JPH08509800A - スノーマシンの改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 成形された中空の本体を有し、この本体は加圧水の供給パイプ（２）と加圧空気の供給パイプ（３）とを有し、供給パイプ（２）は混合チャンバ（16）と連通し、この混合チャンバ（16）は噴出ノズル（17）まで延び、供給パイプ（３）は混合チャンバ（16）の水の供給路の中央に位置した注入器（14）と連通している。噴出ノズル（17）の周りには水と一次空気との混合物を包み込む加圧二次空気を供給する環状ノズル（18）が設けられている。環状ノズル（18）および注入器（14）は加圧空気の共通供給路を有している。本発明装置では、二次空気が環状ノズルを出た時に膨張し、核となる結晶の形成が促進され、水の主噴出物の所で迅速かつ完全な雪が形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】 スノーマシンの改良 本発明は、高圧型スノーマシン（canons a nelge）、特に、欧州特許第ＥＰ− Ａ−18280号に記載のようなスノーマシンの改良に関するものである。 本発明は、雪の製造能力が大幅に増加したスノーマシンに関するものである。 本発明のスノーマシンを用いると、同一温度条件下でより多量の水を吐出するこ とができ、良質な雪を豊富に作ることができる。 本発明ではスノーマシンから放出された水滴を集合させる核になる氷または雪 の結晶を極めて迅速に形成することができる。 本発明で形成される水と空気との混合噴出物（ジェット）中の水の粒子は非常に 細かいので、氷または雪に変化し易く、従って、雪への変化が迅速に起こる。 本発明の他の利点は、水と一次空気との混合物で構成される主噴出物によって 生じる騒音を大幅に軽減できる点にある。 本発明のスノーマシンは、加圧水の供給パイプと、加圧空気の供給パイプと、 加圧下で水と空気とを混合する混合チャンバとを有し、この混合チャンバの下流 側端部に噴出ノズルを有する、空気と水との混合物を霧状にするための高圧型ス ノーマシンにおいて、一次空気と水との混合物で構成される主噴出物を包み込む ように加圧二次空気を供給するための環状ノズルを噴出ノズルの周りに有する点 に特徴がある。 本発明では、環状ノズルが、噴出ノズルの外側の円筒形端部の周りに上流から 下流へ向って設けられた絞りノズルと、二次 空気を音速まで加速する狭い首部と、圧縮された空気を膨張させて温度を約−70 ℃にする勾配の小さい拡散器とで構成されている。 環状ノズルの出口では、極低温の二次空気が主噴出物を包み込む。この主噴出 物から放出された水滴は極低温の空気と即座に接触し、この接触によって核とな る結晶の形成が促進され、主噴出物中の粒子が集合して雪となる。 本発明では混合チャンバは細長い円筒形をした主チューブであり、この主チュ ーブの先端部分の噴出ノズルより上流の位置には急に拡大したラッパ型の空洞と 、絞りノズルと、円筒形部分とを有している。この内部の円筒形部分の直径は拡 大部分の上流側の混合チャンバの直径よりもわずかに小さい。絞りノズルの勾配 は約10％程度である。 本発明では、噴出ノズルが内部拡散器と内部円筒形の端部とを有し、内部円筒 形の端部の円筒形外側カバーが環状ノズルの内壁を構成する。 従って、一次空気と水との混合物よりなる主噴出物と二次空気流との間に中央 の噴出物の周りに波立ち（frippage）を促進する空間ができ、水の粒子の霧化お よび核となる結晶の生成が観察される。この波立ちは中央の主噴出物と二次空気 との速度差によっても生じる。２つの噴出物の間の空間すなわち噴出ノズル先端 の厚さは１〜５mmである。 本発明の別の好ましい具体例ではスノーマシンが中空成形体からなる本体を有 し、この本体は下記１）〜４）： １）水の供給パイプおよびキャビティーと、 ２）空気の供給パイプおよびキャビティーと、 ３）壁と放射状仕切り壁とで区画されたチャンバと、 ４）二次空気用のチャンバからスノーマシンの端部まで延びたスリーブと で構成され、スノーマシンの端部に環状ノズルと噴出ノズルとが配置され、水用 のチャンバは２つの空気用チャンバの間に配置されている。 本発明では、スノーマシンの本体がカートリッジを収容するための中央穴を有 している。このカートリッジはこの穴の軸線に沿って並んだ３つの互いに異なる 部分すなわち一次空気の注入器と、下流側端部が噴出ノズルを構成し且つスリー ブとの連結手段を備えた混合チャンバと、スリーブの端部に対して固定する手段 を有する環状ノズルとで構成されている。 