JPH08508636A - 核酸配列の増幅 - Google Patents

核酸配列の増幅

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JPH08508636A JP6517199A JP51719994A JPH08508636A JP H08508636 A JPH08508636 A JP H08508636A JP 6517199 A JP6517199 A JP 6517199A JP 51719994 A JP51719994 A JP 51719994A JP H08508636 A JPH08508636 A JP H08508636A
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サティシュ ケイ. バートネイガー
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Abstract

(57)【要約】 精製されていてもよいし、核酸混合物中に存在していてもよいDNAまたはRNA鋳型から核酸配列を増幅する方法。得られた核酸配列はその鋳型の正しいコピーであってもよいし、また修飾されていてもよい。本発明方法は特定の核酸配列のコピーの正確度を高めることができ、単一のアッセイによって特定の点突然変異をさらに効率的に検出することができるので、従来の増幅方法よりも優れている(第1図参照)。

Description

【発明の詳細な説明】 核酸配列の増幅 関連出願に対するクロスレファレンス 本出願は1993年1月27日に出願された米国特許出願第08/010,433号の一部継続 出願である。 発明の背景 1.技術分野 本発明は核酸配列の増幅方法に関する。さらに詳しくは、精製されていてもよ いし核酸混合物に存在していてもよい、DNAまたはRNA鋳型から核酸配列を製造す る改良方法に関する。得られた核酸配列は、前記鋳型の正確なコピーであっても よいし、修飾されていてもよい。 2.背景技術 従来、増幅される核酸配列の鎖両方を同一の方法で合成する核酸配列の増幅方 法が用いられていた。そのような方法は当該プロセスに利用される酵素の性質に よって制約をうける傾向がある。 米国特許第4,683,195および第4,683,202においては、DNAまたはRNAはポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅されている。これらの特許はここに番号を引 用してその全体を本願開示に取り入れるものとする。この方法は、オリゴヌクレ オチドプライマーを二本鎖標的核酸の各相補鎖の5'末端にハイブリッド化する ものである。プライマーは、遊離型ヌクレオチドを標的核酸の各鎖と相補的な核 酸配列に組み込むDNAポリメラーゼによって、3'末端から5'から3'方向へと伸 長される。得られた伸長生成物は、標的核酸鎖から解離された後次のサイクルの 標的配列となる。充分量の増幅DNAを得るためには反復サイクルを行わなければ ならず、そのサイクルの間においては、相補DNA鎖を高温で変性しなければなら ない。 この方法で使用される大腸菌DNAポリメラーゼIのような通常のポリメラーゼ は、相補鎖の変性に必要な温度で不活性化されてしまうという制約がある。従っ て、 反応混合物にはそのようなポリメラーゼによる合成サイクルそれぞれの間や加熱 変性工程の後、新たに酵素を添加しなければならない。その結果、プライマー伸 長および相補鎖の合成は次のサイクルで起こることになる。この追加工程によっ て増幅に要する時間が長くなる一方、多工程を必要とする増幅は複雑化する。 近年、熱安定性のDNAポリメラーゼがThermus aquaticusのような好気性菌から 発見され分離されている。このような熱安定性ポリメラーゼのおかげで一連の合 成および変性工程の初期段階で酵素を添加することができるようになり、各変性 工程後に新たに酵素を添加する必要はなくなっている。 PCRに潜在的な問題は、プライマー配列と増幅を意図しないDNA分子領域とのハ イブリッド化である。一般に、標的となる標品は、標的配列そのものの外に、プ ライマー配列と若干相補的な他の配列を含んでいるから、このような望ましくな いハイブリッド化が生じるのである。プライマー分子の3'末端ヌクレオチドが 標的配列以外の配列とうまくハイブリッド化してしまうと、プライマー伸長もポ リメラーゼ酵素によってうまく開始し、所望の標的配列とは異なる伸長生成物と なる可能性がある。ある場合には、この伸長生成物は指数的に増幅されることが あり、それが誤って所望の標的配列と考えられることがある。 核酸混合物にコピーとして低量で存在する特定の核酸配列を検出するリガーゼ 連鎖反応(LCR)と呼ばれる方法も併記されている。ヨーロッパ特許出願第03203 08号にはこの方法が記載されており、ここに本番号を引用することによってその 全体を本願開示に入れるものとする。この方法によれば、標品中の標的核酸を近 接する配列含有プローブにアニーリングする。ハイブリッド化により、前記プロ ーブを連結して元の標的核酸に相補的であって検出可能な融合プローブを生成す る。この融合プローブを核酸から解離させ、続くハイブリッド化およびプローブ 融合の鋳型として使用すると、検出対象の核酸が幾何学的に増幅される。この方 法ではDNAポリメラーゼは使用されていない。 LCRは、増幅用として少なくとも四つ別個のオリゴヌクレオチドプローブを必 要とするため不利である。LCRではさらに、標的核酸の全配列が分かっていなけ ればならない。その上、バックグラウンドシグナルが標的に依存しないプローブ の連結に よって得られる。第三プローブは第一プローブとハイブリッド化し、第四プロー ブは第二プローブとハイブリッド化するので、これらプローブは過剰に加えた場 合、標的核酸に依存することなく連結し得る二本鎖を、プローブ同士で容易に作 ることができる。 ヨーロッパ特許出願第0439182はここに番号を引用して、その全体を本願開示 として入れるものとするが、そこには、修飾末端が正されるまで連結をすること ができないように一末端を修飾した標的核酸とハイブリッド化するプローブ/プ ライマーを供給することによって、LCR増幅を改良する方法が記載されている。 そのような修飾の一つとして、プローブ同士の連結を防ぐために、プローブの間 に小さなギャップを置く。考えられる四つのヌクレオチドとは異なる三つ以下の ヌクレオチドからDNA配列が構成されるように、標的核酸のギャップ配列を選択 しなければならない。第四のヌクレオチドは隣接するプローブの5'末端に相補 的な最初の塩基でなければならない。次に、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素 を用いてそのギャップを埋め、一またはそれ以上のプローブを標的依存的に5' から3'方向へ伸長してそれらプローブを連結可能にする。反応混合物は隣接プ ローブの5'末端でその塩基と相補的な第四のデオキシヌクレオシド三リン酸を 省略する。この方法によれば、標的核酸で選択されたギャップはデオキキシヌク レオシド三リン酸のうち最大三つに相補的な塩基を含めばよいのであるから、標 的核酸におけるギャップの位置が制限され、そのギャップのサイズもまた制限さ れる。さらに、この方法は四つのプライマーを必要とする。このヨーローッパ特 許出願には、プライマーがポリメラーゼ酵素によって伸長不可能となるようにそ のプライマーの一末端を修飾するPCR増幅方法も開示されている。この修飾を鋳 型依存的に除いた場合、そのプライマーは伸長可能となる。しかしながら、この タイプのPCRでは、伸長を起こさせる前にその修飾を除く工程を付加しなければ ならない。 核酸配列を増幅する先行技術の方法に伴う前記不利益に鑑み、この分野では明 らかに、増幅配列の正確度を高めることができ、特定の核酸鎖を検出することが でき、そして増幅工程の単一系列において効率的に複対立遺伝子を調べることが できる方法が望まれていた。 発明の要約 本発明は、ある観点からLCRおよびPCRを組み合わせて使用することにより、標 的核酸配列をより高い正確度で検出および増幅することができるという発見に基 づいている。従って、本発明方法の一観点によれば、本発明は、核酸または核酸 混合物に含まれている標的核酸配列を酵素的に増幅する方法であって、 a.標的核酸配列を選択する工程、 b.標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその3'末端が 第一プライマーの5'末端に隣接している第二プライマー、および標的核酸配列 第一末端に類似しており、前記第一プライマーの少なくとも一部と実質上相補的 な第三プライマーとからなるプライマー群を供給する工程、 c.少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d.前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してプライマー/標的複合体を生成する工程、 e.隣接する第一プライマーの5'末端と第二プライマーの3'末端とが連結する 条件でライゲーションを行い、前記標的核酸配列に実質上相補的な融合増幅生成 物を生成する工程、 f.前記融合増幅生成物を標的核酸配列から解離させる工程、 g.前記第三プライマーと前記融合増幅生成物をハイブリッド化する工程、 h.伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と実質上相補的になる条件で、 前記ヌクレオチド塩基の存在下、第三プライマーを伸長する工程、 および i.場合により、融合増幅生成物から伸長された増幅生成物を解離させる工程、 からなることを特徴とする増幅方法に関する。 本発明方法のさらに別の観点によれば、本発明は、前記開示の方法を用いて、 核酸または核酸混合物に含まれている標的核酸配列の点突然変異または対立遺伝 子を酵素的に検出する方法に関する。前記プライマーの一つは、多くの類似オリ ゴヌクレオ チド配列から構成されており、その一つは考えられる対立遺伝子または点突然変 異に対して正しく相補的であり、またオリゴヌクレオチドはそれぞれ相異なるラ ベルで標識されている。得られた増幅生成物にどの標識オリゴヌクレオチドが含 まれているかを検出することによって、上記対立遺伝子を同定する。 