JPH08506387A - 加圧スクリーン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 スクリーン・ケージ（１１）及びロータを有するスクリーン・ハウジング（１０）からなるリグノセルロース含有繊維材料を選別するための加圧スクリーン装置。スクリーン・ケージ（１１）の両端はスクリーン・ハウジング（１０）内の第１及び第２の取付部材（１７、１８）に夫々配置されている。スクリーン・ケージ（１１）の両端は取付部材（１７、１８）に半径方向クリアランスを設けて取り付けられ、取付部材（１７、１８）のうちの少なくとも一つに軸支持部材（２１）が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 加圧スクリーン装置 本発明は、パルプ懸濁液状のリグノセルース含有繊維材料を選別するための加 圧スクリーン装置に関する。 加圧スクリーンは通常次の三つの主要部分から構成される。すなわち、スクリ ーン・ハウジング、スクリーン・ケージ、及びロータから構成される。スクリー ン・ケージは、粗い材料に対する障壁の役目をすると共に繊維をスクリーン・ア パーチャを介して通過させる目的を有している。スクリーン・ケージは、例えば 、表面が滑らかな若しくは波形の多孔板又は溝付板で構成することができる。あ るいは、スクリーン・ケージを離隔したロッドで形成し、これらのロッド間を繊 維は通過できるが不純物は通過できないようにすることができる。もちろん、選 別効果を得るために最も重要なのは短絡の防止、すなわち、未選別材料と選別済 み材料が混合しないようにすることである。 スクリーン・ケージをスクリーン・ハウジング内に取り付ける従来の方法は、 スクリーン・ケージの端部にリングを形成することである。リングは表面が円錐 形であり、スクリーン・ハウジング内のフランジの対応する円錐シートに嵌合す る。これ らの円錐面は、軸方向のプレストレスと共同して、半径方向運動（並進）及び接 線方向角運動（回転）に関してスクリーン・ケージの端部を大幅に制限する。 スクリーン・ケージの閉塞を防ぐには、ロータを使用して吸込みパルス及び圧 力パルスを発生させる。これらのパルスはスクリーン・ケージの周囲に沿って半 径方向を向いた力を付与する。これらの力はスクリーン・ケージの胴体表面にお ける静定径方向移動を生起する。しかしながら、前記のプレストレスのために、 スクリーン・ケージの端部をこのように移動させることは不可能である。設計上 、かわりに端部の形状を円錐シートに嵌合した円錐リングによって決定される形 状になるようにしてある。この端部の変形により材料に応力が生じる。これらの 応力は本来二次的なものであるが、負荷の動特性のためにスクリーン・ケージの 耐用年数上非常に重要なものである。これらの力の大きさは、例えば、ロータの 設計、繊維材料の粘稠度等の様々な要因によって異なる。 本発明は前記の問題の解決法を提供するものである。本発明によれば、スクリ ーン・ケージの端部の応力は、スクリーン・ケージとスクリーン・ハウジングの 取付部材との間に径方向ク リアランスを設けることによって除去される。これによりスクリーン・ケージの 端部が自由に運動することが可能になる。本発明の顕著な特徴は末尾の特許請求 の範囲から明らかである。 本発明の実施例を示す添付図を参照して、本発明を以下で説明する。 第１図は、本発明による加圧スクリーンの断面図である。 第２図は、スクリーン・ケージの上部及び夫々の下部取付部を大縮尺で示した 図である。 第３図は、本発明による取付け原理の概略図である。 第４図は、回転力による動作中のスクリーン・ケージの変形の概略図である。 第１図に示す加圧スクリーンの配置は、スクリーン・ケージ１１を有する垂直 なスクリーン・ハウジング１０から構成される。ハウジング１０には、パルプ懸 濁液用の入口１２、通過物、すなわち、スクリーン・ケージのアパーチャを通過 した繊維を含むパルプ用の出口１３、及び不通過物すなわち、スクリーン・ケー ジのアパーチャを通過していない粗い材料用の出口１４が接続されている。スク リーン・ハウジング１０内には、スクリーン・ケージ１１の内側にロータ（図示 せず）があり、選別 のためにパルプ懸濁液に必要な吸込みパルス及び圧力パルスを発生させる。ロー タは、吸込みパルス及び圧力パルスによって生じる径方向に向いた回転力が径方 向で相互につり合うように設計されている。このことは、スクリーン・ケージが 半径方向の力に対して自己支持型であることを意味している。 