JPH08512104A - 生分解性の化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで成る多層ティッシュペーパーウェブおよびその製造方法 - Google Patents

生分解性の化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで成る多層ティッシュペーパーウェブおよびその製造方法

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JPH08512104A JP7503542A JP50354295A JPH08512104A JP H08512104 A JPH08512104 A JP H08512104A JP 7503542 A JP7503542 A JP 7503542A JP 50354295 A JP50354295 A JP 50354295A JP H08512104 A JPH08512104 A JP H08512104A
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Abstract

(57)【要約】 生分解性化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで成る多層ティッシュペーパーウェブを開示する。この多層ティッシュペーパーウェブは、化粧用ティッシュおよび/またはトイレットティッシュの様な柔らかい吸収性の紙製品の製造に有用である。多層ティッシュペーパー製品は、好ましくはエステル官能性の第4級アンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物の混合物を含んで成る、生分解性の化学軟化剤組成物を含む。好ましいエステル官能性の第4級アンモニウム化合物には、塩化ジエステルジ(僅かに水素化)タロウジメチルアンモニウム、塩化ジエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウムの様なジエステルジアルキルジメチルアンモニウム塩がある。好ましいポリヒドロキシ化合物は、グリセロール、ソルビトール、重量平均分子量が約150〜約800であるポリグリセロール、および重量平均分子量が約200〜約4000であるポリオキシエチレングリコールおよびポリオキシプロピレングリコールからなる群から選択される。多層ティッシュペーパー製品は、繊維くず発生を抑制する、および/または化学軟化剤組成物の使用により引き起こされることがある引張強度損失を相殺するための、有効量の結合剤物質も含む。結合剤物質は、製紙業界で使用される各種の湿潤および乾燥強度添加剤、および歩留り向上剤から選択される。好ましくは生分解性化学軟化剤組成物の大部分は、多層ティッシュペーパー製品の、最も効果的である外側層に配置される。結合剤物質は、繊維くず発生を抑制するために、一般的に多層製品全体に分散される。つまり、化学軟化剤組成物および結合剤物質は、特定の層またはプライの柔らかさ、吸収性、および/または耐繊維くず性を強化するために、多層ティッシュペーパーウェブ中に選択的に分散させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 生分解性の化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで成る 多層ティッシュペーパーウェブおよびその製造方法 発明の分野 本発明は多層ティッシュペーパーウェブに関する。より詳しくは、本発明は、 生分解性の化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで成る多層ティッシュペー パーウェブに関する。処理したティッシュウェブは、化粧用ティッシュおよびト イレットティッシュ製品などの、柔らかく、吸収性で耐繊維くず性の紙製品の製 造に使用できる。 発明の背景 ティッシュまたは紙ティッシュウェブまたはシートと呼ばれることがある紙の ウェブまたはシートは、現代社会で広く使用されている。化粧用およびトイレッ トティッシュなどの製品は主要な商業製品である。これらの製品の4つの重要な 物理的特性は、それらの強度、それらの柔らかさ、それらの吸収性、特にそれら の水系に対する吸収性、およびそれらの耐繊維くず性、特にそれらの湿った時の 耐繊維くず性であることが以前から認められている。これらの特性のそれぞれを 、他の特性に深刻な影響を及ぼさずに改良する、ならびに2つまたは3つの特性 を同時に改良する研究および開発の努力がなされている。 強度は、その製品の、およびそれを構成するウェブの、使用条件における、特 に濡れた時の、物理的な一体性を維持し、裂け、破れ、およびちぎれに抵抗する 能力である。 柔らかさは、消費者が特定の製品を手に取り、皮膚に擦りつけ、手の中で丸め る時に感じる感触である。この感触は幾つかの物理特性の組合せである。柔らか さに関連する最も重要な物理特性の一つは、その製品が製造される紙ウェブの剛 さであると当業者には考えられている。一方、剛さは、一般的にウェブの乾燥引 張強度およびそのウェブを形成する繊維の剛さに直接依存すると考えられる。 吸収性は、製品およびそれを構成するウェブの、大量の液体、特に水溶液また は分散液を吸収する能力である。消費者が知覚する全般的な吸収性は、一定質量 のティッシュペーパーが飽和まで吸収する液体の総量ならびにその材料が液体を 吸収する速度の組合せであると一般に考えられる。 耐繊維くず性は、繊維性製品およびそれを構成するウェブの、使用条件下にお ける、特に濡れた時の、一つに結合する能力である。つまり、耐繊維くず性が高 い程、ウェブから繊維くずが発生する傾向が低い。 ペーパーウェブの強度を高めるための湿潤強度樹脂の使用は広く知られている 。例えば、Westfeltは、Cellulose Chemistry and Technology,Volume 13,813 -825頁(1979)で、その様な多くの物質およびそれらの化学特性について記載して いる。Freimarkらは、米国特許第3,755,220号、1973年8月28日 発行で、脱結合剤と呼ばれる、ある種の化学添加剤が、製紙工程におけるシート 形成の際に生じる自然の繊維対繊維の結合を妨害することを記載している。この 結合低下により、より柔らかい、または粗さの少ない紙シートが得られる。Frei markらは、脱結合剤の好ましくない影響を相殺するために、湿潤強度樹脂の使用 を、脱結合剤の使用と組み合わせて開示している。これらの脱結合剤は乾燥引張 強度および湿潤引張強度の両方を低下させる。 Shawも、米国特許第3,821,068号、1974年6月28日発行で、テ ィッシュペーパーウェブの剛さを低減させ、それによって柔らかさを高めるため に化学的脱結合剤を使用できることを開示している。 化学的脱結合剤は様々な文献、例えば米国特許第3,554,862号、19 71年1月12日にHerveyらに発行、に記載されている。これらの物質には、 第4級アンモニウム塩、例えば塩化ココトリメチルアンモニウム、塩化オレイル トリメチルアンモニウム、塩化ジ(水素化)タロウジメチルアンモニウムおよび 塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが含まれる。 Emanuelssonらは、米国特許第4,144,122号、1979年3月13日 発行、で、ウェブを軟化させるための、塩化ビス(アルコキシ(2−ヒドロキシ )プロピレン)第4級アンモニウムの様な複合第4級アンモニウム化合物の使用 を開示している。これらの著者は、脂肪アルコールのエチレンオキシドおよびプ ロピレンオキシド付加物の様な非イオン系界面活性剤を使用することにより、脱 結合剤により引き起こされる吸収性の低下を克服する試みも行なっている。 イリノイ州シカゴのArmak Companyは、その広報76−17(1977)の中 で、塩化ジメチルジ(水素化)タロウアンモニウムをポリオキシエチレングリコ ールの脂肪酸エステルと組み合わせて使用することにより、柔らかさおよび吸収 性の両方がティッシュペーパーウェブに与えられることを記載している。 ペーパーウェブを改良するための代表的な研究結果が米国特許第3,301, 746号、1967年1月31日にStanfordおよびSissonに発行、に記載されて いる。この特許に記載されている製法により製造されるペーパーウェブは高品質 であるにもかかわらず、またこれらのウェブから形成された製品は商業的な成果 を上げているにもかかわらず、製品改良のための研究努力は続けられている。 例えば、Beckerらは米国特許第4,158,594号、1979年1月19日 発行、で彼等が主張している方法により、強く、柔らかい繊維性シートが形成さ れることを記載している。より詳しくは、彼等は、ティッシュペーパーウェブの 強度(これは化学的脱結合剤の添加により軟化されていてよい)は、処理の際に 、ウェブの片側表面を、細かくパターン化された配置でウェブの一方の表面およ びクレープ処理表面に付着させた接着剤(例えばアクリルラテックスゴムエマル ション、水溶性樹脂、またはエラストマー接着剤)により、クレープ処理表面に 細 かくパターン化された配置で接着させ、ウェブをクレープ処理表面からクレープ 処理してシート材料を形成することにより、強化できることを開示している。 良く知られたジアルキルジメチルアンモニウム塩(例えば塩化ジタロウジメチ ルアンモニウム、メチル硫酸ジタロウジメチルアンモニウム、塩化ジ(水素化) タロウジメチルアンモニウム、等)の様な従来の第4級アンモニウム化合物は、 効果的な化学的脱結合剤である。しかし、これらの第4級アンモニウム化合物は 、疎水性であり、生分解性ではなく、処理した紙ウェブの吸収性に悪影響を及ぼ すことがある。本発明者は、生分解性の第4級アンモニウム化合物をポリヒドロ キシ化合物(例えばグリセロール、ソルビトール、ポリグリセロールまたはポリ オキシエチレングリコール)と混合することにより、繊維状セルロース材料の柔 らかさと吸収速度の両方が高くなることを発見した。 残念ながら、生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物 を含んで成る生分解性化学軟化組成物を使用すると、処理した紙ウェブの耐繊維 くず性が減少することがある。本発明者は、製紙業界で公知の湿潤および乾燥強 度樹脂および歩留り向上樹脂の様な適当な結合剤を使用することにより、耐繊維 くず性を改良できることを発見した。 本発明は、一般のティッシュペーパーにも使用できるが、特に、ここに参考と して含める米国特許第3,994,771号、1976年11月30日にMorgan Jr.らに発行、に記載されている様な多層ティッシュペーパー製品に使用できる 。 本発明の目的は、柔らかく、吸収性があり、耐繊維くず性を有する多層ティッ シュペーパー製品を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、柔らかく、吸収性があり、耐繊維くず性を有する 多層ティッシュペーパー製品の製造方法を提供することである。 これらの、および他の目的は、下記の説明から明らかな様に、本発明の使用に より達成することができる。 発明の概要 本発明は、製紙繊維、生分解性の化学軟化剤組成物および結合剤物質を含んで 成る、柔らかく、吸収性があり、耐繊維くず性を有する多層ティッシュペーパー 製品を提供する。