JPH08509377A - ヒトのエリスロイド前駆細胞集団 - Google Patents

ヒトのエリスロイド前駆細胞集団

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JPH08509377A JP6524330A JP52433094A JPH08509377A JP H08509377 A JPH08509377 A JP H08509377A JP 6524330 A JP6524330 A JP 6524330A JP 52433094 A JP52433094 A JP 52433094A JP H08509377 A JPH08509377 A JP H08509377A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、造血細胞から、コロニー形成ユニットの100%までがBFU−Eである、エリスロイド前駆細胞(BFU−E)について濃厚化させた細胞集団を調製する方法を提供する。該方法は、CD34のような特異的細胞表面抗原への結合に基づいた造血前駆細胞の分離と、そしてUlex europaeusアグルチニンのようなレクチンへの結合に基づくエリスロイド前駆細胞の分離とを伴う。エリスロイド前駆細胞の分離の後、該レクチンは、レクチン上の細胞結合部位を求めて競合するフコースのような過剰の糖とのインキュベーションにより細胞から溶離させることができる。本発明はまた、ヒトエリスロイド前駆細胞について濃厚化させた細胞集団を投与することによる、赤血球障害を有するヒト患者を治療するための方法をも提供する。更に、濃厚化させた細胞集団に基づく診断方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトのエリスロイド前駆細胞集団 本発明の技術分野 本発明は、ヒト血球を、特に、エリスロイド(erythroid)系列の血球、取り 分けエリスロイド系列の前駆細胞を単離する方法に関する。本発明はまた、本発 明の方法に従って産生されるエリスロイド前駆細胞よりなる組成物にも関する。 本発明の背景 赤血球(それは循環系を通って循環する)及びそれらの前駆細胞は、一つの機 能的ユニットであると考えることができる。この機能的ユニットは、「赤血球組 織系」と名付けられている。赤血球組織系は、骨髄中の前正赤芽球から血液中に 循環する脱核した赤血球までの、限定された一群の細胞要素によって構成される 。赤血球(それはその色をヘモグロビンの存在に負っている)は、ヘモグロビン のヘム基中に配置された鉄原子と酸素との間で形成される錯体によって、身体中 に酸素を運搬する。 ヒトが、正常より実質的に低い数の循環赤血球を有している場合には、その患 者は、貧血であるか又は選択的な赤血球癆に罹っていると考えられる。選択的な 赤血球癆は、骨髄のエリスロイドコンパートメントの選択的枯渇によって特徴付 けられる骨髄癆の一群である。加えて、エリスロイド前駆細胞、すなわちバース ト形成ユニット・エリスロイド(BFU−E)及びコロニー形成ユニット・エリ スロイド(CFU−E)が、他の血球系列の増殖及び分化が正常に 続いているのに、枯渇する。 成人の赤血球癆(PRCA)は、自己免疫性骨髄癆の第1のヒトモデルとして 役立った。稀な疾患ではあるが、PRCAは、広範な種々の薬物、感染及び溶血 性貧血該に続発し得、これらの場合、疾患は一般に急性である。慢性PRCAは 、胸腺腫及び/又は他の慢性病患と関連し得る。PRCAには、全てのタイプが 関与し得る。例えば、液性免疫は、赤芽球コンパートメント及びBFU−Eと、 及び稀なケースではエリスロポエチンと反応するIgG抗体に例示される。他の 場合においては、エリスロイド抑制は、CD8+抗原を有する大顆粒リンパ球に 媒介される。 乳児の先天性形成不良性貧血は、別にダイアモンド・ブラックファン貧血とし て知られているが、エリスロイド前駆細胞がエリスロポエチンに非感受性である ことの結果であると信じられている。乳児の一過性の赤芽球減少症(TEC)は 、それが胎児の赤血球造血を欠きそして一過性であることにおいて、ダイアモン ド・ブラックファン貧血と異なっている。 全赤芽球癆は、供血者と受血者との間の主要なABO不適合より生じうる。 赤血球造血は、赤血球の増殖及び分化をいう。出生前の発達の間に、赤血球造 血は、卵黄嚢、肝臓及び骨髄において順次行なわれる。最初に、これらの部位は 、卵黄嚢から移動してくる原始的な細胞をまかれる。中胚葉相(赤血球造血が卵 黄嚢中において起こっているときである)は、卵黄嚢の壁中における、血液島と 呼ばれる塊の形に集まった、間葉要素の分化によって特徴付けられる。原始的な 血液細胞は、これらの島の中心にあり、原始的な赤芽球へと分化す る。肝臓相(赤血球造血が肝臓において起こっているときである)は、赤芽球の 巨赤芽球及び次いで、成人赤血球より僅かに大きい脱核細胞を含む正赤芽球への 分化によって特徴づけられる。骨髄相は、赤血球造血が骨髄で起こっている期間 に対応する。該分化した細胞は主として正赤芽球である。 出生後、前正赤芽球が、骨髄中に認識し得る最初のエリスロイド細胞である。 多能性幹細胞は、他に分化できない前駆細胞(BFU−E)へ、そしてBFU− Eコロニー(CFU−E)へと分化し、それが今度は、赤芽球へと分化する。B FU−Eは、通常個数は少ないが、大きな増殖能力を有している。CFU−Eは 、他方、より分化しており、従って、限られた増殖能力しか有しない。ここに、 術語「エリスロイド前駆細胞」は、BFU−Eをいう。 エリスロイドの分化は、主としてエリスロポエチン(Epo)の作用によって 刺激される。Epoは、約40,000ダルトンの分子量を有する糖タンパク質である 。少量のEpoは肝臓によって及びマクロファージによって産生されるが、Ep oの主たる源は、腎臓である。Epoは、主としてBFU−E及びCFU−Eに 対して作用する。エリスロイド前駆細胞(BFU−E)はまた、IL−3及びG M−CSFにも応答する。加えて、これらの細胞は、アクセサリー細胞の間接的 な作用を介して又は他の必須の増殖因子との共力作用を介して、IL−4、G− CSF、及びIL−1に応答し得る。正常骨髄吸引物又は血液中の%BFU−E についての文献の報告は、コロニー形成細胞集団の13.6%乃至55.4%にわたって おり、後者は、血液又は骨髄の白血球画分の0.01〜0.1%未満を構成する。