JPH0854538A - 微小レンズ付光ファイバ端末の製造方法 - Google Patents
微小レンズ付光ファイバ端末の製造方法Info
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Abstract
作するための製造方法。 【構成】 球レンズ部および光導入部に必要な体積と略
等量になるように光ファイバの長さMを設定して鉛直方
向に固定し、光ファイバの下方の加熱源に融着光ファイ
バ部分を送り込むことにより、先端に曲率半径Rの球体
積を形成する。
Description
器,光アイソレータ等各種光学部品用の微小レンズ付光
ファイバ端末を量産規模で製作するための製造方法に関
するものである。
ス、光学部品等の小型化が望まれており、光アイソレー
タ,光サーキュレータ,光合分波器等において光ファイ
バとの結合状態で小型化や構造の簡素化が要求されてい
る。また近年光通信の高速,高密度システムに対して、
後方反射に対して敏感ではあるが極めて狭いスペクトル
線幅をもつ分布帰還型レーザを用いているため、光ファ
イバの端部が高反射減衰量をもつことも要求されるよう
になってきた。
ル型光アイソレータの場合、図2に示すように光ファイ
バ1から出射された光は球レンズ2もしくは屈折率分布
型レンズ3で平行光として光学デバイス4へ入射させ、
出射後に同様にして光ファイバ1へ集光することにより
光学結合を行っている。図2に示すような従来の光学結
合系では光ファイバとレンズの光軸位置調整がサブミク
ロンの範囲で調整しなければならない問題があり、組立
装置等に費用がかかり、光ファイバコリメータ製品や光
ファイバ結合系を含む光学システム製品として高価にな
っていた。
質による屈折率整合剤5を用いて反射防止を行っている
ため、耐候性,耐熱性に欠点があった。図3における光
の入出射面6では反射防止膜を表面に形成するために光
ファイバ線を付着した状態で実施しなければならず、し
たがって光ファイバ部分の耐熱性やガス発生のため一般
に堅固な反射膜を形成するために用いられる約300℃に
加熱するハードコートが利用できず、イオンアシスト等
の補助の下に低温蒸着しかできず、耐久性,均一性,低
価格化を妨げる要因になっていた。
光束の細い、たとえば200μm以下のコリメータ光が必要
とされているが、従来技術では結合損失が大きくなるた
め、細くても300μm程度しか実際的でなかった。光学結
合の観点からみると、2レンズ系コリメータでは光束が
太いほどレンズ間距離が確保される。たとえば市販の屈
折率分布型レンズを用いたコリメータ系では光束が約80
0μmあり、100mm上も結合損失を抑えて利用できる。
漏話原因となり、漏話を避けるにはデバイスを大型化す
るか、適正な細い光束を適用しなければならない。光束
が細いほど優れた特性が期待できる多くの光学装置、た
とえば光サーキュレータ,偏波無依存光アイソレータ,
光合分波器,光スイッチ等の応用分野ではいつでも上記
のような結合効率と光束制限性が相殺関係になり、用途
によって最適条件を選択しなければならない。
学結合系の欠点を解決するため、近年微小ファイバコリ
メータ光を形成する試みがなされている。Journal of L
ightwave Technology Vol. LT-5 No.9(1987)にはWillia
m L.Emkey等による単一モード光ファイバ(以下SMF
という)に多モード屈折率分布光ファイバ(以下GI
F)を融着し、およそ40μmの平行光線までの微小ファ
イバコリメータ光の結合を提案しており、約3mmの空間
を0.1〜1.6dBの結合損失で光学結合が得られることを報
告している。
F7にGIF8をアーク放電融着し、GIF8側を所望
の長さだけサブスクライバ9等でキズを入れ破断する方
法である。この場合GIF自体が集光機能をもつレンズ
10であり、集光ピッチを長さで制御する方式である。し
たがって光束の拡大幅はGIFのコア直径以上には理論
的に不可能であり、50〜62.5μmが最大限界でこれ以上
に大きくとれず、3mm以上の距離では大幅な結合損失劣
化を生じるため光学結合距離の自由度がなく、また製造
工程においてGIFの屈折率分布状態や波長ピッチの調
整を個々に測定しながら製作しなければならず、価格的
に高価となり量産には不適当である。
