JPH08505663A - 生分解性化学柔軟化組成物を含有する紙製品 - Google Patents

生分解性化学柔軟化組成物を含有する紙製品

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JPH08505663A JP6516339A JP51633994A JPH08505663A JP H08505663 A JPH08505663 A JP H08505663A JP 6516339 A JP6516339 A JP 6516339A JP 51633994 A JP51633994 A JP 51633994A JP H08505663 A JPH08505663 A JP H08505663A
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Abstract

(57)【要約】 ペーパータオル、化粧紙、トイレットティッシュなどの柔軟な吸収性紙製品の製造で有用な繊維状セルロース物質を開示する。紙製品は、生分解性第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合物との混合物を含む生分解性化学柔軟化組成物を含有する。好ましい生分解性第四級化エステル−アミン化合物としては、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(タッチ水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリドなどのジエステルジアルキルジメチルアンモニウム塩が挙げられる。好ましいポリヒドロキシ化合物は、グリセロール、および重量平均分子量約200〜4000を有するポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群から選ばれる。生分解性化学柔軟化組成物は、先ず、生分解性第四級化エステル−アミン化合物を、ポリヒドロキシ化合物が生分解性第四級化エステル−アミン化合物と混和性である特定の温度範囲でポリヒドロキシ化合物に混入し、次いで、混合物を特定の温度およびpH範囲において水で希釈して、繊維状セルロース物質を処理するのに好適な水性小胞分散液を調製することによって製造する。

Description

【発明の詳細な説明】 生分解性化学柔軟化組成物を含有する紙製品 技術分野 本発明は、薄葉紙ウェブに関する。より詳細には、本発明は、タオル地、ナプ キン、化粧紙およびトイレットティッシュ製品において使用できる柔軟な吸収性 薄葉紙ウェブに関する。 背景技術 しばしばティッシュまたはペーパーティッシュウェブまたはシートと呼ばれる ペーパーウェブまたはシートは、現代社会で多くの用途に用いられており、ペー パータオル、ナプキン、化粧紙、トイレットティッシュなどの品目は、重要商品 である。これらの製品の3つの重要な物理的属性は、柔軟性、吸収性、特に水性 システム用吸収性、および強度、特に湿潤時の強度であることが以前から認識さ れている。他のものへの深刻な影響なしにこれらの属性の各々の改良並びに同時 に2または3つの属性の改良のために研究および開発努力がなされてきた。 柔軟性は、特定の製品を手で持ち、それを皮膚にこすりつけ、またはそれを手 の中でくしゃくしゃにする時に消費者によって知覚される触覚である。この触覚 は、数種の物性の組み合わせからなる。柔軟性に関連するより重要な物性の1つ は、一般に、製品の原料であるペーパーウェブの剛性であると当業者によってみ なされている。剛性は、通常、ウェブの乾燥引張強さおよびウェブを構成する繊 維の剛性に直接依存するとみなされている。 強度は、物理的一体性を維持し且つ使用条件下、特に湿潤時の使用条件下で引 裂、破裂および細断に抵抗する製品およびその成分ウェブの能力である。 吸収性は、所定量の液体、特に水溶液または分散液を吸収する製品およびその 成分ウェブの能力の尺度である。消費者によって知覚されるような全吸収性は、 一般に、薄葉紙の所定塊が最大吸収するであろう液体の全量と塊が液体を吸収す る速度との組み合わせであるとみなされている。 湿潤強度樹脂を使用してペーパーウェブの強度を高めることは、公知である。 例えば、ウェストフェルトは、セルロース・ケミストリー・エンド・テクノロジ ー、第13巻、第813頁〜第825頁(1979)において多数のこのような 材料を記載し且つそれらの化学的性質を論じた。フライマーク等は、1973年 8月28日発行の米国特許第3,755,220号明細書において脱結合剤とし て既知の或る化学添加剤が製紙工程においてシート形成時に生ずる自然の繊維対 繊維結合を妨害することを述べている。この結合の減少により、より柔軟もしく は手触りの良好な紙シートが得られる。フライマーク等は、湿潤強度樹脂を使用 してシートの湿潤強度を高めることと共に脱結合剤を使用して湿潤強度樹脂の望 ましくない効果を相殺することをさらに教示している。これらの脱結合剤は、乾 燥引張強さを減少させるが、一般に湿潤引張強さの減少ももたらす。 ショーは、1974年6月28日発行の米国特許第3,821,068号明細 書において化学脱結合剤が薄葉紙ウェブの剛性を減少し、柔軟性を高めるのに使 用できることも教示している。 化学脱結合剤は、1971年1月12日にハーベイ等に発行の米国特許第3, 554,862号明細書などの各種の文献に開示されている。これらの物質とし ては、トリメチルココアンモニウムクロリド、トリメチルオレイルアンモニウム クロリド、ジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリド、トリメチルス テアリルアンモニウムクロリドなどの第四級アンモニウム塩が挙げられている。 エマヌエルソン等は、1979年3月13日発行の米国特許第4,144,1 22号明細書においてビス(アルコキシ(2−ヒドロキシ)プロピレン)第四級 アンモニウムクロリドなどの複雑な第四級アンモニウム化合物を使用してウェブ を柔軟化することを教示している。また、これらの著者は、脂肪アルコールのエ チレンオキシド付加物、プロピレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤の 使用によって脱結合剤により生ずる吸収性の減少を克服しようと試みている。 イリノイ州シカゴのアルマク・カンパニーは、小冊子76−17(1977) においてジメチルジ(水素添加)タローアンモニウムクロリドとポリオキシエチ レングリコールの脂肪酸エステルとの併用により柔軟性と吸収性との両方を薄葉 紙ウェブに付与できることを開示している。 改良ペーパーウェブに関する研究の1つの典型的な結果は、1967年1月3 1日に発行のサンフォードおよびサイソンの米国特許第3,301,746号明 細書に記載されている。この特許に記載の方法によって作られたペーパーウェブ の高品質にも拘らず且つこれらのウェブから形成された製品の商業的な成功にも 拘らず、改良製品を見出すことに向けられた研究努力が、続けられてきた。 例えば、ベッカー等は、1979年1月19日発行の米国特許第4,158, 594号明細書において強い柔軟な繊維状シートを形成するであろうことを記載 している。より詳細には、彼等は、薄葉紙ウェブ(化学脱結合剤の添加によって 柔軟化されていてもよい)の強度が加工時にウェブの1表面を、微細パターン化 配置でウェブの1表面およびしぼ寄せ表面に接着されている結合物質(例えば、 アクリルラテックスゴム乳濁液、水溶性樹脂またはエラストマー結合物質)によ って微細パターン化配置でしぼ寄せ表面に接着し、しぼ寄せ表面からウェブをし ぼ寄せしてシート材料を形成することによって高めることができることを教示し ている。 周知のジアルキルジメチルアンモニウム塩(例えば、ジタロージメチルアンモ ニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素 添加)タロージメチルアンモニウムクロリドなど)などの通常の第四級アンモニ ウム化合物は、有効な化学脱結合剤である。不幸なことに、これらの第四級アン モニウム化合物は、生分解性ではない。出願人は、これらの第四級アンモニウム 塩の生分解性モノ−およびジ−エステル変形物も化学脱結合剤として有効に機能 し且つ繊維状セルロース物質の柔軟性を高めることを発見した。 本発明の目的は、柔軟な吸収性トイレットティッシュ紙製品を提供することに ある。 本発明の目的は、柔軟な吸収性化粧紙製品を提供することにある。 本発明の目的は、柔軟な吸収性タオル紙製品を提供することにある。 また、本発明の更に他の目的は、柔軟な吸収性ティッシュおよびタオル紙製品 の製法を提供することにある。 これらの目的および他の目的は、以下の開示から明らかなように、本発明によ って達成される。 発明の開示 本発明は、柔軟な吸収性紙製品を提供する。簡潔には、紙製品は、セルロース 物質のシートおよび繊維状セルロース物質の約0.005〜約5重量%の、 (a)式 または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、また はそれらの混合物であり;各R1置換基はC14〜C22ヒドロカルビル基、または それらの混合物であり、各R3置換基はC12〜C20ヒドロカルビル基、またはそ れらの混合物であり;X-は相容性陰イオンである)を有する第四級化エステル −アミン化合物と (b)グリセロール、および重量平均分子量約200〜4000を有するポリ エチレングリコールおよびポリプロピレングリコールからなる群から選ばれるポ リヒドロキシ化合物との混合物(ここで、第四級化エステル−アミン化合物対ポ リヒドロキシ化合物の重量比は約1:0.1から0.1:1であり且つ前記ポリ ヒドロキシ化合物は少なくとも50℃の温度で第四級化エステル−アミン化合物 と混和性である)を含む生分解性化学柔軟化組成物からなる。 好ましくは、第四級化エステル−アミンとポリヒドロキシ化合物との混合物は 、繊維状セルロース物質に加える前に、化学柔軟化組成物約0.01〜約25重 量%の濃度に液体担体によって希釈する。好ましくは、液体担体の温度は約40 ℃〜約80℃であり且つpHは約4以下である。好ましくは、繊維状セルロース に加えるポリヒドロキシ化合物および第四級化エステル−アミン化合物の少なく とも20%が保持される。 本発明で使用するのに好適な好ましい第四級化エステル−アミン化合物の例と しては、式 および を有する化合物が挙げられる。 