(Pie relli,L.,et al.,1991 Bone Marrow Transplantation 7:33 5-361;Ciavarella,E.1991 Biotechnology of Blood(Goldstein,J.ed),B oston:Butterworth-Heinemann,317-349;Arno1d,R.et al.,1986 Exp Hemato l 14:271-277;Sieff,C.,et al.,1982 Blood 60:703;Naughton,B.A.,et a l.,1991 J Biomech Engineer-ing 113:171-177;Hows,J.M.,et al.,1992 La ncet 340:73-76;Ash,R.C.,et al.,1981 58:309-316;Leary,A.G.,et al. ,1992 PNAS 89:4013-40017). 前赤芽球は骨髄細胞の0.2〜1.4%、平均0.6%を構成し、対して好塩基性赤芽 球は0.7〜3.7%、平均2.0%を構成すると一般に信じられている。12.2〜24.2% の範囲、平均12.4%が、多染性赤芽球を特徴づける。正染性赤芽球は、2.0〜22. 7%の範囲にわたり、平均6.5%を有する。(B1ood:Textbook of Hematology,J ames H.Jandl,ed.Little Brown and Co.,Boston,1987の27頁の表1−1を 参照) 形態学的には、エリスロイド系列のうち最初に認めうる細胞は、前正赤芽球で ある。これら前正赤芽球は、2世代で好塩基性正赤芽球を、第3の世代で初期多 染性正赤芽球を、そして第4の世代で後期多染性正赤芽球を生み出す。前正赤芽 球と初期多染性正赤芽球との間の細胞は、増殖性であるが、これに対し、後期多 染性正赤芽球はそうではない。後期多染性正赤芽球は、核の押出しと骨髄のシヌ ソイドバリアを横切った後、網赤血球へと分化する。前正赤芽球、正赤芽球、及 び網赤血球は、「前駆細胞」と呼ばれよう。網赤血球は更に、成熟赤血球へと分 化する。この成熟は、トランスフェリン受容体と網状質の喪失を伴う。加えて、 芽球から成熟赤血球へのこの漸進的分化には、細胞サイズの漸進的減少が伴って いる。 エリスロイド細胞の分化及び成熟のこれらのステップはまた、核及び細胞質双 方の成分の生化学的変化を反映している。エリスロイドの発達の発達順序は、漸 進的な染色質濃縮、核小体数の減少、リボソーム及びミトコンドリア数の減少、 細胞質の電子密度の漸進的増大(これはヘモグロビンの蓄積に対応する)、及び 細胞質中における、細胞質膜結合粒子の凝集体としてのフェリチンの増加によっ て特徴づけることができる。(例えば、Loken et al.,Blood 69(1):255-263 (Jan.1987))の図8を参照) この漸進的な形態学的分化の間に、これらの細胞の表面抗原の変化、すなわち 、タンパク質、糖タンパク質、糖脂質、及びリポタンパク質の変化が観察できる 。これらの表面抗原の有無が、これらの細胞を他の細胞から識別するために使用 できる。例えば、多能性幹細胞及び初期造血前駆細胞は、両方ともCD34抗原を 発現する。「CD34」(または「クラスター命名−34」)の命名は、国際ワーク ショップにおいて行なわれたこの糖タンパク質に対する抗体の分析によって規定 される特定の細胞表面糖タンパク質34を有する細胞を識別するために使用される 。BFU−Eは、CD34+、HLA−DR+、トランスフェリン受容体+、及び CD38+である。CFU−Eはトランスフェリン受容体及びCD38について陽性 のままであるが、CFU−Eは、HLA−DRについては陰性である。CFU− Eを超えて分化が進行するにつれて、トランスフェリン受容体及びCD38の発現 と同様、HLA−ABCの細胞表面発現が減少する。しかしながら、芽球から赤 芽球へ、好塩基性正赤芽球へ、多染性正赤芽球へ、正染性正赤芽球へ、網赤血球 へと前駆細胞が漸進的に分化するにつれて、前駆細胞は、徐々にトランスフェリ ン受容体の発 現を減らす。 グリコフォリン(glycophorin)の発現は、芽球から赤芽球への移行のあたり に始まり、赤血球の成熟まで続く。Band3細胞表面抗原の漸進的発現は、グリコ フォリンのそれと類似している。(例えば、Sieff et al.,Blood 60(3):703-7 13(Sept.1982)の図2を参照)類似の変化は、細胞表面炭水化物残基について も観察される。 細胞表面抗原におけるこれらの変化は、異なった発達段階にある細胞を分離す るために利用することができる。例えは、細胞表面抗原に対して、細胞表面炭水 化物部分に対してさえも(炭水化物は抗体を産生させるのに用いるのが一層困難 ではあるが)抗体を産生できる。細胞表面成分を認識する抗体は、免疫原として 膜又はその精製した成分を用いる慣用の技法によって調製できる。抗体は、ポリ クローナルでもモノクローナルでもよい。無傷の抗体でもその特異的結合フラグ メントでも、多価(二価のような)でも一価でも、使用できる。抗体又はそのフ ラグメントは、例えば免疫蛍光法におけるプローブとして使用できる。抗体は、 蛍光色素で標識されて細胞懸濁液に適用される。もしも細胞懸濁液が複数の細胞 タイプ集団の混合物よりなるならば2つの細胞表面抗原を同時に検出するために 、蛍光色素標識された抗体を組み合わせて使用してもよい。例えば、1つの細胞 表面抗原に対して特異的な1つの抗体を蛍光色素であるフルオレッセインで標識 する一方、他の細胞表面抗原に対して特異的である他の抗体を、ローダミン又は フィコエリスリンのような別個のスペクトル特性を有する蛍光色素で標識するこ とができよう。 2つ又はより多くの蛍光色素で標識した抗体で標識したそのような細胞懸濁液 は、蛍光活性化セルソーター(FACS)によって複数の細胞タイプ集団へと仕 分けすることができる。FACSは、細胞を分離又は仕分けするために、一層洗 練された検出レベルの間に、複数の光散乱検出チャンネル及びインピーダンスチ ャンネルを採用している。 代わりとして、抗体をビオチンと接合させることができ、次いで、支持体に結 合させたアビジン又はストレプトアビジンによってこれを分離することができる 。 植物レクチン及びアグルチニンの利用も行なわれてきた。植物レクチンは、細 胞表面の炭水化物部分を認識して結合するが、その結合した残基に対して如何な る酵素作用も行なわない。