JPH08507040A - 平滑筋の化学的ペースメーカー - Google Patents

平滑筋の化学的ペースメーカー

Info

Publication number
JPH08507040A
JPH08507040A JP6514371A JP51437194A JPH08507040A JP H08507040 A JPH08507040 A JP H08507040A JP 6514371 A JP6514371 A JP 6514371A JP 51437194 A JP51437194 A JP 51437194A JP H08507040 A JPH08507040 A JP H08507040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organ
therapeutic
gastrointestinal tract
pacemaker
smooth muscle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6514371A
Other languages
English (en)
Inventor
ホーイ,マイケル
ゲールバッチ,ピーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Minnesota
Original Assignee
University of Minnesota
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Minnesota filed Critical University of Minnesota
Publication of JPH08507040A publication Critical patent/JPH08507040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • A61K9/0024Solid, semi-solid or solidifying implants, which are implanted or injected in body tissue
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/20Pills, tablets, discs, rods
    • A61K9/2004Excipients; Inactive ingredients
    • A61K9/2022Organic macromolecular compounds
    • A61K9/2031Organic macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. polyethylene glycol, polyethylene oxide, poloxamers
    • A61K9/2036Silicones; Polysiloxanes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S206/00Special receptacle or package
    • Y10S206/828Medicinal content

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 方法及び製造物品を、臓器系における平滑筋機能の失調を治療するために提供する。治療要素は、神経刺激性物質を充填された生体適合性ポリマー・マトリックスを含んで成る。本装置は、その臓器系の平滑筋機能に対する治療効果を発揮するようなやり方で標的臓器系と接するように置かれる。

Description

【発明の詳細な説明】 平滑筋の化学的ペースメーカー 発明の分野 本発明は、一般的に臓器系内の平滑筋に関連する失調の治療方法の分野に関す る。特に、本発明は、その失調の対して治療効果をもつ上記臓器系に少なくとも 1の神経刺激性の制御され局在化されたデリバリーのための方法及び製造物品に 関する。 発明の背景 腹部外科手術後、そしていくつかの場合には胸部の外科手術後の一般的な合併 症は、その患者の腸が外科手術直後に適当に機能しないことである。このような 患者は、しばしば”麻酔性腸閉塞(paralytic ileus)”を患い、そして嘔吐、 吸引、及び二次肺炎についての増加した危険にある。彼(彼女)らは、外科的合 併症をより受け易い。なぜなら、彼らは彼らの胃から刺激性胃酸を、そして彼ら の腸から腸液を適当に空にすることに失敗するからである。例えば、その胃酸を 嘔吐する緊張のため外傷破壊が生じることもできる。これらの患者は、彼らの手 術後数日間食物を摂取することが許可されることができない。このような場合に は、経鼻胃の挿管(nasogastric intubation)が、しばしば、適切に胃を空にす ることを達成するために必要である。この期間の間は胃腸経路により栄養が提供 されることができない。それ故、外傷治癒及び免疫応答は、これらの患者におい て抑制される。提供される場合には、栄養は、それ自体一連の危険を伴う静脈内 栄養補給を必要とする。 経鼻胃の挿管は、患者にとってかなり不快であることができる。 さらに、その手順自体が医学的合併症を引き起こすことができる。しかしなが、 患者における栄養支援の再制定の遅れは、不所望な選択肢である。なぜなら、こ のような患者は、彼らの体が外科手術から治癒しようとする間に増加された代謝 的要求を伴うからである。患者が栄養を受け取り、そして外科手術期間直後にお けるより正常な胃腸機能をもつことができるようなその胃腸管を効率的且つ安全 に刺激する方法についての必要性が明らかに存在する。 医療関係者は、遅延化された胃を空にすることの間に蓄積する胃酸を中和する ための制酸剤及びH2ブロッカーを使用しているが、これらの処理は、かなりの費 用を負うことができ、そして先に強調した問題を効率的に救済することができな い。腸刺激性剤、例えば、メタクロプラミド(metaclopramide)がしばしば使用 されるが非常に有効ではない。 治療の他の可能性のある道は、その不活性臓器系の直接的治療である。今世紀 に間に、研究者は、胃腸の運動性の研究の方にかなりの努力を向けてきた。十二 指腸球部(duodenal bulb)は、十二指腸ペースメーカーの解剖学的部位である と、そして活性面(activity fronts)の生成に責任を負う領域であろうものと して、仮定されている。Y.Ruckebusch and L.Bueno,Gastroenterology,72:1 309-14(1977)。活性面の口から遠ざかる方向の伝達は、腸のコリン作用性のニ ューロンに依存することが知られている。S.K.Sarna,et al.,Am.J.Physiol. ,241:G16-23(1981)。この中枢神経系は、腸内の移動性運動複合体(migratin g motor complex(”MMC”))活性を開始させないが、この活性を調節する。ヒ トMMCにおいては、その開始部位は、一定ではなく、そしてその近位の腸以外の 部位において開始することができる。MMCは、消化中の内容物をその小腸に動か し、それにより残食物、分泌物、及び落屑細胞(desquamated cells)か らその小腸を綺麗にし、停滞(atagnation)及びバクテリア成長を防ぐ。