JPH08504481A - 水性−酸性ニッケル電気めっき浴用光沢剤としてのチウロニウム塩の使用 - Google Patents
水性−酸性ニッケル電気めっき浴用光沢剤としてのチウロニウム塩の使用Info
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- JPH08504481A JPH08504481A JP6513739A JP51373994A JPH08504481A JP H08504481 A JPH08504481 A JP H08504481A JP 6513739 A JP6513739 A JP 6513739A JP 51373994 A JP51373994 A JP 51373994A JP H08504481 A JPH08504481 A JP H08504481A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract
(57)【要約】
主要成分として、ニッケル塩1種以上、無機酸1種以上及び光沢剤1種以上を含有する水性−酸性浴からニッケルを電気めっき析出させることによりニッケルめっき成形部品を製造し、その際、一般式I:
[式中、R1〜R4は水素、非置換の又はカルボキシル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基又はシアノ基により置換されたC1〜C18−アルキル、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアルキル、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4−アルコキシカルボニル基1個又は2個により置換されたフェニルを表し、Yは、化学結合又は線状又は分岐状の各々C−原子20個迄を有するアルキレン、アルケニレン又はアルキニレンを表し、Aは、水素又は式:−CO−H、−CO−R5、−CO−OH、−CO−OR5、−CO−NR6R7、−CO−CH2−CO−OR5、−O−CO−H、−O−CO−R5、−NR6−CO−R5、−NR6−CO−R5、−OR5、−SO2−R5、−SO2−OH、−SO2−OR5、−PO(OH)2、−PO(OH)(OR5)、−PO(OR5)2、OPO(OH)2、−OPO(OH)(OR5)又は−OPO(OR5)2(式中、R5は、C1〜C12−アルキル、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアルキル、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4−アルコキシカルボニル基1個又は2個により置換されたフェニルを表し、R6及びR7は、水素又はC1〜C4−アルキルを表す)の基を表し、nは1〜4
Description
【発明の詳細な説明】
水性−酸性ニッケル電気めっき浴用光沢剤としてのチウロニウム塩の使用
本発明は、光沢剤としてチウロニウム塩を使用して、水性−酸性浴からニッケ
ルを電気めっき析出させることにより、ニッケルめっきされた成形部品を製造す
る方法に関する。更に、これが新規物質である場合には、本発明は、1部のチウ
ロニウム塩自体にも関する。
電気めっきでのニッケル析出の際に、光沢があり、可延性で、表面が一様な金
属の析出を得るべき場合には、酸性ニッケル電解液は、少量の有機物質を含有す
ベきであることが公知である。一般に第一光沢剤(光沢剤の担体)及び第二光沢
剤(光沢形成剤)に分けられる、このような光沢剤は、作用を高めるために、通
常、これらの薬剤の多数の組合せ物として使用する。
文献「プラクティッシュ・ガルバノテクニック(Praktische Galvanotechnik
)」、オイゲン G.レンツェ出版、ザウルガウ、(Eugen G.Lenze Verlag,Sa
ulgau)、第4版1984、268〜271頁(1)中に、ニッケル電解液用の
慣用の光沢剤に関する物質群が記載されている。第一及び第二光沢剤及び平滑剤
への分類は適切ではあるが、同時に、これらの分類が常に明快に行われえないこ
とが指摘される。光沢製造物質群
としては、次のものが挙げられる:
−スルホンイミド、例えば安息香酸スルフィミド
−スルホンアミド
−ベンゼンスルホン酸、例えばモノ−、ジ−及びトリベンゼンスルホン酸
−ナフタリンスルホン酸、例えばモノ−、ジ−及びトリナフタリンスルホン酸
−アルキルスルホン酸
−スルフィン酸
−アリールスルホネート
−エチレン−及び/又はアセチレン結合を有する脂肪族化合物、例えばブチンジ
オール
−他のヘテロ原子、例えば硫黄又はセレンも含有しうる単環及び多環の窒素含有
ヘテロ環
−クマリン
−平滑剤としてのアミン及び第四アンモニウム化合物
−サッカリン。
西独特許(DE−B)第1191652号明細書(2)中に、第四形の芳香族