第三の観点によれば、本発明は、核酸または核酸混合物に含まれている標的核 酸配列を酵素的に増幅する方法であって、 a.標的核酸配列を選択する工程、 b.標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその第二セグメ ントが前記第一セグメントから間隔をおいて配置されている第二プライマー、お よび標的核酸配列第一末端に類似しており、前記第一プライマーの一部と実質上 相補的な第三プライマーとからなるプライマー群を供給する工程、 c.少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d.前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してプライマー/標的複合体を生成する工程、 e.伸長された第二プライマーの3'末端が第一プライマーの5'末端に隣接する 塩基で終わる伸長された第二プライマーが生成する条件で、ヌクレオチド塩基の 存在下、第二プライマーの3'末端を伸長する工程、 f.第一および伸長されたされた第二プライマーが前記標的核酸配列に実質上相 補的な融合増幅生成物を生成する条件で、第一および伸長された第二プライマー の両末端を連結する工程、 g.前記融合増幅生成物を標的核酸配列から解離させる工程、 h.前記第三プライマーと前記融合増幅生成物をハイブリッド化する工程、 i.伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と実質上相補的になる条件で、 ヌクレオチド塩基の存在下、前記第三プライマーを伸長する工程、 および j.場合により、融合増幅生成物から伸長された増幅生成物を解離させる工程、 からなることを特徴とする増幅方法に関する。 本発明生成物からみた観点の一つによれば、本発明は、核酸または核酸混合物 に含まれる標的核酸配列を増幅するキットであって、第一、第二および第三プラ イマー、場合により第四プライマー;連結酵素;重合酵素;および少なくとも四 つのヌクレオチド;からなることを特徴とするキットに関する。 図面の簡単な説明 図1は、本明細書に述べたDNAの増幅/検出方法の一態様を示す。 図2は、走査アクリルアミドゲルをPhosphor Imagerから出力したものである 。図中の矢印は得られた高分子量の増幅生成物を示す。 図3は、本明細書に述べたDNAの増幅/検出方法の他の態様を示す。 図4は、多剤耐性遺伝子(MDR-1)(配列ID NO:1)の配列の一部を示す。 図5から図11までは、走査アクリルアミドゲルのPhosphor Imagerからの出力 であり、本発明の種々の態様で達成された増幅を表す。 図12は、本明細書に述べたDNAの増幅/検出方法の他の具体化を示す。 好ましい具体化に関する記載 本発明を詳細に述べるに先立って、まず以下の用語を定義する。 本発明において使用するのに適当な「標的核酸」または「標的核酸配列」なる 用語は、原核生物または真核生物のDNAまたはRNAからのものであってよく、植物 、動物、昆虫、微生物などからのものを含む。「標的核酸」または「標的核酸配 列」は単離されていてもよいし、増幅される標的核酸配列のほかに他の核酸配列 を含む標品中に存在していてもよい。標的核酸配列は、その標的核酸配列より長 い核酸鎖に位置していてもよい。この場合には標的核酸配列の両末端が、選択さ れていない核酸配列と標的核酸配列との境界となる。標的核酸標品は合成的に得 たものでもよいし、または当分野に周知の方法で生物から単離したものであって もよい。特に有用な核酸源としては、生物の組織または血液サンプルから誘導さ れたもの、自己複製ベクターに存在する核酸、およびウイルス、細菌や真菌のよ うな病原性生物から誘導された核酸である。染色体の転位や、挿入、欠失、トラ ンスロケーションおよびその他の変異によって生じる病態、腫瘍遺伝子によって 生じる病態、および癌に関連する病態のような 病態に関係する標的核酸配列もまた本発明においては特に有用な配列である。 「選択された」なる用語は、所望の性質をもっている標的核酸配列があり、そ の標的配列の適切なセグメントの周囲にプローブが構築されていることを意味す る。 「プローブ」または「プライマー」なる用語は本願では同じ意味をもっている 。すなわち、一本鎖のオリゴヌクレオチド断片である。「オリゴヌクレオチド」 なる用語はDNAまたはRNAを意味する。 プローブまたはプライマーは、標的依存的な連結または伸長ができるような再 結合条件下でその配列とハイブリッド化するならば、標的核酸配列と「実質上相 補的」である。再結合はA-X(式中XはTまたはUである)とG-Cとの間における 二本鎖デュプレックス構造を形成する特定の塩基対に依存する。したがって、プ ライマー配列は標的核酸配列の正しい配列を反映する必要はない。しかしながら 、標的核酸の正確なコピーが望ましい場合には、そのプライマーは正しい配列を 反映していなければならない。典型的な例をあげれば、「実質上相補的な」プラ イマーは標的の核セグメントに相補的な塩基を少なくとも70%またはそれ以上含 んでいる。さらに好ましくは、80%の塩基が相補的であり、最も好ましくは90% の塩基が相補的である。一般に、プライマーは標的核酸配列の末端とハイブリッ ド化し、標的に依存して連結または伸長できるように連結または伸長されなけれ ばならない。 プライマーはRNAでもDNAでもよく、普通に組み込まれた塩基類縁体である修飾 された窒素性塩基を含んでいてもよいし、標識することによってあるいは標識を 付するのに適当なリンカーアームによって修飾されているものであってもよい。 標的配列が未知であったり、変性している場合その場所にはイノシンを使用する ことができる。オリゴヌクレオチドはプライマーと標的核酸とをハイブリッド化 し、かつ、増幅を進めるのに充分な長さでなければならない。オリゴヌクレオチ ドは好ましくは15ないし50個、さらに好ましくは20ないし40個、最も好ましくは 25ないし35個のヌクレオチドである。ヌクレオチド配列、内容および長さは、増 幅される配列によって変わる。 プライマーは、標的核酸配列と実質上相補的な配列を含む一またはそれ以上の オリゴヌクレオチドからなると考えられる。したがって、ストリンジェンシーの 低い条件 下では、オリゴヌクレオチドはそれぞれ標的核酸の同じセグメントとハイブリッ ド化する。しかしながら、ストリンジェンシーの高いハイブリッド化条件では、 標的核酸配列に最も相補的なオリゴヌクレオチド配列がハイブリッド化するだけ であろう。条件のストリンジェンシーは、当分野では一般に温度や溶媒およびそ の他のパラメーターに依存するとされている。おそらく最も簡単に調節できるパ ラメーターは温度であるが、この条件はPCRと同様であるから、当業者は、所望 のストリンジェンシーレベルを達成するのに必要な適正条件を決めることができ る。 本発明で使用するのに適切なオリゴヌクレオチドブライマーまたはオリゴヌク レオチドプローブは、当分野で公知の方法により誘導することができる。公知の 方法には、化学合成、非特異的に核酸を切断する化学物質や酵素を用いて大きい 核酸を切断する方法、部位特異的な制限エンドヌクレアーゼを使用する方法があ る。 プライマーはβ-シアノエチルフォスフォルアミダイト法や当業界に公知のそ の他の方法を用いて作ることができる。オリゴヌクレオチドプライマー合成法は 、当業界公知の方法により自動DNA合成機を用いて行うのが好ましい。所望のオ リゴヌクレオチドプライマーが合成されれば、これを合成に用いた固体支持体か ら切断し、当業界公知の方法で処理して保護基を除く。次いで、抽出およびゲル 精製を含む当業界公知の方法により、オリゴヌクレオチドプライマーを精製する 。オリゴヌクレオチドプライマーの濃度および純度はアクリルアミドゲルで調べ てもよいし、分光光度計により260nmおよび280nmの吸光度を測定することによっ て調べてもよい。 リガーゼがオリゴヌクレオチドプライマーと連結するためには、本発明に用い られるプライマーは5'末端でリン酸化されているのが好ましい。リン酸化は当 業界公知の方法により行うことができるが、T4ポリヌクレオチドキナーゼ酵素を 使用して行うのが好ましい。オリゴヌクレオチドは未標識あるいは標識ATPの存 在下でリン酸化することができる。増幅プロセスをモニターするため、標識ATP を使用してプライマーをリン酸化してもよい。特に好ましいのは[γ-32P]ATP である。 オリゴヌクレオチドプライマーは、当業界で公知の検出可能なマーカー、35S や3Hなどその他の放射性同位体、フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッ ド、ルシファーイエロー、AMCAブルーなどのような蛍光マーカーで標識してもよ い。また、 アルカリフォスファターゼや西洋ワサビのパーオキシダーゼのように、特定の化 学反応が起こると検出可能なシグナルを生成する酵素マーカーで標識してもよい 。そのような酵素マーカーは、増幅プロセスの変性工程に耐えられるよう、熱安 定性であることが好ましい。プライマーは、ハプテンあるいは標識アビジン分子 が結合しているビオチンや、標識抗ジゴキシゲニン抗体が結合しているジゴキシ ゲニンのようなその他の分子に共有結合しているヌクレオチドを挟んで間接的に 標識してもよい。 プライマーは化学合成のプロセスで標識してもよいし、合成後に当業界公知の 方法で標識を行ってもよい。どのような標識方法および標識のタイプを選ぶかは 本発明にとって重大な要件ではない。 プローブまたはプライマーは修飾されていてもよいものとする。例えば、ポリ メラーゼと共働する5'-3'エキソヌクレアーゼによるプライマーの加水分解は、 プライマーの5'末端にある最後のヌクレオチド間にリン酸チオエート基を介在 させることによって防ぐことができる。ポリメラーゼによるプライマーの伸長は 、3'末端にジデオキシヌクレオチドやアミノ基、コルジセピンまたはリン酸残 基を入れることによって阻害することができる。あるいは、プライマーの3'末 端にアラビノシルヌクレオチドを入れてプライマーの伸長を阻害してもよい。こ の方法によると、ポリメラーゼによる伸長は阻害されるが、前記プライマーは他 のプライマーと連結することができる。 