レクチン標識した細胞を仕分けするためにFACSを 用いて、正常のGM−CFUが、成体及び胎仔マウスから濃厚化されている(Ni cola et al.,Journal of Celluar Physiology,103:217-237(1980))。細胞 の選択的膠着によるか又はFITC誘導体の結合後の細胞仕分けによるレクチン に調査において、レクチンであるアメリカやまごぼうマイトジェン、大豆アグル チニン、Helix pomatiaアグルチニン、及び落花生アグルチニンが、ミエロイド CFUと優先的に反応したと判定された。 一連のフルオレッセイン接合レクチンもまた、ヒト末梢血球に対する結合につ いて、蛍光活性化セルソーターを用いて分析された(Nicola et al.,Blood Cel ls 6:563-579(1980)))。調査した殆どのレクチンは、赤血球、リンパ球、 単球及び次いで好中球の順に、細胞結合の増大を示した。Lotus tetragonolobus レクチンは、末梢 血中の好中球にのみ結合するように見えた。ヒト骨髄細胞に対するこの特定のレ クチンの結合の分析は、結合度合が、顆粒球系列内の漸進的分化と共に増大する ということを示した。末梢血中の単球及び無核の赤血球とは対照的に、髄内の単 球及び有核エリスロイド細胞はこのレクチンに結合した。 ヒト末梢血の別の研究において、Lotus tetragonolobusレクチンは、顆粒球に 結合したがリンパ球、赤血球及び単球には結合しなかった。この結合は糖である α−L−フコースによって競合的に阻害された。(Morstyn et al.,Blood 56(5 ):798-805(1980))。骨髄細胞は、リンパ球、芽球、前骨髄球及び骨髄球、単 球及び多形核球の順にレクチンへの結合が増大した。 集団中のエリスロイド前駆細胞の数を、モノクローナル抗体による成熟造血細 胞の枯渇及びトランスフェリン受容体を識別するネズミのモノクローナル抗体に よるBFU−E及びCFU−Eの正の選択をすることによって、増加させた(He rrmann et al.,Blut 56:179-183)(1988))。 異なったアプローチを用いて、密度遠心、ヒツジ赤血球ロゼット、表面イムノ グロブリン陽性細胞枯渇、プラスチックへの接着、及びモノクローナル抗体によ る負の選別によって、集団中のBFU−Eの数を増加させた。BFU−Eを培養 してin vitroでCFU−Eを生み出させた(Sawada et al.,The Journal of Cl inical Investigation 80:357-366 1987;Sawada et al.,Journal of Celluar Physiology 142:219-230 1990)。 LansdorpとDragowskaは、CD34+CD45RA10CD71+フェノタイブを有す る細胞を精製し、培養14日後におけるトランスフェリ ンの発現を報告しており、これは、このフェノタイプがエリスロイド前駆細胞に 典型的であるということを示唆している(Lansdorp,P.M.,et al 1992 J.Exp Med 175:1501-1509)。 代わりとして、膜の脂質二重層に対する親和性を有する分子を使用した。その ような分子としては、メリチン及びプロタミンの膜結合部分が含まれる。 脂質二重層中のリン酸に結合する能力のある他の非常に基本的なペプチドも、 有効であろう。分解を防止するために変性されたマラリアペプチドのようなペプ チド及び赤血球膜に対して親和性を有することの知られているタンパク質もまた 使用できる。 エリスロイド前駆細胞の濃厚化させた集団を高度に純粋な状態で単離する単純 化された方法に対する需要が依然としてある。エリスロイド前駆細胞は、該細胞 の臨床適用における利用性を制限することになる毒素その他の汚染物を含まない ものでなければならない。 図面の簡単な記述 図1は、ヒトエリスロイド前駆細胞を濃厚化させた細胞集団を調製するための 本発明の方法の概念的描写である。 図2は、選択された細胞のメチルセルロース培養中の14日後において形成され た造血コロニーを採点するための形態学的基準を示す。 図3は、CD13及びCD71による標識と比較して、CD34及びUlexで標識 した細胞のFACS仕分けの散乱プロット結果を示す。 図4は、メチルセルロース培養中の14日後におけるCD34+UL EX+細胞から形成されたコロニーの数を描く。 本発明の要約 本発明は、造血細胞からエリスロイド前駆細胞について濃厚化された細胞集団 を調製する方法を提供する。該方法は、CD34のような特異的な細胞表面抗原に 対する結合に基づいて造血前駆細胞を分離することと、次いでUlex europaeusア グルチニンのようなレクチンに対する結合に基づいてエリスロイド前駆細胞を分 離することを伴う。コロニー形成ユニットのうちの少なくとも約60%、より好ま しくは80〜100%がBFU−Eである、エリスロイド前駆細胞について濃厚化し た細胞集団もまた提供される。 本発明はまた、エリスロイド障害を有するヒト患者のための、ヒトのエリスロ イド前駆細胞について濃厚化した集団の投与による治療方法をも提供する。該濃 厚化した細胞集団に基づく診断方法もまた提供される。 好ましい具体例の詳細な記述 本発明は、ヒトのエリスロイド前駆細胞の濃厚化された集団及びこれを得るた めの方法を提供する。臍帯血、卵黄嚢、及び肝臓を用いることもできるが、好ま しくは、ヒトのエリスロイド前駆細胞の該濃厚化された集団のための元々の源は 、骨髄又は末梢血液である。 ヒトのエリスロイド前駆細胞の如何なる源も研究適用において使用できるが、 骨髄、特に、異系同種骨髄に対するものとしての自家骨髄、及び末梢血球が、エ リスロイド系列を害する疾患に罹っているヒト患者の治療のためのヒトのエリス ロイド前駆細胞の好ましい源である。そのような疾患は、疾患、薬物、毒素又は 放射線によっ て誘発されたものであり得、又は遺伝的な貧血又は赤血球癆によるものであり得 る。 骨髄細胞は、腸骨稜、脛骨、大腿骨、胸骨、又は他の骨の空洞のような骨髄の 源から得ることができる。骨髄は、骨から吸引され、当業者に周知の技術に従っ て処理される。髄は、異系同種移植の場合には提供者から、また自家移植の場合 には患者本人から、収穫することができる。骨髄の吸引物は、ヘモグロビン含有 赤血球を区別して捨てるために処理され、白血球の出発集団を残す。ここに、「 白血球」とは、ヘモグロビンを含まない造血細胞の如何なるものをもいう。 代わりとして、末梢血を、造血細胞の元々の源として役立たせることができる 。