JPH08509142A - 麻酔接続ステーション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 患者に容易に装着され且つ麻酔注入カテーテルに注入ラインを確実に接続するカテーテル接続システムが供給される。このシステムは、その上にアダプターが装着された接続ステーションを備えている。アダプターは、注入ラインとの接続に用いられる第１ポートと、麻酔注入カテーテルとの接続に用いられる第２ポートとを含んでいる。第１ポートと第２ポートとの間の流れを調整するためにバルブ装置を設けてもよい。さらに、システムは、好適には、接続ステーションに連結され且つカテーテルライン上の張力を軽減する装置を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 麻酔接続ステーション背景技術 本発明は、患者への麻酔注入用カテーテルの接続を改良する装置および麻酔注 入装置に関する。 硬膜上および連続的な脊椎麻酔は、手術室、病院の病室、ペインクリニック等 内で用いられる一般的な麻酔技術である。このような麻酔技術は、慢性的疼痛を 有する外来患者が自宅で使用することもある。麻酔は、細いフレキシブルなカテ ーテルを介して患者に適用され、カテーテルの先端が患者の体を剌して麻酔を所 望の箇所、通常硬膜上腔に注入する。カテーテルの基端部は、カテーテルに麻酔 を注入するための注入装置に連結された注入ラインに接続されている。 一般に、麻酔は、注入ラインとカテーテルとを連結し、連結部を舌圧子にくく りつけ、カテーテルを患者の肩越しに患者の背中に沿って所望の注入箇所まで延 ばすことにより適用される。このような接続では、しばしばカテーテルが捩れた り、外れたりして硬膜上の組織の汚染および／または麻酔不能となる虞れがあり 、満足できるものではない。外来患者への硬膜上の麻酔の使用が増加しているの で、カテーテルの脱落、捩れ、破損、および組織の汚染の発生率も増加している 。 このような麻酔注入システムの使用に伴うもう一つの危険は、静脈その他のた めの物質が偶発的に硬膜上のカテーテルシステム内に注入されてしまうことであ る。このような過ちは、生命を脅かす危険性を帯びている。 従って、注入源を硬膜上のカテーテルシステムに効果的に接続する、より安全 で信頼性のある麻酔注入システムが要求されている。 そこで、本発明の目的は、安全且つ効果的に脊椎および硬膜上への麻酔を注入 するシステムを提供することにある。他の目的は、注入ラインと麻酔注入カテー テルとの接続を容易とする、患者に装着可能な装置を提供することにある。さら に他の目的は、患者の快適性と移動性を向上させるような装置を提供することに ある。また、カテーテルシステムへの注入源の安全且つ確実なる接続を容易とす る装置を提供することも目的としている。本発明の他の目的は、以下の説明から 明らかになるであろう。発明の概要 本発明は、注入源を確実に麻酔注入カテーテルシステムに結合する装置を提供 する。この装置は、支持ベースを備えており、支持ベースはその上面あるいは第 １の面上に設けられたアダプター機構を有している。アダプター機構は、少なく とも、注入ラインとの接続に用いられる第１ポートと、麻酔注入カテーテルとの 接続に用いられる第２ポートと、第１および第２ポート間の流れを調整するため のバルブ手段とを有している。装置は、さらに、麻酔カテーテルに作用する張力 を軽減するための手段も含んでいる。好適には、支持ベースの底面あるいは第２ の面は、患者への装置の装着を容易にするための両面粘着剤を含んでいる。 装置は、注入ラインとカテーテルシステムとを確実に接続すると共に患者に快 適に装着されるので、硬膜上および連続的な脊椎麻酔に有用である。これにより 、患者の移動性が向上すると同時に、カテーテルの破損、脱落、捩れの危険性が 軽減される。また、カテーテルの破損および脱落の虞れを軽減することにより硬 膜上の組織の汚染に起因する感染の危険性も軽減されるので、装置は患者の安全 性を向上させる。 麻酔カテーテルに作用する張力は、第２ポートと麻酔注入カテーテルの基端部 とを接続するアダプターラインを設けることにより軽減することができる。アダ プターラインは、好適には、流体の流れを受け入れるのに十分な内径を有する伸 長自在あるいは膨張自在の導管からなる。アダプターラインは、好適には、コイ ル部分を有する伸長自在なラインである。 