M.H.S leisenger and J.S.Fordtran(eds.),Gastrointestinal Disease:Pathophysi ology,Diagnosis,Management ,Vol.II.”Movement of the Small and Large Intestine,”1088-1105(1989)。胃腸移動性の機構における問題の多くが、病 的症状、例えば、麻酔性又は筋無力症の閉塞における腸運動活性を調節するため の要求に由来する。初期の治療は、レギュレーターとして電流の使用を含んでい た。F.Kantona et al.,Wiener Klinische Wochenschrift,71:818(1959)( 以下、”Katona et al.”という。)。筋無力症の胃腸管のその後の研究は、反 射刺激感応性を保持する”麻酔性”腸セグメントを収縮させるのに十分な強さで ある電気刺激を適用することを試みた。A.M.Bilgutay and C.W.Lillehei,Ann .Surg .,158:338(1963);A.M.Bilgutay et al.,University of Minnesota Medical Bull. ,36:70(1964)(以下、”Bilgutay et al.”という。)。 Bilgutay et al.は、手術後の患者における空洞(antrum)の電気的刺激が最 初に報告された膨満(flatus)までの平均時間を55時間から20時間まで減少させ たことを報告した。しかしながら、この望ましい臨床的効果は、その後の研究に おいて確認されることができなかった。D.C.Quast et al.,Surg.Gynec.Obst et .,120:35-37(1965);J.M.Moran and D.C.Nabseth,Arch.Surg.,91:449 -451(1965);T.Berger et al.,Nord.Med.,74:1031(1965);C.Wells et al.,Lancet,I:4-10(1964年1月4日)。1966年において、Sonnelandは、上 記電気的胃腸ペースメーカーが全く価値を有していないという本分野における他 の著名な研究者と同意した。J.Sonneland,Am.J.Surg.,111:200-201(1966 )。 1977年において、Gladen and Kellyは、イヌの胃及び腸のペースセッター電位 が電気的ペーシングにより示されるものと異なってい たことを報告した。この発見は、胃のペースセッターの電気的刺激が腸のペース セッター電気を調節せず又は腸の動きを変更しないのが何故であるかを説明する のを助けた。H.E.Gladden and K.A.Kelly,Mayo Clin.Proc.,52:51-53(197 7)。手術後のヒト腸を電気的にペースするためのより最近の試みは、同様に失 敗に遭遇した。Soper et al.,Surgery,107:63-68(1990)は、電気的パルス( 50m秒、5〜15mA)11-13cpm)が手術後のいずれの時においていずれの患者にお いても腸のペーサー電位のパターンを変更又は調節しなかったことを報告した。 明らかに、手術後の胃腸失調の有効な治療についての長く不適当な必要性が存 在してきた。上記問題に直接的電気刺激を届ける多くの試みにもかかわらず、多 くの外科手順後の正常な胃腸機能の損失は、重大な臨床的問題を残している。 本発明者らは、化学的刺激が上記筋無力症胃腸管における収縮性を強化するた めの電気的刺激の代わりであることを発見した。胃腸管の局所的な化学的刺激が これまでインビボにおける環境において使用されてきたけれども、特定の化学物 質が腸組織の運動活性に影響を及ぼすことが示されてきた。単離された平滑筋調 製物に対するムスカリン拮抗物質、例えば、アセチルコリンの効果が特徴付けさ れた。例えば、10-6〜10-8g/mlのレンジ内のアセチルコリンの濃度は、このよう な生体外調製物の収縮を引き起こすことが示された。C.F.Code(Ed.)Handbook of Physiology ,Vol.IV,”The Alimentary Canal,Motility,”2173-2187( 1968)(以下、”Handbook of Physiology”という。)。自発的に収縮及び弛緩 する筋肉調製物においては、この活性は、より頻繁に行われるか又は一定の高レ ベル収縮により廃止及び置換されるかのいずれかである。アセチルコリンに晒さ れたとき平滑筋の収縮を脱分極化するという事実が注目され る。これは、求められる作用が筋収縮である場合に、その正常な休止膜電位又は 作用電位の放出のいずれもその剤の作用に要求されないということを示唆してい る。Handbook of Physiology,2173-2187。 腸平滑筋に対する化学的作用の研究は、単離された調製物中においてさえ、生 きたニューロンの存在により複雑にされる。従って、所定の化学物質の効果がそ の平滑筋に対する直接的効果の結果であるか又はその効果がニューロンの要素に より仲介されるのか否かを決定することが困難であることができる。Katona et al.。正常な条件下、アセチルコリンは、特定の神経末端から放出される。その 伝達物質の濃度が閾値に達する場合、その筋肉膜の脱分極化が生じる。Handbook of Physiology ,2173-2187。 制御された放出系は、慣用の薬剤療法に対し明確な利点をもっている。慣用の 全身療法は、その薬剤の濃度がその薬剤摂取の間に連続的に増加し、ピークとな り、そしてその後時間にわたり降下するようなサイクルを経験する。それぞれの 薬物は、その上でその薬物がその患者に毒性である上限、及びその下でそれが無 効である下限をもつ。繰り返しサイクルを行うことは、毒性及び非有効性を変化 させる期間を誘導することができる。さらに、慣用の療法においては、治療剤は 、患者の血流を通じて循環し、様々な臓器系と接触するようになる。高い全身的 投与は、その標的化された臓器系がその薬物の適切な投与量を受容するように、 要求される。それ故、制御され局在化されたデリバリー系の利点は、その薬物が 選択された臓器系に標的化され、それにより、高い全身投与量又は他の臓器内で のその薬物の存在のいずれかにより引き起こされる有害な副作用を最小化するこ とである。制御された薬物放出系は、脳疾患、例えば、パーキンソン病の治療に 使用されてきた。米国特許第4,883,666号。 薬物デリバリーの目的のために、選択された薬物が生体適合性ポリマー・マト リックスと組み合わされてきた。例えば、シリコーンエラストマーが透過担体と して使用されることができる。ヘルス・ケア分野におけるそれらの使用が、他の エラストマーと比べてのシリコーン・エラストマーの相対的に高い透過性のため に、近年増加してきた。高速度の透過は、シロキサン・ポリマー鎖の柔軟な性質 による。この増加された移動性は、そのポリマーの使用可能な容量を有効に増加 させる。 シリコーン・エラストマーを使用した幾つかのタイプの薬物デリバリー系が上 記文献中に記載されている。最も一般的に使用される方法は、カプセル又はチュ ービング内におけるような中空装置の壁を通しての薬物の放出に依存する。