JPH086110B2 - 潤滑油組成物用分散剤、その製造方法及びそれを含む組成物 - Google Patents

潤滑油組成物用分散剤、その製造方法及びそれを含む組成物

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JPH086110B2
JPH086110B2 JP61304040A JP30404086A JPH086110B2 JP H086110 B2 JPH086110 B2 JP H086110B2 JP 61304040 A JP61304040 A JP 61304040A JP 30404086 A JP30404086 A JP 30404086A JP H086110 B2 JPH086110 B2 JP H086110B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術背景] 1. 発明の分野 内燃機関は、低温における停止/発進運転をはじめと
し、連続高速運転によって生じる高温状態までの広い温
度範囲で作動する。停止/発進運転は、特に低温高湿の
天候状態では、ガソリン又はディーゼルエンジンのクラ
ンク室及び油通路におけるスラッジの発生につながる。
このスラッジは効率良くエンジンの減摩を行なうための
クランク室内オイルの能力を著しく制限する。更にスラ
ッジは、その閉じ込められた水とともにエンジン内の錆
発生の一因となる傾向がある。長い排油間隔を謳った製
造業者の給油サービスの勧めにより、これらの問題はさ
らに悪化する傾向がある。
クランク室の潤滑油組成物の組成に窒素含有分散剤及
び/又は洗浄剤を使用することが知られている。公知の
分散剤/洗浄剤化合物の多くは、アルケニルコハク酸又
はその無水物とアミン又はポリアミンとの反応に基づい
て、反応の選択条件に従ってアルキルスクシンイミド又
はアルケニルスクシンアミド酸が生成される。
アミン又はポリアミンの1部がアルケニルコハク酸又
はその無水物のアルケニル基に直接結合している反応生
成物を得るために、アミン又はポリアミンとの反応の前
にアルケニルコハク酸又はその無水物を塩素化すること
もまた知られている。これらの工程の大部分が目的とす
るところは、クランク室潤滑油組成物の分散性を向上さ
せるために、相対的に高濃度の窒素を有する生成物を生
成するためのものである。
必要なトルク出力を提供するための、従来の6及び8
気筒エンジンよりも相対的に高いエンジン速度又はRPM
で作動しなければならない4気筒内燃機関の導入によ
り、十分な分散性の潤滑油組成物を得ることはますます
困難になってきた。
潤滑油製造業者が直面しているもう1つの問題は、エ
ンジンにおける封止材(シール)の劣化である。全ての
内燃機関には、その集成部品においてバイトロン(Vitr
on)シールのようなエラストマーシールが使用される。
時間が経過すると、これらの封止材は潤滑油組成物の影
響によって大きく劣化しやすい。エンジン内のエラスト
マーシールを劣化させる潤滑油組成物は、エンジン製造
業者にとっては歓迎され得ないものであり、その価値を
制限されたものとしている。
本発明の目的は、新規な潤滑油用添加剤及びその製造
方法を提供することである。
もう1つの目的は、内燃機関のエラストマーシールを
劣化させない新規な潤滑油組成物を提供することであ
る。
更にもう1つの目的は、現在の内燃機関によって課さ
れる応力に耐え得る潤滑油組成物を提供することであ
る。
2. 従来技術の開示 米国特許第3,172,892号及び4,048,080号は、無水アル
ケニルコハク酸とアルキレンポリアミンとの反応によっ
て生成されるアルケニルスクシンイミド類及びそれら
の、潤滑油組成物における分散剤としての使用を開示し
ている。
米国特許第2,568,876号は、モノカルボン酸とポリア
ルキレンポリアミンとの反応及びそれに続く、中間生成
物と無水アルケニルコハク酸との反応により得られる反
応生成物を開示している。
米国特許第3,216,936号は、アルキレンアミン、ポリ
マーで置換されたコハク酸及び脂肪族モノカルボン酸の
反応を含む、脂肪族アミン潤滑油用添加剤の製造方法を
開示している。
米国特許第3,131,150号は、分散剤−洗浄剤としてモ
ノ及びジ−アルキル−スクシンイミド類又はビス−(ア
ルケニルスクシンイミド類)を含有する潤滑油組成物を
開示している。
オランダ国特許第7,509,289号は、無水アルケニルコ
ハク酸とアミノアルコール即ちトリス−(ヒドロキシメ
チル)−アミノメタンとの反応生成物を開示している。
