JPH08511497A - 複数の放出口をもつ液体分与袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体分与袋３０の１端に別々に設けられた放出口６６に各々連通されている少なくとも２個の湾曲した放出路６４を有するやわらかい放出室５２がある柔軟な液体分与袋３０がある。これら放出口６６は切取タブ７０の存在によって当初は閉鎖されているが、この切取タブ７０を破って閉鎖解除される。切取タブ７０が除去されると、別々に設けられている放出口６６は手または指で絞ったりしても液体分与袋３０から液体が流出しない程度の口径にされている。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 複数の放出口をもつ液体分与袋 発明の分野 本発明は液体洗剤、液体食料などのような液体を保持し分与する液体用袋に関 する。 発明の背景 本発明は改良された液体用袋及びこれに連携される液体分与器に関する。特に 本発明は、液体洗剤、液体食料を保持する柔軟な液体用の袋であって、湾曲した 放出口があるものに関する。この種の柔軟な袋の例は米国特許第4,491,245号に 記載がある。この米国特許に開示された袋は、液体が袋から勝手に流出してしま うことを防止し、手または指で押し出すことができるように蛇のように湾曲した 形状をしている放出通路を有している。 こうした液体袋の欠点は取り扱われるときに、使い残りの少量の液体を漏れ出 してしまう傾向があることで、これは明らかに実際の使用には多くの場合有利と なる点でもあるが、やはり好ましくない場合もある 漏出はまた、少量の残液を 包含する実質的に空の袋、または空に近い袋を取り外すときに、こぼれて周囲を 濡らしてしまうなどの問題もある。 そこで袋を開けるときに、手や指で押し出すだけではなく、液体をそれから取 り出す機械的押圧手段を使う液体用袋を考案することも有意義なことである。 発明の概要 本発明は、液体を内包するためのしなやかで柔軟な液体袋を提供する。この袋 は柔軟で、液不浸透性の各々独立の周縁を有するシートを重ね合わせた構造にさ れている。重ね合わせたシートたちはそれら周縁に沿って液に対する密閉シール 構造に相互に接着されており、それらシート間に液貯蔵室と該液貯蔵室に連通す る柔軟な放出室とが形成されている。袋は、各々柔軟な放出室からシートの周縁 部に設けられた液放出口に続く湾曲した放出路を少なくとも２つ、間隔を空けて 設けられている。さらに該袋は液体を袋から分与するので袋を使う、その前に放 出口を閉鎖するため袋に取付けられる取外し自在の蓋体をも有している。上記湾 曲した放出路は、圧力が袋にかけられるまで開口された袋から液体が漏れ出ない ように、適当に湾曲されている。この湾曲した放出路は、指または手による押圧 だけでは普通、袋から液体を押し出すのに十分でない程度に寸法付けされている 。 本発明のもう一つの面は、液体袋が貯蔵室および柔軟な放出室を有しているこ とである。この液体袋は、分与ステーションを有していて、この分与ステーショ ンから液体が分与されるのであるが、分与ステーション内に伸びる分与通路を通 って液体が分与される、そのような分与器から分与される液体を貯蔵するのに使 われる。この分与器は分与通路の１側に設けられた背面押部と、該背面押部に対 向する位置であって分与通路の他側に設けられたカム手段とを有している。分与 器は１回分の液量を押し出すためカム手段と背面押部との間におかれる柔軟な放 出室を背面押部に沿ってカム手段を下方に動かすための手操作による起動手段を 有している。この液体袋の改良点は、袋の周縁に設けられた別々の放出口に導か れている少なくとも２つの間隔を空けられた液体通路が設けられていることであ る。 図面の簡単な説明 以下は、本発明をなす複数個の放出口がある液体袋の実施例に従う説明である 。 図１は従来技術の柔軟な袋の平面図である。 図２は本発明に従い製作される液体袋の平面図である。 図３は図１の袋に液体が充満されたときの側面図である。 図４は図２の袋の放出室の詳細を示す部分図である。 