「四つの異なるヌクレオチド塩基」なる用語は、文脈がDNAを指す場合、デオ キシチミジン三リン酸(dTTP);デオキシアデノシン三リン酸(dATP);デオキ シグアノシン三リン酸(dGTP)およびデオキシシチジン三リン酸(dCTP)を意味 し、RNAを指す場合、ウリジン三リン酸(UTP);アデノシン三リン酸(ATP); グアノシン三リン酸(GTP)およびシチジン三リン酸(CTP)を意味する。あるい は、dUTP、dITP、rITPまたはその他の修飾塩基を前記四つのヌクレオチド塩基と 置換してもよいし、四つのヌクレオチド塩基と一緒に反応混合物へ入れて増幅さ れた鎖に取り込んでもよい。増幅工程は、少なくとも前記四つのデオキシヌクレ オシド三リン酸(dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)若しくはプライマーとして作動 するオリゴヌクレオチドの伸長によってDNA鎖を生成する修飾ヌクレオシド三リ ン酸の存在下、または、前記四つのリボヌクレオシド三リン酸(ATP、CTP、GTP およびUTP)若しくは同 様にRNA鎖を生成する修飾ヌクレオシド三リン酸の存在下で行われる。 本発明の方法によって、特定の変異または対立遺伝子の存在を検出しようとす る場合、オリゴヌクレオチドプライマーの一つは、それぞれ異なる配列をもち異 なる方法で標識されたオリゴヌクレオチド断片群のセットから構成されていても よい。増幅生成物中の前記標識の存在によって、標的DNA配列と正確に相補的な オリゴヌクレオチド断片が検出されることになる。この場合、各オリゴヌクレオ チド断片は上記したように標識してもよい。有用性 第一の具体化 第一の具体化において、標的核酸は一本鎖として記述される。しかし、標的が 二本鎖ではあるが、プローブ/プライマーとのハイブリッド化の前に、その相補 鎖から単に分離される場合がこれに含まれることを理解すべきである。プライマ ー1および2、両者は実質上は標的核酸配列に相補的であり、二つのプライマー が標的核酸の鎖にハイブリッド化する場合、第一プライマーの5'末端が第二プ ライマーの3'末端に隣接するように、標的核酸の鎖の隣接した領域にハイブリ ッド化する。第一プライマーの3'末端は、実質上は標的核酸配列の5'末端に相 補的で、第二プライマーの5'末端は、実質上は標的核酸配列の3'末端に相補的 である。第一プライマーの5'末端は、二本鎖の複合体中に融合増幅生成物を作 製するために、リガーゼを用いて、第二プライマーの3'末端に連結される。融 合プライマーは標的核酸から解離される。 第三プライマーは実質上はすべてに、あるいは少なくとも第一プライマーの一 部と相補的で、標的核酸の5'末端と類似している。第三プライマーは、第一プ ライマーと十分に相補的であるべきで、その結果、用いられた条件下で、特異的 なハイブリッド化がおきる。第三プライマーは第一プライマーよりも小さく、あ るいは第一プライマーよりも大きく、そしてまた、実質上は第二プライマーの一 部と相補的であるべきである。第三プライマーは、融合増幅生成物にハイブリッ ド化し、実質上融合増幅生成物に相補的な伸長された増幅生成物を形成するため に、少なくとも四種の異なるヌクレオチド塩基の存在下で、ポリメラーゼにより 伸長される。これが第一サイクルの 内容である。 続いて二本鎖複合体は解離される。オリゴヌクレオチドプライマー(1および 2)は、標的核酸配列および第一サイクルの伸長増幅生成物にハイブリッド化す る。プライマー3は、融合増幅生成物にハイブリッド化する。伸長および連結は その前の通りおこなわれ、このプロセスが繰り返される。 第二プライマーの3'末端の第一プライマーの5'末端への連結が可能なまま、 ポリメラーゼによる第二プライマーの伸長を阻害するように、第二プライマーの 3'末端を修飾することが考えられる。その様な修飾は例えば、第二プライマー の3'末端にアラビノシルヌクレオチドを置くことである。シトシンアラビノシ ドを含むDNAオリゴマーの化学的合成法は当技術分野で知られている(Beardsley 、Nucl.Acid.Res.(1988)16:9165-9176)。そのような修飾は第一および第二プ ライマーの連結前に除去される必要はない。 これとは別に、ポリメラーゼがもつ5'から3'のエキソヌクレアーゼによるプ ライマーの加水分解を阻害するために第一プライマーの5'末端が修飾されるこ ともまた考えられる。その様な修飾は例えば、第一プライマーの5'末端の最後 のヌクレオチドの間にリン酸チオエート基を置くことである。プライマーを含む リン酸チオエートの化学的合成法は当技術分野で知られている(OttおよびEckst ein、Biochemistry、(1987)26:8237-8241)。そのような修飾は第一および第二 プライマーの連結前に除去される必要はない。 さらに、ジデオキシヌクレオチドまたはリン酸基をもつプライマーの3'末端 を修飾することにより、このプライマーの連結に影響を及ぼすことなしに、第一 プライマーの伸長が阻害されることが考えられる。この修飾を生産する方法は、 当技術分野で知られている(MarkiewiczおよびWyrzykiewicz、Nucl.Acid.Res. (1989)17:7149-7158)。 生成物の分離または精製、あるいは過剰試薬の除去をおこなうことなしに、こ のプロセスが連続的に行われることが見出された。したがって、これにより、単 一の反応容器(例えば、試験管)で、全体のプロセスがおこなわれることになる 。 一本鎖の変異は二本鎖の変異をより特殊化した形であることは理解されるべき で ある。標的核酸が二本鎖であるならば、第三プライマーのいくつかは第二相補鎖 にハイブリッド化し、第一および第二プライマーは第一鎖にハイブリッド化する 。第一鎖からの伸長および連結は上述のように進行する。第三プライマーのいく つかはまた、第二鎖に相補的な標的特異的な様式で伸長される。伸長された第三 プライマーおよび第二鎖の解離後、少なくとも第一および第二プライマーのいく つかは伸長した第三プライマーにハイブリッド化し、第三プライマーの少なくと もいくつかは再び第二鎖にハイブリッド化する。 第一および第二プライマーの連結および第三プライマーの伸長により増幅され た標的核酸を検出しようとする場合、これらのプライマーの一つまたはすべてが 、検出可能な増幅された標的核酸を示すために、上述のようなマーカーを用いて 、あるいは標識された塩基、または標識のために活性化された塩基の存在下で、 第三プライマーを伸長することにより標識される。 これとは別に、標的核酸が二本鎖の場合、両方の増幅された鎖は異なる検出マ ーカーを用いて標識される:第一鎖は特定のマーカーをもつ第三プライマーを標 識することにより標識され、第二鎖は第一および/または第二プライマーを標識 することにより標識される。 特定の点突然変異または対立遺伝子の存在を検出しようとする場合、オリゴヌ クレオチドの混合物を含む一つのプライマーが核酸の試料に添加される。それぞ れのオリゴヌクレオチドは、異なる、独立に検出可能なマーカーを用いて標識さ れ、その結果、特定の突然変異または対立遺伝子の存在に関する情報が単一の段 階で得られる。他のオリゴヌクレオチドは含まれず、標的配列に正確に相補的な オリゴヌクレオチドは増幅生成物に含まれ、どの標識が生成物に含まれているか を決定することにより、その存在が検出される。 増幅反応は、オリゴヌクレオチドプライマー:標的の比率が約107から103:1で 、さらに好ましくは、およそ104:1で、過剰のプライマーを用いて最適におこな われる。プライマーのモル濃度を調整することにより、プロセスの効率を最大に することが考えられる。 増幅に用いられる緩衝液は、好ましくはpH範囲がおよそ7.5から8.5であり、 さらに好ましくは、およそ8から8.5であり、最も好ましくは、約8.0である。第二の具体化 第二の具体化において、標的核酸は一本鎖として記述される。しかし、標的が 二本鎖ではあるが、プローブ/プライマーとのハイブリッド化の前に、その相補 鎖から単に分離される場合がこれに含まれることを理解すべきである。 標的核酸には二つのプライマーがハイブリッド化する。第一プライマーは実質 上は標的核酸配列の5'末端に相補的であり、第二プライマーは実質上は標的核 酸配列の3'末端に相補的である。プライマー(プライマー1および2)は、標 的核酸の鎖の領域にハイブリッド化し、その結果、二つのプライマーの標的核酸 の鎖へのハイブリッド化において、第一プライマーの5'末端は第二プライマー の3'末端からスペースが空けられる。プライマー間のスペースまたはギャップ の大きさは、第二プライマーを伸長するためのポリメラーゼまたは転写酵素の能 力により決定され、その結果、新規に添加される第二プライマーの3'末端は直 接的に第一プライマーの5'末端に隣接する。好ましくは、しかし必須ではない が、ギャップまたはスペースの大きさは十分に長く、そのため、第二プライマー を伸長するためのポリメラーゼまたは転写酵素によりギャップを「うめる」ため に、少なくとも四種の異なるヌクレオチドが必要である。 第二プライマーの3'末端は、四種のヌクレオチド塩基の存在下で、ポリメラ ーゼまたは転写酵素により伸長される。第一プライマーの5'末端は、標的核酸 および伸長された融合プライマーからなる二本鎖の複合体を形成するために、新 規の第二伸長されたプライマーの3'末端に連結される。 二本鎖複合体は解離し、第三プライマーは伸長した融合プライマーにハイブリ ッド化する。第三プライマーは実質上、第一プライマーのすべてあるいは一部に 相補的で、標的核酸配列の5'末端に類似している。第三プライマーの3'末端は 二本鎖複合体を形成し、サイクルを完了するために、ポリメラーゼまたは転写酵 素により伸長される。二本鎖複合体は解離され、標的核酸が増幅されるまで、サ イクルが繰り返される。標的配列が図12に示されるように二本鎖核酸の一部であ る場合、存在する第三プラ イマーのいくつかは標的配列に相補的な第二鎖にハイブリッド化し、増幅生成物 を形成するために伸長されることが理解されよう。 このプロセスは生成物の分離または精製、あるいは過剰な試薬の除去をせずに 、連続的におこなわれることが考えられる。したがって、単一の反応容器(例え ば、試験管)で、全体のプロセスがおこなわれることになる。さらに、プライマ ー間のギャップは上述のようにいろいろな大きさであるので、方法は特定のDNA 配列に限定されず、第三プライマーの伸長は四種のヌクレオチドの存在下で進行 する。 