これらの化合物は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド、モノ エステルジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(水素添加)タ ロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジエステルジ(水素添加)タロ ージメチルアンモニウムクロリド、モノエステルジ(水素添加)タロージメチル アンモニウムクロリドなどの周知のジアルキルジメチルアンモニウム塩のモノエ ステル変形物およびジエステル変形物であるとみなすことができ、ジ(非水素添 加)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジ(タッチ水素添加)タロージメチ ルアンモニウムクロリドおよびジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロ リドのジエステル変形物が好ましい。製品特性要件に応じて、ジタローの飽和水 準は、非水素添加(ソフト)からタッチ、部分または完全な水素添加(ハード) まで調整できる。 理論によって制限されるものではないが、1個以上のエステル部分は、生分解 性をこれらの化合物に与えると考えられる。重要なことに、ここで使用する第四 級化エステル−アミン化合物は、通常のジアルキルジメチルアンモニウム化学柔 軟剤より迅速に生分解する。 本発明において有用なポリヒドロキシ化合物の例としては、グリセロールおよ び重量平均分子量約200〜約4000を有するポリエチレングリコールが挙げ られ、好ましくは重量平均分子量約200〜約600を有するポリエチレングリ コールが挙げられる。 本発明の特に好ましい薄葉紙態様は、第四級化エステル−アミン化合物とポリ ヒドロキシ化合物との混合物約0.03〜約0.5重量%を含む。 簡潔には、本発明のティッシュウェブの製法は、製紙用完成紙料を前記成分か ら調製し、製紙用完成紙料を長網などの有孔表面上にデポジットし、デポジット された完成紙料から水を除去することからなる。 ここですべての%、比率および割合は、特に断らない限り、重量基準である。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を特に明示し且つ明確に請求する請求の範囲において特定 するものであるが、本発明は、添付図面とに関連する下記の説明からより良く理 解されると考えられる。 第1図は、DODMAMSおよびDHTDMAMSの状態図である。 第2図は、DODMAMS/PEG−400系の状態図である。 第3図は、PEG−400/オクタン酸メチル系の状態図である。 第4図は、DEDTDMAC/PEG−400系の状態図である。 第5図は、DEDHTDMAC/PEG−400系の状態図である。 第6図は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド/PEG−40 0系の重量比1:1の小胞分散液の63,000倍で撮られた極低温透過顕微鏡 写真である。 第7図は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド/グリセロール 系の重量比1:1の小胞分散液の63,000倍で撮られた極低温透過顕微鏡写 真である。 第8図は、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリド/ PEG−400系の重量比1:1の小胞分散液の66,000倍で撮られた極低 温透過顕微鏡写真である。 本発明を以下により詳細に説明する。 発明を実施するための最良の形態 本明細書は本発明とみなされた要旨を特に明示し且つ明確に請求している請求 の範囲において特定するものであるが、本発明は、以下の詳細な説明の記載およ び添付例の記載からより良く理解できると考えられる。 ここで使用する薄葉紙ウェブ、ペーパーウェブ、ウェブ、ペーパーシートおよ び紙製品なる用語は、すべて水性製紙用完成紙料を調製し、この完成紙料を長網 などの有孔表面上にデポジットし、水を例えば重力または真空助長水切り(プレ ス有または無)により、そして蒸発により完成紙料から除去することからなる方 法によって作られた紙のシートを意味する。 ここで使用する水性製紙用完成紙料は、製紙用繊維および後述の化学薬品の水 性スラリーである。 本発明の方法における第一工程は、水性製紙用完成紙料の調製である。完成紙 料は、製紙用繊維(以下、時々木材パルプと称する)、および少なくとも1種の 第四級化エステル−アミン化合物と少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物との 混合物を含む(それらのすべてを後述する)。 すべての態様における木材パルプは、通常、本発明で使用する製紙用繊維とな ることが予測される。しかしながら、他のセルロース系繊維状パルプ、例えば、 リンター、バガス、レーヨンなども、本発明に使用できいずれも放棄されない。 ここで有用な木材パルプとしては、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ、硫酸塩パル プなどの化学パルプ並びに例えば砕木パルプ、熱機械パルプ、および化学変性熱 機械パルプ(CTMP)を含めた機械パルプが挙げられる。落葉樹と針葉樹との いずれに由来するパルプでも、使用できる。前記カテゴリーのいずれかまたはす べて並びに元の製紙を容易にするために使用される填料、接着剤などの他の非繊 維物質を含有している可能性のあるリサイクル紙に由来する繊維も、本発明で適 用できる。好ましくは、本発明で使用する製紙用繊維は、ナザーン軟材に由来す るクラフトパルプからなる。 生分解性化学柔軟剤組成物 本発明は、必須成分として、第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキ シ化合物との混合物約0.005〜約5重量%、より好ましくは約0.03〜約 0.5重量%(乾燥繊維基準で)を含有する。第四級化エステル−アミン化合物 対ポリヒドロキシ化合物の比率は、約1:0.1から0.1:1であり;好まし くは、第四級化エステル−アミン化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は、約 1:0.3から0.3:1であり;より好ましくは、第四級化エステル−アミン 化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は、約1:0.7から0.7:1である (この比率は使用する特定のポリヒドロキシ化合物および/または第四級化エス テル−アミン化合物の分子量に応じて変化するであろうが)。 これらの種類の化合物の各々は、以下に詳述する。 A.第四級化エステル−アミン化合物 化学柔軟化組成物は、必須成分として、式 または を有する第四級化エステル−アミン化合物を含有する。前記構造中、各R1はC1 4 〜C22ヒドロカルビル基、好ましくはタローC16〜C18アルキルであり;R2は C1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、好ましくはC1〜C3アルキルで あり;R3はC12〜C20ヒドロカルビル基、好ましくはC14〜C16アルキルであ り、X-はハライド(例えば、クロリドまたはブロミド)、メチルサルフェート などの相容性陰イオンである。スワーン編のベイリーのインダストリアル オイル アンド ファットプロダクツ(Industrial Oil and Fat Products) 、第3版、ジョン・ウィリー・エンド・サンズ(ニューヨーク、1964)に論 ずるように、タローは、様々な組成を有する天然産物質である。スワーン編の前 記文献における表6.13は、典型的にはタローの脂肪酸の78%以上が16ま たは18個の炭素原子を有することを指摘している。典型的には、タローに存在 する脂肪酸の半分は、不飽和であり、主としてオレイン酸の形である。合成「タ ロー」並びに天然「タロー」は、本発明の範囲に含まれる。また、製品特性要件 に応じて、ジタローの飽和水準は、非水素添加(ソフト)からタッチ、部分また は完全な水素添加(ハード)まで調整できることが既知である。 置換基R1、R2、R3は場合によってアルコキシル、ヒドロキシルなどの各種 の基で置換してもよく、または分枝であることができるが、このような物質は、 ここで好ましくないことが理解されるであろう。好ましくは、各R1はC16〜C1 8 アルキルであり、最も好ましくは、各R1は直鎖C18アルキルである。好ましく は、各R2はメチルである。好ましくは、R3はC14〜C16アルキルであり、最も 好ましくは、R3は直鎖C16アルキルであり、X-はクロリドまたはメチルサルフ ェートである。 前記構造を有し且つ本発明で使用するのに好適である第四級化エステル−アミ ン化合物の特定例としては、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド 、モノエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジタロージ メチルアンモニウムメチルサルフェート、ジエステルジ(水素添加)タロージメ チルアンモニウムメチルサルフェート、ジエステルジ(水素添加)タロージメチ ルアンモニウムクロリドなどの周知のジエステルジアルキルジメチルアンモニウ ム塩が挙げられる。ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリドおよびジ エステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリドが、特に好ましい 。これらの特定の物質は、オハイオ州ダブリンのシェレックス・ケミカル・カン パ ニーから商品名「アドゲン(ADOGEN)DDMCR」で市販されている。 第四級化エステル−アミン化合物のジ第四級変形物も、使用でき且つ本発明の 範囲に含まれることを意味する。これらの化合物は、式 を有する。前記構造中、各R2はC1−C6アルキルまたはヒドロアルキル基であ り、R3はC12〜C20ヒドロカルビル基であり、X-はハライド(例えば、クロリ ドまたはブロミド)、メチルサルフェートなどの相容性陰イオンである。好まし くは、各R3はC14〜C16アルキルであり、最も好ましくは、各R3は直鎖C16ア ルキルであり、R2はメチルである。 