以下、添付図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は下記実 施例に限定されるものではない。 図１は本発明のスノーマシンの縦方向断面図。 図２は二次空気の噴出ノズルを示す上記スノーマシンの先端部の部分断面図。 図３はスノーマシン本体に挿入されたカートリッジ形の要素集合体を示す図。 図４、図４ａは変形実施例を示す図。 本発明のスノーマシンは成形で作られた中空な本体１で構成されている。この 本体１には加圧水の供給パイプ２と加圧空気の供給パイプ３とを有している。 供給パイプ２はキャビティー２’を介して本体１の内部を延び、スノーマシン の縦方向軸線５と同心な環状チャンバ４へ水を供給する。同様に、供給パイプ３ はキャビティー３’を介して延び、本体１の上流側すなわち環状チャンバ４より も前方の第１チャンバ７と下流側にある第２チャンバ８へ空気を供給す る。第１チャンバ７および第２チャンバ８は環状チャンバ４の両側に位置し且つ 軸線５と同心な環状形状を有している。 本体１は第２チャンバ８の先きがスリーブ９となって延び、このスリーブ９が 管状チャンバ10の外側カバーを構成している。管状チャンバ10の投割は以下で説 明する。環状チャンバ４は第１チャンバ７および第２チャンバ８と共通な各放射 方向仕切り壁47、48によって区画されている。 第１チャンバ７は環状チャンバ４と共通な仕切り壁47と、供給パイプ２と供給 パイプ３との間の本体１の底を構成する放射方向壁71とによって区画されている 。 第２チャンバ８は環状チャンバ４と共通な仕切り壁48と、本体１の放射方向壁 81（この壁からスリーブ９が延びている）とによって区画されている。 仕切り壁47、48および壁71、81は全て放射方向すなわち主軸線５に対して直角 に配置されている。 本体１はカートリッジ11を収容している（カートリッジ11の一部の詳細は図３ に示してある）。このカートリッジ11は軸線軸５と同心で且つ本体１の仕切り壁 47、48の位置に設けられた穴12、13およびスリーブ９の中に嵌め込まれている。 図１に示した実施例では、カートリッジ11は本体１の壁71の内側表面と当接して いる。 このカートリッジ11は下記３つの要素で構成されている。 １）圧縮空気の注入器14、 ２）中央部分が混合チャンバ16を構成し、下流側端部が噴出ノズル17を構成する 主パイプ15、 ３）カートリッジ11を構成する要素集合体をスリーブ９の端部20に固定するため のカラー19（図１、図２に示す実施例の 場合には単一部材）を含む環状ノズル18。 主パイプ15は本体１と同心、特に仕切り壁47、48およびスリーブ９と同心であ る。この主パイプ15は、リング状密閉パッキン222を収容するための溝22を有す る円筒リング部21を有している。この円筒リング部21は仕切り壁48の穴13に入る 。 主パイプ15の下流側端部には、主パイプ15をスリーブ９内の穴の中心に芯出し させるのに十分な数の放射方向に延びたヒレ部材23が設けられている。互いに隣 接する２つのヒレ部材23の間の空間が二次空気の通る通路を構成する。これら通 路の所での全通路断面は環状ノズル18からの流れに合うように選択される。 主パイプ15の円筒リング部21の上流にはオリフィス24’を有する円筒形カラー 部24が一体成形されている。環状チャンバ４からの加圧水はオリフィス24’を通 る。 主パイプ15の円筒リング部21のさらに上流には円筒リング部25が設けられてい る。この円筒リング部25にはリング状密閉パッキン222’を収容するための溝22 ’が形成されている。この円筒リング部25は仕切り壁47の穴12に入る。 主パイプ15のさらに上流側端部には、注入器14を芯出しするための内側ボア26 が形成されている。注入器14はリング状密閉パッキン282を収容するための溝28 が形成された円筒リング27部と、主軸線５に対して直角な面内に形成された肩部 29とを有し、この肩部29は主パイプ15の先端面と接触する。従って、注入器14は 主パイプ15に対して、特に混合チャンバ16に対して極めて正確に位置決めされる 。 注入器14は肩部29の上流側に軸線５と同心な円筒部31を有している。この円筒 部31は第１チャンバ７内に配置されることに になる。円筒部31には、加圧空気に含まれる可能性のある氷の結晶の流入を阻止 できるような相対的に断面の小さな孔32が形成されている。 なお、円筒部位31は小さい支持部で仕切り壁47の穴12内で芯出しされている点 に注目されたい。 注入器14の裏面33は本体１の壁71に当接している。