カテーテルに作用する張力は、第２ポートとカテーテルとの間に伸長自在なア ダプターを接続しなくても軽減させることができる。このような実施形態におい ては、カテーテルの基端部が直接第２ポートに接続される。さらに、カテーテル の基端部のある長さ部分が支持ベース上の互いに対向する端部に設けられたフラ ンジあるいは支柱に係合される。このように、カテーテルラインに弛緩が形成さ れて張力の軽減がなされる。また、支持ベースの表面上に、カテーテルの基端部 のある長さ部分を係合してカテーテルラインを弛緩させる領域を形成することも できる。 他の実施形態において、装置はさらに、第１および第２ポートと流体連結する 第３ポートを含んでいる。この第３ポートにより、麻酔注入カテーテルへの薬剤 （例えば、麻酔剤）の注入が容易となる。図面の簡単な説明 図１は、患者に適用された本発明の麻酔接続ステーションを示す斜視図である 。 図２は、図１に示された麻酔接続ステーションの斜視図である。 図３は、他の麻酔接続ステーションを示す。発明の詳細な説明 図１に示されるように、本発明の麻酔接続システム１０は、患者１４に装着す ることができる接続ステーション１２を備えている。システム１０は、注入ライ ン１８を介して接続ステーション１２に連結される注入源（図示せず）を備えて いる。麻酔剤を含有する流体等の注入流体がカテーテルライン２２に接続され、 カテーテルライン２２の先端部から患者の硬膜上あるいはクモ膜下腔に麻酔が供 給される。このシステムは、硬膜上の麻酔および連続的な脊椎麻酔への使用に最 も適している。 図１および図２において、接続ステーション１２は、その上にアダプター機構 ２８を有する支持ベース２６を備えている。好適には、アダプター機構２８は、 支持ベース２６の表面２９上に位置するようにフランジ３１に装着される。アダ プター機構２８は、注入ライン１８との接続に用いられる第１ポート３０と、カ テーテル２２との接続に用いられる第２ポート３２を含んでいる。第３ポート３ ４（図２に示されている）を、第１ポート３０と第２ポート３２との中間部でア ダプター機構２８に設けてもよい。第３ポート３４は、薬剤をカテーテルライン ２２に注入するために使用することができる。理想的には、ポート３４は、その 上部に自閉シール３５を含んでいる。 図２に示されているように、第１ポート３０は、ポート３０とアダプター機構 ２８との間に延びるフレキシブルな流体接続ライン３６に装着されている。好適 には、ライン３６の少なくとも一部は、ライン３６の伸長を可能とするコイル部 分３８を含んでいる。あるいは、図３に示されるように、ポート３０は、直接ア ダプター機構２８に装着することができる。 図３に示されるように、カテーテル２２の基端部は、第２ポート３２に直接接 続することができる。あるいは、図２に示されるように、カテーテル２２の基端 部は、カテーテルアダプターライン４０を介してポート３２に接続することがで きる。カテーテルアダプターライン４０は、ポート３２に装着するための、ルア ーロック、摩擦フィットコネクタ、ネジ式コネクタ等のコネクタ４４を備えた基 端部４２を有している。カテーテルアダプターライン４０の先端部４６は、カテ ーテル２２に装着するための通常のコネクタ４８を含んでいる。カテーテルアダ プターライン４０は、好適には、医学的適合性のある重合体から形成され、流体 の流れを受け入れるのに十分な内径を有している。カテーテルアダプターライン ４０は、好適には、ライン４０にもカテーテル２２にも過度の張力を作用させる ことなくライン４０の伸長およびカテーテル２２の移動を可能にするコイル部分 ５０を含んでいる。カテーテルアダプターライン４０の長さは、装置適用の要求 に応じて変えることができる。しかしながら、一般に、ラインはほぼ１６インチ で、コイル部分５０はカテーテルアダプターライン４０を通常時の３〜５倍に伸 長させることができる。 アダプター機構２８は、好適には、第１および第３ポートと第２ポートとの間 の流体の流れを調整するための、ストップコック、注入ポート等のバルブ５２を 含んでいる。 支持ベース２６は、その適用に応じた形状および大きさを有する剛体あるいは フレキシブルな部材である。この支持部材は、例えば、矩形、長円形あるいは円 形である。適当な矩形のベース２６は、１．５×３．５インチの大きさを有して いる。当業者であれば、支持ベースの大きさを必要に応じて変え得ることが分か るであろう。支持ベース２６の底面５４は、好適には、患者の皮膚に支持ベース を装着させる粘着剤その他の手段を含んでいる。