B.ポリヒドロキシ化合物 化学柔軟化組成物は、必須成分として、ポリヒドロキシ化合物を含有する。 本発明で有用なポリヒドロキシ化合物の例としては、グリセロール、および重 量平均分子量約200〜約4000、好ましくは約200〜約1000、最も好 ましくは約200〜約600を有するポリエチレングリコールおよびポリプロピ レングリコールが挙げられる。重量平均分子量約200〜約600を有するポリ エチレングリコールが、特に好ましい。 特に好ましいポリヒドロキシ化合物は、重量平均分子量約400を有するポリ エチレングリコールである。この物質は、コネティカット州ダンベリーのユニオ ン・カーバイド・カンパニーから商品名「PEG−400」で市販されている。 前記化学柔軟化組成物、即ち、第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロ キシ化合物との混合物は、好ましくは、長網の前の若干の好適な点またはシート 形成段階において抄紙機のウェットエンドにおいて製紙用繊維の水性スラリーま たは完成紙料に加える。しかしながら、湿潤ティッシュウェブの形成後且つ完全 にウェブが乾燥する前までの前記化学化学柔軟化組成物の適用は、有意の柔軟性 、吸収性および湿潤強度上の利益も与えるであろうし且つ本発明の範囲内に明白 に包含される。 化学柔軟化組成物は、製紙用完成紙料に加える前に、第四級化エステル−アミ ン化合物およびポリヒドロキシ化合物を先ず一緒に予備混合する時に、より有効 であることが発見された。好ましい方法は、例1に以下でより詳細に記載するよ うに、先ずポリヒドロキシ化合物を約66℃(150°F)の温度に加熱し、次 いで、第四級化エステル−アミン化合物を熱ポリヒドロキシ化合物に加えて流動 化「溶融物」を調製することからなる。第四級化エステル−アミン化合物対ポリ ヒドロキシ化合物の重量比は、約1:0.1から0.1:1であり;好ましくは 、第四級化エステル−アミン化合物対化合物の重量比は、約1:0.3から0. 3:1であり;より好ましくは、第四級化エステル−アミン化合物対化合物の重 量比は、約1:0.7から0.7:1である(この比率は使用する特定の化合物 および/または第四級化エステル−アミン化合物の分子量に応じて変化するであ ろうが)。次いで、第四級化エステル−アミン化合物/ポリヒドロキシ化合物溶 融物は、所望の濃度に希釈し、混合して、第四級化エステル−アミン化合物/ポ リヒドロキシ化合物混合物の小胞分散液を含有する水溶液を調製し、この水溶液 を次いで製紙用完成紙料に加える。好ましくは、第四級化エステル−アミン化合 物とポリヒドロキシ化合物との混合物は、製紙用完成紙料に加える前に、柔軟化 組成物約0.01〜約25重量%の濃度に水などの液体担体で希釈する。液体担 体のpHは、好ましくは、2〜4である。液体担体の温度は、好ましくは、約4 0℃〜約80℃である。第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合 物との混合物は、液体担体に分散された粒子として存在する。平均粒径は、好ま しく は、約0.01〜10μm、最も好ましくは約0.1〜約1.0μmである。第 6図〜第8図に示すように、分散された粒子は、小胞粒子の形である。 第四級化エステル−アミン化合物およびポリヒドロキシ化合物は、少なくとも 50℃、より好ましくは約50℃〜約100℃の高温で混合する。理論によって 制限しようとはせずに、好ましい温度範囲においては、ジエステルジタロージメ チルアンモニウムクロリド(DEDTDMAC)とジエステルジ(水素添加)タ ロージメチルアンモニウムクロリド(DEDHTDMAC)との両方とも、液相 であり且つポリヒドロキシ化合物と混和性であると考えられる。ジ(水素添加) タロージメチルアンモニウムメチルサルフェート(DHTDMAMS)の物理的 状態は、以下により詳細に論ずる。 製紙用完成紙料は、当業者に周知の混合技術および装置によって容易に調製ま たは製造できる。 予想外なことに、ポリヒドロキシ化合物の紙への吸着は、紙に加える前に、第 四級化エステル−アミン化合物と予備混合する時に有意に高められることが見出 された。事実、繊維状セルロースに加えるポリヒドロキシ化合物および第四級化 エステル−アミン化合物の少なくとも20%は、保持され;好ましくは、第四級 化エステル−アミン化合物およびポリヒドロキシ化合物の保持量は、乾燥繊維の 約50〜約90重量%である。 重要なことに、吸着は、製紙時に使用するのに実際的である濃度および時間枠 内で生ずる。ポリヒドロキシ化合物の紙への驚異的な程高い保持率をより良く理 解しようとする努力において、溶融溶液の自然科学およびジ(水素添加)タロー ジメチルアンモニウムメチルサルフェートおよびポリエチレングリコール400 の水性分散液は、研究された。 理論によって制限しようとはせずに、または別の方法で本発明を限定しようと はせずに、下記の議論を、第四級アンモニウム化合物がポリヒドロキシ化合物の 紙への吸着を促進する仕方を説明するために提供する。 DHTDMAMS(ジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムメチルサルフ ェート、(C17352+(CH32CH3OSO3 -)、DODMAMS(ジオ クタデシルジメチルアンモニウムメチルサルフェート、(C18372+(CH32CH3OSO3 -)、DEDTDMAC(ジエステルジタロージメチルアンモ ニウムクロリド、(CH32+(CH2CH2OCOC16332Cl-)および DEDHTDMAC(ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムク ロリド)の物理的状態についての情報は、市販の混合物についてのX線およびN MRデータによって与える。DODMAMSは、DHTDMAMSの主成分であ り且つ市販の混合物用モデル化合物として役立つ。先ず、より単純なDODMA MS系を考え、次いで、より複雑な市販のDHTDMAMS混合物を考えること が有用である。 温度に応じて、DODMAMSは、4種の相状態(第1図)のいずれでも存在 してもよい:2種の多形結晶(XβおよびXα)、ラメラ(Lam)液晶、また は液相。Xβ結晶は、室温未満〜47℃で存在する。この温度においては、それ は、多形Xα結晶に変換し、72℃でLam液晶相に変換する。この相は、15 0℃で等方性液体に変換する。また、ラメラ(Lam)液晶相は、DEDTDM AC化合物とDEDHTDMAC化合物との両方で存在する。DHTDMAMS は、相転移の温度が低下し且つ広くなるであろう以外は、物理的挙動がDODM AMSに似ていると予想される。例えば、XβからXα結晶への転移は、DOD MAMSの場合のような47℃の代わりにDHTDMAMSでは27℃で生ずる 。また、熱量測定データは、数種の結晶からLam相転移がDODMAMSの場 合のようなものよりむしろDHTDMAMSで生ずることを示す。これらの転移 の最高のものの開始温度は56℃であり、X線データと良く一致するが、熱量測 定は、開始温度59℃および63℃を有する2個のピークを示す。 DODMAC(ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド)は、DODM AMSとは定性的に異なる挙動を示し、そこではLam液晶相はこの成分では存 在しない。しかしながら、この差は、紙の処理においてこの化合物(またはその 市販の類似体DHTDMAC)を使用することが重要ではないと考えられる(ロ ーリン等のジャーナル オブ フィジカルクミストリー(Journal of Physical Chemistry),ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド−水系の自然科学 ,1.平衡相挙動,1990、第94巻,第2546頁〜第2552頁)(ここ に参考文献として編入)。 DHTDMAMSとPEG400との混合物 これらの2種の物質の重量比1:1の混合物は研究され且つこの系の相挙動の もっともらしいモデルを、第2図に示唆する。この状態図においては、DODM AMSおよびPEGは、それらが2個の液相として共存する場合には、高温で不 混和性であると示される。この領域内の2種の液体の混合物を冷却すると、La m相は、混合物から分離する。それゆえ、この研究は、これらの2種の物質が高 温で不混和性であるがLam液晶相内では低温で混和性になることを示す。一層 低い温度では、結晶相は、Lam相から分離すると予想され且つ化合物は、再度 不混和性である。 それゆえ、これらの研究は、水中でDHTDMAMSおよびPEG−400の 良好な分散液を調製するためには、水で希釈するプレミックスは、2種の化合物 が混和性である中間温度範囲内に保持すべきであることを示唆する。 DHTDMACとPEG400との混合物 段階的希釈法を使用するこれらの2種の物質の相研究は、物理的挙動がDHT DMAMSのものとかなり異なることを実証する。液晶相は、見出されない。こ れらの化合物は、広範囲の温度にわたって混和性であり、このことは分散液が比 較できる範囲の温度にわたってこれらの混合物から調製できることを示す。混和 性の温度上限は、存在しない。 DEDTDMACとPEG400との混合物 段階的希釈法を使用するこれらの2種の物質の相研究(第4図)は、物理的挙 動がDHTDMACのものと同様であることを実証する。これらの化合物は、広 範囲の温度にわたって(>50℃)混和性であり、このことは分散液が比較でき る範囲の温度にわたってこれらの混合物から調製できることを示す。混和性の温 度上限は、存在しない。 DEDHTDMACとPEG400との混合物 段階的希釈法を使用するこれらの2種の物質の相研究(第5図)は、物理的挙 動がDHTDMACのものと同様であることを実証する。これらの化合物は、広 範囲の温度にわたって(>67℃)混和性であり、このことは分散液が比較でき る範囲の温度にわたってこれらの混合物から調製できることを示す。混和性の温 度上限は、存在しない。 分散液の調製 これらの物質のいずれかのものの分散液は、ポリヒドロキシ化合物および第四 級アンモニウム塩が混和性である温度に保持される混合物を水で希釈することに よって調製してもよい。液晶相(DHTDMAMSの場合と同様)または液相( DHTDMACの場合と同様)で混和性であるか否かは余り重要ではない。