)。この面リストの各要素には三角形の3つの頂点の
座標に対応する点リスト(図3(A))の3つの要素へ
のポインタが含まれており、面リストと面リスト要素中
に含まれる点のポインタを辿ることで二次元、三次元の
三角形パッチを生成することが可能である。この面リス
トがDelaunay三角形網を構成することになる。
【0026】二次元の三角形パッチは図1の3、4に示
す画像に重ねて表示される(ステップS420)。
【0027】三次元の三角形パッチは図1の5に示すよ
うに三次元的に表示される。三次元物体の表示の方法に
ついては、ワイヤフレーム表示やシェーディング表示な
ど数通りの方法が知られているが、特に三次元表示方法
にはこだわらない。以上の動作を繰り返し、物体表面の
三次元形状を求めることができる。
【0028】[頂点の強調表示処理]頂点の強調表示処
理とは、右ないし左のステレオ画像表示(図1の4、
3)ないし三次元表示(図1の5)の3通りの表示のう
ちのいずれか1つの表示ウインドウ上で三角形パッチの
頂点をマウスにより指定すると、他の表示上にも対応す
る頂点が強調表示されるというものである。
【0029】ステップS410でモードが検索モードで
あるときは、すでに強調表示されている頂点があるか否
かを調べる(ステップS422)。強調表示されている
頂点が存在するか否かは指定点を格納するために用意し
たバッファ(指定点バッファと呼ぶことにする)の内容
を見ることで判断する。強調表示されている頂点が存在
すれば、にその頂点を通常の頂点表示にリセットし(ス
テップS423)、指定点バッファをクリアする(ステ
ップS424)。つぎに、マウスクリックの位置を取得
し(ステップS425)、最も近い頂点を指定する(ス
テップS426)。マウスクリックがウインドウ画像
3、4の場合にはクリック位置の座標と全ての頂点との
距離を比較すればよい。三次元表示ウインドウの場合で
あっても、例えば二次元に投影された画面表示の頂点位
置を用いて距離を比較することで指定点を決定すればよ
い。
【0030】指定点を点リストから検索し(ステップS
427)、指定点が見つかった否かを判別する(ステッ
プS428)。指定点が見つからないときはステップS
404に戻って同様の処理を行なう。指定点が見つかっ
たならば、点リストの座標情報を用いて指定点に対応す
る左右の画像上の頂点および三次元表示上の頂点を強調
表示に切り替えるとともに(ステップS429)、指定
点バッファにその点(リストのアドレス)を格納する
(ステップS430)。尚、強調表示は色を変えて表示
したり、輝度を変えて表示するなどによって、見た目が
通常の頂点と異なることが分かるように表示する。
【0031】[頂点の削除処理]ステップS411で削
除モードであると判別されたときは、強調表示されてい
る頂点があるか否かを判別する(ステップS431)。
強調表示されている頂点があるときは、この点を削除の
対象として点リストから取り除くとともに(ステップS
432)、三角形網を再生成することで(ステップS4
33)、面リストを再生成し(ステップS434)、表
示を更新する(ステップS435)。
【0032】以上示したように、本実施例の三次元形状
入力装置よれば、ステレオ画像表示および三次元物体表
示上で、相互に対応する頂点を強調表示する手段を設け
ることにより頂点数が多くなってきた場合でも、ステレ
オ画像表示、三次元表示間の対応点相互の関連が分かり
やすい。
【0033】[第2実施例]つぎに、第2実施例の三次
元形状入力装置について説明する。第2実施例の三次元
形状入力装置では、前記第1実施例の指定点の強調表示
機能に頂点位置の編集機能が追加されている。すなわ
ち、図1の3、4、5の表示画像上のどれかで頂点の1
つを選択し、それをマウスでドラッグ操作することによ
り対話的に3通りの表示で確認しながら三次元形状を編
集できるようにしたものである。
【0034】三角形網生成方法を考慮に入れた場合に、
頂点位置の編集方法としては2通りある。すなわち、三
角形網生成に移動前の頂点を利用する場合と移動後の頂
点を利用する場合である。特に、三角形網生成にDel
eaunay網を用いている場合には、頂点の移動操作
によって生成される三次元形状が異なってくる。これに
ついては後述する。
【0035】以下に、第2実施例の三次元形状入力処理
について説明するが、前記第1実施例と相違する点を主
に説明する。図6は第2実施例のデータ構造を示す説明
図である。同図(A)の点リストのリスト要素には、編
