【発明の詳細な説明】
新規光学異性体
本発明は4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル
)−1H−イミダゾールの新規な光学異性体およびその薬学的に許容しうる塩、
それらの用途および製造(preparation)を提供するものである。やや異なる薬
理学的概要が両方の光学異性体によってえられるけれども、両方とも認識障害(
cognitive disorders)の治療に有効である。(−)−エナンチオマーは(+)
−エナンチオマーよりも治療の窓(therapeutic window)が広いので、2つのエ
ナンチオマーのうちではより好ましい。(−)−エナンチオマーは、いかなるα1
−アゴニズム(α1-agonism)もないきわめて強力なα2−アドレナリン受容体
拮抗物質であるが、(+)−エナンチオマーは中程度の(moderate)α2−アド
レナリン受容体拮抗物質およびフル(full)α1−アゴニストである。両エナン
チオマーは良好な経口でのバイオアベイラビリティを有する。
有益なα2−アドレナリン受容体拮抗物質が、たとえば欧州特許出願公開第1
83492号明細書、第247764号明細書および第372954号明細書に
前に記載されている。国際公開第91/18886号パンフレット(PCT patent publ
ication No.91/18886)には年齢に関連した(age-related)記憶欠陥(memory i
mpairment)およびほかの認識障害の治療におけるいくつかのインダン−イミダ
ゾール誘導体、とりわけアチパメゾール(atipamezole)が記載されている。国
際出
願第PCT/F192/00349号明細書には認識障害の治療に有用である新
規な持続性の4(5)−置換インダン−イミダゾール誘導体類が記載されている
。これらインダン−イミダゾール誘導体の1つが、インダン環の2位に不斉炭素
原子を有する4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イ
ル)−1H−イミダゾール:
のラセミ化合物である。
4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H
−イミダゾールの光学活性なエナンチオマーは、たとえば4−(5−フルオロ−
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾールのラセミ
体をジアステレオマーの混合物に転換し、分別結晶によりこれらジアステレオマ
ーを分離することによって製造される。4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ
−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾールは塩基であるので、光学活
性な酸、好ましくはL−(+)−またはD−(−)−酒石酸と反応させてジアス
テレオマー塩の混合物に転換させる。ジアステレオマーは、たとえば水から繰り
返し結晶化して分離される。
いったんジアステレオマーを分離すると、その水溶液を埠基(たとえば水酸化
ナトリウム)でアルカリ性にし、遊離した塩基を適当な有機溶媒に抽出すること
によって酸付加塩はもとの遊離塩基に転換される。
4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン
−2−イル)−1H−イミダゾールの(−)−および(+)−エナンチオマーは
有機酸または無機酸と反応させて、対応する酸付加塩を形成する。この酸付加塩
は塩基と同様の治療活性を有する。このように、(−)−および(+)−エナン
チオマーは、塩化物、臭化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、ギ酸
塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩およびア
スコルビン酸塩などの多くの薬学的に有用な酸付加塩を形成しうる。
4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H
−イミダゾールのラセミ化合物は、たとえば4−(2,3−ジヒドロ−1H−イ
ンデン−2−イル)−1H−イミダゾール塩酸塩を硫酸存在下、硝酸尿素などの
強いニトロ化試薬でニトロ化したのち、ニトロ化合物をたとえば触媒としてPt
O2またはPd/Cを用いた接触水素化により、対応するアミノ化合物に還元す
ることによって製造できる。さらに、アミノ置換化合物をフルオロホウ酸中、下
げられた温度(lowered temperature)にて亜硝酸ナトリウムを用いて対応する
ジアゾニウムフルオロホウ酸塩に転換する。つぎにジアゾニウムフルオロホウ酸
塩を熱分解すると、4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−