1981年12月28日に出願された米国特許第334,774号
は、ヒドロキシで置換された第2ジアミン又はポリアミ
ンセグメント有する炭化水素で置換されたスクシンイミ
ド分散剤及びそれを含有する潤滑油組成物を開示してい
る。
米国特許第4,338,205号は、分散剤が油溶性強酸で処
理されている、ディーゼル分散性の悪い、潤滑油用のア
ルケニルスクシンイミド及び硼酸塩で処理されたアルケ
ニルスクシンイミド分散剤を開示している。
米国特許第3,172,892号,同第4,048,080号及び米国特
許願第334,774号をここに引例として挙げる。
したがって、本発明は、潤滑油組成物の僅少部分を構
成するようにした、潤滑油組成物用分散剤及びその製造
方法を提供するものであって、該製造方法は、次の: (a) ポリアミンとアルケニルコハク酸無水物とを反
応させてビス−アルケニルスクシンイミドを形成させ; (b) 該ビス−アルケニルスクシンイミドをアシル化
して部分的にアシル化されたビス−アルケニルスクシン
イミドを形成させ; (c) 部分的にアシル化された該ビス−アルケニルス
クシンイミドに過剰のアルデヒドを加えて、上記アシル
化ビス−アルケニルスクシンイミドのマンニッヒ塩基を
形成させ; (d) 該マンニッヒ塩基にフェノール(広義)を加え
ることにより、マンニッヒフェノール結合アシルアミド
ビス−アルケニルスクシンイミドを形成させ; 更に (e) 該マンニッヒフェノール結合アシルアミドビス
−アルケニルスクシンイミドを回収する 工程を含む。
本発明の工程の実施にあたって、使用されるポリアミ
ンは、第1アミン類又は第2アミン類の単位からなる。
上記ポリアミン類は次式: によって特徴付けられる。
上記の式中、Yは水素原子又は−(R″NH)aR′を表
わし;aは1ないし8、好ましくは1又は3ないし6の整
数であり、Y中のaを含めて2個のaは、互に同一でも
異なっていてもよい。ただし、R″NHの合計数は3以
上、すなわち、分子中のアミン窒素原子の数は4以上で
ある。
上記化合物において、R′は水素又はアルキル、アラ
ルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、ア
ルケニル及びアルキニル、ならびに不活性的に置換され
ている場合には、そのような置換された基を包含する上
記の基からなる群より選ばれる炭化水素基である。R′
がアルキルである場合には、通常、メチル、エチル、n
−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、i−ブチ
ル、sec−ブチル、アミル、オクチル、デシル、オクタ
デシル等である。R′がアラルキルである場合には、通
常、ベンジル、β−フェニルエチル等である。R′がシ
クロアルキルである場合には、通常、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル、2−メチルシクロヘ
プチル、3−ブチルシクロヘキシル、3−メチルシクロ
ヘキシル等である。R′がアリールである場合には、通
常フェニル、ナフチル等である。R′がアルカリールで
ある場合には、通常トリル、キシリル等である。R′が
アルケニルである場合には、通常、ビニル、アリル、1
−ブテニル等である。R′がアルキニルである場合に
は、通常エチニル、プロピニル、ブチニル等である。
R′は不活性的に置換されていてもよく、即ちアルキ
ル、アリール、シクロアルキル、エーテル、ハロゲン、
ニトロ等のような無反応性置換基を含んでいてもよい。
不活性的に置換されたR′基としては、通常、3−クロ
ロプロピル、2−エトキシエチル、カルボエトキシメチ
ル、4−メチルシクロヘキシル、p−クロロフェニル、
p−クロロベンジル、3−クロロ−5−メチルフェニル
等が挙げられる。好ましいR′基は水素又は低級アルキ
ル、即ちC1−C10アルキル、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、ブチル類、アミル類、ヘキ
シル類、オクチル類、デシル類等をはじめとする基であ
る。R′は水素であることが好ましい。
R″は二価の基であり、1個少ない水素を含有すると
いう事実以外はR′と同様である基の群から選ばれる炭
化水素基である。R′が水素であり、R″が−CH2CH2
であることが好ましい。使用されるアミンとしては、通
常、下記表Iに示すものが挙げられる。
表 I トリエチレンテトラミン(TETA) テトラエチレンペンタミン(TEPA) ペンタエチレンヘキサミン(PEHA) 好ましいアミンはテトラエチレンペンタミンである。
