JPH08504339A - 改良に係るストレッチャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 織地（１）から成り、病人又は負傷者を搬送し且つ／又は運ぶストレッチャは、その長さに沿って配分された横断シース（４）を備えることを特徴とする。その両端に把持手段（６）が設けられたスラット（６）は、上記シース（４）内に着脱可能に挿入され、該シースと組み合わされる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良に係るストレッチャ 本発明は、病人又は負傷して横たわる者を搬送する装置、より具体的には、ス トレツチヤ（stretcher）に関する。 特に、戦場や都市部で緊急時に使用される公知の型式のストレッチャは、病人 又は負傷した者を取り上げ、次に、その者を事故現場から医療施設に搬送するも のであり、全体として、二つの半殻体として関節接続されることがある可撓性又 は剛性なシャフトから成っている。 搬送の目的にて病人、又は負傷者を取り上げるためにこうした各種のストレッ チャを使用する結果、患者は、持ち上げられ、次いで、ストレッチャに載せられ るから、人の手による取り扱いを受け、傷が悪化したり痛みを伴う危険性がある 。更に、こうした人の手による取り扱いは、看護人、又は救助員の側に非常な力 を必要とすることが多い。 本発明は、極めて簡単で且つ低廉な構造である一方、最小量の力にて、また、 実際には、人の手で取り扱うことなく、病人や負傷者を搬送し又は運ぶことを可 能にするストレッチャを形成することにより、公知の型式のストレッチャの欠点 を改善することを目的とするものである。 故に、本発明の主題は、キャンバスから成る、病人や負傷者といった患者を搬 送し且つ／又は運ぶストレッチャであって、該キャンバスがスラットを着脱可能 に保持し得るようにその全長に沿って設けられた手段を備え、そのスラットの端 部には、保持手段が設けられることを特徴とするストレッチャである。 本発明の具体的な特徴によれば、スラットを着脱可能に保持する手段は、横断 スリーブを有し、該スラットはスリーブに着脱可能に挿入され、該スリーブと組 み合わせることが出来る。 本発明の別の特徴によれば、ストレッチャのキャンバスは、地面と接触するこ とを目的とする不透過性で且つ堅牢なプラスチックから成る第一の層と、裸の患 者でも患者に接触することを目的とする吸収性があり且つ快適な特性を有する第 二の不織地層とで形成されており、これら第一及び第二の層は、接合又は溶接に よって共に接続されている。スラット用のスリーブは、対応する幅のキャンバス を適当な箇所にてキャンバスに固定することにより、形成される。 本発明の別の特徴によれば、スラットを着脱可能に保持する手段は、キャンバ スの少なくとも一つの面に固定された密着係合要素から成っており、この密着係 合要素は、スラットに固定された相補的な密着係合要素と相互作用する。 本発明の別の特徴によれば、快適さを増す発泡層がストレッチャのキャンバス を形成する第一の層と第二の層との間に介在されている。 本発明の更に別の特徴によれば、スラットは、プラスチック又は金属で出来て いる。 本発明の更に別の特徴によれば、保持手段は、各スロットの両端に形成された 丸味を付けた握りスロットから成っている。 更に別の特徴によれば、該保持手段は、各スラットの両端に固定され且つ必要 であれば、棒を受け入れることが出来るような設計としたキャンバス・ストリッ プで出来たハンドルから成っている。 本発明は、単に一例として掲げた以下の説明を読み且つ添付図面を参照するこ とにより、一層良く理解されよう。添付図面において、 図１は、本発明によるストレッチャの斜視図、 図１Ａは、スラットを別の配置状態とした、図１のストレッチャの斜視図、 図２は、図１のストレッチャの構造の一部を形成するスラットの斜視図、 図２Ａは、図２のスラットの代替例の斜視図、 図３乃至図７は、本発明によるストレッチャを使用して患者を搬送するときの 作用を示す概略図である。この搬送は、一般的な状況の殆どに当て嵌まる。 