2−イル)−1H−イミダゾールのラセミ化合物が生成する。
本発明による化合物は腸内にまたは非経口的に投与される。認識障害の治療に
おいて、好ましい1日量(dailydosage)は0.1−10mg/kg,とくに好
ましくは0.2〜1mg/kgである。
両エナンチオマーに対する急性毒性(LD50)はマウス
では約100mg/kg(経口)であり、ラットでは約50mg/kgである。
本発明の化合物とともに典型的に用いられる薬学的担体は固体でも液体でもよ
く、意図された投与の計画された方法において選択する。製剤の補助成分の選択
は当業者にとって日常的なことである。
1.インビトロでのα−アドレナリン受容体選択性
α2−拮抗作用を、ラット精管標品の単離され、電気剌激された前立腺部分を
用いて測定した(ヴィルターネン(Virtanen)ら、アルキフス・インターナショ
ナーレ・ド・ファーマコディナミー・エ・セラピー(Arch.Int.Pharmacodynet
Ther.)、297巻、190〜204頁(1989年))。このモデルにおいて
α2−アゴニスト(デトミジン)は電気刺激された筋収縮をブロックするもので
あり、このアゴニストを投与する前にα2−拮抗物質を投与してそのpA2値を測
定することによってα2-拮抗物質の効果がわかる。既知のα2−拮抗物質アチパ
メゾールを参考物質として用いた。
また拮抗物質のα1−受容体およびα2−受容体間の選択性についても情報をえ
るため、それのα1−受容体を抑制または刺激する能力をラット精管の単離され
た精巣上体部分を用いて測定した。α1−拮抗作用を測定するために、フェニレ
フリンにより筋収縮を誘発し、被検化合物のpA2値を前記のようにして測定し
た。α1−アゴニストの効果をpD2値(最大収縮の50%を生じる化合物のモル
濃度の負の対数)として表わす。結果を表1に示す。
2.記憶に対する効果
直線状アーム迷路(linear arm maze)の課題(task)における学習および記
憶に対する(−)−エナンチオマーの効果をラットにおいて調べた。直線状アー
ム迷路は、ラットにおいて一般的に用いられる記憶テストである、放射状アーム
迷路を修正したものである。(−)−エナンチオマーの塩酸塩(0.1mg/kg
皮下注)を蒸留水に溶解した。水を対照としても用いた。注射はすべて1mg/
kgの量で行なった。
装置:迷路は次々につらなった2つの十字の形をした木製の台(platform)で
あり、幹通路(stem)(スタートアーム)は長さ90cm、幅12cmであり、
5本のほかのアーム(ゴールアーム)は長さ50cm、幅12cmであった。
4本のゴールアームは幹通路に、および幹通路の向かい側に位置する5番目のア
ームに直角に位置していた。幹通路およびアームの両側には高さ2.0cmの縁
(edge)があった。それぞれのゴールアームの末端に深さ1cm,直径3cmの
穴を餌カップ(food cup)として設けた。スタート台(20×20cm)はギロ
チンドアで幹通路から隔離されていた。ドアは高さ12cm、幅7cmであり、
ドアフレームは高さ20cm、幅20cmであった。迷路は、テスト装置と同様
にほかの物品(objects)も入っている暗く照明された(low-lighted)テストル
ーム中で、床から31cmの高さにされていた。ゴールアームの末端の穴にほう
びの餌(45mgのペレット バイオ・サーブ・インク(Bio Serve Inc.))で
ある3つのペレットをおいた。
手順:トレーニングの2日前に、動物を体重を初期体重の90%までに減少さ
せる絶食(food deprivation)計画下においた。この2日間にラットはハンドリ
ング(handling)(3回/日)、テストルームおよびほうびの餌に慣らした。2
日目にラットを、同じときに同じケージからの3〜5匹の動物を餌をおいていな
い迷路にも10分間慣らした。3日目にゴールアームに餌をおき、教示トライア
ルを1回につきラット1匹で行なった。ラットに薬物または蒸留水を投与し、6
0分後にスタート台に置いた。10秒後にドアを開き、すべての餌を見つけるま
でラットに迷路を探険させた。その活動期間中での前に訪れたアームへの再入場
をエラーとして数えた。すべての餌を見つけるまでの時間および最初に間違うま
でになされた正しい選択を記録した。このとき(教示)には、すべてのラットを
5分間
以上迷路にとどまらせた。つぎの日に適当な記憶および学習のテスティングを開
始し、4日間(テスト施行日(testingdays)1〜4日)続けた。ラットに1日
当たり2回、8回のトライアルを行なった。トライアル間のインターバルは50
分であった。薬物または蒸留水はその日の1回目のトライアルの30分前に投与
した。そのほかの点ではテスティングトライアルは教示トライアルと同一であっ
た。両群とも動物は20匹であった。
統計分析:結果を平均のエラー/トライアル、平均の正しい選択/トライアル
および平均の時間/トライアル(秒)として表わした。繰り返した測定に対する