DH TDMAMSもDHTDMACも水に可溶性ではなく、それゆえ水での乾燥相の 希釈は、第四級アンモニウム化合物を小粒子として沈澱するであろう。両方の第 四級アンモニウム化合物は、乾燥溶液が液体または液晶であったか否かに無関係 に、希薄水溶液中で液晶相として高温で沈澱するであろう。ポリヒドロキシ化合 物は、すべての割合で水と可溶性であり、それゆえ沈殿しない。 極低温電子顕微鏡測定は、存在する粒子が大きさが約0.1〜1.0μmであ り且つ構造が高度に変化することを実証する。若干はシート(曲線状または平ら ) である一方、他のものは閉じた小胞である。すべてのこれらの粒子の膜は、分子 寸法の二重膜であり、この二重膜においては頭基が水にさらされ、尾が一緒であ る。PEGは、これらの粒子と会合していると推定される。このようにして調製 された分散液を紙に適用することは、第四級アンモニウムイオンの紙への結合を 生じ、ポリヒドロキシ化合物の紙への吸着を強く促進し且つ柔軟性および湿潤性 の保持の所望の修正を生ずる。 分散液の状態 前記分散液を冷却する時に、コロイド粒子内の物質の部分的結晶化が生ずるこ とがある。しかしながら、平衡状態の達成は、長時間(多分複数の月)を必要と するであろうし、それゆえ膜が液晶であるか無秩序結晶相のいずれかである無秩 序粒子は、紙と相互作用しているらしい。好ましくは、ここに記載の化学柔軟化 組成物は、平衡状態が達成する前に使用される。 DHTDMAMSおよびPEGを含有する小胞は、繊維状セルロース系物質の 乾燥時に破壊すると考えられる。一旦小胞が破壊されると、PEG成分の大部分 は、セルロース繊維の内部に浸透し、繊維可撓性を高める。重要なことに、PE Gの若干が繊維の表面上に保持され、そこでセルロース繊維の吸収速度を高める ように作用する。イオン相互作用のため、DHTDMAMS成分の陽イオン部分 は、セルロース繊維の表面上にとどまり、そこで紙製品の表面感および柔軟性を 高める。 本発明の方法における第二工程は、添加剤として前記化学柔軟剤組成物を使用 して、製紙用完成紙料を有孔表面上へデポジットすることであり且つ第三工程は 、そのようにデポジットされた完成紙料からの水の除去である。これらの2つの 加工工程を達成するために使用できる技術および装置は、製紙の当業者に容易に 明らかであろう。本発明の好ましい薄葉紙態様は、ここに記載の化学柔軟化組成 物約0.005〜約5.0重量%、より好ましくは約0.03〜0.5重量%( 乾 燥繊維基準で)を含有する。 本発明は、一般に、限定せずに、通常通りフェルトプレスされた薄葉紙;パタ ーン緻密化薄葉紙、例えば、サンフォード−サイソンおよびその所産によって前 記米国特許で例証されるもの;および高い嵩高非圧密薄葉紙、例えば、1974 年5月21日発行のサルブッシ・ジュニアの米国特許第3,812,000号明 細書によって例証されるものを含めて薄葉紙に応用できる。薄葉紙は、均質また は多層構造を有していてもよく;且つそれから作られる薄葉紙製品は、単一プラ イまたは多プライ構造を有していてもよい。層状紙ウェブから形成されるティッ シュ構造物は、1976年11月30日発行のモルガン・ジュニア等の米国特許 第3,994,771号明細書(ここに参考文献として編入)に記載されている 。一般に、湿式抄造複合柔軟嵩高吸収性紙構造物は、好ましくは異なる繊維型か らなる完成紙料の2個以上の層から製造する。層は、好ましくは、別個の希薄繊 維スラリー流(繊維は典型的にはティッシュ製紙で使用するような比較的長い軟 材および比較的短い硬材繊維である)を1個以上のエンドレス有孔スクリーン上 にデポジットすることから形成する。この層を、その後、合わせて層状複合ウェ ブを形成する。層ウェブを、その後、ウェブに押し進めるために流体の適用によ って開放メッシュ乾燥/捺印ファブリックの層と同じ形にさせた後、低密度製紙 法の一部分として前記ファブリック上で熱的に予備乾燥する。層状ウェブは、繊 維型に関して成層化してもよく、またはそれぞれの層の繊維含量は本質上同じで あってもよい。薄葉紙は、好ましくは、坪量10g/m2〜約65g/m2および 密度約0.60g/cc以下を有する。好ましくは、坪量は、約35g/m2以下 であろうし;且つ密度は、約0.30g/cc以下であろう。最も好ましくは、密 度は、0.04g/cc〜約0.20g/ccであろう。 通常通りプレスされた薄葉紙およびこのような紙の製法は、技術上既知である 。このような紙は、典型的には、製紙用完成紙料を有孔フォーミングワイヤー上 に デポジットすることによって作る。このフォーミングワイヤーは、しばしば、技 術上長網と称する。一旦完成紙料をフォーミングワイヤー上にデポジットすると 、それは、ウェブと称する。ウェブは、ウェブをプレスし、高温で乾燥すること によって脱水する。記載したばかりの方法に従ってウェブを作るための特定の技 術および典型的な装置は、当業者に周知である。典型的な方法においては、低コ ンシステンシーパルプ完成紙料は、加圧ヘッドボックスに用意する。ヘッドボッ クスは、湿潤ウェブを形成するためにパルプ完成紙料の薄いデポジットを長網上 に配送するための開口部を有する。次いで、ウェブは、典型的には、真空脱水に よって約7%〜約25%(全ウェブ重量基準)の繊維コンシステンシーに脱水し 、ウェブを対向機械的部材、例えば、円筒ロールにより生ずる圧力に付すプレス 操作によって更に乾燥する。 次いで、脱水されたウェブは、ヤンキードライヤーとして技術上既知の流れド ラム装置によって更にプレスし且つ乾燥する。圧力は、ウェブに対してプレスす る対向円筒ドラムなどの機械的装置によってヤンキードライヤーで生ずることが できる。また、真空は、ヤンキー表面に対してプレスする時にウェブに適用して もよい。多重ヤンキードライヤードラムを、使用してもよく、それによって追加 のプレスが場合によってドラム間で受けられる。形成する薄葉紙構造物は、以下 、通常のプレスした薄葉紙構造物と称する。繊維が湿っている際にウェブが実質 的な全機械的圧縮力に付され、次いで、圧縮状態にある際に乾燥される(場合に よって、しぼ寄せ)ので、このようなシートは、圧密されるとみなされる。 パターン緻密化薄葉紙は、比較的低い繊維密度の比較的高い嵩フィールドおよ び比較的高い繊維密度の一連の緻密化帯を有することによって特徴づけられる。 高い嵩フィールドは、或いは、枕領域のフィールドと特徴づけられる。緻密化帯 は、或いは、ナックル領域と称する。緻密化帯は、高い嵩フィールド内で個別に (discretely)離間してもよく、または高い嵩フィールド内に完全または部分的 に相互連結してもよい。パターン緻密化ティッシュウェブの好ましい製法は、1 967年1月31日にサンフォードおよびサイソンに発行の米国特許第3,30 1,746号明細書、1976年8月10日にペーター・ジー・エイヤーズに発 行の米国特許第3,974,025号明細書、1980年3月4日にポール・デ ィー・トロクハンに発行の米国特許第4,191,609号明細書、1987年 1月20日にポール・ディー・トロクハンに発行の米国特許第4,637,85 9号明細書(それらのすべてをここに参考文献として編入)に開示されている。 一般に、パターン緻密化ウェブは、好ましくは、製紙用完成紙料を長網などの 有孔フォーミングワイヤー上にデポジットして湿潤ウェブを形成し、次いで、ウ ェブを一連の支持体に対して並置することによって製造する。このウェブを、一 連の支持体に対してプレスし、それによって一連の支持体と湿潤ウェブとの間の 接点に地理学的に対応する位置においてウェブ中に緻密化帯が生ずる。この操作 時に圧縮されないウェブの残部は、高い嵩フィールドと称する。この高い嵩フィ ールドは、流体圧力、例えば、真空型装置またはブロースルー乾燥機でのものの 適用により、またはウェブを一連の支持体に対して機械的にプレスすることによ り更に脱緻密化する(dedensify)ことができる。ウェブを、高い嵩フィールド の圧縮を実質上回避するような方法で脱水し、場合によって予備乾燥する。この ことは、好ましくは、流体圧力、例えば、真空型装置またはブロースルー乾燥機 でのものにより、或いはウェブを一連の支持体(高い嵩フィールドは圧縮されな い)に対して機械的にプレスすることにより達成される。脱水、任意の予備乾燥 および緻密化帯の形成の操作は、行われる加工工程の合計数を減少するために一 体化または部分的に一体化してもよい。緻密化帯の形成、脱水および任意の予備 乾燥後に、ウェブを、好ましくは依然として機械的プレスを回避しながら、完了 まで乾燥する。好ましくは、薄葉紙表面の約8%〜約55%は、高い嵩フィール ドの密度の少なくとも125%の相対密度を有する緻密化ナックルからなる。 一連の支持体は、好ましくは、圧力の適用時に緻密化帯の形成を容易にする一 連の支持体として作動するナックルのパターン化変位を有する捺印担体ファブリ ックである。ナックルのパターンは、前記の一連の支持体を構成する。捺印担体 ファブリックは、1967年1月31日発行のサンフォードおよびサイソンの米 国特許第3,301,746号明細書、1974年5月21日発行のサルブッシ ・ジュニア等の米国特許第3,821,068号明細書、1976年8月10日 発行のエイヤーズの米国特許第3,974,025号明細書、1971年3月3 0日発行のフリードベルグ等の米国特許第3,573,164号明細書、196 9年10月21日発行のアムネウスの米国特許第3,473,576号明細書、 1980年12月16日発行のトロクハンの米国特許第4,239,065号明 細書および1985年7月9日発行のトロクハンの米国特許第4,528,23 9号明細書(これらのすべてをここに参考文献として編入)に開示されている。 好ましくは、完成紙料は、先ず、長網などの有孔フォーミング担体上で湿潤ウ ェブに成形する。ウェブを、脱水し、捺印ファブリックに移す。完成紙料は、或 いは、最初に捺印ファブリックとしても作動する有孔支持担体上にデポジットし てもよい。一旦成形したら、湿潤ウェブを、脱水し、好ましくは約40%〜約8 0%の所定の繊維コンシステンシーに熱的に予備乾燥する。脱水は、サクション ボックスまたは他の真空装置またはブロースルー乾燥機で行うことができる。捺 印ファブリックのナックル捺印は、ウェブを完全まで乾燥する前に前記のように ウェブにインプレスする。このことを達成するための1つの方法は、機械的圧力 の適用による方法である。