P.J .Dzuik and B.Cook,Endocrin.,28:208(1966);S.J.Segal and H.Cook, 23rd Meeting of Amer.Fert.Soc.,1967年4月14-16,Washington,D.C.;J.F olkman and V.H.Mark,Trans.N.Y.Acad.Sci.,30:1187(1968);E.R.Garr ett and P.B.Chemburkar,I.Pharm.Sci.,57:1401(1968);F.A.Kincl et al.,Acta Endo.,64:253(1970);K.Sundaram and F.A.Kincl,Steroids,1 2:517(1968);H.Tatum,Contracep.,1:253(1970);W.E.Berndton et al. ,Endocrin.,62:1(1974)。 薬物デリバリー装置の第二タイプは、シリコーン・エラストマーと薬物の粉末 形態との混合物から成る。この装置は、触媒され、そして次に所望の形状にキャ ストされる。多数の薬物がこの点において調査され、そして薬物-ポリマー・マ トリックスからのこれらの放出が文献に記載されている。G.L.Neil et al.,Ch emother. ,18:27(1973);J.Folkman and D.M.Long Ann.N.Y.Acad.Sci., 111:857(1964);H.Gottlieb et al.,Physiol.and Behavior,12:6 1(1974);T.J.Rosman,J.Pharm.Sci.,61:46(1972);D.R.Mishe II and M.E.Lumkin,Fert.and Steril.,21:99(1970)。薬物-ポリマー・マトリック ス中に存在する薬物の量は測定されることができる。F.Theeuwes et al.,I.Ph arm.Sci .,63:427(1974)。Theeuwes et al.の方法は、示差熱分析計(diffe rential scanning calorimetry)を使用し、そして存在する薬物の量を検定する ことに加えて薬物-ポリマー相互作用についての情報を提供している。 発明の要約 本発明は、臓器における平滑筋機能に関連した失調の治療のための方法及び製 造物品である。本発明は、平滑筋失調に対する治療的効果をもつ少なくとも1の 神経剌激性物質(neuroactive substance)を選択することにより実施される。 次に、制御され局在化されたデリバリー手段を選択し、そして選択された神経刺 激性物質とデリバリー手段を併合して、治療要素を形成する。最後に、この治療 要素を、問題の臓器と接触して置き、その治療的効果を開始させる。 様々な臓器を、胃腸管、膀胱、子宮、及び体括約筋を含む上記のような治療要 素により治療することができる。 このような治療要素は、胃腸管の筋無力の、弱力の又は過度筋力の症状に対す る軽減効果をもつことができる。制御され局在化されたデリバリーのための手段 は、このような臓器と接触するように改良された生体適合性ポリマー・マトリッ クスであることができる。神経刺激性物質、例えば、神経伝達物質、例えば、ア セチルコリンをそのポリマー・マトリックス内に分散させることができる。この 薬物/マトリックス要素の形状及びサイズは、その臓器との治療的に有用な接触 を最大化するように前もって決定される。この治療要素は、その臓器の内側又は 外側のいずれかに接触することができ、 又はその臓器組織構造内に埋め込まれることができる。胃腸管に関しては、例え ば、その治療要素は、その外漿膜表面又はその管腔層の上に置かれることができ る。 本発明は、そのパケージング材料内にパッケージング材料及び治療要素を含ん で成る製造物品であって、そのパッケージング材料が、その治療要素が臓器内の 平滑筋機能と関連する失調を治療するために使用されることができることを示す 標識を含んで成るような製造物品をも含む。 図面の簡単な説明 図1A〜1Dは、それぞれ、モルモット十二指腸からの管内圧記録を示している。 図2Aは、側腹切開術直後の腸活動を示している。図2Bは、操作及びクーリング後 に生じた腸活動の遅れを示している。この弱力状態は、筋無力の状態に先行して いる。図2Cは、化学的ペースメーカーの適用による腸活動の復帰を示している。 図2Dは、化学的ペースメーカーの除去後の弱力状態の復帰を示している。 図3A〜3Dは、それぞれ、ネコ十二指腸からの管内圧記録を示している。図3Aは 、側腹切開術直後の腸活動を示している。図3Bは、操作及びクーリング後に生じ た腸活動の損失を示している。図3Cは、化学的ペースメーカーが図3B中に示す筋 無力腸に適用されるときの腸活動の復帰を示している。図3Dは、化学的ペースメ ーカーの除去後の弱力状態の復帰を示している。 図4A〜4Cは、それぞれ、モルモット心臓(最上トレーシング)及び十二指腸( 最下トレーシング)からの電気的記録を示している。図4Aは、筋無力腸の活動を 示している。図4Bは、化学的ペースメーカーの適用後の増加した電気的活動を示 している。図4Cは、化学的ペースメーカーの除去後の弱力状態の復帰を示してい る。 図5A〜5Cは、それぞれ、モルモット心臓(最上トレーシング)及び十二指腸( 最下トレーシング)からの電気的記録を示している。図5Aは、筋無力腸の活動を 示している。図5Bは、化学的ペースメーカーの十二指腸の内側への適用後の増加 した電気的活動を示している。図5Cは、化学的ペースメーカーの除去後の弱力状 態の復帰を示している。 詳細な説明 本発明は、問題の臓器上又は内の境界を定められた組織領域に、限定された時 間にわたり、所定の速度において、薬物投与量をデリバーする制御された放出系 を使用する。薬物デリバリーの速度は、その制御された放出系の機構により決定 され、そして局所的微小環境、例えば、pHから比較的独立している。 本発明に係る方法は、神経刺激性剤の選択並びにその標的臓器へのその神経刺 激性剤の制御され局在化されたデリバリーのための手段を含む。この神経刺激性 物質は、好ましくは、神経伝達物質、例えば、アセチルコリン、メタコリン、ピ ロカルピンであるが、他の神経刺激性物質、例えば、塩化バリウムを除外しない 。このデリバリー手段は、生体適合性ポリマー・マトリックス、好ましくはシリ コーン・マトリックスであることができる。上記の選択された薬物を上記の生体 適合性ポリマー・マトリックスと併合して治療要素を形成した後、その要素を固 化する。結果として、その薬物/マトリックス治療要素は、その中でそれが硬化 する型の形態を帯びる。その装置の1を除くすべての表面を非透過性生体適合性 物質により包むことにより、ある者は、そこから薬物放出が生じるであろう表面 (単数又は複数)を選択することができる。湿った表面、例えば、腸に適用され るとき、液体が、そのマトリックスの隙間に侵入し、 そしてその薬物を溶解する。追加の液体の取り込みにより、薬物は、そのマトリ ックスから押し出され、そしてその装置/腸の界面において液体の薄いフィルム を横切って拡散する。高い局所濃度が全身的濃度に有意に影響を及ぼさずに達成 される。 好ましい態様においては、薬物/マトリックスは、シリコーン・ 内の神経刺激性物質の混合物から成る。この薬物/マトリックス混合物の好まし い態様は、約8〜30重量%の粉末神経伝達物質の混合物の濃度から成る。