タイプの単環又は多環のヘテロ環式窒素塩基、例えばピリジニウム塩、例えば2
−ピリジニウム−1−スルフェートエタンが、酸性ニッケル電気めっき浴用平滑
剤、即ち光沢剤として記載されている。この薬剤は、慣用の基礎光沢剤、例えば
ベンゼン−m−ジスルホン酸、ジアリールジスルフィミド又はスルホンアミドと
一緒に使用される。
米国特許(US−A)第3630857(3)号明細書から、一般式:
[式中、変数Rは相互に無関係に水素、各々C−原子1〜4個を有するアルキル
、アルケニル又はアルキニルを表し、nは1〜4の整数を表す]のニトリル基含
有チオ尿素誘導体を水性−酸性ニッケル電気めっき浴用光沢剤として使用するこ
とが公知である。
通常、実際には、光沢剤として、アルケニルスルホン酸、例えばビニルスルホ
ン酸ナトリウム又はアリルスルホン酸ナトリウムを他の光沢剤、例えばプロパル
ギルアルコール、2−ブチン−1,4−ジオール、プロピンスルホン酸又は3−
ピリジニウム−プロピルスルホネートと組み合わせて使用する。
公知技術水準から公知の薬剤の場合に不利であるのは、確かに、一般に比較的
高い挿入濃度でニッケル電解液浴中に使用されることである。
従って本発明の課題は、例えば2−ピリジニウム−1−スルフェートエタン又
は3−ピリジニウム−プロピルスルホネートの場合より良好か又は少なくとも同
じである光沢を生じる際に、少ない濃度で使用するだけでよい光沢剤の使用下に
ニッケルめっき成形部品を
製造する改良された方法である。
従って、主要成分として、ニッケル塩1種以上、無機酸1種以上及び光沢剤1
種以上を含有する水性−酸性浴からニッケルを電気めっき析出させることによる
ニッケルめっき成形部品の製法が発見され、これは、一般式I:
[式中、R1〜R4は水素、非置換の又はカルボキシル基、C1〜C4−アルコキシ
カルボニル基又はシアノ基により置換されたC1〜C18−アルキル、C2〜C12−
アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアルキル、C7〜C12−
フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキ
シ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4−アルコキシカ
ルボニル基1個又は2個により置換されたフェニルを表し、Yは、化学結合又は
線状又は分岐状の各々C−原子20個迄を有するアルキレン、アルケニレン又は
アルキニレンを表し、Aは、水素又は式:−CO−H、−CO−R5、−CO−
OH、−CO−OR5、−CO−NR6R7、−CO−CH2−CO−OR5、−O
−CO−H、−O−CO
−R5、−NR6−CO−R5、−OR5、−SO2−R5、−SO2−OH、−SO2
−OR5、−PO(OH)2、−PO(OH)(OR5)、−PO(OR5)2、O
PO(OH)2、−OPO(OH)(OR5)又は−OPO(OR5)2(式中、R5
は、C1〜C12−アルキル、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、
C5〜C8−シクロアルキル、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1
〜C4−アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4
−アルコキシカルボニル基1個又は2個により置換されたフェニルを表し、R6
及びR7は、水素又はC1〜C4−アルキルを表す)
性を促進する、n価の無機又は有機アニオンを表す]のチウロニウム塩を光沢剤
として使用することを特徴とする。
R6〜R10、R12、R13及びフェニル環のためのC1〜C4−アルキル基として
は、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル
、tert.−ブチル、及び特にメチル及びエチルがこれに該当する。
R1〜R4、R5及びR11のための直鎖又は分枝鎖のC1〜C18−もしくはC1〜
C12−アルキル基としては、例えば、前記C1〜C4−アルキル基の他にn−アミ
ル、イソ−アミル、sek-アミル、tert.−アミル、ネオペンチル、n−ヘキシル
、n−ヘプチル、n−オクチル、
2−エチルヘキシル、n−ノニル、イソ−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル
、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル及びn−オクタデシルが
これに該当する。このうちC1〜C4−アルキル基が有利である。
R1〜R4のための、カルボキシル基、C1〜C4−アルコキシカルボニル基又は