図８は、本発明によるストレッチャの代替例の分解斜視図である。 図１に示したストレッチャは、二つの重なり合った層２、３で形成されたキャ ンバス１を備えている。 第一の層２は、不透過性で且つ耐久性のあるプラスチックで出来ており、下方 支持層を形成する。 使用するプラスチックは、ポリエチレンであることが有利である。 患者に接触することを目的とし、裸の患者でも快適に耐えられる、吸収性があ り且つ快適性のある不織地の第二の層３が、例えば接合又は溶接によって第一の 層２に固定されている。 これらの層２、３をキャンバスの両端にて溶接によって接続すると、層２、３ は、極めて強力な溶接箇所３ａを使用して取り付けられる。 一つの代替例によれば、発泡層（図示せず）を層２、３の間に導入し、ストレ ッチャの快適さを改善することが出来る。 このようにして形成されたキャンバスには、キャンバスの一端から他端まで所 定の間隔にて配置されたスリーブ４が形成され、これらのスリーブは、組み合わ せた形態で使用し、患者の形態に最も良く適合したものとすることが出来る。 スリーブ４は、適当な幅の横断接続部分５をスリーブの長手方向縁部に沿って 不透過層２に接合することで形成され、これら横断接続部分の縁部には、キャン バス１との間に、それぞれスリーブの開口部を形成する。キャンバス５の横断接 続部分は、キャンバスの幅に沿って固定される。 キャンバスの横断接続部分５は、不透過層２と同一の材料で形成することが有 利である。 例えば、ポリ塩化ビニルのようなプラスチックで出来た可撓性のスラット６は 、適当なスリーブの各々に取り付けられる。 ハンドルを形成する細長のスロット７が各スラットの両端に設けられる。 一つの代替例によれば、保持部材は、スラットの各端部に固定され、棒の使用 を許容するキャンバス・ストリップで出来たハンドルから成っている。 この代替例は、スラットを示す図２Ａに図示してあり、スラットの両端には、 穴７ａが穿孔され、保持部材を形成するストリップ７ｂがこの穴に係合する。 図１に関して説明した実施例において、ストレッチャは、スラットを受け入れ るスリーブ４を７つ有しており、頭及び脚の高さ位置でキャンバス１の各端部に 一つずつ設けられる一方、その他の５つのスリーブは、肩部、脊柱、骨盤及び下 肢の位置にて、上記両端の間の中間領域に設けられている。最も一般的な用途に おいて、慎重に配置した４つのスラットがあれば、患者を搬送し且つ／又は運ぶ のに十分である。 図１のストレッチャの４つのスラットは、スリーブ４内に収容され、また、何 も存在しないようにしたスリーブによって互いに分離した状態に保たれる。故に 、 患者の頭を支持するスラット６、脊柱を支持するスラット、骨盤を支持するスラ ット、及び脚を支持するスラットがそれそれ存在する。 しかしながら、身体の別の部分を支持することが望ましいときは、スラットの 配置は、変更を加えることが出来る。 このため、図１Ａには、患者の腰部の支持を強化することを目的とする、キャ ンバスのスリーブ４におけるスラット６の別の配置状態が示してある。 この目的のため、頭及び肩を支持するため、２つのスラット６が並べて配置さ れ、もう一方のスラットは、骨盤の位置に、残りのスラットは、脚の位置に配置 されている。 これら４つのスラットを使用する結果、４人の者の各人が隣接する２つのスラ ットの一側部の両端を保持して、ストレッチャを搬送することが出来、最高の快 適さ、安全さが得られ、また、最小の力で足りる。 図３乃至図７には、本発明によるストレッチャを使用して患者を搬送するとき の取り扱いが概略図で示してある。 図３には、ベッド１０の上に体を伸ばし、ベッドの脇に置かれたトロリー１１ に人の手による取り扱いが最小の状態で搬送される患者が概略図で示してある。 病人をベッド１０からトロリー１１に搬送するためには、最初に、患者を持ち 上げずに、身体の適正な箇所にて患者の身体とベッドの表面との間に可撓性のス ラット６を挿入し、そのスラットを引っ張ることにより、身体が滑り動くように する。