集操作によって頂点が移動された場合、移動前の頂点を
保持する項目が追加されている。同図(B)の面リスト
に関しては前記第1実施例と同じである。
【0036】図4および図5に示した前記第1実施例の
三次元入力処理ルーチンを示すフローチャートに、編集
(頂点移動)モードおよびステップS409〜S411
のモード判断に編集(頂点移動)モードの場合に移行す
るステップを追加することで、第2実施例の三次元入力
処理ルーチンを構成することができる。モード選択が編
集モードであった場合には編集モード処理を実行する。
【0037】第2の実施例では、ステップS418の三
角形パッチ生成(面リスト)処理において、点リストの
リスト要素において移動前の点が存在している場合に
は、つまり頂点が編集されている場合にはこちらの点の
座標を用いるものとする。ただし、三角形パッチ生成に
おける頂点間の接続関係にのみ移動前の座標を利用する
のであって、三角形網の接続関係を求めた後の三角形パ
ッチ表示、三次元形状生成・表示では移動後の頂点座標
を用いる。
【0038】図7は第2実施例の編集モード処理ルーチ
ンを示すフローチャートである。すでに、三次元形状が
ある程度生成されているものとする。まず、編集対象と
なる頂点を選択する(ステップS602、S603)。
【0039】ここで、選択された頂点をPsとする。ス
テップS604では、編集対象になっている頂点の編集
前の情報を移動前の頂点座標として保存する。具体的に
は、点リスト要素を新たに1つ生成し、これをPs’
(図6ではS=2の場合が書かれている)とする。点リ
ストのPsのリスト要素の内容をこのPs’にコピー
し、「移動前の点」にPs’へのポインタを設定する。
Ps’の内容はこの後の処理で変更される。
【0040】つぎに、マウスボタンを押したままの状態
でマウスを移動(ドラッグ)すると、マウスの移動に伴
ってすべてのウィンドウ(図1の3、4、5)上の指定
頂点が移動する。ステップS607では、ステップS6
06で取得したマウス座標を用いてマウスボタンが押さ
れたウィンドウに対応するPsのリスト要素を更新す
る。例えば、右側画像で頂点位置編集を実行していると
すると、Psの右側座標を更新する。ステップS608
では、Psの三次元座標を再計算し、Psのリスト要素
の三次元座標を更新し、すべての表示ウィンドウを更新
する。マウスボタンを離すまで、ステップS605〜S
609の操作を実行するので、あるウィンドウ上での点
の移動に伴い、他の表示も更新されることになる。
【0041】尚、ここで頂点移動を三次元表示ウィンド
ウ5の上で実行する場合には、若干の特殊な操作が必要
である。すなわち、三次元マウスなどの特殊デバイスを
用いるなど、三次元表示ウィンドウ5の上で直接に三次
元座標を変更することができれば、頂点の編集は可能で
ある。この場合でも、三次元座標から左右のステレオ画
像上の2次元座標を算出することは理論的に可能である
ので、ステレオ画像上の頂点位置も三次元表示の頂点位
置の移動に伴い移動することになる。
【0042】マウスボタンを離すと(ステップS60
5)、三角形網生成に移動前の頂点を利用する場合には
頂点移動処理を終了する(ステップS610、S61
4)。一方、三角形網生成に移動後の頂点を利用する場
合には、移動後の頂点座標を用いて、点リスト要素を更
新する。すなわち、点リスト中のPsをPs’で置き換
え、Psのリスト要素を削除する(ステップS61
1)。この時点で、移動前の点へのポインタには内容は
空になっている。移動後の頂点を用いて、三角形網を再
計算し(ステップS612)、表示を更新して(ステッ
プS613)終了する。
【0043】尚、三角形網生成に移動前の頂点を利用す
る場合と移動後の頂点を利用する場合では、操作に伴う
3次元形状の変化が異なる。三角形網生成にDeleu
nay網を用いている場合、全ての三角形がなるべく正
三角形に近くなるように、つまり細長い三角形ができな
いように三角形網を生成するため、移動後の位置によっ
ては三角形網の接続関係が変化する場合がある。一方、
三角形網生成に移動前の頂点を利用する場合には三角形
網の生成時点では、移動前の頂点を用い、実際の座標は
移動後の点を用いることになるため、接続関係は変化し
ないが、Deleunay網に拘束されることなく、細
長い形状の三角形も生成される可能性がある。このこと
は単純なDeleunay網を用いた三次元形状生成手
法では対応できなかった凹領域へも対応できることを示
している。
