JPH0854831A - 価格等の表示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 価格等の数字を明瞭に表示でき、表示された
数字を容易に変えることができ、簡単で安価なこと。 【構成】 １桁の数字を構成する７つのセグメント３ａ
〜３ｇは、各々の長さ方向の中央部が回転部４により基
板２の開口部２ａ部分で反転自在である。各セグメント
３ａ〜３ｇは一端部に磁石を有する吸着固定部が設けら
れ、反転時表裏いずれの状態のときでもセグメント３ａ
〜３ｇが基板２に吸着されこの反転状態が保持される。
価格等の数字が変更されたときは、対応するセグメント
３ａ〜３ｇのみを手操作で押し反転させるのみで表示さ
れた数字を変えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、価格等の数字を表示す
る表示器に係り、特に数字を容易に変更できる価格等の
表示器に関する。

【０００２】

【従来の技術】ガソリンスタンド等には、ガソリンの単
価を示す価格表示器が設けられている。この単価の変動
時には、価格表示器に表示された単価の表示額を対応し
て変えるようになっている。この価格表示器は、道路上
を運転中のドライバーが容易に視認できるよう明瞭な表
示が望まれる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
価格表示器は、数字が記載された表示板を各桁毎に取り
替え表示するよう構成されていたため、各桁毎に異なる
数字で複数枚の表示板が必要となる他、単価が変動する
都度、表示板の取り替え作業に手間のかかるものであっ
た。また、表示板に表示された数字がかすれやすい問題
があり、耐久性及び視認性に問題があった。また、ドッ
ト式のものは、機械的なものの場合、各ドットの反転の
ために機構が複雑となるとともに、電気的なものは設置
箇所がガソリンスタンドである場合、引火等の危険を避
ける特殊な構造が必要であり高規格化が課せられ、コス
ト高となった。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、価格等の数字を明瞭に表示でき、表示
された数字を容易に変えることができ、これを簡単に構
成でき安価に製造できる価格等の表示器を提供すること
を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、価格等の数字を表示する７バーパターン
の表示器において、それぞれ略長方形状の板材からな
り、組み合わせにより一の数字を表示可能であるととも
に、表裏面が異なる色とされたセグメント３ａ〜３ｇ
と、該７つのセグメントの配置部分にそれぞれのセグメ
ントの外周に対応して開口された開口部２ａを有する基
板２と、前記セグメントの各々長さ方向の中央部及び、
対応する基板にそれぞれ設けられ、基板に対し各セグメ
ントを反転させる回転部４と、前記セグメントの端部に
突出形成され、内部に磁石１１が装着され、セグメント
の反転時に表裏いずれかの面を基板面と同一面で吸着固
定する吸着固定部１０とを具備したことを特徴としてい
る。

【０００６】また、前記セグメントが反転自在に設けら
れた一つの基板を横方向に複数列設け固定することによ
り、複数桁により価格表示を行う価格表示体２５，２
６，２７を設けた構成とすることもできる。

【０００７】

【作用】７つのセグメント３ａ〜３ｇは、表裏が異なる
色とされ、このセグメント３ａ〜３ｇを選択的に反転さ
せることにより１桁の数字を構成できる。各セグメント
３ａ〜３ｇは、長さ方向の中央部の回転部４を中心に反
転自在であり、手によりセグメント３ａ〜３ｇの端部を
押すのみで反転できる。この反転時には、各セグメント
３ａ〜３ｇの端部から突出形成された吸着固定部１０の
磁石１１が基板２に吸着され、この反転状態が保たれ
る。１桁の数字を有する基板２を横方向に複数列設けて
所定の金額を示す価格表示部２５を構成できる。そし
て、価格に変更があった場合には、対応するセグメント
３ａ〜３ｇのいずれかを手で押して反転させるだけで容
易に価格を変更させることができる。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の価格等の表示器１を示す正
面図である。基板２は、平板状の金属板等からなり、価
格の１桁を構成する数字の大きさに対応した大きさに形
成されている。また、この基板２の表面は黒色に塗装さ
れる。