一本鎖の変異は二本鎖の変異のより特殊化された場合であることを理解するべ きである。その二本鎖には四種のプライマーが存在し、第一と第二プライマーは 実質上標的核酸の第一鎖に相補的であり、第三と第四プライマーは実質上標的核 酸の第二鎖に相補的である。第三プライマーは実質上第一プライマーの少なくと も一部に相補的であり、第四プライマーは実質上第二プライマーの少なくとも一 部に相補的である。第三および第四プライマーの伸長および連結は、上述のよう に第一および第二プライマーと同様におこなわれる。第三および第四プライマー の少なくともいくつかは伸長した融合プライマー(第一および第二プライマー) にハイブリッド化することを理解せねばならない。第三プライマーはその後伸長 され、第四プライマーとの連結がおきる。 第一プライマーの5'末端(および第四プライマーの5'末端、そこでは核酸は 二本鎖である)は、ポリメラーゼがもつ5'から3'へのエキソヌクレアーゼによ るプライマーの加水分解を阻害するために修飾されることが考えられる。その様 な修飾は例えば、第一または第四プライマーの5'末端の最後のヌクレオチドの 間に、リン酸チオール基を付けることである。リン酸チオエート基を含むプライ マーの化学的合成法は当技術分野では知られている(OttおよびEckstein、Bioch emistry、(1987)26:8237-8241)。その様な修飾は、第一および第二プライマー の連結の前に除去される必要はない。 本発明の「ギャップをうめる」具体化に関して、ある種のDNAポリメラーゼが 、DNAの重合に伴う鎖置換活性を有していることは認識されるべきである。伸長 していないプライマーを置換するので、この活性を減少または消失させることが 好ましい。 例えば、図3に示されるように、この活性が減少または消失しない限り、オリゴ 2またはオリゴ3を伸長しても、それぞれオリゴ1またはオリゴ4の置換は生じ ない。 鎖置換活性はDNAポリメラーゼのプロセシビティに関連する。DNAポリメラーゼ のプロセシビティは、酵素の結合という事象あたりの添加したヌクレオチド残基 数として定義される。高度のプロセシビティをもつDNAポリメラーゼは、強度の 鎖置換活性を示す。酵素のプロセシビティは、1)塩濃度、2)ヌクレオチド濃度 、および3)二価陽イオンのような因子に影響される。我々は次のことを見出し た: 1)プライマーの伸長の際の塩濃度を増加すると、プロセシビティは低下し、 それにより片方のオリゴの置換は減少する。これは伸長生成物の連結を促進する 。 2)伸長しないオリゴ(図3のオリゴ1および4)の5'末端の残基のヌクレ オチド濃度を減少することにより、プライマー伸長の際の限定されたヌクレオチ ドの取り込みの前にDNAポリメラーゼが停止する。プライマ−1の5'末端での停 止により、DNAリガーゼがギャップをうめる時間が延びる。 3)伸長するオリゴの3'末端に伸長することができないヌクレオチドのアラ ビノシル誘導体をおくことにより、DNAポリメラーゼによるプライマー2の伸長 およびプライマー1の置換の両者を阻害することができる。これはプライマー1 およびプライマー2が隣接位置にある「ギャップのない」場合に役立つ。 さらに、第一および第四プライマーの伸長が、ジデオキシヌクレオチドまたは リン酸基でプライマーの3'末端を修飾することにより、これらのプライマーの 連結に影響することなしに阻害されることが考えられる。この修飾をつくる方法 は、当技術分野で知られている(MarkiewiczおよびWyrzykiewicz、Nucl.Acid. Res.(1989)17:7149-7158)。 増幅した標的核酸を検出しようとする場合、増幅した鎖が検出できるように、 上述のようにこれらのプライマーの一つまたはすべてが標識される。これとは別 に、標識された塩基または標識のために活性化される塩基の存在下で、第二また は第三プライマーの伸長をおこなうことにより、鎖が標識される。 特定の配列の存在を検出するために、一つのプライマーがオリゴヌクレオチド の混合物からなる場合、それぞれのオリゴヌクレオチドは異なる、独立に検出可 能なマー カーで標識され、その結果、それぞれの変異に関する情報が単一の段階で得られ る。 増幅反応は最適には、オリゴヌクレオチドプライマー:標的の比率がおよそ107 から103:1、より好ましくは、およそ104:1で、プライマー過剰の状態でおこなわ れる。プライマーのモル数を調整することにより、プロセスの効果を最大にでき ることが考えられる。 増幅に用いられた緩衝液は、好ましくはpHの範囲がおよそ7.5から8.5で、よ り好ましくは、およそ8から8.5、最も好ましくは、およそ8.0である。 標的核酸が二本鎖であるならば、鎖は分離され、その結果、それらは個々に用 いられる。この分離は、それぞれは当技術分野でよく知られている、物理的、化 学的あるいは酵素的手法を含むいずれかの適当な変性方法によりおこなわれる。 上記具体化のいずれにおいても、増幅反応は一連の段階を含む。反応は、二段 階プロセス[すなわち、1)ハイブリッド化/伸長/連結とそれに続く2)変性]ま たは三段階プロセス[1)ハイブリッド化;2)伸長/連結および3)変性]のいず れかである。これらの段階は手動でも行われるが、好ましくは、自動thermal cy derでおこなわれる。 ハイブリッド化は一般的に、およそ50から75℃の温度で、0.5から2分間、よ り好ましくは、60から70Cで、1から1.5分間、さらに最も好ましくは、およそ6 3から68℃で、およそ1分間おこなわれる。伸長/連結またはハイブリッド化/伸 長/連結の段階は一般的に、およそ60から80℃の温度で、0.5から5分間、より好 ましくは、68から78℃で、2から4分間おこなわれる。 好ましい酵素的連結段階を可能にする条件および試薬は一般的に、当業者に知 られており、用いられたリガーゼの種類に直接的に依存する。「連結酵素」は、 T4リガーゼを含む核酸配列を連結する、当技術分野で知られているどの酵素でも よいが、AMPLIGASE(Epicentre Technologies、Madison、Wisconsin)、Taqリガ ーゼ(New England Biolabs、Bevedy、Massachusetts)およびPfuリガーゼ(Str atagene、La Jolla、Califomia)のような、およそ0から95℃の温度で安定なリ ガーゼが好ましい。熱安定性リガーゼがない場合、リガーゼはサイクルが繰り返 されるごとに添加されねばならない。少なくとも約5単位の連結酵素/ピコモル のオリゴヌクレオチドが用いられる。1単位は、合訃50μl中、45℃で、15分間 に、 1μgのBstEIIで消化したバクテリオフアージλのDNAのcos部位の50%の連結を 触媒するために必要な量として定義される。 「ポリメラーゼ」は、大腸菌DNAポリメラーゼI、大腸菌DNAポリメラーゼIの Klenow断片、AmpliTaqDNAポリメラーゼStoffel断片、T4DNAポリメラーゼ、RNAポ リメラーゼあるいは逆転写酵素を含む、RNAまたはDNA鎖を重合できるいずれかの 酵素である。一般にプライマーは、標的に依存した方法で、例えば、プライマー がハイブリッド化する核酸配列に相補的に核酸鎖が形成されるような条件下で、 ポリメラーゼにより伸長される。重合酵素は、TaqDNAポリメラーゼ(Perkin-Elm er、Norwalk、Connecticut)のように、およそ0から95℃の温度で安定であるこ とが好ましい。熱安定性ポリメラーゼがない場合、ポリメラーゼはサイクルが繰 り返されるごとに添加されねばならない。オリゴヌクレオチド1ピコモルあたり 少なくとも約0.5単位の重合酵素(製造者の定義による)が用いられる。 ポリメラーゼまたは転写酵素によるプライマーの伸長は5'から3'の方向へ進 み、反応系に、適当量の少なくとも四種のヌクレオチド塩基の添加が必要である 。 プライマーの伸長後、核酸鎖を分離する必要がある。鎖の分離は、よく知られ た物理的、化学的あるいは酵素的手法を含むいずれかの適当な変性方法によりお こなわれる。例えば、核酸の鎖を分離する一つの物理的方法には、完全に変性す るまで核酸を熱処理することが含まれる。典型的な熱変性は一般に、およそ85か ら110℃の温度で、より好ましくは、90から100℃で、最も好ましくは、およそ92 から96℃で、少なくとも約0.5分間おこなわれる。異なるオリゴヌクレオチドプ ライマーで得られる結果を最適化するために、温度および時間を修正する方法を 当業者は理解している。それとは別に、変性は当技術分野で知られている別の方 法によりおこなわれる。そのような方法の一つは、ヘリカーゼのような核酸-巻 き戻し酵素の導入によるものである。 ホルムアミド、EDTAのような高パーセンテージの変性剤を含む緩衝液を用いる 、または凍結によるような当技術分野で知られているいずれかの方法により反応 を停止する。その後、生成物はなんらかの方法で解析されるが、ポリアクリルア ミドゲルによる電気泳動が好ましい。好ましくは、二次構造を解消するために、 ゲルに充填す る前に、試料は煮沸される。ゲルは乾燥され、オリゴヌクレオチドまたは増幅鎖 が放射活性をもつヌクレオチドを含む場合、オートラジオグラム用フィルムまた はphosphorスクリーンの前におかれる。ゲルはまた、ブロットされ、増幅した領 域に特異的なプローブで探索される。 プライマーは当技術分野で知られているいずれかの方法で検出可能なマーカー を用いて標識される。プライマーを標識する好ましい方法は末端標識によるもの である。31P原子を32Pをもつリン酸基に置換することにより、化学合成中にプ ライマーが標識される。置換されたヌクレオチドは直接的に標識される、あるい は標識を付加するためのリンカーアームを含む、または標識結合分子が結合する ハプテンまたは他の分子に付着している(Boehringer Mannheim、Indianapolis 、Indiana)。適当な直接的な標識には、32P、3Hおよび35Sのような放射活性 標識およびフルオレセイン、テキサスレッド、AMCAブルー、ルシファーイエロー 、ローダミンなどのような蛍光マーカー、可視光で検出可能なシアニン染料、酵 素などのような非放射活性標識が含まれる。 蛍光マーカーは別法としては、活性化されたリンカー部位をもつヌクレオチド につけられる。