好適には、クッション状の両面 粘着剤５６が支持ベース２６の底面５４に設けられる。好適には、剥離自在のシ ート５８が使用前の粘着層５６の粘着面を保護する。 図３は、本発明の他の実施形態に係る接続ステーション６０を示している。図 示されているように、アダプター機構７０が装着フランジ３１によって支持ベー ス２６の上面２９に固定されている。アダプター機構は、第１ポート７２、第２ ポート７４および第３ポート７６を含んでいる。この接続ステーション６０のア ダプター機構に設けられた三つのポートは、接続ステーション１２の対応するポ ートと同様の目的を有している。しかしながら、ポート７２は、カテーテルライ ン２２に直接連結している。接続ステーション６０は、さらに接続ステーション ６０の互いに対向する端部に設けられた二つの支柱６２を含んでいる。支柱６２ は、カテーテルライン２２の基端部を係合させて、カテーテルラインを弛緩させ 、これによりカテーテルライン２２に作用する張力を軽減するために用いられる 。一実施形態においては、一方の支柱がＵ形のフランジ６４を備え、他方の支柱 が中央に開口部６８を有する垂直部材６６を備えている。図示されているように 、カテーテルは、患者の体の所望の箇所に向けられる前に、フランジ６４に係合 し、部材６６の開口部６８に通される。カテーテルラインを開口部６８に通すこ とにより、カテーテルライン２２に所望量の弛緩が形成される。 本発明の接続システムは、患者に快適且つ確実に装着され得るので、効果的で ある。同時に、注入ラインは、カテーテルラインに確実に連結されて患者に麻酔 剤を注入する。注入ラインとカテーテルラインとの接続は、ルアーロック、摩擦 フィットコネクタ、ネジ式コネクタ等の公知の信頼性のあるロック機構を利用し ており、このため注入源からのカテーテルラインの不測の脱落の危険性が実質的 に軽減される。接続ステーションは、さらに、各種ポートの使用目的を示す印を 明確につけることができる面を有しており、迅速且つ簡単に組み立てができる。 さらに、患者への接続ステーションの確実なる装着および注入源とカテーテルラ インとの間の確実なる接続により、疼痛の措置を必要とする外来患者は移動しや すくなる。 本発明の範囲を逸脱しない限り、上述された装置に各種の変形を施すことがで きる。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年８月１６日 【補正内容】 請求の範囲 １．支持ベースと、 支持ベースの第１の面上に設けられ、少なくとも、注入ラインとの連結に用い られる第１ポートと、麻酔注入カテーテルとの連結に用いられる第２ポートと、 第１および第２ポート間の流れを調整するためのバルブ手段とを有するアダプタ ー機構と、 第２ポートと麻酔注入カテーテルとの間に配置され且つ麻酔注入カテーテルに 作用する張力を軽減する第１の張力軽減手段と を備えたことを特徴とする麻酔注入カテーテルシステムに注入ラインを連結す る装置。 ２．さらに、装置を患者に装着する手段を備えたことを特徴とする請求項１の装 置。 ３．さらに、第１ポートと注入ラインとの間に配置され且つ注入ラインに作用す る張力を軽減する第２の張力軽減手段を備え、第２の張力軽減手段の少なくとも 一部は支持ベースの第１の面に固定されたことを特徴とする請求項２の装置。 ４．支持ベースの第２の面に両面粘着剤が設けられ、その一方の面が患者に粘着 されるために用いられることを特徴とする請求項２の装置。 ５．支持ベースが、剛体の部材あるいはフレキシブルな部材から形成されたこと を特徴とする請求項４の装置。 ６．アダプター機構は、支持フランジにより支持ベースの第１の面に装着される ことを特徴とする請求項４の装置。 ７．第１ポートは、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ式コネク タにより注入ラインに接続されることを特徴とする請求項４の装置。 ８．第２ポートは、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ式コネク タにより麻酔注入カテーテルに接続されることを特徴とする請求項７の装置。 ９．アダプター機構は、さらに、第１および第２ポートに流体連結され且つ薬剤 を麻酔注入カテーテルに注入しやすくするための第３ポートを備えたことを特徴 とする請求項４の装置。 １０．バルブ手段は、ストップコックあるいは注入ポートであることを特徴とす る請求項４の装置。 １１．カテーテルと第２ポートとの間および／または注入源と第１ポートとの間 に伸長自在のアダプターが接続されたことを特徴とする請求項１の装置。 １２．第１ポートは、アダプター機構および第２ポートに流体連結される伸長自 在の流体フローラインに一体に固定されたことを特徴とする請求項１の装置。 １３．張力を軽減する手段は、第２ポートと麻酔注入カテーテルとの間に固定さ れたコイル状の伸長自在の導管を備えたことを特徴とする請求項４の装置。 １４．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面の互いに対向する端部にそ れぞれ配置され且つ麻酔注入カテーテルに係合して麻酔注入カテーテルに弛緩を 形成させるための二つの支柱を備えたことを特徴とする請求項８の装置。 １５．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面上に形成され且つ麻酔注入 カテーテルの基端部のある長さ部分を受容して麻酔注入カテーテルを移動自在と する領域を備えたことを特徴とする請求項８の装置。 １６．互いに対向する第１および第２の面を有する支持ベースと、 支持ベースの第２の面を患者の体に接触させて支持ベースを患者の体に粘着さ せる手段と、 支持ベースの第１の面上に設けられ、少なくとも、注入ラインおよび第２ポー トと流体連結され得る第１ポートを有するアダプター機構と、 基端部が第２ポートに装着され、先端部が薬剤注入カテーテルの基端部のコネ クタに接続自在であり、第２ポートと薬剤注入カテーテルの基端部のコネクタと の間の張力を軽減する手段を含むカテーテルアダプターラインと を備えたことを特徴とする患者に注入ラインと薬剤注入カテーテルとを係留す る装置。 【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年４月１０日 【補正内容】 請求の範囲 １．支持ベース（２６）と、 支持ベースの第１の面上に設けられ、少なくとも、注入ライン（１８）との連 結に用いられる第１ポート（３０）と、麻酔注入カテーテル（２２）との連結に 用いられる第２ポート（３２）と、第１および第２ポート間の流れを調整するた めのバルブ手段（５２）を有するアダプター機構とを備えた、麻酔注入カテーテ ルに注入ラインを連結する装置において、 第２ポートと麻酔注入カテーテルとの間に配置され且つ麻酔注入カテーテルに 作用する張力を軽減する第１の張力軽減手段（５０，６２）を備えたことを特徴 とする麻酔注入カテーテルに注入ラインを連結する装置。 ２．さらに、装置を患者に装着する手段を備えたことを特徴とする請求項１の装 置。 ３．さらに、第１ポート（３０）と注入ライン（１８）との間に配置され且つ注 入ラインに作用する張力を軽減する第２の張力軽減手段（３８）を備え、第２の 張力軽減手段の少なくとも一部は支持ベースの第１の面に固定されたことを特徴 とする請求項２の装置。 ４．支持ベース（２６）の第２の面に両面粘着剤が設けられ、その一方の面が患 者に粘着されるために用いられることを特徴とする請求項２の装置。 ５．支持ベース（２６）が、剛体の部材あるいはフレキシブルな部材から形成さ れたことを特徴とする請求項４の装置。 ６．アダプター機構（２８）は、支持フランジ（３１）により支持ベース（２６ ）の第１の面に装着されることを特徴とする請求項４の装置。 ７．第１ポート（３０）は、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ 式コネクタにより注入ライン（１８）に接続されることを特徴とする請求項４の 装置。 ８．第２ポート（３２）は、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ 式コネクタにより麻酔注入カテーテル（２２）に接続されることを特徴とする請 求項７の装置。 ９．アダプター機構（２８）は、さらに、第１および第２ポート（３０，３２） に流体連結され且つ薬剤を麻酔注入カテーテル（２２）に注入しやすくするため の第３ポート（３４）を備えたことを特徴とする請求項４の装置。 １０．バルブ手段（５２）は、ストップコックあるいは注入ポートであることを 特徴とする請求項４の装置。 １１．カテーテル（２２）と第２ポート（３２）との間および／または注入源と 第１ポート（３０）との間に伸長自在のアダプター（４０）が接続されたことを 特徴とする請求項１の装置。 １２．