JPH0858120A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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- JPH0858120A JPH0858120A JP19671194A JP19671194A JPH0858120A JP H0858120 A JPH0858120 A JP H0858120A JP 19671194 A JP19671194 A JP 19671194A JP 19671194 A JP19671194 A JP 19671194A JP H0858120 A JPH0858120 A JP H0858120A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子写真方式と感熱記録方式の長所を備え
た、高画質で耐久性に優れた画像形成装置を提供する。 【構成】 筒状の導電性支持体3上にアモルファスシリ
コン系光導電層4、透光性導電層5、透光性表面保護層
6を順次形成して成る光感熱記録体2と、その外側に配
置されたパルス光を照射する光照射手段7と、光感熱記
録体2の外周面に感熱記録紙、またはインクフィルム16
を重ねた記録紙8を面状に押圧する周面加圧体9と、光
感熱記録体2の冷却手段12とを有する画像形成装置。導
電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧を印加しつ
つパルス光を照射することにより、光感熱記録を行な
う。また、光感熱記録体2もしくは周面加圧体9の表面
に、熱溶融性インク塗布手段または熱定着性トナー塗布
手段、もしくはトナー供給手段を配置し、普通紙に記録
を行なう。
た、高画質で耐久性に優れた画像形成装置を提供する。 【構成】 筒状の導電性支持体3上にアモルファスシリ
コン系光導電層4、透光性導電層5、透光性表面保護層
6を順次形成して成る光感熱記録体2と、その外側に配
置されたパルス光を照射する光照射手段7と、光感熱記
録体2の外周面に感熱記録紙、またはインクフィルム16
を重ねた記録紙8を面状に押圧する周面加圧体9と、光
感熱記録体2の冷却手段12とを有する画像形成装置。導
電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧を印加しつ
つパルス光を照射することにより、光感熱記録を行な
う。また、光感熱記録体2もしくは周面加圧体9の表面
に、熱溶融性インク塗布手段または熱定着性トナー塗布
手段、もしくはトナー供給手段を配置し、普通紙に記録
を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録方式の画像形成
装置に関し、詳しくは、光照射手段を外部に配置した光
感熱記録体を用いる画像形成装置に関するものである。
装置に関し、詳しくは、光照射手段を外部に配置した光
感熱記録体を用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像または文字情報の記録装置として、
各種方式、例えばワイヤドットインパクト、発色型また
は転写型サーマル(感熱記録)、インクジェット、電子
写真、静電記録等による画像形成装置や印字装置が知ら
れており、現在それぞれの特徴を活かして多用されてい
る。
各種方式、例えばワイヤドットインパクト、発色型また
は転写型サーマル(感熱記録)、インクジェット、電子
写真、静電記録等による画像形成装置や印字装置が知ら
れており、現在それぞれの特徴を活かして多用されてい
る。
【0003】上記方式の中でも、カールソン法に代表さ
れる電子写真方式は、記録速度が速い、画像品質が優れ
ている、普通紙記録のため記録画像の保存性が良好など
の長所を有しており、高速で高画質の画像形成装置とし
て広く使用されている。
れる電子写真方式は、記録速度が速い、画像品質が優れ
ている、普通紙記録のため記録画像の保存性が良好など
の長所を有しており、高速で高画質の画像形成装置とし
て広く使用されている。
【0004】しかしカールソン法では、ドラム状または
ベルト状の感光体の周囲に、コロナ帯電、露光、現像、
転写、定着、クリーニング、除電のための手段を配置
し、多くのプロセスを経て記録紙に画像を形成する。そ
のため、装置の構成が複雑になり小型化が困難である、
あるいは感光体を帯電させるためのコロナ放電に通常5
〜7kVもの高電圧の電源を必要とし、取扱いに危険を
伴うとともに、その放電によりオゾンが発生して周囲に
悪影響を与える、といった問題点があった。
ベルト状の感光体の周囲に、コロナ帯電、露光、現像、
転写、定着、クリーニング、除電のための手段を配置
し、多くのプロセスを経て記録紙に画像を形成する。そ
のため、装置の構成が複雑になり小型化が困難である、
あるいは感光体を帯電させるためのコロナ放電に通常5
〜7kVもの高電圧の電源を必要とし、取扱いに危険を
伴うとともに、その放電によりオゾンが発生して周囲に
悪影響を与える、といった問題点があった。
【0005】また、その感光体には、アモルファスセレ
ン(a−Se)系、アモルファスシリコン(a−Si)
系、あるいは各種有機光導電体(OPC)等の光導電材
料が用いられるが、400 〜1000Vの表面電位に帯電させ
るために、通常20〜80μmもの厚い感光層が必要であっ
た。
ン(a−Se)系、アモルファスシリコン(a−Si)
系、あるいは各種有機光導電体(OPC)等の光導電材
料が用いられるが、400 〜1000Vの表面電位に帯電させ
るために、通常20〜80μmもの厚い感光層が必要であっ
た。
【0006】さらに、電子写真方式の画像形成装置で
は、コロナ帯電器内の集塵汚染およびコロナワイヤー汚
染、あるいは現像器からのトナー飛散による装置内の汚
染の問題もあった。また、クリーニングブレードの磨耗
によるクリーニング手段の寿命、あるいは現像剤のコー
ティングの磨耗や特性の劣化による現像剤の寿命などの
問題もあり、実使用においては、定期的メンテナンス
(清掃、調整等の保守作業や部品交換)をかなりの頻度
で必要としていた。
は、コロナ帯電器内の集塵汚染およびコロナワイヤー汚
染、あるいは現像器からのトナー飛散による装置内の汚
染の問題もあった。また、クリーニングブレードの磨耗
によるクリーニング手段の寿命、あるいは現像剤のコー
ティングの磨耗や特性の劣化による現像剤の寿命などの
問題もあり、実使用においては、定期的メンテナンス
(清掃、調整等の保守作業や部品交換)をかなりの頻度
で必要としていた。
【0007】そこで、定期的メンテナンスを簡略化する
方法として、画像形成プロセスの主要部を一体化したカ
ートリッジを部品の消耗や劣化に応じて交換する方法が
開発され、特にパーソナルユースの分野でその利用が急
増している。しかし、カートリッジの交換費用は高く、
また、使用済みのカートリッジは廃棄されると産業廃棄
物の問題を引き起こし、末端のユーザーから再処理工場
へ回収して再利用するには、手間やコストが膨大なもの
になるという問題点がある。
方法として、画像形成プロセスの主要部を一体化したカ
ートリッジを部品の消耗や劣化に応じて交換する方法が
開発され、特にパーソナルユースの分野でその利用が急
増している。しかし、カートリッジの交換費用は高く、
また、使用済みのカートリッジは廃棄されると産業廃棄
物の問題を引き起こし、末端のユーザーから再処理工場
へ回収して再利用するには、手間やコストが膨大なもの
になるという問題点がある。
【0008】ところで近時、コロナ帯電を不要とする電
子写真方式が提案されている(特公平2-4900号、特公昭
60-59592号、特開昭58-153957 号等参照)。この方式に
よれば、透光性支持体上に透光性導電層と感光層とを順
次形成したドラム状またはベルト状感光体に対して、透
光性支持体側より露光するとともに、現像バイアス電圧
を印加した現像器上の導電性磁性トナーから成る磁気ブ
ラシで感光体表面を摺擦し、これによって帯電と露光と
現像とをほぼ同時に行ない、感光体上にトナー像を形成
する。このトナー像は、転写ローラもしくはコロナ転写
器を用いて記録紙に転写され、定着手段により定着され
て記録画像となり、一方、転写後に感光体上に残留した
トナーは、現像器で回収されて再利用される。
子写真方式が提案されている(特公平2-4900号、特公昭
60-59592号、特開昭58-153957 号等参照)。この方式に
よれば、透光性支持体上に透光性導電層と感光層とを順
次形成したドラム状またはベルト状感光体に対して、透
光性支持体側より露光するとともに、現像バイアス電圧
を印加した現像器上の導電性磁性トナーから成る磁気ブ
ラシで感光体表面を摺擦し、これによって帯電と露光と
現像とをほぼ同時に行ない、感光体上にトナー像を形成
する。このトナー像は、転写ローラもしくはコロナ転写
器を用いて記録紙に転写され、定着手段により定着され
て記録画像となり、一方、転写後に感光体上に残留した
トナーは、現像器で回収されて再利用される。
【0009】このコロナ帯電を不要とする電子写真方式
では、現像剤として導電性トナーを用いるために普通紙
への記録が難しいという問題点があったが、導電性キャ
リアと絶縁性トナーとを組合せた2成分現像剤が提案さ
れて、良好な普通紙記録が可能となりつつある。そし
て、画像形成プロセスがカールソン法と比べてシンプル
なため装置が小型になり、帯電によるオゾンの発生もな
く、しかも帯電電位も30〜100 Vと低いため、感光体の
感光層厚が数〜十数μmで十分となる等の利点を有す
る。しかしながら、まだ実用化には到っていない。
では、現像剤として導電性トナーを用いるために普通紙
への記録が難しいという問題点があったが、導電性キャ
リアと絶縁性トナーとを組合せた2成分現像剤が提案さ
れて、良好な普通紙記録が可能となりつつある。そし
て、画像形成プロセスがカールソン法と比べてシンプル
なため装置が小型になり、帯電によるオゾンの発生もな
く、しかも帯電電位も30〜100 Vと低いため、感光体の
感光層厚が数〜十数μmで十分となる等の利点を有す
る。しかしながら、まだ実用化には到っていない。
【0010】一方、発色型または転写型サーマルに代表
される感熱記録方式は、記録電圧が低い、集積回路によ
る直接駆動が可能である、記録時に騒音を発生しない、
オゾン生成等の環境問題を生じない、構成がシンプル
で、小型化、軽量化、低価格化に有利である等の長所を
有し、小型の画像形成装置に広く採用されている。
される感熱記録方式は、記録電圧が低い、集積回路によ
る直接駆動が可能である、記録時に騒音を発生しない、
オゾン生成等の環境問題を生じない、構成がシンプル
で、小型化、軽量化、低価格化に有利である等の長所を
有し、小型の画像形成装置に広く採用されている。
【0011】発色型サーマルの記録原理は、微小な発熱
体を多数備えたサーマルヘッドを、熱を受けて発色する
感熱記録紙に接触させながら、発熱体を選択的に駆動し
て発熱させて、感熱記録紙を発色させ記録するものであ
る。この方式の画像形成装置は、構成が簡単で信頼性も
高い。
体を多数備えたサーマルヘッドを、熱を受けて発色する
感熱記録紙に接触させながら、発熱体を選択的に駆動し
て発熱させて、感熱記録紙を発色させ記録するものであ
る。この方式の画像形成装置は、構成が簡単で信頼性も
高い。
【0012】また、転写型サーマルの記録原理は、普通
紙等の記録紙に熱溶融性インクもしくは昇華性インクを
塗布したインクフィルムを密着させてサーマルヘッドに
接触させ、サーマルヘッドの発熱によってインクフィル
ムのインクを溶融もしくは昇華して記録紙に転写するも
のであり、感熱記録方式の簡易性を活かしつつ記録保存
性に関する発色型サーマルの欠点を解決した方式であ
る。インクフィルムに塗布される熱溶融性もしくは昇華
性インクには、色材である顔料や染料等をワックス等の
バインダーと混合したものが用いられ、色材を変えるこ
とによりカラー化も実現されている。
紙等の記録紙に熱溶融性インクもしくは昇華性インクを
塗布したインクフィルムを密着させてサーマルヘッドに
接触させ、サーマルヘッドの発熱によってインクフィル
ムのインクを溶融もしくは昇華して記録紙に転写するも
のであり、感熱記録方式の簡易性を活かしつつ記録保存
性に関する発色型サーマルの欠点を解決した方式であ
る。インクフィルムに塗布される熱溶融性もしくは昇華
性インクには、色材である顔料や染料等をワックス等の
バインダーと混合したものが用いられ、色材を変えるこ
とによりカラー化も実現されている。
【0013】上記いずれの感熱記録方式においても、記
録体にはサーマルヘッドが用いられている。このサーマ
ルヘッドは、いわゆるラインヘッドであれば、微小な発
熱体を直列(ライン状)に2000〜3000個配置したもので
あり、記録情報をシリアル電気信号として発熱体に順次
入力して主走査方向の記録を行ないつつ、記録紙を走行
させて副走査方向の記録を行なうことで、2次元の画像
を得ている。
録体にはサーマルヘッドが用いられている。このサーマ
ルヘッドは、いわゆるラインヘッドであれば、微小な発
熱体を直列(ライン状)に2000〜3000個配置したもので
あり、記録情報をシリアル電気信号として発熱体に順次
入力して主走査方向の記録を行ないつつ、記録紙を走行
させて副走査方向の記録を行なうことで、2次元の画像
を得ている。
【0014】しかし、この発熱体は連続発熱が出来ず冷
却時間が必要なため、通常は発熱体を幾つかのブロック
に分割して駆動している。そのため、記録速度の高速化
には限界がある。また、記録の最小ドット(画素)サイ
ズが、フォトエッチング工程で形成されるサーマルヘッ
ドの発熱体の素子サイズで決まるため、記録密度の向上
のための発熱体の微細化は、製造上複雑で困難となって
コストが高くなり、信頼性確保も難しく、その上に記録
寿命も短くなるという問題点がある。このように、従来
のサーマルヘッドを用いた感熱記録方式では、高解像度
の画像を得にくいという問題点があった。さらに、普通
紙記録を行なうために必要なインクフィルムは、普通紙
に転写される部分以外の大部分が使い捨てとなるので、
無駄が多くランニングコストが高いという問題点もあっ
た。
却時間が必要なため、通常は発熱体を幾つかのブロック
に分割して駆動している。そのため、記録速度の高速化
には限界がある。また、記録の最小ドット(画素)サイ
ズが、フォトエッチング工程で形成されるサーマルヘッ
ドの発熱体の素子サイズで決まるため、記録密度の向上
のための発熱体の微細化は、製造上複雑で困難となって
コストが高くなり、信頼性確保も難しく、その上に記録
寿命も短くなるという問題点がある。このように、従来
のサーマルヘッドを用いた感熱記録方式では、高解像度
の画像を得にくいという問題点があった。さらに、普通
紙記録を行なうために必要なインクフィルムは、普通紙
に転写される部分以外の大部分が使い捨てとなるので、
無駄が多くランニングコストが高いという問題点もあっ
た。
【0015】このような感熱記録方式の記録体に関し、
本発明者らは近年、発熱体の駆動に光電変換を利用した
光感熱記録方式を提案している(特願昭63-335127 号、
特願平4-171122号等参照)。この方式によれば、透光性
基板上に透光性の電極と、光導電層、または光導電層お
よび発熱抵抗体層と、第2の電極と、必要に応じて保護
層とを順次形成した光感熱記録体を用い、透光性の電極
と第2の電極との間に電圧を印加しつつ、基板側から光
導電層に光を照射して通電させ発熱させて、感熱記録を
行なう。このように記録情報の書き込みに光信号を用い
るため、サーマルヘッドのような発熱体素子や電極パタ
ーン形成等の複雑な製造プロセスが不要となり、解像度
が高く信頼性の高い光感熱記録方式が実現できるもので
ある。
本発明者らは近年、発熱体の駆動に光電変換を利用した
光感熱記録方式を提案している(特願昭63-335127 号、
特願平4-171122号等参照)。この方式によれば、透光性
基板上に透光性の電極と、光導電層、または光導電層お
よび発熱抵抗体層と、第2の電極と、必要に応じて保護
層とを順次形成した光感熱記録体を用い、透光性の電極
と第2の電極との間に電圧を印加しつつ、基板側から光
導電層に光を照射して通電させ発熱させて、感熱記録を
行なう。このように記録情報の書き込みに光信号を用い
るため、サーマルヘッドのような発熱体素子や電極パタ
ーン形成等の複雑な製造プロセスが不要となり、解像度
が高く信頼性の高い光感熱記録方式が実現できるもので
ある。
【0016】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
コロナ帯電を不要とする電子写真方式においても、帯電
と露光と現像とをほぼ同時に行なう画像形成のプロセス
と、転写、定着といった複数のプロセスが必要であるた
め、感熱記録方式の装置と同等の小型化は難しい。ま
た、カールソン法と同様の現像器を用いるため、トナー
飛散による装置内の汚染の問題点もあり、メンテナンス
作業を必要とするという問題点もあった。
コロナ帯電を不要とする電子写真方式においても、帯電
と露光と現像とをほぼ同時に行なう画像形成のプロセス
と、転写、定着といった複数のプロセスが必要であるた
め、感熱記録方式の装置と同等の小型化は難しい。ま
た、カールソン法と同様の現像器を用いるため、トナー
飛散による装置内の汚染の問題点もあり、メンテナンス
作業を必要とするという問題点もあった。
【0017】一方、上記光感熱記録方式においても、普
通紙記録を行なう場合にはインクフィルムを使用するた
め、ランニングコストの改善が望まれていた。また、特
願昭63-335127 号においては、平板状の基板を用いるた
め、記録速度を高めると1ドット当りの光照射時間が急
激に短くなって十分な発熱量を得ることが難しくなるの
で、記録速度を十分に高速化することが難しかった。さ
らに、特願平4-171122号では、予め記録体の表面に熱溶
融性インクを塗布しておき、光を照射した発熱部のみの
インクを普通紙に付着させることを提案しているが、熱
溶融性インクを塗布する装置の構成やインクの溶融およ
び固化の制御が複雑であり、記録速度を高める上での改
良が望まれていた。
通紙記録を行なう場合にはインクフィルムを使用するた
め、ランニングコストの改善が望まれていた。また、特
願昭63-335127 号においては、平板状の基板を用いるた
め、記録速度を高めると1ドット当りの光照射時間が急
激に短くなって十分な発熱量を得ることが難しくなるの
で、記録速度を十分に高速化することが難しかった。さ
らに、特願平4-171122号では、予め記録体の表面に熱溶
融性インクを塗布しておき、光を照射した発熱部のみの
インクを普通紙に付着させることを提案しているが、熱
溶融性インクを塗布する装置の構成やインクの溶融およ
び固化の制御が複雑であり、記録速度を高める上での改
良が望まれていた。
【0018】本発明は上記事情に鑑みて完成されたもの
であり、その目的は、電子写真方式と同等の画像品質お
よび記録速度を確保しつつ画像記録プロセスを減らし
て、装置の小型化と低コスト化ならびにメンテナンス作
業の低減を図り、オゾンの発生も無くて環境問題を引き
起こさない、画像の再現性や解像度の優れた画像形成装
置を提供することにある。
であり、その目的は、電子写真方式と同等の画像品質お
よび記録速度を確保しつつ画像記録プロセスを減らし
て、装置の小型化と低コスト化ならびにメンテナンス作
業の低減を図り、オゾンの発生も無くて環境問題を引き
起こさない、画像の再現性や解像度の優れた画像形成装
置を提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、感熱記録方式に比べ
て記録体の構成をシンプルにして、製造し易く信頼性も
高い記録体としつつ画像の解像度を高め、記録速度が速
い、高画質で長寿命の画像形成装置を提供することにあ
る。
て記録体の構成をシンプルにして、製造し易く信頼性も
高い記録体としつつ画像の解像度を高め、記録速度が速
い、高画質で長寿命の画像形成装置を提供することにあ
る。
【0020】本発明のさらに他の目的は、記録速度が速
く、普通紙記録のランニングコストを低減した、光感熱
記録方式の画像形成装置を提供することにある。
く、普通紙記録のランニングコストを低減した、光感熱
記録方式の画像形成装置を提供することにある。
【0021】本発明のさらに他の目的は、記録体の光導
電層に高硬度で耐熱性に優れたアモルファスシリコン系
光導電層を用い、記録体の外側に配設した光照射手段か
ら光信号として書込む記録情報を熱に変換して感熱記録
を行なう、高画質で画像特性の安定した高信頼性の光感
熱記録方式の画像形成装置を提供することにある。
電層に高硬度で耐熱性に優れたアモルファスシリコン系
光導電層を用い、記録体の外側に配設した光照射手段か
ら光信号として書込む記録情報を熱に変換して感熱記録
を行なう、高画質で画像特性の安定した高信頼性の光感
熱記録方式の画像形成装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
画像形成装置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファ
スシリコン系光導電層、透光性導電層および透光性表面
保護層を順次形成して成る光感熱記録体と、その光感熱
記録体の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前
記光感熱記録体の外周面に、感熱記録紙またはインクフ
ィルムを重ねた記録紙を、面状に押圧する周面加圧体
と、前記光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷却手段
とを有するものである。
画像形成装置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファ
スシリコン系光導電層、透光性導電層および透光性表面
保護層を順次形成して成る光感熱記録体と、その光感熱
記録体の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前
記光感熱記録体の外周面に、感熱記録紙またはインクフ
ィルムを重ねた記録紙を、面状に押圧する周面加圧体
と、前記光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷却手段
とを有するものである。
【0023】本発明の請求項2に係る画像形成装置は、
筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコン系光導
電層、透光性導電層および透光性表面保護層を順次形成
して成る光感熱記録体と、その光感熱記録体の外側に、
パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記録体の
外周面に記録紙を面状に押圧する周面加圧体と、前記光
感熱記録体の外周面の温度を下げる冷却手段と、光感熱
記録体の外周面に熱溶融性インクを塗布するインク塗布
手段とを有するものである。
筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコン系光導
電層、透光性導電層および透光性表面保護層を順次形成
して成る光感熱記録体と、その光感熱記録体の外側に、
パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記録体の
外周面に記録紙を面状に押圧する周面加圧体と、前記光
感熱記録体の外周面の温度を下げる冷却手段と、光感熱
記録体の外周面に熱溶融性インクを塗布するインク塗布
手段とを有するものである。
【0024】また、本発明の請求項3に係る画像形成装
置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコン
系光導電層、透光性導電層および透光性表面保護層を順
次形成して成る光感熱記録体と、その光感熱記録体の外
側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記
録体の外周面を面状に押圧する周面加圧体と、その周面
加圧体の表面に熱溶融性インクを塗布するインク塗布手
段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧する加
圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷
却手段とを有するものである。
置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコン
系光導電層、透光性導電層および透光性表面保護層を順
次形成して成る光感熱記録体と、その光感熱記録体の外
側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記
録体の外周面を面状に押圧する周面加圧体と、その周面
加圧体の表面に熱溶融性インクを塗布するインク塗布手
段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧する加
圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷
却手段とを有するものである。
【0025】そして、本発明の請求項4に係る画像形成
装置は、上記請求項2または請求項3に係る画像形成装
置において、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段
に替えて、熱定着性トナーを塗布するトナー塗布手段を
設けたことを特徴とするものである。
装置は、上記請求項2または請求項3に係る画像形成装
置において、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段
に替えて、熱定着性トナーを塗布するトナー塗布手段を
設けたことを特徴とするものである。
【0026】さらに、本発明の請求項5に係る画像形成
装置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコ
ン系光導電層、透光性導電層および透光性表面保護層を
順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体の外
側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記
録体の外周面に熱定着性トナーを供給するトナー供給手
段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧する加
圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷
却手段とを有するものである。
装置は、筒状の導電性支持体上に、アモルファスシリコ
ン系光導電層、透光性導電層および透光性表面保護層を
順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体の外
側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感熱記
録体の外周面に熱定着性トナーを供給するトナー供給手
段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧する加
圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷
却手段とを有するものである。
【0027】
【作用】本発明の画像形成装置では、上記構成の光感熱
記録体を用いるので、サーマルヘッドのように発熱素子
を分割形成して配列させる必要がなく、微細電極パター
ンの形成や分割駆動用の多数のICチップも不要とな
る。従って、記録体の構成が単純になるとともに、記録
電力の供給も一つの電源からの一括供給で済むため、そ
の構成も単純化できる。
記録体を用いるので、サーマルヘッドのように発熱素子
を分割形成して配列させる必要がなく、微細電極パター
ンの形成や分割駆動用の多数のICチップも不要とな
る。従って、記録体の構成が単純になるとともに、記録
電力の供給も一つの電源からの一括供給で済むため、そ
の構成も単純化できる。
【0028】本発明の画像形成装置の、記録体に光照射
を行ない発熱させて感熱記録を行なう記録部では、主走
査方向の記録は記録情報に基づく光照射を1ライン単位
で行なうこともできるので、主走査方向の1ラインの記
録を同時に行なうことができる。一方、副走査方向の記
録は、筒状の記録体の回転に伴って発熱部を順次移動し
て行なうため、発熱部の冷却を待つ時間を十分にとれ
る。従って、感熱記録における記録速度を極めて速くす
ることができる。そして、記録体は記録紙の移動に伴っ
て回転し、両者が擦り合うことがないので記録体の磨耗
は極めて少なく、長期にわたって安定した記録画像を得
ることができる。しかも、記録体には長寿命で安定性に
優れたアモルファスシリコン系の光導電層を用い、透光
性の表面保護層も形成しているので、従来のサーマル記
録方式に比べてはるかに耐久性に優れた画像形成装置と
なる。
を行ない発熱させて感熱記録を行なう記録部では、主走
査方向の記録は記録情報に基づく光照射を1ライン単位
で行なうこともできるので、主走査方向の1ラインの記
録を同時に行なうことができる。一方、副走査方向の記
録は、筒状の記録体の回転に伴って発熱部を順次移動し
て行なうため、発熱部の冷却を待つ時間を十分にとれ
る。従って、感熱記録における記録速度を極めて速くす
ることができる。そして、記録体は記録紙の移動に伴っ
て回転し、両者が擦り合うことがないので記録体の磨耗
は極めて少なく、長期にわたって安定した記録画像を得
ることができる。しかも、記録体には長寿命で安定性に
優れたアモルファスシリコン系の光導電層を用い、透光
性の表面保護層も形成しているので、従来のサーマル記
録方式に比べてはるかに耐久性に優れた画像形成装置と
なる。
【0029】また、本発明の画像形成装置に用いる光感
熱記録体の基板に、ガラス等の熱伝導の小さい材料を使
用した場合には、記録部における熱の横方向への逃げが
小さくなり、光照射に応じた高い解像度の記録画像が得
られる。その場合、従来のサーマルヘッドでは、記録後
の発熱素子の冷却が不十分となって残留熱の悪影響が生
じるが、本発明の光感熱記録では発熱部の表面温度は、
記録後の冷却手段もしくは印加電圧の遮断により、なら
びに記録体の回転移動中に十分に下がるため、印字を繰
り返す際の残留熱の悪影響を低減できる。従って、高解
像度の記録画像を安定して得ることができる。
熱記録体の基板に、ガラス等の熱伝導の小さい材料を使
用した場合には、記録部における熱の横方向への逃げが
小さくなり、光照射に応じた高い解像度の記録画像が得
られる。その場合、従来のサーマルヘッドでは、記録後
の発熱素子の冷却が不十分となって残留熱の悪影響が生
じるが、本発明の光感熱記録では発熱部の表面温度は、
記録後の冷却手段もしくは印加電圧の遮断により、なら
びに記録体の回転移動中に十分に下がるため、印字を繰
り返す際の残留熱の悪影響を低減できる。従って、高解
像度の記録画像を安定して得ることができる。
【0030】さらに、本発明の画像形成装置において
は、主走査方向の記録において分割駆動による発熱を行
なう必要がないので、1ラインの記録に対する発熱部の
発熱時間を1ラインの記録時間にまで長く設定すること
ができる。従って、低い印加電圧でも感熱材料の発色も
しくは反応、または熱溶融性インクもしくは熱溶融性ト
ナーの熱溶融が可能となるとともに、発熱部の熱ストレ
スを低減できる。そのため安定した記録を行なうことが
でき、記録体の寿命も長くなる。
は、主走査方向の記録において分割駆動による発熱を行
なう必要がないので、1ラインの記録に対する発熱部の
発熱時間を1ラインの記録時間にまで長く設定すること
ができる。従って、低い印加電圧でも感熱材料の発色も
しくは反応、または熱溶融性インクもしくは熱溶融性ト
ナーの熱溶融が可能となるとともに、発熱部の熱ストレ
スを低減できる。そのため安定した記録を行なうことが
でき、記録体の寿命も長くなる。
【0031】また、本発明の画像形成装置においては、
1ラインの光照射による1ラインの発熱を光照射後もそ
のまま継続させることができるため、即ち1ラインの光
照射パルスをトリガーとして1ラインの発熱時間をその
まま延長することができるため、感熱のための時間が十
分に長くとれて、低い印加電圧、即ち低い温度でも感熱
材料の発色もしくは反応、または熱溶融性インクもしく
は熱溶融性トナーの熱溶融が可能となって、発熱部の熱
ストレスを低減できる。このため、さらに安定した記録
を行なうことができ、記録体の寿命もさらに長くなり、
信頼性の高い画像形成装置となる。
1ラインの光照射による1ラインの発熱を光照射後もそ
のまま継続させることができるため、即ち1ラインの光
照射パルスをトリガーとして1ラインの発熱時間をその
まま延長することができるため、感熱のための時間が十
分に長くとれて、低い印加電圧、即ち低い温度でも感熱
材料の発色もしくは反応、または熱溶融性インクもしく
は熱溶融性トナーの熱溶融が可能となって、発熱部の熱
ストレスを低減できる。このため、さらに安定した記録
を行なうことができ、記録体の寿命もさらに長くなり、
信頼性の高い画像形成装置となる。
【0032】従来のサーマルヘッドでは、数ミリ秒のパ
ルス電圧印加で発熱体の表面温度を300〜450 ℃に昇温
しなければならなかった。これに対して本発明では、数
ミリ秒のパルス電圧をトリガーにして、数十ミリ秒から
数百ミリ秒の長い昇温時間が取れるため、感熱材料の発
色もしくは反応の温度、または熱溶融性インクもしくは
熱溶融性トナーの溶融温度(融点)に近い温度の、例え
ば50〜180 ℃程度の最高表面温度で、感熱記録を完了さ
せることができる。
ルス電圧印加で発熱体の表面温度を300〜450 ℃に昇温
しなければならなかった。これに対して本発明では、数
ミリ秒のパルス電圧をトリガーにして、数十ミリ秒から
数百ミリ秒の長い昇温時間が取れるため、感熱材料の発
色もしくは反応の温度、または熱溶融性インクもしくは
熱溶融性トナーの溶融温度(融点)に近い温度の、例え
ば50〜180 ℃程度の最高表面温度で、感熱記録を完了さ
せることができる。
【0033】本発明の画像形成装置では、前記1ライン
の光照射時ならびに光照射後も、印加電力を遮断して発
熱部を冷却しないと、発熱部が発熱を継続してしまうこ
とがある。この現象は、光導電層が光半導体材料である
ため、まず光照射により低抵抗となり、印加電圧による
電流が流れてジュール熱を生じて温度が上昇し、その温
度上昇によって光導電層の暗抵抗が低下するために、光
照射後も電流が流れ続けて発熱を継続してしまうことに
よる。この発熱を止めるため、冷却手段で強制冷却をし
て、光導電層の温度を下げて元の高い暗抵抗に戻す。
の光照射時ならびに光照射後も、印加電力を遮断して発
熱部を冷却しないと、発熱部が発熱を継続してしまうこ
とがある。この現象は、光導電層が光半導体材料である
ため、まず光照射により低抵抗となり、印加電圧による
電流が流れてジュール熱を生じて温度が上昇し、その温
度上昇によって光導電層の暗抵抗が低下するために、光
照射後も電流が流れ続けて発熱を継続してしまうことに
よる。この発熱を止めるため、冷却手段で強制冷却をし
て、光導電層の温度を下げて元の高い暗抵抗に戻す。
【0034】もし光感熱記録体の周長より記録紙の長さ
が短かければ、記録紙の走行毎に印加電力を遮断するこ
とにより、発熱部は基板への放熱等によって自然冷却さ
れるので、次の画像記録の準備が整うことになる。しか
し、小型化が求められる画像形成装置の場合、光感熱記
録体の外径は小さくなり、光感熱記録体の周長よりも記
録紙の長さが長くなるので、記録体表面を冷却する手段
が必要となる。
が短かければ、記録紙の走行毎に印加電力を遮断するこ
とにより、発熱部は基板への放熱等によって自然冷却さ
れるので、次の画像記録の準備が整うことになる。しか
し、小型化が求められる画像形成装置の場合、光感熱記
録体の外径は小さくなり、光感熱記録体の周長よりも記
録紙の長さが長くなるので、記録体表面を冷却する手段
が必要となる。
【0035】本発明の請求項2に係る画像形成装置で
は、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段を光感熱
記録体の外周面、すなわち透光性の表面保護層の表面に
設ける。これにより熱溶融性インクは、まずインク塗布
手段により光感熱記録体の透光性表面保護層の表面に塗
布され、一旦固化した後、記録部において記録紙を介し
て周面加圧体が接している光感熱記録体の発熱部によっ
て、必要な箇所のみが溶融されて記録紙に転写、定着さ
れる。
は、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段を光感熱
記録体の外周面、すなわち透光性の表面保護層の表面に
設ける。これにより熱溶融性インクは、まずインク塗布
手段により光感熱記録体の透光性表面保護層の表面に塗
布され、一旦固化した後、記録部において記録紙を介し
て周面加圧体が接している光感熱記録体の発熱部によっ
て、必要な箇所のみが溶融されて記録紙に転写、定着さ
れる。
【0036】また、本発明の請求項3に係る画像形成装
置では、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段を周
面加圧体の表面に設ける。これにより熱溶融性インク
は、まずインク塗布手段により周面加圧体の表面に塗布
され、次いで、周面加圧体が接している光感熱記録体の
発熱部によって、光感熱記録体表面に熱溶融転写され
る。そして、溶融転写された熱溶融性インクは、溶融さ
れたまま次プロセスの転写部において、周面加圧体もし
くは加圧ローラ等の加圧転写手段によって、そのまま記
録紙に転写、定着される。
置では、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段を周
面加圧体の表面に設ける。これにより熱溶融性インク
は、まずインク塗布手段により周面加圧体の表面に塗布
され、次いで、周面加圧体が接している光感熱記録体の
発熱部によって、光感熱記録体表面に熱溶融転写され
る。そして、溶融転写された熱溶融性インクは、溶融さ
れたまま次プロセスの転写部において、周面加圧体もし
くは加圧ローラ等の加圧転写手段によって、そのまま記
録紙に転写、定着される。
【0037】そのため、いずれの場合であっても、イン
クフィルムを使用する場合に比べてインクの無駄が非常
に少なくなり、ランニングコストを著しく低減できる。
クフィルムを使用する場合に比べてインクの無駄が非常
に少なくなり、ランニングコストを著しく低減できる。
【0038】本発明の請求項4に係る画像形成装置で
は、熱定着性トナーを塗布するトナー塗布手段を光感熱
記録体の外周面、すなわち透光性の表面保護層の表面に
設けた場合、熱定着性トナーは、まずトナー塗布手段に
より光感熱記録体の透光性表面保護層の表面に塗布さ
れ、次いで、記録部において記録紙を介して周面加圧体
が接している光感熱記録体の発熱部によって、必要な箇
所のみが溶融されて記録紙に転写、定着される。
は、熱定着性トナーを塗布するトナー塗布手段を光感熱
記録体の外周面、すなわち透光性の表面保護層の表面に
設けた場合、熱定着性トナーは、まずトナー塗布手段に
より光感熱記録体の透光性表面保護層の表面に塗布さ
れ、次いで、記録部において記録紙を介して周面加圧体
が接している光感熱記録体の発熱部によって、必要な箇
所のみが溶融されて記録紙に転写、定着される。
【0039】また、熱定着性トナーを塗布するトナー塗
布手段を周面加圧体の表面に設けた場合、熱定着性トナ
ーは、まずトナー塗布手段により周面加圧体の表面に塗
布され、次いで、周面加圧体が接している光感熱記録体
の発熱部によって、光感熱記録体表面に熱融着される。
そして、この熱融着された熱定着性トナーは、次プロセ
スの転写部において、周面加圧体もしくは加圧ローラ等
の加圧転写手段によって、そのまま記録紙に転写、定着
される。
布手段を周面加圧体の表面に設けた場合、熱定着性トナ
ーは、まずトナー塗布手段により周面加圧体の表面に塗
布され、次いで、周面加圧体が接している光感熱記録体
の発熱部によって、光感熱記録体表面に熱融着される。
そして、この熱融着された熱定着性トナーは、次プロセ
スの転写部において、周面加圧体もしくは加圧ローラ等
の加圧転写手段によって、そのまま記録紙に転写、定着
される。
【0040】さらに、本発明の請求項5に係る画像形成
装置では、光感熱記録体の外周面、すなわち表面保護層
の表面に、光感熱記録体の発熱部に対向して熱定着性ト
ナーの供給手段を配置する。これにより熱定着性トナー
は、記録部において光感熱記録体の発熱部によって、必
要な箇所のみが溶融されて光感熱記録体の表面に熱融着
される。そして、この熱融着された熱定着性トナーは、
次プロセスの転写部において、周面加圧体もしくは加圧
ローラ等の加圧転写手段によって、そのまま記録紙に転
写、定着される。
装置では、光感熱記録体の外周面、すなわち表面保護層
の表面に、光感熱記録体の発熱部に対向して熱定着性ト
ナーの供給手段を配置する。これにより熱定着性トナー
は、記録部において光感熱記録体の発熱部によって、必
要な箇所のみが溶融されて光感熱記録体の表面に熱融着
される。そして、この熱融着された熱定着性トナーは、
次プロセスの転写部において、周面加圧体もしくは加圧
ローラ等の加圧転写手段によって、そのまま記録紙に転
写、定着される。
【0041】そのため、いずれの場合であっても記録材
の無駄が少なく、ランニングコストを著しく低減でき
る。また、従来の電子写真方式のような熱定着器を必要
としないので、装置の小型化が可能になるとともに、定
着器からの熱の問題が無くなり、消費電力も低減でき
る。
の無駄が少なく、ランニングコストを著しく低減でき
る。また、従来の電子写真方式のような熱定着器を必要
としないので、装置の小型化が可能になるとともに、定
着器からの熱の問題が無くなり、消費電力も低減でき
る。
【0042】
【実施例】以下、本発明の画像形成装置を、実施例に基
づいて詳細に説明する。本発明の請求項1に係る画像形
成装置の一実施例の構成を、図1(a)および(b)に
示す。図1の画像形成装置1は、感熱記録紙を用いた発
色型サーマル、またはインクフィルムと普通紙を記録紙
として用いた転写型サーマルによる光感熱記録方式の例
であり、図1(a)は画像形成装置1の概略構成図、図
1(b)はその要部拡大図である。
づいて詳細に説明する。本発明の請求項1に係る画像形
成装置の一実施例の構成を、図1(a)および(b)に
示す。図1の画像形成装置1は、感熱記録紙を用いた発
色型サーマル、またはインクフィルムと普通紙を記録紙
として用いた転写型サーマルによる光感熱記録方式の例
であり、図1(a)は画像形成装置1の概略構成図、図
1(b)はその要部拡大図である。
【0043】図1において、2は筒状の導電性支持体3
上にアモルファスシリコン(以下a−Siと略記する)
系光導電層4、透光性導電層5および透光性表面保護層
6を順次形成して成る光感熱記録体であり、7は光感熱
記録体2の外側に配置された光照射手段である。8は記
録紙であり、本発明では感熱記録紙またはインクフィル
ムを重ねた普通紙、OHPシート等を用いるが、同図で
はインクフィルム16を普通紙8に重ねて用いた例を示し
ている。
上にアモルファスシリコン(以下a−Siと略記する)
系光導電層4、透光性導電層5および透光性表面保護層
6を順次形成して成る光感熱記録体であり、7は光感熱
記録体2の外側に配置された光照射手段である。8は記
録紙であり、本発明では感熱記録紙またはインクフィル
ムを重ねた普通紙、OHPシート等を用いるが、同図で
はインクフィルム16を普通紙8に重ねて用いた例を示し
ている。
【0044】9は記録体2の外側に配置された、記録体
2の外周面を面状に押圧する周面加圧体であり、通常、
金属製等の高硬度の2つの芯棒9a、9bと、それらを
巻回する弾性ゴム等からなるベルト9cとからなってい
て、記録紙8を介して光感熱記録体2の外周面に沿って
配置されている。
2の外周面を面状に押圧する周面加圧体であり、通常、
金属製等の高硬度の2つの芯棒9a、9bと、それらを
巻回する弾性ゴム等からなるベルト9cとからなってい
て、記録紙8を介して光感熱記録体2の外周面に沿って
配置されている。
【0045】10は導電性支持体3と透光性導電層5との
間に電圧を印加する電源である。この電圧の印加は、記
録体2の両端または片端の非画像形成部に、光導電層4
から上の層を形成せずに支持体3の導電性表面を露出さ
せた部分と、透光性表面保護層6を形成せずに透光性導
電層5を露出させた部分とを設けて、それらに電源10か
らの電極端子を接触させることにより行なうとよい。こ
の際、記録体2が回転できるようにスリップリング等の
回転導入機構を採用するとよい。また、11は記録紙8上
に感熱記録紙の発色またはインクフィルム16の転写によ
り形成された画像を示す。
間に電圧を印加する電源である。この電圧の印加は、記
録体2の両端または片端の非画像形成部に、光導電層4
から上の層を形成せずに支持体3の導電性表面を露出さ
せた部分と、透光性表面保護層6を形成せずに透光性導
電層5を露出させた部分とを設けて、それらに電源10か
らの電極端子を接触させることにより行なうとよい。こ
の際、記録体2が回転できるようにスリップリング等の
回転導入機構を採用するとよい。また、11は記録紙8上
に感熱記録紙の発色またはインクフィルム16の転写によ
り形成された画像を示す。
【0046】12は冷却手段で、本例では、ヒートシンク
13とマグネット14とNi等の熱伝導性磁性粒子からなる
磁気ブラシ15とで構成している。この磁気ブラシ15を記
録体2表面に当て、熱伝導性磁性粒子で熱を奪い、ヒー
トシンク13に熱を逃がすことによって、記録体2表面の
温度を下げることができる。この冷却手段12には、本発
明における目的に沿うものであれば、他の手段を用いて
も構わない。
13とマグネット14とNi等の熱伝導性磁性粒子からなる
磁気ブラシ15とで構成している。この磁気ブラシ15を記
録体2表面に当て、熱伝導性磁性粒子で熱を奪い、ヒー
トシンク13に熱を逃がすことによって、記録体2表面の
温度を下げることができる。この冷却手段12には、本発
明における目的に沿うものであれば、他の手段を用いて
も構わない。
【0047】インクフィルム16は、ベースフィルム上に
少なくとも熱溶融性もしくは昇華性インク層が形成され
たものであり、そのインク層と記録紙8とが密着するよ
うに周面加圧体9によって光感熱記録体2の記録部に押
圧され、記録体2と周面加圧体9との回転に伴って記録
紙8と共に搬送される。
少なくとも熱溶融性もしくは昇華性インク層が形成され
たものであり、そのインク層と記録紙8とが密着するよ
うに周面加圧体9によって光感熱記録体2の記録部に押
圧され、記録体2と周面加圧体9との回転に伴って記録
紙8と共に搬送される。
【0048】また、17は光照射手段7からの照射光を、
18は照射光17をa−Si系光導電層4で受けることによ
りジュール熱が発生する発熱部を表わす。
18は照射光17をa−Si系光導電層4で受けることによ
りジュール熱が発生する発熱部を表わす。
【0049】次に、図1により、画像形成装置1の記録
原理を説明する。まず、記録体2の外側に、その回転軸
方向に沿ったライン状の発光部を有する光照射手段7を
固定して、記録体2を一定の記録速度で回転させる。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、記録体2
の透光性表面保護層6側から光導電層4に照射する。こ
の光照射を受けた光導電層4の発熱部18では、抵抗の高
い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態に変化して、電
源10により印加された電圧による電流が流れてジュール
熱が発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に対
応して上昇する。
原理を説明する。まず、記録体2の外側に、その回転軸
方向に沿ったライン状の発光部を有する光照射手段7を
固定して、記録体2を一定の記録速度で回転させる。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、記録体2
の透光性表面保護層6側から光導電層4に照射する。こ
の光照射を受けた光導電層4の発熱部18では、抵抗の高
い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態に変化して、電