プライマーは、上に開示した方法により、すなわち、ハプテンま たはビオチンあるいはジゴキシゲニンのような他の分子に共有結合したヌクレオ チドを取り込み、ハプテンまたは他の分子に結合した標識抗体を用いた、あるい はビオチンの場合、検出可能な標識に結合したアビジンを用いたサンドイッチハ イブリッド化をおこなうことにより、間接的に標識される。抗体およびアビジン は、これらを検出可能にするために、蛍光マーカー、またはアルカリホスファタ ーゼあるいは西洋ワサビのパーオキシダーゼのような酵素マーカーを結合される 。結合アビジンおよび抗体はVector Laboratories(Burlingame、Califomia)お よびBoehringer Mannheim(Indianapolis、Indiana)のような会社から商業的に 入手可能である。 酵素に対する基質および/または触媒を供給することにより、酵素を比色反応 により検出できる。各種の触媒存在下で、異なる色が反応により生産され、これ らの色は複数のプローブを別々に検出するために可視化される。当技術分野で知 られている基質および触媒が用いられる。アルカリホスファターゼの好ましい触 媒には、5-ブロモ-4- クロロ-3-インドリルリン酸(BCIP)およびニトロブルーテトラゾリウム(NBT )が含まれる。西洋ワサビのパーオキシダーゼの好ましい基質は、ジアミノベン ゾエート(DAB)である。 以下の例は、本発明の好ましい具体化をより十分に示すために述べられている 。これらは、しかしながら、発明の幅広い範囲を限定するものとして解釈される ものではない。略語: ATP アデノシン三リン酸 dATP デオキシアデノシン三リン酸 CTP シチジン三リン酸 dCTP デオキシシチジン三リン酸 GTP グアノシン三リン酸 dGTP デオキシグアノシン三リン酸 dTTP チミジン三リン酸 UTP ウリジン三リン酸 NTP ヌクレオシド三リン酸 nmole(nM) ナノモル pmole(pM) ピコモル mmole(mM) ミリモル (μM) マイクロモル ng ナノグラム μg マイクログラム bis ビスアクリルアミド(N,N'-メチレンビスアクリルアミド) 5' ペントースの5'位 3' ペントースの3'位 例1 標的DNAの調製 多剤耐性遺伝子(MDR-1)の889塩基対領域(図4、配列ID NO:1)がシステム の標的DNAとして選択された。MDR-1遺伝子はAmerican Type Culture Collection 、ATCC No.65704から得られる。標的DNAは、遺伝子の既知の配列に基づく を用いた標準的なポリメラーゼ連鎖反応により調製された。PCR反応混合物は、 1mM TrisHCl(pH8.4)、5mM KCl、1.2mM MgCl2、それぞれ0.8mMのdNTP、1μ MのプライマーA、1μMのプライマーB、1ngの鋳型DNA、2.5単位のAmpliTaq TMDNAポリメラーゼ(Perkin Elmer Cetus、Norwalk、Connecticut)を含む。反 応混合物は94℃で6分間熱処理され、以下のサイクルが30回おこなわれた:94℃ 、1分間、65℃、45秒間、72℃、3分間。最後の重合は72℃で、10分間おこなわ れた。 酵素に推薦される条件下で、40単位のRsaI制限エンドヌクレアーゼを用いて、 20μgのDNAが37℃で2時間消化された。反応混合物は、DNAが完全に消化された かを確認するために、その一部がアガロースゲル上で泳動された。DNAはその後 連続的に、等量のフェノール、フェノール-クロロホルム(1:1)およびクロロホ ルムで抽出され、さらに二倍量のエタノールで沈殿された。DNAペレットは脱イ オン水に懸濁され、260nmでの吸光度を測定することにより、その濃度が定量さ れた。 例2 オリゴヌクレオチドの調製 デオキシヌクレオチドオリゴマーは、β-シアノエチルホスフオアミダイト法 を用いて、Milligen/Biosearch Cydone Plus DNA合成機(Millipore、Bedford、 Massachusetts)により合成された。オリゴヌクレオチド合成のための試薬はす べてMillipore(Bedford、Massachusetts)から入手した。 以下の配列をもつオリゴヌクレオチドが合成された: 特異的な配列が合成された後、支持体からオリゴヌクレオチドを切断するため に、水酸化アンモニウムによる60分室温処理がおこなわれた。保護基を除去する ために、オリゴヌクレオチドが水酸化アンモニウムとともに、55℃で一晩インキ ュベートされた。水酸化アンモニウムをSpeedvac Concentrator[Savant Instru ments,Inc.、Farmingdale、New York]により蒸発乾固させた。オリゴヌクレオ チドを脱イオン水に懸濁し、等量の水飽和したN-ブタノールで、3回抽出をお こなった。残存する微量のN-ブタノールは、Speedvac Concentratorを用いた蒸 発により除去された。オリゴヌクレオヂドの濃度は、分光光度計で260nmの吸光 度を測定することにより定量された。 例3 オリゴヌクレオヂドのリン酸化 それぞれのオリゴヌクレオチドの5'末端が、ATPおよびT4ポリヌクレオチドキ ナーゼを用いてリン酸化された。反応混合物(100μl)には、それぞれのオリ ゴヌクレオチドを2ナノモル、50mM TrisHClpH7.6、10mM MgCl2、5mM DTT、0.1 mM塩酸スペルミジン、0.1mM EDTA、1mM ATPおよび50単位のT4ポリヌクレオチド キナーゼ(GIBCO BRL、Gaithersburg、MaTyland)が含まれる。37℃で1時間後 、酵素は65℃、10分間の熱処理により不活化された。 例4 オリゴヌクレオチドの32P標識 オリゴヌクレオチド(20ピコモル)は、その5'末端が32Pを用いて、60μl の50mM TrisHClpH7.6、10mM MgCl2、5mM DTT、0.1mM塩酸スペルミジン、 0.1mM EDTAおよび200μCiの[γ-32P]ATP(3000Ci/mmole=67pmoleのATP;Dupont のNEN Research Products部門、Boston、Massachusetts)中で標識された。反応 を20単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼ(GIBCO BRL,Gaithersburg、Maryland )を添加することにより開始し、37℃で、1時間インキユベートした。T4ポリヌ クレオチドキナーゼは、65℃で、10分間の熱処理により不活化された。 例5 DNAの増幅 終濃度0.2μMのオリゴヌクレオチド1、2および3が、20μlの25mMTrisHCl pH8.0、10mM KCl、2mM MgCl2、10mM DTT、2mM NAD+および50μMのdATP、dGT P、dCTPおよびdTTP中で、標的DNAの存在または非存在下でインキュベートされた 。dNTPの保存溶液は-20℃で保存された。 三つの異なる実験がおこなわれた。それぞれの場合において、一つのオリゴヌ クレオチドのみが標識された。15単位のTaqリガーゼ(New England Biolabs、Be verly、Massachusetts)および1単位のAmplitaqTMDNAポリメラーゼ(PerkinElm er、Norwalk、Connecticut)が添加され、その反応液にミネラルオイルが1滴重 層された。単一の反応容器で、EricompTMThermal Cycler(Ericomp Incorporati on、SanDiego、California)を用いて、反応は94℃で、6分間おこなわれた。反 応液は94℃で1分間、および65℃で4分間インキュベートされ、このサイクルが 30回繰り返された。 生成物の形成は、それぞれの32P標識されたオリゴヌクレオチドを用いて独立 に追跡された。反応を13μlの停止液(95%ホルムアミド、20mM EDTA、0.05% ブロモフエノールブルー、0.05%キシレンシアノールFF)を添加することにより 停止させた。電気泳動により解析するまで、試料を-20℃で保存した。 例6 増幅生成物の分離 増幅反応の生成物は、100mMトリスホウ酸pH8.3、2mM EDTAに8M尿素 を含む8%ポリアクリルアミドゲル(アクリルアミド:ビス;19:1)で分離された 。BRLシーケンシングゲル装置モデルS2(BRL、Gaithersburg、Maryland)がゲル を泳動するために用いられた。 試料(4μl)は、ゲルに充填される前に煮沸することにより変性された。電 気泳動は、60ワット一定で、2時間おこなわれた。ゲルを乾燥し、Phospho Scre enTM(Molecular Dynamics、Sunnyvale、Califomia)に露光され、Phosphor Ima gerTM(Molecular Dynamics、Sunnyvale、Califomia)で解析された。 図2は、例5に記述された方法により増幅された試料のPhosphor Imagerスキ ャンからの出力である。レーン1では、反応液は標識したオリゴ1および未標識 のオリゴ2および3を含む。レーン2では、反応液はレーン1と同一で、そこに 標的DNAを添加したものである。増幅したDNAバンドは矢印で示されている。レー ン3では、反応液は標識したオリゴ2および未標識のオリゴ1および3を含む。 レーン4では、反応液はレーン3と同一で、そこに標的DNAを添加したものであ る。レーン5では、反応液は未標識のオリゴ1と2および標識したオリゴ3を含 む。レーン6では、反応液はレーン5と同一で、そこに標的DNAを添加したもの である。標的DNAなしでは増幅はおきず、増幅はいずれのオリゴヌクレオチドを 標識しても検出されることがわかる。 例7 具体化2 デオキシヌクレオチドは、例2に記述されたように、β-シアノエチルホスフ オアミダイト法を用いて、Milligen/Biosearch Cydone PlusTMDNA合成機(Milli pore、Bedford、Massachusetts)により合成された。オリゴヌクレオチド1およ び3の合成はすでに例2に記述されている。 