【0044】以上示したように、第2実施例の三次元形
状入力装置によれば、前記第1実施例の頂点強調表示手
段に加えて、各ステレオ画像表示上での頂点位置を対話
的に移動する手段と、一つのステレオ画像表示上での頂
点の移動に伴い、対応する頂点の三次元座標も移動の都
度、相互の座標に矛盾か生じないように、計算、三次元
表示を行なう手段を有することによって、物体の三次元
形状の変化を2つのステレオ画像表示、および三次元表
示の3通りの表示で確認しながら、直観的に微妙な三次
元形状の生成、編集が可能になった。また、頂点間の接
続による三角形網生成には編集前の点を用い、実際に表
示およひ三次元形状データを生成するときには編集した
頂点座標を用いることにより、頂点座標に伴う予想外の
形状変更が発生しないため、編集が直観的になるととも
に、凹領域への対応も可能になった。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る三次元形状入力
装置によれば、画像表示手段によりステレオ画像を表示
し、三次元形状データ表示手段により三次元形状データ
を表示し、前記ステレオ画像の左右の画像中の対応する
点を点指定手段により対話的に指定し、該対応する点と
前記ステレオ画像のカメラパラメータとから逐次的に三
次元座標を計算手段により計算し、生成手段により入力
された画像上の座標を3点ずつ組にして接続することで
三角形網を生成し、該生成された三角形網と前記計算さ
れた三次元座標とを用いて、表面形成手段により物体の
表面を近似的に形成し、前記生成された三角形網を重畳
手段により前記ステレオ画像および前記三次元形状デー
タに重畳する三次元形状入力装置において、頂点指定手
段により画像表示手段および三次元形状データ表示手段
に重畳表示された三角形網の頂点の指定を対話的に行な
い、強調表示手段により該指定に応じて対応する頂点を
強調表示するので、ステレオ画像表示および三次元形状
表示上での、相互に対応する頂点を強調表示することに
より、頂点数が多くなってきた場合でも、ステレオ画像
表示、三次元形状表示間の対応点の相互の関連が分かり
やすい。特に、頂点が込み入っているような場合には、
ある頂点がこれら3通りの表示上でそれぞれどの点に対
応しているかが分かりにくく、指定点の対応を誤りやす
いといった問題に有効である。
【0046】請求項2に係る三次元形状入力装置によれ
ば、前記各ステレオ画像上での頂点位置を対話的に移動
する移動手段を備え、計算手段は前記画像表示手段およ
び三次元形状データ表示手段に重畳表示される三角形網
の各頂点の座標を該頂点の移動につれて相互に対応取り
ながら計算するので、頂点強調表示手段に加えて、各ス
テレオ画像表示上での頂点位置を対話的に移動する手段
と、一つのステレオ画像表示上での頂点の移動に伴い、
対応する頂点の三次元座標も移動の都度、相互の座標に
矛盾が生じないように、計算、三次元表示する手段を有
することによって、物体の三次元形状の変化を2つのス
テレオ画像表示、および三次元表示の3通りの表示で確
認しながら、直観的で微妙な三次元形状の生成・編集が
可能になった。また、頂点間の接続により三角形網生成
には編集前の点を用い、実際に表示および三次元形状デ
ータを生成するときには編集した頂点座標を用いること
により、頂点編集に伴う予想外の形状変更が発生しない
ため編集が直観的であるとともに、凹領域への対応も可
能である。
【0047】請求項3に係る三次元形状入力方法によれ
ば、ステレオ画像を表示し、三次元形状データを表示
し、前記ステレオ画像の左右の画像中の対応する点を対
話的に指定し、該対応する点と前記ステレオ画像のカメ
ラパラメータとから逐次的に三次元座標を計算し、入力
された画像上の座標を3点ずつ組にして接続することで
三角形網を生成し、該生成された三角形網と前記計算さ
れた三次元座標とを用いて、物体の表面を近似的に形成
し、前記生成された三角形網を前記ステレオ画像および
前記三次元形状データに重畳する三次元形状入力装置に
おいて、前記ステレオ画像および前記三次元形状データ
に重畳表示された三角形網の頂点の指定を対話的に行な
い、該指定に応じて対応する頂点を強調表示するので、
ステレオ画像表示および三次元形状表示上での、相互に
対応する頂点を強調表示することにより、頂点数が多く
なってきた場合でも、ステレオ画像表示、三次元形状表
示間の対応点の相互の関連が分かりやすい。特に、頂点
が込み入っているような場合には、ある頂点がこれら3
通りの表示上でそれぞれどの点に対応しているかが分か