シアノ基により置換されたC1〜C18−アルキルとして、例えば2−カルボキシ
エチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチ
ル又は2−シアノエチルが好適である。
R1〜R4、R5及びR11のためのC5〜C8−シクロアルキル基としては、特に
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、メチルシ
クロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシク
ロヘキシル及びエチルシクロヘキシルがこれに該当する。このうちシクロペンチ
ル及びシクロヘキシルが有利である。
R1〜R4、R5及びR11のためのC7〜C12−フェニルアルキル基としては、例
えば1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フ
ェニルプロピル、3−フェニルプロピル、2−フェニルプロピ−2−イル、4−
フェニルブチル、2,2−ジメチル−2−フェニルエチル、5−フェニルアミル
、6−フェニルヘキシル及び特にベンジルが好適である。
R1〜R4、R5及びR11のために1置換フェニル基を使用する際には、置換位
置はオルト、メタ又は有利にパラであり、2置換フェニル基を使用する際には、
置換基は特に2,4−位にあり、例えば2,4−キシリルである。置換基が存在
する場合は、置換度1が有利である。しかしながら、非置換フェニルが特に有利
である。
C1〜C4−アルコキシ基としては、特にメトキシ及びエトキシが該当するが、
その他にn−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec.−ブトキシ及び
tert.−ブトキシもこれに該当する。
C1〜C4−アルコキシカルボニル基としては、例えばn−プロポキシカルボニ
ル、イソ−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソ−ブトキシカ
ルボニル、sec.−ブトキシカルボニル、tert.−ブトキシカルボニル、特にエト
キシカルボニル及びメトキシカルボニルを使用する。
ここで、ハロゲン原子の概念は、フッ素、ヨウ素、とりわけ臭素、特に塩素を
包含する。
R1〜R4、R5及びR11のための直鎖又は分枝鎖のC2〜C12−アルキレン基と
しては、例えばビニル、アリル、メタリル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5
−ヘキセニル、7−オクテニル、9−デセニル、11−ドデセニル、シトロネロ
リル、ゲラニオリル又はリナロオリルが好適である。
R1〜R4、R5及びR11のための直鎖又は分枝鎖のC2〜C12−アルキニル基と
しては、例えばエチニル又は2−プロピニルが好適である。
基R6〜R10、R12及びR13は、有利に、水素、メチル又はエチルを表す。
mは、有利に、0〜8、特に0〜5、特に有利に0〜3の数字を表す。
n−価のアニオンXとしては、通常、水溶性を促進する慣用の無機又は有機ア
ニオン、特にクロリド、ブロミド、フルオリド、スルフェート、ヒドロゲンスル
フェート、メタンスルホネート、トリフルオルメタンスルホネート、2−ヒドロ
キシエタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ニトレート、テトラフル
オルボレート、ペルクロレート、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネー
ト、ジヒドロゲンホスフェート、ヒドロゲンホスフェート、ホスフェート、ホル
ミエート、アセテート、オキサレート、シトレート及びタルトレートがこれに該
当する。
このうち、1価又は2価(n=1又は2)のアニオン、特にフルオリド、スル
フェート、メタンスルホネート、ニトレート及びテトラフルオルボレート、特に
クロリド及びブロミドが有利である。
Aがカルボン酸−、スルホン酸−、ホスホン酸−又はリン酸−官能を表す場合
には、チウロニウム塩Iはベタインとしても存在し、これはチウロニウム塩Iか
らHXが離脱することにより生じうる。
有利な実施態様では、R1〜R4が、水素、C1〜C4−アルキル、アリル又は非
置換の又はC1〜C4−アルキル基1個又は2個により置換されたフェニルを表す
チウロニウム塩Iを使用する。特に、R1〜R4の全てが水素を表すか又は水素3
個及びアリル1個を表す。
他の有利な実施態様では、一般式Ia:
R8〜R10は水素又はC1〜C4−アルキルを表し、R11は水素、C1〜C12−アル
キル、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアル
キル、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基1