ルース・コウッツがSMF先端を同様にアーク放電中で
加熱し、光ファイバ先端に球レンズを形成する製造方法
を開示している。この方法では先のW. E. Emkeyの提唱
するSMF+GIFレンズよりも結合距離の長い光集光
系が期待できる。主な特徴は図5に図示されるように、
アーク加熱源を光ファイバの上方に設け、必要なだけ光
ファイバを略光ファイバ外径の細孔をガイドに押し上げ
られ直上に位置するアーク放電部で溶融され、レンズ状
球体を形成する方式である。
光線軸上では重力の加減で球面の曲率半径が大きくな
り、反射減衰量が比較的大きくなる可能性が高い。加え
てレンズ間を5mm以上比較的長くとりたいとき、球レン
ズ部を大きくし曲率半径を増加しなければならないが、
同じ理由から対称性の優れた球体は製作困難である。
解決する手段として、実質的にはSMF+非ドープシリ
カファイバ光線拡大部分+非ドープシリカ球レンズから
構成される光学結合用光ファイバ端末の製造方法を提案
するものである。具体的な構成は、第一の光ファイバと
コア部分の屈折率が略等価で、同一外径の第二の光ファ
イバを接合するとき、光線拡大部分と球レンズ部分を合
わせた、実質的にSMFからレンズ部に伝播した光線を
ガウス法則にしたがって拡大される部分の長さLと、球
レンズの曲率半径Rを制御するため非ドープシリカファ
イバの長さを厳密に設定し、SMFに融着する過程と、
融着した非ドープシリカファイバのうち、球レンズ部分
を形成する球体積を設計曲率半径Rを用いて略等価体積
分のシリカファイバ長Mを算定する過程および融着側を
下方に向け、光ファイバ全体を鉛直に固定した後、シリ
カファイバが溶融可能な温度を発生する加熱源に光ファ
イバ先端からMの距離だけ加熱源に向かって下げる過程
からなる。
バ端末12先端球レンズ部分を形成する工程を示したもの
である。12は非ドープシリカファイバ(NDSF)14と
融着したシングルモードファイバ(SMF)13が融着さ
れていて、自動的に球レンズ部15が形成される。すなわ
ち光ファイバを保持している保持具はモータに連結さ
れ、NDSFのMの長さまで加熱部へ降下し球体を製作
する。加熱方式は多様にあり、たとえばイメージ加熱,
アーク放電加熱,抵抗加熱などが挙げられるが、本実施
例ではアーク放電を用いた市販のファイバ融着装置を使
用した。また定量長さの送り出しは、ステッピングモー
タによる駆動系を用いた。
5が形成された完成状態を示す。本発明の最大の特徴は
光線拡大部分の長さLと球レンズの曲率半径Rが任意設
計でき、かつ同時に制御できることにある。例としてレ
ンズ間が6mmの空間を必要とする光学デバイス用コリメ
ータを考慮すると、すでに本発明者らの特許出願である
特願平3-17022号で提案したように、ビームウェイスト
z=3mmのときLは数1で示される。このとき図6の先
端構成を考慮した場合、すなわちSMFのコア部2W0
からシリカファイバ中をLだけ伝播し、先端球レンズ部
で2Wの光束に拡大し、距離zの位置でビームウェイス
ト点を形成するとき、波長λにおけるSiO2の屈折率n
を用いて、数1で示される。
バ直径もしくは球レンズ部分の広がりも考慮でき、この
場合L=850μm、2W=95μmが最適条件となる。この
時z=3mmの制約からレンズの曲率半径が一義的に求め
られ、R=265μmが決定される。以上の条件から、融着
シリカ光ファイバ長Mを算定するとM=6672μmとな
る。しかし実際に製作するとき計算から求められたMよ
り長くする必要があるが、このことは図7の本発明をも
とに作製した光ファイバ端実施例の側面写真からも分か
るように、シリカ光線拡大部と球レンズ形成部の根元が
太く広がっており、これを考慮しても初期段階でシリカ
ファイバ部分を計算長より長くとる必要がある。
融工程中にわずかに飛び散り、その分もあらかじめ考慮
すべきである。抵抗加熱法では徐々に加熱できるので計
算長に近い条件で形成できる。これらの計算との不一致
は溶融加熱方法に依存するものであり、本発明の要旨に
関わる問題ではない。図8,図9は上記製造方法から製
作した34例における球レンズの曲率半径RおよびSMF
との融着部分からレンズ面までの光線拡大部長さLの度
数を示すものである。図から分かるように本発明により
作製したレンズ付き光ファイバ端末が均質な形状であ
