JPH0857055A - フェイスマスクの固定用ストラップ - Google Patents
フェイスマスクの固定用ストラップInfo
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Abstract
状をなす本体部1と、その両端部から円弧の接線方向に
直線状に延びた2つの耳部2とからなり、本体部には1
個もしくは複数個の開口窓3が設けられており、また更
には、本体部中心線の曲率半径rは15〜40cmで、
2つの耳部の軸の交差角度Rが100〜170度の範囲
に入るように形成した。 【効果】 緊急時にもフェイスマスクを簡単に正しく装
着することができ、長時間使用し、また患者の姿勢が変
わってもずれることがなく、フェイスマスクを安定して
確実に保持することができる。
Description
識を失い呼吸の停止した患者の、肺に強制的に空気また
は酸素を送り込んで換気をする人工呼吸や、外科手術時
の麻酔等に使用するフェイスマスクの固定用具に関する
ものである。
けではなく、多くの場合、心臓はしばらくの間動き続け
る。このような患者に対しては、直ちに人工呼吸を施さ
なければならない。特別な器具を必要とせずに直ちに行
える人工呼吸法としては、呼気吹込みによる人工呼吸
(マウスツーマウス/口対口)法や、人の手で行う用手
的人工呼吸法があるが、気道が確実に開いていなけれ
ば、肺に空気を送り込むことは出来ない。また、救急車
等で病院や救命救急センターに搬送する場合でも、長時
間、例えば30分以上かかる場合も少なくなく、この間
確実に気道(エアウエイ)を確保できる人工呼吸法が必
要となる。
顔面に鼻と口を覆うフェイスマスクを被せ、左手で気道
確保しながらマスクを保持し、右手でフェイスマスクの
頂部に接続したバッグを握りしめて加圧、送気するバッ
グマスク法がある。また、このような目的に適した機械
的な人工呼吸法としては、気管内挿管(経口、または経
鼻)、ツーウェイチューブ(食道、気管合体チューブ)
ラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウエイ、食道胃チ
ューブエアウエイ(食道閉鎖式エアウエイの改良型)な
どにより気道を確保し、これにバッグバルブを接続して
空気または酸素を送り込んで換気を行う方法がある。
4に示すように、フェイスマスク(30)に接続された
チューブ(31)を患者の食道(40)内に挿入し、フ
ェイスマスク(30)を患者の顔面に密着させて先端部
のバルーン(32)を膨張させることによって食道を閉
鎖し、ここでフェイスマスク(30)頂部のバッグ接続
口(33)にバッグバルブ(34)を接続して空気を送
入するものである。フェイスマスク(30)内に入った
空気は、患者の鼻腔や口腔を通って気管(41)に入
り、肺(43)の換気を行う。このとき、食道(40)
はバルーン(32)によって閉鎖されているので、空気
が胃(42)に入って胃が膨満することはない。
し、盛り上った丘背部にはチューブやバッグバルブを接
続するための開口部が設けられたプラスチック製のマス
ク本体と、その裾部周縁に接合され、患者の顔面に密着
させる際のクッションとなるドーナツ型形状のバルーン
とで構成されている。このような形状のマスクは、酸素
吸入や、外科手術時の麻酔の分野でも使用されている。
合、前記のように手で保持したり、紐で患者の頭部に括
りつける他、より固定し易くするため、図5に示すよう
なフェイスマスク固定用のストラップが使用されてい
る。図5(a)に示したストラップは伸縮性のある布製
で、その中央部を患者の後頭部に当て、両端部をフェイ
スマスクの両脇に付設されたストラップ取付具表面のマ
ジックテープ(登録商標)に貼り付けることにより、フ
ェイスマスクを固定する。しかし、このストラップは、
患者の頭部の姿勢変化により、例えば、顎を突き出して
頭部を後へ倒した場合、ストラップが首側へずれるな
ど、不安定でずれ易い欠点がある。
ム製で、その中央部を患者の後頭部に当て、多数の小孔
(50)を設けた両側の4本のベルト(51)を、フェ
イスマスクに設けた4本の爪にそれぞれ引っ掛けて固定
する。これはゴム製で形が定まらないため、患者の後頭
部に正しく当てる操作は容易ではなく、また、ベルトを
1本づつ引っ張ってフェイスマスクの爪に掛ける手間は
繁雑であり、特に緊急時には使いずらい問題がある。ま
た、装着が不安定でややずれ易いと言う問題もある。
等のフェイスマスクの装着、固定方法のこのような現状
に鑑みてなされたもので、その目的とする所は、緊急時