この薬 物/マトリックス混合物の最も好ましい態様は、約15重量%の粉末神経伝達物質 の混合物の濃度から成る。この粉末神経伝達性物質は、所望の平滑筋臓器系内で 機能的な様々な選択された神経伝達物質のいずれか、例えば、塩化アセチルコリ ン(Sigma Chemical,Cat.No.A6625及びNo.420-150)、塩化アセチル-β-メ タコリン(Sigma Chemical,Cat.No.A2251)、ピロカルピン・ヒドロクロリド (Sigma Chemical,Cat.No.P6503)又は塩化バリウム(Sigma Chemical,Cat .No.B0750)であることができる。選択された神経刺激性物質は、硬化に先立 って基材シリコーン・エラストマーと混合される。このシリコーン・エラストマ ーは、さらに製造者(Dow Corning Corporation)の推奨方法に従って調製され る。このペースメーカーは、直径1mm2及び長さ2.5cmの棒の形状に、又は問題の 臓器の解剖学的構造上の特性に適合する他の形状にキャストされることができる 。それは、次にその長さに沿って、ポリエチレンによりシールされ、それぞれの 端においてそのシリコーン・エラストマーを露出して残される。その治療的治療 装置の露出したエラストマーの長さ、直径及び量は、症状に依存して変化するこ とができる。例えば、ポリマーの隙間容量とその神経刺激性物質の濃度は、所望 の局所的投与量に依存して変化するであろう。 局在化され制御されたデリバリー手段の他の態様は、その治療剤の投与を調節 するポンプ装置であることができる。ポンプ装置、例えば、シリンジ・ポンプに おいては、薬物は、一定速度において動くシリンジ・バレルにより一定速度にお いてデリバーされる。 この治療的治療要素は、その標的臓器と接触して置かれる。これは、その臓器 の内側又は外側表面の上にあることができる。あるいは、この治療要素は、標準 的なインプラント技術を使用してその臓器の組織表面内に置かれることができる 。その標的臓器が腸管であるとき、その治療要素を置くための好ましい位置は、 近十二指腸の漿膜表面である。しかしながら、この治療要素は、その所望の治療 的効果に依存してその胃腸管の上又は内のいずれかの点において置かれることが できる。さらに、1以上の治療要素がその平滑筋失調を治療するために使用され ることができる。処理要素が手術後機能不全を防ぎ又は矯正するために使用され る場合において、その治療要素は、好ましくはその元の外科手術の時においてそ の患者又は対象臓器内に置かれる。あるいは、その治療要素は、内視鏡によりそ の患者又は対象臓器内に置かれることができる。 腹部外科手術をもつほとんどのヒト患者について、その治療要素は、その活性 成分が約3〜5日間働き続けるのに十分な薬物を含むべきである。しかしながら 、他の時間枠を、適宜、特に臨床的環境において使用することができる。この治 療装置は、その期間の間その患者又は対象臓器の内に残らなければならない。こ の装置は、その装置がその溶解溶液の幾つかの部分(例えば、腸の表面上の水分 )と接して維持される限り、その機能不全の臓器の組織構造に直接付着して残る 必要はない。この治療装置は、その患者又は対象臓器の内側にいつまでも残るこ とができ、又は当業者に知られた方法により除去されることができる。 臓器内の平滑筋の機能に関連した失調を治療するための本方法は、蠕動活動を 有効に開始させ、そしてこのような活動を増加させる。本方法は、適当な反活動 剤の適用を通して過剰活動臓器を調節するために改良されることができる。 本発明は、さらに以下の例示的態様を参照して理解されよう。そしてこれらは 、純粋に例示的であり、そしてクレーム中に記載されるように本発明の真の範囲 を限定するものと解されてはならない。 実施例1 治療要素の調製 実験に使用した治療要素、又は化学的ペースメーカーは、粉末神経刺激性物質 及びシリコーン・エラストマーの混合物を含んでいた。治療要素の調製に使用さ れた神経刺激性物質は、塩化アセチルコリン(Sigma Chemical,Cat.No.A6625 及びNo.420-150)、塩化アセチル-β-メタコリン(Sigma Chemical,Cat.No. A2251)、ピロカルピン・ヒドロクロリド(Sigma Chemical,Cat.No..P6503) 及び塩化バリウム(Sigma Chemical,Cat.No.B0750)を含んでいた。8重量% 、11重量%、15重量%、20重量%、及び30重量%を含む様々な濃度の粉末アセチ ルコリンをテストした。これらの様々な濃度のすべてが有効に働いた。より高い 濃度がより低い濃度よりもより素早く働いた。メチルクロリン、ピロカルピン及 び塩化バリウムをすべて15重量%の濃度においてテストした。この粉末神経剌激 性物質を 4210)と混合した。エラストマーMDX-4-4210は、粉末神経刺激性物質との混合に 先立って色において透明である室温加硫エラストマーである。 神経刺激性物質とシリコーン・エラストマーとの混合後、この混 合物を製造者により推奨された手順を使用して硬化(固化)させた。室温硬化プ ロトコール(約24時間にわたり約23℃)及び高温硬化プロトコール(約5時間に わたり約40℃及び約15分間にわたり約100℃)を機能的に類似の結果をもって使 用した。化学的ペースメーカーを、長さ約2.5cmの棒の定常に、そして約1.0mm2 の表面積をもつその棒の各端をもってキャストした。各棒をその長さに沿ってポ リエチレンによりシールし、各端においてそのシリコーン・エラストマーを露出 して残した。このポリエチレン・コーティングは、棒の各端において約1.0mm2の 露出エラストマー・マトリックスの領域へのその棒-形状ポリマー・マトリック スからのアセチルコリンンの拡散を限定した。 実施例2 筋無力胃腸管の治療-モルモット モルモット、350-450gが任意の食餌及び水を受容した。全実験を毎朝同一時刻 に行った。動物を40mg/kgのナトリウム・ペントバルビタールの鼻内注射により 麻酔した。麻酔の導入後、気管切開術を行い、そして動物を室空気により換気し た。 各麻酔動物について、剣状プロセス(xiphoid process)からその臍下(infra umbilical)領域へ延びる中心線切開によりその腹を開けることにより開腹術を 行った。その近十二指腸を、その胃の空洞内に入れられた腸内鏡を通して14Gポ リエチレン・チュービングの通路を介して挿管した。一旦位置決めしたら、その チュービングをその胃十二指腸接合の直近に置かれたリガチャーにより固定した 。第二リガチャーを第一まで3cm遠方に置き、そしてその閉じられた腸ループを 約10cmの水圧までの正常生理食塩水により膨らませた。この圧力を記録し、そし て釣り合わせ、そしてその後の治療モダリテ ィー(modalities)のための確立されたベースラインとひて使用した。腸ループ の管腔内の圧力、すなわち、管内圧力をSorenson Transpa により記録した。 腸の上記引用操作の後、問題のループを、管内圧における心臓及び呼吸誘導変 動を最小化するためにその腹上で露出させたままとした。全腹を透明プラスチッ ク・ラップによりカバーして乾燥を防いだ。室温における正常生理食塩水を、そ の腹内容物を定期的に湿らせるために使用した。管内圧の連続記録及び管外温度 の定期的測定を上記手順の全体にわたって行った。 