り、工業規模の量産に適している。
ファイバ光線軸と球レンズ中心がずれた構成をもつ光フ
ァイバ端末も本発明に関連する技術要素である。すなわ
ち第一の光ファイバと、この光ファイバのコア部が等価
で単一屈折率をもつ同一外径の光導入部と光集束用球レ
ンズ部からなる第二の光ファイバが、第一の光ファイバ
と光導入側で融着された構造において、前記第二の光フ
ァイバから形成する光導入部と光集束用球レンズ部を含
めた光線拡大部の長さLおよび球レンズ部の曲率半径R
を所望の大きさにするために、球レンズ部および光導入
部に必要な体積と等量になるように光ファイバの長さを
設定する。
側を下に鉛直方向に対して微小角度θ傾けて固定し、光
ファイバの下方に設置した加熱源に曲率半径Rの球体積
が形成するまで融着光ファイバ部分を微小角度を維持し
たまま熱源に下げる製造方法であり、このようにして製
作した光ファイバ端末構造も本発明に包含される。図10
は光軸に対して傾けて製作するための概略図であり、光
ファイバを微小角度θ傾斜させ押し下げるとき先端溶融
球体が鉛直方向へ垂れ下がるため、SMF出射光は大部
分は図中距離Zの位置でファイバ光軸からΔxずれた位
置でビームウェイストを示す。
イバ端末を、レンズ間を2zに固定し結合効率を計測し
たところ0.8dBであり、通常先端における結合効率0.7dB
とほとんど等価特性であり、光学結合は許容水準にあ
る。一方レンズ面に起因する反射減衰量は図11のように
レンズ面反射がSMFのコアに対して球レンズ中心が芯
ずれしているため反射減衰量は少なくなる。実際の測定
値は、前述の34例に直線的融着光ファイバの場合平均値
48dBであり、傾斜光ファイバ端末では59dBあり、反射減
衰量は斜面研磨光ファイバに匹敵する性能が得られた。
で融着し、反対側端部の球レンズで出射光を集束する一
体構造からなり、接着方式の従来の結合系とは信頼性の
面で優れているほか、光線通路に平行界面がないので反
射減衰量がほとんどない微小レンズ付き光ファイバ端の
製造方法であり、今後大量に使用することが期待されて
いる各種光学デバイスへ適用が考えられ、その工業規模
の製造方法として最適である。
ズ間の光軸調整が必要なく、他の光学系へ結合するのが
容易であるため、特に光アイソレータ,光サーキュレー
タ,光スイッチ,光合分波器等の組立調整工数が大幅に
省略でき、光学装置の価格低減に最適である。さらに曲
率を調整することから光ファイバアレイ結合部にも適用
でき、広範な用途に応用できる。
略図。
0倍)。
率半径Rの分布図。
さLの分布図。
他実施例の斜視図。
略図。
倍)。
率半径Rの分布図。
さLの分布図。
他実施例の斜視図。
Claims (2)
- 【請求項1】 第一の光ファイバと、この光ファイバの
コア部が等価で単一屈折率をもつ同一外径の光導入部と
光集束用球レンズ部からなる第二の光ファイバが、第一
の光ファイバと光導入側で融着された構造において、前
記第二の光ファイバから形成する光導入部と光集束用球
レンズ部を含めた光線拡大部の長さLおよび球レンズ部
の曲率半径Rを所望の大きさにするために、球レンズ部
および光導入部に必要な体積と略等量になるように光フ
ァイバの長さMを設定し、第一の光ファイバに融着した
後に、融着側を下に鉛直方向に垂下して光ファイバの下
方に設置した加熱源内に、曲率半径Rの球レンズ部が形
成するまで融着光ファイバ先端部を送り入れることによ
り形成することを特徴とした融着一体型微小レンズ付光
ファイバ端末の製造方法。 - 【請求項2】 第一の光ファイバと第二の屈折率の均一
な光ファイバを融着後、融着側を鉛直方向から傾けて固
定し、所望の曲率半径Rの球体積が形成できるまで融着
光ファイバ部分を傾きに沿って下げることにより形成す
る請求項1の融着一体型微小レンズ付光ファイバ端末の
製造方法。
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JP17055291A JP3274691B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 微小レンズ付光ファイバ端末の製造方法 |
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