図５は本発明の液体袋と共に使うことができる本発明に対して非制限的な、し かし代表的な液体分与器の側面断面図である。 発明の詳細な説明 図１において、従来技術の液体袋１０は、米国特許第4,491,245号と同様に、 主貯蔵室１２と、該主貯蔵室１２と連通している下方の柔軟な放出室１４と、湾 曲した放出路の下端に配置される放出口１６とを形成するように周縁を密閉シー ルされた２枚の柔軟なプラスチックシートから構成されている。放出口１６のゲ ート構造は、手または指の押圧力が袋にかかっていない限り、切取タブ１８が取 り払われたとき形成される放出口から袋内の液体が漏れ出ないことを確実にする ように選択されている。 図２及び図３において、本発明のしなやかな液体袋３０は、不浸透性の周縁３ ６を有する柔軟なシート３２、３４、２枚を重ね合わせることでシート２枚が合 致したプラスチックのような柔軟なシート材で製造されている。シート３２、３ ４は裂壊や刺通に対する抵抗力が大きい材料で製造される。シート３２、３４は 、それらシートの周縁３６と周縁３６の内側の破線４０との間にある周縁境界域 ３８で密閉シールされている。図２に示す空の状態の袋３０は、その上端部４２ で実線４６と破線４０とがなす領域４４を台形にさせている。互いに密閉シール された２枚のシール３２、３４は、下縁にテーパーがつけられ、下方の柔軟な放 出室５２と連通する柔軟な主貯蔵室５０を形成している。 シート３２、３４は柔軟な放出室５２の下縁で密閉シールされ、これによって カーブをつけられた迫出部６１と茎部６２とをもつ全体として大略Ｔ字形の液体 制御部６０を形成している。この液体制御部６０は、該液体制御部６０の両側に 破線４０により示されるシート３２、３４同士の周縁の密閉シールと相俟って、 間隔を空けて対称に設けられた一対の隘路をなす放出路６４を形成し、該一対の 放出路６４は柔軟な放出室５２の底部から一対の放出口６６へと導かれる２本の 湾曲した通路を形成している。図２に示すように、２本の放出路６４は液体制御 部６０を挟んで対称に形成されている。カーブをつけられている迫出部６１は、 柔軟な放出室５２に押圧力がかけられると放出室５２内及び放出路６４内に液流 ならびに流体静力学的な圧力を均一に分配させることを確保している。 図２及び図４に示すように、液体袋３０は使用前はそのままにされるが、切取 タブ７０を形成している液体袋の底端が一対の刻み７４を結ぶ線７２上で切断さ れ、放出口６６を開口する。 図４において、放出室５２からの液流経路は、まづ矢印８０方向に下方に進み 、次に矢印８２方向に上方かつ内側に進み、それから矢印８４方向に下方に進む 。こうした放出経路を取ることによって、液体は放出室５２に押圧力がかけられ ない限りは放出路６４から漏れ出ない。しかも放出路６４の寸法は、液体袋が開 けられたとき液体袋から液体を押し出すためにある程度の機械的圧力を放出室５ ２にかけなければならないように選択されている。 このように放出路６４各々は、従来通常、液体袋に用いられてきた単一路の放 出路についての好ましい直径より狭隘にされている。このことは、液体袋３０か ら通常分与される液体の粘性と相俟って、また放出路６４の通路が曲がりくねっ ているので、液体袋内の液体は手または指の押圧力だけでは容易に分与されない 。２本の湾曲した放出路６４からなる液体袋３０から液体を分与するには、機械 的手段による放出室５２に対する押圧力をかけることが必要である。したがって 液体袋３０は、機械的押圧力を柔軟な放出室５２にかけるように設計されている ローラまたは水打板のある液体分与器からなる公知の液体分与器系中で使うこと ができる。放出室５２は少量の所定量だけを液体袋３０から押し出すことができ るように、液体袋３０内にある液体中の所定量を保持するように寸法つけられて いる。これは通常、放出室５２中に所定量の液体を充満させて主貯蔵室５０から 放出室５２を区分することによって、水打板またはローラを放出室５２の上部で 液体袋３０に関係つけて設けた放出室のある液体分与器によって実現される。分 与器に連結した水打板またはローラが作動すると、放出室５２から所定量の液体 を放出口６６を介して押し出す。 