外科手術後1-2時間の期間にわたり、胃腸管の露出部分の温度は26℃の最小 温度に降下することを許容された。この時間にわたり、その腸の機械的活動は、 ”小さな波”及び”大きな波”の管内圧力の変化の両方における減少により証明 されるように減少した。胃腸管内の環状筋肉による収縮及び弛緩を変更すること は、小さな波又は”セグメンテーション”の運動性と相関している。J.D.Wood ,Ann.Rev.Physiol.,43:33-51 44頁(1981)(以下、”Wood”という。);A .G.Guyton,Textbook of Medical Physiology,”General principles of Gast rointestinal Function -- Motility,Nervous Control,and Blood Circulatio n,”688-697(1991)。環状筋肉により行われる力は、管内内容物を混合する。 大きな波の運動は、蠕動運動パターン(peristaltic motor pattern)ともいわ れ、その環状及びその腸管に沿って長さ方向の筋肉のその後の収縮に関係する。 Wood46頁。大きな波の運動性は、その腸に沿っての管内内容物を駆動する。この 腸は、大きな及び小さな波の活動が止んだとき筋無力であると考えられている。 筋無力状態が達成されたとき、実施例1中に記載した治療要素は、その露出した 近十二指腸の漿膜表面と接触し た。この治療要素は、1端のエラストマー-露出表面がその漿膜と接するように 問題の露出ループの上に置かれた。この接触は、その腸の表面の僅かに内側の湾 曲を引き起こすようなものであり、そしてその治療要素はクランプにより又は手 によりその場に置かれていた。 実験を、全6匹のモルモットについて行った。その漿膜表面への本治療要素の 適用は、管内圧における変化により測定されるような機械的活動における増加を 引き起こした。図1は、これらの実験の中の1からの結果を示しており、この治 療要素は15%のアセチルコリンを含んで成る。図1A中、モルモット十指腸の管内 圧を、開腹直後に記録した。図1B中(90分後)、26℃における腸に隣接する温度 により、その腸は筋無力であると考えられている。図1C中、本化学的ペースメー カーの適用は、ベースライン圧における上昇と収縮活動の復帰の両方を引き起こ した。ペースメーカー接触と収縮活動の復帰との間に約1分間の遅れが存在した 。図1D中に示されるように、本ペースメーカーを取り出した後、ベースライン圧 及び収縮活動は接触前レベルに復帰した。接触前レベルへの活動における減少は 、約1.5分間にわたり生じた。 マトリックス中に充填されたアセチルコリンを含まない治療要素の適用は、十 二指腸活性に対する検出可能な効果を全く作り出さなかった。有意には、神経刺 激性腸に適用されたセチルコリン-充填ペースメーカーは、平滑筋波活動に対す る効果をほとんどもっていなかった。但し、そのベースライン管内圧における小 さな減少が存在した(示さず)。 実施例3 弱力胃腸管の治療-モルモット 実験手順は先の実施例2中に記載するものと同じであった。但し、腸を筋無力 状態よりもむしろ弱力状態において処理した。この弱力状態は、1波/1分未満 の測定可能な活動として定義される。筋無力腸に類似する応答が図2中に示され ている。図2Aは、開腹術直後のモルモットの十二指腸平滑筋活動を示している。 図2B中に示された圧力記録は、対照に比べて比較的に弱力の状態を反映している 。本化学的ペースメーカー(15%アセチルコリン)の適用は、図2C中に示すよう にほとんど正常なレベルまでその腸の機械的な活動を復帰させた。図2D中に示す ように、その装置の取り外しは、その十二指腸がその弱力状態へ復帰することを 許容した。 実施例4 筋無力胃腸管の治療-ネコ及びイヌ 本アセチルコリン化学的ペースメーカーは、他の哺乳動物種の腸に対するかな りの効果をもつことが発見された。他の哺乳動物におけるこのようなかなりの効 果は、哺乳動物及び他の脊椎動物における神経伝達物質作用のよく知られた機能 的類似性によると予想される。図3は、ネコの筋無力腸がモルモットの筋無力腸 に匹敵するやり方で応答することを示している。図3A中、ネコ十二指腸の管内圧 は、開腹術の直後に記録される。図3Bは、操作及びクーリング後に生じる腸活動 の損失を示している。図3C中、本化学的ペースメーカーの適用は、ベースライン 圧の上昇及び収縮活動の両方を引き起こす。ペースメーカーを取り外した後、図 3D中に示すように、ベースライン圧及び収縮活動は収縮前レベルに復帰した。モ ルモットをもって得られた結果との比較において、図3中に見ることができるよ うに、ペースメーカーの適用及び取り外しと生じる結果との間に、より長い遅れ が存在した。しかしながら、本化学的ペースメーカーの適用は、それがモルモッ トの筋無力腸に活動を回復させたように、そのネコの筋無力腸に活動を回復させ た。先に記載した手順を使用した3匹のイヌについての実験は、モルモット及び ネコをもって見られたものと質的に同様の結果をもたらした。 実施例5 電気的記録-モルモット 先の実施例2中に述べた手順を繰り返した。但し、管内圧よりむしろ電気的活 動をモルモット腸から記録した。露出した先端をもつ2つの2極絶縁ステンレス ・スチール電極を、露出された腸ループの壁(近十二指腸)の中に突き刺した。 これらの電極を約2.0mmの距離により分け、そして様々な治療期の間の記録のた めの標準的なチャート・レコーダーに接続した。同時刻に、同一動物の心臓の電 気的活動の記録を行い、その胃腸管への神経伝達物質の局所的投与から生じる全 身的効果をモニターした。図4は、上記ループ内への筋無力状態の導入後の心臓 及び露出ループの電気的活動について記している。図4中の上のトレーシングは その心臓の鼓動を記録し、そしてその下のトレーシングは付着電極をもつ露出腸 ループの電気的活動を記録している。図4Aは、筋無力モルモット腸のベースライ ン活動を示している。図4Bは、アセチルコリン・ペースメーカーの適用の間の腸 の電気的活動における増加を記している。図4Cは、本化学的ペースメーカーの取 り外しの間に電気的活動が筋無力状態へ戻ることを示している。 従って、電気的活動のパターンが、本化学的ペースメーカーの適用の間及び後 に見られる機械的活動のパターンに平行している。そ の上、図4中に見られるように、その心拍数は、化学的ペースメーカーのこの局 所的適用により有意には影響を受けない。それ故、その神経伝達物質の一次的効 果は、臨床的環境において望まれるであろうように、問題の臓器に制限される。 実施例6 化学的ペースメーカーの内部設置 モルモットを先の実施例2及び3中に記載したように用意した。露出先端をも つ2つの2極絶縁ステンレス・スチール電極を、約2.0mm離して露出した十二指 腸ループの壁の中に突き刺した。次に、その腸ループの壁を通して及び管腔空洞 内への切開をその電極から約2-3cm離して行った。(1測定可能波/分未満の)弱 力状態の達成の間、先の実施例1中に記載したような15%アセチルコリンを含む ペースメーカーをその切開内に挿入した。そのペースメーカーの1端はその外部 漿膜表面の外部に残り、そして位置決めのためにクランプされ又は手で保持され た。他の端を上記電極据え付け付近の位置に動かし、そしてその管腔の壁に対し て保持した。