【０００９】数字は７個のセグメント３（３ａ〜３ｇ）
の複数の組み合わせで０〜９までのうち一の数字を形成
する。ここで、セグメント３ａ〜３ｄと、セグメント３
ｅ，３ｆは、それぞれ同一形状のものが対称配置されて
なる。この数字は、縦方向に直角な数字を形成する。し
たがって、セグメント３ａ〜３ｄは縦方向に伸びる略長
方形状の板材で構成され、セグメント３ｅ〜３ｇは、こ
れと直交する横方向に伸びる長方形状の板材で構成され
ている。

【００１０】各セグメント３ａ〜３ｇは、長さ方向の両
端部が対称に形成され、かつ、相互に隣接するセグメン
トに対し隙間が最小となるように突出部３ａａ〜３ｇａ
が形成されている。この、セグメント３ａ〜３ｄの突出
部３ａａ〜３ｄａは、高さ方向（図示の上下方向であり
数字を構成する上での高さ方向）でいずれも最上部およ
び最下部位置まで突出している。これにより、セグメン
ト３ｂ，３ｄにより数字の”１”を構成した場合、こ
の”１”なる数字は、他の組み合わせによる数字に比し
ても十分な高さを得ることができ、数字間の不揃いを解
消している。この点は、従来の一般的な７セグメント方
式を用いてこれを複数桁で価格を表示する場合に、特
に”１”，”４”の高さが得られず数字間が不揃いだっ
たという問題を解消している。また、図示のように、セ
グメント３ｇを除く他のセグメント３ａ〜３ｆは、いず
れも突出部３ａａ〜３ｆａが幅方向には対象形状ではな
いため、隣接するセグメントとの間のつながりがよく、
品位ある数字が形成できるようになった。

【００１１】そして、基台２には、各セグメント３の外
径に対応した開口部２ａが形成されている。また、各セ
グメント３は長さ方向の中央部の幅方向に、それぞれ回
転部４が設けられ、各セグメント３は、この回転部４を
中心に長さ方向で反転自在とされている。

【００１２】図２は表示器１を裏面からみた分解斜視図
である。この図では、図１に示すセグメント３ｇ部分が
示されている。セグメント３ｇの中央部幅方向の両端部
分、即ち、基台２の開口部２ａ側には、それぞれ基台２
から受け片２ｂが立設されている。受け片２ｂには、夫
々所定径の軸溝２ｃが開口形成されている。

【００１３】セグメント３は、塩化ビニール樹脂等の樹
脂材で射出成形されたものであり、黒色でやや厚さを有
する裏面部５と白色でやや薄い厚さの表面部６の２枚を
予め成形し、これらを高周波接着して構成している。こ
のセグメント３の長さ方向の中央部で幅方向の両端部に
は、回転軸７，８が突出形成されている。

【００１４】回転軸７は、裏面部５の幅方向の一方から
一体で突出形成されている。他方の回転軸８は、裏面部
５の幅方向の他方に挿入されるピン状に形成されてい
る。即ち、裏面部５には、図示の如く円周の一部が直角
に形成された挿入溝５ａが開孔されており、回転軸８に
は、この挿入溝５ａの形状に対応して円周の一部が直角
に形成された挿入部８ａが形成されている。この回転軸
８は、スプリングバネ１３を介挿させた状態で挿入部８
ａをセグメント３の挿入溝５ａ部分に挿入される。

【００１５】また、セグメント３の一側部で中央部分に
は、吸着固定部１０が設けられ、この吸着固定部１０
は、円盤状の磁石１１を保持している。吸着固定部１０
は、磁石１１の縁部を係止片１０ａで係止保持すべく磁
石１１の外径に対応して形成されており、また、先端が
２つ割りにされていてこの先端部１０ｂ部分から磁石１
１を着脱交換することができるようになっている。

