JPH0866838A - 送りねじ機構 - Google Patents

送りねじ機構

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JPH0866838A
JPH0866838A JP22582094A JP22582094A JPH0866838A JP H0866838 A JPH0866838 A JP H0866838A JP 22582094 A JP22582094 A JP 22582094A JP 22582094 A JP22582094 A JP 22582094A JP H0866838 A JPH0866838 A JP H0866838A
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JP
Japan
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screw shaft
ball screw
damping
feed screw
coupling
Prior art date
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Pending
Application number
JP22582094A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutami Matsumoto
安民 松本
Yoshimitsu Suganuma
佳満 菅沼
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの回転力をカップリングを介して送り
ねじに伝達する送りねじ機構において発生するねじり振
動を簡単な構成で抑制する。 【構成】 カップリング3により駆動モータ2と結合さ
れたボールねじ軸1の自由端には、質量体としての重り
9a,9bと、弾性および減衰性を有する粘弾性体とし
てのウレタンゴム10a〜10dからなる制振部材(粘
性減衰動吸振器8)が、ボルト11a、11bにより着
脱自在に取付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送りねじ機構に関し、
特に、モータの回転力をカップリングを介して送りねじ
に伝達する送りねじ機構の制振技術に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械等において、テーブル等を所定
位置に正確に移動させる機構として、送りねじ機構が知
られている。この送りねじ機構は、テーブル等に固着さ
れたナットを基台に回転自在に支持されたねじ軸に螺合
させ、このねじ軸にモータの回転力を伝達することによ
り、ナットとテーブル等とをねじ軸に対して相対的に移
動させるものであり、移動量、すなわち位置決めは、ね
じ軸(モータ)の回転量を制御することにより行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような送りねじ機
構では、モータの回転軸とねじ軸とは、一般にカップリ
ングにより結合されているが、このカップリングは剛性
が低いため、カップリングにおいてねじり振動が生じ、
騒音が発生するだけでなく、位置決め精度も劣化してい
た。
【0004】本発明は、このような背景の下になされた
もので、その目的は、モータの回転力をカップリングを
介して送りねじに伝達する送りねじ機構において発生す
るねじり振動を簡単な構成で抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る送りねじ機構は、モータの回転力をナ
ットが螺合されたねじ軸にカップリングを介して伝達す
る送りねじ機構であって、質量体と弾性および減衰性を
有する粘弾性体とからなる制振部材を前記ねじ軸の所定
位置に取付けている。
【0006】
【作用】ねじ軸の所定位置には、質量体と弾性および減
衰性を有する粘弾性体とからなる制振部材が取付けられ
ているので、たとえカップリングの剛性が低くてねじ軸
にねじり振動が発生しても、そのねじり振動は、制振部
材の質量と弾性および減衰性の作用により吸振されて抑
制されることとなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明の一実施例による送りねじ
機構を適用した工作機械のテーブル送り系の概略構成図
であり、本送りねじ機構の送りねじとしては、ボールね
じを使用している。
【0009】すなわち、図1において、1はボールねじ
軸、2は駆動モータ、3はボールねじ軸1と駆動モータ
2の回転軸とを結合するカップリング、4はボールねじ
軸1に螺合されたボールねじナットであり、このボール
ねじナット4はテーブル5に固着されており、ボールね
じ軸1との間に転動体としてのボール(図示省略)が嵌
合されている。6と7はボールねじ軸1を回転自在に支
持する軸受、8はボールねじ軸1のねじり振動を防止す