このことは、例えば、捺印ファブリックをヤンキード ライヤーなどの乾燥ドラムの面に対して支持するニップロールをプレスすること によって行うことができる(ここでウェブはニップロールと乾燥ドラムとの間に 配置される)。また、好ましくは、ウェブを、サクションボックスなどの真空装 置またはブロースルー乾燥機での流体圧力の適用により乾燥完了前に捺印ファブ リックに対して成形する。流体圧力は、別個の爾後プロセス段階またはそれらの 組み合わせにおいて初期脱水時に緻密化帯の押圧を誘起するために適用してもよ い。 非圧密非パターン緻密化薄葉紙構造物は、1974年5月21日にジョセフ・ エル・サルブッシ・ジュニアおよびペーター・エヌ・イアノスに発行の米国特許 第3,812,000号明細書および1980年6月17日にヘンリー・イー・ ベッカー、アルバート・エル・マコネルおよびリチャード・シュッテに発行の米 国特許第4,208,459号明細書(それらの両方ともここに参考文献として 編入)に記載されている。一般に、非圧密非パターン緻密化薄葉紙構造物は、製 紙用完成紙料を長網などの有孔フォーミングワイヤー上にデポジットして湿潤ウ ェブを形成し、ウェブを水切りし、ウェブが少なくとも80%の繊維コンシステ ンシーを有するまで追加の水を機械的圧縮なしに除去し、ウェブをしぼ寄せする ことによって製造する。水は、真空脱水および熱乾燥によってウェブから除去す る。得られた構造物は、比較的非圧密繊維の柔軟であるが弱い高い嵩シートであ る。結合物質は、好ましくは、しぼ寄せ前にウェブの部分に適用する。 圧密非パターン緻密化ティッシュ構造物は、技術上通常のティッシュ構造物と して通常既知である。一般に、圧密非パターン緻密化薄葉紙構造物は、製紙用完 成紙料を長網などの有孔ワイヤー上にデポジットして湿潤ウェブを形成し、ウェ ブを水切りし、ウェブが25〜50%のコンシステンシーを有するまで追加の水 を均一な機械的圧密(プレス)の助けによって除去し、ウェブをヤンキーなどの 熱ドライヤーに移し、ウェブをしぼ寄せすることによって製造する。全体として 、水は、真空、機械的プレスおよび熱装置によってウェブから除去する。得られ た構造物は、強く且つ一般に単数の密度を有するが、嵩、吸収性および柔軟性が 非常に低い。 本発明の薄葉紙ウェブは、柔軟な吸収性薄葉紙ウェブが必要とされるいかなる 応用でも使用できる。本発明の薄葉紙ウェブの特に有利な用途は、ペーパータオ ル、トイレットティッシュおよび化粧紙製品においてである。例えば、本発明の 2つの薄葉紙ウェブは、1968年12月3日にウェルズに発行の米国特許第3 ,414,459号明細書(ここに参考文献として編入)によって教示のように エンボスし、向き合った関係で一緒に接着的に固着して2プライペーパータオル を形成できる。 分子量測定 A.序論 高分子物質の本質的な著しい特性は、分子の大きさである。重合体を各種応用 して使用することを可能にした性質は、ほとんど全く、巨大分子性状に由来する 。これらの物質を十分に特徴づけるために、分子量および分子量分布を定義し且 つ測定する若干の手段を有することが必須である。分子量よりむしろ相対分子質 量なる用語を使用することがより正確であるが、分子量の方が、ポリマーテクノ ロジーにおいてより一般に使用されている。分子量分布を測定することは必ずし も実際的ではない。しかしながら、このことは、クロマトグラフィー技術を使用 するより普通のプラクティスになっている。むしろ、分子量平均によって分子の 大きさを表現する手助けとされている。 B.分子量平均 相対分子質量(Mi)を有する分子の重量分率(wi)を表わす単純な分子量分 布を考慮するならば、数種の有用な平均値を定義することが可能である。特定の 大きさ(Mi)の分子の数(Ni)に基づいて行われる平均化により、数平均分子 量が求められる。 この定義の重要な結果は、数平均分子量のグラム数に分子のアボガドロ数を含 むことである。分子量のこの定義は、単分散分子種、即ち、同じ分子量を有する 分子のものと一致する。多分散重合体の所定の質量における分子の数を何らかの ある。このことは、束一的性質の測定の基準である。 所定の質量(Mi)の分子の重量分率(Wi)に基づいての平均化により、重量 平均分子量が定義される。 重合体の溶融粘度、機械的性質などの性質をより正確に反映するからである)、 それゆえ本発明で使用される。 分析法および試験法 ここで使用されるつまり薄葉紙ウェブ上に保持される生分解性処理化学薬品量 の分析は、応用可能な技術で受け入れられているいかなる方法によっても行うこ とができる。 A.第四級化エステル−アミンおよびポリヒドロキシ化合物の定量分析 例えば、薄葉紙によって保持されるジエステルジ(水素添加)タロージメチル アンモニウムクロリド(DEDHTDMAC)(即ち、アドゲンDDMCR)な どの第四級化エステル−アミン化合物の量は、DEDHTDMACを有機溶剤で 溶剤抽出した後、指示薬として臭化ジミジウムを使用して陰イオン/陽イオン滴 定を行うことによって求めることができ;PEG−400などのポリヒドロキシ 化合物の量は、水などの水性溶剤に抽出した後、ガスクロマトグラフィーまたは 比色定量技術で分析して抽出物中のPEG−400の量を測定することによって 求めることができる。これらの方法は、例示であり且つ薄葉紙によって保持され る特定の成分の量を測定するのに有用であることがある他の方法を排除すること を意味しない。 B.親水性(吸収性) 薄葉紙の親水性は、一般に、水でぬれる薄葉紙の傾向を意味する。薄葉紙の親 水性は、乾燥薄葉紙が水で完全にぬれるようになるのに必要とされる時間を測定 することによって定量化してもよい。この時間は、「ぬれ時間」と称する。ぬれ 時間のための終始一貫した再現性のある試験とするために、下記方法を、ぬれ時 間測定のために使用してもよい:第一に、薄葉紙構造物の約4−3/8インチ× 4−3/4インチ(約11.1cm×12cm)の条件調整試料単位シート(紙試料 の試験用環境条件はTAPPI法T402に明記のように23±1℃およびRH 50±2%である)を用意し;第二に、シートを四(4)つの並置された四半分 に折り、次いで、直径が約0.75インチ(約1.9cm)〜約1インチ(約2. 5cm)のボールにくしゃくしゃに丸め;第三に、丸められたシートを23±1℃ の蒸留水の本体の表面上に置き、タイマーを同時に始動し;第四に、タイマーを 停止し、丸められたシートのぬれが完了した時を読み取る。完全なぬれは、目視 的に観察される。 本発明の薄葉紙態様の親水性特性は、勿論、製造直後に測定してもよい。しか しながら、疎水性の実質的な増大は、薄葉紙を製造した後最初の2週間、即ち、 紙が製造後二(2)週間老化した後に生ずることがある。このように、ぬれ時間 は、好ましくは、このような2週間の終わりに測定する。従って、室温での2週 間の老化期間の終わりに測定されるぬれ時間は、「2週間ぬれ時間」と称する。 C.密度 薄葉紙の密度は、その用語をここで使用する時には、紙の坪量÷厚み(calipe r)で計算される平均密度である(適当な単位換算をそこに組み込む)。ここで 使用する薄葉紙の厚みは、圧縮荷重95g/平方インチ(15.5g/cm2)に 付した時の紙の厚さである。 任意成分 製紙で常用されている他の化学薬品は、繊維状物質の柔軟性、吸収性および化 学柔軟化組成物の増進作用に有意に悪影響を及ぼさない限りは、ここに記載の生 分解性化学柔軟化組成物、または製紙用完成紙料に添加できる。 例えば、界面活性剤は、本発明の薄葉紙ウェブを処理するために使用してもよ い。界面活性剤の量は、使用されるならば、好ましくは薄葉紙の乾燥繊維重量に 対して約0.01〜約2.0重量%である。界面活性剤は、好ましくは、8個以 上の炭素原子を有するアルキル鎖を有する。例示の陰イオン界面活性剤は、線状 アルキルスルホネート、およびアルキルベンゼンスルホネートである。例示の非 イオン界面活性剤は、クロダ・インコーポレーテッド(ニューヨーク州ニューヨ ーク)から入手できるクロデスタ(Crodesta)SL−40などのアルキルグリコ シドエステル;1977年3月8日にW.K.ラングドン等に発行の米国特許第 4.011,389号明細書に記載のようなアルキルグリコシドエーテル;およ びグリコ・ケミカルズ・インコーポレーテッド(コネティカット州グリーンウィ ッチ)から入手できるペゴスパース(pegosperse)200ML、ローン・ポーレ ンク・コーポレーション(ニュージャージー州クランベリー)から入手できるイ ゲパル(IGEPAL)RC−520などのアルキルポリエトキシ化エステルを含むア ルキルグリコシドである。 添加してもよい他の種類の化学薬品としては、ティッシュウェブの引張強さを 増大するための乾燥強度添加剤が挙げられる。乾燥強度添加剤の例としては、カ ルボキシメチルセルロース、およびACCOケミカル・ファミリーからの陽イオ ン重合体、例えば、ACCO 711およびACCO 514が挙げられ、AC COケミカルファミリーが好ましい。これらの物質は、ニュージャージー州ウェ インのアメリカン・シアナミド・カンパニーから市販されている。乾燥強度添加 剤の量は、使用されるならば、好ましくは、薄葉紙の乾燥繊維重量に対して約0 . 01〜約1.0重量%である。 添加してもよい他の種類の化学薬品としては、薄葉紙の湿潤破裂を増大するた めの湿潤強度添加剤が挙げられる。本発明は、任意成分として、乾燥繊維重量基 準で約0.01〜約3.0重量%、より好ましくは約0.3〜約1.5重量%の 水溶性永久湿潤強度樹脂を含有してもよい。 ここで有用な永久湿潤強度樹脂は、数種を有することができる。一般に、以前 に見出され且つ将来製紙技術で実用性を見出すであろう樹脂は、ここで有用であ る。多数の例は、ウェストフェルトによる前記論文(ここに参考文献として編入 )に示されている。 通常の場合には、湿潤強度樹脂は、水溶性陽イオン物質である。即ち、樹脂は 、製紙用完成紙料に加える時点で水溶性である。爾後の出来事、例えば、架橋は 、樹脂を水中で不溶性にさせるであろうことが全く可能であり且つ予想されさえ する。更に、若干の樹脂は、限定されたpH範囲などの特定の条件下でのみ可溶 性である。 湿潤強度樹脂は、一般に、製紙用繊維上、製紙用繊維内、または製紙用繊維間 にデポジットした後に架橋または他の硬化反応を受けると考えられる。実質量の 水が存在する限りは、架橋または硬化は、通常、生じない。 各種のポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂は、特定の実用性を有する。