りにくく、指定点の対応を誤りやすいといった問題に有
効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステレオ画像が表示された画面を示す説明図で
ある。
【図2】三次元形状入力装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】三次元形状入力処理ルーチンで利用するデータ
構造を示す説明図である。
【図4】三次元形状入力処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図5】図4につづく、三次元形状入力処理ルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】第2実施例のデータ構造を示す説明図である。
【図7】第2実施例の編集モード処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
3、4、5 … ウィンドウ画像 11 … 入出力部 12 … ハードディスク装置 13 … 主記憶装置 14 … CPU 15 … ビットマップディスプレイ 16 … キーボード 17 … マウス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステレオ画像を表示する画像表示手段
    と、 三次元形状データを表示する三次元形状データ表示手段
    と、 前記ステレオ画像の左右の画像中の対応する点を対話的
    に指定する点指定手段と、 該対応する点と前記ステレオ画像のカメラパラメータと
    から逐次的に三次元座標を計算する計算手段と、 入力された画像上の座標を3点ずつ組にして接続するこ
    とで三角形網を生成する生成手段と、 該生成された三角形網と前記計算された三次元座標とを
    用いて、物体の表面を近似的に形成する表面形成手段
    と、 前記生成された三角形網を前記ステレオ画像および前記
    三次元形状データに重畳する重畳手段とを備えた三次元
    形状入力装置において、 画像表示手段および三次元形状データ表示手段に重畳表
    示された三角形網の頂点の指定を対話的に行なう頂点指
    定手段と、 該指定に応じて対応する頂点を強調表示する強調表示手
    段とを備えたことを特徴とする三次元形状入力装置。
  2. 【請求項2】 前記各ステレオ画像上での頂点位置を対
    話的に移動する移動手段を備え、 計算手段は、前記画像表示手段および三次元形状データ
    表示手段に重畳表示される三角形網の各頂点の座標を該
    頂点の移動につれて相互に対応取りながら計算すること
    を特徴とする請求項1記載の三次元形状入力装置。
  3. 【請求項3】 ステレオ画像を表示し、 三次元形状データを表示し、 前記ステレオ画像の左右の画像中の対応する点を対話的
    に指定し、 該対応する点と前記ステレオ画像のカメラパラメータと
    から逐次的に三次元座標を計算し、 入力された画像上の座標を3点ずつ組にして接続するこ
    とで三角形網を生成し、 該生成された三角形網と前記計算された三次元座標とを
    用いて、物体の表面を近似的に形成し、 前記生成された三角形網を前記ステレオ画像および前記
    三次元形状データに重畳する三次元形状入力装置におい
    て、 前記ステレオ画像および前記三次元形状データに重畳表
    示された三角形網の頂点の指定を対話的に行ない、 該指定に応じて対応する頂点を強調表示することを特徴
    とする三次元形状入力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133752A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Topcon Corp 形状測定装置およびプログラム
JP2014052992A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Kosuke Tsuru 物体の全体形状を部分的な点や線形状から生成する方法
WO2021166751A1 (ja) * 2020-02-19 2021-08-26 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム

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