るための粘性減衰動吸振器であり、この粘性減衰動吸振
器8は、ボールねじ軸1の自由端に取付けられている。
なお、ボールねじ軸1と駆動モータ2の回転軸とは、基
台Bに対して水平になるように、それぞれ支柱P1およ
びP2,P3により支持されており、軸受6,7はそれ
ぞれ支柱P1,P2に取付けられている。
【0010】また、テーブル5には、ボールねじ軸1を
跨ぐかたちで2枚の案内板5a,5bが取付けられてお
り、これら案内板5a,5bの下辺部は、ボールねじ軸
1と平行に形成されたスライダSの溝Sa,Sbにそれ
ぞれ嵌合されている。従って、ボールねじ軸1が駆動モ
ータ2により回転駆動されたとき、テーブル5に固着さ
れたボールねじナット4の回転が禁止され、ボールねじ
ナット4とテーブル5とは、案内板5a,5bとスライ
ダSの溝Sa,Sbとにより案内されて一体になって移
動する。
【0011】図2は、粘性減衰動吸振器8の構成図であ
り、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。
図2に示したように、粘性減衰動吸振器8は、ボールね
じ軸1に外周に略4半円筒状の4つの粘弾性体としての
ウレタンゴムと、これらウレタンゴム10a,10b,
10c,10dの外周に設けられた半円筒状の2つの質
量体としての重り9a,9bとを有している。
【0012】図示したように、粘性減衰動吸振器8は、
その構成要素である2つの重り9a,9bをボルト11
a,11bにより締めつけることにより、重り9a,9
bとウレタンゴム10a,10b,10c,10dをボ
ールねじ軸1に固定する構造になっているので、粘性減
衰動吸振器8は、簡単に着脱することができる。換言す
れば、後述するように、ボールねじ軸1のねじり振動の
周波数や振幅比は、テーブル5のイナーシャ等により異
なるので、例えば、テーブル5に載置された工作物が変
更されてテーブル5のイナーシャが変化したときは、そ
れに合わせて適切な質量等を持つ粘性減衰動吸振器8に
簡単に取り替えることができる。
【0013】次に、粘性減衰動吸振器8の制振特性につ
いて説明する。今、粘性減衰動吸振器8が取付けられて
いない場合を考えると、テーブル送り系のねじり振動を
左右するパラメータのモデルは図3のようになり、数式
1で示すf0なるねじり固有振動数を持つ。すなわち、
【数1】 但し、Kcはカップリング3のねじり剛性、JMは駆動モ
ータ2のイナーシャ、JBはボールねじ軸1のイナーシ
ャ、JTはテーブル5の等価イナーシャである。
【0014】この系は、ほとんど減衰性を持たず、駆動
モータ2等の振動と共振し、テーブル移動に振動や騒音
を発生すると供に、位置決め精度が劣化することとな
る。駆動モータ2に周期的な外乱T0sinωtが働い
た場合に、ボールねじ軸1がAsin(ωt+δ)で振
動するときの振幅比は、図4に示した実線のようになる
(但しδは位相差)。
【0015】次に、粘性減衰動吸振器8が取付けられて
る場合を考えると、テーブル送り系のねじり振動を左右
するパラメータのモデルは図5のようになる。ここで、
KD、CDは、それぞれウレタンゴム10a〜10dのバ
ネ(弾性)係数、減衰係数であり、JDは重り9a,9
bのイナーシャである。
【0016】減衰係数CD=0の場合の図5の系のねじ
り固有振動数f1,f2は、数式2のようになる。
【数2】
【0017】この場合、駆動モータ2に周期的な外乱T
0sinωtが働いた場合に、ボールねじ軸1がAsi
n(ωt+δ)で振動するときの振幅比は、図4に示し
た一点鎖線のようになる(但しδは位相差)。すなわ
ち、減衰係数CD=0のため、ねじり固有振動数f1,f
2では、振幅比は無限大となる。また、このねじり固有
振動数f1,f2は、粘性減衰動吸振器8が無い場合のね
じり固有振動数f0の両側にある、すなわち、ねじり固
有振動数f0に比べてねじり固有振動数f1は小さく、ね
じり固有振動数f2は大きい。また、ねじり固有振動数
f0では、振幅比は0になる。
【0018】減衰係数CDが或る値をとると、図4に示
した2点鎖線のように、振幅比は2個の共振点をとり、
減衰係数CD=0の場合よりもピーク値が下がり、ねじ
り固有振動数f0では、極小値となる。なお、減衰係数
CDがさらに大きくなると、図4に示した破線のよう
に、共振点は1個になり、そのピーク値は、減衰係数C
Dが比較的小さい場合(2点鎖線の場合)よりも大きく
なる。
【0019】そこで、弾性および減衰性を有する粘弾性
体として上記のウレタンゴム10a〜10dを使用し
て、図4の2点鎖線の特性を持たせ、ウレタンゴム10
a〜10dのバネ定数KD、ボールねじ軸1のイナーシ
ャJB、テーブルの等価イナーシャJT、重り9a,9b
のイナーシャJD等をパラメータとして定まるねじり固
有振動数を、粘性減衰動吸振器8が無い場合のねじり固
有振動数f0に一致させるように、ウレタンゴム10a
〜10dのバネ定数KD、重り9a,9bのイナーシャ
JDを決定することにより、ボールねじ軸1の振幅比が
図4の2点鎖線の特性となるようにして、ボールねじ軸