このようにスラットを患者の身体の下側に挿入したならば、患者を動かす ため、患者を何らかの方法で人の手で取り扱う必要がなく、患者をトロリー１１ の上に拡げたストレッチャのキャンバス１の上に力をかけずに滑り動かすことが 出来る。この搬送は、患者が身体を伸ばす位置に関係なく行われる。この作用は 、図４に示してある。 図５には、トロリー１１により支持されたストレッチャのキャンバス１の上に 体を伸ばした患者が示してある。 次に、可撓性スラット６を図５に矢印で示すように引き抜き、図６に示すよう に、キャンバス１の適当なスリーブ４内に挿入し直す。 図７に示したこの取り扱いの終了時に、患者は、スラット６がスラットの適正 なスリーブ４内に挿入された状態でストレッチャに横たわり、４人の運ぶ人の各 々がその手をこれらのスラットの端部スロット７に挿入することにより、又は、 予め所定位置に配置した（図２Ａ）のキャンバス・ストリップに２本の棒を通す ことにより、隣接するスラット６の両端を把持して保持することが出来、ストレ ッチャは、これら４人の者でその目的地に運ぶ用意が整う。 図８に示したストレッチャは、スラット１７を着脱可能に保持するテープ１６ の形態の密着係合要素がその全長に亙って設けられたキャンバス１５を備える点 で上述のストレッチャと異なり、この目的のため、スラット１７には、密着係合 要素１６と相補的な密着係合要素１８が設けられている。 図８において、キャンバスは、密着面テープ１６を保持するその面が上方を向 く状態で示してある。 しかしながら、このキャンバスは、その密着面テープが下向きの状態で使用さ れることを理解すべきである。 かかる配置のとき、キャンバス１５の上に横たわる患者を搬送するためには、 その密着面テープが設けられたスラット１７を適当な位置にてキャンバスの下方 に挿入し、そのテープがキャンバス１５のテープ１６と係合し、スラット１７を キャンバス１５に固定し、例えば、ベッドからトロリー等まで患者を搬送し得る ようにその患者を動かすことが可能になる。 上述の実施例において、キャンバスはその面の一方に２つの密着面テープ１６ を支承している。 また、キャンバスは、スラットの一側部に設けた相補的な密着係合要素と相互 作用する１つのテープしか支承しないようにしてもよい。 また、キャンバス及びスラットの密着係合要素は、不連続的な領域の形態にて 製造することも出来る。 キャンバスは、その両面に密着係合要素を備えることが可能である。 図１乃至図４に至った実施例に戻れば、スリーブ４の各々の内部には、少なく とも１つの密着係合要素（図示せず）を設け、対応するスラットにより支承され た相補的な密着係合要素（図示せず）と相互作用するようにすることが出来る。 上述の使用の原理は、限定的ではなく、その他の公知の状況にも適用され、例 えば、戦場から犠牲者を取り上げ、堅牢なストレッチャに、又は窪地に、又は搬 送する豆袋のマットレスに運び、或いは、再度、手術施設に向かう救急車から犠 牲者を受け取り、又は手術をした犠牲者を手術施設からベッド、又はその他の設 備に移すために使用出来る。 上述の実施例において、ストレッチャのキャンバスは、特に安価な材料で出来 ており、故に、使用後に廃棄することが可能である。 また、本発明によるストレッチャのキャンバスは、加熱炉内で滅菌処理し、キ ャンバスを滅菌パックとして使用することを可能にする材料で製造することも可 能である。 本発明によるストレッチャは巻いて丸めることが出来、従って、該ストレッチ ャが備えるスラットの幅に等しい幅寸法であればよいから、全体寸法が極めて小 さいという利点が得られる。ストレッチャのキャンバスは、更に小さい寸法に折 り畳むことも出来る。 ストレッチャのスラットは、その自体が病人又は負傷者を短い距離、持ち上げ 且つ搬送するための手段であり、このため、人の手による操作が最小限で済む。 この目的のため、その幅は、頭、肩、骨盤及び脚といった、全体として支持し なければならない身体領域の程度に従って設計される。 その結果、スラットだけで患者を持ち上げるとき、これらのスラットは、スラ ットがその下方に差し込まれる身体部分を支持するという更なる機能を果たす。