本発明の方法を開始する前に白血球画分(白血球)からヘモグロビン含有赤血 球画分(赤血球)を分離することは、絶対に必要という訳ではない。ここに、術 語「造血細胞の集団」とは、幹細胞及び前駆細胞を含む血液形成系列の細胞の如 何なる集団をもいい、それはあらゆる種類の成熟血球を含んでよい。無核細胞の 排除は必要ではないが、造血細胞の出発集団が有核細胞を含むことが必須である 。ここに、術語「有核細胞」とは、成熟赤血球(これは無核である)を除く全て の造血細胞をいう。 「アフェレーシス」として知られた処理において、白血球は遠心分画によって 患者の血液から分離される。代わりとして、患者の血液は、固相に連結させた、 望みの細胞タイプに結合するリガンドを含んだ装置内に通されてよい。このよう な方法の利点は、それらが、極度に稀な末梢血幹細胞及び前駆細胞が大量の血液 から分離されることを許容し、骨髄を収穫する提供者の出費及び苦痛及び関連し た麻酔、鎮痛、輸血、及び感染の危険を免れされることである。末梢血中に存在 する幹細胞の数は、骨髄から幹細胞を血液へと「動員する」サイトカインによる 患者の前処置によって増加させることができ、こうして望みの幹細胞の収量を大 きく増加させることができる。 本発明の一般的原理は、造血細胞の如何なる源にも当てはまる。造血前駆細胞 は、それらがCD34、CD71、CD45RO又はc−kit受容体のような特異的 な細胞表面抗原を有することに基づいて一般的造血集団から分離される。これら の抗原は、B−リンパ球の前駆細胞及びミエロイド系列上、並びにBFU−E上 にも存在するが成熟血球上には存在しないと信じられている。従って、術語「造 血前駆細胞」とは、全ての造血系列の前駆細胞を含むが本質的に成熟血球を含ま ない細胞集団をいう。 造血前駆細胞を選択するためには、好ましくは、CD34に対するモノクローナ ル抗体が用いられる。望むならば、ミエロイド及びリンパ系列に沿った分化しか しない細胞を、それらがそれらの系列に特異的な表面マーカーを有することに基 づいて除去してよい。しかしながら、系列の特定化された何れかの又はあらゆる 望ましくないクラスの細胞をエリスロイド前駆細胞について濃厚化した最終的集 団から除去する事は必要ではないということを、当業者は認識するであろう。 自然の血球から造血前駆細胞を分離するための種々の技術を用いることができ る。比較的粗い分離、すなわち存在する全細胞の20%まで、通常5%以下、一般 に1%以下が正の選択マーカー例えばCD34を有する分離のためには、効果を異 にする種々の技術を採用す ることができる。用いる該分離技術は、収集すべき細胞の該画分の生存性を最大 限に維持する必要がある。採用される具体的技術は、勿論、分離の効率、方法の 毒性、分離の容易さと迅速性、及びどの装置及び/又は技術的熟練が必要か、に 依存するであろう。 分離技術は、抗体被覆磁性ビーズを用いた磁性分離、アフィニティークロマト グラフィー、モノクローナル抗体に結合させた又は補体と接合させて用いる細胞 毒剤、及び固体マトリックスに取り付けたモノクローナル抗体を用いる「選別」 、又はその他の簡便な技術を含む。磁性ビーズその他の、アガロースビーズ又は アクリルアミドビーズ、ポリスチレンビーズ、中空繊維膜又はプラスチックのペ トリ皿のようなマトリックスに取り付けた抗体が、直接の分離を許容する。抗体 に結合された細胞は、該固体支持体を細胞懸濁液から簡単に物理的に分離するこ とによって、細胞懸濁液から除去することができる。細胞を、固相に連結させた 抗体とインキュベートする正確な条件及び長さは、採用した系に特異的な数種の 要因に依存するであろう。適切な条件の選択は、しかし、当該分野の熟練の範囲 内である。 次いで、CD34+細胞が固相に結合した抗体に結合するのを許容するに十分の 時間をおいた後、未結合の細胞を生理学的緩衝液で溶出又は洗浄除去することが できる。結合した細胞は、次いで、該固相及び用いた抗体の性質に主に依存する 如何なる適当な方法によっても該固相から分離される。 細胞分離を可能にするには、抗体をビオチンと接合させてもよく(それを次い で支持体に結合させたアビジン又はストレプトアビジンで除去することができる )、又は蛍光色素と接合させてもよい( それを蛍光活性化セルソーター(FACS)と共に用いることができる)。望み の細胞の生存性に有害でない限り、如何なる技術を用いてもよい。 前駆細胞は、CD34の細胞表面発現によって他の細胞から最初に分離できる。 例えば、CD34+細胞は、磁性ビーズ分離によって正の選択を受けるが、ここに 磁性ビーズは、CD34反応性モノクローナル抗体で被覆されている。CD34+細 胞は、次いで、磁性ビーズから除去することができる。CD34+細胞の遊離は、 望むならば例 Jose,カリフォルニア州)によってチェックできる。CD34+細胞の選択は、続 くレクチン選択のための出発液量を最小にするために、及び生きている又は死ん だ若しくは死につつある欲しないアクセサリー細胞(それらは、続く選択細胞の 培養中における増殖及び分化に影響する因子を産生し得る)を除去しつつ前駆細 胞集団を濃厚化させるために、望ましい。しかしながら、濃厚化させた細胞のC D34+集団は、必ずしも純粋である必要はない。 得られた濃厚化させたCD34+細胞の集団を、次いで、CD34選択のために、 本質的に上に記述したようにしてレクチンと接触させる。Debray,等は、12種の レクチンの赤血球膠着性を記述した(Lebray,V.,et al.,1981 Eur J Biochem 117:41-55)。その後、Craig等が、造血細胞に対する種々のレクチンの結合を 報告した(Craig,W.H.,1992 J Hematother 1:55-64)。Craig等(上記)の第5 7頁の表2は、種々のレクチンがリンパ球、単球、及び/又は顆粒球に、弱い又 は強い親和性を以て結合すると予期される、ということを示している。予想外に も、レクチンに対する結合がエリスロイ ド前駆細胞を選択することができる、ということが見出された(本出願の図4及 び表1を参照)。 選ばれるレクチンは、無毒であるか又は最終細胞集団から完全に除去できるも のでなければならない。本発明の実施に際して、植物U1ex europaeusに由来する フコース結合レクチンであるUlex europaeusアグルチニンを用いるのが好ましい (Debray,et al.,上記)。