以下の配列をもつオリゴヌクレオチドが合成された: オリゴヌクレオチドは、例3に記述されているように、ATPおよびT4ポリヌク レオヂドキナーゼを用いて、5'末端がリン酸化されるか、例4に記述されてい るように、5'末端が32Pで標識される。 標的DNAは例1に記述されているように調製された。 終濃度0.2μMのリン酸化オリゴヌクレオチドが、20μlの25mM TrisHClpH8.0 、10mM KCl、2mM MgCl2、10mM DTT、2mM NAD+およびそれぞれ50μMのdATP、 dCTP、dGTPおよびdTTP中で、標的DNA(0.5fmole=3x108分子)存在下でインキュ ベートされる。dNTPの保存溶液は-20℃で保存される。 15単位のTaqリガーゼ(New England Biolabs、Bevedy、Massachusetts)およ び1単位のAmplitaqTM DNAポリメラーゼ(Perkin-Elmer、Norwalk、Connecticut )が添加され、反応液に1滴のミネラル油が重層された。反応は、単一の反応容 器で、Ericomp Thermal CyderTM(Ericomp Incorporation、SanDiego、Califoni a)を用いて、94℃で、6分間おこなわれる。その後、反応液は94℃、1分間お よび65℃、4分間インキュベートされ、このサイクルが30回繰り返される。 13μlの停止溶液(95%v/vホルムアミド、20mM EDTA、0.05%w/vブロモフエ ノールブルー、0.05%キシレンシアノールFF)を添加することにより反応を停止 した。試料は電気泳動により解析するまで、-20℃で保存する。 増幅反応の生成物は例6に記述されているように分離される。 例8 本例は、第一と第二プライマーの間にギャップをもつ三種のプライマーを用い た本発明の図12の具体化を示すものである。 デオキシヌクレオチドは、例2に記述されたように、β-シアノエチルホスフ ォアミダイト法を用いて、Milligen/Biosearch Cydone PlusTMDNA合成機(Milli pore、Bedford、Massachusetts)により合成された。以下の配列をもつオリゴヌ クレオチドが合成された: M13mp18フアージの一本鎖および二本鎖DNAをNew England Biolabs(Bevedy、 Massachusetts)より入手し、本例の標的として使用した。その配列はよく知ら れており、ヌクレオチド6201から6340の関連する部分は次のとおりである(配列 ID NO:12): オリゴ5はヌクレオチド6311から6334に相補的である;オリゴ6はヌクレオチド 6205から6231に相補的である。終濃度0.25μMのオリゴ5と7、および終濃度0. 5μMのリン酸化したオリゴ6を20μlの50mM TrisHCl pH8.0、10mM DTT、2mM N AD、10mM KCl、4mM MgCl2、20μMのdATP、dGTP、dTTPおよび5μMのdCTP中で 、M13mp18二本鎖DNA(2.5x10-13Mで存在)存在下でインキュベートした。三つ の異なるセットのアッセイが設定された。それぞれの場合、5'-32P標識のオリゴ ヌクレオチドが一種類のみ添加された。それゆえ、第一の場合、オリゴ5のみが 標識された。第二の場合、オリゴ6のみが標識された。第三の場合、オリゴ7の みが標識された。さらに、それぞれのアッセイについて、標的DNAがないことを 除いて、同一の試薬を用いて陰性の対照実験がおこなわれた。5単位のAmpliTaq Stoffel断片および30単位のTaqリガーゼが添加された。反応チューブをGeneAmpTM PCR system 9600 thermal cycler(Perkin Elmer Cetus)を用いて、94℃で2 分間(1サイクル)、その後94℃で1分間および55℃で2.5分間(30サイクル) インキュベートした。 停止溶液(95%ホルムアミド、20mM EDTA、0.05%ブロモフェノールブルー、0 .05%キシレンシアノールFF)を添加することにより反応を停止した。増幅反応 の生成物を8%ポリアクリルアミド変性ゲルで解析した。その結果が図5に示さ れており、これは本例で増幅された試料のPhosphor Imagerスキャンの出力であ る。レーン1では、反応液は32P標識したオリゴ5および未標識のオリゴ6およ び7 を含む。レーン2では、反応液はレーン1と同一で、そこに標的DNAを添加した ものである。増幅したDNAバンドは矢印で示されている。レーン3では、反応液 は32P標識したオリゴ6および未標識のオリゴ5および7を含む。レーン4では 、反応液はレーン3と同一で、そこに標的DNAを添加したものである。レーン5 では、反応液は32P標識したオリゴ7および未標識のオリゴ5および6を含む。 レーン6では、反応液はレーン5と同一で、そこに標的DNAを添加したものであ る。標的DNAなしでは増幅はおきず、増幅生成物は三つのうちのいずれのオリゴ ヌクレオチドを標識しても検出されることがわかる。 例9 本例は、四種のプライマーを用い、そのうちの二種が伸長されるような本発明 の図3の具体化を示すものである。 デオキシヌクレオチドは、例2に記述されたように、β-シアノエチルホスフ ォアミダイト法を用いて、Milligen/Biosearch Cydone PlusTMDNA合成機(Milli pore、Bedford、Massachusetts)により合成された。オリゴヌクレオチド5、6 および7の合成はすでに例8に記述されている。以下の配列をもつオリゴヌクレ オチドが合成された: 終濃度0.025μMのオリゴ5と7(それぞれ第二および第三プライマー)、お よび終濃度0.05μMのリン酸化したオリゴ6および8(それぞれ第一および第四 プライマー)を20μlの50mM TrisClpH8.0、10mM DTT、2mM NAD、10mMKCl、4m M MgCl2、20μMのdATP、dGTP、dTTPおよび5μMのdCTP中で、M13mp18ファー ジの二本鎖DNA存在下でインキュベートした。四つの異なるセットのアッセイが 設定された。それぞれの場合、5'-32P標識のオリゴヌクレオチドが一種類のみ添 加された。さらに、それぞれのアッセイについて、標的DNAがないことを除いて 、同一の試薬を用いて陰性の対照実験がおこなわれた。5単位のAmpliTaq Stoff el断片および30単位のTaqリガーゼが添加された。反応チューブ をGeneAmpTMPCR system 9600 thermal cycler(Perkin Elmer Cetus)を用いて 、94℃で2分間(1サイクル)、その後94℃で1分間および55℃で2.5分間(30 サイクル)インキュベートした。 例8のように、停止溶液を添加することにより反応を停止した。増幅反応の生 成物を8%ポリアクリルアミド変性ゲルで解析した。その結果が図6に示されて おり、これは本例で増幅された試料のPhosphor Imagerスキャンの出力である。 レーン1では、反応液は32P標識したオリゴ5および未標識のオリゴ6、7およ び8を含む。レーン2では、反応液はレーン1と同一で、そこに標的DNAを添加 したものである。増幅したDNAバンドは矢印で示されている。レーン3では、反 応液は32P標識したオリゴ6および未標識のオリゴ5、7および8を含む。レー ン4では、反応液はレーン3と同一で、そこに標的DNAを添加したものである。 レーン5では、反応液は32P標識したオリゴ7および未標識のオリゴ5、6およ び8を含む。レーン6では、反応液はレーン5と同一で、そこに標的DNAを添加 したものである。レーン7では、反応液は32P標識したオリゴ8および未標識の オリゴ5、6および7を含む。レーン8では、反応液はレーン7と同一で、そこ に標的DNAを添加したものである。標的DNAなしでは増幅はおきず、増幅はいずれ のオリゴヌクレオチドを標識しても検出されることがわかる。 例10 本例は、塩濃度を増加し、ヌクレオチド濃度を減少することが、DNAポリメラ ーゼによる鎖の置換活性を減少し、DNAリガーゼによる連結を促進することを示 すものである。M13mp18一本鎖DNAにアニールした5'-32P末端標識したプライマ ー(例8のオリゴ5)の伸長は、オリゴ5の79ヌクレオチド下流にアニールした 別のプライマー(例8のオリゴ6)の存在下でモニターされた。DNAポリメラー ゼによるブロッキングプライマー(オリゴ6)の伸長は、3'末端にNH2-基を導 入することにより阻害された。 アッセイ条件下で、オリゴ5はオリゴ6の5'末端に達するまで、DNAポリメラ ーゼにより伸長された。伸長生成物はしばらくの間蓄積し、伸長はブロッキング プ ライマー(オリゴ6)を越えて継続する。アッセイ中にDNAリガーゼが存在する と、オリゴ6の5'末端の伸長生成物は、オリゴ5に連結するのに十分長く蓄積 される。A.DNAポリメラーゼによる鎖置換のアッセイ条件 5'-32P末端標識したプライマー(オリゴ5)(15nM)およびブロッキングプラ イマー(オリゴ6)(300nM)が、M13mp18ファージ一本鎖DNA(26nM)に同時に アニールされた。アニーリングは10mM TrisClpH7.5、10mM MgCl2および50mMNaCl 中で、95℃で3分間熱処理し、室温まで徐冷することによりおこなわれた。 AmpliTaq DNAポリメラーゼによる鎖置換は、OCR緩衝液(50mM TrisHClpH8.0、 10mM DTT、2mM NAD)、100mM KCl、2mM MgCl2、25単位/mlのAmpliTaqDNAポリメ ラーゼおよび下述のような適当な濃度のデオキシヌクレオチド三リン酸中で、プ ライマー鋳型複合体を10倍に希釈することによりアッセイされた。AmpliTaqDNA ポリメラーゼStoffel断片を用いたアッセイは、10mM KClおよび50単位/mlの酵素 であることを除いて、同一条件でおこなわれた。反応は55℃でインキュベートさ れ、その一部が30秒、1分、2分後にサンプリングされた。停止液が添加され、 試料は8%ポリアクリルアミド変性ゲルで解析された。B.DNAリガーゼ存在下でのDNAポリメラーゼによる鎖置換のアッセイ条件 ブロッキングプライマーの5'末端がリン酸化され、1500単位/mlのTaqリガー ゼ(New England Biolabs)が添加されたことを除いて、上述のAと同様にアッ セイがおこなわれた。アッセイAおよびB両者の結果は図7から10に示されてい る。 