上記化合物において、R2は水素又はアルキル、アラル
キル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、アル
ケニル及びアルキニル、ならびに不活性的に置換されて
いる場合には、そのような置換された基を包含する上記
の基からなる群より選ばれる炭化水素基である。R2がア
ルキルである場合には、通常、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、se
c−ブチル、アミル、オクチル、デシル、オクタデシル
等である。R2がアラルキルである場合には、通常、ベン
ジル、β−フェニルエチル等である。R2がシクロアルキ
ルである場合には、通常、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル、シクロオクチル、2−メチルシクロヘプチル、3
−ブチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル等
である。R2がアリールである場合には、通常フェニル、
ナフチル等である。R2がアルカリールである場合には、
通常、トリル、キシリル等である。R2がアルケニルであ
る場合には、通常ビニル、アリル、1−ブテニル等であ
る。R2がアルキニルである場合には、通常、エチニル、
プロピニル、ブチニル等である。R2は不活性的に置換さ
れていてもよく、即ちアルキル、アリール、シクロアル
キル、エーテル、ハロゲン、ニトロ等のような無反応性
置換基を含んでいてもよい。不活性的に置換されたR基
としては、通常、3−クロロプロピル、2−エトキシエ
チル、カルボエトキシメチル、4−メチル、シクロヘキ
シル、p−クロロフェニル、p−クロロベンジル、3−
クロロ−5−メチルフェニル等が挙げられる。好ましい
R2基は低級アルキル、即ちC1−C10アルキル、例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
類、アミル類、ヘキシル類、オクチル類、デシル類等を
はじめとする基である。R2は水素であることが好まし
い。
使用される具体的なアルデヒドとしては、下記表IIに
示したものが挙げられる。
表 II ホルムアルデヒド 好ましいアルデヒドはそのポリマーパラホルムアルデ
ヒドとして用いられるホルムアルデヒドであってもよ
い。
本発明工程の実施において用いられる原料フェノール
は式HR3OHによって特性を定められるものが好ましい。
置換部位となる活性水素原子を含んでいることがこれら
のフェノールの特色である。ポリフェノール(例えば、
分子中の同一環上又はその他の環上に1より多いヒドロ
キシ基を含む化合物)を用いてもよい。上記ヒドロキシ
基が位置する環は不活性置換基を有していてもよい。し
かしながら、フェノールヒドロキシ基に対する小くとも
2つの部位、例えばオルト位及びパラ位は、これがマン
ニッヒ塩基との反応点であるため、活性水素原子によっ
て占められていなければならない。
R3は−C6H4−、−C6H3(CH3)−又は−C6H3(C2H5
−で代表されるアリーレン基であってもよい。
用いられる代表的なフェノールとしては表IIIに示し
たものが挙げられる。
表 III 石炭酸 ビスフェノールA チオジフェノール レゾルシノール モノ−もしくはジ−アルキルフェノール β−ナフトール 好ましいフェノールは石炭酸又はモノ−ノニルフェノ
ールである。
本発明の工程の実施において、試薬は、「一容器反応
(one pot reaction)」により、不飽和基が残ったポリ
オレフィン置換基を有する無水コハク酸と段階式に反応
せしめる。
無水コハク酸は次式: を特徴とするものであってもよい。
上記式中、Rは無水アルケニルコハク酸を形成するた
めに無水マレイン酸と反応せしめられたポリオレフィン
の残基であってもよい(残余の不飽和部位を含む)。R
は分子量n約500〜約2,000、好ましくは約1000〜約1,
300、より好ましくは約1,300を有していてもよい。
マンニッヒフェノールが結合したグリカミドビス−ア
ルケニルスクシンイミドは、下記の第I図に示されるよ
うに、単一フラスコ中での調製により下記の操作順序で
調製される。ただし、第I図においては、実施例に主と
して用いた代表的な原料による例を示す。すなわち、ポ
リアミンとしてポリエチレンアミン、無水アルケニルコ
ハク酸としてRがポリイソブチレン鎖のもの、アシル化
剤としてグリコール酸、アルデヒドとしてホルムアルデ