これ らの物質は、アミノ基、エポキシ基、アゼチジニウム基などの反応性官能基が設 けられた低分子量重合体である。特許文献には、このような物質の製法が多く説 明されている。1972年10月24日にケイムに発行の米国特許第3,700 ,623号明細書および1973年11月13日にケイムに発行の米国特許第3 ,772,076号明細書は、このような特許の例であり且つ両方ともここに参 考文献として編入する。 デラウェア州ウィルミントンのハーキュレス・インコーポレーテッドによって キメン(Kymene)557Hおよびキメン2064なる商標で販売されているポリ アミド−エピクロロヒドリン樹脂は、本発明で特に有用である。これらの樹脂は 、一般に、ケイムへの前記特許に記載されている。 本発明で有用な塩基活性化ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂は、ミズーリ 州セントルイスのモンサント・カンパニーによってサント・レス(Santo Res) 31などのサント・レス商標で販売されている。これらの種類の物質は、一般に 、1974年12月17日にペトロビッチに発行の米国特許第3,855,15 8号明細書、1975年8月12日にペトロビッチに発行の米国特許第3,89 9,388号明細書、1978年12月12日にペトロビッチに発行の米国特許 第4,129,528号明細書、1979年4月3日にペトロビッチに発行の米 国特許第4,147,586号明細書、および1980年9月16日にバン・エ エナムに発行の米国特許第4,222,921号明細書(すべてをここに参考文 献として編入)に記載されている。 ここで有用な他の水溶性陽イオン樹脂は、ポリアクリルアミド樹脂、例えば、 コネティカット州スタンフォードのアメリカン・シアナミド・カンパニーによっ てパレッツ(Parez)631NCなどのパレッツ商標で販売されているものであ る。これらの物質は、一般に、1971年1月19日にコシア等に発行の米国特 許第3,556,932号明細書および1971年1月19日にウイリアムズ等 に発行の米国特許第3,556,933号明細書(すべてをここに参考文献とし て編入)に記載されている。 本発明で有用な他の種類の水溶性樹脂としては、アクリル乳濁液および陰イオ ンスチレン−ブタジエンラテックスが挙げられる。これらの種類の樹脂の多数の 例は、1974年10月29日発行のメイゼル・ジュニア等の米国特許第3,8 44,880号明細書(ここに参考文献として編入)に与えられている。 本発明で実用性を見出すなお他の水溶性陽イオン樹脂は、尿素ホルムアルデヒ ドおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂である。これらの多官能反応性重合体は 、数干程度の分子量を有する。より普通の官能基としては、窒素含有基、例えば 、アミノ基および窒素に結合されたメチロール基が挙げられる。 余り好ましくないが、ポリエチレンイミン型樹脂は、本発明で実用性を見出す 。 製法を含めて前記水溶性樹脂のより完全な説明は、TAPPIモノグラフシリ ーズNo.29,ウェット ストレングス イン ペーハー エンド ペーパーボ ード(Wet Strength In Paper and Paperboard),テクニカル・アソシエーショ ン・オブ・ザ・パルプ・エンド・ペーパー・インダストリー(ニューヨーク;1 965年)(ここに参考文献として編入)で見出すことができる。ここで使用す る「永久湿潤強度樹脂」なる用語は、水性媒体に入れた時に、ペーパーシートが 少なくとも2分より長い時間初期湿潤強度の大部分を保つことを可能にさせる樹 脂を意味する。 前記湿潤強度添加剤は、典型的には、永久湿潤強度を有する紙製品、即ち、水 性媒体に入れた時に時間が経っても初期湿潤強度の実質的な部分を保持する紙を 生ずる。しかしながら、ある種の紙製品においては永久湿潤強度は、不要な望ま しくない性質であることがある。トイレットティッシュなどの紙製品は、一般に 、短時間の使用後に腐敗システムなどに処分する。紙製品が加水分解抵抗性強度 特性を永久に保持するならば、これらのシステムの目詰りが生ずることがある。 より最近、製造業者は、湿潤強度が所期の用途に十分であるが次いで水中でのソ ーキング時に減衰するようにするために一時湿潤強度添加剤を紙製品に添加して きた。湿潤強度の減衰は、腐敗システムを通しての紙製品の流れを容易にする。 好適な一時湿潤強度樹脂の例としては、変性デンプン一時湿潤強度剤、例えば 、ナショナル・スターチ・エンド・ケミカル・コーポレーション(ニューヨーク 州ニューヨーク)によって市販されているナショナル・スターチ(National Sta rc h)78−0080が挙げられる。この種の湿潤強度剤は、ジメトキシエチル− N−メチル−クロロアセトアミドを陽イオンデンプン重合体と反応させることに よって製造できる。変性デンプン一時湿潤強度剤は、1987年6月23日発行 のソラレク等の米国特許第4,675,394号明細書(ここに参考文献として 編入)にも記載されている。好ましい一時湿潤強度樹脂としては、1991年1 月1日発行のブジョーククイストの米国特許第4,981,557号明細書(こ こに参考文献として編入)に記載のものが挙げられる。 前記の永久湿潤強度樹脂と一時湿潤強度樹脂との両方の種類および特定例に関 しては、前記樹脂は、例示するものであり且っ本発明の範囲を限定することを意 味しないことを理解すべきである。 相容性湿潤強度樹脂の混合物も、本発明において使用できる。 任意の化学添加剤の前記リストは、性質が単に例示であることが意図され且つ 本発明の範囲を限定することを意味しない。 以下に本発明の実施例を示すが、これによって発明が限定されるものではない 。 例1 本例の目的は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド(DEDT DMAC)とポリエチレングリコール400(PEG−400)との混合物から なる生分解性化学柔軟剤組成物を調製するために使用できる方法を例示すること である。 生分解性化学柔軟剤の1%溶液を以下の方法に従って調製する:1.当量のD EDTDMACおよびPEG−400を別個に秤量し;2.PEGを約66℃( 150°F)に昇温し;3.DEDTDMACをPEGに溶解して66℃(15 0°F)の溶融溶液を調製し;4.剪断応力を適用してPEG中のDEDTDM ACの均質な混合物を調製し;5.希釈水のpHは、濃度0.1%のHClの溶 液を加えることによって約3に調整し;6.希釈水を約66℃(150°F)に 昇温 し;7.DEDTDMACとPEGとの溶融混合物を1%溶液に希釈し;8.剪 断応力を適用してDEDTDMAC/PEG混合物の小胞分散液または懸濁液を 含有する水溶液を調製し;9.光学顕微鏡技術を使用して、小胞分散液の粒径を 測定する。粒径範囲は、約0.1〜1.0μmである。 第6図は、DEDTDMAC/PEG−400系の重量比1:1の小胞分散液 の63,000倍で撮られた極低温透過顕微鏡写真を図示する。第6図から、粒 子が1または2の二重膜の厚みの膜を有し(その幾何学的形状は閉/開小胞から ディスク状構造およびシートまでである)ていることを示している。 例2 本例の目的は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド(DEDT DMAC)とグリセロールとの混合物からなる生分解性化学柔軟剤組成物を調製 するために使用できる方法を例示することである。 生分解性化学柔軟剤の1%溶液を以下の方法に従って調製する:1.当量のD EDTDMACおよびグリセロールを別個に秤量し;2.グリセロールを約66 ℃(150°F)に昇温し;3.DEDTDMACをグリセロールに溶解して6 6℃(150°F)の溶融溶液を調製し;4.剪断応力を適用してグリセロール 中のDEDTDMACの均質な混合物を調製し;5.希釈水のpHは、濃度0. 1%のHClの溶液を加えることによって約3に調整し;6.希釈水を約66℃ (150°F)に昇温し;7.溶融混合物を1%溶液に希釈し;8.剪断応力を 適用してDEDTDMAC/グリセロール混合物の小胞分散液または懸濁液を含 有する水溶液を調製し;9.光学顕微鏡技術を使用して、小胞分散液の粒径を測 定する。粒径範囲は、約0.1〜1.0μmである。 第7図は、DEDTDMAC/グリセロール系の重量比1:1の小胞分散液の 63,000倍で撮られた極低温透過顕微鏡写真を図示する。第7図から、粒子 が1または2の二重膜の厚みの膜を有し(その幾何学的形状は閉小胞からディス ク状構造までである)ていることを示している。 例3 本例の目的は、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリ ド(DEDHTDMAC)(即ちシェレックス・カンパニーからのアドゲンDD MCR)とポリエチレングリコール400(PEG−400)との混合物からな る生分解性化学柔軟剤組成物を調製するために使用できる方法を例示することで ある。 生分解性化学柔軟剤の1%溶液を以下の方法に従って調製する:1.当量のD EDHTDMACおよびPEG−400を別個に秤量し;2.PEGを約90℃ (194°F)に昇温し;3.DEDHTDMACをPEGに溶解して90℃( 194°F)の溶融溶液を調製し;4.剪断応力を適用してPEG中のDEDH TDMACの均質な混合物を調製し;5.希釈水のpHは、濃度0.1%のHC lの溶液を加えることによって約3に調整し;6.希釈水を約70℃(158° F)に昇温し;7.溶融混合物を1%溶液に希釈し;8.剪断応力を適用してD EDHTDMAC/PEG混合物の小胞分散液または懸濁液を含有する水溶液を 調製し;9.光学顕微鏡技術を使用して、DEDHTDMAC/PEG小胞分散 液の粒径を測定する。粒径範囲は、約0.1〜1.0μmである。 第8図は、DEDHTDMAC/PEG−400系の重量比1:1の小胞分散 液の66,000倍で撮られた極低温透過顕微鏡写真を図示する。第8図から、 粒子が1または2の二重膜の厚みの膜を有し(その幾何学的形状は閉小胞からデ ィスク状構造までである)ていることを示している。 例4 本例の目的は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド(DEDT DMAC)とポリエチレングリコール400(PEG−400)と永久湿潤強度 樹脂との混合物からなる生分解性化学柔軟剤組成物で処理された柔軟な吸収性ペ ーパータオルシートを作るためにブロースルー乾燥製紙技術を使用する方法を例 示することである。 