個又は2個により置換されたフェニルを表し、mは0〜10の数を表す]のチウ
ロニウム塩を使用する。
他の有利な実施態様では、一般式Ib:
記のものを表す]のチウロニウム塩を使用する。
他の有利な実施態様では、一般式Ic:
記のものを表し、Zは式:−CR12=CR13−又は−C≡C−の基を表し、ここ
で、R12及びR13は水素又はC1〜C4−アルキルを表す]のチウロニウム塩を使
用する。
他の有利な実施態様では、一般式Id:
記のものを表す]のチウロニウム塩を使用する。
他の有利な実施態様では、一般式Ie:
のものを表す]のチウロニウム塩を使用する。
他の有利な実施態様では、一般式If:
記のものを表す]のチウロニウム塩を使用する。
他の有利な実施態様では、一般式Ig:
前記のものを表す]のチウロニウム塩を使用する。
チウロニウム塩Iは、通常、第二光沢剤の作用特性を有するので、他の通常の
第一光沢剤少なくとも1種と組み合わせて、場合により他の第二光沢剤1種以上
とも組み合わせて使用するのが有利である。第一光沢剤としては、例えばビニル
スルホン酸−又はアリルスルホン酸−ナトリウム塩が、第二光沢剤としては、例
えば2−ブチン−1,4−ジオール又はプロパルギル
アルコールがこれに該当する。
使用の水性−酸性ニッケル電解液浴は、ニッケル塩、例えば硫酸ニッケル及び
塩化ニッケル1種又は通常1種より多く、無機酸、有利にホウ酸及び硫酸1種以
上、光沢剤としての化合物Iを単独又は有利には他の慣用の光沢剤と組み合わせ
て、並びに場合によりこのために慣用である濃度の他の慣用の助剤及び添加物、
例えば湿潤剤及び細孔防止剤を含有する。慣用の水性−酸性ニッケル電解液(「
ワット電解液(Watts-Elektrolyte)」)は、次の基本組成を有する:
NiSO4・7H2O 200〜350g/l
NiCl2・6H2O 30〜150g/l
H3BO3 30〜 50g/l
電解液浴のPH−値は、通常、3〜6、有利に4〜5である。このpH−値を
調整するために、強い鉱酸、有利に硫酸を使用するのが有利である。
化合物Iは、電解液−浴中に低い濃度で、一般に0.01〜0.5g/l、有
利に0.025〜0.3g/lで存在する。他の慣用の光沢剤の濃度は、通常、
各々0.1〜10g/l、特に0.1〜2.0g/lの範囲にある。
記載のニッケル電解液浴を用いて、特に、通常のようにして前処理しておいた
鋼製の成形部品上に、更に、他の材料、例えば真鍮からなる成形部品上にもニッ
ケル被覆を電気めっきで生じさせることができる。この
ために、一般に、30〜80℃、有利に40〜60℃の温度で操作する。
本発明により使用される化合物Iは、極めて高い光沢形成により優れている。
これを用いて、一般に、慣用の光沢形成剤を用いるよりも強い光沢を得、かつ更
に、ニッケル電解液浴中では、明らかに低い配量である。
記載のチウロニウム塩Iは、有利な方法で、一般式II:
Nuc−Y−A (II)
[式中、Nucは離脱可能な基、有利に塩素又は臭素を表す]の相応する前駆体
と一般式III:
のチオ尿素とを反応させ、所望の場合には、引き続い
することができる。
チオ尿素IIIとしては、例えば非置換チオ尿素、N−メチルチオ尿素、N,N
′−ジメチルチオ尿素、N,N,N′,N′−テトラメチルチオ尿素、N−エチ
ルチオ尿素、N,N′−ジエチルチオ尿素、N,N,N′,N′−テトラエチル
チオ尿素、N−フェニルチオ
尿素、N,N′−ジフェニルチオ尿素、N−フェニル−N−メチルチオ尿素、N
−フェニル、N′−メチルチオ尿素、N,N′−ジブチルチオ尿素、N−ベンジ
ルチオ尿素、N−アリルチオ尿素又はN,N′−ジシクロヘキシルチオ尿素が好
適である。
成分IIとIIIとの反応は、不活性有機溶剤、例えばトルエン、キシレン、石油
エーテル、リグロイン、シクロヘキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、イソ−プロパノール、酢酸エチルエステル又
は安息香酸メチルエステル又はその混合物中で実施するのが有利である。しかし
ながら、反応は水中又は水及び有機溶剤、有利に極性有機溶剤1種以上からなる
1層又は2層混合物中でも行うことができる。2層混合物の場合には、慣用の相
転移触媒を使用することができる。一般に、温度40〜130℃、特に60〜1
10℃及び常圧で操作する。
記載のチウロニウム塩の1部は新規物質であるので、本発明は、更にこの新規
化合物にも関する。
従って本発明の対象は、一般式Ih:
記のものを表し、R14は、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜
C4−アルキル基1個又は2個により置換されたフェニルを表す]のチウロニウ
ム塩である。
更に本発明の対象は、一般式Ij:
記のものを表し、但し、基R8及びR9のうちの少なくとも1個は水素とは異なる