ヒド、フェノールとして石炭酸を用いた例を示す。ま
た、これを一般化して第IA図に示す。反応順序の第一段
階にはポリエチレンアミンと無水アルケニルコハク酸
(ASAA)とをそれぞれ1:2のモル比で反応せしめてビス
−アルケニルスクシンイミド(A)中間体を形成するこ
とが含まれる。この中間体(A)に十分量のグリコール
酸を加えて、1個又は1等量のアミン基を除くすべての
遊離塩基性アミンをアシル化することにより部分的にグ
リコール化されたビス−アルケニルスクシンイミド
(B)を形成する。このスクシンイミド(B)に過剰の
パラホルムアルデヒドを加えてグリコール化ビス−アル
ケニルスクシンイミド(C)のマンニッヒ塩基を形成す
る。ホルムアルデヒドの添加後直ちに(3分)、ポリエ
チレンジアミン又はその他の、マンニッヒ塩基と2度反
応することができるフェノール系化合物1/2等量を加え
てマンニッヒフェノール結合グリカミドビス−アルケニ
ルスクシンイミド(D)の誘導生成物を得た。
かくして得られた生成物は、所望添加剤の不活性希釈
剤中50〜80重量%、例えば50重量%溶液であってもよ
く、好ましくはこの形で用いられる。
カルボン酸である好ましいアシル化剤は、グリコール
酸、シュウ酸、乳酸、2−ヒドロキシメチルプロピオン
酸又は2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸で
あってもよい。最も好ましいものはグリコール酸であ
る。
アシル化反応は、好ましくは、アシル化剤(例えば、
グリコール酸又はシュウ酸)をポリエチレンアミンと無
水コハク酸との反応生成物に加えることによって行なわ
れる。
アシル化は、好ましくは、用いる活性アミン1モルに
つきアシル化剤(通常、シュウ酸又はグリコール酸)を
約0.5〜約3.0等量加えることにより行なわれる。
例えば、テトラエチレンペンタミン(TEPA)を用いる
場合はグリコール酸1.7当量を加える。同様に、トリエ
チレンテトラミン(TETA)を用いる場合は、グリコール
酸約0.7当量を加え、ペンタエチレンヘキサミン(PEH
A)を用いる場合はグリコール酸2.7当量を反応に加え
る。
アシル化工程中において、アシル化剤のカルボキシ基
は窒素原子に結合してアミドを形成する。アシル化反応
は100〜180℃、例えば160℃で2〜24時間、例えば8時
間、好ましくは過剰の不活性希釈剤の存在下に行なう。
部分的にアシル化された生成物は、ある実施態様にお
いては次式: [式中、Rはポリイソブチレンを表わす]で示すことが
できる。
例えば、結合したグリコール化スクシンイミドのよう
な、バイトンシールに対して適合性を有する分散剤とし
ての本発明化合物の有用性を示すために、本発明のスク
シンイミドに対して行なった試験が幾つかある。これら
の試験には卓上VC及びVD試験、キャタピラI−G2エンジ
ン試験及びダイムラ−ベンツ(Daimler−Benz)のバイ
トン適合性試験がある。これらの試験については、下記
に、より詳細に説明すると共に種々の試験の結果を下記
の表IV,V,VI及びVIIに示す。
卓上VC試験(BVCT) この試験は、合成炭化水素吹抜け液(ブローバイ)と
希釈油を混合した試験オイルを一定温度で一定時間加熱
することにより行なった。加熱後、得られた混合物の濁
り度を測定した。濁り度が低ければ(0〜10)分散性が
良いことを、一方高い値(20〜100)はオイルの分散性
が急激に悪化していることを示すものである。公知の及
び本発明の分散剤を用いて得られた結果を下記の表IV
に、それぞれ、SAE10W−40完全配合自動車オイル中6重
量%及び4重量%の濃度において示す。
卓上VD試験(BVDT) 上記卓上VD試験(BVDT)においては、オイル試料は、
試験オイルと合成ブローバイの混合物中に290゜F(約14
3℃)で空気を6時間吹込むことによって人工的に分解
せしめた。1時間毎に合成ブローバイを加え、試験開始
後5時間目及び6時間目に試料を取出してSNO−7/20希
釈油で希釈し、それらの濁り度を測定した。BVDTで濁り
度が低いことは、シーケンスVD試験と関連させて、潤滑
油の分散性が良好であることを示すものである。シーケ
ンスVDエンジン相関作業により、SF(すなわち、申し分
のない)クラスの潤滑油の読みがBVDT(濁り度単位)で
60以下であることが予知される。この値が70以上のオイ
ルはシーケンスVD試験における読みが非常に低いことが
予知される。
参照基準:本試験に用いられる参照オイル基準は平均
シーケンスVD沈積率が平均ワニス=6.81、平均スラッジ