簡潔にいうと、生分解性の化学軟化剤組成物は、 (a)約0.01%〜約3.0%の、好ましくは式 または または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、ベンジ ル基またはそれらの混合物であり、各R1置換基はC12〜C22ヒドロカルビル基 、または置換されたヒドロカルビル基またはそれらの混合物であり、各R3置換 基はC11〜C21ヒドロカルビル基、または置換されたヒドロカルビルまたはそれ らの混合物であり、Yは−O−C(O)−または−C(O)−O−または −NH−C(O)−または−C(O)−NH−、およびそれらの混合物であり、 nは1〜4であり、X-は適当な陰イオン、例えば塩化物、臭化物、メチル硫酸 塩、エチル硫酸塩および硝酸塩イオン、等である。) を有する生分解性の第4級アンモニウム化合物、および (b)約0.01%〜約3.0%の、好ましくはグリセロール、ソルビトール、 重量平均分子量が約150〜約800であるポリグリセロールおよび重量平均分 子量が約200〜4000のポリオキシエチレングリコールおよびポリオキシプ ロピレングリコールからなる群から選択されたポリヒドロキシ化合物 の混合物を含んで成る。 好ましくは、生分解性の第4級アンモニウム化合物対ポリヒドロキシ化合物の 重量比は約1.0:0.1〜0.1:1.0である。該生分解性第4級アンモニ ウム化合物および該ポリヒドロキシ化合物が混和し得る温度で、ポリヒドロキシ 化合物を該生分解性第4級アンモニウム化合物と混合した場合に、生分解性化学 軟化剤組成物はより効果的であることが分かった。 本発明で使用するのに適した好ましいエステル官能性第4級アンモニウム化合 物の例としては、式 および および および (式中、各R2置換基は、C1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、ベン ジル基またはそれらの混合物であり、各R1置換基はC12〜C22ヒドロカルビル 基、または置換されたヒドロカルビル基またはそれらの混合物であり、各R3置 換基はC11〜C21ヒドロカルビル基、または置換されたヒドロカルビル基または それらの混合物である) の化合物がある。 これらの化合物は、良く知られているジアルキルジメチルアンモニウム塩のモ ノまたはジエステル変形、例えば塩化ジエステルジタロウジメチルアンモニウム 、塩化ジエステルジステアリルジメチルアンモニウム、塩化モノエステルジタロ ウジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジエステルジ(水素化)タロウジメチルア ンモニウム、塩化ジエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウム、塩化モ ノエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウム、およびそれらの混合物、 と考えることができ、塩化ジ(非水素化)タロウジメチルアンモニウム、塩化ジ (僅かに水素化)タロウジメチルアンモニウム(DEDTHTDMAC)および 、塩化ジ(水素化)タロウジメチルアンモニウム(DEDHTDMAC)のジエ ステル変形、およびそれらの混合物が好ましい。製品特性の必要条件に応じて、 ジタロウの飽和水準は、非水素化(軟質)から、僅かに、部分的に、または完全 に水素化(硬質)、まで調整することができる。 理論に捕らわれることはないが、エステル部分がこれらの化合物に生分解性を 付与するものと考えられる。ここで使用するエステル官能性第4級アンモニウム 化合物は、従来の塩化ジアルキルジメチルアンモニウム化学軟化剤よりも急速に 生物分解することは重要である。 本発明で有用なポリヒドロキシ化合物の例には、グリセロール、ソルビトール 、重量平均分子量約150〜約800を有するポリグリセロール、および重量平 均分子量約200〜約4000を有するポリオキシエチレングリコールが含まれ 、重量平均分子量約200〜600のポリオキシエチレングリコールが好ましい 。 結合剤の用語は、この業界で公知の各種の湿潤および乾燥強度添加剤および歩 留り向上剤を意味する。これらの物質は、本発明のティッシュペーパーウェブの 耐繊維くず性を改良すると共に、生分解性化学軟化剤組成物により引き起こされ る引張強度の低下に反作用する。適当な結合剤物質の例としては、永久湿潤強度 樹脂(すなわちKymeneR557H、ウィルミントン、DEのHercules Incorporatedか ら市販)、一時的湿潤強度樹脂(すなわちNational starch 78-0080、ニューヨ ーク、NYのNational Starch and Chemical社から市販)、乾燥強度樹脂(すな わちAccoR514、AccoR711、ウェイン、ニュージャージーのAmerican Cyanamid社 から市販)および歩留り向上樹脂(すなわちPercolR175、Sulfolk、バージニア のAllied Colloidsから市販)がある。 簡潔にいえば、本発明のティッシュウェブの製造方法は、上記の成分から多層 製紙紙料を形成する工程、その多層製紙紙料を有孔表面、例えばフォドリニエー ルワイヤ、上に堆積させる工程、および堆積させた紙料から水分を除去する工程 を含んで成る。 ここで百分率、比率および割合は、他に指示がない限り、すべて重量により表 示する。 図面の簡単な説明 本明細書の末尾にある請求項は本発明を特に指摘し、明確に特許請求している が、添付の図面に関連する下記の説明を読むことにより、発明をより正しく理解 できると考えられる。 図1は、本発明の3層1プライトイレットティッシュの図式的な断面図である 。 図2は、本発明の2層2プライ化粧用ティッシュの図式的な断面図である。 以下に本発明をより詳細に説明する。 発明の詳細な説明 本明細書の末尾にある請求項は本発明の課題を特に指摘し、明確に特許請求し ているが、下記の説明および付随する実施例を読むことにより、本発明をより正 しく理解できると考えられる。 ここで使用する用語「耐繊維くず性」とは、繊維製品およびそれを構成するウ ェブの、使用条件下で、特に濡れた時の、一つに結合する能力である。耐繊維く ず性が高い程、ウェブの繊維くずを放出する傾向が低くなる。 ここで使用する用語「結合剤」は、この業界で公知の各種の湿潤および乾燥強 度樹脂および歩留り向上樹脂を意味する。 ここで使用する用語「水溶性」は、物質が25℃で水に少なくとも3%可溶で あることを意味する。 ここで使用する用語「ティッシュペーパーウェブ、ペーパーウェブ、ウェブ、 紙シートおよび紙製品」はすべて、水性の製紙紙料を形成する工程、この紙料を 有孔表面、例えばフォドリニエールワイヤ上に堆積させる工程、および紙料から 、 圧迫しながら、またはせずに、重力または真空排水および蒸発により水を除去す る工程を含んで成る製法により製造された紙のシートを意味する。 ここで使用する用語「水性製紙紙料」は、製紙繊維および以下に記載する化学 薬品の水性スラリーである。 ここで使用する用語「多層ティッシュペーパーウェブ、多層ペーパーウェブ、 多層ウェブ、多層紙シートおよび多層紙製品」はすべて、好ましくは異なった繊 維種類を含んで成り、繊維が一般的にティッシュペーパー製造に使用されている 様な比較的長い軟材および比較的短い硬材の繊維である水性製紙紙料の2層以上 から製造された紙のシートを意味する。これらの層は好ましくは、希釈繊維スラ リーの個別流を、1個以上の無限有孔スクリーン上に堆積させることにより形成 される。個々の層が最初に個別のワイヤ上で形成される場合、続いて、それらの 層は湿っている時に組み合わされ、層状の複合材料ウェブを形成する。 本発明の第一工程は、水性製紙紙料の形成である。この紙料は、すべて以下に 説明する、製紙繊維(以下、木材パルプと呼ぶことがある)、および少なくとも 1種の生分解性第4級アンモニウム化合物、ポリヒドロキシ化合物および結合剤 物質の混合物を含んで成る。 木材パルプはすべて、本発明で使用する製紙繊維を含むと考えられる。しかし 、他のセルロース繊維パルプ、例えばコットンライナー、バガス、レーヨン、等 も使用でき、いずれも請求範囲に入る。ここで有用な木材パルプとしては、ケミ カルパルプ、例えばクラフト、亜硫酸塩および硫酸塩パルプ、ならびに例えば砕 木、サーモメカニカルパルプ、およびケミ−サーモメカニカルパルプ(CTMP )を含むメカニカルパルプがある。落葉樹および針葉樹の両方に由来するパルプ を使用できる。 硬材パルプおよび軟材パルプの両方、ならびにこれら2種類の混合物を使用す ることができる。ここで使用する硬材パルプの用語は、落葉樹(被子植物)の木 性物質に由来する繊維状パルプを意味し、軟材パルプは、針葉樹(裸子植物)の 木性物質に由来する繊維状パルプである。ユーカリ樹の様な硬材パルプは、以下 に説明する多層ティッシュウェブの外側層に特に適当であり、内側の層またはプ ライには北部軟材グラフトパルプが好ましい。また、上記のいずれか、またはす べての材料、ならびに他の非繊維性材料、例えば本来の製紙作業を行ない易くす るために使用する充填材およひ接着剤を含んでいることがある循環使用紙に由来 する繊維も本発明に使用できる。 生分解性の化学的軟化剤組成物 本発明は、必須成分として、生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリヒ ドロキシ化合物の混合物を含む。生分解性第4級アンモニウム化合物対ポリヒド ロキシ化合物の比は、約1.0:0.1〜約0.1:1.0であり、好ましくは 生分解性第4級アンモニウム化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は約1.0 :0.3〜0.3:1.0であり、より好ましくは生分解性第4級アンモニウム 化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は約1.0:0.7〜0.7:1.0で あるが、この比率は、使用する特定のポリヒドロキシ化合物および/または生分 解性第4級アンモニウム化合物の分子量により異なる。 これらの種類の化合物をそれぞれ以下に詳細に説明する。 A.生分解性第4級アンモニウム化合物 生分解性化学軟化剤組成物は、必須成分として、約0.01〜約3.00重量 %の、好ましくは約0.01〜約1.00重量%の生分解性第4級アンモニウム 化合物、好ましくは式 または または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、ベンジ ル基またはそれらの混合物であり、各R1置換基はC12〜C22ヒドロカルビル基 、または置換されたヒドロカルビル基またはそれらの混合物であり、各R3置換 基はC11〜C21ヒドロカルビル基、または置換されたヒドロカルビルまたはそれ らの混合物であり、Yは−O−C(O)−または−C(O)−O−または−NH −C(O)−または−C(O)−NH−、およびそれらの混合物であり、nは1 〜4であり、X-は適当な陰イオン、例えば塩化物、臭化物、硫酸メチル、 硫酸エチルおよび硝酸イオン、等である。) を有する生分解性第4級アンモニウム化合物を含む。 Swern編集、Bailey′s Industrial Oil and Fat Products,第3版、John Wil ey and Sons(New York 1964)に記載されている様に、タロウは様々な組成物を有 する天然産の物質である。