第１ポート（３０）は、アダプター機構（２８）および第２ポート（３２ ）に流体連結される伸長自在の流体フローライン（３６）に一体に固定されたこ とを特徴とする請求項１の装置。 １３．張力を軽減する手段は、第２ポート（３２）と麻酔注入カテーテル（２２ ）との間に固定されたコイル状の伸長自在の導管（３６）を備えたことを特徴と する請求項４の装置。 １４．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面の互いに対向する端部にそ れぞれ配置され且つ麻酔注入カテーテルに係合して麻酔注入カテーテルに弛緩を 形成させるための二つの支柱（６２）を備えたことを特徴とする請求項８の装置 。 １５．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面上に形成され且つ麻酔注入 カテーテルの基端部のある長さ部分を受容して麻酔注入カテーテルを移動自在と する領域を備えたことを特徴とする請求項８の装置。 １６．互いに対向する第１および第２の面を有する支持ベース（２６）と、支持 ベースの第２の面を患者の体に接触させて支持ベースを患者の体に粘着させる手 段と、支持ベースの第１の面上に設けられ、少なくとも、注入ライン（１８）お よび第２ポート（３２）と流体連結され得る第１ポート（３０）を有するアダプ ター機構（２８）とを備えた、患者に注入ラインと薬剤注入カテーテルとを係留 する装置において、 基端部が第２ポート（３２）に装着され、先端部が薬剤注入カテーテル（２２ ）の基端部のコネクタ（４８）に接続自在であり、第２ポートと薬剤注入カテー テルの基端部のコネクタとの間の張力を軽減する手段（５０）を含むカテーテル アダプターライン（４０）を備えたことを特徴とする患者に注入ラインと薬剤注 入カテーテルとを係留する装置。 明細書 麻酔接続ステーション背景技術 本発明は、患者への麻酔注入用カテーテルの接続を改良する装置および麻酔注 入装置に関する。 硬膜上および連続的な脊椎麻酔は、手術室、病院の病室、ペインクリニック等 内で用いられる一般的な麻酔技術である。このような麻酔技術は、慢性的疼痛を 有する外来患者が自宅で使用することもある。麻酔は、細いフレキシブルなカテ ーテルを介して患者に適用され、カテーテルの先端が患者の体を剌して麻酔を所 望の箇所、通常硬膜上腔に注入する。カテーテルの基端部は、カテーテルに麻酔 を注入するための注入装置に連結された注入ラインに接続されている。 一般に、麻酔は、注入ラインとカテーテルとを連結し、連結部を舌圧子にくく りつけ、カテーテルを患者の肩越しに患者の背中に沿って所望の注入箇所まで延 ばすことにより適用される。このような接続では、しばしばカテーテルが捩れた り、外れたりして硬膜上の組織の汚染および／または麻酔不能となる虞れがあり 、満足できるものではない。外来患者への硬膜上の麻酔の使用が増加しているの で、カテーテルの脱落、捩れ、破損、および組織の汚染の発生率も増加している 。 このような麻酔注入システムの使用に伴うもう一つの危険は、静脈その他のた めの物質が偶発的に硬膜上のカテーテルシステム内に注入されてしまうことであ る。このような過ちは、生命を脅かす危険性を帯びている。 米国特許第３，７９４，０３２号（Ｄｅｒｏｕｉｎｅａｕ）は、患者に装着自 在で患者への還流を目的としたカフス形状の連結装置を開示している。この連結 装置は、患者に装着自在の支持ベースと、支持ベース上に設けられたアダプター 機構とを備えている。アダプター機構は、少なくとも、カテーテルに接続自在の 出口ポートに流体連結された入口ポートを有している。アダプター機構には、入 口ポートと出口ポートとの間の流れを調整するためにバルブが設けられている。 従って、注入源を硬膜上のカテーテルシステムに効果的に接続する、より安全 で信頼性のある麻酔注入システムが要求されている。 アダプター機構２８は、好適には、第１および第３ポートと第２ポートとの間 の流体の流れを調整するための、ストップコック、注入ポート等のバルブ５２を 含んでいる。 支持ベース２６は、その適用に応じた形状および大きさを有する剛体あるいは フレキシブルな部材である。この支持部材は、例えば、矩形、長円形あるいは円 形である。適当な矩形のベース２６は、１．５×３．５インチの大きさを有して いる。当業者であれば、支持ベースの大きさを必要に応じて変え得ることが分か るであろう。支持ベース２６の底面５４は、好適には、患者の皮膚に支持ベース を装着させる粘着剤その他の手段を含んでいる。