試験的な規模の長網抄紙機を本発明の実施例で使用する。第一に、生分解性化 学柔軟剤の1%溶液を例1における方法に従って調製する。第二に、NSKの3 重量%水性スラリーを通常の再パルパー中で調製する。NSKスラリーを穏やか にリファイニングし、永久湿潤強度樹脂(即ち、デラウェア州ウィルミントンの ハーキュレス・インコーポレーテッドによって市販されているキメン557H) の2%溶液をNSKストックパイプに乾燥繊維の1重量%の割合で加える。キメ ン557HのNSKへの吸着をインラインミキサーによって高める。カルボキシ メチルセルロース(CMC)の1%溶液をインラインミキサー後に乾燥繊維の0 .2重量%の割合で加えて繊維状基体の乾燥強度を高める。CMCのNSKへの 吸着は、インラインミキサーによって高めることができる。次いで、化学柔軟剤 混合物(DEDTDMAC/PEG)の1%溶液をNSKスラリーに乾燥繊維の 0.1重量%の割合で加える。化学柔軟剤混合物のNSKへの吸着も、インライ ンミキサーによって高めることができる。NSKスラリーをファンポンプによっ て0.2%に希釈する。第三に、CTMPの3重量%水性スラリーを通常の再パ ルパー中で調製する。非イオン界面活性剤(ペゴスパース)を再パルパーに乾燥 繊維の0.2重量%の割合で加える。化学柔軟剤混合物の1%溶液をストックポ ンプ前にCTMPストックパイプに乾燥繊維の0.1重量%の割合で加える。化 学柔軟剤混合物のCTMPへの吸着は、インラインミキサーによって高めること ができる。CTMPスラリーをファンポンプによって0.2%に希釈する。処理 された完成紙料混合物(NSK/CTMP)をヘッドボックス中でブレンドし、 長網上にデポジットして初期ウェブを形成する。脱水は、長網を通して生じ且つ デフレクターおよび真空ボックスによって助長する。長網は、84本の縦方向の モノフィラメント/インチおよび76本の横方向のモノフィラメント/インチを 有する 5ひ口の朱子織形状を有する。初期湿潤ウェブを長網から移動点で約22%の繊 維コンシステンシーにおいて240個の線形アイダホセル/平方インチ、ナック ル面積34%およびフォトポリマー深さ14ミルを有するフォトポリマーファブ リックに移す。ウェブが約28%の繊維コンシステンシーを有するようになるま で、更なる脱水を真空助長水切りによって達成する。パターン化ウェブを空気吹 込みによって予備乾燥して約65重量%の繊維コンシステンシーとする。次いで 、ウェブをポリビニルアルコール(PVA)の0.25%水溶液を含む噴霧しぼ 寄せ接着剤でヤンキードライヤーの表面に接着する。ウェブをドクターブレード で乾式しぼ寄せする前に、繊維コンシステンシーを概算96%に増大する。ドク ターブレードは、ベベル角約25°を有し且つ衝撃角約81°を与えるようにヤ ンキードライヤーに関して配置し;ヤンキードライヤーを約800fpm(フィー ト/分)(約244m/分)で操作する。乾燥ウェブを700fpm(214m/ 分)の速度でロールに成形する。 ウェブの2プライは、エンボスし且つPVA接着剤を使用して一緒に積層する ことによってペーパータオル製品に成形する。ペーパータオルは、坪量26#/ 3M平方フィートを有し、生分解性化学柔軟剤混合物約0.2%および永久湿潤 強度樹脂約1.0%を含有する。得られたペーパータオルは、柔軟であり、吸収 性であり且つぬれた時に非常に強い。 以下の表1は、PEG−400のみを完成紙料スラリーに加えることと比較し てのDEDTDMAC/PEG−400小胞分散液の保持量および平均粒径を総 括する。 例5 本例の目的は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムメチルクロリド(D EDTDMAC)とポリエチレングリコール400(PEG−400)と一時湿 潤強度樹脂との混合物からなる生分解性化学柔軟剤組成物で処理された柔軟な吸 収性トイレットティッシュペーパーを作るためにブロースルー乾燥/加層製紙技 術を使用する方法を例示することである。 試験的規模の長網抄紙機を本発明の実施例で使用する。第一に、生分解性化学 柔軟剤の1%溶液を例1における方法に従って調製する。第二に、NSKの3重 量%水性スラリーを通常の再パルパー中で調製する。NSKスラリーを穏やかに リファイニングし、一時湿潤強度樹脂(即ち、ニューヨーク州ニューヨークのナ ショナル・スターチ・エンド・ケミカル・コーポレーションによって市販されて いるナショナル・スターチ78−0080)の2%溶液をNSKストックパイプ に乾燥繊維の0.75重量%の割合で加える。一時湿潤強度樹脂のNSK繊維へ の吸着をインラインミキサーによって高める。NSKスラリーをファンポンプに おいてコンシステンシー約0.2%に希釈する。第三に、ユーカリ類繊維の3重 量%水性スラリーを通常の再パルパー中で調製する。化学柔軟剤混合物の1%溶 液をストックポンプ前にユーカリ類ストックパイプに乾燥繊維の0.2重量%の 割合で加える。生分解性化学柔軟剤混合物のユーカリ類繊維への吸着は、インラ インミキサーによって高めることができる。ユーカリ類スラリーをファンポンプ においてコンシステンシー約0.2%に希釈する。 処理された完成紙料混合物(NSK30%/ユーカリ類70%)をヘッドボッ クス中でブレンドし、長網上にデポジットして初期ウェブを形成する。脱水は、 長網を通して生じ且つデフレクターおよび真空ボックスによって助長する。長網 は、84本の縦方向のモノフィラメント/インチおよび76本の横方向のモノフ ィラメント/インチを有する5ひ口の朱子織形状を有する。初期湿潤ウェブをフ ォトポリマーワイヤーから移動点で約15%の繊維コンシステンシーにおいて5 62個の線形アイダホセル/平方インチ、ナックル面積40%およびフォトポリ マー深さ9ミルを有するフォトポリマーファブリックに移す。ウェブが約28% の繊維コンシステンシーを有するようになるまで、更なる脱水を真空助長水切り によって達成する。パターン化ウェブを空気吹込みによって予備乾燥して約65 重量%の繊維コンシステンシーとする。次いで、ウェブをポリビニルアルコール (PVA)の0.25%水溶液を含む噴霧しぼ寄せ接着剤でヤンキードライヤー の表面に接着する。ウェブをドクターブレードで乾式しぼ寄せする前に、繊維コ ンシステンシーを概算96%に増大する。ドクターブレードは、ベベル角約25 °を有し且つ衝撃角約81°を与えるようにヤンキードライヤーに関して配置し ;ヤンキードライヤーを約800fpm(フィート/分)(約244m/分)で操 作する。乾燥ウェブを700fpm(214m/分)の速度でロールに成形する。 ウェブを1プライ薄葉紙製品に変換する。薄葉紙は、坪量約18#/3M平方 フィートを有し、生分解性化学柔軟剤混合物約0.1%および一時湿潤強度樹脂 約0.2%を含有する。重要なことに、得られた薄葉紙は、柔軟であり、吸収性 であり且つ化粧紙および/またはトイレットティッシュとして使用するのに好適 である。 以下の表2は、PEG−400のみを完成紙料スラリーに加えることと比較し てのDEDTDMAC/PEG小胞分散液の保持量および平均粒径を総括する。 例6 本例の目的は、ジエステルジタロージメチルアンモニウムクロリド(DEDT DMAC)とポリエチレングリコール400(PEG−400)と乾燥強度添加 剤樹脂との混合物からなる生分解性化学柔軟剤組成物で処理された柔軟な吸収性 トイレットティッシュペーパーを作るためにブロースルー乾燥製紙技術を使用す る方法を例示することである。 試験的規模の長網抄紙機を本発明の実施例で使用する。第一に、生分解性化学 柔軟剤の1%溶液を例1における方法に従って調製する。第二に、NSKの3重 量%水性スラリーを通常の再パルパー中で調製する。NSKスラリーを穏やかに リファイニングし、乾燥強度樹脂(即ち、オハイオ州フェアフィールドのアメリ カン・シアナミド.カンパニーによって市販されているAcco514、Acc o711)の2%溶液をNSKストックパイプに乾燥繊維の0.2重量%の割合 で加える。乾燥強度樹脂のNSK繊維への吸着をインラインミキサーによって高 める。NSKスラリーをファンポンプにおいてコンシステンシー約0.2%に希 釈する。第三に、ユーカリ類繊維の3重量%水性スラリーを通常の再パルパー中 で調製する。化学柔軟剤混合物の1%溶液をストックポンプ前にユーカリ類スト ックパイプに乾燥繊維の0.2重量%の割合で加える。生分解性化学柔軟剤混合 物のユーカリ類繊維への吸着は、インラインミキサーによって高めることができ る。ユーカリ類スラリーをファンポンプにおいてコンシステンシー約0.2%に 希釈する。 処理された完成紙料混合物(NSK30%/ユーカリ類70%)をヘッドボッ クス中でブレンドし、長網上にデポジットして初期ウェブを形成する。脱水は、 長網を通して生じ且つデフレクターおよび真空ボックスによって助長する。長網 は、84本の縦方向のモノフィラメント/インチおよび76本の横方向のモノフ ィラメント/インチを有する5ひ口の朱子織形状を有する。初期湿潤ウェブをフ ォトポリマーワイヤーから移動点で約15%の繊維コンシステンシーにおいて5 62個の線形アイダホセル/平方インチ、ナックル面積40%およびフォトポリ マー深さ9ミルを有するフォトポリマーファブリックに移す。ウェブが約28% の繊維コンシステンシーを有するようになるまで、更なる脱水を真空助長水切り によって達成する。パターン化ウェブを空気吹込みによって予備乾燥して約65 重量%の繊維コンシステンシーとする。次いで、ウェブをポリビニルアルコール (PVA)の0.25%水溶液を含む噴霧しぼ寄せ接着剤でヤンキードライヤー の表面に接着する。ウェブをドクターブレードで乾式しぼ寄せする前に、繊維コ ンシステンシーを概算96%に増大する。ドクターブレードは、ベベル角約25 °を有し且つ衝撃角約81°を与えるようにヤンキードライヤーに関して配置し ;ヤンキードライヤーを約800fpm(フィート/分)(約244m/分)で操 作する。乾燥ウェブを700fpm(214m/分)の速度でロールに成形する。 ウェブの2プライは、プライ結合技術を使用して一緒に積層することによって 薄葉紙製品に成形する。薄葉紙は、坪量約23#/3M平方フィートを有し、生 分解性化学柔軟剤混合物約0.1%および乾燥強度樹脂約0.1%を含有する。 