分散分析(AN0VA)を用いて、学習および記憶に対する薬物の効果とテスト施行
日とを比較した。
結果:学習および記憶に対する(−)−エナンチオマーの効果を図1、2およ
び3に示す。薬物によりエラーの数、すなわち同じトライアルのあいだでのすで
に訪れたアームへの再入場の数が減少した(図1)。また、(−)−エナンチオ
マーにより、トライアルの最初のエラーより前になされた正しい選択の数が増加
した(図2)。これらは、それぞれトライアルにおける作動記憶および集中力に
対する効果を意味すると思われる。また、薬物は課題を解決する時間を短縮する
傾向もあった(図3)。それは決定、このばあいには正しい選択、をするスピー
ドに対する効果として考えられる。トライアルをするごとにエラーの数および時
間が減少し、正しい選択の数が増加し、これは対照群においても学習を示す。群
とトライアルとに関
連はなく、これは(−)−エナンチオマーの効果がトライアルに依存しなかった
ことを意味する。これらの結果から、(−)−エナンチオマーが成ラットに対す
る学習および記憶を高める効果を有することが示唆される。
3.光学活性な異性体の製造4−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イ ミダゾールのラセミ体
濃硫酸(58ml)を−10℃まで冷却し、4−(2,3−ジヒドロ−1H−
インデン−2−イル)−1H−イミダゾール塩酸塩(カルヤライネン・アー・イ
ー(Karjalainen,A.J.)ら、米国特許第4,689,339号明細書、13.8
g、0.0625mol)と硝酸尿素(7.70g、0.0625mol)との混
合物を少量に分けて酸溶液に−10℃で加えた。反応後、溶液を氷上に注いだ。
溶液をアルカリ性にし、酢酸エチルで3回抽出した。有機抽出液を合わせて、乾
燥し、蒸発乾固した。4−(2,3−ジヒドロ−5−ニトロ−1H−インデン−
2−イル)−1H−イミダゾールの収量は13.0g、90%であった。
エタノール100ml中の4−(2,3−ジヒドロ−5−ニトロ−1H−イン
デン−2−イル)−1H−イミダゾール11.7g(0.0512mol)に1
0%パラジウム−炭(palladiumon carbon)1.0gを加え、えられた混合物を
水素雰囲気中室温で振とうすることにより、4−(2,3−ジヒドロ−5−ニト
ロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾールを4−(5−アミノ−2
,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾールに還元した
。還元が停止したら触媒を取り除いた。濾液を濃縮して、4−(5−
アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾール
9.63g(94%)をえた。生成物を、塩化メチレン−メタノール(9.5:
0.5)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
フルオロホウ酸(48重量%水溶液、120ml)および4−(5−アミノ−
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾール9.50
g(0.0475mol)の入ったフラスコを氷−塩浴(ice-salt bath)中に
置き、0℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム3.30g(0.0478mol)
が水10mlに溶解した溶液を、温度を0℃に保ちながらゆっくりと流し込んだ
。混合物を0℃で1時間、ついで室温で1時間撹拌した。反応混合物をトルエン
で2回蒸発乾固した。電気加熱マントルで加熱されたフラスコ中で熱分解を行な
った。三フッ化ホウ素の白い煙(fume)が発生したら加熱をやめた。粗生成物を
メタノールに溶解し、えられた溶液を濾過し、蒸発乾固した。粗4−(5−フル
オロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−1H−イミダゾールの
収量は9.51g、99%であった。生成物はフラッシュクロマトグラフィー(
溶離液 塩化メチレン−メタノール 9.5:0.5)により精製した。
1HNMR(300MHz,CD3OD):δ2.96〜3.08(2H,
m,H−1の1つおよびH−3の1つ)、3.19〜3.27(2H,m,別の
H−1および別のH−3)、3.68(1H,五重線,3JHH8.3Hz,H−
2)、6.80〜6.86(1H,m,H−6)、6.83(1H,s,im−
5)、6.92(1H,dd,3JHF8.9Hz,4JHH2.4Hz,H−4)、
7.16(1H,dd,3JHH8.1Hz,4JHF5.3Hz,H−7)、7.5
9(1H,s,im−4)エナンチオマーの分離
D−(−)−酒石酸(0.44g、0.00293mol)を60℃で水2.