Swern編集の上記文献中の表6.13は、タロウの脂 肪酸の一般に78%以上が16または18個の炭素原子を含むことを示している 。一般的に、タロウ中に存在する脂肪酸の半分が主としてオレイン酸の形態で不 飽和である。合成ならびに天然の「タロウ」が本発明の範囲内に入る。製品特性 の必要条件に応じて、ジタロウの飽和水準は、非水素化(軟質)から、僅かに、 部分的に、または完全に水素化(硬質)、まで調整できることも知られている。 上記のすべての飽和水準が本発明の範囲内に入る。 無論、置換基R1、R2およびR3は、所望により様々な基、例えばアルコキシ ル、ヒドロキシル、で置換することができる、または分枝鎖を有することができ るが、その様な物質はここでは好ましくない。好ましくは、各R1はC12−C18 アルキルおよび/またはアルケニルであり、最も好ましくは各R1は直鎖のC16 −C18アルキルおよび/またはアルケニルである。好ましくは、各R2はメチル またはヒドロキシエチルである。好ましくはR3はC13−C17アルキルおよび/ またはアルケニルであり、最も好ましくはR3は直鎖のC15−C17アルキルおよ び/またはアルケニルであり、X-は塩化物またはメチル硫酸塩である。さらに 、エステル官能性第4級アンモニウム化合物は、所望により少量成分として約1 0%までのモノ(長鎖アルキル)誘導体、例えば (R2)2−N+−((CH2)2OH)((CH2)2OC(O)R3)X、を含むことができる。 これらの少量成分は、乳化剤として作用することができ、本発明で有用である。 上記の構造を有し、本発明で使用するのに適当なエステル官能性第4級アンモ ニウム化合物の具体例には、良く知られているジエステルジアルキルジメチルア ンモニウム塩、例えば塩化ジエステルジタロウジメチルアンモニウム、塩化モノ エステルジタロウジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジエステルジタロウジメチ ルアンモニウム、メチル硫酸ジエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウ ム、塩化ジエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウム、およびそれらの 混合物が含まれる。塩化ジエステルジタロウジメチルアンモニウムおよび塩化ジ エステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウムが特に好ましい。これらの特 別な物質は、ダブリン、オハイオのSherex Chemical Company Inc.から“ADOGE N DDMCR”の商品名で市販されている。 エステル官能性第4級アンモニウム化合物のジ-quat変形も使用でき、本発明 の範囲内に入る。これらの化合物は式 を有する。 上記の構造中、各R2はC1−C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基であり 、R3はC11−C21ヒドロカルビル基であり、nは2〜4であり、X-は適当な陰 イオン、例えばハロゲン化物(例えば塩化物または臭化物)またはメチル硫酸塩 である。好ましくは、各R3はC13−C17アルキルおよび/またはアルケニルで あり、最も好ましくは各R3は直鎖のC15−C17アルキルおよび/またはアルケ ニルであり、R2はメチルである。 B.ポリヒドロキシ化合物 生分解性化学軟化剤組成物は、必須成分として、約0.01〜約3.00重量 %、好ましくは約0.01〜約1.00重量%のポリヒドロキシ化合物を含む。 本発明で有用なポリヒドロキシ化合物の例には、グリセロール、ソルビトール 、重量平均分子量約150〜約800を有するポリグリセロール、および重量平 均分子量約200〜約4000、好ましくは約200〜約1000、最も好まし くは約200〜約600のポリオキシエチレングリコールおよびポリオキシプロ ピレングリコールが含まれる。重量平均分子量約200〜約600のポリオキシ エチレングリコールが特に好ましい。上記のポリヒドロキシ化合物の混合物も使 用できる。例えば、グリセロールと、重量平均分子量約200〜1000、より 好ましくは約200〜600のポリオキシエチレングリコールの混合物が本発明 で有用である。好ましくは、グリセロール対ポリオキシエチレングリコールの重 量比は約10:1〜約1:10である。 特に好ましいポリヒドロキシ化合物は、重量平均分子量が約400のポリオキ シエチレングリコールである。この物質は、ダンベリー、コネチカットのUnion Carbide Companyから“PEG-400”の商品名で市販されている。 上記の生分解性の化学軟化剤組成物、すなわち生分解性第4級アンモニウム化 合物およびポリヒドロキシ化合物の混合物は、好ましくは所望の濃度に希釈し、 第4級化合物およびポリヒドロキシ化合物の分散液を形成してから、製紙繊維の 水性スラリー、つまり紙料に、製紙機械の湿潤末端で、フォドリニエールワイヤ またはシート形成段階の前の適当な地点で加える。しかし、上記の生分解性化学 軟化剤組成物を、湿ったティッシュウェブ形成の後で、ウェブを乾燥させる前に 塗布することも、柔らかさ、吸収性、および湿潤強度を著しく改良し、無論、本 発明の範囲内に入る。 生分解性化学軟化剤組成物は、製紙紙料に加える前に、まず生分解性第4級ア ンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物を一緒に予備混合した場合に、よ り効果的であることが分かった。好ましい方法では、以下に例1でより詳細に説 明する様に、まずポリヒドロキシ化合物を約66℃(150°F)の温度に加熱 し、次いでこの高温のポリヒドロキシ化合物に生分解性第4級アンモニウム化合 物を加え、均質な液体を形成する。第4級アンモニウム化合物対ポリヒドロキシ 化合物の重量比は約1.0:0.1〜0.1:1.0であり、好ましくは生分解 性第4級アンモニウム化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は約1.0:0. 3〜0.3:1.0であり、より好ましくは生分解性第4級アンモニウム化合物 対ポリヒドロキシ化合物の重量比は約1.0:0.7〜0.7:1.0であるが 、この比率は使用する特定のポリヒドロキシ化合物および/または生分解性第4 級アンモニウム化合物の分子量に応じて異なる。 予期せぬことに、ポリヒドロキシ化合物の紙上への吸着性は、ポリヒドロキシ 化合物を生分解性第4級アンモニウム化合物と予備混合し、上記の方法で紙に加 えた場合に、著しく強化されることが分かった。事実、繊維状セルロースに加え たポリヒドロキシ化合物および生分解性第4級アンモニウム化合物の少なくとも 20%が保持され、好ましくは、生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリ ヒドロキシ化合物の保持率は、加えた量の約50%〜90%である。 重要なことに、吸着は製紙の際に使用するのに実用的な濃度および時間枠内で 起こる。ポリヒドロキシ化合物の、紙上への驚くほど高い保持率を解明するため に、塩化ジエステルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチルアンモニウム(DE DTHTDMAC)およびポリオキシエチレングリコール400の溶融溶液およ び水性分散液の物理科学を研究した。 理論に縛られることなく、あるいは本発明を制限することなく、エステル官能 性第4級アンモニウム化合物が、ポリヒドロキシ化合物の紙上への吸着をどれ程 促進するかを説明するために、下記の考察を行なう。 DEDTHTDMAC(塩化ジエステルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチ ルアンモニウム)は、液晶および結晶相の混合物として平衡状態で存在する。X 線データは、市販のDEDTHTDMACが、事実、液晶相であることを示して おり、結晶状態の証拠を示していない。 DEDTHTDMACとPEG−400の混合物 段階的希釈法を使用するこれら2種類の物質の相研究により、それらの物理的 挙動が塩化ジ(水素化)タロウジメチルアンモニウムのそれと類似していること が立証される。これらの化合物は広い温度範囲内(≧50℃)で混和し得るが、 これは、これらの混合物から同等の温度範囲で分散液を製造できることを示唆し ている。混和性の温度上限は存在しない。X線データは、DEDTHTDMAC /PEG−400混合物中に、実際、結晶および液体の相の混合物が存在するこ とを示している。 DEDTHTDMACとグリセロールの混合物 DEDTHTDMACとグリセロールの1:1重量比の混合物は、(直接観察 およびX線データから)液相であると思われる。グリセロールは他の界面活性剤 と組み合わせて液晶相を形成できるが、この系において、この組成では、そうで はない様である。 DEDHTDMACとPEG−400の混合物 段階的希釈法を使用するこれら2種類の物質の相研究により、それらの物理的 挙動がDEDTHTDMACのそれと類似していることが立証される。これらの 化合物は広い温度範囲内(>67℃)で混和し得るが、これは、これらの混合物 から同等の温度範囲で分散液を製造できることを示唆している。混和性の温度上 限は存在しない。 第4級化合物/ポリヒドロキシ化合物/水の混合物の物理的状態 ポリヒドロキシ化合物およびエステル官能性第4級アンモニウム塩が混和し得 る温度に維持した混合物を水で希釈することにより、これらの物質のいずれかの 分散液を製造することができる。DEDTHTDMACもDEDHTDMACも 水溶性ではないので、どちらの乾燥相を水で希釈しても、エステル官能性第4級 アンモニウム化合物が小さな粒子として沈殿する。ポリヒドロキシ化合物は、あ らゆる比率で水に可溶なので、沈殿しない。 ほぼ等しい部数のDEDTHTDMACおよびポリヒドロキシ化合物(例えば グリセロール、PEG−400等)の混合物を水に加え、約1%のDEDTHT DMACを含む混合物を形成することにより、DEDTHTDMACが沈殿する 。恐らく、室温に近いDEDTHTDMAC相は、薄層状の液晶であろう。 分散液のコロイド状構造 希釈された混合物の中の液晶相は、大部分が閉じた球状である小胞として存在 する。その様な分散液の形成は、工程中に一時的に存在する大きな浸透圧勾配に より生じる様である。これらの圧力勾配の起源は、組成物中の、形成される水の 空間的勾配(および熱力学的作用)である。DEDTHTDMAC/グリセロー ル混合物の液相は広範囲の温度にわたって存在し得るので、広範囲の温度で分散 液を製造することもできる。 低温電子顕微鏡検査により、存在する粒子の大きさが約0.1〜1.0マイク ロメートルであり、構造が非常に様々であることが分かる。シート(湾曲した、 または平らな)もあれば、閉じた小胞もある。これらすべての粒子の薄膜は分子 の大きさの二重層であり、その中で頭の群は水に露出しており、尾は一緒になっ ている。PEGはこれらの粒子と会合していると推定される。この様にして製造 した分散液を紙に塗布することにより、エステル官能性第4級アンモニウムイオ ンが紙に付着し、ポリヒドロキシ化合物の紙上への吸着を強く促進し、柔らかさ および湿潤性の保持を改良する。 