=9.56を有するものである。BVDTにおいて6時間目の濁
り度は55+/−12でなければならない。参照オイルは各
BVDTを実施する度に包含せしめる。
BVDTの実施結果を下記の表IVに示す。
キャタピラー1−G2試験 SAE30完全配合オイル組成物中、分散剤0.055重量%を
用いてキャタピラー1−G2試験で測定された実施例IIの
ジーゼルエンジン性能は下記の表VIに示す結果を与え
た。
ダイムラー−ベンツのバイトン適合性試験 潤滑油添加剤及び添加剤を含む混合潤滑油組成物の重
要な特性は、オイル組成物の、エンジンに用いられたラ
バーシールに対する適合性である。クランク室用潤滑油
組成物に用いられる窒素含有スクシンイミド分散剤は、
内燃機関のラバーシールを由々しく劣化させる効果を有
する。特に、かかる分散剤は、内燃機関に一般的に用い
られるバイトンAK−6ラバーシールを侵蝕することが知
られている。かかる劣化はシールの可撓性の激しい低下
によって及び硬度の増加において現われる。このこと
は、ダイムラー−ベンツ社(Daimler−BenzCorporatio
n)が、全てのクランク室潤滑油は、エンジンクランク
室内整備用として許容し得るものとして評価される前に
バイトンシール適合性試験を通過することを要求してい
るため重大な問題である。以下にAK−6曲げ試験につい
て説明するが、これはバイトンシールの、窒素含有分散
剤を含むクランク室用潤滑油組成物との適合性を試験す
るためのものである。
AK−6曲げ試験は、試料のバイトンAK−6ラバーを高
温で検体オイル中に浸漬した後、適当なオイル試料に対
する、上記バイトンラバーシール試料の曲げ特性及び硬
度を測定することにより行なわれる。特に、バイトンAK
−6ラバーの粒子によって切断されたバイトンAK−6ラ
バーの38×9.5mmスラブを試験オイル20mlの入った30ml
の広口ビンに入れた。ビンを封止し、試料を149℃のオ
ブン中に96時間置いた。ビンをオブンから取り出し、ラ
バー試料を最初のビンから取り出して新しく仕込んだ試
験オイルの入った第2のビンに入れた。新しく投入され
た上記オイル中に30分間置いた後、ラバー試料を第2の
ビンから取り出して、曲げ試験をこれに対して行った。
この試験はラバー試料を180゜曲げることによって行な
った。亀裂の程度を観察し、結果を下記により示す: 亀裂無し(NC)、表面亀裂(SC)又は亀裂(C)亀裂
が観察された場合はその特定の試料に関する試験をそこ
で終了させた。
亀裂が観察されない場合は、ラバー試料を第2の仕入
オイルの入ったビンに戻して、再びオブンに入れ149℃
に維持した。ビンをオブンから取り出し、ラバー試料を
取り出して新しく仕込んだオイルの入った別のビンに30
分間入れてから、曲げ試験を同様にして行った。
上記ラバー試料がなおも曲げ試験に通過したならば、
試料を最初にオブンに入れたときからの全試験時間336
時間となるように、加熱−浸漬サイクルをもう2度(そ
れぞれ96時間と72時間)行ない、各加熱−浸漬サイクル
の後に曲げ試験を行なった。
上記操作に続いて各々のラバー試料をビンから取り出
し、ナフサ中で洗浄して全てのオイル痕跡を除去してか
ら風乾した。次に上記ラバー試料に対してASTM D2240
に記載された操作により硬度試験を行い、ひき続き全試
料に対して最終曲げ試験を行った。
ダイムラー−ベンツ試験の実施結果を下記の表VIIに
示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潤滑油組成物用分散剤の製造方法であっ
    て、次の: (a)次式: 〔式中、Yは水素原子又は−(R″NH)aR′を表わし;a
    は1ないし8であり;R′は水素原子又は非置換もしくは
    不活性基で置換されたアルキル基、アラルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基、アルカリール基、アルケニ
    ル基及びアルキニル基から選ばれる炭化水素基を表わ
    し;R″はR′で定義する炭化水素基から水素原子1個を
    除いた二価の炭化水素基を表わし;R″NHの合計数は3以
    上である〕 で示される(a)ポリアミンと、無水アルケニルコハク
    酸とを反応させて、ビス−アルケニルスクシンイミドを
    形成させ; (b)該ビス−アルケニルスクシンイミドをアシル化し
    て部分的にアシル化されたビス−アルケニルスクシンイ
    ミドを形成させ; (c)上記の部分的にアシル化されたビス−アルケニル