図7は、100mM KCl存在下での、AmpliTaqDNAポリメラーゼによる鎖の置換を示 す。レーンは次の通りである: レーンA1-A3: 20μMの四種すべてのdNTP レーンB1-B3: 20μMのdA、dG、dTおよび4μMのdC レーンC1-C3: 20μMのdA、dG、dTおよび2μMのdC レーンD1-D3: 20μMのdA、dG、dTおよび1μMのdC レーンA、C、G、Tはオリゴ5プライマーおよびM13mp18ファージDNAの ジデオキシシーケンシングパターンを示す。矢印はブロッキングプライマー(オ リゴ6)の5'末端が結合する位置を示す。レーン1、2、3はそれぞれ、30秒 、1分、2分の時間点である。 図8は、10mM KCl存在下での、AmpliTaq Stoffel断片DNAポリメラーゼによる 鎖の置換を示す。レーンは次の通りである: レーンA1-A3: 20μMの四種すべてのdNTP レーンB1-B3: 20μMのdA、dG、dTおよび10μMのdC レーンC1-C3: 20μMのdA、dG、dTおよび5μMのdC レーンA、C、G、Tはオリゴ5プライマーおよびM13mp18ファージDNAのジ デオキシシーケンシングパターンを示す。矢印はブロッキングプライマー(オリ ゴ6)の5'末端が結合する位置を示す。レーン1、2、3はそれぞれ、30秒、 1分、2分の時間点である。 図9は、100mM KClおよびTaqリガーゼ存在下での、AmpliTaq DNAポリメラーゼ による鎖の置換を示す。レーンは次の通りである: レーンA1-A3;B1-B3: 20μMの四種すべてのdNTP レーンC1-C3;D1-D3: 20μMのdA、dG、dTおよび4μMのdC レーンE1-E3;F1-F3: 20μMのdA、dG、dTおよび2μMのdC レーンB1-B3、D1-D3およびF1-F3はリガーゼなし。 レーンA、C、G、Tはオリゴ5プライマーおよびM13mp18ファージDNAのジ デオキシシーケンシングパターンを示す。矢印は伸長プライマー(オリゴ5)お よびオリゴ6の連結により形成された生成物の位置を示す。レーン1、2、3は それぞれ、30秒、1分、2分の時間点である。 図10は、10mM KClおよびTaqリガーゼ存在下での、AmpliTaq Stoffel断片DNAポ リメラーゼによる鎖の置換を示す。レーンは次の通りである: レーンA1-A3;B1-B3: 20μMの四種すべてのdNTP レーンC1-C3;D1-D3: 20μMのdA、dG、dTおよび10μMのdC レーンB1-B3およびD1-D3はリガーゼなし。 レーンA、C、G、Tはオリゴ5プライマーおよびM13mp18ファージDNAの ジデオキシシーケンシングパターンを示す。矢印は伸長プライマー(オリゴ5) およびオリゴ6の連結により形成された生成物の位置を示す。レーン1、2、3 はそれぞれ、30秒、1分、2分の時間点である。 図7から10から、高塩濃度を用い、オリゴ6の5'末端のヌクレオチド濃度( この特定の例では、dCTP)を減少することにより、オリゴ5はオリゴ6の5'末 端に達するまで、DNAポリメラーゼにより伸長されることは明らかである。伸長 生成物は、DNAリガーゼによりオリゴ6に連結されるのに十分の長さの時間蓄積 される。AmpliTaqポリメラーゼは、Stoffel断片よりも約10倍プロセッシブであ る。それゆえ、Stoffel断片と比較して類似した程度のプロセッシビティを達成 するためには、より高い塩濃度およびより低いdCTP濃度が必要とされる。 例11 本例は三種のプライマーを用い、そこにギャップをもたない本発明の第1図の 具体化を示す。 デオキシヌクレオチドは例2に述べられたように、β-シアノエチルホスフォ アミダイド法を用いて、Milligen/Biosearch Cydone PlusTM DNA合成機(Millip ore、Bedford、Massachusetts)により合成される。オリゴヌクレオチド3の合 成についてはすでに例2に記述された。次の配列をもつオリゴヌクレオチドが合 成される: 終濃度0.025μMのオリゴヌクレオチド3および10と終濃度0.05μMの5'末端を リン酸化したオリゴヌクレオチド9が、50mM Tris HClpH8.0、10mM DTT、2mM NA D、10mM KCI、4mM MgCl2、20μMのdATP、dCTP、dGTP、dTTPを含む20μl中で、 標的DNA(5x10-12M、RsaI消化のMDR-1 DNA)存在下でインキュベートされた。 三種の異なるセットのアッセイが設定された。それぞれについて、一つの5'末 端を32Pで標識したオリゴヌクレオチドのみが添加された。それゆえ、第一の場 合、オリゴ9のみが標識された。第二の場合には、オリゴ10のみ が標識された。第三の場合には、オリゴ3のみが標識された。さらに、それぞれ のアッセイについて、標的DNAがないことを除いて、同一試薬を用いて、陰性対 照実験がおこなわれた。5単位のAmliTaq Stoffel断片および30単位のTaqリガー ゼが添加された。反応チューブはGeneAmpTMPCR system 9600 thermal cyder(Pe rkin Elmer Cetus)中で、94℃で2分間(1サイクル)および94℃で1分間およ び55℃で2.5分間(30サイクル)インキュベートされた。 反応は例5のように、停止液を添加することにより停止された。増幅反応生成 物は、8%ポリアクリルアミド変性ゲル上で解析された。結果は図11に示されて おり、これは本例において増幅された試料のPhosphor Imagerスキャンの出力で ある。レーン1では、反応液は32P-標識されたオリゴ9および未標識のオリゴ 3および10を含む。レーン2では、反応液はレーン1と同一で、標的DNAを添加 したものである。増幅したDNAのバンドは矢印で示されている。レーン3では、 反応液は32P-標識されたオリゴ10および未標識のオリゴ3および9を含む。レ ーン4では、反応液はレーン3と同一で、標的DNAを添加したものである。レー ン5では、反応液は32P-標識されたオリゴ3および未標識のオリゴ9および10 を含む。レーン6では、反応液はレーン5と同一で、標的DNAを添加したもので ある。増幅は標的DNAなしでは起きず、増幅生成物は三種のオリゴヌクレオチド のいずれの一つを標識しても検出できることがわかる。オリゴ10の3'末端にあ るaraCはオリゴ9の5'末端に連結される。 本発明の好ましい具体例のみが特に示され、記述されているが、本発明の多く の修正および変形は、本発明の精神および意図から離れることなしに、上記の内 容および添付される請求の範囲内で可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,BR,CA,CZ,F I,JP,KR,NO,RU,SK,UA (72)発明者 バートネイガー サティシュ ケイ. アメリカ合衆国 20878 メリーランド州、 ゲイサースバーグ、ノーウィッチ コート 21 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.核酸または核酸混合物に含まれている標的核酸配列を酵素的に増幅する方法 であって、 a)標的核酸配列を選択する工程、 b)標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその3'末端が 第一プライマーの5'末端に隣接している第二プライマー、および標的核酸配列 第一末端に類似しており、前記第一プライマーの少なくとも一部と実質上相補的 な第三プライマーとからなるプライマー群を供給する工程、 c)少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d)前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してブライマー/標的複合体を生成する工程、 e)隣接する第一プライマーの5'末端と第二プライマーの3'末端とが連結する 条件で連結を行い、前記標的核酸配列に実質上相補的な融合増幅生成物を生成す る工程、 f)前記融合増幅生成物を前記標的核酸配列から解離させる工程、 g)前記第三プライマーと融合増幅生成物をハイブリッド化する工程、 h)伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と実質上相補的になる条件で、 前記ヌクレオチド塩基の存在下、第三プライマーを伸長する工程、および i)場合により、融合増幅生成物から、伸長された増幅生成物を解離させて標的 配列を増幅する工程、 からなる増幅方法。 2.標的核酸が一本鎖である請求項1の方法。 3.工程(d)ないし(i)を少なくとも一回反復する請求項1の方法。 4.標的核酸がDNAである請求項1の方法。 5.標的核酸がRNAである請求項1の方法。 6.工程(e)が連結酵素の存在下で行われる請求項1の方法。 7.連結酵素がT4DNAリガーゼである請求項6の方法。 8.連結酵素が0ないし95℃で安定である請求項6の方法。 9.連結酵素が、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼおよびアンプリガーゼからなる群よ り選ばれる請求項8の方法。 10.工程(h)がポリメラーゼの存在下で行われる請求項1の方法。 11.工程(h)が、大腸菌DNAポリメラーゼI、大腸菌DNAポリメラーゼIのKleno w断片およびT4DNAポリメラーゼからなる群より選ばれたポリメラーゼの存在下で 行われる請求項11の方法。 12.工程(h)が、0ないし95℃の温度で安定なポリメラーゼの存在下行われる 請求項10の方法。 13.重合剤が、TaqDNAポリメラーゼおよびAmpliTaq Stoffel断片DNAポリメラー ゼからなる群より選ばれる請求項12の方法。 14.標的核酸配列が、遺伝病または癌を引き起こす少なくとも一つの欠失または 変異を含む請求項1の方法。 15.標的核酸配列が病原性生物、ウィルスまたは腫瘍遺伝子に含まれる請求項1 の方法。 16.プライマー群の一つが二以上の異なるオリゴヌクレオチドからなり、オリゴ ヌクレオチドの一つが前記標的核酸配列と正確に相補的の配列をもっている請求 項1の方法。 17.