]のチウロニウム塩である。
更に本発明の対象は、一般式Ib:
記のものを表す]のチウロニウム塩である。
更に本発明の対象は、一般式Ik:
R15は次の基:
を表し、その際、R6〜R11、Z及びmは前記のものを表し、但し、R1〜R4の
うちの少なくとも1個はアリル基を表す]のチウロニウム塩である。
チウロニウム塩Ih及びIjは、化合物Iaの部分群を表し、チウロニウム塩Ikは化
合物Ic、Ie及びIfの部分群を表す。同時に、チウロニウム塩Ih、Ij及びIkをニッ
ケルめっき成形部品の本発明による製法で使用することは、各々他の有利な実施
態様とみなすことができる。
製造例
例1
チウロニウム酢酸ベンジルエステル−クロリドの製造
チオ尿素7.6g(0.1モル)をアセトン50ml中に溶かした。そこにク
ロル酢酸ベンジルエステル18.5g(0.1モル)を滴加し、2時間加熱し沸
騰させた。室温まで冷却後に沈殿生成物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄した
。乾燥後に表題化合物23.5g(収率90%に相当)が無色結晶の形で得られ
た。生成物の純度は、99%を超えた。
例2
チウロニウム−2−エチル酢酸−ブロミドの製造
例1と同様にして、チオ尿素及び2−ブロム酪酸から表題化合物が収率79%
で製造された。
例3
チウロニウム−2,2−ジメチル酢酸−クロリドの製造
例1と同様にして、チオ尿素及び2−クロル−2−メチルプロピオン酸から表
題化合物が収率74%で製造された。
例4
チウロニウム−N,N−ジメチル酢酸アミド−クロリドの製造
例1と同様にして、チオ尿素及び2−クロル−N,
N−ジメチルアセトアミドから表題化合物が収率89%で製造された。
例5
3−チウロニウムプロピル−メチルケトン−クロリドの製造
例1と同様にして、チオ尿素及び3−クロルプロピル−メチルケトンから表題
化合物が収率71%で製造された。
例6
N′−アリルチウロニウム−N,N−ジメチル酢酸アミド−クロリドの製造
例1と同様にして、N−アリルチオ尿素及び2−クロル−N,N−ジメチルア
セトアミドから表題化合物が収率79%で製造された。
例7
2−(N−アリルチウロニウム)エチル−メチルエーテル−ブロミドの製造
例1と同様にして、N−アリルチオ尿素及び2−ブロムエチル−メチルエーテ
ルから表題化合物が収率69%で製造された。
例8
4−(N−アリルチウロニウム)−2−メチルクロトン酸−ブロミドの製造
例1と同様にして、N−アリルチオ尿素及び4−ブロム−2−メチルクロトン
酸から表題化合物が収率7
0%で製造された。
使用例
例1〜8により製造された生成物を、光沢剤として、ニッケル析出のための弱
酸性電気めっき浴中に使用した。
使用水性ニッケル電解液は次の組成を有する:
NiSO4・7H2O 300g/l
NiCl2・6H2O 60g/l
H3BO3 45g/l
サッカリン 2g/l
ビニルスルホン酸ナトリウム塩 0.8g/l
表に記載の光沢剤 xg/l
湿潤剤としての式:
C12H25/C14H29-O-(CH2CH2O)2-SO3Na
の脂肪アルコール誘導体 0.5g/l
電解液のpH−値は、硫酸で4.2に調整した。
ニッケルで被覆する前に、慣用法により、アルカリ性電解液中で陰極脱脂され
た真鍮薄板を使用した。ニッケル析出は、250ml−ハルセル(Hull-Zelle)中
で、55℃、電流強度2Aで10分間にわたり行った。引き続いて、薄板を水で
洗浄し、圧搾空気で乾燥させた。
次表は、これらの実験の結果を示す。本発明による光沢剤を用いると、公知技
術水準の光沢剤を用いる場合よりも強い光沢が得られ、かつ1部はニッケル電解
液浴中で明らかに低い配量であったことが判明した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 シュヴェンデマン,フォルカー
ドイツ連邦共和国 D―67434 ノイシュ
タット アム ホイゼルベルク 20
(72)発明者 シュレーダー,ウルリッヒ
ドイツ連邦共和国 D―67227 フランケ
ンタール マーラシュトラーセ 26アー
(72)発明者 グラーザー,クラウス
ドイツ連邦共和国 D―68161 マンハイ
ム テー3 8
【要約の続き】
又は有機アニオンを表す]のチウロニウム塩を光沢剤と