Ulexによって認識される特別の炭水化物残基で ある過剰のフコースの添加によって、細胞をこのレクチンから拮抗的に遊離させ ることができる。 本発明の代わりの一具体例においては、CD34及びUlexを標識してよく、 そしてエリスロイド前駆細胞の単離を以下の実施例2に記述したようにフローサ イトメトリーによって実施してよい。磁性ビーズのような固体支持体とフローサ イトメトリーとの組み合わせも、何れの順序においても、用いてよい。 最初にレクチンに結合する細胞を分離し、続いてCD34+選択を行なうことに より、選択の順序を逆にすることも可能である。 これら抗体及びレクチンリガンドは、治療的使用の前に除去される。本発明は 、これまでの方法に対して多くの利点を提供する。これまでのアプローチは、細 胞表面上の主としてタンパク質抗原を同定するためにモノクローナル抗体を用い ていた。細胞表面上の炭水化物構造は、弱い抗原性があるに過ぎず、そのため炭 水化物抗原に対して高度に特異的なモノクローナル抗体、特に高親和性のIgG 抗体を作ることは困難である。植物レクチンの使用は、細胞表面上の特異的な炭 水化物構造が、効率的に且つ当該前駆細胞に対する毒性なしに、高親和性をもっ て同定されることを許容する。幾つかの アプローチは、エリスロイド前駆細胞を濃厚化するのに負の選択又は非特異的方 法を用いてきた。しかしながら、これらの方法は、非効率的且つ潜在的に有毒で ある。更には、植物レクチンは、検出を許容し又は固体表面に架橋させることの できる蛍光性分子その他のプローブで容易に標識できる。植物レクチンによって 選択された細胞は、今度は、該レクチンから精製することができる。レクチンに よって認識される特定の糖が、レクチンから該結合細胞を遊離させるのに用いる ことができるためである。本発明の好ましい一具体例においては、レクチンはUl ex europaeusアグルチニンであり、それは細胞表面糖タンパク質上のフコース部 分に結合する。このレクチンヘ結合させることによって一旦エリスロイド前駆細 胞が選択されれば、該レクチンをフコースの過剰を用いて細胞を競合的に切り離 すことができる。 代わりとして、フコースに対する結合を求めて直接レクチンと競合する他の物 質を、溶出剤として用いてもよい。そのような物質としては、レクチン上のフコ ース結合部位への結合を求めて成功裏に競合することを許容する配向のフコース 部分を有する、オリゴ糖類及び糖タンパク質が含まれる。そのような競合するオ リゴ糖類の例はは、糖ペプチドIII、糖ペプチドI、及びフコシド1(Debray,e t al 1981 Eur J Biochem 117:41-55,図6及び表6を参照)である。代わりと して、精製された又は組換えにより合成された血液グループ抗原O(H)を、Ul exレクチンと競合させてエリスロイド前駆細胞上のフコース結合部位から切り離 すために用いることができる(Sharon,et al.,1991 Cytometry 12:545-549) 。 我々は今や、本発明の方法の成功の評価を始める。治療及び診断 において使用するためには、上記に従って単離された集団中におけるエリスロイ ド前駆細胞についての濃厚化の程度を確認することが望ましい。また、患者のエ リスロイド前駆細胞が正常か又は異常かを確認すること及び患者組織内における それらのパーセントを推定することも望ましい。濃厚化させた集団中のBFU− Eの数及び質を評価するためには、BFU−Eが増殖して認識可能なコロニーを 形成するための時間を許容するために、単離された細胞集団を数日間培養するこ とが必要である。 好ましくは、エリスロイド前駆細胞について濃厚化させた単離された細胞集団 の部分量を、メチルセルロース中で培養し、in vitroにて14日間、細胞が増殖及 び分化することを許容する。メチルセルロース培養における14日後、顕微鏡検査 を用いてコロニーを数え採点する(図3を参照)。このアッセイを実施するにお いて、元々単離された集団中に存在したコロニー形成細胞の総数が、14日間のメ チルセルロース培養中に存在する全てのタイプのコロニーの数に従って評価され る。ここに、「コロニー」は、物理的に接近していること及び形態学的関係のた めに共通の一個の親細胞を有すると仮定される50個の細胞より大きいクラスター と定義される。各コロニーは、ミエロイド(CFU−GMコロニー)、エリスロ イド(BFU−Eコロニー、CFU−Eとしても当該分野において知られている )、又は混合(CFU−mixコロニー)として形態学的に同定される(図2) 。ここに、術語「BFU−Eコロニー」とは、図2に描かれているような、ヘモ グロビンを含むに至ったエリスロイド細胞の多中心のバーストをいう。ここに、 「BFU−Eコロニーのパーセント」は、全てのタイプの総コロニー数で除した BFU−Eコ ロニー数として計算される。BFU−Eコロニーのパーセントは、次いで、本発 明の方法によって得られた濃厚化させた集団中に14日前に存在した親BFU−E のパーセントを推定するために使用される。 本発明の方法は、コロニー形成細胞のうち好ましくは60%を超える、より好ま しくは80%を超える、最も好ましくは本質的に全てがBFU−Eである濃厚化さ せた細胞集団を生み出す。当業者には、コロニー無形成細胞の存在は、本発明に とっては重要でないことが理解されよう。 得られた濃厚化させたエリスロイド前駆細胞集団は、治療及び/又は診断目的 に直ちに使用できる。代わりとして、これらの細胞を、液体培地中で培養して増 殖及び一層分化したエリスロイド前駆細胞又は成熟赤血球へと分化させてもよい 。好ましくは、培養プレートにおいて使用される培地は、十分定義された栄養補 強されたものである。適した培地の一例は、McCoyの5A培養培地(Sigma,St. Louis,ミズリー州)であり、これは胎仔牛血清(Hyclonek,Logan,ユタ州)、 ウマ血清(Hyclone)、ヒドロコルチゾン(Sigma)、α−チオグリセロール、及 びゲンタマイシン(Gibco)を追加的に含む。代わりとして、培地は、血清不含 でもよい。培養培地は、エリスロポエチン、IL3、及び幹細胞因子のような造 血増殖因子を更に含んでよい。当業者は、種々の組み合わせにおける他の適切な 造血増殖因子並びに他の適切な培養培地を用いてもよいことを認識するであろう 。 培養物に1週間隔で補給する必要があるが、培養期間中は培養培地を取り替え ないことか好ましい。場合によっては、培養培地を時 々、少なくとも週1乃至2回交換することが望ましいかも知れない。