においても、迅速、容易で確実に装着できて取扱い易
く、且つフェイスマスクの顔面に対する装着、固定が安
定で、長時間ずれることのない、フェイスマスク固定用
のストラップを提供することにある。
安定であるが、顔面を横向きにしたり、首を屈曲位にし
た状態では、フェイスマスクがずれ易くなる問題があ
る。特に救急車等による搬送時には、場所が狭く、自動
車の走行による振動もあり制約が多いため、フェイスマ
スクがずれてバッグバルブ等で送入した空気や酸素の漏
れが生じ易く、漏れが生じないようにフェイスマスクを
長時間確実に保持することは、施術者にとって大変な苦
痛となる。本発明は、このような緊急を要する医療現場
における諸問題の解決に資するものである。
の帯状体であって、中心線が円弧状をなす本体部と、該
本体部の両端部から円弧の接線方向に直線状に延びた2
つの耳部とからなり、前記本体部には1個もしくは複数
個の開口窓を設けたことを特徴とし、またさらには、本
体部の中心線が半径15〜40cmの円弧状をなすと共
に、該本体部両端部から直線状に延びた2つの耳部の軸
が互いに100〜170度の角度で交差することを特徴
とするフェイスマスクの固定用ストラップである。
る。図1及び図2は本発明の一実施例となるフェイスマ
スクを示す図で、図3は本発明のフェイスマスクの使用
方法を説明するための図である。
ラップは、全体が湾曲した形状の帯状体であって、その
中心線が円弧状をなす本体部(1)と、本体部の両端部
から円弧の接線方向に直線状に延びた2つの耳部(2)
とからなり、本体部(1)には1個または複数個の開口
窓(3)が設けられている。
くとも耳部(2)の内面側は起毛布で調製するが、また
はベルベット式ファスナーの係合片が取りつけてあり、
図3(b)に示すように、本体部(1)の円弧の外周側
を上にして、患者の後頭部を包み込むようにして装着
し、図3(a)に示すようにフェイスマスク(30)の
両脇に付設されたストラップ固定具(34)に、両側の
耳部(2)をそれぞれ係合させて、フェイスマスク(3
0)を患者の顔面に装着、固定する。
曲率半径rは、15〜40cmの範囲とするが、一般的
には20〜33cm程度とするのが好ましい。また、本
体部(1)の両脇部から直線状に延びた2つの耳部
(2)の軸が互いに交差する角度Rは、100〜170
度の範囲、好ましくは110〜130度とするのがよ
い。図2から分かるように一般に、曲率半径rが小さく
なれば、交差角度Rも小さくなり、逆にrが大きくなれ
ばRも大きくなる。また、本体部(1)のサイズ(長
さ)が大きくなれば、耳部(2)の軸の交差角度Rは一
般的に小さくなる。使用可能な範囲は、曲率半径r、交
差角度Rと本体部(1)のサイズの3つの要素によって
決まるが、実際的には、サイズの異なる固定用ストラッ
プを製作する場合、本体部(1)のサイズと曲率半径r
を変えることで対応し、交差角度Rはあまり大きく変え
ないのが、使い易く好ましい。
っても異なるが、本体部(1)のrが15cmより小さ
くなり、あるいは耳部(2)のRが100度より小さく
なると、患者の頭部に装着したとき、耳部(2)が頬、
または顎側に来て、フェイスマスクとの位置がずれて装
着し難くなり、装着できてもストラップは頭部の上側に
寄ってはずれ易くなる。一方、rが40cmより大き
く、あるいはRが170度より大きくなると、全体の形
が従来のストラップのような直線状に近い形状になり、
装着したときストラップは後頭部の下方寄りに位置し、
頭部の姿勢の変化により首側にずれ落ち易くなる。
(3)は、患者の頭部に装着したとき、空気の流通をよ
くしてうっとおしさを防ぐと共に、ストラップがずれ難
くする効果を持たせるものである。その形状や個数は、
特に限定されるものではないが、図1(b)のように本
体部(1)の中央部に開口窓(3)を1個だけ設けたも
のは、患者の頭部に装着したとき、患者の両耳をストラ
ップで押えつけるようになる。これに対して図1(a)
に示すように、本体部(1)の両端部近くまで3個の開
口窓を設けたものは、図3(b)のように、装着したと
き患者の耳を開口窓(3)から外に出すことにより、耳
を押えつけられるうっとおしさをなくすと共に、ストラ
ップをよりずれ難くする効果が得られる。
ラップは、全体がゴムまたはプラスチック製の多孔質体
シートの両面に起毛布、織布、不織布、または編布を貼
付け、さらにその本体部(1)の両面に軟質プラスチッ
クシートを貼付けて一体化した素材で作られている。織
布、不織布、または編布を用いた場合は、両側耳部