分散液の状態 上記の分散液を冷却すると、コロイド状粒子中で材料の部分的結晶化が起こる ことがある。しかし、平衡状態の達成には長時間(恐らく数ヵ月)が必要と思わ れるので、薄膜が液晶または無秩序結晶相である無秩序な粒子が紙と相互作用す る。ここに記載する生分解性化学軟化剤組成物は、平衡状態に達する前に使用す るのが好ましい。 繊維状セルロース材料が乾燥すると、生分解性第4級化合物およびポリヒドロ キシ化合物(例えばグリセロール、PEG−400等)を含む小胞が壊れると考 えられる。小胞が壊れると、PEG成分の大部分がセルロース繊維の内部に浸透 し、そこで繊維のたわみ性を強化する。重要なのは、PEGの一部が繊維表面上 に保持され、そこでセルロース繊維の吸収速度を高める様に作用することである 。イオン性の相互作用により、生分解性第4級化合物成分の陽イオン部分がセル ロース繊維の表面上に残り、そこで紙製品の表面感触および柔らかさを高める。 結合剤物質 本発明は、必須成分として、約0.01〜約3.0重量%、好ましくは約0. 01〜約1重量%の、永久湿潤強度樹脂、一時的湿潤強度樹脂、乾燥強度樹脂、 歩留り向上樹脂、およびこれらの混合物からなる群から選択された結合剤物質を 含む。結合剤物質には、繊維くずの発生を抑制すると共に、場合により生分解性 化学軟化剤組成物による引張強度の低下を相殺する作用もある。 永久湿潤強度樹脂が望ましい場合、結合剤物質は、下記の薬品、すなわちポリ アミド−エピクロロヒドリン、ポリアクリルアミド、スチレン−ブタジエンラテ ックス、不溶化ポリビニルアルコール、尿素−ホルムアルデヒド、ポリエチレン イミン、キトサン重合体、およびそれらの混合物の群から選択することができる 。ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂は、特に有用であることが分かっている 陽 イオン系湿潤強度樹脂である。その様な樹脂の適当な種類は、両方共ここに参考 として含める、どちらもKeimに発行された米国特許第3,700,623号、1 972年10月24日発行、および米国特許第3,772,076号、1973 年11月13日発行、に記載されている。有用なポリアミド−エピクロロヒドリ ン樹脂は、ウィルミントン、デラウェアのHercules,Inc.からKymemeR557Hの商 標で市販されている。 ポリアクリルアミド樹脂も湿潤強度樹脂または歩留り向上剤として使用できる ことが分かっている。これらの樹脂は、両方共ここに参考として含める、米国特 許第3,556,932号、1971年1月19日Cosciaらに発行、および米国 特許第3,556,933号、1971年1月19日Williamsら発行、に記載さ れている。ポリアクリルアミド樹脂は、スタンフォード、コネチカットのAmeric an Cyanamid Co.からParezR631 NCの商標で市販されている。陽イオン系ポリア クリルアミドは、Sulfolk、バージニアのAllied Colloidsおよびウィルミントン 、デラウエアのHercules Inc.からPercolR175およびRetenR1232の商標で市販さ れている。 本発明で使用できるさらに別の水溶性陽イオン系樹脂は、尿素ホルムアルデヒ ドおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂である。これらの多官能性樹脂のより一 般的な官能基は、窒素含有基、例えばアミノ基および窒素に結合したメチロール 基である。ポリエチレンイミン型の樹脂も本発明で使用できる。 一時的な湿潤強度樹脂が望ましい場合、結合剤物質は下記のデンプン系一時的 湿潤強度樹脂の群から、すなわち陽イオン系ジアルデヒドデンプン系樹脂(例え ばJapan Carlet製造のCaldasまたはNational Starch製造のCoBond 1000)、ジア ルデヒドデンプン、および/またはここに参考として含める米国特許第4,98 1,557号、1991年1月1日にBjorkquistに発行、に記載されている樹脂 、から選択することができる。 乾燥強度が望ましい場合、結合剤物質は下記の物質群、すなわちポリアクリル アミド(例えば、Wayne,N.J.のAmerican cyanamid製のCypro 514およびAccost rength 711の組合せ)、デンプン(例えばトウモロコシデンブンまたはジャガイ モデンプン)、ポリビニルアルコール(例えばAllentown,PAのAir Products In c製のAirvol 540)、グアーまたはロウカストビーンガム、ポリアクリレートラ テックス、および/またはカルボキシメチルセルロース(例えばWilmington,DE のAqualon Co.から市販のAqualon CMC-T)、から選択することができる。一般 的に、本発明の実行に適当なデンプンは、水溶性および親水性が特徴である。適 当なデンプン結合剤の範囲を限定するものではないが、代表的なデンプン材料に はコーンスターチおよびジヤガイモデンプンがあり、工業界でamiocaデンブンと 呼ばれるワックス状のコーンスターチが特に好ましい。一般的なコーンスターチ はアミロペクチンとアミロースの両方を含むのに対し、amiocaデンプンは、アミ ロペクチンだけである点で一般的なコーンスターチとは異なっている。amiocaデ ンプンの様々な、独特な特性は、「Amioca−ワックス状コーンから得られるデン プン」、H.H.Schopmeyer,food Industries、1945年12月、106-108頁(Vol.pp14 76-1478)に記載されている。デンプンは、顆粒または分散形態でよいが、顆粒形 態が好ましい。デンプンは、十分に加熱し、顆粒を膨潤させるのが好ましい。よ り好ましくは、デンブン顆粒を、加熱により、デンプン顆粒が分散する直前の点 まで膨潤させる。その様な高度に膨潤したデンプン顆粒は、「十分に加熱した」 と呼ぶことにする。分散条件は、一般的にデンプン顆粒の大きさ、顆粒の結晶化 度、および存在するアミロースの量により異なる。十分に加熱したamiocaデンプ ンは、例えば、デンプン顆粒の約4Xコンシステンシーの水性スラリーを約19 0°F(約88℃)に約30〜約40分間加熱することにより製造できる。使用 できる他の代表的なデンプン結合剤には、National Starch and Chemical Compa ny(ブリッジウォーター、ニュージャージー)から入手可能な、アミノ基、 窒素に結合したメチロール基の様な窒素含有基を有する様に変性させたデンプン の様な、変性陽イオン系デンプンがある。その様な変性デンプンは、主として湿 潤および/または乾燥強度を増加させるためのパルプ紙料添加剤として使用され ている。その様な変性デンプン材料は未変性のデンプンよりも高価なので未変性 デンプンが一般的に好まれている。 使用方法には、他の化学的添加剤の使用に関して前に説明したのと同じ、湿潤 末端で加える方法、噴霧、および、あまり好ましくないが、印刷がある。結合剤 はティッシュペーパーウェブに単独で、軟化剤、吸収性および/または美観用添 加剤と同時に、その前に、またはそれに続いて、塗布することができる。結合剤 処理していないがその他は同等であるシートに対して、耐繊維くず性を与えると 共に乾燥により強度を増加させるのに少なくとも有効な量の結合剤をシートに塗 布するのが好ましい。乾燥繊維重量で計算して好ましくは約0.01%〜約3. 0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の結合剤、好ましくはデンプン系 、が乾燥シート中に保持される。 本発明の方法の第二の工程は、上記の化学的軟化剤組成物および結合剤を添加 剤として使用する多層製紙紙料を多孔性表面上に堆積させることであり、第三の 工程は、その様に堆積させた紙料から水分を除去することである。これら2つの 処理工程を達成するのに使用される技術および装置は、製紙分野の当業者には明 らかである。本発明の好ましい多層ティッシュペーパー実施態様は、乾燥繊維に 対して、重量で約0.01%〜約3.0%、より好ましくは約0.1%〜1.0 %の、ここに開示する生分解性化学軟化剤組成物および結合剤物質を含む。 本発明は、通常のフェルトプレスされた多層ティッシュペーパー、かさの大き い、パターン状に緻密化された多層ティッシュペーパー、およびかさの大きい、 圧縮されていない多層ティッシュペーパーを含む、一般的な多層ティッシュペー パーに使用できるが、これらに限定するものではない。そこから製造された多層 ティッシュペーパー製品は1プライまたは多プライ構造を有するものでよい。層 状に重ねた紙ウェブから形成されたティッシュ構造は、ここに参考として含める 米国特許第3,994,771号、Morgan,Jr.ら、1976年11月30日発 行、に記載されている。一般的に、湿った状態で置いた複合材料の、柔らかく、 かさの大きい吸収性の紙構造は、好ましくは異なった種類の繊維を含んで成る2 層以上の紙料から製造される。これらの層は、希釈された繊維スラリーの個別の 流れを1個以上の無限多孔スクリーン上に堆積させることにより形成されるが、 繊維は一般的にティッシュペーパー製造に使用される、一般的に比較的長い軟材 および比較的短い硬材の繊維である。個々の層が最初に別のワイヤ上で形成され る場合、続いてそれらの層を、湿っている時に組み合わせ、層状の複合材料ウェ ブを形成する。続いて層ウェブを、流体を作用させたウェブに押し付けることに より、オープンメッシュ乾燥/刻印織物の表面に従わせ、その後、低密度製紙工 程の一部として該織物上で熱的に予備乾燥させる。層形成されたウェブは、繊維 の種類に対して区分することも、あるいは各層の繊維含有量を実質的に等しくす ることもできる。多層ティッシュペーパーは、好ましくは坪量が10g/m2〜約6 5g/m2で、密度が約0.60g/cm3以下である。好ましくは、坪量が約35g/m2 以下で、密度が約0.30g/cm3以下である。最も好ましくは密度が約0.04g /cm3〜約0.20g/cm3である。 本発明の多層ティッシュペーパーウェブは、少なくとも2つの重なりあった層 、つまり第一の層およびその第一の層に接触した少なくとも1つの第二の層、を 含んで成る。好ましくは、多層ティッシュペーパーは3つの重なりあった層、す なわち内側または中央の層、および2つの外側層、を含んで成り、内側層が2つ の外側層の間に位置する。2つの外側層は、好ましくは約60重量%以上の、平 均繊維約0.2〜約1.5mmを有する比較的短い製紙繊維からなる一次フィラメ ント成分を含んで成る。これらの短い製紙繊維は一般的に硬材繊維、好ましくは ユ ーカリ樹繊維である。あるいは、短繊維の低コスト供給源、例えば亜硫酸塩繊維 、サーモメカニカルパルプ繊維、ケミ-サーモメカニカルパルプ繊維、循環使用 繊維から分別された循環使用繊維、およびそれらの混合物を外側層の一方または 両方に使用する、または所望により内側層に混合することもできる。内側層は、 好ましくは約60重量%以上の、平均繊維長が少なくとも約2.0mmである比較 的長い製紙繊維からなる一次フィラメント成分を含んで成る。これらの長い製紙 繊維は一般的に軟材繊維、好ましくは北部軟材クラフト繊維である。図1は、本 発明の3層1プライトイレットティッシュの図式的な断面図である。図1に関し て、3層1プライウェブ10は、3つの重なりあった層、つまり内側層12、お よび2つの外側層11、を含んで成る。