本発明の液体袋３０と共に使うことができる液体分与器の非制限的な実施例に ついては、1991年２月27日出願の米国特許出願第661,310号および1991年７月21 日出願の米国特許第916,436号がある。 図５において、液体袋３０から液体を分与するための液体分与器１００の非制 限的実施例は、分与ステーション中に伸びる分与路１０２から液体が分与される 分与ステーションと、上記分与路１０２の１側に当接される背面押部１０４と、 該背面押部１０４に対して圧し当てられ分与路１０２の反対側に配置されたロー ラを有するカム手段１１０と、分与器１００から一定量の液体を押し出すため上 記カム手段１１０と背面押部１０４との間の柔軟な放出室５２を上記背面押部１ ０４に沿ってカム手段１１０のカムの弧状面を下方に動かすカム手段１１０を作 動する押ボタン１１４とからなる。 ２本の放出路をもつ液体袋１０からの液体放出速度は、より大きい平均半径を 有する１本の放出路しかない液体袋からの放出とほぼ同量の液体を放出すること を当業者なら理解するであろう。ｒ＜Ｒとして、例えば平均半径Ｒの放出路１本 の液体袋と、各々の半径がｒの放出路２本の本発明の液体袋とについて考察する 。これら３本の放出路が同じ長さである場合には、同じ液体放出速度である双方 の液体袋にとっては、放出路の総量は同一でなければならない。これは即ち双方 の液体袋の放出路の半径がＲ＝√２ｒの関係になる。この原則はさらに３本以上 の放出路がある液体袋にまで同様に適用される。また、からしとかケチャップと いったような相当に粘性のある液体の場合には、２本の放出路が最適である。逆 に一定の洗剤とか石鹸液のようなあまり粘性の大きくない液体の場合には、各々 の放出路が２本の場合のものより小さい半径の３本以上の放出路が望ましい。 ここに記載された複数の放出路があるしなやかな液体袋は、指または手で液体 袋を絞っても、切取タブ７０が切断された開けられた液体袋に対して十分な押圧 力とはならない点で優れている。このことは殆ど空になった分与器からの液体の 漏出を格段に減少させるからである。また、部分的に充満された、開けられた液 体袋を漏出なしに自由に取り扱い輸送することができるという利点も提供する。 さらに、液体を押し出すのに機械的押圧力をかけなければならない狭隘な２本の 放出路が設けられた液体袋の利点は、このような一対の放出路を複数個組合すこ とによってより大きな液体袋用にすることができることである。液体袋が開けら れた状態で取り扱うときでも漏出のおそれなく液体を放出路２本の複数個の組合 せから別々に分与することができる。液体制御部６０周りに対称に配置された放 出路の利点は、液体を押し出すために分与器に使われるローラまたは水打板が全 体を通して均一に液体が分配されている放出室５２に当接していることである。 このことは、ローラまたは水打板が放出室上を平たく下方に押していくので、液 体の放出を均一で円滑に行うことになる。対称でない１本の放出路しかない液体 袋は、ときとして放出室上を凸凹にローラまたは水打板が押していくので、液体 の不均一な放出となる。 したがって狭隘な２本の湾曲した放出路を有するしなやかな液体袋は、そこか ら液体を押し出すのに機械的な押圧力をかけることが要求されることにつき好ま しい実施例及び変形例をついて上記してきたが、これら実施例のほかにも多数の 変形例が、本発明に関するここの記載から離れることなく考察可能であることに 注意されたい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，Ｂ Ｒ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ， ＬＵ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 バンクス、スチュワート カナダ、エヌ３ブイ １シー１ オンタリ オ州、ブラントフォード、マートルビル ドライブ 26 (72)発明者 ウイリアムソン、ニコラス カナダ、エル７アール、３エックス４ オ ンタリオ州、バーリントン、ナンバー ワ ン サイド ロード 3447 (72)発明者 ジャミソン、マーク、ディ. アメリカ合衆国、60099 イリノイ州、ズ ィオン、シャロンプレイス 3333 (72)発明者 ローダース、ダブリュ．ジョージ アメリカ合衆国、53144 ウィスコンシン 州、ケノーシャ、サーティエイツス アベ ニュー 5104