1のねじり振動を抑制する。
【0020】なお、重り9a,9bのイナーシャJD
は、主振動系のイナーシャ(JB+JD)の1/10〜1
/20でも良好な制振効果がえられるので、重り9a,
9bは比較的小さくても済み、粘性減衰動吸振器8を小
型化することができる。
【0021】本発明は、上記の実施例に限定されること
なく、例えば、ボールねじ以外の静圧ねじ、すべりねじ
等の送りねじを有する送りねじ機構にも適用可能であ
る。同様にテーブル5の案内の構造も上記実施例に限定
されるものでないことは勿論である。また、粘弾性体と
しては、ウレタンゴム以外の材料を使用してもよい。さ
らに、粘性減衰動吸振器の取付け位置は、ナットやテー
ブルの移動範囲外であれば、ねじ軸上のどの位置でもよ
く、例えば、カップリングの近傍に取付けてもよい。ま
た、図2は組立状態を示すものであるが、質量体と粘弾
性体とを構成するウレタンゴム10a,10dと重り9
a、ウレタンゴム10b,10cと重り9bとは、それ
ぞれ別体でもよく、接着等の手段により固着されていて
もよい。また、10a,10b,10c,10dを略4
半円筒状としたがこれに限定されるものでもない。要は
組立てた状態で所定のKD及びCDの値を満たすようにす
ればよい。質量体についても同様で組んだ状態で所定の
JDが得られればよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る送り
ねじ機構によれば、ねじ軸の所定位置には、質量体と弾
性および減衰性を有する粘弾性体とからなる制振部材が
取付けられているので、たとえカップリングの剛性が低
くてねじ軸にねじり振動が発生しても、そのねじり振動
は、制振部材の質量と弾性および減衰性の作用により吸
振されて抑制されることとなり、騒音の発生を防止する
と共に、位置決め精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による送りねじ機構を適用し
た工作機械のテーブル送り系の概略構成図である。
【図2】粘性減衰動吸振器の構成図である。
【図3】粘性減衰動吸振器を送りねじに取付けない場合
の図1のテーブル送り系のねじり振動を左右するパラメ
ータをモデル化した図である。
【図4】粘性減衰動吸振器の制振特性を説明するための
説明図である。
【図5】粘性減衰動吸振器を送りねじに取付けた場合の
図1のテーブル送り系のねじり振動を左右するパラメー
タをモデル化した図である。
【符号の説明】
1…ボールねじ軸 2…駆動モータ 3…カップリング 4…ボールねじナット 5…テーブル 5a,5b…案内板 6,7…軸受 8…粘性減衰動吸振器 9a,9b…重り 10a,10b,10c,10d…ウレタンゴム 11a,11b…ボルト S…スライダ Sa,Sb…溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転力をナットが螺合されたね
    じ軸にカップリングを介して伝達する送りねじ機構であ
    って、 質量体と弾性および減衰性を有する粘弾性体とからなる
    制振部材を前記ねじ軸の所定位置に取付けたことを特徴
    とする送りねじ機構。
JP22582094A 1994-08-26 1994-08-26 送りねじ機構 Pending JPH0866838A (ja)

Priority Applications (1)

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JP22582094A JPH0866838A (ja) 1994-08-26 1994-08-26 送りねじ機構

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JP22582094A JPH0866838A (ja) 1994-08-26 1994-08-26 送りねじ機構

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JPH0866838A true JPH0866838A (ja) 1996-03-12

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ID=16835320

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JP22582094A Pending JPH0866838A (ja) 1994-08-26 1994-08-26 送りねじ機構

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018506741A (ja) * 2015-01-29 2018-03-08 ニューポート・コーポレイションNewport Corporation 一体型ピコモーターマウント

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