本ペースメーカーの内部端の位置は、その内部管腔表面とのそのペ ースメーカーの接触から生じるその腸の外表面の僅かな外側への折れ曲がりによ り外部から観察可能であった。 本ペースメーカーを、小さな又は大きな波の周波数における所定の増加が記録 されるまでこの位置に保持した。次に、この装置を上記切開を通してそれを引く ことにより取り出した。本化学的ペースメーカーの腸の内部への適用は、テスト された4モルモットの中に2において電気的活動における増加を引き起こした。 残りの2モルモットにおける結果は、おそらくその管腔壁との本化学的ペースメ ーカーの最適以下の接触のために、臨界的であった。しかしながら、 これらの実験は、内側に置かれた化学的ペースメーカーが腸の電気的活動を増加 させる能力を明らかに証明している。実施例5における先に記載した実験に関し ては、その心拍数は、腸へのアセチルコリンの上記局所的投与によって有意には 影響を受けなかった。上記モルモットの中に1により得られた陽性結果を図5中 に記す。 これまでの詳細な説明は、本発明のよりよい理解にために提供され、そして不 必要な限定がそれから理解されてはならない。なぜなら、幾つかの修正が添付ク レームの範囲及び本発明の本質から外れずに当業者に明らかであろうからである 。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年7月1日 【補正内容】 好ましい態様においては、薬物/マトリックスは、シリコーン・ 内の神経刺激性物質の混合物から成る。この薬物/マトリックス混合物の好まし い態様は、約8〜30重量%の粉末神経伝達物質の混合物の濃度から成る。この薬 物/マトリックス混合物の最も好ましい態様は、約15重量%の粉末神経伝達物質 の混合物の濃度から成る。この粉末神経伝達性物質は、所望の平滑筋臓器系内で 機能的な様々な選択された神経伝達物質のいずれか、例えば、塩化アセチルコリ ン(Sigma Chemical,Cat.No.A6625及びNo.420-150)、塩化アセチル-β-メ タコリン(Sigma Chemical,Cat.No.A2251)、ピロカルピン・ヒドロクロリド (Sigma Chemical,Cat.No.P6503)又は塩化バリウム(Sigma Chemical,Cat .No.B0750)であることができる。選択された神経刺激性物質は、硬化に先立 って基材シリコーン・エラストマーと混合される。このシリコーン・エラストマ ーは、さらに製造者(Dow Corning Corporation)の推奨方法に従って調製され る。このペースメーカーは、長さ2.5cmの棒の形状に、そしてその棒のそれぞれ の端が約1mm2の表面積をもつように、又は問題の臓器の解剖学的構造上の特性に 適合する他の形状にキャストされることができる。それは、次にその長さに沿っ て、ポリエチレンによりシールされ、それぞれの端においてそのシリコーン・エ ラストマーを露出して残される。その治療的治療装置の露出したエラストマーの 長さ、直径及び量は、症状に依存して変化することができる。例えば、ポリマー の隙間容量とその神経刺激性物質の濃度は、所望の局所的投与量に依存して変化 するであろう。 請求の範囲 1.中枢神経系の末梢の臓器内の平滑筋機能に関連する疾患の治療方法であっ て: (a)上記疾患に対する治療効果をもつ少なくとも1の神経刺激性物質を選択 し; (b)上記臓器への上記物質の制御され局在化されたデリバリーのための手段 を選択し; (c)上記少なくとも1の神経刺激性物質を上記の制御され局在化されたデリ バリーのための手段と併合して治療要素を形成し;そして (d)上記治療要素を達成するようなやり方でその治療要素を上記臓器の漿膜 の選択された部分と接触させる、 を含んで成る方法。 2.臓器が、哺乳類の胃腸管である、請求項1に記載の方法。 3.臓器が、哺乳類の腸管である、請求項1に記載の方法。 4.哺乳類の腸管が、ヒトの腸管である、請求項3に記載の方法。 5.臓器が、膀胱である、請求項1に記載の方法。 6.臓器が、子宮である、請求項1に記載の方法。 7.臓器が、体括約筋である、請求項1に記載の方法。 8.疾患が、胃腸管の筋無力症状である、請求項2に記載の方法。 9.疾患が、胃腸管の弱力症状である、請求項2に記載の方法。 10.疾患が、胃腸管の過度筋力症状である、請求項2に記載の方法。 11.神経刺激性物質が、塩化バリウムである、請求項2に記載の方法。 12.神経刺激性物質が、神経伝達物質である、請求項2に記載 の方法。 13.神経伝達物質が、アセチルコリン、メタコリン、及びピロカルピンから 成る群から選ばれる、請求項12に記載の方法。 14.神経伝達物質が、アセチルコリンである、請求項13に記載の方法。 15.制御され局在化されたデリバリーのための手段が、臓器と接触するため に改良された生体適合性マトリックスを含んで成る、請求項1に記載の方法。 16.治療要素が、ポリマー・マトリックスとの組み合わせにおいて神経刺激 性物質を含んで成り、その神経刺激性物質が、そのマトリックス内に分散されて おり、そのマトリックスが、臓器との治療的に有用な接触のために改良された形 状及びサイズをもつような、請求項15に記載の方法。 17.接触が、哺乳類の胃腸管とのものである、請求項16に記載の方法。 18.接触が、胃腸管の漿膜の選択された部分とのものである、請求項16に記 載の方法。 19.接触が、胃腸管の管腔層とのものである、請求項16に記載の方法。 20.包装材料及びその包装材料内に請求項1〜19の中のいずれかの治療要 素を含んで成る製造物品であって、その包装材料が、その治療要素が臓器内の平 滑筋機能と関連する疾患の治療のために使用されることができることを示すラベ ルを含んで成るような製造物品。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.中枢神経系の末梢の臓器内の平滑筋機能に関連する疾患の治療方法であっ て: (a)上記疾患に対する治療効果をもつ少なくとも1の神経刺激性物質を選択 し; (b)上記臓器への上記物質の制御され局在化されたデリバリーのための手段 を選択し; (c)上記少なくとも1の神経刺激性物質を上記の制御され局在化されたデリ バリーのための手段と併合して治療要素を形成し;そして (d)上記治療要素を達成するようなやり方でその治療要素を上記臓器の選択 された部分と接触させる、 を含んで成る方法。 2.臓器が、哺乳類の胃腸管である、請求項1に記載の方法。 3.臓器が、哺乳類の腸管である、請求項1に記載の方法。 4.哺乳類の腸管が、ヒトの腸管である、請求項3に記載の方法。 5.臓器が、膀胱である、請求項1に記載の方法。 6.臓器が、子宮である、請求項1に記載の方法。 7.臓器が、体括約筋である、請求項1に記載の方法。 8.疾患が、胃腸管の筋無力症状である、請求項2に記載の方法。 9.疾患が、胃腸管の弱力症状である、請求項2に記載の方法。 10.疾患が、胃腸管の過度筋力症状である、請求項2に記載の方法。 11.神経刺激性物質が、塩化バリウムである、請求項2に記載の方法。 12.神経刺激性物質が、神経伝達物質である、請求項2に記載 の方法。 13.神経伝達物質が、アセチルコリン、メタコリン、及びピロカルピンから 成る群から選ばれる、請求項12に記載の方法。 14.神経伝達物質が、アセチルコリンである、請求項13に記載の方法。 15.制御され局在化されたデリバリーのための手段が、臓器と接触するため に改良された生体適合性マトリックスを含んで成る、請求項1に記載の方法。 16.治療要素が、ポリマー・マトリックスとの組み合わせにおいて神経刺激 性物質を含んで成り、その神経刺激性物質が、そのマトリックス内に分散されて おり、そのマトリックスが、臓器との治療的に有用な接触のために改良された形 状及びサイズをもつような、請求項15に記載の方法。 17.接触が、哺乳類の胃腸管とのものである、請求項16に記載の方法。 18.接触が、胃腸管の漿膜の選択された部分とのものである、請求項16に記 載の方法。 19.接触が、胃腸管の管腔層とのものである、請求項16に記載の方法。 20.包装材料及びその包装材料内に請求項1〜19の中のいずれかの治療要 素を含んで成る製造物品であって、その包装材料が、その治療要素が臓器内の平 滑筋機能と関連する疾患の治療のために使用されることができることを示すラベ ルを含んで成るような製造物品。