源10により印加された電圧による電流が流れてジュール
熱が発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に対
応して上昇する。
【0050】この表面温度は、従来の感熱ヘッドの 300
〜450 ℃より十分に低い50〜180 ℃の範囲が良く、中で
も 100℃前後の表面温度が好ましい。この範囲内であれ
ば、発熱部18の発熱と基板等への放熱が釣り合って、一
定の表面温度に制御しやすく、記録品質を確保しつつ扱
いやすいという点で好ましい。例えば、光照射のみによ
る飽和温度上昇値が 100℃前後で、光照射時の明抵抗値
と 100℃の時の暗抵抗値がほぼ同等の値であれば、光照
射後の発熱と放熱は釣り合って、100 ℃前後に維持され
る。
〜450 ℃より十分に低い50〜180 ℃の範囲が良く、中で
も 100℃前後の表面温度が好ましい。この範囲内であれ
ば、発熱部18の発熱と基板等への放熱が釣り合って、一
定の表面温度に制御しやすく、記録品質を確保しつつ扱
いやすいという点で好ましい。例えば、光照射のみによ
る飽和温度上昇値が 100℃前後で、光照射時の明抵抗値
と 100℃の時の暗抵抗値がほぼ同等の値であれば、光照
射後の発熱と放熱は釣り合って、100 ℃前後に維持され
る。
【0051】上記表面温度が 180℃より高いと、a−S
i系光導電層中の熱キャリア生成が急速に増大し、光導
電層の暗抵抗値が光照射時の明抵抗値より急激に小さく
なって、光照射を止めても暗抵抗値が急速に低下してさ
らに温度が上昇し、光導電層が破壊されてしまう傾向が
ある。一方、表面温度が50℃より低いと、良好な感熱記
録を行なえなくなる。
i系光導電層中の熱キャリア生成が急速に増大し、光導
電層の暗抵抗値が光照射時の明抵抗値より急激に小さく
なって、光照射を止めても暗抵抗値が急速に低下してさ
らに温度が上昇し、光導電層が破壊されてしまう傾向が
ある。一方、表面温度が50℃より低いと、良好な感熱記
録を行なえなくなる。
【0052】このような従来より低めの表面温度と長い
記録時間とにより、感熱記録紙の発色またはインクフィ
ルム16からの熱溶融性もしくは昇華性インクの転写が行
なわれ、主走査方向の画像形成が行なわれる。さらに、
連続して記録画像に対応した光照射を続けることによ
り、記録体2の回転に応じて記録速度と同じ速度で記録
紙8も搬送され、副走査方向の画像形成が行なわれるの
で、その結果、記録紙8上には画像11が形成される。一
方、発熱部18は記録体2の回転によって図1(b)中に
示した位置Aから位置Bへ移動し、その後、次プロセス
の冷却手段12により冷却されて再び抵抗の高い暗抵抗状
態に戻るので、電流は流れなくなって記録体2の表面温
度が下がる。
記録時間とにより、感熱記録紙の発色またはインクフィ
ルム16からの熱溶融性もしくは昇華性インクの転写が行
なわれ、主走査方向の画像形成が行なわれる。さらに、
連続して記録画像に対応した光照射を続けることによ
り、記録体2の回転に応じて記録速度と同じ速度で記録
紙8も搬送され、副走査方向の画像形成が行なわれるの
で、その結果、記録紙8上には画像11が形成される。一
方、発熱部18は記録体2の回転によって図1(b)中に
示した位置Aから位置Bへ移動し、その後、次プロセス
の冷却手段12により冷却されて再び抵抗の高い暗抵抗状
態に戻るので、電流は流れなくなって記録体2の表面温
度が下がる。
【0053】この本発明の画像形成装置1の記録部にお
ける記録体2の表面温度の変化を、従来のサーマルヘッ
ドの場合と比較して、図2のグラフにより説明する。図
2(a)は従来のサーマルヘッドにおける記録信号(印
加電圧パルス)とそれに対応する記録部の表面温度の変
化を、図2(b)は本発明の光感熱記録体2における記
録信号(照射光パルス)とそれに対応する記録部の表面
温度の変化を示す。
ける記録体2の表面温度の変化を、従来のサーマルヘッ
ドの場合と比較して、図2のグラフにより説明する。図
2(a)は従来のサーマルヘッドにおける記録信号(印
加電圧パルス)とそれに対応する記録部の表面温度の変
化を、図2(b)は本発明の光感熱記録体2における記
録信号(照射光パルス)とそれに対応する記録部の表面
温度の変化を示す。
【0054】図2(a)の縦軸は、上部が印加電圧パル
スの電圧Eに対応し、下部が記録部の表面温度Hに対応
している。また、横軸は時間Tに対応しており、いずれ
も移動しない発熱体の時間経過を示している。
スの電圧Eに対応し、下部が記録部の表面温度Hに対応
している。また、横軸は時間Tに対応しており、いずれ
も移動しない発熱体の時間経過を示している。
【0055】まず、電圧E1 で時間T1 の印加電圧パル
スが発熱体に印加されると、記録部の表面温度はその時
間T1 の間に、室温付近の基準温度H0 から感熱記録が
行なわれる温度H1 まで上昇する。そして、印加電圧パ
ルスが基準電圧E0 になり、記録紙が移動して次のライ
ンの記録が行なわれる周期T2 までの間に記録部の温度
が低下し、再び電圧パルスが印加されて温度が上昇する
ことにより、記録が繰り返される。ここで、通常H1 は
300〜450 ℃程度、T1 は 0.5〜5ミリ秒程度、T2 は
数十ミリ秒程度である。
スが発熱体に印加されると、記録部の表面温度はその時
間T1 の間に、室温付近の基準温度H0 から感熱記録が
行なわれる温度H1 まで上昇する。そして、印加電圧パ
ルスが基準電圧E0 になり、記録紙が移動して次のライ
ンの記録が行なわれる周期T2 までの間に記録部の温度
が低下し、再び電圧パルスが印加されて温度が上昇する
ことにより、記録が繰り返される。ここで、通常H1 は
300〜450 ℃程度、T1 は 0.5〜5ミリ秒程度、T2 は
数十ミリ秒程度である。
【0056】従来のサーマルヘッドにおいては、例えば
2560ドットの発熱体を 128ドット毎に20分割駆動して記
録速度20mm/秒で記録を行なう場合、電圧パルスの印
加時間T1 は約2ミリ秒となり、1ラインの記録周期時
間T2 は約40ミリ秒となる。このときサーマルヘッドの
基板に熱伝導が小さい材料を使用すると、周期T2 の間
に発熱部の表面温度が充分に低下せず、図2(a)に示
したように基準温度H0 に戻らなくなる。この基準温度
の上昇は、非記録部の地汚れや記録部のコントラストの
低下といった画質の低下の原因となる。また、このよう
に電圧パルスの印加時間T1 および記録周期時間T2 が
短かく、温度H1 が高く、しかも同じ発熱体が繰り返し
T2 の周期で使用されるため、記録部にかかる熱ストレ
スも大きかった。
2560ドットの発熱体を 128ドット毎に20分割駆動して記
録速度20mm/秒で記録を行なう場合、電圧パルスの印
加時間T1 は約2ミリ秒となり、1ラインの記録周期時
間T2 は約40ミリ秒となる。このときサーマルヘッドの
基板に熱伝導が小さい材料を使用すると、周期T2 の間
に発熱部の表面温度が充分に低下せず、図2(a)に示
したように基準温度H0 に戻らなくなる。この基準温度
の上昇は、非記録部の地汚れや記録部のコントラストの
低下といった画質の低下の原因となる。また、このよう
に電圧パルスの印加時間T1 および記録周期時間T2 が
短かく、温度H1 が高く、しかも同じ発熱体が繰り返し
T2 の周期で使用されるため、記録部にかかる熱ストレ
スも大きかった。
【0057】一方、図2(b)の縦軸は、それぞれ上部
が照射光パルスの強度Lに、中部が記録部の抵抗値(ド
ット抵抗値)Rに、下部が記録部の表面温度Hに対応し
ている。横軸は同じく時間Tに対応しており、いずれも
記録体2の回転に伴って移動する発熱部の時間経過を示
している。
が照射光パルスの強度Lに、中部が記録部の抵抗値(ド
ット抵抗値)Rに、下部が記録部の表面温度Hに対応し
ている。横軸は同じく時間Tに対応しており、いずれも
記録体2の回転に伴って移動する発熱部の時間経過を示
している。
【0058】光感熱記録体2においても、光導電層4に
電圧が印加された状態で、強度L1で時間T3 の照射光
パルスが発熱部18に照射されると、記録部の光導電層の
抵抗値がR0 からR1 に低下し、その表面温度はその時
間T3 の間に、室温付近の基準温度H0 から感熱記録が
開始される温度まで上昇する。このとき、発熱部18の抵
抗値はR1 からR2 に小さくなる。そして、照射光パル
ス強度が基準値L0 (通常は暗状態)に戻っても、発熱
部18の抵抗値は、R2 から暗抵抗値R3 に小さくなる。
この間に、表面温度はH1 からH2 になる。冷却手段12
まで、もしくは印加電力の遮断までの時間T4 では、発
熱部18の表面温度は、高い温度H1 からH2 に維持され
る。このH1 からH2 が、前記の50〜180 ℃であり、中
でも 100℃前後が好ましい。
電圧が印加された状態で、強度L1で時間T3 の照射光
パルスが発熱部18に照射されると、記録部の光導電層の
抵抗値がR0 からR1 に低下し、その表面温度はその時
間T3 の間に、室温付近の基準温度H0 から感熱記録が
開始される温度まで上昇する。このとき、発熱部18の抵
抗値はR1 からR2 に小さくなる。そして、照射光パル
ス強度が基準値L0 (通常は暗状態)に戻っても、発熱
部18の抵抗値は、R2 から暗抵抗値R3 に小さくなる。
この間に、表面温度はH1 からH2 になる。冷却手段12
まで、もしくは印加電力の遮断までの時間T4 では、発
熱部18の表面温度は、高い温度H1 からH2 に維持され
る。このH1 からH2 が、前記の50〜180 ℃であり、中
でも 100℃前後が好ましい。
【0059】時間T5 は感熱記録の時間であり、時間T
6 は冷却時間を示す。発熱部18は、時間T6 の間に記録
体2の外周に配置された冷却手段12により、さらには放
置時間T7 を経て、元の室温に近い表面温度H0 に戻
る。なお、時間T8 は光感熱記録体2の1回転の時間で
ある。
6 は冷却時間を示す。発熱部18は、時間T6 の間に記録
体2の外周に配置された冷却手段12により、さらには放
置時間T7 を経て、元の室温に近い表面温度H0 に戻
る。なお、時間T8 は光感熱記録体2の1回転の時間で
ある。
【0060】時間T3 は、分割駆動しないで済むためT
1 より長くでき、 0.5〜100 ミリ秒程度で設定できる。
本発明の記録速度であれば、1〜100 ミリ秒程度であ
る。また、時間T4 は、熱キャリア生成時間に相当し、
本発明の記録速度であれば、数十〜数百ミリ秒程度の十
分に長い記録時間である。時間T5 の間、記録紙8は、
光感熱記録体2の周面に密接して移動する。時間T8 は
十分に長く、本発明の記録速度であれば、数十ミリ秒〜
数秒程度である。
1 より長くでき、 0.5〜100 ミリ秒程度で設定できる。
本発明の記録速度であれば、1〜100 ミリ秒程度であ
る。また、時間T4 は、熱キャリア生成時間に相当し、
本発明の記録速度であれば、数十〜数百ミリ秒程度の十
分に長い記録時間である。時間T5 の間、記録紙8は、
光感熱記録体2の周面に密接して移動する。時間T8 は
十分に長く、本発明の記録速度であれば、数十ミリ秒〜
数秒程度である。
【0061】こうして本発明の発熱部18は、十分に長い
時間を経て、記録を繰り返す。さらに、本発明の発熱部
18は、光感熱記録体2の外周全面に連続して分布してお
り、途切れることなく連続して記録を行なえる。
時間を経て、記録を繰り返す。さらに、本発明の発熱部
18は、光感熱記録体2の外周全面に連続して分布してお
り、途切れることなく連続して記録を行なえる。
【0062】この本発明の記録体2においては、例えば
外径30mmの記録体2を用いて記録速度20mm/秒で記
録を行なう場合、発熱部の分割駆動を行なう必要がない
ので、光パルスの照射時間T3 は約4ミリ秒と長くな
り、同じ発熱部18の記録周期時間T8 も約4.7 秒と非常
に長くなる。そのため、基板に熱伝導が小さい材料を使
用しても、待機時間(放置時間)T7 の間には発熱部18
の表面温度が十分に基準温度H0 にまで低下する。そし
て、基板の熱伝導が小さいと、発熱部から基板への熱の
逃げが少なく、昇温効率が良くなるとともに、熱の横方
向への逃げも小さくなって高解像度の記録画像が得られ
る。また、冷却の効率も良く、基準温度H0 への回復も
速い。さらに、光パルス照射時間T3 と熱キャリア生成
時間T4 、および記録周期時間T8 を長く設定できるの
で、低い印加電圧でしかも低い温度でも良好な感熱記録
が可能になるとともに、発熱部にかかる熱ストレスも小
さくなって、長寿命の記録体となる。また、記録周期時
間T8 は十分に長いので、このT8 をさらに短縮して記
録の高速化を図ることもできる。
外径30mmの記録体2を用いて記録速度20mm/秒で記
録を行なう場合、発熱部の分割駆動を行なう必要がない
ので、光パルスの照射時間T3 は約4ミリ秒と長くな
り、同じ発熱部18の記録周期時間T8 も約4.7 秒と非常
に長くなる。そのため、基板に熱伝導が小さい材料を使
用しても、待機時間(放置時間)T7 の間には発熱部18
の表面温度が十分に基準温度H0 にまで低下する。そし
て、基板の熱伝導が小さいと、発熱部から基板への熱の
逃げが少なく、昇温効率が良くなるとともに、熱の横方
向への逃げも小さくなって高解像度の記録画像が得られ
る。また、冷却の効率も良く、基準温度H0 への回復も
速い。さらに、光パルス照射時間T3 と熱キャリア生成
時間T4 、および記録周期時間T8 を長く設定できるの
で、低い印加電圧でしかも低い温度でも良好な感熱記録
が可能になるとともに、発熱部にかかる熱ストレスも小
さくなって、長寿命の記録体となる。また、記録周期時
間T8 は十分に長いので、このT8 をさらに短縮して記
録の高速化を図ることもできる。
【0063】本発明の画像形成装置における照射光パル
スの照射時間T3 の設定は、以下のように行なうとよ
い。本発明の画像形成装置における記録密度は、通常、
240 〜1200dpi(ドット/インチ)が用いられるが、
これに対する記録ドットサイズは、240 dpiの場合は
約 100μm角、1200dpiの場合は約20μm角となる。
この記録密度での記録速度は、約5〜400 mm/秒(A
4用紙約1〜80枚/分相当)に設定されるので、1ドッ
トの記録時間は最短で約50マイクロ秒(1200dpiで40
0 mm/秒の場合)から、最長で約20ミリ秒(240 dp
iで5mm/秒の場合)となる。従って、本発明の画像
形成装置においては、光感熱記録体に対する光パルスの
照射時間を50マイクロ秒〜20ミリ秒に設定することによ
り、上記範囲の記録密度と記録速度での良好な画像形成
を行なうことができる。
スの照射時間T3 の設定は、以下のように行なうとよ
い。本発明の画像形成装置における記録密度は、通常、
240 〜1200dpi(ドット/インチ)が用いられるが、
これに対する記録ドットサイズは、240 dpiの場合は
約 100μm角、1200dpiの場合は約20μm角となる。
この記録密度での記録速度は、約5〜400 mm/秒(A
4用紙約1〜80枚/分相当)に設定されるので、1ドッ
トの記録時間は最短で約50マイクロ秒(1200dpiで40
0 mm/秒の場合)から、最長で約20ミリ秒(240 dp
iで5mm/秒の場合)となる。従って、本発明の画像
形成装置においては、光感熱記録体に対する光パルスの
照射時間を50マイクロ秒〜20ミリ秒に設定することによ
り、上記範囲の記録密度と記録速度での良好な画像形成
を行なうことができる。
【0064】一般に、感熱記録に必要な記録の熱エネル
ギーは、記録材料にもよるが、約1〜15J/cm2 であ
る。例えば、記録密度が300 dpiの場合、記録ドット
サイズは約80μm角(84.66 μm角)であり、1ドット
当りの記録エネルギーは、約0.06〜1.0 mJ/dotと
なる。例えば、記録の熱エネルギーに6J/cm2 を要
する記録材料を使用すれば、それに相当する1ドット当
りの記録の熱エネルギーは約0.43mJ/dotとなる。
これを記録速度20mm/秒(A4用紙約4枚/分相当)
で用いると、その1ドット当りの記録時間は約4ミリ秒
(4.23ミリ秒)となる。そして、記録電力は約0.10W/
dotとなる。この記録エネルギーは1ライン(約2560
ドット)当り約1Jとなるが、通常の記録では印字密度
は平均3〜5%なので、必要電力は平均で1ライン当り
約10Wに過ぎない。
ギーは、記録材料にもよるが、約1〜15J/cm2 であ
る。例えば、記録密度が300 dpiの場合、記録ドット
サイズは約80μm角(84.66 μm角)であり、1ドット
当りの記録エネルギーは、約0.06〜1.0 mJ/dotと
なる。例えば、記録の熱エネルギーに6J/cm2 を要
する記録材料を使用すれば、それに相当する1ドット当
りの記録の熱エネルギーは約0.43mJ/dotとなる。
これを記録速度20mm/秒(A4用紙約4枚/分相当)
で用いると、その1ドット当りの記録時間は約4ミリ秒
(4.23ミリ秒)となる。そして、記録電力は約0.10W/
dotとなる。この記録エネルギーは1ライン(約2560
ドット)当り約1Jとなるが、通常の記録では印字密度
は平均3〜5%なので、必要電力は平均で1ライン当り
約10Wに過ぎない。
【0065】本発明の画像形成装置においても、ほぼ同
じ記録の熱エネルギーが必要であるが、記録時間をはる
かに長く設定できるので、記録電力ははるかに小さくて
済む。前記記録条件(20mm/秒、A4用紙約4枚/分
相当、300 dpi)の場合、感熱時間は自由に長く設定
できるが、例えば1秒とした場合は、光感熱記録体2の
外周20mm(円周角で約76度)にわたって感熱記録を持
続させれば、記録電力はわずかに約 0.4mW/dotで
済む。
じ記録の熱エネルギーが必要であるが、記録時間をはる
かに長く設定できるので、記録電力ははるかに小さくて
済む。前記記録条件(20mm/秒、A4用紙約4枚/分
相当、300 dpi)の場合、感熱時間は自由に長く設定
できるが、例えば1秒とした場合は、光感熱記録体2の
外周20mm(円周角で約76度)にわたって感熱記録を持
続させれば、記録電力はわずかに約 0.4mW/dotで
済む。
【0066】この低い消費電力は、重要な意味を持つ。
即ち、耐熱性に優れたa−Si系光半導体材料は、電気
抵抗率が高く(電気導電率が小さく)、低い電圧でジュ
ール熱発生に必要な電流を得ることが一般に困難であ
る。しかし、0.4 mW/dot程度であれば、低電圧で
の記録が実現可能となる。
即ち、耐熱性に優れたa−Si系光半導体材料は、電気
抵抗率が高く(電気導電率が小さく)、低い電圧でジュ
ール熱発生に必要な電流を得ることが一般に困難であ
る。しかし、0.4 mW/dot程度であれば、低電圧で
の記録が実現可能となる。
【0067】例えば印加電圧を20Vとすると、関係式W
=V2 /Rより、ドット抵抗値Rは1MΩとなる。ここ
で光導電層の膜厚を例えば1μmとし、光導電層の電気
抵抗率をρ(Ω・cm)もしくは電気導電率をσ(Ω・
cm)-1とすれば、関係式R=ρ×(1×10-4)/(8
4.6×84.6×10-8)、ρ=1/σより、R=1.4 ρとな
り、ρ=0.71×10+6(Ω・cm)、σ= 1.4×10-6(Ω
・cm)-1となる。
=V2 /Rより、ドット抵抗値Rは1MΩとなる。ここ
で光導電層の膜厚を例えば1μmとし、光導電層の電気
抵抗率をρ(Ω・cm)もしくは電気導電率をσ(Ω・
cm)-1とすれば、関係式R=ρ×(1×10-4)/(8
4.6×84.6×10-8)、ρ=1/σより、R=1.4 ρとな
り、ρ=0.71×10+6(Ω・cm)、σ= 1.4×10-6(Ω
・cm)-1となる。
【0068】この数値はa−Si系光導電層において妥
当な値である。例えば一般の電子写真記録方式の光プリ
ンタにおいては、 0.5〜10μJ/cm2 程度の露光エネ
ルギーで使用されており、前記記録条件であれば0.12〜
2.4 mW/cm2 となる。
当な値である。例えば一般の電子写真記録方式の光プリ
ンタにおいては、 0.5〜10μJ/cm2 程度の露光エネ
ルギーで使用されており、前記記録条件であれば0.12〜
2.4 mW/cm2 となる。
【0069】水素(H)を5〜20%含有する水素化a−
Siは、この程度の条件で容易に明導電率σp が10
-6(Ω・cm)-1のオーダーに変化する。また、暗導電
率σd についても、明導電率σp より4桁〜2桁、代表
的には3桁程度小さい、10-9(Ω・cm)のオーダーで
あることが知られている。
Siは、この程度の条件で容易に明導電率σp が10
-6(Ω・cm)-1のオーダーに変化する。また、暗導電
率σd についても、明導電率σp より4桁〜2桁、代表
的には3桁程度小さい、10-9(Ω・cm)のオーダーで
あることが知られている。
【0070】また、水素を5〜20%含有する水素化a−
Siは、不純物をドーピングして、活性化エネルギーΔ
Eを自由に設定することができる。半導体材料の暗導電
率は、温度に対して活性型の関係式 σd =σ0 ×exp(−ΔE/kT) に従うことが知られている。ここで、ボルツマン定数k
=8.62×10-5(eV/K)を用いて、温度Tの変化によ
り、暗導電率σd が10-9(Ω・cm)-1のオーダーから
10-6(Ω・cm)-1のオーダーに、容易に変化できるこ
とが解る。例えば、関係式 exp(−ΔE/kT0 )=10-3×exp(−ΔE/k
(T0 +ΔT)) より、T0 = 293K(20℃)とすると、 ΔE= 0.5eVのとき温度上昇ΔT= 159℃ ΔE= 0.6eVのとき温度上昇ΔT= 121℃ ΔE= 0.7eVのとき温度上昇ΔT= 98℃ となり、ほぼ 100℃前後の記録温度が得られる。
Siは、不純物をドーピングして、活性化エネルギーΔ
Eを自由に設定することができる。半導体材料の暗導電
率は、温度に対して活性型の関係式 σd =σ0 ×exp(−ΔE/kT) に従うことが知られている。ここで、ボルツマン定数k
=8.62×10-5(eV/K)を用いて、温度Tの変化によ
り、暗導電率σd が10-9(Ω・cm)-1のオーダーから
10-6(Ω・cm)-1のオーダーに、容易に変化できるこ
とが解る。例えば、関係式 exp(−ΔE/kT0 )=10-3×exp(−ΔE/k
(T0 +ΔT)) より、T0 = 293K(20℃)とすると、 ΔE= 0.5eVのとき温度上昇ΔT= 159℃ ΔE= 0.6eVのとき温度上昇ΔT= 121℃ ΔE= 0.7eVのとき温度上昇ΔT= 98℃ となり、ほぼ 100℃前後の記録温度が得られる。
【0071】次いで、本発明の画像形成装置1の各構成
部材について個々詳述する。光感熱記録体2の構成例を
図3に断面図で示す。図3(a)では、導電性支持体3
上にa−Si系光導電層4と透光性導電層5と透光性表
面保護層6とが順次積層されて、光感熱記録体2が構成
されている。この導電性支持体3は、同図(b)に示す
ように絶縁性支持体19上に導電層20を形成したものとし
てもよい。もしくは、熱伝導性の導電性支持体上に、熱
抵抗性の導電層を設けてもよい。また、光導電層4と透
光性導電層5との間には、同図(c)に示すように発熱
抵抗層21を設けてもよい。この場合の導電性支持体3
も、同図(d)に示すように絶縁性支持体19上に導電層
20を形成したものとしてもよい。
部材について個々詳述する。光感熱記録体2の構成例を
図3に断面図で示す。図3(a)では、導電性支持体3
上にa−Si系光導電層4と透光性導電層5と透光性表
面保護層6とが順次積層されて、光感熱記録体2が構成
されている。この導電性支持体3は、同図(b)に示す
ように絶縁性支持体19上に導電層20を形成したものとし
てもよい。もしくは、熱伝導性の導電性支持体上に、熱
抵抗性の導電層を設けてもよい。また、光導電層4と透
光性導電層5との間には、同図(c)に示すように発熱
抵抗層21を設けてもよい。この場合の導電性支持体3
も、同図(d)に示すように絶縁性支持体19上に導電層
20を形成したものとしてもよい。
【0072】導電性支持体3を構成する材料には、SU
S、Ti、Cr、インコネル、Al、Fe、真鍮、Ni
等が挙げられる。これらは、その表面に、熱伝導率の小
さい熱抵抗層となるガラス質材料と、導電性を付与する
材料を含有した導電層を形成して用いてもよい。また、
パイレックスガラス、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、