重要なことに、得られた薄葉紙は、柔軟であり、吸収性であり且つ化粧紙および /またはトイレットティッシュとして使用するのに好適である。 以下の表3は、PEG−400のみを完成紙料スラリーに加えることと比較し てのDEDTDMAC/PEG−400小胞分散液の保持量および平均粒径を総 括する。 例7 本例の目的は、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロリ ド(DEDHTDMAC)とポリエチレングリコール400(PEG−400) と乾燥強度添加剤樹脂との混合物からなる生分解性化学柔軟剤組成物で処理され た柔軟な吸収性トイレットティッシュペーパーを作るために通常の乾燥製紙技術 を使用する方法を例示することである。 試験的規模の長網抄紙機を本発明の実施例で使用する。第一に、生分解性化学 柔軟剤の1%溶液を例3における方法に従って調製する。第二に、NSKの3重 量%水性スラリーを通常の再パルパー中で調製する。NSKスラリーを穏やかに リファイニングし、乾燥強度樹脂(即ち、ニュージャージー州ウェインのアメリ カン・シアナミド・カンパニーによって市販されているAcco514、Acc o711)の2%溶液をNSKストックパイプに乾燥繊維の0.2重量%の割合 で加える。乾燥強度樹脂のNSK繊維への吸着をインラインミキサーによって高 める。NSKスラリーをファンポンプにおいてコンシステンシー約0.2%に希 釈する。第三に、ユーカリ類繊維の3重量%水性スラリーを通常の再パルパー中 で調製する。化学柔軟剤混合物の1%溶液をストックポンプ前にユーカリ類スト ックパイプに乾燥繊維の0.2重量%の割合で加える。化学柔軟剤混合物のユー カリ類繊維への吸着は、インラインミキサーによって高めることができる。ユー カリ類スラリーをファンポンプにおいてコンシステンシー約0.2%に希釈する 。 処理された完成紙料混合物(NSK30%/ユーカリ類70%)をヘッドボッ クス中でブレンドし、長網上にデポジットして初期ウェブを形成する。脱水は、 長網を通して生じ且つデフレクターおよび真空ボックスによって助長する。長網 は、84本の縦方向のモノフィラメント/インチおよび76本の横方向のモノフ ィラメント/インチを有する5ひ口の朱子織形状を有する。初期湿潤ウェブを長 網から移動点で約15%の繊維コンシステンシーにおいて通常のフェルトに移す 。ウェブが約35%の繊維コンシステンシーを有するようになるまで、更なる脱 水を真空助長水切りによって達成する。次いで、ウェブをヤンキードライヤーの 表面に接着する。ウェブをドクターブレードで乾式しぼ寄せする前に、繊維コン システンシーを概算96%に増大する。ドクターブレードは、ベベル角約25° を有し且つ衝撃角約81°を与えるようにヤンキードライヤーに関して配置し; ヤンキードライヤーを約800fpm(フィート/分)(約244m/分)で操作 する。乾燥ウェブを700fpm(214m/分)の速度でロールに成形する。 ウェブの2プライは、プライ結合技術を使用して一緒に積層することによって 薄葉紙製品に成形する。薄葉紙は、坪量約23#/3M平方フィートを有し、生 分解性化学柔軟剤混合物約0.1%および乾燥強度樹脂約0.1%を含有する。 重要なことに、得られた薄葉紙は、柔軟であり、吸収性であり且つ化粧紙および /またはトイレットティッシュとして使用するのに好適である。 以下の表4は、PEG−400のみを完成紙料スラリーに加えることと比較し てのDEDHTDMAC/PEG−400小胞分散液の保持量および平均粒径を 総括する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L K,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO ,RU,SD,SK,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 繊維状セルロース物質のシートおよび前記繊維状セルロース物質の0. 005〜5.0重量%の、 (a)式 または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、または それらの混合物、好ましくはC1〜C3アルキル、最も好ましくはメチルであり; 各R1置換基はC14〜C22ヒドロカルビル基、またはそれらの混合物、好ましく はC16〜C18アルキルであり;各R3置換基はC12〜C20ヒドロカルビル基、ま たはそれらの混合物、好ましくはC14〜C16アルキルであり;X-は相容性陰イ オン、好ましくはクロリドまたはメチルサルフェートである) を有する第四級化エステル−アミン化合物と (b)グリセロール、および重量平均分子量200〜4000、好ましくは2 00〜1000、最も好ましくは200〜600を有するポリエチレングリコー ルおよびポリプロピレングリコールから選ばれるポリヒドロキシ化合物との混合 物(ここで、第四級化エステル−アミン化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比 は1:0.1から0.1:1、好ましくは1:0.3から3:1、最も好ましく は1:0.7から0.7:1であり;前記ポリヒドロキシ化合物を高温で前記第 四級化エステル−アミン化合物と混合し且つ前記第四級化エステル−アミン化合 物および前記ポリヒドロキシ化合物は混和性である)を含む生分解性化学柔軟化 組成物からなることを特徴とする、紙製品。 2. 第四級化エステル−アミン化合物が、ジエステルジ(非水素添加)タロ ージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(タッチ水素添加)タロージメ チルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(部分水素添加)タロージメチルアン モニウムクロリド、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムクロ リド、ジエステルジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、またはジ エステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムメチルサルフェートから選 ばれる、請求項1に記載の紙製品。 3. ポリヒドロキシ化合物が、液相で第四級化エステル−アミン化合物と混 和性である、請求項1または2に記載の紙製品。 4. 第四級化エステル−アミン化合物を、少なくとも50℃の高温、より好 ましくは50℃〜100℃の温度でポリヒドロキシ化合物と混合してなる、請求 項1ないし3のいずれか1項に記載の紙製品。 5. 第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合物との混合物を 、液体担体によって化学柔軟化組成物0.01〜25.0重量%の濃度に希釈し てなる、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の紙製品。 6. 第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合物との混合物が 、液体担体に分散された粒子として存在し且つ第四級化エステル−アミン化合物 およびポリヒドロキシ化合物の平均粒径が好ましくは0.01〜10μm、最も 好 ましくは0.1〜1.0μmである、請求項5に記載の紙製品。 7. 液体担体の温度が、40℃〜80℃であり且つ液体担体のpHが4未満 である、請求項5または6に記載の紙製品。 8. 前記紙製品が、タオル、トイレットティッシュまたは化粧紙である、請 求項1ないし7のいずれか1項に記載の紙製品。 9. (a)式 または (式中、各R2置換基はC1〜C6アルキルまたはヒドロキシアルキル基、または それらの混合物、好ましくはC1〜C3アルキル、最も好ましくはメチルであり; 各R1置換基はC14〜C22ヒドロカルビル基、またはそれらの混合物、好ましく はC16〜C18アルキルであり;各R3置換基はC12〜C20ヒドロカルビル基、ま たはそれらの混合物、好ましくはC14〜C16アルキルであり;X-は相容性陰イ オン、好ましくはクロリドまたはメチルサルフェートである) を有する第四級化エステル−アミン化合物と (b)グリセロール、および重量平均分子量200〜4000、好ましくは2 00〜1000、最も好ましくは200〜600を有するポリエチレングリコー ルおよびポリプロピレングリコールから選ばれるポリヒドロキシ化合物との混合 物(ここで第四級化エステル−アミン化合物対ポリヒドロキシ化合物の重量比は 1:0.1から0.1:1、好ましくは1:0.3から3:1、最も好ましくは 1:0.7から0.7:1であり;前記ポリヒドロキシ化合物を高温で前記第四 級化エステル−アミン化合物と混合し且つ前記第四級化エステル−アミン化合物 および前記ポリヒドロキシ化合物は混和性である)からなることを特徴とする生 分解性化学柔軟化組成物。 10. 第四級化エステル−アミン化合物が、ジエステルジ(非水素添加)タ ロージメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(タッチ水素添加)タロージ メチルアンモニウムクロリド、ジエステルジ(部分水素添加)タロージメチルア ンモニウムクロリド、ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムク ロリド、ジエステルジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、または ジエステルジ(水素添加)タロージメチルアンモニウムメチルサルフェートから 選ばれる、請求項9に記載の化学柔軟化組成物。 11. 第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合物との混合物 を液体担体によって化学柔軟化組成物0.01〜25.0重量%の濃度に希釈し 、第四級化エステル−アミン化合物とポリヒドロキシ化合物との混合物が液体担 体に分散された粒子として存在し且つ第四級化エステル−アミン化合物およびポ リヒドロキシ化合物の平均粒径が好ましくは0.01〜10μm、最も好ましく は0.1〜1.0μmである、請求項9または10に記載の化学柔軟化組成物。
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