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｌ Ｖ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．キャンバス（１；１５）から成る、病人、又は負傷者のような患者を搬送 し且つ／又は運ぶストレッチャにして、該キャンバスが、スラット（６；１７） を着脱可能に保持し得るようにキャンバスの全長に沿って配置される手段（４； １６、１８）を備え、そのスラットの端部には、保持手段（７）が設けられるこ とを特徴とするストレッチャ。 ２．請求の範囲第１項に記載のストレッチャにして、スラット（６）を着脱可 能に保持する前記手段が横断スリーブ（４）を備え、前記スラット（６）が前記 スリーブに着脱可能に挿入され、該スリーブ（４）と組み合わすことが出来るこ とを特徴とするストレッチャ。 ３．請求の範囲第１項又は第２項に記載のストレッチャにして、ストレッチャ の前記キャンバス（１）が、地面と接触することを目的とする不透過性で且つ堅 牢なプラスチックから成る第一の層（２）と、裸の患者にも対応出来るように患 者に接触することを目的として、吸収性があり且つ快適な特性を有する不織地か ら成る第二の層（３）とで形成されており、該第一及び第二の層（２、３）が、 接合又は溶接によって共に接続されることを特徴とするストレッチャ。 ４．請求の範囲第３項に記載のストレッチャにして、前記スラット（６）用の スリーブ（４）が、対応する幅のキャンバス（５）を適当な箇所にて長さを区切 って前記キャンバス（１）に固定することにより形成されることを特徴とするス トレッチャ。 ５．請求の範囲第１項に記載のストレッチャにして、前記スラット（１７）を 着脱可能に保持する前記手段が、キャンバス（１５）の少なくとも一つの面に固 定された密着係合要素（１６）から成っており、該密着係合要素が、前記スラッ ト（１７）に固定された相補的な密着係合要素（１８）と相互作用することを特 徴とするストレッチャ。 ６．請求の範囲第１項乃至第４項の何れかの項に記載のストレッチャにして、 快適さを増す発泡層が、ストレッチャのキャンバスを形成する第一の層と第二の 層（２、３）との間に介在されることを特徴とするストレッチャ。 ７．請求の範囲第１項乃至第６項の何れかの項に記載のストレッチャにして、 不透過性材料の第一の層（２）がポリエチレンで出来ていることを特徴とするス トレッチヤ。 ８．請求の範囲第１項乃至第４項、第６項及び第７項の何れかの項に記載のス トレッチャにして、前記キャンバス（１）を有するスリーブ（４）を形成する前 記キャンバス（５）の横断接続部分が、第一の層（２）と同一材料で形成され且 つ前記キャンバス（１）の幅に沿って固定されることを特徴とするストレッチャ 。 ９．請求の範囲第１項乃至第８項の何れかの項に記載のストレッチャにして、 前記スラット（６）がプラスチック又は金属で出来ていることを特徴とするスト レッチャ。 １０．請求の範囲第９項に記載のストレッチャにして、前記スラット（６）がポ リ塩化ビニルで出来ていることを特徴とするストレッチャ。 １１．請求の範囲第１項乃至第１０項の何れかの項に記載のストレッチャにして 、スラット（６）を保持する前記手段が、各スラット（６）の両端に形成された 丸くしたスロット（７）から成ることを特徴とするストレッチャ。 １２．請求の範囲第１項乃至第１０項の何れかの項に記載のストレッチャにして 、前記保持手段が、各スラット（６）の両端に固定され、棒を受け入れることが 出来るようにした、キャンバス・ストリップで出来たハンドルから成ることを特 徴とするストレッチャ。 １３．請求の範囲第１項乃至第１２項の何れかの項に記載のストレッチャにして 、前記可撓性のスラット（６）が、それ自体、患者を短い距離、搬送し且つ／又 は運ぶ手段であることを特徴とするストレッチャ。 １４．請求の範囲第１項乃至第４項及び第６項乃至第１３項の何れかの項に記載 のストレッチャにして、前記スリーブの各々には、対応するスラットにより支承 された相補的な密着係合要素と相互作用する少なくとも１つの密着係合要素が設 けられることを特徴とするストレッチャ。