アルミナ珪酸ガラス、珪酸ガラス等のガラス、石英、サ
ファイア、透明セラミックス等の無機質系材料、ならび
にポリカーボネート、アクリル、弗素樹脂、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ビニロン、エポキ
シ、マイラー、ポリイミド、ポリアミド等の有機樹脂系
材料も挙げられる。これらは、内部に導電性を付与する
材料を含有して導電性として用いてもよいし、表面に導
電層20を形成して用いてもよい。
S、Ti、Cr、インコネル、Al、Fe、真鍮、Ni
等が挙げられる。これらは、その表面に、熱伝導率の小
さい熱抵抗層となるガラス質材料と、導電性を付与する
材料を含有した導電層を形成して用いてもよい。また、
パイレックスガラス、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、
アルミナ珪酸ガラス、珪酸ガラス等のガラス、石英、サ
ファイア、透明セラミックス等の無機質系材料、ならび
にポリカーボネート、アクリル、弗素樹脂、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ビニロン、エポキ
シ、マイラー、ポリイミド、ポリアミド等の有機樹脂系
材料も挙げられる。これらは、内部に導電性を付与する
材料を含有して導電性として用いてもよいし、表面に導
電層20を形成して用いてもよい。
【0073】この導電性支持体3は、筒状のものが用い
られる。その寸法は、画像形成装置が必要とする仕様に
応じて適宜設定されるが、厚みは、必要な機械的強度を
確保できるよう、0.2 〜10mm、好適には 0.5〜5mm
とするのがよい。
られる。その寸法は、画像形成装置が必要とする仕様に
応じて適宜設定されるが、厚みは、必要な機械的強度を
確保できるよう、0.2 〜10mm、好適には 0.5〜5mm
とするのがよい。
【0074】導電層20は、光導電層4に電圧を印加する
機能を有する。また、絶縁性支持体19が透光性の場合、
光導電層4への悪影響や誤動作の原因となる外光を遮断
する機能を持たせるのが好ましい。この層20にはCr、
Ti、Ni、W、Mo、Cu、Au、Al、Zn、T
a、Mn、Fe、Ag、Sn、Sb、Co等の金属薄層
が用いられ、形成法としてはRFスパッタリング法、D
Cスパッタリング法、反応性スパッタリング法、RFマ
グネトロンスパッタリング法、DCマグネトロンスパッ
タリング法等があり、これらの方法による層は、密着性
に優れて好適である。
機能を有する。また、絶縁性支持体19が透光性の場合、
光導電層4への悪影響や誤動作の原因となる外光を遮断
する機能を持たせるのが好ましい。この層20にはCr、
Ti、Ni、W、Mo、Cu、Au、Al、Zn、T
a、Mn、Fe、Ag、Sn、Sb、Co等の金属薄層
が用いられ、形成法としてはRFスパッタリング法、D
Cスパッタリング法、反応性スパッタリング法、RFマ
グネトロンスパッタリング法、DCマグネトロンスパッ
タリング法等があり、これらの方法による層は、密着性
に優れて好適である。
【0075】導電層20の厚みは、光導電層4より低抵抗
であることと膜面方向への熱拡散を抑制すること、およ
び遮光性を有することを考慮して、0.005 〜5μm、好
適には0.05〜2μmとするとよい。
であることと膜面方向への熱拡散を抑制すること、およ
び遮光性を有することを考慮して、0.005 〜5μm、好
適には0.05〜2μmとするとよい。
【0076】a−Si系光導電層4を構成する材料に
は、耐熱性に優れたa−Si系もしくはa−SiCやa
−SiN、a−SiO、a−SiGe、a−SiCN、
a−SiNO、a−SiCO、a−SiCNO等のa−
Si合金系材料を用いるのがよい。この光導電層4は、
例えばグロー放電分解法、各種スパッタリング法、各種
蒸着法、ECR法、光CVD法、触媒CVD法、反応性
蒸着法、メッキ法等により形成し、その形成に当たって
ダングリングボンド終端用に水素(H)やハロゲン元素
を1〜40原子%含有させる。また、この層4の暗導電率
や光導電率等の電気的特性、あるいは光学的バンドギャ
ップ等について所望の特性を得るために、周期律表第II
Ia族元素(以下IIIa族元素と略す)や第Va 族元素(以
下Va 族元素と略す)を含有させたり、炭素(C)、窒
素(N)、酸素(O)等の元素を含有させて、上記諸特
性を調整するとよい。
は、耐熱性に優れたa−Si系もしくはa−SiCやa
−SiN、a−SiO、a−SiGe、a−SiCN、
a−SiNO、a−SiCO、a−SiCNO等のa−
Si合金系材料を用いるのがよい。この光導電層4は、
例えばグロー放電分解法、各種スパッタリング法、各種
蒸着法、ECR法、光CVD法、触媒CVD法、反応性
蒸着法、メッキ法等により形成し、その形成に当たって
ダングリングボンド終端用に水素(H)やハロゲン元素
を1〜40原子%含有させる。また、この層4の暗導電率
や光導電率等の電気的特性、あるいは光学的バンドギャ
ップ等について所望の特性を得るために、周期律表第II
Ia族元素(以下IIIa族元素と略す)や第Va 族元素(以
下Va 族元素と略す)を含有させたり、炭素(C)、窒
素(N)、酸素(O)等の元素を含有させて、上記諸特
性を調整するとよい。
【0077】中でも、a−SiCを光導電層4に用いる
場合には、a−Si1-x Cx のx値を0<x≦0.5 、好
適には0.05<x≦0.45の範囲に設定するとよく、この範
囲であれば、a−Si層よりも高抵抗となり、記録電流
を小さくできたり、光導電層4の層厚が薄くて済むとい
う点で望ましい。
場合には、a−Si1-x Cx のx値を0<x≦0.5 、好
適には0.05<x≦0.45の範囲に設定するとよく、この範
囲であれば、a−Si層よりも高抵抗となり、記録電流
を小さくできたり、光導電層4の層厚が薄くて済むとい
う点で望ましい。
【0078】IIIa族元素およびVa 族元素としては、そ
れぞれB(ホウ素)元素およびP(リン)元素が、共有
結合性に優れて半導体特性を敏感に変え得る点で、ま
た、優れた光感度が得られるという点で望ましい。その
含有量としては、C、N、O等の元素と共に含有させる
場合は、IIIa族元素であれば 0.1〜20,000ppmがよ
く、Va 族元素であれば 0.1〜10,000ppmがよい。ま
た、C、N、O等の元素を含有させないかまたは微量含
有させる場合は、IIIa族元素であれば0.01〜 2,000pp
m、Va 族元素であれば0.01〜 1,000ppm含有させる
のがよい。これらの元素は層厚方向にわたって勾配を設
けてもよく、その場合には、層全体の平均含有量が上記
範囲内であればよい。
れぞれB(ホウ素)元素およびP(リン)元素が、共有
結合性に優れて半導体特性を敏感に変え得る点で、ま
た、優れた光感度が得られるという点で望ましい。その
含有量としては、C、N、O等の元素と共に含有させる
場合は、IIIa族元素であれば 0.1〜20,000ppmがよ
く、Va 族元素であれば 0.1〜10,000ppmがよい。ま
た、C、N、O等の元素を含有させないかまたは微量含
有させる場合は、IIIa族元素であれば0.01〜 2,000pp
m、Va 族元素であれば0.01〜 1,000ppm含有させる
のがよい。これらの元素は層厚方向にわたって勾配を設
けてもよく、その場合には、層全体の平均含有量が上記
範囲内であればよい。
【0079】また、光導電層4には、微結晶シリコン
(μc−Si)を含んでいてもよい。μc−Siを含む
ことにより、光導電層4の暗および光導電率を低下させ
ることができ、この層の設計自由度が増す。μc−Si
は上記a−Si系材料と同様の形成法で、成膜条件を変
えることによって形成することができる。例えば、グロ
ー放電分解法では、基板温度および高周波電力を高めに
設定し、希釈ガスとしての水素流量を増すことによって
形成できる。また、上記と同様の不純物元素を添加させ
ることも可能である。
(μc−Si)を含んでいてもよい。μc−Siを含む
ことにより、光導電層4の暗および光導電率を低下させ
ることができ、この層の設計自由度が増す。μc−Si
は上記a−Si系材料と同様の形成法で、成膜条件を変
えることによって形成することができる。例えば、グロ
ー放電分解法では、基板温度および高周波電力を高めに
設定し、希釈ガスとしての水素流量を増すことによって
形成できる。また、上記と同様の不純物元素を添加させ
ることも可能である。
【0080】その他、光導電層4を構成する他の材料と
しては、As2 Se3 、CdS、Se−Te、各種OP
C等が挙げられる。
しては、As2 Se3 、CdS、Se−Te、各種OP
C等が挙げられる。
【0081】この光導電層4の厚みは、この層の蓄熱効
果および耐電圧特性を考慮して、0.01〜100 μm、好適
には 0.1〜10μmであればよい。
果および耐電圧特性を考慮して、0.01〜100 μm、好適
には 0.1〜10μmであればよい。
【0082】光導電層4上には、この層4をより低抵抗
なものとして、高抵抗な発熱抵抗層21を積層して設けて
もよい。この場合、光導電層4は発熱抵抗層21に選択的
に電流を流すためのスイッチング層として機能し、感熱
記録のためのジュール熱は主に発熱抵抗層21で発生させ
る。このように機能分離することによって、発熱による
光導電層4の負担を減らすことができる。
なものとして、高抵抗な発熱抵抗層21を積層して設けて
もよい。この場合、光導電層4は発熱抵抗層21に選択的
に電流を流すためのスイッチング層として機能し、感熱
記録のためのジュール熱は主に発熱抵抗層21で発生させ
る。このように機能分離することによって、発熱による
光導電層4の負担を減らすことができる。
【0083】発熱抵抗層21の材料には、Ni−Cr、T
a2 N、Ta−SiO2 、Ta−Si、Ta−Si−
C、Cr−Si−O、ZrN、Ta−SiC等が用いら
れる。また形成法としては、RFスパッタリング法、D
Cスパッタリング法、反応性スパッタリング法、RFマ
グネトロンスパッタリング法、DCマグネトロンスパッ
タリング法等があり、これらの方法による層は、密着性
に優れて好適である。
a2 N、Ta−SiO2 、Ta−Si、Ta−Si−
C、Cr−Si−O、ZrN、Ta−SiC等が用いら
れる。また形成法としては、RFスパッタリング法、D
Cスパッタリング法、反応性スパッタリング法、RFマ
グネトロンスパッタリング法、DCマグネトロンスパッ
タリング法等があり、これらの方法による層は、密着性
に優れて好適である。
【0084】透光性導電層5の材料には、インジウム・
スズ・酸化物(ITO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉛、
酸化インジウム、酸化チタン、酸化カドミウム、ヨウ化
銅等があり、半透明になる程度(数nm)に薄くしたA
u、Ni、Al、Cr、Ag、Cu、Pt、Rh等から
成る金属層を用いてもよい。これらの層形成法には、活
性反応蒸着法、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着法、電子ビー
ム蒸着法、レーザビーム蒸着法、イオンプレーティング
法、RFスパッタリング法、DCスパッタリング法、反
応性スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリン
グ法、DCマグネトロンスパッタリング法、熱CVD
法、プラズマCVD法、光CVD法、スプレー法、塗布
法、浸漬法、加水分解(CLD)法、無電界メッキ法等
がある。
スズ・酸化物(ITO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉛、
酸化インジウム、酸化チタン、酸化カドミウム、ヨウ化
銅等があり、半透明になる程度(数nm)に薄くしたA
u、Ni、Al、Cr、Ag、Cu、Pt、Rh等から
成る金属層を用いてもよい。これらの層形成法には、活
性反応蒸着法、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着法、電子ビー
ム蒸着法、レーザビーム蒸着法、イオンプレーティング
法、RFスパッタリング法、DCスパッタリング法、反
応性スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリン
グ法、DCマグネトロンスパッタリング法、熱CVD
法、プラズマCVD法、光CVD法、スプレー法、塗布
法、浸漬法、加水分解(CLD)法、無電界メッキ法等
がある。
【0085】透光性導電層5の厚みは、光導電層4より
低抵抗であることと膜面方向への熱拡散を抑制すること
を考慮して、0.005 〜5μm、好適には0.05〜1μmと
するとよい。
低抵抗であることと膜面方向への熱拡散を抑制すること
を考慮して、0.005 〜5μm、好適には0.05〜1μmと
するとよい。
【0086】透光性表面保護層6は、高硬度で耐磨耗性
に優れ、光照射手段7からの照射光17に対して透光性で
あり、絶縁性が高く、耐熱性、耐酸化性や耐環境性に優
れた層として、記録体2の信頼性を高める機能を有す
る。このような材料には、Ta2 O5 、Si3 N4 、S
iC、SiO2 、BN、Al2 O3 、Cr2 O3 、a−
Si1-x Cx :A( 0.2<x<1 、好適には 0.5≦x≦
0.95。Aは水素またはハロゲン元素)、a−Si1-y M
y :A( 0<y<0.7 。Mは窒素、酸素の少なくとも一
つを含む元素)、a−C:A、a−C1-z Mz :A( 0
<z<0.7 )等が挙げられる。そして、その形成法とし
ては、RFスパッタリング法、DCスパッタリング法、
反応性スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリ
ング法、DCマグネトロンスパッタリング法、グロー放
電分解法、各種スパッタリング法、各種蒸着法、ECR
法、光CVD法、触媒CVD法、反応性蒸着法、メッキ
法等がある。また、この表面保護層6にも、静電気防止
を目的とする電気的特性調整用に、IIIa族元素やVa 族
元素を含有させてもよい。
に優れ、光照射手段7からの照射光17に対して透光性で
あり、絶縁性が高く、耐熱性、耐酸化性や耐環境性に優
れた層として、記録体2の信頼性を高める機能を有す
る。このような材料には、Ta2 O5 、Si3 N4 、S
iC、SiO2 、BN、Al2 O3 、Cr2 O3 、a−
Si1-x Cx :A( 0.2<x<1 、好適には 0.5≦x≦
0.95。Aは水素またはハロゲン元素)、a−Si1-y M
y :A( 0<y<0.7 。Mは窒素、酸素の少なくとも一
つを含む元素)、a−C:A、a−C1-z Mz :A( 0
<z<0.7 )等が挙げられる。そして、その形成法とし
ては、RFスパッタリング法、DCスパッタリング法、
反応性スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリ
ング法、DCマグネトロンスパッタリング法、グロー放
電分解法、各種スパッタリング法、各種蒸着法、ECR
法、光CVD法、触媒CVD法、反応性蒸着法、メッキ
法等がある。また、この表面保護層6にも、静電気防止
を目的とする電気的特性調整用に、IIIa族元素やVa 族
元素を含有させてもよい。
【0087】透光性表面保護層6の厚みは、0.01〜15μ
m、好適には 0.1〜7μmの範囲がよい。この範囲より
薄いと、表面保護の機能を持たせることができず、また
層厚の制御も難しくなる。一方、この範囲より厚いと、
膜面方向への熱拡散が大きくなったり、発熱部18から記
録体2表面への熱伝導が低下して、画像の解像度が悪化
したり、画像の尾引きを生じたりする。
m、好適には 0.1〜7μmの範囲がよい。この範囲より
薄いと、表面保護の機能を持たせることができず、また
層厚の制御も難しくなる。一方、この範囲より厚いと、
膜面方向への熱拡散が大きくなったり、発熱部18から記
録体2表面への熱伝導が低下して、画像の解像度が悪化
したり、画像の尾引きを生じたりする。
【0088】光照射手段7には、発光素子あるいは露光
制御素子がライン状に配設された各種光プリンタヘッド
を使用できるが、特に小型化されて実用化されているL
EDプリンタヘッドが好適である。この他にも、ELプ
リンタヘッドや、蛍光体ドットアレイ、プラズマイメー
ジバー、液晶光シャッタアレイ、PLZT光シャッタア
レイ等でもよい。また、半導体レーザーを始めとする各
種レーザー光源と、ポリゴンミラースキャナーとレンズ
系などから成る光学系とを組み合わせたものであっても
よい。
制御素子がライン状に配設された各種光プリンタヘッド
を使用できるが、特に小型化されて実用化されているL
EDプリンタヘッドが好適である。この他にも、ELプ
リンタヘッドや、蛍光体ドットアレイ、プラズマイメー
ジバー、液晶光シャッタアレイ、PLZT光シャッタア
レイ等でもよい。また、半導体レーザーを始めとする各
種レーザー光源と、ポリゴンミラースキャナーとレンズ
系などから成る光学系とを組み合わせたものであっても
よい。
【0089】記録紙8には、感熱記録紙、または熱溶融
性もしくは昇華性インクフィルム16を重ねた、普通紙や
OHPシート等の記録紙が用いられる。感熱記録紙に
は、温度上昇により発色する染料系発色剤を含有する感
熱発色層がコート層として基紙上に形成されており、記
録体2の発熱部18からの温度を受けることにより発色し
て記録画像が形成される。また、熱溶融性もしくは昇華
性インクフィルム16には、基材フィルムに顔料もしくは
染料を含む熱溶融性もしくは昇華性インクの記録剤層が
形成されており、記録体2の発熱部18からの温度を受け
ることにより記録剤層が溶融もしくは昇華して、普通紙
やOHPシート等の記録紙8に転写、定着されて記録画
像が形成される。
性もしくは昇華性インクフィルム16を重ねた、普通紙や
OHPシート等の記録紙が用いられる。感熱記録紙に
は、温度上昇により発色する染料系発色剤を含有する感
熱発色層がコート層として基紙上に形成されており、記
録体2の発熱部18からの温度を受けることにより発色し
て記録画像が形成される。また、熱溶融性もしくは昇華
性インクフィルム16には、基材フィルムに顔料もしくは
染料を含む熱溶融性もしくは昇華性インクの記録剤層が
形成されており、記録体2の発熱部18からの温度を受け
ることにより記録剤層が溶融もしくは昇華して、普通紙
やOHPシート等の記録紙8に転写、定着されて記録画
像が形成される。
【0090】周面加圧体9には、図1に示したような芯
棒9a、9bとベルト9cとからなるものの他、通常の
サーマル記録方式の装置で用いられるプラテンローラ等
を用いることができる。この周面加圧体9は、金属製ま
たはプラスチック製の高硬度の芯棒9a、9bの周り
に、弾性ゴムからなるベルト9cを配した構成のものが
好適である。このベルト9cには、耐熱性で耐磨耗性の
材料が選ばれ、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ポ
リウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン
ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニ
トリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、弗
素ゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、ブチルゴム、エチ
レン・プロピレンゴム等が使用できる。そして、上記の
構成により、光感熱記録体2の外周面に記録紙8を面状
に押圧するように、記録体2の外側に、記録体2の回転
方向で光照射手段7の後になるように配置する。
棒9a、9bとベルト9cとからなるものの他、通常の
サーマル記録方式の装置で用いられるプラテンローラ等
を用いることができる。この周面加圧体9は、金属製ま
たはプラスチック製の高硬度の芯棒9a、9bの周り
に、弾性ゴムからなるベルト9cを配した構成のものが
好適である。このベルト9cには、耐熱性で耐磨耗性の
材料が選ばれ、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ポ
リウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン
ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニ
トリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、弗
素ゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、ブチルゴム、エチ
レン・プロピレンゴム等が使用できる。そして、上記の
構成により、光感熱記録体2の外周面に記録紙8を面状
に押圧するように、記録体2の外側に、記録体2の回転
方向で光照射手段7の後になるように配置する。
【0091】上記のような構成の画像形成装置1によれ
ば、記録体2の作製にはサーマルヘッドのようなパター
ン形成や多層膜の形成を必要とせず、駆動用の集積回路
も不要となり、照射光17のビーム径の設定により記録画
像の高解像度化が容易に達成でき、信頼性が高く、長寿
命でかつ低コストの画像形成装置が提供できる。また、
記録部における発熱部18の位置が記録領域の全面に分散
して存在することになるため、光導電層4に対する熱ス
トレスが集中しないので信頼性が高くなるのに加えて、
発熱部18の冷却時間を十分長く取れるので高速記録が可
能となる。さらに、耐久性に優れたa−Si系光導電層
4と耐磨耗性の表面保護層6とを用いた記録体2を、記
録紙8の搬送に同期させて回転させるので、記録体2の
特性の変動や磨耗の問題がほとんどなく、長期に亘って
安定した記録画像が得られる。
ば、記録体2の作製にはサーマルヘッドのようなパター
ン形成や多層膜の形成を必要とせず、駆動用の集積回路
も不要となり、照射光17のビーム径の設定により記録画
像の高解像度化が容易に達成でき、信頼性が高く、長寿
命でかつ低コストの画像形成装置が提供できる。また、
記録部における発熱部18の位置が記録領域の全面に分散
して存在することになるため、光導電層4に対する熱ス
トレスが集中しないので信頼性が高くなるのに加えて、
発熱部18の冷却時間を十分長く取れるので高速記録が可
能となる。さらに、耐久性に優れたa−Si系光導電層
4と耐磨耗性の表面保護層6とを用いた記録体2を、記
録紙8の搬送に同期させて回転させるので、記録体2の
特性の変動や磨耗の問題がほとんどなく、長期に亘って
安定した記録画像が得られる。
【0092】次いで、本発明の請求項2に係る画像形成
装置の一実施例の構成を、図4(a)および(b)に示
す。なお、同図において、図1と同様の部材には同じ符
号を付してある。図4の画像形成装置22は、記録体の表
面に熱溶融性インクを塗布し、その熱溶融性インクを普
通紙等の記録紙に転写する転写型サーマルによる光感熱
記録方式の例であり、図4(a)は画像形成装置22の概
略構成図、図4(b)はその要部拡大図である。
装置の一実施例の構成を、図4(a)および(b)に示
す。なお、同図において、図1と同様の部材には同じ符
号を付してある。図4の画像形成装置22は、記録体の表
面に熱溶融性インクを塗布し、その熱溶融性インクを普
通紙等の記録紙に転写する転写型サーマルによる光感熱
記録方式の例であり、図4(a)は画像形成装置22の概
略構成図、図4(b)はその要部拡大図である。
【0093】図4において、2は光感熱記録体、7は光
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録紙
であり、9は記録紙8を介して記録体2の外側に配置さ
れた周面加圧体である。10は導電性支持体3と透光性導
電層5との間に電圧を印加する電源であり、この電圧印
加は画像形成装置1と同様に行なえばよい。
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録紙
であり、9は記録紙8を介して記録体2の外側に配置さ
れた周面加圧体である。10は導電性支持体3と透光性導
電層5との間に電圧を印加する電源であり、この電圧印
加は画像形成装置1と同様に行なえばよい。