【００１６】このセグメント３は、図示のように、基台
２の軸溝２ｃにハトメ１２を介して回転軸７，８を挿入
して取り付けられる。取付け時、スプリングバネ１３の
付勢力により回転軸８は受け片２ｂとの間で所定のばね
力が働いている。このとき、回転軸８はハトメ１２の縁
部に挿入部８ａの端面が係止され、抜止めされている。

【００１７】この組立後、セグメント３は回転部４（受
け片２ｂ及び回転軸７，８）を中心として１８０度回動
自在となる。即ち、裏面部５あるいは表面部６のいずれ
かが基板２の表面に向いた状態で保持されるものであ
り、これは、吸着固定部１０の磁石１１が対向する基板
２に磁力で吸着状態となることにより得られる。したが
って、基台２の表面からセグメント３の長さ方向のいず
れか一端部を手操作で奥方に押すのみで、セグメント３
が反転し、基板２表面側に黒色の裏面部５あるいは白色
の表面部６のいずれかが面し、この状態は、いずれの面
であっても吸着固定部１０により保持できる。

【００１８】そして、所定の数字を表示するには、各セ
グメント３ａ〜３ｇのうち、所定の数字を構成するセグ
メント３ａ〜３ｇを基板２表面側にセグメント３が白色
状態となるよう反転させるのみでよい。基板２は黒色で
あり、所望する数字のセグメント３が白色とされれば、
所定の数字が形成できる。

【００１９】次に、図３は、上記表示器１を複数設けた
価格表示器２０を示す正面図である。図示の如く、この
価格表示器２０は、１桁の数字を表示する表示器１を複
数桁設け、ガソリン等の価格を表示する。尚、この図で
は、便宜上、基板２が白色であるが実際は上述の如く黒
色である。また、各表示器１で基板２の表面側に黒色の
裏面部５が面した状態の各セグメント３は図示していな
い。

【００２０】図示の如く、価格表示器２０は、基台２１
底部にキャスター２２が設けられ移動自在である。基台
２１上には、２本の支柱２３が立設され、これら支柱２
３間の上端部には社名等宣伝用の表示部２４が設けられ
る。この下部には、３つの価格表示体２５，２６，２７
が設けられ、各価格表示体２５〜２７は、それぞれ３桁
の数字を表示する３つの表示器１を各々横方向に配置固
定している。各価格表示体２５，２６，２７は、それぞ
れ異なる品目に対応しており、一側部には、それぞれ品
目を記載した品目板２５ａ，２６ａ，２７ａが着脱自在
に設けられる。

【００２１】そして、この価格表示器２０において、い
ずれかの品目の価格（図示では単価）が変わると、各桁
で対応する数字を表示させるべく所定のセグメント３を
回動させて白色の表面部６を表面側に面することで、新
たな価格に対応する数字を表示することができる。この
とき、セグメント３は、全てを反転させずとも、数字に
対応したセグメントを反転させるのみでよく、例えば０
から３へ反転させるには、セグメント３ａ，３ｃ，３ｇ
の３つを反転させればよく、短時間で容易に行うことが
できる。この価格表示器２０は、表示器１自体が板状の
基板２及び回動反転するセグメント３で構成されている
ことから、幅を極めて薄く形成することができ、全体重
量を軽くすることができる。

【００２２】図４は、上記価格表示器２０及び他の価格
表示器の設置例を示す図である。図示のガソリンスタン
ドには、他の価格表示器として、移動設置型の上記価格
表示器２０の他に、小型の価格表示器３０を移動させて
設置することもできる。この価格表示器３０は、ある１
種の品目の単価を表示するものである。また、価格表示
器４０は、建物の柱４１に固定され、価格表示器５０
は、建物の壁５１の上部に固定される。