注入器14は主パイプ15によ って、特に注入器14の肩部29と当接する主パイプ15の上流型端面30によって本体 １の壁71に押圧されている。主パイプ15は環状ノズル18、特に、環状ノズルの上 流側側面34（この面はヒレ部材２３の下流側側面と当接する）によって、定位置 に維持される。環状ノズル18のカラー19をネジ35によって締め付けると、カート リッジはスノーマシン本体１内に固定される。しかも、各部品間は自動的に芯出 しされ、注入器14は混合チャンバ16の端部背面上に直接芯出しされ、環状ノズル 18は主パイプ15の下流側端部すなわち環状ノズル18を芯出しするためのヒレ部材 23およびスリーブ９の内側ボアに対して芯出しされる。 注入器14は第１チャンバ７の下流に絞りノズル35を有している。この絞りノズ ル35は混合チャンバ16の入口まで延び、注入孔の半径にほぼ相当する距離だけわ ずかに混合チャンバ16内に入っている。加圧水の流れは絞りノズル35の外側表面 によって確実に混合チャンバ16の入口へ導かれる。混合チャンバの入口で形成さ れる絞りノズル36の断面形状は丸くなっている。 混合チャンバ16は管状で、その中央空洞部は入口36から噴出ノズル17の上流に 設けられた円錐台形空洞部37まで円筒形である。円錐台形空洞部37は放射状壁38 によってクラウン状に突然広がった部分から始まる。クラウン状に拡大部分から は絞りノ ズル39が延びている。混合チャンバの入口から放射状壁38までの距離は混合チャ ンバの内径の５〜12倍である。絞りノズル39の勾配は10°度である。絞りノズル 39の先端には円筒形首部40が延びている。この円筒形首部40の直径は混合チャン バ16の内径よりもわずかに（10％程度）小さい。円筒形首部40の長さは噴出ノズ ル17の拡散器41の長さとほぼ同じである。円筒形首部40の位置での噴出物の速度 はほぼ音速である。 拡散器41の後の噴出ノズル17の末端には短い円筒部42があり、この円筒部42は 主パイプ15の先端43まで延びている。図３に詳細に示すように、主パイプ15の先 端43の厚さは比較的薄く、この厚さは主噴出物と二次空気とを隔てる空間に対応 する。この厚さは５mm程度にすることができる。 主パイプ15とスリーブ９とによって区画される管状チャンバ10の第２チャンバ ８の下流側には加圧された二次空気が循環する。この管状チャンバ10は第２チャ ンバ８から環状ノズル18まで延びている。環状ノズル18はヒレ部材23の後すなわ ち下流側に勾配が20°程度の絞りノズル部44を有し、この絞りノズル部44の後に は相対的に狭い首部45が続き、その下流には勾配が４°程度の拡散器46が設けら れている。二次空気は噴出ノズル17の外側円筒面50と絞りノズル部44、首部45お よび拡散器46とによって区画される通路を流れる。加圧空気は管状チャンバ10内 を低速で流れるが、首部45の所で音速に等しい（またはそれに近い）極めて高速 度まで加速される。首部45を越えると、空気と速度が上昇して膨張する。この膨 張に伴って拡散器46で空気の温度が低下する。温度は−70℃に達することもある 。この冷たい空気の流れが一次空気と水との混合物よりなる主噴出物を包み込む 。 環状ノズル18の首部45の所の空気の通過断面積は注入器14の所の一次空気の通 過断面積の20〜30％である。 図４、図４ａに示す変形例は、カートリッジ11、注入器14およびスノーマシン 先端部が主として変更してある。 スノーマシン先端は極低温になるため、そこに霜が形成することが考えられる 。この変形例では、霜の形成を避けるためにカートリッジ11の先端は、水と一次 空気との加圧混合で生じる熱をスノーマシンの先端付近で効率よく拡散させるよ うになっている。 すなわち、カートリッジの下流側先端に円錐台形のヘッド51を設け、このヘッ ド51の内部に上記のヒレ部材23の間の空間に対応する溝52を形成する。これらの 溝52はフライス円盤の線の形状（trait de fraise disque）を有し、二次空気を 環状ノズル18へ向かって通過させる。このヘッド51は肩部53を有し、この肩部53 はスリーブ９の端部54に支持される。このヘッド51は肩部53の上流にネジ山部55 を有し、このネジ山部55によってカートリッジ11がスリーブ９の端部に螺合され 、スリーブに位置決めされる。 環状ノズル18はカバー（jupe）56を有し、このカバー56はカートリッジ15の円 錐台形ヘッド51と一致し、噴出ノズル17の外壁50に対して首部45（図３）をより 正確に位置決めできるようになっている。 