【0094】12は冷却手段、23は記録体2の透光性表面
保護層6上に熱溶融性インクによるインク層24を形成す
るインク塗布手段である。このインク塗布手段23と光照
射手段7と周面加圧体9と冷却手段12とは、図4(a)
に示すように、記録体2の回転する方向に従って、即ち
回転周方向に順次配置する。塗布手段23の容器を兼ねる
インク槽25の内部には、熱溶融性インク26が溜められて
いる。インク槽25の下部にはインク26を加熱するヒータ
ー27が配され、他方、インク槽25の上部にはヒートロー
ラ28が、その下部をインク26に浸漬し、上部を記録体2
に接するように配されている。
保護層6上に熱溶融性インクによるインク層24を形成す
るインク塗布手段である。このインク塗布手段23と光照
射手段7と周面加圧体9と冷却手段12とは、図4(a)
に示すように、記録体2の回転する方向に従って、即ち
回転周方向に順次配置する。塗布手段23の容器を兼ねる
インク槽25の内部には、熱溶融性インク26が溜められて
いる。インク槽25の下部にはインク26を加熱するヒータ
ー27が配され、他方、インク槽25の上部にはヒートロー
ラ28が、その下部をインク26に浸漬し、上部を記録体2
に接するように配されている。
【0095】11は記録紙8上にインク層24の転写により
形成された記録画像を示し、29は転写されずに記録体2
上に残った残留インク層を示す。なお、30は記録体2の
表面温度をモニターしてその結果に基づき電源10からの
印加電圧を調整する印加電圧制御手段であるが、これは
必ずしも必要とするものではない。
形成された記録画像を示し、29は転写されずに記録体2
上に残った残留インク層を示す。なお、30は記録体2の
表面温度をモニターしてその結果に基づき電源10からの
印加電圧を調整する印加電圧制御手段であるが、これは
必ずしも必要とするものではない。
【0096】図4(b)は、記録紙8に熱溶融性インク
層24からその一部が転写、定着されて記録画像11が形成
される要部を示している。インク層24が形成された記録
体2の記録部には、そのインク層24と密着するように、
記録紙8が周面加圧体9によって押圧されており、記録
体2と周面加圧体9との回転に伴って記録紙8が搬送さ
れる。周面加圧体9の芯棒9a、9bおよびベルト9
c、ならびに光照射手段7からの照射光17、発熱部18
は、それぞれ図1と同様である。
層24からその一部が転写、定着されて記録画像11が形成
される要部を示している。インク層24が形成された記録
体2の記録部には、そのインク層24と密着するように、
記録紙8が周面加圧体9によって押圧されており、記録
体2と周面加圧体9との回転に伴って記録紙8が搬送さ
れる。周面加圧体9の芯棒9a、9bおよびベルト9
c、ならびに光照射手段7からの照射光17、発熱部18
は、それぞれ図1と同様である。
【0097】図4の画像形成装置22によれば、まず、記
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、インク塗布手段23
により、インク槽25内でヒーター27によって加熱溶融さ
れた熱溶融性インク26が、ヒートローラ28で吸い上げら
れて、記録体2表面に塗布される。すると、塗布された
インクはすぐに冷えて固化し、均一な熱溶融性インク層
24が形成される。
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、インク塗布手段23
により、インク槽25内でヒーター27によって加熱溶融さ
れた熱溶融性インク26が、ヒートローラ28で吸い上げら
れて、記録体2表面に塗布される。すると、塗布された
インクはすぐに冷えて固化し、均一な熱溶融性インク層
24が形成される。
【0098】次に、電源10により導電性支持体3と導電
層5とを介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射
手段7から記録画像に対応したパルス状の照射光17を、
インク層24を通して、記録体2の透光性表面保護層6側
から光導電層4に照射する。この光照射を受けた光導電
層4の発熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の
低い明抵抗状態に変化して、印加電圧による電流が流れ
てジュール熱が発生するので、記録体2の表面温度が記
録画像に対応して上昇する。この温度上昇により、イン
ク層24のインクが熱溶融し、周面加圧体9により押圧さ
れている記録紙8に転写、定着が行なわれ、主走査方向
の画像形成が行なわれる。そして、連続して記録画像に
対応した光照射を続けることにより、記録体2の回転に
応じて副走査方向の画像形成が行なわれるので、その結
果、記録紙8上には画像11が形成される。
層5とを介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射
手段7から記録画像に対応したパルス状の照射光17を、
インク層24を通して、記録体2の透光性表面保護層6側
から光導電層4に照射する。この光照射を受けた光導電
層4の発熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の
低い明抵抗状態に変化して、印加電圧による電流が流れ
てジュール熱が発生するので、記録体2の表面温度が記
録画像に対応して上昇する。この温度上昇により、イン
ク層24のインクが熱溶融し、周面加圧体9により押圧さ
れている記録紙8に転写、定着が行なわれ、主走査方向
の画像形成が行なわれる。そして、連続して記録画像に
対応した光照射を続けることにより、記録体2の回転に
応じて副走査方向の画像形成が行なわれるので、その結
果、記録紙8上には画像11が形成される。
【0099】一方、発熱部18は、記録体2の回転によっ
て順次移動し、次プロセスの冷却手段12によって再び抵
抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流れなくなって
次第に記録体2の表面温度が下がる。
て順次移動し、次プロセスの冷却手段12によって再び抵
抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流れなくなって
次第に記録体2の表面温度が下がる。
【0100】転写されずに記録体2上に残った残留イン
ク層29は、記録体2の回転によってインク塗布手段23に
戻ると、ヒートローラ28で掻き落とされてインク槽25に
回収され、再使用される。この残留インク層29は、イン
ク塗布手段23に別途設けたクリーニングブレード等の回
収手段(図示せず)によって回収してもよい。
ク層29は、記録体2の回転によってインク塗布手段23に
戻ると、ヒートローラ28で掻き落とされてインク槽25に
回収され、再使用される。この残留インク層29は、イン
ク塗布手段23に別途設けたクリーニングブレード等の回
収手段(図示せず)によって回収してもよい。
【0101】また、本発明の請求項3に係る画像形成装
置の一実施例の構成を、図5(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4と同様の部
材には同じ符号を付してある。図5の画像形成装置31
は、周面加圧体の表面に塗布した熱溶融性インクを光感
熱記録体の表面保護層の表面に溶着し、次にその熱溶融
性インクを普通紙等の記録紙に転写する転写型サーマル
による光感熱記録方式の例であり、図5(a)は画像形
成装置31の概略構成図、図5(b)はその要部拡大図で
ある。
置の一実施例の構成を、図5(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4と同様の部
材には同じ符号を付してある。図5の画像形成装置31
は、周面加圧体の表面に塗布した熱溶融性インクを光感
熱記録体の表面保護層の表面に溶着し、次にその熱溶融
性インクを普通紙等の記録紙に転写する転写型サーマル
による光感熱記録方式の例であり、図5(a)は画像形
成装置31の概略構成図、図5(b)はその要部拡大図で
ある。
【0102】図5において、2は光感熱記録体、7は光
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録体2の外側に配置された周面加圧体であ
る。10は導電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧
を印加する電源であり、この電圧印加も画像形成装置1
と同様に行なえばよい。12は冷却手段、32は周面加圧体
9の表面に熱溶融性インクによるインク層33を形成する
インク塗布手段である。このインク塗布手段32と周面加
圧体9とは、図5(a)に示すように、周面加圧体9の
回転に従って記録体2の透光性表面保護層6の表面にイ
ンク層33を供給するように配置する。塗布手段32の内部
に溜められた熱溶融性インクは、周面加圧体9のベルト
9c表面に押し付けられていて、ベルト9cの内側に
は、インクを加熱するヒーター34が配されている。ま
た、35は記録体2上にインク層33の溶融、転写により形
成された溶融インク層を示し、36は記録体2表面に記録
紙8を押圧し、溶融インク層35を転写する加圧転写手段
としての加圧ローラ、11は記録紙8に転写されて形成さ
れた記録画像を示す。なお、加圧転写手段には、加圧ロ
ーラ36の他に、周面加圧体9を用いてもよい。
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録体2の外側に配置された周面加圧体であ
る。10は導電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧
を印加する電源であり、この電圧印加も画像形成装置1
と同様に行なえばよい。12は冷却手段、32は周面加圧体
9の表面に熱溶融性インクによるインク層33を形成する
インク塗布手段である。このインク塗布手段32と周面加
圧体9とは、図5(a)に示すように、周面加圧体9の
回転に従って記録体2の透光性表面保護層6の表面にイ
ンク層33を供給するように配置する。塗布手段32の内部
に溜められた熱溶融性インクは、周面加圧体9のベルト
9c表面に押し付けられていて、ベルト9cの内側に
は、インクを加熱するヒーター34が配されている。ま
た、35は記録体2上にインク層33の溶融、転写により形
成された溶融インク層を示し、36は記録体2表面に記録
紙8を押圧し、溶融インク層35を転写する加圧転写手段
としての加圧ローラ、11は記録紙8に転写されて形成さ
れた記録画像を示す。なお、加圧転写手段には、加圧ロ
ーラ36の他に、周面加圧体9を用いてもよい。
【0103】図5(b)は、記録体2および記録紙8に
熱溶融性インク層33からその一部が順次転写、定着され
て記録画像11が形成される要部を示している。周面加圧
体9のベルト9c表面には、インク塗布手段32とヒータ
ー34によりインク層33が形成される。なお、このインク
塗布手段32は、熱溶融性インクからなる棒状体等であっ
てもよい。インク層33は周面加圧体9によって記録体2
の記録部に密着され、光照射手段7の照射光17を受けた
発熱部18からの熱によって、画像情報に従って記録体2
の透光性表面保護層6上に溶融転写され、溶融インク層
35を形成する。次いで転写部において、そのインク層35
と密着するように、記録紙8が加圧ローラ36によって押
圧されており、記録体2と加圧ローラ36との回転に伴っ
て記録紙8が搬送される。
熱溶融性インク層33からその一部が順次転写、定着され
て記録画像11が形成される要部を示している。周面加圧
体9のベルト9c表面には、インク塗布手段32とヒータ
ー34によりインク層33が形成される。なお、このインク
塗布手段32は、熱溶融性インクからなる棒状体等であっ
てもよい。インク層33は周面加圧体9によって記録体2
の記録部に密着され、光照射手段7の照射光17を受けた
発熱部18からの熱によって、画像情報に従って記録体2
の透光性表面保護層6上に溶融転写され、溶融インク層
35を形成する。次いで転写部において、そのインク層35
と密着するように、記録紙8が加圧ローラ36によって押
圧されており、記録体2と加圧ローラ36との回転に伴っ
て記録紙8が搬送される。
【0104】図5の画像形成装置31によれば、まず、記
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、インク塗布手段32
とヒーター34により周面加圧体9のベルト9c表面に熱
溶融性インクを塗布する。すると、塗布されたインクは
すぐに冷却されて固化し、均一な熱溶融性インク層33が
形成される。次に、電源10により導電性支持体3と透光
性導電層5とを介して光導電層4に電圧を印加しつつ、
光照射手段7から記録画像に対応したパルス状の照射光
17を、記録体2の透光性表面保護層6側から光導電層4
に照射する。この光照射を受けた光導電層4の発熱部18
では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態
に変化して、印加電圧による電流が流れてジュール熱が
発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に対応し
て上昇する。そして、この温度上昇により、周面加圧体
9により記録体2の外周面に押圧されたインク層33のイ
ンクが熱溶融し、記録体2上に転写、融着が行なわれ、
主走査方向の画像形成が行なわれる。さらに、連続して
記録画像に対応した光照射を続けることにより、副走査
方向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録体2
上には画像に対応したインク層35が形成される。このイ
ンク層35は、発熱部18上で溶融した状態のまま記録体2
の回転によって順次移動し、転写部において加圧ローラ
36によって記録紙8への転写が行なわれる。さらに、次
プロセスの冷却手段12によって記録体2は再び抵抗の高
い暗抵抗状態に戻るので、発熱部18の電流は流れなくな
って次第に記録体2の表面温度が下がる。
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、インク塗布手段32
とヒーター34により周面加圧体9のベルト9c表面に熱
溶融性インクを塗布する。すると、塗布されたインクは
すぐに冷却されて固化し、均一な熱溶融性インク層33が
形成される。次に、電源10により導電性支持体3と透光
性導電層5とを介して光導電層4に電圧を印加しつつ、
光照射手段7から記録画像に対応したパルス状の照射光
17を、記録体2の透光性表面保護層6側から光導電層4
に照射する。この光照射を受けた光導電層4の発熱部18
では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態
に変化して、印加電圧による電流が流れてジュール熱が
発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に対応し
て上昇する。そして、この温度上昇により、周面加圧体
9により記録体2の外周面に押圧されたインク層33のイ
ンクが熱溶融し、記録体2上に転写、融着が行なわれ、
主走査方向の画像形成が行なわれる。さらに、連続して
記録画像に対応した光照射を続けることにより、副走査
方向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録体2
上には画像に対応したインク層35が形成される。このイ
ンク層35は、発熱部18上で溶融した状態のまま記録体2
の回転によって順次移動し、転写部において加圧ローラ
36によって記録紙8への転写が行なわれる。さらに、次
プロセスの冷却手段12によって記録体2は再び抵抗の高
い暗抵抗状態に戻るので、発熱部18の電流は流れなくな
って次第に記録体2の表面温度が下がる。
【0105】一方、転写されずに周面加圧体9上に残っ
た残留インク層37は、周面加圧体9の回転によってイン
ク塗布手段32に戻ると、ヒーター34で再溶融されてイン
ク塗布手段32に回収され、再使用される。ここで、イン
ク塗布手段32に別途設けたクリーニングブレード等の回
収手段(図示せず)によって回収して、再利用してもよ
く、廃棄してもよい。
た残留インク層37は、周面加圧体9の回転によってイン
ク塗布手段32に戻ると、ヒーター34で再溶融されてイン
ク塗布手段32に回収され、再使用される。ここで、イン
ク塗布手段32に別途設けたクリーニングブレード等の回
収手段(図示せず)によって回収して、再利用してもよ
く、廃棄してもよい。
【0106】画像形成装置22および31において、主要な
構成部材は画像形成装置1と同様である。主な相違点に
ついて、以下詳述する。
構成部材は画像形成装置1と同様である。主な相違点に
ついて、以下詳述する。
【0107】インク塗布手段23または32中の熱溶融性イ
ンク26は、ワックス及び/又は熱可塑性樹脂からなるバ
インダー中に、顔料または染料等の着色剤ならびに各種
添加剤を混合したものが用いられる。
ンク26は、ワックス及び/又は熱可塑性樹脂からなるバ
インダー中に、顔料または染料等の着色剤ならびに各種
添加剤を混合したものが用いられる。
【0108】このようなワックスには、蜜蝋、カルナバ
ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス等の天然ワックス類、ある
いは、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘
導体、アルコール脂肪酸エステル、塩素化パラフィン、
酸化ワックス等の合成ワックス類がある。一方、熱可塑
性樹脂には、低分子量ポリエチレン、ポリステアリン酸
ビニル、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリアミド、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、各種石油樹脂、塩
化ゴム、エチルセルロース、セルロース誘導体アイオノ
マー樹脂等がある。これらによるバインダーはインク成
分の60〜80重量%を占め、インクの熱溶融特性を左右す
るので、目的とする融点、溶融粘度特性、剪断応力、凝
集力、記録紙への付着力、融解熱、熱伝導率等の物性に
応じて、適宜選定される。
ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス等の天然ワックス類、ある
いは、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘
導体、アルコール脂肪酸エステル、塩素化パラフィン、
酸化ワックス等の合成ワックス類がある。一方、熱可塑
性樹脂には、低分子量ポリエチレン、ポリステアリン酸
ビニル、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリアミド、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、各種石油樹脂、塩
化ゴム、エチルセルロース、セルロース誘導体アイオノ
マー樹脂等がある。これらによるバインダーはインク成
分の60〜80重量%を占め、インクの熱溶融特性を左右す
るので、目的とする融点、溶融粘度特性、剪断応力、凝
集力、記録紙への付着力、融解熱、熱伝導率等の物性に
応じて、適宜選定される。
【0109】顔料には、例えば炭酸カルシウム、焼成カ
オリン、非晶質シリカ等の無機顔料の他、尿素ホルマリ
ンフィラー、ポリエチレンフィラー等の有機顔料が用い
られる。染料には、例えばモノアゾ染料、アゾメチン系
色素、キサンテン系染料、アントラキノン系染料、チオ
インジゴ等が用いられる。また、黒色用着色剤には、フ
ァーネスブラック、チャネルブラック等のカーボンブラ
ックが用いられる。そして、これらを適宜選択すること
により、黒色画像用あるいは、赤、マゼンタ、イエロ
ー、シアン等のカラー画像用のインクとすることができ
る。
オリン、非晶質シリカ等の無機顔料の他、尿素ホルマリ
ンフィラー、ポリエチレンフィラー等の有機顔料が用い
られる。染料には、例えばモノアゾ染料、アゾメチン系
色素、キサンテン系染料、アントラキノン系染料、チオ
インジゴ等が用いられる。また、黒色用着色剤には、フ
ァーネスブラック、チャネルブラック等のカーボンブラ
ックが用いられる。そして、これらを適宜選択すること
により、黒色画像用あるいは、赤、マゼンタ、イエロ
ー、シアン等のカラー画像用のインクとすることができ
る。
【0110】熱溶融性インク26の温度特性は、60〜200
℃、好適には80〜150 ℃で溶融状態となり、室温付近で
固化するように設定される。この特性であれば、インク
塗布手段23、32でヒーター27、34により加熱されたと
き、および記録部において記録体2からのジュール熱を
受けたときに溶融し、インク層24または33、35形成時、
および記録画像11形成後には安定して、本発明の画像形
成装置に好適となる。
℃、好適には80〜150 ℃で溶融状態となり、室温付近で
固化するように設定される。この特性であれば、インク
塗布手段23、32でヒーター27、34により加熱されたと
き、および記録部において記録体2からのジュール熱を
受けたときに溶融し、インク層24または33、35形成時、
および記録画像11形成後には安定して、本発明の画像形
成装置に好適となる。
【0111】インク塗布手段23、32における熱溶融性イ
ンク26の加熱は、インク槽25に設けたヒーター27に加え
て、ヒートローラ28に内蔵させたヒーターあるいはヒー
ター34によっても行なうことで、効率良く加熱できて、
インク層24、33の溶融状態を安定に維持できる。
ンク26の加熱は、インク槽25に設けたヒーター27に加え
て、ヒートローラ28に内蔵させたヒーターあるいはヒー
ター34によっても行なうことで、効率良く加熱できて、
インク層24、33の溶融状態を安定に維持できる。
【0112】インク層24、33の厚みは、0.5 〜20μm、
好適には2〜8μmの範囲に設定されるのがよく、この
範囲であれば、所望の記録濃度を安定して得ることがで
きるとともに、記録体2や周面加圧体9の表面での固化
や溶融、記録紙8への転写、定着、残留インク層29、37
の回収等を効率良く行なうことができる。
好適には2〜8μmの範囲に設定されるのがよく、この
範囲であれば、所望の記録濃度を安定して得ることがで
きるとともに、記録体2や周面加圧体9の表面での固化
や溶融、記録紙8への転写、定着、残留インク層29、37
の回収等を効率良く行なうことができる。
【0113】この画像形成装置22、31に用いられる光感
熱記録体2の透光性表面保護層6には、画像形成装置1
と同様のものが使用できるが、その他に、耐熱性に優れ
た樹脂材料を用いてもよい。そのような樹脂としてはポ
リイミド系、ポリアミド系等の高耐熱性樹脂がよい。ま
た、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA
(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレ
ン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF
(ポリビニリデンフルオロライド)、ETFE(テトラ
フルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE
(ポリクロロトリフルオロエチレン)等の弗素系樹脂、
POM(ポリアセタール)、スチレン系、オレフィン
系、ポリアミド系等の摺動性樹脂もよい。また、シリコ
ーン、ウレタン、エポキシ、フェノール等の熱硬化性樹
脂や、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、メタクリル、ABS樹脂、ポリエラストマ等の耐熱
性の熱可塑性樹脂等でもよい。これらの樹脂材料を用い
た透光性表面保護層6は、熱溶融性インクの分離性が良
く、それにより良好な記録画像が得られる。
熱記録体2の透光性表面保護層6には、画像形成装置1
と同様のものが使用できるが、その他に、耐熱性に優れ
た樹脂材料を用いてもよい。そのような樹脂としてはポ
リイミド系、ポリアミド系等の高耐熱性樹脂がよい。ま
た、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA
(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレ
ン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF
(ポリビニリデンフルオロライド)、ETFE(テトラ
フルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE
(ポリクロロトリフルオロエチレン)等の弗素系樹脂、
POM(ポリアセタール)、スチレン系、オレフィン
系、ポリアミド系等の摺動性樹脂もよい。また、シリコ
ーン、ウレタン、エポキシ、フェノール等の熱硬化性樹
脂や、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、メタクリル、ABS樹脂、ポリエラストマ等の耐熱
性の熱可塑性樹脂等でもよい。これらの樹脂材料を用い
た透光性表面保護層6は、熱溶融性インクの分離性が良
く、それにより良好な記録画像が得られる。
【0114】画像形成装置22、31における透光性表面保
護層6の厚みは、0.01〜25μm、好適には 0.1〜15μm
の範囲がよい。この範囲より薄いと、表面保護の機能を
持たせることができず、また層厚の制御も難しくなる。
一方、この範囲より厚いと、膜面方向への熱拡散が大き
くなったり、発熱部18から記録体2表面への熱伝導が低
下して、画像の解像度が悪化したり、画像の濃度不足を
生じたりする。
護層6の厚みは、0.01〜25μm、好適には 0.1〜15μm
の範囲がよい。この範囲より薄いと、表面保護の機能を
持たせることができず、また層厚の制御も難しくなる。
一方、この範囲より厚いと、膜面方向への熱拡散が大き
くなったり、発熱部18から記録体2表面への熱伝導が低
下して、画像の解像度が悪化したり、画像の濃度不足を
生じたりする。
【0115】なお、透光性導電層5に高硬度でかつイン
クを塗布し易い比較的親油性の透光性導電性材料(IT
O、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化インジウム、酸化
チタン、酸化カドミウム、ヨウ化銅など、あるいは半透
明になる程度に薄くしたAu、Ni、Al、Cr、A
g、Cu、Pt、Rh等から成る金属層など)を用いた
場合には、透光性表面保護層6は必ずしも必要とはしな
い。
クを塗布し易い比較的親油性の透光性導電性材料(IT
O、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化インジウム、酸化
チタン、酸化カドミウム、ヨウ化銅など、あるいは半透
明になる程度に薄くしたAu、Ni、Al、Cr、A
g、Cu、Pt、Rh等から成る金属層など)を用いた
場合には、透光性表面保護層6は必ずしも必要とはしな
い。
【0116】加圧転写手段としての加圧ローラ36には、
通常の電子写真方式の装置で用いられる転写ローラや、
サーマル記録方式の装置で用いられるプラテンローラ等
を用いることができる。これらは一般に、金属製または
プラスチック製の高硬度の芯棒の周りに、ゴムや樹脂な
どからなる弾性材を配した構成のものである。また、本
発明の画像形成装置においては、転写、定着を効率良く
確実に行なうために、ヒーター等の加熱手段を備えて、
温度を高めて使用するようにしてもよい。
通常の電子写真方式の装置で用いられる転写ローラや、
サーマル記録方式の装置で用いられるプラテンローラ等
を用いることができる。これらは一般に、金属製または
プラスチック製の高硬度の芯棒の周りに、ゴムや樹脂な
どからなる弾性材を配した構成のものである。また、本
発明の画像形成装置においては、転写、定着を効率良く
確実に行なうために、ヒーター等の加熱手段を備えて、
温度を高めて使用するようにしてもよい。
【0117】上記のような画像形成装置22、31によれ
ば、画像形成装置1と同様に、記録画像の高解像度化が
容易に達成でき、信頼性が高く、長寿命で、かつ低コス
トの画像形成装置が提供できる。また、光導電層4に対
する熱ストレスが集中しないので信頼性が高くなるのに
加えて、発熱部18の冷却時間を十分長く取れるので高速
記録が可能となる。さらに、記録体2の特性の変動や磨
耗の問題がほとんどなく、長期に亘って安定した記録画
像が得られる。その上、画像の記録には記録体2上に層
形成した熱溶融性インクを用いるため、普通紙やOHP
シート等の記録紙8への記録が可能になる。
ば、画像形成装置1と同様に、記録画像の高解像度化が
容易に達成でき、信頼性が高く、長寿命で、かつ低コス
トの画像形成装置が提供できる。また、光導電層4に対
する熱ストレスが集中しないので信頼性が高くなるのに
加えて、発熱部18の冷却時間を十分長く取れるので高速
記録が可能となる。さらに、記録体2の特性の変動や磨
耗の問題がほとんどなく、長期に亘って安定した記録画
像が得られる。その上、画像の記録には記録体2上に層
形成した熱溶融性インクを用いるため、普通紙やOHP
シート等の記録紙8への記録が可能になる。
【0118】次に、本発明の請求項4に係る画像形成装
置の一実施例の構成を、図6(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4、図5と同
様の部材には同じ符号を付してある。図6の画像形成装
置38は、記録体の表面に熱定着性トナーを塗布し、その
熱定着性トナーを記録紙に転写する転写型サーマルによ
る光感熱記録方式の例であり、図6(a)は画像形成装
置38の概略構成図、図6(b)はその要部拡大図であ
る。
置の一実施例の構成を、図6(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4、図5と同
様の部材には同じ符号を付してある。図6の画像形成装
置38は、記録体の表面に熱定着性トナーを塗布し、その
熱定着性トナーを記録紙に転写する転写型サーマルによ
る光感熱記録方式の例であり、図6(a)は画像形成装
置38の概略構成図、図6(b)はその要部拡大図であ
る。
【0119】図6において、2は光感熱記録体、7は光
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録紙8を介して記録体2の外側に配置された
周面加圧体である。10は導電性支持体3と導電層5との
間に電圧を印加する電源であり、この電圧印加も画像形
成装置1と同様に行なえばよい。12は冷却手段、39は記
録体2の透光性表面保護層6上に熱定着性トナーによる
トナー層40を形成するトナー塗布手段である。このトナ
ー塗布手段39と光照射手段7と周面加圧体9と冷却手段
12とは、請求項2に係る画像形成装置22と同様に、光感
熱記録体2の回転周方向に順次配置する。塗布手段39の
容器を兼ねるトナー槽41の内部には熱定着性トナー42が
溜められていて、筒状の導電性スリーブ43とその内部に
配置された磁極ローラ44とが、トナー42を吸引し、磁気
ブラシを形成して記録体2に接するように配されてい
る。また、11は記録紙8上にトナー層40の転写、溶融、
定着により形成された画像を示し、45は転写されずに記
録体2上に残った残留トナー層を示す。なお、30は印加
電圧制御手段であるが、必ずしも必要とするものではな
い。
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録紙8を介して記録体2の外側に配置された
周面加圧体である。10は導電性支持体3と導電層5との
間に電圧を印加する電源であり、この電圧印加も画像形
成装置1と同様に行なえばよい。12は冷却手段、39は記
録体2の透光性表面保護層6上に熱定着性トナーによる
トナー層40を形成するトナー塗布手段である。このトナ
ー塗布手段39と光照射手段7と周面加圧体9と冷却手段
12とは、請求項2に係る画像形成装置22と同様に、光感
熱記録体2の回転周方向に順次配置する。塗布手段39の
容器を兼ねるトナー槽41の内部には熱定着性トナー42が
溜められていて、筒状の導電性スリーブ43とその内部に
配置された磁極ローラ44とが、トナー42を吸引し、磁気
ブラシを形成して記録体2に接するように配されてい
る。また、11は記録紙8上にトナー層40の転写、溶融、
定着により形成された画像を示し、45は転写されずに記
録体2上に残った残留トナー層を示す。なお、30は印加
電圧制御手段であるが、必ずしも必要とするものではな
い。
【0120】図6(b)は、記録紙8に熱定着性トナー
層40からその一部が転写、溶融、定着されて記録画像11
が形成される要部を示している。トナー層40が形成され
た記録体2の記録部には、トナー層40と密着するよう
に、記録紙8が周面加圧体9によって押圧されており、
記録体2と周面加圧体9との回転に伴って記録紙8が搬
送される。光照射手段7からの照射光17、発熱部18は、
それぞれ図1および図4、図5と同様である。
層40からその一部が転写、溶融、定着されて記録画像11
が形成される要部を示している。トナー層40が形成され
た記録体2の記録部には、トナー層40と密着するよう
に、記録紙8が周面加圧体9によって押圧されており、
記録体2と周面加圧体9との回転に伴って記録紙8が搬
送される。光照射手段7からの照射光17、発熱部18は、
それぞれ図1および図4、図5と同様である。
【0121】図6の画像形成装置38によれば、まず、記
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー塗布手段39
により、トナー槽41内に貯蔵された熱定着性トナー42
が、スリーブ43と磁極ローラ44により記録体2表面に塗
布されて、均一な熱定着性トナー層40が形成される。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、トナー層
40を通して記録体2の透光性表面保護層6側から光導電
層4に照射する。この照射光17を受けた光導電層4の発
熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵
抗状態に変化して、印加電圧による電流が流れてジュー
ル熱が発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に
対応して上昇する。そして、この温度上昇によりトナー
層40のトナーが熱溶融し、周面加圧体9により押圧され
ている記録紙8に転写、定着が行なわれ、主走査方向の
画像形成が行なわれる。さらに、連続して記録画像に対
応した光照射を続けることにより副走査方向の画像形成
が行なわれるので、その結果、記録紙8上には画像11が
形成される。
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー塗布手段39
により、トナー槽41内に貯蔵された熱定着性トナー42
が、スリーブ43と磁極ローラ44により記録体2表面に塗
布されて、均一な熱定着性トナー層40が形成される。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、トナー層
40を通して記録体2の透光性表面保護層6側から光導電
層4に照射する。この照射光17を受けた光導電層4の発
熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵
抗状態に変化して、印加電圧による電流が流れてジュー
ル熱が発生するので、記録体2の表面温度が記録画像に
対応して上昇する。そして、この温度上昇によりトナー
層40のトナーが熱溶融し、周面加圧体9により押圧され
ている記録紙8に転写、定着が行なわれ、主走査方向の
画像形成が行なわれる。さらに、連続して記録画像に対
応した光照射を続けることにより副走査方向の画像形成
が行なわれるので、その結果、記録紙8上には画像11が
形成される。
【0122】一方、発熱部18は、記録体2の回転によっ
て順次移動して記録部より遠ざかり、冷却手段12で冷や
されて再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流
れなくなって記録体2の表面温度が下がる。また、転写
されずに記録体2上に残った残留トナー層45は、記録体
2の回転によってトナー塗布手段39に戻ると、スリーブ
43により掻き落とされてトナー槽41に回収され、再使用
される。ここで、トナー塗布手段39に別途設けたクリー
ニングブレード等の回収手段(図示せず)によって回収
してもよい。
て順次移動して記録部より遠ざかり、冷却手段12で冷や
されて再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流
れなくなって記録体2の表面温度が下がる。また、転写
されずに記録体2上に残った残留トナー層45は、記録体
2の回転によってトナー塗布手段39に戻ると、スリーブ
43により掻き落とされてトナー槽41に回収され、再使用
される。ここで、トナー塗布手段39に別途設けたクリー
ニングブレード等の回収手段(図示せず)によって回収
してもよい。
【0123】また、本発明の請求項4に係る画像形成装
置の他の実施例の構成を、図7(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4〜図6と同
様の部材には同じ符号を付してある。図7の画像形成装
置46は、周面加圧体の表面に塗布した熱定着性トナーを
光感熱記録体の表面に溶着し、次にその熱定着性トナー
を記録紙に転写する転写型サーマルによる光感熱記録方
式の例であり、図7(a)は画像形成装置46の概略構成
図、図7(b)はその要部拡大図である。
置の他の実施例の構成を、図7(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4〜図6と同
様の部材には同じ符号を付してある。図7の画像形成装
置46は、周面加圧体の表面に塗布した熱定着性トナーを
光感熱記録体の表面に溶着し、次にその熱定着性トナー
を記録紙に転写する転写型サーマルによる光感熱記録方
式の例であり、図7(a)は画像形成装置46の概略構成
図、図7(b)はその要部拡大図である。
【0124】図7において、2は光感熱記録体、7は光
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録体2の外側に配置された周面加圧体であ
る。10は導電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧
を印加する電源であり、この電圧印加も画像形成装置
1、22、31、38と同様に行なえばよい。12は冷却手段、
39は周面加圧体9の表面上に熱定着性トナーによるトナ
ー層47を形成するトナー塗布手段である。このトナー塗
布手段39と周面加圧体9とは、図7(a)に示すよう
に、周面加圧体9の回転に従って記録体2の透光性表面
保護層6の表面にトナー層47を供給するように配置す
る。塗布手段39の内部の熱定着性トナーは、スリーブに
よって周面加圧体9のベルト9c表面に接するように配
されている。また、48は光照射手段7からの画像情報に
応じて記録体2上にトナー層47の溶融、転写により形成
された溶融トナーを示し、36は記録体2表面に記録紙8
を押圧し、溶融トナー層48を転写する加圧転写手段とし
ての加圧ローラ、11は記録紙8に転写されて形成された
記録画像を示す。なお、この加圧転写手段にも、加圧ロ
ーラ36の他に、周面加圧体9を用いてもよい。
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、9は記録体2の外側に配置された周面加圧体であ
る。10は導電性支持体3と透光性導電層5との間に電圧
を印加する電源であり、この電圧印加も画像形成装置
1、22、31、38と同様に行なえばよい。12は冷却手段、
39は周面加圧体9の表面上に熱定着性トナーによるトナ
ー層47を形成するトナー塗布手段である。このトナー塗
布手段39と周面加圧体9とは、図7(a)に示すよう
に、周面加圧体9の回転に従って記録体2の透光性表面
保護層6の表面にトナー層47を供給するように配置す
る。塗布手段39の内部の熱定着性トナーは、スリーブに
よって周面加圧体9のベルト9c表面に接するように配
されている。また、48は光照射手段7からの画像情報に
応じて記録体2上にトナー層47の溶融、転写により形成
された溶融トナーを示し、36は記録体2表面に記録紙8
を押圧し、溶融トナー層48を転写する加圧転写手段とし
ての加圧ローラ、11は記録紙8に転写されて形成された
記録画像を示す。なお、この加圧転写手段にも、加圧ロ
ーラ36の他に、周面加圧体9を用いてもよい。
【0125】図7(b)では、記録体2および記録紙8
に熱定着性トナー層47からその一部が順次転写、定着さ
れて記録画像11が形成される要部を示している。周面加
圧体9のベルト9c表面には、トナー塗布手段39により
トナー層47が形成される。トナー層47は周面加圧体9に
よって記録体2の記録部に密着され、光照射手段7の照
射光17を受けた発熱部18からの熱によって、画像情報に
従って記録体2の透光性表面保護層6上に溶融転写さ
れ、溶融トナー層48を形成する。転写部においては、そ
のトナー層48と密着するように記録紙8が加圧ローラ36
によって押圧されており、トナー層48の転写、定着が行
なわれるとともに、記録体2と加圧ローラ36との回転に
伴って記録紙8が搬送される。
に熱定着性トナー層47からその一部が順次転写、定着さ
れて記録画像11が形成される要部を示している。周面加
圧体9のベルト9c表面には、トナー塗布手段39により
トナー層47が形成される。トナー層47は周面加圧体9に
よって記録体2の記録部に密着され、光照射手段7の照
射光17を受けた発熱部18からの熱によって、画像情報に
従って記録体2の透光性表面保護層6上に溶融転写さ
れ、溶融トナー層48を形成する。転写部においては、そ
のトナー層48と密着するように記録紙8が加圧ローラ36
によって押圧されており、トナー層48の転写、定着が行
なわれるとともに、記録体2と加圧ローラ36との回転に
伴って記録紙8が搬送される。
【0126】図7の画像形成装置46によれば、まず、記
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー塗布手段39
により周面加圧体9のベルト9c表面に熱定着性トナー
を塗布し、均一な熱定着性トナー層47を形成する。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、記録体2
の透光性表面保護層6側から光導電層4に照射する。こ
の光照射を受けた光導電層4の発熱部18では、抵抗の高
い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態に変化して、印
加電圧による電流が流れてジュール熱が発生するので、
記録体2の表面温度が記録画像に対応して上昇する。そ
して、この温度上昇により、トナー層47のトナーが熱溶
融し、記録体2上に転写、融着が行なわれ、主走査方向
の画像形成が行なわれる。さらに、連続して記録画像に
対応した光照射を続けることにより、記録体2の回転に
応じて記録速度と同じ速度でトナー層47も搬送され、副
走査方向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録
体2上には画像に対応した溶融トナー層48が形成され
る。
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー塗布手段39
により周面加圧体9のベルト9c表面に熱定着性トナー
を塗布し、均一な熱定着性トナー層47を形成する。次
に、電源10により導電性支持体3と透光性導電層5とを
介して光導電層4に電圧を印加しつつ、光照射手段7か
ら記録画像に対応したパルス状の照射光17を、記録体2
の透光性表面保護層6側から光導電層4に照射する。こ
の光照射を受けた光導電層4の発熱部18では、抵抗の高
い暗抵抗状態から抵抗の低い明抵抗状態に変化して、印
加電圧による電流が流れてジュール熱が発生するので、
記録体2の表面温度が記録画像に対応して上昇する。そ
して、この温度上昇により、トナー層47のトナーが熱溶
融し、記録体2上に転写、融着が行なわれ、主走査方向
の画像形成が行なわれる。さらに、連続して記録画像に
対応した光照射を続けることにより、記録体2の回転に
応じて記録速度と同じ速度でトナー層47も搬送され、副
走査方向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録
体2上には画像に対応した溶融トナー層48が形成され
る。
【0127】このトナー層48は、発熱部18上で溶融した
状態のまま記録体2の回転によって順次移動し、転写部
において加圧ローラ36によって記録紙8へ転写、定着さ
れる。さらに、次プロセスの冷却手段12によって記録体
2は再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流れ
なくなって次第に記録体2の表面温度が下がる。
状態のまま記録体2の回転によって順次移動し、転写部
において加圧ローラ36によって記録紙8へ転写、定着さ
れる。さらに、次プロセスの冷却手段12によって記録体
2は再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は流れ
なくなって次第に記録体2の表面温度が下がる。
【0128】また、転写されずに周面加圧体9上に残っ
た残留トナー層49は、周面加圧体9の回転によってトナ
ー塗布手段39に戻ると、スリーブでトナー塗布手段39に
回収され再使用される。ここで、トナー塗布手段39に別
途設けたクリーニングブレード等の回収手段(図示せ
ず)によって回収し、再利用または廃棄してもよい。
た残留トナー層49は、周面加圧体9の回転によってトナ
ー塗布手段39に戻ると、スリーブでトナー塗布手段39に
回収され再使用される。ここで、トナー塗布手段39に別
途設けたクリーニングブレード等の回収手段(図示せ
ず)によって回収し、再利用または廃棄してもよい。
【0129】さらに、本発明の請求項5に係る画像形成
装置の一実施例の構成を、図8(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4〜図7と同
様の部材には同じ符号を付してある。図8の画像形成装
置50は、光感熱記録体の表面に熱定着性トナーから成る
磁気ブラシを接触させ、その熱定着性トナーを記録紙に
転写する転写型サーマルによる光感熱記録方式の例であ
り、図8(a)は画像形成装置50の概略構成図、図8
(b)はその要部拡大図である。
装置の一実施例の構成を、図8(a)および(b)に示
す。なお、同図においても、図1および図4〜図7と同
様の部材には同じ符号を付してある。図8の画像形成装
置50は、光感熱記録体の表面に熱定着性トナーから成る
磁気ブラシを接触させ、その熱定着性トナーを記録紙に
転写する転写型サーマルによる光感熱記録方式の例であ
り、図8(a)は画像形成装置50の概略構成図、図8
(b)はその要部拡大図である。
【0130】図8において、2は光感熱記録体、7は光
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、12は冷却手段であり、36は記録紙8を介して記録体
2の外側に配置された加圧ローラである。10は導電性支
持体3と透光性導電層5との間に電圧を印加する電源で
あり、この電圧印加も画像形成装置1、22、31、38、46
と同様に行なえばよい。51は記録体2の透光性表面保護
層6上に熱定着性トナーを供給するトナー供給手段であ
る。これら光照射手段7とトナー供給手段51と加圧ロー
ラ36と冷却手段12とは、同図に示すように光感熱記録体
2の回転周方向に順次配置する。供給手段51の容器を兼
ねるトナー槽52の内部には熱定着性トナー53が溜められ
ていて、筒状の導電性スリーブ54とその内部に配置され
た磁極ローラ55とが、トナー53を吸引し、磁気ブラシを
形成して記録体2に接するように配されている。また、
56は記録体2上に磁気ブラシからのトナーの溶融・転写
により形成された溶融トナー層を示し、11は記録紙8上
にトナー層56の転写、溶融、定着により形成された記録
画像を示す。57は、転写されずに記録体2上に残った残