好適には、クッション状の両面 粘着剤５６が支持ベース２６の底面５４に設けられる。好適には、剥離自在のシ ート５８が使用前の粘着層５６の粘着面を保護する。 図３は、本発明の他の実施形態に係る接続ステーション６０を示している。図 示されているように、アダプター機構７０が装着フランジ３１によって支持べー ス２６の上面２９に固定されている。アダプター機構は、第１ポート３０、第２ ポート３２および第３ポート３４を含んでいる。この接続ステーション６０のア ダプター機構に設けられた三つのポートは、接続ステーション１２の対応するポ ートと同様の目的を有している。しかしながら、ポート３０は、カテーテルライ ン２２に直接連結している。接続ステーション６０は、さらに接続ステーション ６０の互いに対向する端部に設けられた二つの支柱６２を含んでいる。支柱６２ は、カテーテルライン２２の基端部を係合させて、カテーテルラインを弛緩させ 、これによりカテーテルライン２２に作用する張力を軽減するために用いられる 。一実施形態においては、一方の支柱がＵ形のフランジ６４を備え、他方の支柱 が中央に開口部６８を有する垂直部材６６を備えている。図示されているように 、カテーテルは、患者の体の所望の箇所に向けられる前に、フランジ６４に係合 し、部材６６の開口部６８に通される。カテーテルラインを開口部６８に通すこ とにより、カテーテルライン２２に所望量の弛緩が形成される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．支持ベースと、 支持ベースの第１の面上に設けられ、少なくとも、注入ラインとの連結に用い られる第１ポートと、麻酔注入カテーテルとの連結に用いられる第２ポートと、 第１および第２ポート間の流れを調整するためのバルブ手段とを有するアダプタ ー機構と を備えたことを特徴とする麻酔注入カテーテルシステムに注入ラインを連結す る装置。 ２．さらに、装置を患者に装着する手段を備えたことを特徴とする請求項１の装 置。 ３．さらに、麻酔カテーテルおよび／または注入ラインに作用する張力を軽減す る手段を備えたことを特徴とする請求項２の装置。 ４．支持ベースの第２の面に両面粘着剤が設けられ、その一方の面が患者に粘着 されるために用いられることを特徴とする請求項２の装置。 ５．支持ベースが、剛体の部材あるいはフレキシブルな部材を備えたことを特徴 とする請求項４の装置。 ６．アダプター機構は、支持フランジにより支持ベースの第１の面に装着される ことを特徴とする請求項４の装置。 ７．第１ポートは、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ式コネク タにより注入ラインに接続されることを特徴とする請求項４の装置。 ８．第２ポートは、ルアーロック、摩擦フィットコネクタあるいはネジ式コネク タにより麻酔注入カテーテルに接続されることを特徴とする請求項７の装置。 ９．アダプター機構は、さらに、第１および第２ポートに流体連結され且つ薬剤 を麻酔注入カテーテルに注入しやすくするための第３ポートを備えたことを特徴 とする請求項４の装置。 １０．バルブ手段は、ストップコックあるいは注入ポートであることを特徴とす る請求項４の装置。 １１．カテーテルと第２ポートとの間および／または注入源と第１ポートとの間 に伸長自在のアダプターが接続されたことを特徴とする請求項１の装置。 １２．第１ポートは、アダプター機構および第２ポートに流体連結される伸長自 在の流体フローラインに一体に固定されたことを特徴とする請求項１の装置。 １３．張力を軽減する手段は、第２ポートと麻酔注入カテーテルとの間に固定さ れたコイル状の伸長自在の導管を備えたことを特徴とする請求項４の装置。 １４．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面の互いに対向する端部にそ れぞれ配置され且つ麻酔注入カテーテルに係合して麻酔注入カテーテルに弛緩を 形成させるための二つの支柱を備えたことを特徴とする請求項８の装置。 １５．張力を軽減する手段は、支持ベースの第１の面上に形成され且つ麻酔注入 カテーテルの基端部のある長さ部分を受容して麻酔注入カテーテルを移動自在と する領域を備えたことを特徴とする請求項８の装置。 １６．麻酔注入カテーテルは、硬膜上の麻酔あるいは連続的な脊椎麻酔のために 用いられることを特徴とする請求項１の装置。