外側層11は、主として短い製紙繊維1 6を含んで成るのに対し、内側層12は主として長い製紙繊維17を含んで成る 。 本発明の別の好ましい実施態様では、多プライティッシュペーパー製品は、少 なくとも2つの多層ティッシュペーパーウェブを並列の関係に配置することによ り形成される。例えば、並列の関係にある第一の2層ティッシュペーパーウェブ および第二の2層ティッシュペーパーウェブを含んで成る2組ティッシュペーパ ー製品を製造することができる。この例では、各プライは、第一層および第二層 を含んで成る2層ティッシュシートである。第一層は好ましくは短い硬材繊維を 含んで成り、第二層は好ましくは長い軟材繊維を含んで成る。2つのプライは、 各プライの短い硬材繊維が外側を向き、長い軟材繊維を含む層が内側を向く様に 組み合わせる。図2は、本発明の2層2プライ化粧用ティッシュの図式的断面図 である。図2に関して、2層2プライウェブ20は、並列の関係にある2つのプ ライ15を含んで成る。各プライ15は、内側層19および外側層18を含んで 成る。外側層18は主として短い製紙繊維16を含んで成るのに対し、内側層1 9は主として長い製紙繊維17を含んで成る。同様に、3つの多層ティッシュペ ーパーウェブを並列関係に配置することにより、3プライティッシュペーパー 製品を製造することもできる。 上記の説明から本発明は3層−1プライまたは2プライ−2層、等を含んで成 るティッシュペーパー製品に限定されると考えるべきではない。2層以上からな る個々のプライを組み合わせた3プライ以上からなるティッシュペーパー製品も 無論本発明の範囲内に入る。 好ましくは、本発明の多層ティッシュペーパーウェブの少なくとも1つの外側 層に、生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物の大部分 が含まれる。より好ましくは、外側層の両方に、生分解性第4級アンモニウム化 合物およびポリヒドロキシ化合物の大部分が含まれる。生分解性化学軟化剤組成 物は、ティッシュペーパー製品の外側の層またはプライに添加した場合に最も効 果的であることが分かった。そこでは、生分解性第4級化合物およびポリヒドロ キシ化合物の混合物が作用し、本発明の多層ティッシュ製品の柔らかさおよび吸 収性の両方を強化する。図1および2に関して、生分解性第4級アンモニウム化 合物およびポリヒドロキシ化合物の混合物を含んで成る生分解性化学軟化剤組成 物を図式的に黒い円14で表す。図1および2で、生分解性化学軟化剤組成物1 4の大部分がそれぞれ外側層11および18に含まれているのが分かる。 しかし、多層ティッシュペーパー製品の耐繊維くず性は、生分解性第4級アン モニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物を含むことにより減少することも分 かっている。したがって、結合剤物質は、繊維くず発生を抑制し、引張強度を増 加させるために使用される。結合剤は本発明の多層ティッシュペーパーウェブの 内側層および外側層の少なくとも一方に含まれるのが好ましい。より好ましくは 、結合剤は多層製品の全体、すなわち内側層および外側層に含まれる。図1およ び2に関して、結合剤物質は図式的に白い円13で表す。図1および2で、結合 剤物質13の大部分がそれぞれ内側層12および19に含まれているのが分かる 。別の好ましい実施態様(図には示していない)では、結合剤の大部分は多層製 品 の外側層の少なくとも一方、より好ましくは2つの外側層の両方に含まれる。 生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物を含んで成る 生分解性化学軟化剤組成物と結合剤物質を組み合わせることにより、柔らかさ、 吸収性、および耐繊維くず性が優れたティッシュペーパー製品が得られる。生分 解性化学軟化剤組成物の大部分をティッシュペーパーの外側の層またはプライに 加えることにより、その有効性が強化される。一般的に結合剤はティッシュシー トの全体に分散させ、繊維くず発生を抑制する。しかし、生分解性化学軟化剤組 成物と同様に、結合剤物質は最も必要とされる所に選択的に加えることができる 。 通常のプレスした多層ティッシュペーパーおよびその様な紙の製造方法はこの 分野では良く知られている。その様な紙は一般的に有孔成形ワイヤ上に製紙紙料 を堆積させることにより製造される。この成形ワイヤは、この分野でフォドリニ エールワイヤと呼ばれることが多い。紙料を成形ワイヤ上に堆積させた後、それ はウェブと呼ばれる。ウェブを脱水フェルトに送り、ウェブを圧縮して脱水し、 高温で乾燥させる。上記の製法によりウェブを製造するための技術および代表的 な装置は、当業者には良く知られている。代表的な製法では、コンシステンシー の低いパルプ紙料を加圧したヘッドボックスに供給する。ヘッドボックスは、パ ルプ紙料の薄い堆積物をフォドリニエールワイヤ上に配送し、湿ったウェブを形 成するための開口部を有する。次いで、ウェブを、真空脱水により、一般的にコ ンシステンシーが約7%〜約25%(ウェブの総重量に対して)になる様に脱水 し、さらに圧縮操作により乾燥させるが、その際、対向する機械的部材、例えば 円筒状のロールでウェブを加圧する。 次いで、脱水されたウェブを、この分野でヤンキードライヤーと呼ばれる流れ ドラム(stream drum)装置でさらに圧縮および乾燥される。ヤンキードライヤー では、機械的手段、例えば対向してウェブを圧迫する円筒状のドラム、により圧 力を発生させることができる。ウェブがヤンキー表面に押し付けられている時に 、 ウェブに真空を作用させることもできる。複数のヤンキードライヤードラムを使 用できるが、その際、所望によりドラム間でさらに圧縮を行なう。形成される多 層ティッシュペーパー構造は、以下、通常の、圧縮されたティッシュペーパー構 造と呼ぶ。その様なシートは、繊維が湿っている間に著しい機械的圧縮力にさら され、次いで圧縮された状態で乾燥されるので、緻密化されていると考えられる 。 パターン状に緻密化された多層ティッシュペーパーは、繊維密度が比較的低い 、かさが比較的大きい面、および繊維密度が比較的高い緻密化された区域の列を 有するのが特徴である。かさの大きな面は、ピロウ区域(pillow region)の面と も呼ばれる。緻密化された区域は、ナックル区域とも呼ばれる。緻密化された区 域は、かさの高い面の中で不連続的に間隔を置いて配置するか、あるいはかさの 高い面の中で、完全にまたは部分的に相互接続することができる。パターン状に 緻密化されたティッシュウェブの好ましい製造方法は、すべてここに参考として 含める、米国特許第3,301,746号、1967年1月31日、Sanfordお よびSiaaonに発行、米国特許第3,974,025号、1976年8月10日、 Peter G.Ayersに発行、および米国特許第4,191,609号、1980年3 月4日にPaul D.Trokhanに発行、および米国特許第4,637,859号、1 987年1月20日にPaul D.Trokhanに発行、に開示されている。 一般的に、パターン状に緻密化したウェブは、好ましくは製紙紙料を有孔成形 ワイヤ、例えばフォドリニエールワイヤ、上に堆積させて湿ったウェブを形成し 、次いでそのウェブを支持体の列に並列して配置する。ウェブを支持体の列に対 して圧迫し、それによって、支持体の列と湿ったウェブの接点に幾何学的に対応 する位置で、ウェブ中に緻密化された区域が形成される。この操作の際に圧縮さ れなかったウェブの残りの部分はかさの大きな面と呼ばれる。このかさの大きな 面は、例えば真空型装置または吹抜け乾燥機で流体の圧力を作用させることによ りさらに脱緻密化することができる。ウェブは、かさの大きな面が実質的に圧迫 さ れない様に脱水し、所望により予備乾燥させる。これは、例えば真空型装置また は吹抜け乾燥機による流体圧力で、あるいはウェブを支持体の列に機械的に圧迫 することにより、かさの大きな面が圧縮されない様に行なうのが好ましい。脱水 、所望により行なう予備乾燥、および緻密化区域の形成作業は、統合または部分 的に統合することにより、実行する製造工程の総数を少なくすることができる。 緻密化区域の形成、脱水、および所望による予備乾燥に続いて、好ましくはなお 機械的な圧迫を避けながら、完全に乾燥させる。好ましくは、多層ティッシュペ ーパー表面の約8%〜約55%が、かさの大きな面の密度の少なくとも125% の相対的な密度を有する緻密化されたナックルを含む。 支持体の列は好ましくは、加圧時に緻密化された区域を形成し易くする支持体 の列として作用する、パターン状に配置されたナックルを有する刻印担体織物(i mprinting carrier fabrics)である。ナックルのパターンは、上記の支持体の列 を構成する。刻印担体織物は、すべてここに参考として含める、米国特許第3, 301,746号、SanfordおよびSisson、1967年1月31日発行、米国特 許第3,821,068号、Salvucci,Jrら、1974年5月21日発行、米国 特許第3,974,025号、Ayers、1976年8月10日発行、米国特許第 3,573,164号、Friedbergら、1971年3月30日発行、米国特許第 3,473,576号、Amneus、1969年10月21日発行、米国特許第4, 239,065号、Trokhan、1980年12月16日発行、および米国特許第 4,528,239号、Trokhan、1985年7月9日発行、に記載されている 。 好ましくは、紙料をまず有孔成形担体、例えばフォドリニエールワイヤ、上で 湿ったウェブに成形する。このウェブを脱水し、刻印織物に搬送する。あるいは 紙料を、刻印織物としても作用する有孔支持担体上に最初に堆積させることもで きる。成形後、湿ったウェブを脱水し、好ましくは、約40%〜約80%の選択 された繊維コンシステンシーに熱的に予備乾燥させる。脱水は好ましくは、吸引 ボックスまたは他の真空装置あるいは吹抜け乾燥機で行なう。ウェブを完全に乾 燥させる前に、刻印織物のナックル刻印部が上記の様にウェブ中に押し付けられ る。一方法では、これを機械的に圧力を作用させることにより行なう。これは例 えば、刻印織物を支持するニップロールと、乾燥ドラム、例えばヤンキードライ ヤーの間にウェブを配置し、ニップロールを乾燥ドラムの面に押付けることによ り達成できる。また、好ましくはウェブを刻印織物に対して成形してから、吸引 ボックスの様な真空装置で、あるいは吹抜け乾燥機で流体圧力を作用させること により完全に乾燥させる。流体圧力は、最初の脱水の際に、別の、それに続く工 程で、あるいはそれらの組合せで作用させ、緻密化区域の刻印を行なうことがで きる。 圧縮していない、パターン状に緻密化していない多層ティッシュペーパー構造 は、両方ともここに参考として含める、米国特許第3,812,000号、Jose ph L.Sa1vuccil,Jr.およびPeter N.Yiannos、1974年5月21日発行、 および米国特許第4,208,459号、Henry E.Becker,Albert L.McConell およびRichard Schutte、1980年6月17日発行に記載されている。