5mlに溶解し、4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2
−イル)−1H−イミダゾールのラセミ化合物(I、103g、0.00509
mol)および濃塩酸178μlを60℃で加えた。透明な溶液になるまで混合
物を60℃で撹拌した。えられた溶液をゆっくり冷却させた。析出物を集めて水
から5回再結晶し、(−)−エナンチオマーのD−(−)−酒石酸塩、融点18
6〜187℃、をえた。
(−)−エナンチオマーのD−(−)−酒石酸付加物を60℃で水に溶解し、
酢酸エチルを加えた。溶液を希釈した水酸化ナトリウムでアルカリ性(pH10
)にした。酢酸エチル相を分離して、水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせ
た有機相を水で洗浄した。酢酸エチルを蒸発乾固し、残渣を酢酸エチルから結晶
化した。生成物を吸引濾過し、冷却した酢酸エチルで洗浄した。融点139℃(
DSC)、メタノール溶液中20℃での比旋光度−3.7°(c=20mg/m
l)。
(−)−エナンチオマーの塩基を酢酸エチルに溶解し、ミリポア(Millipore
)で濾過した。乾燥塩酸−酢酸エチル溶液で濾液を酸性(pH1)にし、−10
℃まで冷却した。析出物を吸引濾過し、酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチルから
再結晶して、(一)−4−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン
−2−イル)−1H−イミダゾールの塩酸塩を白色結晶状固体としてえた。融点
191℃(DSC)、クロマトグラフィー純度(chromatographic purity)99
.8%(HPLC)、光学純度99.9%(HPLC)、水溶液中周
囲温度での比旋光度−3.5°(c=20mg/ml)。
分割試薬としてL−(+)−酒石酸を用いて(−)−異性体と同様の方法で(
+)−エナンチオマーを分割し、(+)−エナンチオマーのL−(+)−酒石酸
付加物をえた。融点187〜189℃。その塩基および塩酸塩(融点190℃)を前記の
ようにしてえた。塩酸塩のクロマトグラフィー純度は98.7%(HPLC)で
あった。光学純度99.6%(HPLC)、水溶液中周囲温度での比旋光度+3
.2°(c=20mg/ml)。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Novel optical isomers The present invention relates to novel optical isomers of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole and pharmaceutically acceptable compounds thereof. It provides acceptable salts, their use and preparation. Although a slightly different pharmacological profile is obtained by both enantiomers, both are effective in treating cognitive disorders. The (−)-enantiomer is more preferred of the two enantiomers because it has a wider therapeutic window than the (+)-enantiomer. (-) - enantiomer, any alpha 1 - agonism (α 1 -agonism) nor very potent alpha 2 - is a adrenergic receptor antagonist, (+) - enantiomer moderate (moderate) alpha 2 - It is an adrenergic receptor antagonist and a full α 1 -agonist. Both enantiomers have good oral bioavailability. Beneficial α 2 -adrenergic receptor antagonists have been previously described, for example, in EP 1 83492 A, 247764 A and 372 954 A. WO 91/18886 (PCT patent publication No.91 / 18886) describes some indan in the treatment of age-related memory impairment and other cognitive disorders. Imidazole derivatives have been described, especially atipamezole. International Application No. PCT / F192 / 00349 describes novel long-acting 4 (5) -substituted indane-imidazole derivatives which are useful in the treatment of cognitive disorders. One of these indane-imidazole derivatives is 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole having an asymmetric carbon atom at the 2-position of the indane ring: Is a racemic compound. The optically active enantiomer of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole is, for example, 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-indene- It is prepared by converting the racemate of 2-yl) -1H-imidazole into a mixture of diastereomers and separating these diastereomers by fractional crystallization. Since 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole is a base, it is an optically active acid, preferably L-(+)-or D-(-). -Reacting with tartaric acid to convert to a mixture of diastereomeric salts. Diastereomers are separated, for example by repeated crystallization from water. Once the diastereomers have been separated, the acid addition salt is converted to the original free base by making the aqueous solution alkaline with a ridge (eg sodium hydroxide) and extracting the free base into a suitable organic solvent. The (-)-and (+)-enantiomers of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole are reacted with an organic or inorganic acid to give the corresponding acid. An addition salt is formed. This acid addition salt has the same therapeutic activity as the base. Thus, the (−)-and (+)-enantiomers are chloride, bromide, sulfate, nitrate, phosphate, sulfonate, formate, tartrate, maleate, citrate, benzoic acid. Many pharmaceutically