標的核酸が第一鎖および第二鎖からなる二本鎖核酸であり、前記第一および 第二ブライマーは実質上第一鎖に相補的であり、前記第三プライマーは実質上前 記第二鎖に相補的であり、前記第一鎖および第二鎖は工程(d)より前に解離さ れており、第三プライマーのうち少なくともあるものは第二鎖とハイブリッド化 して伸長され、伸長された増幅生成物を生成する請求項1の方法。 18.各工程が生成物を単離または精製することなく順次行われることを特徴とす る特許請求項1項の方法。 19.各工程が単一反応容器中で行われる請求項18の方法。 20.第一プライマーの5'末端がリン酸チオエート基からなる請求項1の方法。 21.第二プライマーの3'末端がアラビノシルヌクレオチドからなる請求項1の 方 法。 22.核酸または核酸混合物に含まれている標的核酸配列の変異または対立遺伝子 を酵素的に検出する方法であって、 a)標的核酸配列を選択する工程、 b)標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 前記標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその3'末 端が第一プライマーの5'末端に隣接している第二プライマー、および前記標的 核酸配列の第一末端に類似しており、前記第一プライマーの少なくとも一部と実 質上相補的な第三プライマーとからなるプライマー群であって、それらプライマ ーの一つが二以上の異なるオリゴヌクレオチドからなり、当該オリゴヌクレオチ ドの一つが前記標的核酸配列と正確に相補的の配列をもっており、各オリゴヌク レオチドが異なるマーカーで標識されている、プライマー群を供給する工程、 c)少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d)前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してプライマー/標的複合体を生成する工程、 e)隣接する第一プライマーの5'末端と第二プライマーの3'末端とが連結する 条件で連結を行い、前記標的核酸配列に実質上相補的な融合増幅生成物を生成す る工程、 f)前記融合増幅生成物を標的核酸配列から解離させる工程、 g)前記第三プライマーと融合増幅生成物をハイブリッド化する工程、 h)伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と実質上相補的になる条件で、 前記ヌクレオチド塩基の存在下、第三プライマーを伸長する工程、 i)場合により、融合増幅生成物から、伸長された増幅生成物を解離させる工程 、および j)前記融合増幅生成物または前記伸長された増幅生成物にどの標識プライマー が含まれているかを決定することによって、変異または対立遺伝子が存在するか どうかを検出する工程 からなる検出方法。 23.核酸または核酸混合物に含まれている標的核酸配列を酵素的に増幅する方法 で あって、 a)標的核酸配列を選択する工程、 b)標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその第二セグメ ントが多くのヌクレオチドによって前記第一セグメントから間隔をおいている第 二プライマー、および標的核酸配列第一末端に類似しており、前記第一プライマ ーの少なくとも一部と実質上相補的な第三プライマーとからなるプライマー群を 供給する工程、 c)少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d)前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してプライマー/標的複合体を生成する工程、 e)伸長された第二プライマーの3'末端が第一プライマーの5'末端に隣接する 塩基で終わる伸長された第二プライマが生成する条件で、ヌクレオチド塩基の存 在下、第二プライマーの3'末端を伸長する工程、 f)前記第一プライマーおよび前記伸長された第二プライマーが前記標的核酸配 列に実質上相補的な融合増幅生成物を生成する条件で、第一および伸長された第 二プライマーの末端を連結する工程、 g)前記融合増幅生成物を標的核酸配列から解離させる工程、 h)前記第三プライマーと前記融合増幅生成物をハイブリッド化する工程、 i)伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と実質上相補的になる条件で、 ヌクレオチド塩基の存在下、第三プライマーを伸長する工程、および j)場合により、融合増幅生成物から、伸長された増幅生成物を解離させて標的 配列を増幅する工程、 からなる増幅方法。 24.工程(d)ないし(j)を少なくとも一回反復する請求項23の方法。 25.標的核酸が第一鎖および第二鎖からなる二本鎖核酸であり、前記第一および 第二プライマーは実質上第一鎖に相補的であり、前記第三プライマーは実質上前 記第二鎖に相補的であり、前記第一鎖および第二鎖は工程(d)より前に解離さ れており、第三プライマーのうち少なくともあるものは第二鎖とハイブリッド化 して伸長され、伸長 された増幅生成物を生成する請求項23の方法。 26.さらに第四プライマーを含んでおり、その第四プライマーは前記第二標的核 酸鎖に実質上相補的であり、また第四プライマーは前記第二プライマーに実質上 相補的であり、第三プライマーが第四プライマーの3'末端まで伸びていてこれ と連結されている請求項25の方法。 27.核酸が加熱により変性されている請求項26の方法。 28.核酸がDNAである請求項23の方法。 29.核酸がRNAである請求項23の方法。 30.工程(f)が連結酵素の存在下で行われる請求項23の方法。 31.連結酵素がT4DNAリガーゼである請求項30の方法。 32.連結酵素が0ないし95℃で安定である請求項30の方法。 33.連結酵素が、アンプリガーゼ、TaqリガーゼおよびPfuリガーゼからなる群よ り選ばれる請求項32の方法。 34.工程(e)および(i)がポリメラーゼの存在下で行われる請求項23の方法。 35.工程(e)および(i)が、大腸菌DNAポリメラーゼI、大腸菌DNAポリメラー ゼIのKlenow断片およびT4DNAポリメラーゼからなる群より選ばれたポリメラー ゼの存在下で行われる請求項34の方法。 36.工程(e)および(i)が0ないし95℃で安定なポリメラーゼの存在下で行わ れるこ請求項34の方法。 37.ポリメラーゼが、TaqDNAポリメラーゼおよびAmpliTaq Stoffel断片DNAポリ メラーゼからなる群より選ばれる請求項36の方法。 38.標的核酸配列が、遺伝病を引き起こす少なくとも一つの欠失または変異を含 む請求項23の方法。 39.標的核酸配列が病原性生物、ウィルスまたは腫瘍遺伝子に含まれている請求 項23の方法。 40.前記プライマーの一つが二以上のオリゴヌクレオチドからなり、当該オリゴ ヌクレオチドの一つは前記標的核酸と正確に相補的な配列をもっている請求項23 の方法。 41.生成物を単離または精製することなく、各工程が順次行われることを特徴と する特許請求項23項の方法。 42.各工程が単一の反応容器中で行われる請求項41の方法。 43.第一プライマーの5'末端がリン酸チオエート基からなる請求項23の方法。 44.第四プライマーの5'末端がリン酸チオエート基からなる請求項26の方法。 45.核酸または核酸混合物に含まれている標的核酸配列の変異または対立遺伝子 を酵素的に検出する方法であって、 a)標的核酸配列を選択する工程、 b)標的核酸配列第一末端の第一セグメントに実質上相補的な第一プライマー、 標的核酸配列第二末端の第二セグメントに実質上相補的であってその第二セグメ ントが前記第一セグメントから間隔をおいて配置されている第二プライマー、お よび標的核酸配列第一末端に類似しており、第一プライマーの少なくとも一部と 実質上相補的な第三プライマーとからなるプライマー群であって、それらプライ マーの一つが二以上の異なるオリゴヌクレオチドからなり、当該オリゴヌクレオ チドの一つは前記標的核酸配列と正確に相補的な配列をもっており、各オリゴヌ クレオチドが異なるマーカーで標識されている、プライマー群を供給する工程、 c)少なくとも四つの異なるヌクレオチド塩基を供給する工程、 d)前記第一および第二プライマーと標的核酸配列とを標的依存的にハイブリッ ド化してプライマー/標的複合体を生成する工程、 e)伸長された第二プライマーの3'末端が第一プライマーの5'末端と隣接する 伸長された第二プライマーが生成する条件で、ヌクレオチド塩基の存在下、第二 プライマーの3'末端を伸長する工程、 f)前記第一プライマーおよび前記伸長された第二プライマーが前記標的核酸配 列に相補的な融合増幅生成物を生成する条件で、第一および第二プライマーの末 端を連結する工程、 g)前記融合増幅生成物を標的核酸配列から解離する工程、 h)前記第三プライマーを前記融合増幅生成物とハイブリッド化する工程、 i)伸長された増幅生成物が前記融合増幅生成物と相補的になる条件で、ヌクレ オチド 塩基の存在下、第三プライマーを伸長する工程、 j)場合により、融合増幅生成物から、伸長された増幅生成物を解離する工程、 および k)融合増幅生成物または伸長された増幅生成物にどの標識プライマーが含まれ ているかを決定することによって変異または対立遺伝子が存在するかどうかを検 出する工程 からなる検出方法。 46.核酸または核酸混合物に含まれる少なくとも一つの標的核酸配列を増幅する キットであって、 a.第一、第二および第三プライマー、場合により第四プライマー、 b.連結酵素、 c.重合酵素、および d.少なくとも四つの異なるヌクレオチド からなるキット。 47.さらに e.前記プライマーの一つに付された検出可能なマーカー を含む請求項46のキット。 48.さらに e.連結および重合反応に適した緩衝液 を含む請求項46のキット。 49.DNA源が植物、動物、昆虫および微生物からなる群より選ばれる請求項4の 方法。 50.RNA源が植物、動物、昆虫および微生物からなる群より選ばれる請求項5の 方法。 51.DNA源が植物、動物、昆虫および微生物からなる群より選ばれる請求項28の 方法。 52.RNA源が植物、動物、昆虫および微生物からなる群より選ばれる請求項29の 方法。
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