留トナー層である。
照射手段、8は普通紙あるいはOHPシート等の記録
紙、12は冷却手段であり、36は記録紙8を介して記録体
2の外側に配置された加圧ローラである。10は導電性支
持体3と透光性導電層5との間に電圧を印加する電源で
あり、この電圧印加も画像形成装置1、22、31、38、46
と同様に行なえばよい。51は記録体2の透光性表面保護
層6上に熱定着性トナーを供給するトナー供給手段であ
る。これら光照射手段7とトナー供給手段51と加圧ロー
ラ36と冷却手段12とは、同図に示すように光感熱記録体
2の回転周方向に順次配置する。供給手段51の容器を兼
ねるトナー槽52の内部には熱定着性トナー53が溜められ
ていて、筒状の導電性スリーブ54とその内部に配置され
た磁極ローラ55とが、トナー53を吸引し、磁気ブラシを
形成して記録体2に接するように配されている。また、
56は記録体2上に磁気ブラシからのトナーの溶融・転写
により形成された溶融トナー層を示し、11は記録紙8上
にトナー層56の転写、溶融、定着により形成された記録
画像を示す。57は、転写されずに記録体2上に残った残
留トナー層である。
【0131】図8(b)では、記録体2に磁気ブラシか
ら熱定着性トナー53の一部が溶融、転写されて溶融トナ
ー層56が形成され、次いで記録紙8に溶融トナー層56が
転写、定着されて記録画像11が形成される要部を示して
いる。可視化されたトナー層56が形成された記録体2の
転写部には、そのトナー層56と密着するように、記録紙
8が加圧転写手段としての加圧ローラ36によって押圧さ
れており、記録体2と加圧ローラ36との回転に伴って記
録紙8が搬送される。光照射手段7からの照射光17、発
熱部18は、それぞれ図1、図4〜図7と同様である。ま
た、この加圧転写手段にも、加圧ローラ36の他に、周面
加圧体9を用いることができる。
ら熱定着性トナー53の一部が溶融、転写されて溶融トナ
ー層56が形成され、次いで記録紙8に溶融トナー層56が
転写、定着されて記録画像11が形成される要部を示して
いる。可視化されたトナー層56が形成された記録体2の
転写部には、そのトナー層56と密着するように、記録紙
8が加圧転写手段としての加圧ローラ36によって押圧さ
れており、記録体2と加圧ローラ36との回転に伴って記
録紙8が搬送される。光照射手段7からの照射光17、発
熱部18は、それぞれ図1、図4〜図7と同様である。ま
た、この加圧転写手段にも、加圧ローラ36の他に、周面
加圧体9を用いることができる。
【0132】図8の画像形成装置50によれば、まず、記
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー供給手段51
により、トナー槽52内に貯蔵された熱定着性トナー53
が、スリーブ54と磁極ローラ55により記録体2表面に磁
気ブラシとして均一に供給される。次に、電源10により
導電性支持体3と透光性導電層5とを介して光導電層4
に電圧を印加しつつ、光照射手段7から記録画像に対応
したパルス状の照射光17を、記録体2の透光性表面保護
層6側から光導電層4に照射する。この光照射を受けた
光導電層4の発熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から
抵抗の低い明抵抗状態に変化して、印加電圧による電流
が流れてジュール熱が発生するので、記録体2の表面温
度が記録画像に対応して上昇する。そして、この温度上
昇により光照射OFF後も高い温度が継続されて、それ
に対応した熱定着性トナー53の一部が熱溶融し、記録体
2に溶融、転写が行なわれ、主走査方向の画像形成が行
なわれる。さらに、連続して記録画像に対応した光照射
を続けることにより、記録体2の回転に応じて副走査方
向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録体2上
には溶融トナー層56が形成される。
録体2の外側に光照射手段7を固定して、記録体2を一
定の記録速度で回転させる。そして、トナー供給手段51
により、トナー槽52内に貯蔵された熱定着性トナー53
が、スリーブ54と磁極ローラ55により記録体2表面に磁
気ブラシとして均一に供給される。次に、電源10により
導電性支持体3と透光性導電層5とを介して光導電層4
に電圧を印加しつつ、光照射手段7から記録画像に対応
したパルス状の照射光17を、記録体2の透光性表面保護
層6側から光導電層4に照射する。この光照射を受けた
光導電層4の発熱部18では、抵抗の高い暗抵抗状態から
抵抗の低い明抵抗状態に変化して、印加電圧による電流
が流れてジュール熱が発生するので、記録体2の表面温
度が記録画像に対応して上昇する。そして、この温度上
昇により光照射OFF後も高い温度が継続されて、それ
に対応した熱定着性トナー53の一部が熱溶融し、記録体
2に溶融、転写が行なわれ、主走査方向の画像形成が行
なわれる。さらに、連続して記録画像に対応した光照射
を続けることにより、記録体2の回転に応じて副走査方
向の画像形成が行なわれるので、その結果、記録体2上
には溶融トナー層56が形成される。
【0133】この溶融トナー層56は、発熱部18上で溶融
した状態のまま記録体2の回転によって順次移動し、記
録部より遠ざかり、次の転写部で加圧ローラ36によって
押圧された記録紙8に転写、定着される。
した状態のまま記録体2の回転によって順次移動し、記
録部より遠ざかり、次の転写部で加圧ローラ36によって
押圧された記録紙8に転写、定着される。
【0134】その後、発熱部18は、次の冷却手段12で冷
やされて再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は
流れなくなって記録体2の表面温度が下がる。また、転
写されずに記録体2上に残った残留トナー層57は、記録
体2の回転によってトナー供給手段51に戻ると、スリー
ブ54により掻き落とされてトナー槽52に回収され、再使
用される。ここで、トナー供給手段51に別途設けたクリ
ーニングブレード等の回収手段(図示せず)によって回
収して、廃棄してもよい。
やされて再び抵抗の高い暗抵抗状態に戻るので、電流は
流れなくなって記録体2の表面温度が下がる。また、転
写されずに記録体2上に残った残留トナー層57は、記録
体2の回転によってトナー供給手段51に戻ると、スリー
ブ54により掻き落とされてトナー槽52に回収され、再使
用される。ここで、トナー供給手段51に別途設けたクリ
ーニングブレード等の回収手段(図示せず)によって回
収して、廃棄してもよい。
【0135】画像形成装置38、46、50において、主要な
構成部材は画像形成装置1、22、31と同様である。主な
相違点について、以下詳述する。熱定着性トナー42、53
には乾式と湿式の現像剤があり、乾式であれば、キャリ
アとトナーからなる2成分系、およびトナーのみからな
る1成分系がある。2成分系現像剤は、キャリアとして
100〜300 メッシュの鉄粉もしくは表面に酸化処理や樹
脂コート処理を施した鉄粉あるいはフェライト等の磁性
粉を用い、トナーとして一般に10μm以下の絶縁性微粒
子の着色樹脂粉末を用いるものであり、両者の摩擦によ
ってトナーに電荷を与えるとともに、磁力によってスリ
ーブ43、54上に形成されるキャリアによる磁気ブラシに
トナーを保持して、その磁気ブラシを記録体2あるいは
周面加圧体9の表面に接触させてトナー層40、47等を形
成し、あるいはトナー42、53を供給する。
構成部材は画像形成装置1、22、31と同様である。主な
相違点について、以下詳述する。熱定着性トナー42、53
には乾式と湿式の現像剤があり、乾式であれば、キャリ
アとトナーからなる2成分系、およびトナーのみからな
る1成分系がある。2成分系現像剤は、キャリアとして
100〜300 メッシュの鉄粉もしくは表面に酸化処理や樹
脂コート処理を施した鉄粉あるいはフェライト等の磁性
粉を用い、トナーとして一般に10μm以下の絶縁性微粒
子の着色樹脂粉末を用いるものであり、両者の摩擦によ
ってトナーに電荷を与えるとともに、磁力によってスリ
ーブ43、54上に形成されるキャリアによる磁気ブラシに
トナーを保持して、その磁気ブラシを記録体2あるいは
周面加圧体9の表面に接触させてトナー層40、47等を形
成し、あるいはトナー42、53を供給する。
【0136】このトナーは、低分子ポリスチレン、スチ
レン−アクリル共重合体、ポリエステル系、ロジン変性
マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、各種
石油系樹脂、スチレンブタジエン樹脂、シェラック等
の、比較的もろくて粉砕し易い低融点の熱可塑性樹脂
に、カーボンブラック、フタロシアニン等の着色顔料や
オイルブラック等の油溶性染料、オレイン酸等の添加剤
を均一に分散混合したものを、種々の方法で粒径1〜10
μm程度に微粉化したものである。このトナーの摩擦帯
電性および極性は、主構成材料であるバインダー樹脂の
摩擦帯電系列、電気抵抗、誘電率、あるいは添加剤であ
る顔料、染料、電荷制御剤、外添剤に支配される。その
電気抵抗率は、高湿下でも帯電電荷を維持できるよう
に、1012Ω・cm以上であることが望ましい。なお、こ
のトナーも顔料や染料を適宜選択することにより、黒色
画像用あるいは、赤、マゼンタ、イエロー、シアン等の
カラー画像用のトナーとすることができる。
レン−アクリル共重合体、ポリエステル系、ロジン変性
マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、各種
石油系樹脂、スチレンブタジエン樹脂、シェラック等
の、比較的もろくて粉砕し易い低融点の熱可塑性樹脂
に、カーボンブラック、フタロシアニン等の着色顔料や
オイルブラック等の油溶性染料、オレイン酸等の添加剤
を均一に分散混合したものを、種々の方法で粒径1〜10
μm程度に微粉化したものである。このトナーの摩擦帯
電性および極性は、主構成材料であるバインダー樹脂の
摩擦帯電系列、電気抵抗、誘電率、あるいは添加剤であ
る顔料、染料、電荷制御剤、外添剤に支配される。その
電気抵抗率は、高湿下でも帯電電荷を維持できるよう
に、1012Ω・cm以上であることが望ましい。なお、こ
のトナーも顔料や染料を適宜選択することにより、黒色
画像用あるいは、赤、マゼンタ、イエロー、シアン等の
カラー画像用のトナーとすることができる。
【0137】他方、1成分系現像剤は、一般に磁性トナ
ーを用いるものであり、スリーブ43、54上にトナーのみ
で磁気ブラシを形成し、それを記録体2あるいは周面加
圧体9の表面に接触させてトナー層40、47等を形成し、
あるいはトナー42、53を供給する。このトナーは、各種
天然蝋、ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の低分子量樹脂か
らなるバインダー樹脂に、マグネタイトやフェライト等
の磁性粉、および着色顔料や染料、各種添加剤を均一に
分散混合したものを、種々の方法で粒径1〜10μm程度
に微粉化したものである。このトナーへの帯電付与は、
スリーブとの摩擦、相互摩擦、静電誘導等により行なわ
れる。その電気抵抗率は、使用する帯電付与方式に応じ
て、導電性から絶縁性まで(約103 〜1015Ω・cm)調
整される。
ーを用いるものであり、スリーブ43、54上にトナーのみ
で磁気ブラシを形成し、それを記録体2あるいは周面加
圧体9の表面に接触させてトナー層40、47等を形成し、
あるいはトナー42、53を供給する。このトナーは、各種
天然蝋、ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の低分子量樹脂か
らなるバインダー樹脂に、マグネタイトやフェライト等
の磁性粉、および着色顔料や染料、各種添加剤を均一に
分散混合したものを、種々の方法で粒径1〜10μm程度
に微粉化したものである。このトナーへの帯電付与は、
スリーブとの摩擦、相互摩擦、静電誘導等により行なわ
れる。その電気抵抗率は、使用する帯電付与方式に応じ
て、導電性から絶縁性まで(約103 〜1015Ω・cm)調
整される。
【0138】また現像剤としては、上記と同様のトナー
を液体中に分散させてトナー槽41、52中に貯蔵し、スリ
ーブ43、54によって記録体2表面に搬送して塗布する、
いわゆる湿式のものであってもよい。
を液体中に分散させてトナー槽41、52中に貯蔵し、スリ
ーブ43、54によって記録体2表面に搬送して塗布する、
いわゆる湿式のものであってもよい。
【0139】これら熱定着性トナー42、53は、静電気
力、磁気力、電荷注入作用、ファンデルワールス力等に
より、記録体2表面に塗布され、トナー層40、47等が形
成される。そして、トナー層40、47等の厚みと均一性
は、記録体2とスリーブ43、54の回転速度の調整等によ
って制御され、厚みは1〜20μm、好適には2〜10μm
の範囲に設定されるのがよく、この範囲であれば、所望
の記録濃度を安定して得ることができると共に、記録部
での溶融、転写、定着、残留トナー層45、49、57の回収
等を効率良く行なうことができる。
力、磁気力、電荷注入作用、ファンデルワールス力等に
より、記録体2表面に塗布され、トナー層40、47等が形
成される。そして、トナー層40、47等の厚みと均一性
は、記録体2とスリーブ43、54の回転速度の調整等によ
って制御され、厚みは1〜20μm、好適には2〜10μm
の範囲に設定されるのがよく、この範囲であれば、所望
の記録濃度を安定して得ることができると共に、記録部
での溶融、転写、定着、残留トナー層45、49、57の回収
等を効率良く行なうことができる。
【0140】トナー塗布手段39もしくはトナー供給手段
51において、トナー42、53は、磁極ローラ44、55の磁力
によりスリーブ43、54上に保持されて、記録体2表面に
まで搬送される。その搬送には、磁極ローラ44、55を固
定してスリーブ43、54を回転してもよく、スリーブ43、
54を固定して内部の磁極ローラ44、55を回転させてもよ
い。また、転写部において転写されなかった残留トナー
層45、49、57は、記録体2の回転によってトナー塗布手
段39もしくはトナー供給手段51にまで戻って来ると、ス
リーブ43、54の磁気ブラシによって掻き落とされ、磁力
により回収されて、再利用される。また、別途設けた回
収手段によって回収して、廃棄してもよい。
51において、トナー42、53は、磁極ローラ44、55の磁力
によりスリーブ43、54上に保持されて、記録体2表面に
まで搬送される。その搬送には、磁極ローラ44、55を固
定してスリーブ43、54を回転してもよく、スリーブ43、
54を固定して内部の磁極ローラ44、55を回転させてもよ
い。また、転写部において転写されなかった残留トナー
層45、49、57は、記録体2の回転によってトナー塗布手
段39もしくはトナー供給手段51にまで戻って来ると、ス
リーブ43、54の磁気ブラシによって掻き落とされ、磁力
により回収されて、再利用される。また、別途設けた回
収手段によって回収して、廃棄してもよい。
【0141】これらの画像形成装置38、46、50に用いら
れる光感熱記録体2の表面保護層6には、画像形成装置
1、22、31と同様のものが使用できる。前記の樹脂材料
を用いた表面保護層6では、熱定着性トナーの分離性が
良く、それにより良好な記録画像が得られる。
れる光感熱記録体2の表面保護層6には、画像形成装置
1、22、31と同様のものが使用できる。前記の樹脂材料
を用いた表面保護層6では、熱定着性トナーの分離性が
良く、それにより良好な記録画像が得られる。
【0142】画像形成装置38、46、50における表面保護
層6の厚みも、0.01〜25μm、好適には 0.1〜15μmの
範囲がよい。この範囲より薄いと、表面保護の機能を持
たせることができず、また層厚の制御も難しくなる。一
方、この範囲より厚いと、膜面方向への熱拡散が大きく
なったり、発熱部18から記録体2表面への熱伝導が低下
して、画像の解像度が悪化したり、画像の濃度不足を生
じたりする。
層6の厚みも、0.01〜25μm、好適には 0.1〜15μmの
範囲がよい。この範囲より薄いと、表面保護の機能を持
たせることができず、また層厚の制御も難しくなる。一
方、この範囲より厚いと、膜面方向への熱拡散が大きく
なったり、発熱部18から記録体2表面への熱伝導が低下
して、画像の解像度が悪化したり、画像の濃度不足を生
じたりする。
【0143】上記のような画像形成装置38、46、50によ
れば、画像形成装置1、22、31と同様に、記録画像の高
解像度化が容易に達成でき、信頼性が高く、長寿命で、
かつ低コストの画像形成装置が提供できる。また、光導
電層4に対する熱ストレスが集中しないので信頼性が高
くなるのに加えて、発熱部18の冷却時間を十分長く取れ
るので高速記録が可能となる。さらに、記録体2の特性
の変動や磨耗の問題がほとんどなく、長期に亘って安定
した記録画像が得られる。その上、画像の記録には記録
体2あるいは周面加圧体9上に層形成もしくは熱融着し
た熱定着性トナーを用いるため、普通紙やOHPシート
等の記録紙8への記録が可能になり、さらに、熱溶融性
インクの場合のような温度制御も必要なくなるので、装
置の構成が簡略化され、信頼性も高くなり、ランニング
コストも低減できる。
れば、画像形成装置1、22、31と同様に、記録画像の高
解像度化が容易に達成でき、信頼性が高く、長寿命で、
かつ低コストの画像形成装置が提供できる。また、光導
電層4に対する熱ストレスが集中しないので信頼性が高
くなるのに加えて、発熱部18の冷却時間を十分長く取れ
るので高速記録が可能となる。さらに、記録体2の特性
の変動や磨耗の問題がほとんどなく、長期に亘って安定
した記録画像が得られる。その上、画像の記録には記録
体2あるいは周面加圧体9上に層形成もしくは熱融着し
た熱定着性トナーを用いるため、普通紙やOHPシート
等の記録紙8への記録が可能になり、さらに、熱溶融性
インクの場合のような温度制御も必要なくなるので、装
置の構成が簡略化され、信頼性も高くなり、ランニング
コストも低減できる。
【0144】また、画像形成装置38、46、50によれば、
普通紙へのトナーの定着は記録部もしくは転写部で行な
われ、通常の電子写真方式のような熱定着器を必ずしも
必要としないので、装置の小型化が可能になるととも
に、定着器からの熱の問題も無くなり、さらに消費電力
も低減できる。
普通紙へのトナーの定着は記録部もしくは転写部で行な
われ、通常の電子写真方式のような熱定着器を必ずしも
必要としないので、装置の小型化が可能になるととも
に、定着器からの熱の問題も無くなり、さらに消費電力
も低減できる。
【0145】以下、具体例を示す。 〔例1〕まず、以下のようにして光感熱記録体を作製し
た。絶縁性支持体として外径30mm、長さ 260mm、肉
厚 1.8mmのボロンシリケートガラス(パイレックスガ
ラス)を用い、その表面に導電層として電子ビーム蒸着
法により、膜厚 0.2μmのCr層を形成した。次いで、
光導電層として容量結合型グロー放電分解法により、表
1の条件で膜厚1μmのP型a−Si層と膜厚1μmの
I型a−Si層とを順次堆積した。さらに、活性反応蒸
着法により、表2の条件で膜厚 0.2μmのインジウム・
スズ・酸化物(ITO)からなる透光性導電層を形成
し、最後に透光性表面保護層としてRFスパッタリング
法により、膜厚1μmの耐酸化性のSiO2 層と、膜厚
1μmの耐磨耗性のTa2 O5 層とを、順次堆積した。
このようにして、図3(b)の構成の光感熱記録体Aを
作製した。この記録体Aについては、光導電層の暗抵抗
値、および波長 685nm、光エネルギー4μJ/cm2
に対する明抵抗値を測定し、その結果を表1に併記し
た。
た。絶縁性支持体として外径30mm、長さ 260mm、肉
厚 1.8mmのボロンシリケートガラス(パイレックスガ
ラス)を用い、その表面に導電層として電子ビーム蒸着
法により、膜厚 0.2μmのCr層を形成した。次いで、
光導電層として容量結合型グロー放電分解法により、表
1の条件で膜厚1μmのP型a−Si層と膜厚1μmの
I型a−Si層とを順次堆積した。さらに、活性反応蒸
着法により、表2の条件で膜厚 0.2μmのインジウム・
スズ・酸化物(ITO)からなる透光性導電層を形成
し、最後に透光性表面保護層としてRFスパッタリング
法により、膜厚1μmの耐酸化性のSiO2 層と、膜厚
1μmの耐磨耗性のTa2 O5 層とを、順次堆積した。
このようにして、図3(b)の構成の光感熱記録体Aを
作製した。この記録体Aについては、光導電層の暗抵抗
値、および波長 685nm、光エネルギー4μJ/cm2
に対する明抵抗値を測定し、その結果を表1に併記し
た。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】光照射手段としては、記録密度300 dpi
(ドット/インチ)、照射光ビームサイズ約80μm角、
記録幅 216mm、1ラインのドット数2560ドット、発光
波長685nm、照射光エネルギー4μJ/cm2 (1ラ
イン当りの光照射時間4ミリ秒)、光量ばらつき±20%
以下のLEDプリンタアレイヘッドを用いた。
(ドット/インチ)、照射光ビームサイズ約80μm角、
記録幅 216mm、1ラインのドット数2560ドット、発光
波長685nm、照射光エネルギー4μJ/cm2 (1ラ
イン当りの光照射時間4ミリ秒)、光量ばらつき±20%
以下のLEDプリンタアレイヘッドを用いた。
【0149】光感熱記録体Aおよび上記のLEDプリン
タアレイヘッドを、図1に示した構成の画像形成装置1
に装着し、市販の感熱記録紙を用いて、20mm/秒の記
録速度(A4用紙約4枚/分相当)で、印加電圧20V
(10V/μm)の条件で画像形成を行なった。このとき
の感熱記録エネルギーは、約 0.4mJ/dotであっ
た。このようにして得られた画像を評価したところ、画
像濃度がO.D.(光学記録濃度)1.3 と十分な濃度
で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
タアレイヘッドを、図1に示した構成の画像形成装置1
に装着し、市販の感熱記録紙を用いて、20mm/秒の記
録速度(A4用紙約4枚/分相当)で、印加電圧20V
(10V/μm)の条件で画像形成を行なった。このとき
の感熱記録エネルギーは、約 0.4mJ/dotであっ
た。このようにして得られた画像を評価したところ、画
像濃度がO.D.(光学記録濃度)1.3 と十分な濃度
で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
【0150】また、感熱記録紙に替えて、普通紙と熱転
写記録用の黒色インクフィルムを用いて同様の条件で画
像形成を行ない、得られた画像を評価したところ、画像
濃度がO.D.1.1 と十分な濃度で、300 dpiの解像
度を示す、同様に良好な画像品質の画像であった。
写記録用の黒色インクフィルムを用いて同様の条件で画
像形成を行ない、得られた画像を評価したところ、画像
濃度がO.D.1.1 と十分な濃度で、300 dpiの解像
度を示す、同様に良好な画像品質の画像であった。
【0151】〔例2〕本例では、以下のようにして光感
熱記録体を作製した。絶縁性支持体として外径30mm、
長さ 260mm、肉厚 1.8mmのボロンシリケートガラス
(パイレックスガラス)を用い、その表面に導電層とし
て電子ビーム蒸着法により、膜厚0.2μmのCr層を形
成した。次いで、光導電層として容量結合型グロー放電
分解法により、表1の条件で膜厚1μmのP型a−Si
層と膜厚1μmのI型a−Si層とを順次堆積した。さ
らに、活性反応蒸着法により、表2の条件で膜厚0.2 μ
mのインジウム・スズ・酸化物(ITO)からなる透光
性導電層を形成し、最後に透光性表面保護層として光導
電層と同様の容量結合型グロー放電分解法により、表3
の条件で膜厚2μmの耐酸化性、耐熱性、耐磨耗性、イ
ンク分離性、トナー分離性に優れたa−SiC層を堆積
した。このようにして、図3(b)の構成の光感熱記録
体Bを作製した。この記録体Bのa−SiC層について
は、その暗抵抗値の測定結果を表3に併記した。
熱記録体を作製した。絶縁性支持体として外径30mm、
長さ 260mm、肉厚 1.8mmのボロンシリケートガラス
(パイレックスガラス)を用い、その表面に導電層とし