useful acid addition salts may be formed, such as salts, salicylates and ascorbates. A racemic compound of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole is, for example, 4- (2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H. - the presence of sulfuric acid imidazole hydrochloride After nitrated with strong nitrating reagent such as urea nitrate, by catalytic hydrogenation using Pt O 2 or Pd / C nitro compound, for example, as a catalyst, reduced to the corresponding amino compound It can be manufactured by In addition, the amino-substituted compound is converted to the corresponding diazonium fluoroborate salt in fluoroboric acid at a lowered temperature with sodium nitrite. Then, the diazonium fluoroborate is thermally decomposed to form a racemic compound of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole. The compounds according to the invention are administered enterally or parenterally. In the treatment of cognitive disorders, the preferred daily dose is 0.1-10 mg / kg, particularly preferred 0.2-1 mg / kg. The acute toxicity (LD 50 ) to both enantiomers is about 100 mg / kg (oral) in mice and about 50 mg / kg in rats. The pharmaceutical carriers typically used with the compounds of this invention may be solid or liquid and are selected with the intended method of administration in mind. Selection of the adjunct ingredients for the formulation is routine for those skilled in the art. 1. In vitro α- adrenergic receptor selectivity alpha 2 - antagonism, isolated rat vas deferens preparations, electrically stimulated prostatic portions were measured using a (Virutanen (Virtanen) et al., Arukifusu inter Nationale De Pharmacodynamics Therapy (Arch. Int. Pharmacodynet Ther., 297, pp. 190-204 (1989)). Α2- agonists in this model (detomidine) is to block the electrical stimulated muscle contraction, the alpha 2 prior to administration of the agonist - 2 alpha by measuring the pA 2 values by administering antagonists -Understand the effects of antagonists. The known α 2 -antagonist atipamezole was used as reference substance. In addition, to obtain information on the selectivity of the antagonist between α 1 -receptor and α 2 -receptor, its ability to suppress or stimulate α 1 -receptor should be determined on isolated testis of rat vas deferens. It was measured using a body part. In order to measure the α 1 -antagonism, phenylephrine induced muscle contraction, and the pA 2 value of the test compound was measured as described above. The effect of α 1 -agonist is expressed as pD 2 value (negative logarithm of the molar concentration of the compound which causes 50% of the maximum contraction). The results are shown in Table 1. 2. Effect on memory The effect of the (-)-enantiomer on learning and memory in the task of a linear arm maze was investigated in rats. The linear arm maze is a modification of the radial arm maze, a commonly used memory test in rats. The hydrochloride salt of the (−)-enantiomer (0.1 mg / kg subcutaneous injection) was dissolved in distilled water. Water was also used as a control. All injections were given in an amount of 1 mg / kg. Device: The maze is a wooden platform in the shape of two cruciforms, one after the other, the stem (start arm) is 90 cm long and 12 cm wide, and 5 other arms. The (goal arm) had a length of 50 cm and a width of 12 cm. The four goal arms were located in the trunk corridor and at a right angle to the fifth arm located opposite the trunk corridor. There were 2.0 cm high edges on both sides of the trunk passageway and arms. A hole having a depth of 1 cm and a diameter of 3 cm was provided as a food cup at the end of each goal arm. The start stand (20 x 20 cm) was isolated from the main passage by a guillotine door. The door was 12 cm high and 7 cm wide, and the door frame was 20 cm high and 20 cm wide. The maze was raised 31 cm above the floor in a low-lighted test room containing