JP6514371A 1992-12-09 1993-12-08 平滑筋の化学的ペースメーカー Pending JPH08507040A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/987,748 US5383873A (en) 1992-12-09 1992-12-09 Smooth muscle chemical pacemaker
US07/987,748 1992-12-09
PCT/US1993/011928 WO1994013269A1 (en) 1992-12-09 1993-12-08 Smooth muscle chemical pacemaker

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08507040A true JPH08507040A (ja) 1996-07-30

Family

ID=25533521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6514371A Pending JPH08507040A (ja) 1992-12-09 1993-12-08 平滑筋の化学的ペースメーカー

Country Status (6)

Country Link
US (3) US5383873A (ja)
EP (1) EP0673242A4 (ja)
JP (1) JPH08507040A (ja)
AU (1) AU685420B2 (ja)
CA (1) CA2151055A1 (ja)
WO (1) WO1994013269A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5751629A (en) 1995-04-25 1998-05-12 Irori Remotely programmable matrices with memories
US6416714B1 (en) 1995-04-25 2002-07-09 Discovery Partners International, Inc. Remotely programmable matrices with memories
US5874214A (en) 1995-04-25 1999-02-23 Irori Remotely programmable matrices with memories
US6017496A (en) 1995-06-07 2000-01-25 Irori Matrices with memories and uses thereof
US6329139B1 (en) 1995-04-25 2001-12-11 Discovery Partners International Automated sorting system for matrices with memory
US6331273B1 (en) 1995-04-25 2001-12-18 Discovery Partners International Remotely programmable matrices with memories
US6314322B1 (en) 1998-03-02 2001-11-06 Abiomed, Inc. System and method for treating dilated cardiomyopathy using end diastolic volume (EDV) sensing
EP1408787B1 (en) * 2001-06-12 2007-08-15 Velcro Industries B.V. Loop materials for touch fastening
US7547469B2 (en) 2002-12-03 2009-06-16 Velcro Industries B.V. Forming loop materials
GB0409253D0 (en) * 2004-04-26 2004-05-26 Lewmar Ltd Winch and winch drum
US20080113152A1 (en) * 2006-11-14 2008-05-15 Velcro Industries B.V. Loop Materials
US9220837B2 (en) * 2007-03-19 2015-12-29 Insuline Medical Ltd. Method and device for drug delivery
US8827979B2 (en) * 2007-03-19 2014-09-09 Insuline Medical Ltd. Drug delivery device
WO2008114220A2 (en) * 2007-03-19 2008-09-25 Insuline Medical Ltd. Device for drug delivery and associated connections thereto
US8622991B2 (en) * 2007-03-19 2014-01-07 Insuline Medical Ltd. Method and device for drug delivery
WO2008154303A1 (en) * 2007-06-07 2008-12-18 Velcro Industries B.V. Needling loops into carrier sheets
US8673097B2 (en) * 2007-06-07 2014-03-18 Velcro Industries B.V. Anchoring loops of fibers needled into a carrier sheet
US8409133B2 (en) 2007-12-18 2013-04-02 Insuline Medical Ltd. Drug delivery device with sensor for closed-loop operation
MX2011004817A (es) 2008-11-07 2011-07-28 Insuline Medical Ltd Dispositivo y metodo para suministrar farmacos.