代わりとし て、培地及び増殖因子の連続注入を用いることもできよう (Koller,M.R.,19 93 Bio/Technology 11:358-363)。 培養期間中の選ばれた日に、細胞表面抗原の発現に基づくフローサイトメータ ー中における仕分けのために、細胞の部分量を除去して蛍光接合モノクローナル 抗体で標識することができる。細胞表面抗原に従って仕分けされた細胞は、形態 学及びコロニー形成ユニットのための能力に従って、更に特徴づけられる。細胞 は、形態学により、前正赤芽球、正赤芽球、網赤血球、及び赤血球として特徴づ けることができる。コロニーアッセイは、BFU−E及びBFU−Eコロニーの 存在を判定するために、他の培地成分及び増殖因子を含有するメチルセルロース 中において行なうことができる。 エリスロイド前駆細胞は、単独で又は幹細胞その他の、米国特許第4,965,204 号、5,035,994号、5,130,144号の方法に従って調製される系列の特定化していな い細胞のような他の細胞タイプと組み合わせて患者に投与することができる。エ リスロイド前駆細胞は、一層分化したエリスロイド前駆細胞又は成熟赤血球と共 に投与してもよい。一層分化したエリスロイド前駆細胞射及び成熟赤血球は、骨 髄、臍帯血、又は末梢血より単離でき、エリスロイド前駆細胞からin vitroで誘 導できる。精密な、効果的な量は、当業者によって容易に決定でき、そして勿論 、用いられる特定の療法によって治療されつつある正にその状態に依存するであ ろう。 エリスロイド前駆細胞は、エリスロイド前駆細胞及び/又は成熟赤血球のレベ ルの低下しているヒト患者を治療するのに使用することができる。そのような細 胞集団は、正常な健康範囲内に細胞集団 数を持ってくるために、患者において存在している低下したエリスロイド細胞集 団を補強するために使用できよう。発表されている報告についての調査が、平均 70kgの成人についての毎日の循環赤血球要求が2×1011個の赤血球であること を示している(Ers1ev,A.J.1990 Hematology,ed:Williams,W.J.McGraw-Hi ll,New York,p.389)。典型的なBFU−Eがin vivoにおいて10回分裂する と仮定すると、一個のBFU−Eは、103個の成熟赤血球を生み出すであろう。 従って、2×108個のBFU−Eが、赤血球の1日供給量のために必要であろう 。本発明の実施に当たって、107個を超えるBFU−Eを単一の患者の白血球ア フェレーシス製品から得ることが可能である。BFU−Eのin vitro二倍化時間 は、18〜24時間であると推定される。BFU−Eのin vitro展開を許容すること によって、従って、数日の赤血球供給量の要求に見合うことのできる細胞調製物 を得ることが可能である。 エリスロイド前駆細胞は、培養において増殖且つ分化する能力を共に有し、そ して長期間生存力を維持することができる。従って、エリスロイド前駆細胞のin vitro培養から最初の量の細胞を単離すること及びその細胞量を患者へ投与する ことが可能であろう。一定期間の後、該培養物から生存力のあるエリスロイド前 駆細胞及び/又は成熟赤血球の1つ又はより多くの追加の部分量を単離して同じ 患者へ投与することができる。 疾患、薬物、毒素又は放射線の何れによって誘導されたものであれ遺伝的若し くは先天的欠損によるものであれ、赤血球癆又は貧血の治療にもエリスロイド前 駆細胞は用途を見出すであろう。異系同種療法が、再生不良性貧血のような疾患 において有用であり、精製 されたエリスロイド前駆細胞集団は、移植片体宿主反応による疾患(GVHD) に関連する問題を除去することができる。 エリスロイド前駆細胞は、病理学的状態の貧血又は多血症におけるエリスロイ ド前駆細胞の診断評価において、又は移植のための幹細胞収穫の評価のために、 有用性を有すると期待される。該方法はまた、in vitro培養目的のために、エリ スロイド前駆細胞又は悪性赤血球前駆細胞のうちCD34+細胞を枯渇させるため にも使用でき、それは多血症のような疾患の治療において有用であろう。 本発明はまた、増殖及び分化に関してのような、エリスロイド系列の細胞の研 究においても利用性を有すると期待される。例えば、造血増殖因子、のような増 殖及び分化に関連した因子を評価できる。加えて、サイトカインの組み合わせ及 び細胞外条件を評価できる。同様に、細胞自身を、細胞増殖及び/又は分化活性 その他について特定の培地及び液体を評価するために使用できる。 エリスロイド前駆細胞は、液体窒素中に長期間の貯蔵のため凍結できよう。細 胞を、次いで必要なときに解凍して使用できる。冷凍保護剤及び最適な冷却速度 が、細胞の損傷を防護することができる。溶質の添加による冷凍は、細胞内へ浸 透し、それによって、細胞質膜を損傷し且つ細胞内における浸透圧的な脱水をも たらす氷形成の量を減らすことによるか、又は外部の氷の蒸気圧の低下に応答し た細胞からの水の流出の速度を遅らせることによって起こる、と信じられている 。 使用できる冷凍保護剤としては、DMSO、メタスターチ(metastarch)、グ リセロール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、アルブミン、デ キストラン、ショ糖、エチレングリコー ル、i−エリスリトール、D−リビトール、D−マンニトール、D−ソルビトー ル、i−イノシトール、D−乳糖、塩酸コリン、アミノ酸、メタノール、アセタ ミド、モノ酢酸グリセロール、及び無機塩が含まれるかそれらに限定はされない 。 典型的には、細胞は10%DMSO、50%FBS、及び40%RPMI 16140培地 中に貯蔵してよい。一旦解凍すると、細胞は、適当な造血増殖因子の導入によっ て、増殖及び更に分化するよう誘導される。 代わりとして、エリスロイド前駆細胞は、適当な増殖因子の提供によって、直 接に増殖しそして成熟赤血球へと分化することが許容される。 以下の実施例は、本発明を更に説明する働きをするが、本発明の範囲を限定す ることを意図したものではない。 実施例1 この実施例は、白血球の増殖を記述する。 サイトカインによる前処置によってCD34+を動員させた患者からヒト末梢血 を得た。正常成人ボランティアから骨髄を得た。細胞懸濁液をHistopaque 1O77 (Sigma,St.Louis、ミズリー州)上へ層状に加え、300×gで20分間遠心した 。