して使用する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.主要成分として、ニッケル塩1種以上、無機酸1種以上及び光沢剤1種以 上を含有する水性−酸性浴からニッケルを電気めっき析出させることによるニッ ケルめっき成形部品の製法において、これは、一般式I: [式中、R1〜R4は水素、非置換の又はカルボキシル基、C1〜C4−アルコキシ カルボニル基又はシアノ基により置換されたC1〜C18−アルキル、C2〜C12− アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアルキル、C7〜C12− フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキ シ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4−アルコキシカ ルボニル基1個又は2個により置換されたフェニルを表し、Yは、化学結合又は 線状又は分岐状の各々C−原子20個迄を有するアルキレン、アルケニレン又は アルキニレンを表し、Aは、水素又は式:−CO−H、−CO−R5、−CO− OH、−CO−OR5、−CO−NR6R7、−CO −CH2−CO−OR5、−O−CO−H、−O−CO−R5、−NR6−CO−R5 、−OR5、−SO2−R5、−SO2−OH、−SO2−OR5、−PO(OH)2 、−PO(OH)(OR5)、−PO(OR5)2、OPO(OH)2、−OPO( OH)(OR5)又は−OPO(OR5)2(式中、R5は、C1〜C12−アルキル 、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアルキル 、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基、ハロ ゲン原子、ヒドロキシル基、フェニル基又はC1〜C4−アルコキシカルボニル基 1個又は2個により置換されたフェニルを表し、R6及びR7は、水素又はC1〜 C4−アルキルを表す) を促進するn価の無機又は有機アニオンを表す]のチウロニウム塩を光沢剤とし て使用することを特徴とする、ニッケルめっき成形部品の製法。 2.基R1〜R4が水素、C1〜C4−アルキル、アリル又は非置換の又はC1〜 C4−アルキル基1個又は2個により置換されたフェニルを表すチウロニウム塩 Iを光沢剤として使用する、請求項1記載のニッケルめっき成形部品の製法。 3.一般式Ia: R8〜R10は水素又はC1〜C4−アルキルを表し、R11は水素、C1〜C12−アル キル、C2〜C12−アルケニル、C2〜C12−アルキニル、C5〜C8−シクロアル キル、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1〜C4−アルキル基1 個又は2個により置換されたフェニルを表し、mは0〜10の数を表す]のチウ ロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2記載のニッケルめっき成形 部品の製法。 4.一般式Ib: 記のものを表す]のチウロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2記 載のニッケルめっき成形部品の製法。 5.一般式Ic: 記のものを表し、Zは式:−CR12=CR13−又は−C≡C−の基を表し、ここ で、R12及びR13は水素又はC1〜C4−アルキルを表す]のチウロニウム塩を光 沢剤として使用する、請求項1又は2記載のニッケルめっき成形部品の製法。 6.一般式Id: 記のものを表す]のチウロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2記 載のニッケルめっき成形部品の製法。 7.一般式Ie: のものを表す]のチウロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2記載 のニッケルめっき成形部品 の製法。 8.一般式If: 記のものを表す]のチウロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2記 載のニッケルめっき成形部品の製法。 9.一般式Ig: 前記のものを表す]のチウロニウム塩を光沢剤として使用する、請求項1又は2 記載のニッケルめつき成形部品の製法。 10.チウロニウム塩Iの他に他の光沢剤少なくとも1種を使用する、請求項 1から9までのいずれか1項記載のニッケルめっき成形部品の製法。 11.請求項3による、一般式Ih: 前記のものを表し、R14は、C7〜C12−フェニルアルキル又は非置換の又はC1 〜C4−アルキル基1個又は2個により置換されたフェニルを表す]のチウロニ ウム塩。 12.請求項3による、一般式Ij: 記のものを表し、但し、基R8及びR9のうちの少なくとも1個は水素とは異なる ]のチウロニウム塩。 13.請求項4による、一般式Ib: 記のものを表す]のチウロニウム塩。 14.請求項1による、一般式Ik: R15は次の基: を表し、ここで、R6〜R11、Z及びmは前記のものを表し、但し、基R1〜R4 のうちの少なくとも1個はアリル基を表す]のチウロニウム塩。
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