EP2953558B1 (en) 2013-02-06 2019-08-28 Sillender, Mark Embryo transfer catheter
EP2953678B1 (en) 2013-02-06 2020-03-25 Sillender, Mark Therapeutic substance transfer catheter

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3279996A (en) * 1962-08-28 1966-10-18 Jr David M Long Polysiloxane carrier for controlled release of drugs and other agents
US4069307A (en) * 1970-10-01 1978-01-17 Alza Corporation Drug-delivery device comprising certain polymeric materials for controlled release of drug
US4351337A (en) * 1973-05-17 1982-09-28 Arthur D. Little, Inc. Biodegradable, implantable drug delivery device, and process for preparing and using the same
US4450150A (en) * 1973-05-17 1984-05-22 Arthur D. Little, Inc. Biodegradable, implantable drug delivery depots, and method for preparing and using the same
US3911098A (en) * 1974-02-11 1975-10-07 American Cyanamid Co Medicament carrier
US4349338A (en) * 1981-01-16 1982-09-14 Heppler Fred A Daily injection site guide assembly
US4777049A (en) * 1983-12-01 1988-10-11 Alza Corporation Constant release system with pulsed release
US4627851A (en) * 1984-10-26 1986-12-09 Alza Corporation Colonic-therapeutic delivery system
US4693895A (en) * 1984-10-26 1987-09-15 Alza Corporation Colon delivery system
FR2579186A1 (fr) * 1985-03-22 1986-09-26 Cleret Louis Dispositif permettant de repartir et de contenir des medicaments quelle qu'en soit la nature, selon les heures, les mois, les saisons, les organes et les fonctions definis par les lois de l'acupuncture chinoise
CA1295941C (en) * 1985-08-16 1992-02-18 Rajan Bawa Sustained-release formulation comprising a hydrophobic polymer system
US4704118A (en) * 1985-08-16 1987-11-03 Alza Corporation Ruminant dispensing device with thermo-activated memory
US4747847A (en) * 1986-02-07 1988-05-31 Alza Corporation System for delivering potassium chloride with enhanced bioacceptability
GB8603099D0 (en) * 1986-02-07 1986-03-12 Blass K G Gastrointestinal module
US4723958A (en) * 1986-05-23 1988-02-09 Merck & Co., Inc. Pulsatile drug delivery system
US5114719A (en) * 1987-04-29 1992-05-19 Sabel Bernhard A Extended drug delivery of small, water-soluble molecules
US4883666A (en) * 1987-04-29 1989-11-28 Massachusetts Institute Of Technology Controlled drug delivery system for treatment of neural disorders
US4957494A (en) * 1987-06-25 1990-09-18 Alza Corporation Multi-layer delivery system
US5035891A (en) * 1987-10-05 1991-07-30 Syntex (U.S.A.) Inc. Controlled release subcutaneous implant
US5156844A (en) * 1987-11-17 1992-10-20 Brown University Research Foundation Neurological therapy system
US4892538A (en) * 1987-11-17 1990-01-09 Brown University Research Foundation In vivo delivery of neurotransmitters by implanted, encapsulated cells
US4890753A (en) * 1988-05-04 1990-01-02 Creative Automation, Inc. Pharmaceutical container and method and apparatus for assembly
US5141748A (en) * 1989-02-17 1992-08-25 Hoffmann-La Roche, Inc. Implant drug delivery device
GB8905017D0 (en) * 1989-03-04 1989-04-19 Gordon Alan J Packaging medicines
DK0478671T3 (da) * 1989-06-21 1993-10-18 Univ Brown Res Found Neurologisk terapeutisk anordning
JP3359919B2 (ja) * 1990-05-16 2002-12-24 サザン・リサーチ・インスティテュート 放出制御ドーパミンおよび神経線維成長を刺激するための用途
US5989586A (en) * 1992-10-05 1999-11-23 Cygnus, Inc. Two-phase matrix for sustained release drug delivery device

Also Published As

Publication number Publication date
AU685420B2 (en) 1998-01-22
EP0673242A1 (en) 1995-09-27
US5383873A (en) 1995-01-24
WO1994013269A1 (en) 1994-06-23
CA2151055A1 (en) 1994-06-23
US5498254A (en) 1996-03-12
US5591445A (en) 1997-01-07
AU5898394A (en) 1994-07-04
EP0673242A4 (en) 1998-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08507040A (ja) 平滑筋の化学的ペースメーカー
US20070265598A1 (en) Device and Method for Treating Weight Disorders
US10814115B2 (en) Microneedle devices and uses thereof
CA2675827A1 (en) Spray administration of compositions including active agents such as peptides to the gastrointestinal tract
Read et al. Relationship between changes in intraluminal pressure and transmural potential difference in the human and canine jejunum in vivo.
Ingelfinger et al. The activity of the descending duodenum during nausea
Savory et al. Influence of intravenous injections of cholecystokinin on gastrointestinal motility in turkeys and domestic fowls
Brown et al. The effect of acute and chronic administration of morphine and morphine withdrawal on intestinal transit time in the rat
Khurana Estrogen-imipramine interaction
EP2849724B1 (en) Means to facilitate food intake and food retention
Titchen et al. Contractions of the caudal region of the oesophagus of the cat
Phaneuf et al. Physiological, pharmacological and therapeutic aspects of some gastrointestinal disorders in the horse
Paterson Studies on opossum esophageal longitudinal muscle function
RU2226411C2 (ru) Четырехканальный зонд для энтерального питания с баллонной фиксацией
Shafik Electrocholecystogram: a study of the electromechanical activity of the gall bladder in a canine model
RU2314794C2 (ru) Способ лечения наркомании и/или алкоголизма и дозирующая система для его осуществления
RU2277946C1 (ru) Способ восстановления антирефлюксной функции нижнего пищеводного сфинктера
RU2125865C1 (ru) Способ профилактики постгастрорезекционного гастрита культи желудка
RU15081U1 (ru) Устройство для дуоденального зондирования
SU1466717A1 (ru) Способ лечени спаечной болезни брюшины
SU1607825A1 (ru) Способ лечени больных рефлюкс-эзофагитом
RU2159616C2 (ru) Способ лечения ран пищеварительного тракта
SU1344373A1 (ru) Способ лечени больных звенной болезнью желудка и двенадцатиперстной кишки
Hoyt THE THERAPEUTIC APPLICATION OF P-HYDROXYPHENYLETHYLAMIN (TYRAMINE): AN ACTIVE PRINCIPLE OF ERGOT. 1
EP2797554B1 (en) Intestinal devices for facilitating weight loss