JPH08506781A - 滑り止めチェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 接地クロスピース部（２，３）及びこれら接地クロスピース部以外の領域を有する滑り止めチェーンにおいて、前記チェーンを備えたタイヤ（１）が回転するために、路面とタイヤの回転軸間の距離に変化が生じ、それぞれに接地クロスピース部分（２，３）及びこれら接地クロスピース部以外の部分からなり、タイヤの回転によって連続的に配されるこれらの部分のサイズを互いに異なるように配し、共振効果を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】 滑り止めチェーン 本発明は、接地クロスピース部を有するタイヤ用滑り止めチェーンに関するも ので、実質的にタイヤの円周方向に配向される接地クロスピース部の接地部は、 タイヤのトレッド面の外方で、実質的にタイヤのトレッド面の幅方向に配向され る連結ピースによって、側面締結具に連結され、これにより前記チェーンを備え たタイヤが回転するために、路面とタイヤの回転軸間の距離に変化が生じるよう に構成したタイヤチェーンに係るものである。 種々のデザインからなる上述の型の滑り止めチェーンが公知になっている。タ イヤトレッドに設けられるこれらの滑り止めチェーンは、良好な軌上走行性（tr acking）と適度な牽引特性（traction）を兼ね備えていることが要件となるが、 一方で、路面状態によっては路面とタイヤトレッドが直接接触することが望まし いとも考えられる。特に、牽引特性の要件を完全に満たそうとすると、公知の形 状の滑り止めチェーンでは、タイヤが静かに走行することに限界を与える結果に なる。さらに、この種のチェーンが自動車に用いられる場合は、特定のスピード 領域で該車輌のシャシまたは胴体に対する共振効果が生じる。これまでに、車の 種類によって接地クロスピース部以外のトレッドに接触するチェーンの部分を改 良するか、あるいはチェーンの追加部分を付加して、これをタイヤの円周方向に 配向させることで上記の問題を解決する試みが行われてきた。しかしながら、こ れは雪面における推進力を損なうのみならず滑り止めチェーンが重く高価なもの になる欠点を有していた。 米国特許第１，５４８，９５５号では、共振効果に対向する手段 として、はしごチェーンにおいて連続する横断チェーンストランド間の間隔を変 更することを提案している。しかしながら、このように横断チェーンストランド の間隔を変更するだけでは、滑り止めチェーンを介してタイヤに伝わる下面振動 エネルギーを解消することは不可能である。振動周期を不均一にすることによっ て、共振効果に対応することは可能であるが、乗客は振動周期が均一な場合と比 べると不愉快さを感じることになる。 本発明の目的は、異なる路面状態に対してチェーンの滑り止め特性を損うこと なく且つ車輌に伝わる振動力を受けずに、車輌における共振効果を最小限に抑制 する方法を考慮した型の滑り止めチェーンを提供することである。本発明ではこ の目的は、それぞれタイヤの円周方向に連続的に配される接地クロスピース部の 接地部の長さを不均一な長さにすることによって達成される。 本発明による滑り止めチェーンは、はしごチェーンと比較した場合、接地クロ スピース部を有する従来のチェーンの持つ快適性を損なうことなく共振効果を最 小限に抑制することができる。 本発明を添付の図面を参照することによって、以下に詳細を説明する。 図１は、接地クロスピース部を有する第１の滑り止めチェーンを示し、該クロ スピース部の接地部は異なる長さを有する。 図２は、不均一の接地クロスピース部及びこれらクロスピース部以外のチェー ン部分の不均一なサイズの領域を有する第２の滑り止めチェーン タイヤ（１）に取り付けられる滑り止めチェーンは、接地クロス ピース部（２，３）及びこれらの間に配される領域（４）からなる。接地クロス ピース部（２，３）は、異なる長さの接地部（５，６）及び、図では外側締結部 （１１）のみしか可視できないが、全て同一の長さで接地部（５，６）を側面締 結具に連結する連結ピース（７，８，９，１０）からなる。外側締結部（１１） を緊張するために緊張部（１２）が用いられ、この緊張部（１２）の端部には側 面ピースからなる外側締結部（１１）のリンクに留めるフック（１３）が設けら れている。不均一な長さの接地部（５，６）を設けることで、該接地部（５，６ ）が交互に規則的に連続して移動する場合においても、車輌の領域における共振 効果を効果的に分散することができる。さらに、異なる長さの２つ以上の接地部 を設け、これらを交互に不規則に連続して配することも可能であり、有益である 。 図２に示す滑り止めチェーンでは、異なる長さの接地部（５，６）を有する接 地クロスピース部（２，３）を用いることに加えて、接地クロスピース部以外の チェーンの領域（４，１４）のサイズも異なっている。領域（１４）を拡大する には、２つの連続する接地クロスピース部（３）の連結ピース（７，１０）なら びに（８，９）の間に、所定の距離を置いてスリップ防止チェーンの側面締結具 に連結すれば良い。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．接地クロスピース部を有し、実質的にタイヤの円周方向に配向される前記接 地クロスピース部の接地部は、タイヤのトレッド面の外方で、実質的にタイヤの トレッド面の幅方向に配向される連結ピースによって側面締結具に連結され、こ れにより前記チェーンを備えたタイヤが回転するために、路面とタイヤの回転軸 間に変化が生じるタイヤ用滑り止めチェーンにおいて、それぞれタイヤの円周方 向で連続的に配される接地クロスピース部（２，３）の接地部（５，６）の長さ を不均一にすることを特徴とする滑り止めチェーン。 ２．前記接地クロスピース部（２，３）の前記接地部（５，６）は、少なくとも ３つの異なる長さを有することを特徴とする請求項１記載の滑り止めチェーン。 ３．不均一な長さの接地部（５，６）を有する接地クロスピース部（２，３）は 、タイヤの円周方向に亘って不規則な順序で配されていることを特徴とする請求 項２記載の滑り止めチェーン。 ４．それぞれタイヤの円周方向で連続的に配される接地クロスピース部以外のチ ェーン部分の領域（４，１４）は、不均一なサイズであることを特徴とする請求 項１乃至３のいづれか一項に記載の滑り止めチェーン。 ５．接地クロスピース部以外の前記領域は、少なくとも３つの異なるサイズを有 することを特徴とする請求項４記載の滑り止めチェーン。 ６．前記接地クロスピース部以外の不均一なサイズの前記領域は、 タイヤの円周方向に亘って不規則な順序で配されていることを特徴とする請求項 ５記載の滑り止めチェーン。