一般的 に、圧縮していない、パターン状に緻密化していない多層ティッシュペーパー構 造は、製紙紙料を有孔成形ワイヤ、例えばフォドリニエールワイヤ、上に堆積さ せて湿ったウェブを形成し、ウェブから排水し、機械的圧縮を行なわずに、ウェ ブの繊維コンシステンシーが少なくとも約80%になるまで、余分な水を除去し 、ウェブをクレープ加工することにより製造される。水は、真空脱水および熱的 乾燥によりウェブから除去される。得られる構造は、柔らかいが弱く、かさの大 きな、比較的圧縮されていない繊維のシートである。クレープ加工する前に結合 剤をウェブに部分的に塗布するのが好ましい。 本発明の多層ティッシュペーパーウェブは、柔らかい吸収性の多層ティッシュ ペーパーウェブが必要なすべての用途に使用できる。本発明の多層ティッシュペ ーパーウェブの特に有利な用途はトイレットティッシュおよび化粧用ティッシュ 製品である。例えば、本発明の2枚の多層ティッシュペーパーウェブをプライ接 着し、2プライ化粧用またはトイレットティッシュ製品を形成することができる 。 分子量測定 A.序論 重合体材料を区別する実質的な特性は、それらの分子の大きさである。重合体 を様々な用途に使用できる様にする特性は、ほとんどすべてそれらの高分子的性 質に由来する。これらの材料を十分に特徴付けるには、それらの分子量および分 子量分布を測定する幾つかの手段を有することが不可欠である。分子量ではなく 、相対的分子質量の用語を使用するのがより正確であるが、重合体技術では分子 量の用語がより一般的に使用されている。分子量分布を測定することは常に実際 的である訳ではない。しかし、これはクロマトグラフィー技術を使用してより一 般的になりつつある。どちらかといえば、分子の大きさを表すのに、分子量平均 に頼っている。 B.分子量平均 相対的な分子質量(Mi)を有する分子の重量画分(wi)を代表する簡単な分 子量分布を考える場合、幾つかの有用な平均値を定義することができる。特定の 大きさ(Mi)を有する分子の数(Ni)に基づいて行なう平均は、数平均分子量 を与える。 この定義の重要な点は、グラムで表す数平均分子量が分子のアボガドロ数を含 むことである。分子量のこの定義は、単分散分子種、すなわち同じ分子量を有す る分子、の分子量と一致する。より重要なのは、特定質量の多分散重合体におけ 総合的な特性測定の基礎である。 特定の質量(Mi)を有する分子の重量画分(Wi)に基づいて行なう平均は、 重量平均分子量 を与える。 明で使用する。 分析および試験手順 ここで使用する、つまりティッシュペーパーウェブ上に保持される生分解性処 理薬品の量の分析は、この分野で採用されているいずれかの方法で行なうことが できる。 A.エステル官能性第4級アンモニウムおよびポリヒドロキシ化合物の定量分析 例えば、ティッシュペーパーにより保持されるエステル官能性第4級アンモニ ウム化合物、例えば塩化ジエステルジ(水素化)タロウジメチルアンモニウム( DEDHTDMAC)(すなわちADOGEN DDMCR)、の量は、有機溶剤でDEDH TDMACを溶剤抽出し、続いて指示薬として臭化ジミジウムを使用する陰イオ ン/陽イオン滴定により測定することができ、ポリヒドロキシ化合物、例え ばPEG−400、の量は、水系溶剤、例えば水、で抽出し、続いてガスクロマ トグラフィーまたは比色定量技術により、抽出物中のPEG−400の量を測定 することにより、求められる。これらの方法は例であり、ティッシュペーパーに 保持される特定成分の量を測定するのに有用な他の方法を排除するものではない 。 B.親水性(吸収性) 多層ティッシュペーパーの親水性は、多層ティッシュペーパーが水で濡れる傾 向を表す。多層ティッシュペーパーの親水性は、乾燥した多層ティッシュペーパ ーが水で完全に濡れるまでに必要な時間を測定することによりある程度定量でき る。この時間は「濡れ時間」と呼ばれる。濡れ時間の一定した反復可能な試験を 行なうために、濡れ時間測定には下記の手順を使用することができる。第一に、 ティッシュペーパーの調整した試料単位シート(紙試料の試験のための環境条件 は、TAPPI方法T402に規定されている様に23+1℃および50+2% R.H.である)、約4-3/8インチx4-3/4インチ(約11.1cmx12cm)を 用意し、第二に、そのシートを4つに折り、直径約0.75インチ(約1.9cm )〜約1インチ(約2.5cm)のボールに丸め、第三に、丸めたシートを、23 ±1℃で、ある量の蒸留水表面上に置き、同時にタイマーを始動させ、第四に、 丸めたシートが完全に濡れた時にタイマーを止めて読む。完全に濡れた状態は目 視で観察する。 本発明の多層ティッシュペーパー実施態様の親水性は、無論、製造直後に測定 できる。しかし、多層ティッシュペーパー製造後の最初の2週間、すなわち紙が 製造されてから2週間熟成した後で、疎水性が著しく増加することがある。した がって、上記の湿潤時間はその様な2週間後に測定するのが好ましい。そこで、 2週間の熟成後に室温で測定する湿潤時間を「2週間湿潤時間」と呼ぶ。 C.生分解性 本発明で使用する適当な、実質的に無水、自己乳化性で生分解性の化学軟化剤 組成物は、生分解性である。ここて使用する用語「生分解性」とは、ある物質が 微生物により二酸化炭素、水、バイオマス、および無機物質に完全に分解される ことを意味する。生物分解の可能性は、唯一の炭素およびエネルギー供給源とし ての供試物質、および均質化した活性スラッジの上澄みから得た希釈細菌接種物 を含む媒体から放出される二酸化炭素およびそこから除去される溶解有機炭素を 測定することにより評価できる。生分解性の適当な評価方法を記載している、La rsonの“EStimation of BiodegradationPotential of Xenobiotic Organic Chem icals”,Applied and Environmental Microbiology,Volume 38(1979),1153-61 頁参照。この方法を使用して、ある物質に、28日以内に、70%を超える二酸 化炭素発生および90%を超える溶解有機炭素除去がある場合、その物質は容易 に生物分解されるという。本発明で使用する軟化剤は、その様な生分解性基準に 適合している。 C.密度 ここで使用する、多層ティッシュペーパーの密度、の用語は、そこに含まれる 適当な単位変換で、その紙の坪量を厚さで割ることにより計算された平均密度で ある。ここで使用する、ティッシュペーパーの厚さ、とは95g/in2(15.5g /cm2)の圧縮加重をかけた時の紙の厚さである。 D.繊維くず 乾燥繊維くず 乾燥繊維くずは、Sutherland Rub試験機、一片の黒色フェルト、4ポンドの重 りおよびHunter Colorメーターを使用して測定することができる。Sutherland試 験機はモーター駆動の、荷重をかけた試料を、静止した試料を横切る様に前後に 往復運動させることができる装置である。黒色のフェルト片を4ポンド重りに取 り付ける。次いで試験機が荷重フェルトを静止したティッシュ試料の上を5往復 する様に移動させる。黒色フェルトのHunter Color L値を摩擦前後に測定する。 2つのHunter Colorの読みの差が乾燥繊維くず発生の測定値である。乾燥繊維く ずを測定するための先行技術の他の方法も使用できる。 湿潤繊維くずティッシュ試料の湿潤繊維くず発生特性を測定するための適当な 方法が、ここに参考として含める米国特許第4,950,545号、1990年 8月21日にWalterらに発行、に記載されている。この方法では、実質的にティ ッシュ試料を、一方が水浴中に部分的に浸漬されている2本の鋼製ロールに通す 。ティッシュ試料から発生する繊維くずは、水浴により湿った鋼製ロールに移動 する。鋼製ロールの連続的な回転により、繊維くずが水浴中に蓄積する。繊維く ずを回収し、計数する。Walterらの特許の5段落、45行〜6段落、27行参照 。湿潤繊維くずを測定する先行技術で公知の他の方法も使用できる。 所望により使用する成分 製紙に一般に使用される他の薬品も、繊維材料の軟化、吸収性に著しい悪影響 を及ぼさず、生分解性化学軟化剤組成物の作用を強化するのであれば、ここに記 載する生分解性化学軟化剤組成物、または製紙紙料に加えることができる。 例えば、界面活性剤を使用して本発明の多層ティッシュペーパーウェブを処理 することができる。使用する場合、界面活性剤の量は、多層ティッシュペーパー の乾燥繊維重量に対して好ましくは約0.01〜約2.0重量%である。界面活 性剤は、8個以上の炭素原子を有するアルキル鎖を有するのが好ましい。代表的 な陰イオン系界面活性剤は直鎖アルキルスルホン酸塩およびアルキルベンゼンス ルホン酸塩である。代表的な非イオン系界面活性剤は、アルキルグリコシドエス テルを含むアルキルグリコシド、例えばCroda,Inc.(New York,NY)から市販さ れているCrodesta SL-40、米国特許第4,011,389号、1977年3月8 日にW.K.Langdon、らに発行、に記載されているアルキルグリコシドエーテル、 およびアルキルポリエトキシル化エステル、例えばGlyco Chemicals,Inc.(Grre nwich,CT)から市販のPegosperse 200 MLおよびRhone Poulenc Corporation (Cranbury,N.J.)から市販のIGEPAL RC-520である。 上記の所望により使用する化学添加剤は、単なる例であって、本発明の範囲を 限定するものではない。 下記の例は、本発明の実施を例示するが、本発明を限定するものではない。 実施例1 この実施例の目的は、塩化ジエステルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチル アンモニウム(DEDTHTDMAC)およびポリオキシエチレングリコール4 00(PEG−400)の混合物を含んで成る、実質的に無水、自己乳化性で生 分解性の化学的軟化剤組成物の製造に使用できる方法を例示することである。 無水、自己乳化性で生分解性の化学的軟化剤組成物を下記の手順により製造す る:1.等量のDEDTHTDMACおよびPEG−400を個別に計量し、2 .PEGを約66℃(150°F)に加熱し、3.DEDTHTDMACをPE Gに溶解させ、66℃(150°F)で溶融した溶液を形成し、4.十分に混合 してDEDTHTDMACとPEGの均質な混合物を形成し、5.(4)の均質 な混合物を室温で固体形態に冷却する。 (5)の実質的に無水、自己乳化性で生分解性の化学的軟化剤組成物は、薬品 供給者の所(例えばダブリン、オハイオのSherex社)で予備混合(工程1−5) し、次いで化学軟化剤組成物の最終ユーザーの所に経済的に輸送し、そこで所望 の濃度に希釈することができる。 実施例2 この実施例の目的は、塩化ジエステルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチル アンモニウム(DEDTHTDMAC)と、グリセロールおよびPEG−400 の混合物との混合物を含んで成る、実質的に無水、自己乳化性で生分解性の化学 的軟化剤組成物の製造に使用できる方法を例示することである。 実質的に無水、自己乳化性で生分解性の化学的軟化剤組成物を下記の手順によ り製造する:1.グリセロールおよびPEG−400の混合物を重量比約75: 25で混合し、2.等量のDEDTHTDMACおよび(1)の混合物を個別に 計量し、3.(1)の混合物を約66℃(150°F)に加熱し、4.DEDT HTDMACを(3)に溶解させ、66℃(150°F)で溶融した溶液を形成 し、5.