other objects as well as test equipment. Three pellets of reward food (45 mg pellets Bio Serve Inc.) were placed in the hole at the end of the goal arm. Procedure: Two days prior to training, animals were placed on a food deprivation regimen to reduce body weight to 90% of initial weight. During these two days, the rats were acclimatized to handling (3 times / day), test room and chow diet. On day 2, the rats were also conditioned for 10 minutes at the same time in a labyrinth without 3-5 animals from the same cage. On the 3rd day, food was placed in the goal arm, and the teaching trial was conducted with one rat at a time. Rats were dosed with drug or distilled water and placed 60 minutes later on the starting platform. After 10 seconds the door was opened and the rat was allowed to explore the maze until all food was found. Re-entry to the previously visited arm during the activity period was counted as an error. The time to find all the baits and the correct choices made up to the first mistake were recorded. At this time (teaching), all rats were left in the maze for 5 minutes or longer. Appropriate memory and learning testing was started the next day and continued for 4 days (testing days 1-4). Rats received 8 trials, twice per day. The interval between trials was 50 minutes. The drug or distilled water was administered 30 minutes before the first trial of the day. The testing trial was otherwise identical to the teaching trial. There were 20 animals in both groups. Statistical analysis: Results were expressed as mean error / trial, mean correct selection / trial and mean time / trial (sec). Analysis of variance (AN0VA) for repeated measures was used to compare the effect of drugs on learning and memory with the date of test administration. Results: The effect of the (-)-enantiomer on learning and memory is shown in Figures 1, 2 and 3. The drug reduced the number of errors, the number of re-entry to previously visited arms during the same trial (Figure 1). Also, the (−)-enantiomer increased the number of correct selections made prior to the first error in the trial (FIG. 2). These appear to mean effects on working memory and concentration, respectively, in the trial. Drugs also tended to shorten the time to solve problems (Fig. 3). It can be thought of as an effect on the speed of making a decision, in this case the right choice. With each trial, the number of errors and time decreased and the number of correct choices increased, indicating learning also in the control group. There was no association between groups and trials, meaning that the effect of the (−)-enantiomer was trial independent. These results suggest that the (−)-enantiomer has the effect of enhancing learning and memory in adult rats. 3. Production of optically active isomers 4-5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl)-1H-b imidazole racemic concentrated sulfuric acid (58 ml) was cooled to -10 ° C., 4- (2,3-Dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole hydrochloride (Karjalainen, AJ) et al., U.S. Pat. No. 4,689,339, 13 A mixture of 0.8 g, 0.0625 mol) and urea nitrate (7.70 g, 0.0625 mol) was added in small portions to the acid solution at -10 ° C. After the reaction, the solution was poured on ice. The solution was made alkaline and extracted 3 times with ethyl acetate. The organic extracts were combined, dried and evaporated to dryness. The yield of 4- (2,3-dihydro-5-nitro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole was 13.0 g, 90%. To 11.7 g (0.0512 mol) of 4- (2,3-dihydro-5-nitro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole in 100 ml of ethanol was added 10% palladium-on-carbon. 