    スクシンイミドに過剰のアルデヒドを加えて、該アシル
    化ビス−アルケニルスクシンイミドのマンニッヒ塩基を
    形成させ; (d)該マンニッヒ塩基にフェノールを加えることによ
    り、次式(I)のマンニッヒフェノール結合アシルアミ
    ドビス−アルケニルスクシンイミドを形成させ 〔式中、R″は前述のとおりであり;Rはポリオレフィン
    残基を表わし;Zはアシル基を表わし;Qは二価のフェノー
    ル残基を表わし;xは1ないし6である〕; 更に (e)該マンニッヒフェノール結合アシルアミドビス−
    アルケニルスクシンイミドを回収することを特徴とする
    製造方法。
  2. 【請求項2】該アミンがトリエチレンテトラミン、テト
    ラエチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサミンか
    ら選ばれる特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】上記アシル化剤が、グリコール酸、シュウ
    酸、乳酸、2−ヒドロキシメチルプロピオン酸及び2,2
    −ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸から選ばれる
    特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】上記アシル化剤がグリコール酸であり、上
    記ポリアミンがポリエチレンアミンである特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】グリコール酸をポリアミン1モルに対して
    0.5〜3.0当量添加する特許請求の範囲第3項又は第4項
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】上記アルデヒドが、ホルムアルデヒド又は
    パラホルムアルデヒドから選ばれる特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】上記フェノールが、石炭酸、ビスフェノー
    ルA、チオジフェノール、レゾルシノール、モノ−もし
    くはジ−アルキルフェノール及びβ−ナフトールから選
    ばれる特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】工程(a)の反応生成物が、次式: 〔式中、R、R″及びxは前述のとおりである〕 によって示される特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】マンニッヒフェノール結合アシルアミドビ
    ス−アルケニルスクシンイミドが、次式(II): 〔式中、Rはポリイソブチレンを表わし;xは前述のとお
    りである〕 で示される特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  10. 【請求項10】次式(I): 〔式中、R″は二価の炭化水素基を表わし;Rはポリオレ
    フィン残基を表わし;Zはアシル基を表わし;Qは二価のフ
    ェノール残基を表わし;xは1ないし6である〕 で示されるマンニッヒフェノール結合アシルアミドビス
    −アルケニルスクシンイミドである潤滑油組成物用分散
    剤。
  11. 【請求項11】マンニッヒフェノール結合アシルアミド
    ビス−アルケニルスクシンイミドが、次式(II): 〔式中、Rはポリオレフィン残基を表わし;xは前述のと
    おりである〕 で示される特許請求の範囲第10項記載の潤滑油組成物用
    分散剤。
  12. 【請求項12】次式(I): 〔式中、R″は二価の炭化水素基を表わし;Rはポリオレ
    フィン残基を表わし;Zはアシル基を表わし;Qは二価のフ
    ェノール残基を表わし;xは1ないし6である〕 で示されるマンニッヒフェノール結合アシルアミドビス
    −アルケニルスクシンイミドである潤滑油組成物用分散
    剤を含む潤滑油組成物。
  13. 【請求項13】マンニッヒフェノール結合アシルアミド
    ビス−アルケニルスクシンイミドが、次式(II): 〔式中、Rはポリイソブチレンを表わし;xは前述のとお
    りである〕 で示される特許請求の範囲第12項記載の潤滑油組成物。
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