この円錐台形カバー56は上流側端部にフランジ57を有し、このフランジ57はリ ング58によって環状ノズル18をヘッド51およびスノーマシンの先端にしっかりと 固定する。リング58はスリーブ９の先端に螺合する内側ネジ山を有している。 この構造によってカートリッジ11のヘッド51と環状ノズル18 のカバー56との間でより効率の良い熱拡散が達成され、スノーマシンの先端部分 での霜の形成を防ぐことができる。 図４に示す変形例では、混合チャンバ16の入口で一次空気を導入する注入器14 の取付け法が単純化が示されており、注入器14はカートリッジ15の下流側端部で 芯出しされ、ネジ60で固定されている。 加圧水および加圧空気の供給法および混合チャンバ16と環状ノズル18へ空気を 供給する管状チャンバ10とへの水および空気の導入法は図１〜図３で述べたもの と同じである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．加圧水の供給パイプ（２）と、加圧空気の供給パイプ（３）と、加圧下で水 と空気とを混合する混合チャンバ（16）とを有し、この混合チャンバ（16）の下 流側端部に噴出ノズル（17）とを有する空気と水との混合物を霧化するための高 圧型スノーマシンにおいて、 一次空気と水との混合物で構成される主噴出物を包み込むように加圧二次空気 を供給するための環状ノズル（18）を噴出ノズル（17）の周りに有することを特 徴とするスノーマシン。 ２．環状ノズル（18）と注入器（14）とに共通の加圧空気から空気が供給される 請求項１に記載のスノーマシン。 ３．環状ノズル（18）が、噴出ノズル（17）の外側の円筒形端部の周りに上流か ら下流へ向って設けられた絞りノズル（44）と、二次空気を音速まで加速する狭 い首部（45）と、圧縮された空気を膨張させて温度を約−70℃にする勾配の小さ い拡散器（46）とで構成される請求項１または２に記載のスノーマシン。 ４．細長い円筒管状混合チャンバ（16）を有し、この混合チャンバ（16）は噴出 ノズル（17）の上流側に急に拡大したラッパ状空洞（37）と、絞りノズル（39） と、首部（40）とをこの順で有し、首部（40）の内径は拡大部での混合チャンバ （16）の直径よりわずかに小さい請求項１〜３のいずれか一項に記載のスノーマ シン。 ５．噴出ノズル（17）が内部拡散器（41）と円筒状内側端部（42）と を有する請求項１〜４のいずれか一項に記載のスノーマシン。 ６．スノーマシンの本体（１）が中空成形物であり、この中空成形物が、水の供 給パイプ（２）およびキャビティー（２’）と、空気の供給パイプ（３）および キャビテー（３’）と、壁と放射状仕切り壁（47，48，71，81）とで区画された チャンバ（４，７，８）と、二次空気用のチャンバ（８）からスノーマシンの端 部まで延びたスリーブ（９）とで構成され、スノーマシンの端部に環状ノズル（ 18）と噴出ノズル（17）とが配置され、水用のチャンバ（４）が２つの空気用チ ャンバ（７，８）の間に配置されている請求項１〜５のいずれか一項に記載のス ノーマシン。 ７．スノーマシンの本体（１）が同一軸線（５）に沿ってカートリッジ（11）を 構成する下記１）〜３）： １）一次空気の注入器（14）、 ２）下流側端部が噴出ノズル（17）を構成し、スリーブ（９）の内壁に対して芯 出しし且つ結合する手段を有する円筒状の主パイプ（15）からなる混合チャンバ （16）、 ３）噴出ノズル（17）の所で主パイプ（15）の端部に対して芯出しされた環状ノ ズル（18） の複数個の互いに独立した部分を収容するための中央孔を有する請求項６に記載 のスノーマシン。 ８．注入器（14）が主パイプ（15）の端部に注入器（14）を芯出しし且つ螺合さ せるための円筒部（27）およびネジ溝を有し、主パイプ（15）が加圧空気および 加圧水用の各チャンバを隔てる仕切り壁（47，48）に対して密封状態で芯出しさ れている請求項７に記 載のスノーマシン。 ９．環状ノズル（18）の上流側端部が噴出ノズル（17）の端部に配置されたヘッ ド（51）に同心状に支持され、環状ノズル部品（18）がスリーブ（９）の外側端 部に螺合されたリング（58）によって固定される請求項８に記載のスノーマシン 。 10．環状ノズル（18）がネジ山を有するリング（58）によってスリーブ（９）の 端部に固定され、環状ノズル（18）が主チューブ（15）の端部に形成された円錐 台形ヘッド（51）に対して芯出しされ、円錐台形ヘッド（51）が二次空気を通過 させる通路（52）を有する請求項４に記載のスノーマシン。