4- (2,3-dihydro-5-nitro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole was added to 4- (5 by adding 0 g and shaking the resulting mixture at room temperature in a hydrogen atmosphere. -Amino-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole. When the reduction stopped, the catalyst was removed. The filtrate was concentrated to give 9.63 g (94%) of 4- (5-amino-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole. The product was purified by flash chromatography eluting with methylene chloride-methanol (9.5: 0.5). A flask containing 9.50 g (0.0475 mol) of fluoroboric acid (48 wt% aqueous solution, 120 ml) and 4- (5-amino-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole was added. Place in ice-salt bath and cool to 0 ° C. A solution in which 3.30 g (0.0478 mol) of sodium nitrite was dissolved in 10 ml of water was slowly poured in while keeping the temperature at 0 ° C. The mixture was stirred at 0 ° C. for 1 hour and then at room temperature for 1 hour. The reaction mixture was evaporated to dryness twice with toluene. Pyrolysis was carried out in a flask heated with an electric heating mantle. When the white fume of boron trifluoride was generated, the heating was stopped. The crude product was dissolved in methanol and the resulting solution was filtered and evaporated to dryness. The yield of crude 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole was 9.51 g, 99%. The product was purified by flash chromatography (eluent methylene chloride-methanol 9.5: 0.5). 1 HNMR (300 MHz, CD 3 OD): δ 2.96 to 3.08 (2H, m, one of H-1 and one of H-3), 3.19 to 3.27 (2H, m, another) H-1 and another H-3), 3.68 (1H, quintet, 3 J HH 8.3 Hz, H-2), 6.80 to 6.86 (1H, m, H-6) , 6.83 (1H, s, im-5), 6.92 (1H, dd, 3 J HF 8.9 Hz, 4 J HH 2.4 Hz, H-4), 7.16 (1 H, dd, 3) J HH 8.1 Hz, 4 J HF 5.3 Hz, H-7), Separation of 7.59 (1 H, s, im-4) enantiomers D-(-)-tartaric acid (0.44 g, 0.00293 mol) Water at 60 ° C. It was dissolved in 5 ml and racemic compound of 4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole (I, 103 g, 0.00509 mol) and 178 μl of concentrated hydrochloric acid were added at 60 ° C. Added in. The mixture was stirred at 60 ° C. until it became a clear solution. The resulting solution was allowed to cool slowly. The precipitate was collected and recrystallized from water 5 times to obtain the D-(-)-tartrate salt of the (-)-enantiomer, melting point 186-187 [deg.] C. The D-(-)-tartaric acid adduct of the (-)-enantiomer was dissolved in water at 60 ° C, and ethyl acetate was added. The solution was made alkaline (pH 10) with diluted sodium hydroxide. The ethyl acetate phase was separated and the aqueous phase was extracted twice with ethyl acetate. The combined organic phases were washed with water. Ethyl acetate was evaporated to dryness and the residue was crystallized from ethyl acetate. The product was suction filtered and washed with cold ethyl acetate. Melting point 139 [deg.] C. (DSC), specific optical rotation in methanol solution at 20 [deg.] C.-3.7 [deg.] (C = 20 mg / ml). The (-)-enantiomer base was dissolved in ethyl acetate and filtered through Millipore. The filtrate was acidified (pH 1) with a dry hydrochloric acid-ethyl acetate solution and cooled to -10 ° C. The precipitate was suction filtered and washed with ethyl acetate. Recrystallization from ethyl acetate gave (1) -4- (5-fluoro-2,3-dihydro-1H-inden-2-yl) -1H-imidazole hydrochloride as a white crystalline solid. Mp 191 ° C (DSC), chromatographic purity 99. 8% (HPLC), optical purity 99.9% (HPLC), specific optical rotation in aqueous solution at ambient temperature -3.5 ° (c = 20 mg / ml). Using the L-(+)-tartaric acid as the resolving reagent, the (+)-enantiomer was resolved in the same manner as the (-)-isomer to give the L-(+)-tartaric acid adduct of the (+)-enantiomer. . Melting point 187-189 ° C. The base and hydrochloride salt (mp 190 ° C.) were obtained as described above. The chromatographic purity of the hydrochloride salt was 98.7% (HPLC). Optical purity 99.6% (HPLC), specific rotation in aqueous solution at ambient temperature +3. 2 ° (c = 20 mg / ml).
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