境界面を除去し、0.1%のアジ化ナトリウム及び0.5%の牛血清アルブミンを含 有するリン酸緩衝食塩溶液(PAB)で洗浄た。全ての手順を、融解しつつある 氷上にて0℃にて行なった。 実施例2 この実施例は、標識したCD34抗体及びUlex europaeusIレクチンを用いた、 エリスロイド前駆細胞の単離を記述する。 ビオチン化し且つFITC接合させた抗CD34抗体〔8G12(Baxter Interna tional Div.,Irvine,カリフォルニア州)又はQBEND10(Quantum Biosyste ms,イングランド)〕を、フローサイメトリーによってCD34+細胞を単離する ために使用した。CD34+細胞を次いで、エリスロイド前駆細胞の集団を同定す るために、フィコエリスリン接合させたUlex europaeusIレクチンによって染色 した。いくつかの細胞調製物はまた、ビオチン−QBEND10及びフィコエリス リン−ULEXの組合わせにおいて、FITC接合させたCD13抗体(MY7) 又はCD71抗体(HTR)で染色した。ビオチンQBEN10は、アロフィコサイ アニン−アビジンで逆染色した。 使用したフローサイトメーターは、Becton Dickinson2レーザーFACStar Plus 及びFACScanを含んだ。フローサイトメトリーは、本質的に、Bender等(B1ood 7 7:2591-2596,1991)によって記述されたようにして行なった。要するに、FITC 及びフィコエリスリンに帰すことのできる蛍光を、488nmで作動する0.3Wに調 節したアルゴンレーザーによる励起を用いて測定した。530±15nm及び575±15 nmという短い帯域フィルターをそれぞれ用いて、フルオレッセイン及びフィコ エリスリンからの放射を測定した。補償レベルは、前方対側方散乱によって同定 される該リンパ球集団に対してゲーティング(gating)しそして各々の色につい て単染色の陽性集団の中間チャンネルを対応する無染色対照と整列させることに よって設定した。補償レベルは、典型的には、FITCから1%フィコエリスリ ン減算位置に、及びフィコエリスリンから16%FITC減算位置に設定した。P MT電圧は、典型的には、FITCについては58 0Vに、そしてフィコエリスリンについては610Vに設定された。最低30,000の事 象が各サンプルについて分析された。 エリスロイド前駆細胞としての細胞の同定は、下の実施例3に記述された方法 に従って、コロニー形成細胞の分布の解析によって確認した。コロニーは、図2 に示されているように、CFU−GM、CFU−Mix、又はBFU−Eとして 採点した。BFU−Eコロニーはまた、ヘモグロビンの形成によるそれらの赤色 によっても同定された。Ulexで染色するCD34+細胞はまた、CD13−及び CD71+(図3)であり、そのことは該細胞が顆粒球/マクロファージ系列のも のではなく、寧ろ、エリスロイド前駆細胞の特徴である高レベルのトランスフェ リン受容体を発現していることを示している。CD34+Ulex+CD13−細胞 は、エリスロイド前駆細胞のみを含んでいた。結果を下の表1に示す。 実施例3 この実施例は、表現型に従った細胞のコロニーアッセイへの仕分けを記述して いる。 FACStar PlusによりAutomatic Cell Deposition Unit(ACDU)を用いて細 胞を仕分けした。各仕分けの前に、単一蛍光ビーズを96ウェルのプレートへと仕 分けしそしてウェルを蛍光顕微鏡で検査することによって、ACDUを検証した 。与えられた表現型の単一種の細胞を200μlのコロニーアッセイ培地〔これは 、IscovesのIMDM(Sigma)、30%FBS(Sigma)、BSA、及び所望濃度 のrIL−3(150U/ml)、GM−CSF(200U/ml)、G−CSF(15 0U/ml)、rIL−6(160U/ml)、及びエリスロポエチン(10U/ml ;Amgen)を含んだメチルセルロースよりなり、96ウェルのマイクロタイタープ レートの60個の中央ウェルの各々に入れられている〕へ入れた。96ウェルプレー トの外側のウェルには、湿度を維持するために滅菌水を充填した。代わりとして 、多数の細胞を、6ウェルプレートの1mlのコロニーアッセイ培地内に配置し た。プレートを次いで37℃にてインキュベートし、「本発明の詳細な記述」に記 述されているようにして、図2に示した形態学的基準に従って14日後に採点した 。 実施例4 この実施例は、正の濃厚化によってD34+細胞集団を濃厚化する代わりの方法 を記述している。 単核球が、骨髄から1.077g/dlのHistopaque(Sigma)上に単離された。細 胞をカルシウム/マグネシウム不含リン酸緩衝食塩水(CMF−PBS、Gibco ,Grand Islandニューヨーク州)で洗浄 し、2%の胎仔牛血清(Hyclone,Logan、ユタ州)を含んだIscoves改良Dulbecc o培地(IMDM,Sigma)中に、細胞1×107個/mlの濃度に再懸濁させ、次 いで、マウスモノクローナル抗CD34抗体(Quantumt Biosysemsからの抗CD34 モノクローナル抗体QBEND10の1μg/106個)で標識した。次いで細胞を 、ヒツジ抗マウスIgG抗体(Dynal,Oslo,ノルウェー)で被覆された磁性ビー ズに接触させ、細胞懸濁液からCD34+細胞を捕獲するのに用いたい。本質的に 、CD34+細胞を、Strauss et al.,Am.J.Ped.Hematol.Oncol.13:217(1 991)に記述されているようにして、僅かな改良を施して、正の選択に付した。 磁性ビーズ及びを、ビーズ:細胞比1:1又は5:1で、4℃にて2.5rpmで3 0分間回転させた。 CD34選択に続いて、ビーズ−細胞複合体を、マグネティックチューブホルダ ー(Fenwal Div.,Irvine,カリフォルニアナ州)を用いて単離した。CMF−P BS中における一連の洗浄の後、RPMI Lincolnshire、イリノイ州)を加えて37℃の水浴中において15分間インキュベー トすることによってCD34+細胞をビーズから遊離させた。 ビーズから遊離された細胞を、CD34に対するモノクローナル抗体、すなわち FITC−8G12(Fenwal)で氷上15分間染色して、 nson)で、側方散乱対蛍光発現を用いて定量することによって、CD34純度につ いて評価した。CD34+細胞集団は、FITC蛍光及び低い側方散乱を有する集 団として分析された。 