図示の加圧スクリーンには、入口１２に結合されたスクリーン・ハウジング１ ０の上部に目の粗いスクリーン・プレート１５が設けられている。この目の粗い スクリーン・プレート１５にはスクリーン・ハウジングの入口におけるスクラッ プ等を分離する目的がある。 図示のスクリーン・ケージはロッドで構成されており、ケージの外側には全周 に延びている多数の支持ストリップ１６が設けられている。スクリーン・ハウジ ング１０にはスクリーン・ケージ１１のための第１の取付部材と夫々の第２の取 付部材１７、１８が設けられている。これらの取付部材はフランジにより形成さ れており、これらは又、通過物部分とスクリーン・ハウジングのパルプ入口部分 （インジェクト部分）、及び不通過物部分と通過物部分の夫々を画定している。 取付部材１７、１８にスクリーン・ケージ１１の端を取り付けるのには、スク リーン・ケージを保持するためと、未選別材料（インジェクト及び不通過物）と 選別材料（通過物）との間の短絡を防止するための両方の目的がある。 取付部材１７、１８にスクリーン・ケージ１１を取り付ける場合、スクリーン ・ケージの両端が半径方向クリアランスを設けて取付部材１７、１８に嵌合する ように形成する。スクリーン・ケージと取付部材との間にできる隙間には、全周 に延びているセパレート・シール１９を設けるのが好ましい。このシールはスク リーン・ケージ１１の各端の溝２０内に入れることができる。 径方向クリアランスは、選別プロセス中に生じる脈動力が原因で生じる変形を 防止するために適切に画定され、十分な大きさを有するものとする。しかしなが ら、クリアランスは十分なシーリングを維持できる大きさ以下とする。 スクリーン・ケージ１１は自己支持型であるので、軸方向の固着のみ必要であ り、固着は第２の取付部材１８の軸支持部材２１によって行う。垂直スクリーン の場合は、この第２の取付部材１８をもっと低くしなければならない。スクリー ン・ケージ１１の回転を防止するために、いくつかの回転防止部材２２、 ２３（例えば、ラジアル・ピン）が取付部材１７、１８とスクリーン・ケージ１ １の端との間に入っている。 このような構成により、スクリーン・ケージ１１の応力レベルを下げることが でき、従って、これにより材料を削減することができる。あるいは、負荷がより 大きくなる可能性を利用してスクリーンの容量を増加させることができる。寸法 決め応力状態は静定接線方向応力のみからなる。その上、これらの応力をより安 全な方法で予め決定することができる。 もちろん、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、本発明の概念の 範囲内で変更可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．スクリーン・ケージ（１１）及びロータを有するスクリーン・ハウジング（ １０）からなり、スクリーン・ケージ（１１）の両端がスクリーン・ハウジング （１０）内の第１及び第２の取付部材（１７、１８）に夫々配置され、スクリー ン・ケージ（１１）の両端が取付部材（１７、１８）に径方向クリアランスを設 けて取り付けられ、取付部材（１７、１８）のうちの少なくとも一つに軸支持部 材（２１）が取り付けられていることを特徴とするリグノセルロース含有繊維材 料を選別するための加圧スクリーン装置。 ２．取付部材（１７、１８）のうちの少なくとも一つとスクリーン・ケージ（１ １）との間に回転防止部材（２２、２３）を備えており、スクリーン・ケージの 回転を防止したことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の加圧スクリーン装置 。 ３．スクリーン・ケージ（１１）を多孔板又は溝付き板で形成したことを特徴と する請求の範囲第１項又は第２項に記載の加圧スクリーン装置。 ４．スクリーン・ケージ（１１）をロッドで形成し、ロッド全 周に延びている支持条片（１６）で結合したことを特徴とする請求の範囲第１項 又は第２項に記載の加圧スクリーン装置。 ５．スクリーン・ケージ（１１）の両端と第１及び第２の取付部材（１７、１８ ）との間に夫々セパレート・シール（１９）を設けたことを特徴とする前記請求 の範囲のいずれか一項に記載の加圧スクリーン装置。 ６．セパレート・シール（１９）がスクリーン・ケージ（１１）の各端において 全面に広がっている溝（２０）内に入れてあることを特徴とする請求の範囲第５ 項に記載の加圧スクリーンの構成。