【００２３】ところで、価格表示器２０，３０は、いず
れも表裏両面にそれぞれ表示器１を設け、両面で表示す
る構成とすることもできる。この場合、価格表示器２
０，３０は、支柱２３，３３をそれぞれ２本設け、これ
ら間が開閉自在な構成とすることにより、前記セグメン
ト３の反転を行うことができる。尚、いずれの価格表示
器においても、内蔵される表示器１が薄い幅で形成で
き、計量であるため、設置箇所に係わらず運搬及び保守
を極めて容易化できる。

【００２４】また、上記実施例では、セグメント３の表
面部６は白色の樹脂材で構成したが、他に、表面部６上
に螢光塗料を塗布する構成としてもよい。さらに、上記
実施例の表示器１は、価格としての単価を表示する構成
としたが、他にも外貨両替のレートや、為替、金利等を
示す表示板にも適用することができ、この場合には、桁
間下部に少数点のセグメント体を設け少数点の変動に対
応して反転させる構成としておけばよい。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、１桁の数字を構成する
７つのセグメントが略長方形状の板状の部材で表裏が異
なる色とされ、また、中央部で回転する機械的な構成で
あるため、手操作でセグメントを回転させて反対面の色
を表面側に表出させるだけで数字を表示できるため構造
を簡単化できる。また、表示された数字の変更は、対応
するセグメントのみを反転させるだけで容易に変えるこ
とができる。さらに、各セグメントは、表裏いずれの状
態であってもこのセグメントの一端部に設けられた吸着
固定部が基板に吸着固定される構成であり、反転状態を
保持することができる。そして、上記１桁の数字を有す
る基板は、横方向に複数列設けるのみで所定桁の数字を
示す表示部を構成でき、価格等の表示器として使用する
ことができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の価格等の表示器を示す正面図。

【図２】同表示器を裏面からみた分解斜視図。

【図３】複数の表示器からなる価格表示器を示す正面
図。

【図４】価格表示器の設置例を示す図。

【符号の説明】

１…表示器、２…基板、２ａ…開口部、２ｂ…受け片、
３（３ａ〜３ｇ）…セグメント、４…回転部、５…裏面
部、６…表面部、７，８…回転軸、１０…吸着固定部、
２０，３０，４０，５０…価格表示器。２５，２６，２
７…価格表示体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 価格等の数字を表示する７バーパターン
   の表示器において、 それぞれ略長方形状の板材からなり、組み合わせにより
   一の数字を表示可能であるとともに、表裏面が異なる色
   とされたセグメント（３ａ〜３ｇ）と、 該７つのセグメントの配置部分にそれぞれのセグメント
   の外周に対応して開口された開口部（２ａ）を有する基
   板（２）と、 前記セグメントの各々長さ方向の中央部及び、対応する
   基板にそれぞれ設けられ、基板に対し各セグメントを反
   転させる回転部（４）と、 前記セグメントの端部に突出形成され、内部に磁石（１
   １）が装着され、セグメントの反転時に表裏いずれかの
   面を基板面と同一面で吸着固定する吸着固定部（１０）
   と、を具備したことを特徴とする価格等の表示器。
2. 【請求項２】 価格等の数字を表示する７バーパターン
   の表示器において、 それぞれ略長方形状の板材からなり、組み合わせにより
   一の数字を表示可能であるとともに、表裏面が異なる色
   とされたセグメント（３ａ〜３ｇ）と、 該７つのセグメントの配置部分にそれぞれのセグメント
   の外周に対応して開口された開口部（２ａ）を有する基
   板（２）と、 前記セグメントの各々長さ方向の中央部及び、対応する
   基板にそれぞれ設けられ、基板に対し各セグメントを反
   転させる回転部（４）と、 前記セグメントの端部に突出形成され、内部に磁石（１
   １）が装着され、セグメントの反転時に表裏いずれかの
   面を基板面と同一面で吸着固定する吸着固定部（１０）
   と、 前記セグメントが反転自在に設けられた一つの基板を横
   方向に複数列設け固定することにより、複数桁により価
   格表示を行う価格表示体（２５，２６，２７）と、を具
   備することを特徴とする価格等の表示器。