十分に混合してDEDTHTDMACと(3)の均質な混合物を形成し 、6.(5)の均質な混合物を室温で固体形態に冷却する。 (6)の実質的に無水、自己乳化性で生分解性の化学的軟化剤組成物は、薬品 供給者の所(例えばオハイオ州、ダブリンのSherex社)で予備混合(工程1−6 )し、次いで化学軟化剤組成物の最終ユーザーの所に経済的に輸送し、そこで所 望の濃度に希釈することができる。 実施例3 この実施例の目的は、吹抜け乾燥および層状製紙技術を使用し、塩化ジエステ ルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチルアンモニウム(DEDTHTDMAC )およびポリオキシエチレングリコール400(PEG−400)および一時的 湿潤強度樹脂を含んで成る化学的軟化剤組成物で処理した柔らかい、吸収性の、 耐繊維くず性のトイレット多層ティッシュペーパーを製造する方法を例示するこ とである。 本発明の実施にはパイロット規模のフォドリニエール製紙機械を使用する。第 一に、実施例1の手順にしたがって実質的に化学的軟化剤組成物を製造するが、 その際、DEDTHTDMACとポリヒドロキシ化合物の均質な固体状態のプレ ミックスを約66℃(150°F)の温度で再融解させる。次いで、融解した混 合物を調整した水タンク(pH約3、温度約66℃)中に分散させ、1ミクロン未 満の小胞分散液を形成する。小胞分散液の粒子径は、光学顕微鏡技術を使用して 測定する。粒子径は約0.1〜1.0ミクロンである。 第二に、通常のリ−パルパー中でNSKの3重量%水性スラリーを製造する。 NSKスラリーを穏やかに精製し、一時的湿潤強度樹脂(すなわちニューヨーク 、NYのNational Starch and Chemical社から市販のNational starch 78-0080 )の2%溶液をNSK紙料パイプに乾燥繊維の約0.75重量%の比率で加える 。一時的湿潤強度樹脂のNSK繊維への吸着はイン−ラインミキサーにより強化 する。NSKスラリーをファンポンプで約0.2%コンシステンシーに希釈する 。 第三に、通常のリ−パルパー中で、ユーカリ繊維の3重量%水性スラリーを製 造する。一時的湿潤強度樹脂(すなわちニューヨーク、NYのNational Starch and Chemical社から市販のNational starch 78-0080)の2%溶液をユーカリ紙 料パイプに、紙料ポンプの前で、乾燥繊維の約0.1重量%の比率で加え、生分 解性化学的軟化剤混合物の1%溶液をユーカリ紙料パイプに、イン−ラインミキ サーの前で、乾燥繊維の約0.2重量%の比率で加える。ユーカリスラリーをフ ァンポンプで約0.2%コンシステンシーに希釈する。 処理した紙料混合物(30%のNSK/70%のユーカリ)をヘッドボックス 中で混合し、フォドリニエールワイヤ上に堆積させて未発達ウェブを形成する。 フォドリニエールワイヤを通し、そらせ板および真空ボックスの支援により脱水 する。フォドリニエールワイヤは、1インチあたりそれぞれ機械方向で84、お よび機械横断方向76本のモノフィラメントを有する5-shed、サテン織り構造 になっている。未発達の湿潤ウェブは、移送地点で約15%の繊維コンシステン シーにある光重合体ワイヤから、1平方インチあたり562リニアー アイダホ セル、40%ナックル区域および9ミルの光重合体深さを有する光重合体織物 に移送される。真空排水により、ウェブの繊維コンシステンシーが約28%にな るまでさらに脱水する。パターン化したウェブを、空気の吹抜けにより繊維コン システンシー約65重量%まで予備乾燥させる。次いで、ポリビニルアルコール (PVA)の0.25%水溶液を含むクレープ処理接着剤を吹き付けながら、ウ ェブをヤンキードライヤーの表面に付着させる。繊維コンシステンシーを推定 96%に増加させてから、ドクターブレードでウェブを乾燥クレープ処理する。 ドクターブレードは傾斜角度が約25度であり、突当たり角度が約81度になる 様にヤンキードライヤーに対して配置し、ヤンキードライヤーは約800fpm( フィート/分)(約244メートル/分)で運転する。乾燥ウェブは700fpm (214メートル/分)の速度でロールに形成される。 ウェブは、1プライの多層ティッシュペーパー製品に加工する。このティッシ ュペーパーは、約18#/3M Sq Ftの坪量、約0.2%の生分解性の化学的軟 化剤混合物および約0.3%の一時的湿潤強度樹脂を有する。得られたティッシ ュペーパーは柔らかく、吸収性があり、良好な耐繊維くず性を有し、化粧用およ び/またはトイレットティッシュとして使用するのに適している。 実施例4 この実施例の目的は、吹抜け乾燥製紙技術を使用し、塩化ジエステルジ(僅か に硬化させた)タロウジメチルアンモニウム(DEDTHTDMAC)およびポ リヒドロキシ化合物の混合物(グリセロール/PEG−400)および乾燥強度 樹脂を含んで成る化学的軟化剤組成物で処理した柔らかい、吸収性の、耐繊維く ず性を有するトイレット多層ティッシュペーパーを製造する方法を例示すること である。 本発明の実施にはパイロット規模のフォドリニエール製紙機械を使用する。第 一に、実施例2の手順にしたがって化学的軟化剤組成物を製造するが、その際、 DEDTHTDMACとポリヒドロキシ化合物の均質な固体状態のプレミックス を約66℃(150°F)の温度で再融解させる。次いで、融解した混合物を調 整した水タンク(pH約3、温度約66℃)中に分散させ、1ミクロン未満の小胞 分散液を形成する。小胞分散液の粒子径は、光学顕微鏡技術を使用して測定する 。粒子径は約0.1〜1.0ミクロンである。 第二に通常のリ−パルパー中でNSKの3重量%水性スラリーを製造する。 NSKスラリーを穏やかに精製し、乾燥強度樹脂(すなわちフェアフィールド、 OHのAmerican Cyanamid社から市販のAccoR514、AccoR711)の2%溶液をNS K紙料パイプに乾燥繊維の約0.2重量%の比率で加える。乾燥強度樹脂のNS K繊維への吸着はイン−ラインミキサーにより強化する。NSKスラリーをファ ンポンプで約0.2%コンシステンシーに希釈する。 第三に、通常のリ−パルパー中で、ユーカリ繊維の3重量%水性スラリーを製 造する。乾燥強度樹脂(すなわちフェアフイールド、OHのAmerican Cyanamid 社から市販のAccoR514、AccoR711)の2%溶液をユーカリ紙料パイプに紙料ポン プの前で乾燥繊維の約0.1重量%の比率で加え、生分解性化学的軟化剤混合物 の1%溶液をユーカリ紙料パイプにイン−ラインミキサーの前で乾燥繊維の約0 .2重量%の比率で加える。ユーカリスラリーをファンポンプで約0.2%コン システンシーに希釈する。 処理した紙料混合物(30%のNSK/70%のユーカリ)をヘッドボックス 中で混合し、フォドリニエールワイヤ上に堆積させて未発達ウェブを形成する。 フォドリニエールワイヤを通し、そらせ板および真空ボックスの支援により脱水 する。フォドリニエールワイヤは、1インチあたりそれぞれ機械方向で84、お よび機械横断方向76本のモノフィラメントを有する5-shed、サテン織り構造 になっている。未発達の湿潤ウェブは、移送地点で約15%の繊維コンシステン シーにある光重合体ワイヤから、1平方インチあたり562リニアー アイダホ セル、40%ナックル区域および9ミルの光重合体深さを有する光重合体織物 に移送される。真空排水により、ウェブの繊維コンシステンシーが約28%にな るまでさらに脱水する。パターン化したウェブを、空気の吹抜けにより繊維コン システンシー約65重量%まで予備乾燥させる。次いで、ポリビニルアルコール (PVA)の0.25%水溶液を含むクレープ処理接着剤を吹き付けながら、ウ ェブをヤンキードライヤーの表面に付着させる。繊維コンシステンシーを推定 96%に増加させてから、ドクターブレードでウェブを乾燥クレープ処理する。 ドクターブレードは傾斜角度が約25度であり、突当たり角度が約81度になる 様にヤンキードライヤーに対して配置し、ヤンキードライヤーは約800fpm( フィート/分)(約244メートル/分)で運転する。乾燥ウェブは700fpm (214メートル/分)の速度でロールに形成される。 2プライのウェブを多層ティッシュペーパー製品に成形し、プライ接着技術を 使用して一つに張り合わせる。この多層ティッシュペーパーは、約23#/3M Sq Ftの坪量、約0.1%の生分解性の化学的軟化剤混合物および約0.2%の 乾燥強度樹脂を有する。得られたティッシュペーパーは柔らかく、吸収性があり 、良好な耐繊維くず性を有し、化粧用および/またはトイレットティッシュとし て使用するのに適している。 実施例5 この実施例の目的は、従来の乾燥製紙技術を使用し、塩化ジエステルジ(僅か に硬化させた)タロウジメチルアンモニウム(DEDTHTDMAC)およびポ リオキシエチレングリコール400(PEG−400)、乾燥強度樹脂および歩 留り向上剤として陽イオン系ポリアクリルアミド樹脂(PercolR175)を含んで成 る化学的軟化剤組成物で処理した、柔らかく、吸収性の、耐繊維くず性を有する トイレット多層ティッシュペーパーを製造する方法を例示することである。 本発明の実施にはパイロット規模のフォドリニエール製紙機械を使用する。第 一に、実施例1の手順にしたがって化学的軟化剤組成物を製造するが、その際、 DEDTHTDMACとPEG−400の均質な固体状態のプレミックスを調整 した水タンク(pH約3、温度約66℃)中に分散させ、1ミクロン未満の小胞分 散液を形成する。小胞分散液の粒子径は、光学顕微鏡技術を使用して測定する。 粒子径は約0.1〜1.0ミクロンである。 第二に通常のリ−パルパー中でNSKの3重量%水性スラリーを製造する。 NSKスラリーを穏やかに精製し、乾燥強度樹脂(すなわちフェアフィールド、 OHのAmerican Cyanamid社から市販のAccoR514、AccoR711)の2%溶液をNSK 紙料パイプに乾燥繊維の約0.2重量%の比率で加える。乾燥強度樹脂のNSK 繊維への吸着はイン−ラインミキサーにより強化する。NSKスラリーをファン ポンプで約0.2%コンシステンシーに希釈する。 第三に、通常のリ−パルパー中で、ユーカリ繊維の3重量%水性スラリーを製 造する。生分解性化学的軟化剤混合物の1%溶液をユーカリ紙料パイプに、紙料 ポンプの前で、乾燥繊維の約0.2重量%の比率で加え、PercolR175の0.05 %溶液をユーカリ層にファンポンプの前で乾燥繊維の0.05重量%の比率で加 える。生分解性化学的軟化剤混合物のユーカリ繊維への吸着はイン−ラインミキ サーにより強化することができる。ユーカリスラリーをファンポンプで約0.2 %コンシステンシーに希釈する。 処理した紙料混合物(30%のNSK/70%のユーカリ)をヘッドボックス 中で混合し、フォドリニエールワイヤ上に堆積させて未発達ウェブを形成する。 フォドリニエールワイヤを通し、そらせ板および真空ボックスの支援により脱水 する。フォドリニエールワイヤは、1インチあたりそれぞれ機械方向で84、お よび機械横断方向76本のモノフィラメントを有する5-shed、サテン織り構造 になっている。未発達の湿潤ウェブは、移送地点で約15%の繊維コンシステン シーにあるフォドリニエールワイヤから、通常のフェルトに移送される。真空排 水により、ウェブの繊維コンシステンシーが約35%になるまでさらに脱水する 。次いで、ウェブをヤンキードライヤーの表面に付着させる。