(3)の内面側に、多数のループを表面に露出させた、
マジックテープ(登録商標)等のベルベット式ファスナ
ーの係合片を取りつけるが、起毛布を用いたものは、起
毛布自体が布地の表面を毛羽立たせたもので、鉤状やき
のこ状の多数の突起部を表面に露出させたベルベット式
ファスナーの他方の係合片と係合し易い性質を有してい
るので、マジックテープ等を取りつける必要がなく好都
合である。
は、柔らかくて伸び易く、固定の目的には強度が足りな
いため、その本体部(1)の両面に軟質プラスチックシ
ートを貼付けて補強をするのであるが、プラスチックの
シートは肌に触れたとき冷たい感触を与えるため、スト
ラップの全体または本体部の、内面側または両面に布を
貼付ける。多孔質体シートの両面に織布、不織布、また
は編布を貼付けたものでも、軟質プラスチックシート上
の、少なくとも内面側全体に起毛布を貼付ければ、耳部
(2)にマジックテープ等を取りつける必要はない。
ートが貼付けられていないので、伸び易い性質を残して
いるが、ストラップ全体として適度の伸縮性を持つ結果
になり、患者の頭部に装着したとき適度の弾力性を示
し、頭部に過度の圧迫を加えることなく、フェイスマス
クをしっかりと装着、固定することが出来る。軟質プラ
スチックシートの材質としては、塩化ビニル樹脂、熱可
塑性ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポ
リエチレン等、適度の柔軟性と強度を持ち、熱熔着法な
どによる加工のし易いものが使用される。
プを使用すれば、緊急時にも人工呼吸用等のフェイスマ
スクを極めて簡単に、正しく装着することが出来ると共
に、過度の圧迫を加えることなくしっかりとフェイスマ
スクを固定することが出来、長時間使用し、また患者の
姿勢が変わってもずれることがなく、フェイスマスクを
安定して確実に保持できるだけでなく、患者の装着感に
も優れていて、医療用フェイスマスクの固定用具として
好適である。
用ストラップの形状を示す図である。
プの形状を説明するための図である。
プの使用方法を説明するための図である。
道閉鎖式エアウエイを説明するための図である。
す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 湾曲形状の帯状体であって、中心線が円
弧状をなす本体部と、該本体部の両端部から円弧の接線
方向に直線状に延びた2つの耳部とからなり、前記本体
部には1個もしくは複数個の開口窓を設けたことを特徴
とするフェイスマスクの固定用ストラップ。 - 【請求項2】 本体部の中心線が半径15〜40cmの
円弧状をなすと共に、該本体部両端部から直線状に延び
た2つの耳部の軸が互いに100〜170度の角度で交
差することを特徴とする、請求項(1)記載のフェイス
マスクの固定用ストラップ。 - 【請求項3】 帯状体が、ゴムもしくはプラスチック製
多孔質体シートの両面に、起毛布を貼付けて一体化した
素材よりなり、さらに、その本体部の両面に軟質プラス
チックシートを貼付けたことを特徴とする、請求項
(1)もしくは請求項(2)記載のフェイスマスクの固
定用ストラップ。 - 【請求項4】 帯状体の全体、もしくは軟質プラスチッ
クシートを貼付けた本体部の、内面側もしくは両面に起
毛布を貼付けたことを特徴とする、請求項(3)記載の
フェイスマスクの固定用ストラップ。 - 【請求項5】 帯状体が、ゴムもしくはプラスチック製
多孔質体シートの両面に、織布、不織布、もしくは編布
を貼付けて一体化した素材よりなり、さらに、その本体
部の両面に軟質プラスチックシートを貼付けると共に、
その両側耳部の内面側に、多数のループを表面に露出さ
せたベルベット式ファスナーの係合片を付設したことを
特徴とする、請求項(1)もしくは請求項(2)記載の
フェイスマスクの固定用ストラップ。 - 【請求項6】 軟質プラスチックシートを貼付けた本体
部の、内面側もしくは両面に織布、不織布、もしくは編
布を貼付けたことを特徴とする、請求項(5)記載のフ
ェイスマスクの固定用ストラップ。 - 【請求項7】 帯状体が、ゴムもしくはプラスチック製
多孔質体シートの両面に、織布、不織布、もしくは編布
を貼付けて一体化した素材よりなり、その本体部の両面
に軟質プラスチックシートを貼付けると共に、さらに、
帯状体全体の内面側もしくは両面に起毛布を貼付けたこ
とを特徴とする、請求項(1)もしくは請求項(2)記
載のフェイスマスクの固定用ストラップ。
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