この手順に従って得られたCD34+細胞の純度のレベルは、平均66±16%(平 均±1標準偏差、n=7)であり、約40%乃至約93%のCD34+の範囲を有した 。 実施例5 この実施例は、CD34+細胞から正の選択によってUlex+細胞集団を濃厚 化する代わりの方法を記述している。 CD34+細胞は、Ulex europaeusIレクチンで被覆された磁性ビーズと接触で きよう。Ulexレクチンは、細胞懸濁液から細胞表面上にフコース残基を発現して いるCD34+細胞を捕獲するものと期待される。磁性ビーズ及び細胞を次いで4 ℃にて2.5rpmで、ビーズ:細胞比1:1又は5:1で、30分間回転できよう 。 Ulex選択に続いて、ビーズ−細胞複合体を、マグネティックチューブホル ダー(Fenwal)を用いて単離できよう。CMF−PBS中における一連の洗浄の 後、過剰のフコースを添加することによってビーズからCD34+細胞を遊離させ ることができよう。得られるCD34+Ulex+細胞集団は、エリスロイド前駆 細胞について濃厚化された集団を含むと期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウンヴェルザクト,クリステン,エル アメリカ合衆国60067イリノイ、パラタイ ン、ノースプラムグローブ 243

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. エリスロイド前駆細胞細胞について濃厚化させた細胞集団を調製するため の方法であって、 (a)造血細胞の第1の集団であって有核細胞を含むものである集団を用意す るステップと、 (b)該第1の集団を、造血前駆細胞に特異的に結合するリガンドと接触させ るステップと、 (c)該造血前駆細胞を該第1の集団から分離して造血前駆細胞を含んだ第2 の集団を形成するステップと、 (d)該第2の集団をエリスロイド前駆細胞と結合するレクチンと接触させる ステップと、そして (e)該エリスロイド前駆細胞を該第2の集団から分離してエリスロイド前駆 細胞について濃厚化させた第3の集団を形成するステップと、 を含む方法。 2. 造血細胞の該第1の集団が、骨髄、臍帯血、末梢血、卵黄及び肝臓よりな る群より選ばれる源より得られるものである、請求項1の方法。 3. 該第1の集団が本質的に有核細胞よりなるものである、請求項1の方法。 4. 該リガンドが、CD34、CD71、CD45RO、及びc−kitリガンド受 容体よりなる群より選ばれるヒト細胞表面抗原に結合するものである、請求項1 の方法。 5. 該リガンドが抗体である、請求項4の方法。 6. 該抗体が細胞表面抗原CD34に特異的なものである、請求項5の方法。 7. 該レクチンが該エリスロイド前駆細胞上の糖類に結合するものである、請 求項1の方法。 8. 該糖類がフコースである、請求項7の方法。 9. 該レクチンが植物由来のものである、請求項1の方法。 10. 該植物がUlex europaeusである、請求項9の方法。 11. 該レクチンがUlex europaeusアグルチニンである、請求項10の方法。 12. フコースへの結合に対してレクチンと直接競合する物質を用いて該エリ スロイド前駆細胞から該レクチンを溶離させるステップを更に含む、請求項8の 方法。 13. 該物質がフコースである、請求項12の方法。 14. エリスロイド前駆細胞細胞について濃厚化させた細胞集団を調製するた めの方法であって、 (a)造血細胞の第1の集団であって有核細胞を含むものである集団を用意す るステップと、 (b)該第1の集団を、エリスロイド前駆細胞及び他の造血細胞に結合するレ クチンと接触させるステップと、 (c)レクチンの結合した細胞を該第1の集団から分離してエリスロイド前駆 細胞及び他の造血細胞を含む第2の集団を形成するステップと、 (d)該第2の集団を造血前駆細胞に特異的に結合するリガンドと接触させる ステップと、そして (e)該造血前駆細胞を該第2の集団から分離してエリスロイド 前駆細胞について濃厚化させた第3の集団を形成するステップと、 を含む方法。 15. 請求項1乃至14の何れかの方法によって得られるエリスロイド前駆細 胞について濃厚化させた細胞の集団。 16. コロニー形成細胞の少なくとも約60%がBFU−Eであるエリスロイド 前駆細胞について濃厚化させたヒト細胞集団。 17. コロニー形成細胞の80%より多くがBFU−Eである、請求項16のヒ ト細胞集団。 18. コロニー形成細胞の本質的に全てがBFU−Eである、ヒト細胞集団。 19. 臨床適用に適した、エリスロイド前駆細胞について濃厚化されたヒト細 胞集団。 20. 前正赤芽球、正赤芽球、網赤血球及び赤血球よりなる群より選ばれる追 加の細胞タイプを更に含む、請求項18の細胞集団。 21. 該追加の細胞タイプが、in vitroで増殖し分化した該BFU−Eの後代 である、請求項20の細胞集団。 22. 赤血球数の減少又は赤血球の形態の異常を有するヒト患者を治療する方 法であって、ヒトエリスロイド前駆細胞について濃厚化させた細胞集団を該患者 に投与することを含む方法。 23. 該細胞集団内のコロニー形成ユニットの少なくとも約60%がBFU−E である、請求項22の方法。 24. 該患者が貧血又は選択的な赤血球癆をに罹っているものである、請求項 22の方法。 25. 該細胞集団が静脈内投与されるものである、請求項22の 方法。 26. 該細胞集団が前正赤芽球、正赤芽球、網赤血球及び赤血球よりなる群よ り選はれる1つ又はより多くの細胞タイプを追加的に含むものである、請求項2 3の方法。 27. 該追加の細胞タイプが、in vitroで増殖し分化した該BFU−Eの後代 である、請求項26の方法。 28. 系列の特定化された第2の細胞集団を同時投与することを更に含む、請 求項22の方法。 29. 該第2の集団が幹細胞を含むものである、請求項28の方法。 30. 患者中のエリスロイド前駆細胞の状態を評価するための方法であって、 (a)白血球を含有する細胞集団を該患者から用意し、 (b)該白血球を、造血前駆細胞に特異的に結合するリガンドと接触させ、 (c)該造血前駆細胞を、エリスロイド前駆細胞に結合するレクチンと接触さ せ、それによってエリスロイド前駆細胞を同定し、そして (d)該白血球集団内におけるエリスロイド前駆細胞のパーセントを評価する こと を含む方法。
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