繊維コンシステン シーを推定96%に増加させてから、ドクターブレードでウェブを乾燥クレープ 処理する。ドクターブレードは傾斜角度が約25度であり、突当たり角度が約8 1度になる様にヤンキードライヤーに対して配置し、ヤンキードライヤーは約8 00fpm(フィート/分)(約244メートル/分)で運転する。乾燥ウェブ は700fpm(214メートル/分)の速度でロールに形成される。 2プライのウェブを多層ティッシュペーパー製品に成形し、プライ接着技術を 使用して一つに張り合わせる。この多層ティッシュペーパーは、約23#/3M Sq Ftの坪量を有し、約0.1%の生分解性の化学的軟化剤混合物、約0.1% の乾燥強度樹脂および約0.05%の歩留り向上剤を含む。得られた多層ティッ シュペーパーは柔らかく、吸収性があり、良好な耐繊維くず性を有し、化粧用お よび/またはトイレットティッシュとして使用するのに適している。 実施例6 この実施例の目的は、吹抜け乾燥および層状製紙技術を使用し、塩化ジエステ ルジ(僅かに硬化させた)タロウジメチルアンモニウム(DEDTHTDMAC )およびポリオキシエチレングリコール400(PEG−400)、永久湿潤強 度樹脂および歩留り向上剤(PercolR175)を含んで成る化学的軟化剤組成物で処 理した、柔らかく、吸収性の、耐繊維くず性を有する化粧用多層ティッシュペー パーを製造する方法を例示することである。 本発明の実施にはパイロット規模のフォドリニエール製紙機械を使用する。第 一に、実施例1の手順にしたがって化学的軟化剤組成物を製造するが、その際、 DEDTHTDMACとポリヒドロキシ化合物の均質な固体状態のプレミックス を約66℃(150°F)の温度で再融解させる。次いで融解した混合物を調整 した水タンク(pH約3、温度約66℃)中に分散させ、1ミクロン未満の小胞分 散液を形成する。小胞分散液の粒子径は、光学顕微鏡技術を使用して測定する。 粒子径は約0.1〜1.0ミクロンである。 第二に通常のリ−パルパー中でNSKの3重量%水性スラリーを製造する。N SKスラリーを穏やかに精製し、永久湿潤強度樹脂(すなわちウィルミントン、 DEのHercules Incorporatedから市販のKymeneR557H)の2%溶液をNSK紙料 パイプに乾燥繊維の1重量%の比率で加える。一時的湿潤強度樹脂のNSK繊 維への吸着はイン−ラインミキサーにより強化する。NSKスラリーをファンポ ンプで約0.2%コンシステンシーに希釈する。 第三に、通常のリ−パルパー中で、ユーカリ繊維の3重量%水性スラリーを製 造する。生分解性化学的軟化剤混合物の1%溶液をユーカリ紙料パイプにイン− ラインミキサーの前で、乾燥繊維の約0.2重量%の比率で加え、PercolR175の 0.5%溶液をユーカリ層にファンポンプの前で乾燥繊維の0.05重量%の比 率で加える。ユーカリスラリーをファンポンプで約0.2%コンシステンシーに 希釈する。 処理した紙料混合物(50%のNSK/50%のユーカリ)をヘッドボックス 中で混合し、フォドリニエールワイヤ上に堆積させて未発達ウェブを形成する。 フォドリニエールワイヤを通し、そらせ板および真空ボックスの支援により脱水 する。フォドリニエールワイヤは、1インチあたりそれぞれ機械方向で84、お よび機械横断方向76本のモノフィラメントを有する5-shed、サテン織り構造 になっている。未発達の湿潤ウェブは、移送地点で約15%の繊維コンシステン シーにある光重合体ワイヤから、1平方インチあたり711リニアー アイダホ セル、40%ナックル区域および9ミルの光重合体深さを有する光重合体織物 に移送される。真空排水により、ウェブの繊維コンシステンシーが約28%にな るまでさらに脱水する。パターン化したウェブを、空気の吹抜けにより繊維コン システンシー約65重量%まで予備乾燥させる。次いで、ポリビニルアルコール (PVA)の0.25%水溶液を含むクレープ処理接着剤を吹き付けながら、ウ ェブをヤンキードライヤーの表面に付着させる。繊維コンシステンシーを推定9 6%に増加させてから、ドクターブレードでウェブを乾燥クレープ処理する。ド クターブレードは傾斜角度が約25度であり、突当たり角度が約81度になる様 にヤンキードライヤーに対して配置し、ヤンキードライヤーは約800fpm(フ ィート/分)(約244メートル/分)で運転する。乾燥ウェブは700 fpm(214メートル/分)の速度でロールに形成される。 ウェブは、2プライの多層ティッシュペーパー製品に加工する。この多層ティ ッシュペーパーは、約21#/3M Sq Ftの坪量、約1%の永久湿潤強度樹脂、 約0.2%の生分解性の化学的軟化剤混合物および約0.05%の歩留り向上樹 脂を有する。得られたティッシュペーパーは柔らかく、吸収性があり、良好な耐 繊維くず性を有し、化粧用ティッシュとして使用するのに適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KG,KP,K R,KZ,LK,LV,MD,MG,MN,MW,NO ,NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ, TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ハースコ,バート スティーブン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ロッククレスト、ドライブ、10159 【要約の続き】 物の使用により引き起こされることがある引張強度損失 を相殺するための、有効量の結合剤物質も含む。結合剤 物質は、製紙業界で使用される各種の湿潤および乾燥強 度添加剤、および歩留り向上剤から選択される。好まし くは生分解性化学軟化剤組成物の大部分は、多層ティッ シュペーパー製品の、最も効果的である外側層に配置さ れる。結合剤物質は、繊維くず発生を抑制するために、 一般的に多層製品全体に分散される。つまり、化学軟化 剤組成物および結合剤物質は、特定の層またはプライの 柔らかさ、吸収性、および/または耐繊維くず性を強化 するために、多層ティッシュペーパーウェブ中に選択的 に分散させることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも2つの重なり合った層、すなわち第一の層および少なくとも 1つの、第一の層に接触している第二の層、を含んで成る多層ティッシュペーパ ーウェブであって、前記多層ウェブが、 a)製紙繊維、 b)0.01%〜3.0%の、好ましくは式 または または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、ベン ジル基またはそれらの混合物、好ましくはメチル、であり、各R1置換基はC12 〜C22ヒドロカルビル基、または置換されたヒドロカルビル基またはそれらの混 合物、好ましくはC16〜C18アルキルまたはアルケニル、であり、各R3置換基 はC11〜C21ヒドロカルビル基、または置換されたヒドロカルビルまたはそれら の混合物、好ましくはC15〜C17アルキルまたはアルケニル、であり、Yは−O −C(O)−または−C(O)−O−または−NH−C(O)−または−C(O )−NH−、またはそれらの混合物であり、nは1〜4であり、X-は適当な陰 イオン、好ましくは塩化物イオンまたは硫酸メチルイオン、である。)を有する 生分解性の第4級アンモニウム化合物、 c)0.1%〜3.0%の、好ましくはグリセロール、ソルビトール、重量平均 分子量が150〜800であるポリグリセロール、重量平均分子量が200〜4 000、好ましくは200〜1000、最も好ましくは200〜600のポリオ キシエチレングリコールおよびポリオキシプロピレングリコール、およびそれら の混合物から選択された水溶性ポリヒドロキシ化合物、および d)0.01%〜3.0%の、好ましくは永久湿潤強度樹脂、好ましくはポリア ミド−エピクロロヒドリンまたはポリアクリルアミド永久湿潤強度樹脂、および それらの混合物、一時的湿潤強度樹脂、好ましくはデンブン系一時的湿潤強度樹 脂、乾燥強度樹脂、歩留り向上樹脂およびそれらの混合物から選択された結合剤 物質 を含んで成ることを特徴とする多層ティッシュペーパーウェブ。 2. 前記多層ウェブが3つの重なり合った層、すなわち内側層および2つの 外側層、を含んで成り、前記内側層が前記2つの外側層の間に位置し、前記多層 ウェブが好ましくは単一のプライを構成し、前記生分解性第4級アンモニウム化 合物、前記水溶性ポリヒドロキシ化合物、および前記結合剤物質がそれぞれ、前 記多層ウェブの1つ以上の前記層の中に含まれる、請求項1に記載の多層ティッ シュペーパーウェブ。 3. 生分解性第4級アンモニウム化合物およびポリヒドロキシ化合物の大部 分が前記外側層の少なくとも一方に、好ましくは前記外側層の両方に含まれる、 請求項2に記載の多層ティッシュペーパーウェブ。 4. 結合剤の大部分が前記内側層に含まれる、請求項2または3に記載の多 層ティッシュペーパーウェブ。 5. 前記内側層が比較的長い製紙繊維、好ましくは軟材繊維、最も好ましく は北部軟材繊維、を含んで成り、前記長い製紙繊維の平均長さが少なくとも2. 0mmであり、2つの前記外側層のそれぞれが比較的短い製紙繊維、好ましくは硬 材繊維、最も好ましくはユーカリ樹繊維、を含んで成り、前記短い製紙繊維の平 均長さが0.2〜1.5mmである、請求項2〜4のいずれか1項に記載の多層テ ィッシュペーパーウェブ。 6. 前記内側層が軟材繊維および低価格繊維の混合物を含んで成り、前記外 側層の少なくとも一方が低価格繊維または硬材繊維と低価格繊維の混合物を含ん で成り、前記低価格繊維が、亜硫酸塩繊維、サーモメカニカルパルプ繊維、ケミ −サーモメカニカルパルプ繊維、循環使用繊維、およびそれらの混合物から選択 される、請求項5に記載の多層ティッシュペーパーウェブ。 7. 生分解性第4級アンモニウム化合物が塩化ジエステルジ(僅かに硬化さ せた)タロウジメチルアンモニウムまたはメチル硫酸ジエステルジ(僅かに硬化 させた)タロウジメチルアンモニウムである、請求項1〜6のいずれか1項に記 載の多層ティッシュペーパーウェブ。 8. 第4級アンモニウム対ポリヒドロキシ化合物の重量比が1.0:0.3 〜0.3:1.0、好ましくは1.0:0.7〜0.7:1.0である、請求項 1〜7のいずれか1項に記載の多層ティッシュペーパーウェブ。 9. 少なくとも2つの並置した、請求項1に記載の多層ティッシュペーパー ウェブを含んで成る多プライティッシュペーパー製品であって、前記多プライテ ィッシュペーパー製品が、好ましくは2プライを含んで成り、前記2プライのそ れぞれが好ましくは2つの重なり合った層を含んで成り、前記結合剤物質が永久 湿潤強度樹脂または一時的湿潤樹脂であり、前記生分解性第4級アンモニウム化 合物および前記ポリヒドロキシ化合物の大部分が前記外側層の少なくとも一方に 含まれており、前記結合剤物質の大部分が前記内側層に含まれていることを特徴 とする多層ティッシュペーパー製品。 10. 前記ティッシュペーパーウェブがトイレットティッシュまたは化粧用 ティッシュである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多層ティッシュペーパ ー製品。
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