て電子ビーム蒸着法により、膜厚0.2μmのCr層を形
成した。次いで、光導電層として容量結合型グロー放電
分解法により、表1の条件で膜厚1μmのP型a−Si
層と膜厚1μmのI型a−Si層とを順次堆積した。さ
らに、活性反応蒸着法により、表2の条件で膜厚0.2 μ
mのインジウム・スズ・酸化物(ITO)からなる透光
性導電層を形成し、最後に透光性表面保護層として光導
電層と同様の容量結合型グロー放電分解法により、表3
の条件で膜厚2μmの耐酸化性、耐熱性、耐磨耗性、イ
ンク分離性、トナー分離性に優れたa−SiC層を堆積
した。このようにして、図3(b)の構成の光感熱記録
体Bを作製した。この記録体Bのa−SiC層について
は、その暗抵抗値の測定結果を表3に併記した。
【0152】
【表3】
【0153】この光感熱記録体Bおよび〔例1〕と同じ
LEDプリンタアレイヘッドを、図5に示した構成の画
像形成装置31に装着し、インク槽に熱溶融性インクを入
れて温度 150℃に制御し、ヒートローラにより記録体B
の表面に、厚み約6μmの熱溶融性インク層を形成し
た。そして、記録紙に市販の普通紙を用いて、20mm/
秒の記録速度で、印加電圧20V(10V/μm)の条件で
画像形成を行なった。このときの感熱記録エネルギー
は、約 0.4mJ/dotであった。このようにして得ら
れた画像を評価したところ、画像濃度がO.D. 1.2と
十分な濃度で、300dpiの解像度を示す、良好な画像
品質の画像であった。
LEDプリンタアレイヘッドを、図5に示した構成の画
像形成装置31に装着し、インク槽に熱溶融性インクを入
れて温度 150℃に制御し、ヒートローラにより記録体B
の表面に、厚み約6μmの熱溶融性インク層を形成し
た。そして、記録紙に市販の普通紙を用いて、20mm/
秒の記録速度で、印加電圧20V(10V/μm)の条件で
画像形成を行なった。このときの感熱記録エネルギー
は、約 0.4mJ/dotであった。このようにして得ら
れた画像を評価したところ、画像濃度がO.D. 1.2と
十分な濃度で、300dpiの解像度を示す、良好な画像
品質の画像であった。
【0154】〔例3〕本例では、〔例2〕と同じ光感熱
記録体Bおよび〔例1〕と同じLEDプリンタアレイヘ
ッドを、図8に示した構成の画像形成装置50に装着し、
フェライトを含有したバインダー樹脂からなる磁性キャ
リア(粒径 100μm、電気抵抗率1010Ω・cm)とカー
ボンブラックを含有したバインダ樹脂からなる黒色の絶
縁性トナー(粒径7μm、電気抵抗率1015Ω・cm)を
混合した2成分系現像剤をトナー塗布手段に装填し、磁
極ローラを固定してスリーブを回転することでトナーを
記録体Bの表面に搬送し、厚み12μmのトナー層を形成
した。そして、記録紙に市販の普通紙を用いて、20mm
/秒の記録速度で、印加電圧20V(10V/μm)の条件
で画像形成を行なった。このときの感熱記録エネルギー
は、約 0.4mJ/dotであった。このようにして得ら
れた画像を評価したところ、画像濃度がO.D.1.2 と
十分な濃度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像
品質の画像であった。
記録体Bおよび〔例1〕と同じLEDプリンタアレイヘ
ッドを、図8に示した構成の画像形成装置50に装着し、
フェライトを含有したバインダー樹脂からなる磁性キャ
リア(粒径 100μm、電気抵抗率1010Ω・cm)とカー
ボンブラックを含有したバインダ樹脂からなる黒色の絶
縁性トナー(粒径7μm、電気抵抗率1015Ω・cm)を
混合した2成分系現像剤をトナー塗布手段に装填し、磁
極ローラを固定してスリーブを回転することでトナーを
記録体Bの表面に搬送し、厚み12μmのトナー層を形成
した。そして、記録紙に市販の普通紙を用いて、20mm
/秒の記録速度で、印加電圧20V(10V/μm)の条件
で画像形成を行なった。このときの感熱記録エネルギー
は、約 0.4mJ/dotであった。このようにして得ら
れた画像を評価したところ、画像濃度がO.D.1.2 と
十分な濃度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像
品質の画像であった。
【0155】〔例4〕本例では、〔例1〕の光感熱記録
体Aを作製するにあたって、光導電層を表4の条件によ
り堆積し、他は記録体Aと同様にして、光感熱記録体C
〜Gを作製した。
体Aを作製するにあたって、光導電層を表4の条件によ
り堆積し、他は記録体Aと同様にして、光感熱記録体C
〜Gを作製した。
【0156】
【表4】
【0157】これら光感熱記録体C〜Gを画像形成装置
1に装着し、〔例1〕と同様に、感熱記録紙および普通
紙に画像形成を行なった。そして、得られた画像を評価
したところ、いずれも画像濃度がO.D.1.3 と十分な
濃度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の
画像であった。
1に装着し、〔例1〕と同様に、感熱記録紙および普通
紙に画像形成を行なった。そして、得られた画像を評価
したところ、いずれも画像濃度がO.D.1.3 と十分な
濃度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の
画像であった。
【0158】〔例5〕本例では、〔例2〕の光感熱記録
体Bを作製するにあたって、光導電層を表4の条件によ
り堆積し、他は記録体Bと同様にして、光感熱記録体H
〜Lを作製した。
体Bを作製するにあたって、光導電層を表4の条件によ
り堆積し、他は記録体Bと同様にして、光感熱記録体H
〜Lを作製した。
【0159】これら光感熱記録体H〜Lを画像形成装置
31および画像形成装置50に装着し、〔例2〕および〔例
3〕と同様に、普通紙に画像形成を行なった。そして、
得られた画像を評価したところ、いずれも画像濃度が
O.D.1.2 と十分な濃度で、300 dpiの解像度を示
す、良好な画像品質の画像であった。
31および画像形成装置50に装着し、〔例2〕および〔例
3〕と同様に、普通紙に画像形成を行なった。そして、
得られた画像を評価したところ、いずれも画像濃度が
O.D.1.2 と十分な濃度で、300 dpiの解像度を示
す、良好な画像品質の画像であった。
【0160】〔例6〕〔例2〕および〔例5〕と同様に
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図4に示した構
成の画像形成装置22に装着して、記録体2の表面に形成
した熱溶融性インク層24を溶融・転写して、普通紙に画
像形成を行なった。そして、得られた画像を評価したと
ころ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃度
で、300dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図4に示した構
成の画像形成装置22に装着して、記録体2の表面に形成
した熱溶融性インク層24を溶融・転写して、普通紙に画
像形成を行なった。そして、得られた画像を評価したと
ころ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃度
で、300dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
【0161】〔例7〕〔例3〕および〔例5〕と同様に
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図6に示した構
成の画像形成装置38ならびに図7に示した構成の画像形
成装置46に装着して、記録体2の表面に形成した熱定着
性トナー層40もしくは周面加圧体9の表面に形成した熱
定着性トナー層47を溶融、転写、定着して、普通紙に画
像形成を行なった。そして、得られた画像を評価したと
ころ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃度
で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図6に示した構
成の画像形成装置38ならびに図7に示した構成の画像形
成装置46に装着して、記録体2の表面に形成した熱定着
性トナー層40もしくは周面加圧体9の表面に形成した熱
定着性トナー層47を溶融、転写、定着して、普通紙に画
像形成を行なった。そして、得られた画像を評価したと
ころ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃度
で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画像
であった。
【0162】〔例8〕〔例3〕および〔例5〕と同様に
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図8に示した構
成の画像形成装置50に装着して、トナー供給手段51によ
り熱定着性トナー53を供給し、熱溶融して記録体2の表
面に形成した溶融トナー層56を転写、定着して、普通紙
に画像形成を行なった。そして、得られた画像を評価し
たところ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃
度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画
像であった。
して、光感熱記録体B、H〜Lを用い、図8に示した構
成の画像形成装置50に装着して、トナー供給手段51によ
り熱定着性トナー53を供給し、熱溶融して記録体2の表
面に形成した溶融トナー層56を転写、定着して、普通紙
に画像形成を行なった。そして、得られた画像を評価し
たところ、いずれも画像濃度がO.D.1.2 と十分な濃
度で、300 dpiの解像度を示す、良好な画像品質の画
像であった。
【0163】以上の結果に基づいて、本発明と従来の画
像形成装置について、その記録特性の比較結果を、表5
にまとめた。
像形成装置について、その記録特性の比較結果を、表5
にまとめた。
【0164】
【表5】
【0165】表5より、本発明の光感熱記録方式の画像
形成装置は、従来の感熱記録方式または電子写真方式の
画像形成装置に比べて優れた特長を有することが分か
る。
形成装置は、従来の感熱記録方式または電子写真方式の
画像形成装置に比べて優れた特長を有することが分か
る。
【0166】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の画像形成装
置によれば、電子写真方式と同等の画像品質および記録
速度を確保しつつ画像記録プロセスを減らして、装置の
小型化と低コスト化ならびにメンテナンス作業の低減を
図り、オゾンの発生も無くて環境問題を引き起こさな
い、画像の再現性や解像度の優れた画像形成装置を提供
することができた。また、感熱記録方式に比べて記録体
の構成をシンプルにして、製造し易く信頼性も高い記録
体としつつ画像の解像度を高め、記録速度が速い、高画
質で長寿命の画像形成装置を提供することができた。
置によれば、電子写真方式と同等の画像品質および記録
速度を確保しつつ画像記録プロセスを減らして、装置の
小型化と低コスト化ならびにメンテナンス作業の低減を
図り、オゾンの発生も無くて環境問題を引き起こさな
い、画像の再現性や解像度の優れた画像形成装置を提供
することができた。また、感熱記録方式に比べて記録体
の構成をシンプルにして、製造し易く信頼性も高い記録
体としつつ画像の解像度を高め、記録速度が速い、高画
質で長寿命の画像形成装置を提供することができた。
【0167】また、本発明の画像形成装置によれば、記
録速度が速い光感熱記録方式の画像形成装置を提供する
ことができ、記録体の光導電層に高硬度で耐熱性にも優
れたa−Si系光導電層を使用し、記録体の外側に配設
された光照射手段によって光信号として書き込んだ記録
情報を熱に変換させて感熱記録を行なう、高画質で画像
特性の安定した、高信頼性の光感熱記録方式の画像形成
装置を提供することができた。そして、光照射手段を記
録体の外側に配設できることにより、光照射手段のサイ
ズや種類によらない、設計に自由度のある画像形成装置
を提供することができた。
録速度が速い光感熱記録方式の画像形成装置を提供する
ことができ、記録体の光導電層に高硬度で耐熱性にも優
れたa−Si系光導電層を使用し、記録体の外側に配設
された光照射手段によって光信号として書き込んだ記録
情報を熱に変換させて感熱記録を行なう、高画質で画像
特性の安定した、高信頼性の光感熱記録方式の画像形成
装置を提供することができた。そして、光照射手段を記
録体の外側に配設できることにより、光照射手段のサイ
ズや種類によらない、設計に自由度のある画像形成装置
を提供することができた。
【0168】本発明の光感熱記録体を用いる画像形成装
置では、その光感熱記録体の作製において、発熱素子の
分割形成や微細電極パターンの形成、あるいは分割駆動
用の多数のICチップも不要となり、記録体の構成が単
純になるとともに、記録電力の供給も一つの電源からの
一括供給で済むため、その構成も単純化できる。
置では、その光感熱記録体の作製において、発熱素子の
分割形成や微細電極パターンの形成、あるいは分割駆動
用の多数のICチップも不要となり、記録体の構成が単
純になるとともに、記録電力の供給も一つの電源からの
一括供給で済むため、その構成も単純化できる。
【0169】本発明の画像形成装置の記録部では、主走
査方向の記録は記録情報に基づく光照射を1ライン単位
で行なえるので、主走査方向の1ラインの記録を同時に
行なうことができ、一方、副走査方向の記録は筒状の記
録体の回転に伴って発熱部を順次移動して行なうため、
発熱部の冷却を待つ時間が不要となる。従って、感熱記
録における記録速度を極めて速くすることができる。そ
して、記録体は記録紙の移動に伴って回転するため、記
録体の磨耗は極めて少なく、しかも、記録体には長寿命
で安定性に優れたa−Si系の光導電層を用い、透光性
の表面保護層も形成しているので、長期に亘って安定し
た記録画像が得られる耐久性に優れた画像形成装置とな
る。
査方向の記録は記録情報に基づく光照射を1ライン単位
で行なえるので、主走査方向の1ラインの記録を同時に
行なうことができ、一方、副走査方向の記録は筒状の記
録体の回転に伴って発熱部を順次移動して行なうため、
発熱部の冷却を待つ時間が不要となる。従って、感熱記
録における記録速度を極めて速くすることができる。そ
して、記録体は記録紙の移動に伴って回転するため、記
録体の磨耗は極めて少なく、しかも、記録体には長寿命
で安定性に優れたa−Si系の光導電層を用い、透光性
の表面保護層も形成しているので、長期に亘って安定し
た記録画像が得られる耐久性に優れた画像形成装置とな
る。
【0170】さらに、本発明の画像形成装置では、主走
査方向の記録において分割駆動による発熱を行なわない
ので、1ラインの記録に対する発熱部の発熱時間を1ラ
インの記録時間にまで長く設定することができるため、
低い印加電圧でも熱溶融性インクまたは熱定着性トナー
の熱溶融が可能となるとともに、発熱部の冷却時間を十
分長く取れるので高速記録が可能となる。そして、記録
部における発熱部の位置が記録領域の全面に分散して存
在することになるため、熱ストレスが集中せず、発熱部
の熱ストレス回数を減少できる。そのため、安定した記
録を行なうことができ、記録体の寿命も長くなる。
査方向の記録において分割駆動による発熱を行なわない
ので、1ラインの記録に対する発熱部の発熱時間を1ラ
インの記録時間にまで長く設定することができるため、
低い印加電圧でも熱溶融性インクまたは熱定着性トナー
の熱溶融が可能となるとともに、発熱部の冷却時間を十
分長く取れるので高速記録が可能となる。そして、記録
部における発熱部の位置が記録領域の全面に分散して存
在することになるため、熱ストレスが集中せず、発熱部
の熱ストレス回数を減少できる。そのため、安定した記
録を行なうことができ、記録体の寿命も長くなる。
【0171】記録体もしくは周面加圧体の表面に熱溶融
性インクを塗布する本発明の請求項2または請求項3に
係る画像形成装置では、インクフィルムを使用する場合
に比べてインクの無駄が非常に小さくなり、普通紙記録
のランニングコストを著しく低減できる。
性インクを塗布する本発明の請求項2または請求項3に
係る画像形成装置では、インクフィルムを使用する場合
に比べてインクの無駄が非常に小さくなり、普通紙記録
のランニングコストを著しく低減できる。
【0172】記録体もしくは周面加圧体の表面に、熱定
着性トナーを塗布もしくは供給する本発明の請求項4ま
たは請求項5に係る画像形成装置では、熱溶融性インク
に相当する記録材の無駄が非常に小さく、熱溶融性イン
クの温度制御も不要となり、普通紙記録のランニングコ
ストを著しく低減できる。また、従来の電子写真方式の
ような熱定着器を必要としないので、装置の小型化が可
能になるとともに、定着器からの熱の問題が無くなり、
消費電力も低減できる。
着性トナーを塗布もしくは供給する本発明の請求項4ま
たは請求項5に係る画像形成装置では、熱溶融性インク
に相当する記録材の無駄が非常に小さく、熱溶融性イン
クの温度制御も不要となり、普通紙記録のランニングコ
ストを著しく低減できる。また、従来の電子写真方式の
ような熱定着器を必要としないので、装置の小型化が可
能になるとともに、定着器からの熱の問題が無くなり、
消費電力も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の実施例を示す概略構成図およびその要部拡大
図である。
形成装置の実施例を示す概略構成図およびその要部拡大
図である。
【図2】(a)および(b)は、従来の感熱記録方式お
よび本発明の光感熱記録方式における、記録信号とそれ
に対応する記録部の表面温度の変化を示す線図である。
よび本発明の光感熱記録方式における、記録信号とそれ
に対応する記録部の表面温度の変化を示す線図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の光感熱記録体の層
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
【図5】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
【図6】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
【図8】(a)および(b)は、それぞれ本発明の画像
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
形成装置の他の実施例を示す概略構成図およびその要部
拡大図である。
1、22、31、38、46、50・・・画像形成装置 2・・・・・・・・・・・・・光感熱記録体 3・・・・・・・・・・・・・導電性支持体 4・・・・・・・・・・・・・a−Si系光導電層 5・・・・・・・・・・・・・透光性導電層 6・・・・・・・・・・・・・透光性表面保護層 7・・・・・・・・・・・・・光照射手段 8・・・・・・・・・・・・・記録紙 9・・・・・・・・・・・・・周面加圧体 10・・・・・・・・・・・・・電源 11・・・・・・・・・・・・・記録画像 12・・・・・・・・・・・・・冷却手段 16・・・・・・・・・・・・・インクフィルム 23、32・・・・・・・・・・・インク塗布手段 26・・・・・・・・・・・・・熱溶融性インク 36・・・・・・・・・・・・・加圧転写手段 39・・・・・・・・・・・・・トナー塗布手段 51・・・・・・・・・・・・・トナー供給手段 42、53・・・・・・・・・・・熱定着性トナー
Claims (5)
- 【請求項1】 筒状の導電性支持体上に、アモルファス
シリコン系光導電層、透光性導電層及び透光性表面保護
層を順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体
の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感
熱記録体の外周面に感熱記録紙又はインクフィルムを重
ねた記録紙を面状に押圧する周面加圧体と、前記光感熱
記録体の外周面の温度を下げる冷却手段とを有する画像
形成装置。 - 【請求項2】 筒状の導電性支持体上に、アモルファス
シリコン系光導電層、透光性導電層及び透光性表面保護
層を順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体
の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感
熱記録体の外周面に記録紙を面状に押圧する周面加圧体
と、前記光感熱記録体の外周面の温度を下げる冷却手段
と、光感熱記録体の外周面に熱溶融性インクを塗布する
インク塗布手段とを有する画像形成装置。 - 【請求項3】 筒状の導電性支持体上に、アモルファス
シリコン系光導電層、透光性導電層及び透光性表面保護
層を順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体
の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感
熱記録体の外周面を面状に押圧する周面加圧体と、該周
面加圧体の表面に熱溶融性インクを塗布するインク塗布
手段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧する
加圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げる
冷却手段とを有する画像形成装置。 - 【請求項4】 請求項2または請求項3の画像形成装置
において、熱溶融性インクを塗布するインク塗布手段に
替えて、熱定着性トナーを塗布するトナー塗布手段を設
けたことを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項5】 筒状の導電性支持体上に、アモルファス
シリコン系光導電層、透光性導電層及び透光性表面保護
層を順次形成して成る光感熱記録体と、該光感熱記録体
の外側に、パルス光を照射する光照射手段と、前記光感
熱記録体の外周面に熱定着性トナーを供給するトナー供
給手段と、前記光感熱記録体の外周面に記録紙を押圧す
る加圧転写手段と、光感熱記録体の外周面の温度を下げ
る冷却手段とを有する画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19671194A JPH0858120A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19671194A JPH0858120A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0858120A true JPH0858120A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16362325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19671194A Pending JPH0858120A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0858120A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011020448A (ja) * | 2009-07-14 | 2011-02-03 | Palo Alto Research Center Inc | 画像形成システム |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP19671194A patent/JPH0858120A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011020448A (ja) * | 2009-07-14 | 2011-02-03 | Palo Alto Research Center Inc | 画像形成システム |
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