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．液体を封入する液体貯蔵室及び該液体貯蔵室に連通する柔軟な放出室とを間 にして密閉シールされた重ね合わせた柔軟な液体不浸透性のシートと、 各々が上記柔軟な放出室から伸び上記液体密閉シールの周縁に設けられた液 体放出口に連絡されている少なくとも２本の湾曲した放出路で間隔を空けられて いるもので、上記放出口を阻止するよう上記液体袋に取り付けられ液体袋の使用 前に切断可能な蓋体と、 押圧力が液体袋にかけられるまで液体が液体袋から漏出しないように上記湾 曲した放出路が湾曲部を形成され、かつ、該放出路は指または手で押圧しただけ では液体袋から液体を押し出すことが概して十分でないように寸法付けされてい ることを特徴とする、 液体を内部に貯蔵するためのしなやかな液体袋。 ２．上記重ね合わされたシートの各々が独立の周縁を持ち、該周縁に沿って上記 重ね合わされたシートが密閉シールされ、該シートの周縁に設けられた上記連絡 されている放出路とを特徴とする請求項１に記載の液体袋。 ３．間隔を空けられた少なくとも２本の湾曲した放出路が、上記放出室を挟んで 対称に配置された一対の放出路を有し、該一対の放出路は密閉シールされたシー トの周縁部に隣接する箇所で上記重ね合わされたシートの対向部分を分離されて 形成されていることを特徴とする請求項１または２に記載の液体袋。 ４．放出室中に大略Ｔ字形に一体形成された液体制御部であって、Ｔ字形の液体 制御部の垂直部が貯蔵室に向かって緩やかにカーブした迫出部とＴ字形の液体制 御部の水平部が上記迫り出し部から離れる方向であって放出口に向かう方向に伸 びる茎部とを有し、該茎部が放出路の一部をなしていることを特徴とする請求項 １または２に記載の液体袋。 ５．上記柔軟な放出室がその中に液体の所定量を保持するように寸法付けされて いることを特徴とする請求項４に記載の液体袋。 ６．上記切断可能な蓋体が、上記放出口に隣接する周縁部の脆弱化された線に沿 っ て付加されている切取タブとなっていることを特徴とする請求項４に記載の液体 袋。 ７．分与器から液体を分与する柔軟な放出室に連通された柔軟な貯蔵室を形成す る液体を密閉シールする２枚のシートが重ね合わされた液体袋であって、 液体が分与ステーション中に伸びる分与路経由で液体が分与される分与ステ ーションと、該分与路の１側に当接された背面押部と、該背面押部に対して圧し 当てられ分与路の反対側に設けられたカム手段と、分与器から一定量の液体を押 し出すため上記カム手段と背面押部との間で柔軟な放出室を上記背面押部に沿っ てカム手段のカムの弧状面を下方に動かすカム手段を作動する押ボタンとを有し 、 各々が柔軟な放出室から液体袋の周縁に設けられた別々の放出口に導かれる 少なくとも２本の湾曲した放出路であって間隔を空けられたものを特徴とする液 体袋。 ８．上記少なくとも２本の間隔を空けられた湾曲した放出路が、上記柔軟な放出 室を挟んで対称に配置された一対の放出路を有し、該一対の放出路が上記重ね合 わせられたシートの互いに密閉シールされた周縁部に隣接する対向箇所において 分離させられていることを特徴とする請求項７に記載の液体袋。 ９．放出室中に大略Ｔ字形に一体形成された液体制御部であって、Ｔ字形の液体 制御部の垂直部が貯蔵室に向かって緩やかにカーブした迫出部とＴ字形の液体制 御部の水平部が上記迫り出し部から離れる方向であって放出口に向かう方向に伸 びる茎部とを有し、該茎部が放出路の一部をなしていることを特徴とする請求項 ７または８に記載の液体袋。 １０．上記柔軟な放出室が所定量の液体をその中に保持するように寸法付けされ ていることを特徴とする請求項９に記載の液体袋。 １１．上記切断可能な蓋体が上記放出口に隣接する周縁部分に付加された切取タ ブをなしていることを特徴とする請求項１０に記載の液体袋。