JPH08503543A - 電気泳動のための分離媒体 - Google Patents

電気泳動のための分離媒体

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JPH08503543A JP6511430A JP51143094A JPH08503543A JP H08503543 A JPH08503543 A JP H08503543A JP 6511430 A JP6511430 A JP 6511430A JP 51143094 A JP51143094 A JP 51143094A JP H08503543 A JPH08503543 A JP H08503543A
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Abstract

(57)【要約】 電気泳動のための分離媒体、及びキャピラリーのような電気泳動装置への充填及び洗浄方法を記載する。サブミクロンからミクロンより大きいサイズの架橋ゲルを調製し、ゲル膨潤平衡法を用いることによって、そのような装置に容易に充填でき、かつ洗浄できる。ゲル粒子は逆乳化重合、沈澱重合、及び懸濁重合によって調製できる。これらの粒子は溶媒の温度、pH、及びイオン強度の少しの変化によって膨潤し又は折りたたまれたりすることができる。他のアプローチとして高分子電解質錯体及び疎水性及び親水性の繰り返しユニットの共重合体を用いることも挙げられる。双方の系では溶媒の温度及びイオン強度を変化することによりゲル化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 電気泳動のための分離媒体 本発明は電気泳動の分野に関し、より特に生体高分子(バイオポリマー)の電 気泳動分離のための篩媒体に関する。 キャピラリー電気泳動(CE)は分析の研究及びバイオメディカル研究におい て広範囲な応用があることが見出されている。CEの範囲及び複雑さは迅速に増 大している。CEは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のような確立した クロマトグラフィー法を用いるものより実質的に良好な分析分離を発揮すること ができる。従来の電気泳動法の分離のモードは遅くて、労働集約型の、比較的再 現性に乏しい傾向にあり、定量性能も限られたものである。さらに、工程を完全 に自動化することが困難であった。キャピラリー電気泳動の最大の利点は、完全 に自動化できることであり、高分解能を提供し、及びごく少量のサンプルでも定 量することができることにある。このことはグッツマン(N.A.Guzman)、ヘル ナンデス(L.Hernandez)、及びテラベ(S.Terabe)のAnalytical Biotechnol ogy、第1章(ホーベイス(C.Horvath)及びナイクリー(J.G.Nikelly)編、 ACSシンポジウムシリーズ、ACS、ワシントン、DC(1990))に概説され ている。これらの能力は従来の電気泳動法の能力を大きく越えるものである。 CEは最近、大変多くのさまざまな分子の分析に用いられている。それには有 機及び無機の陰イオン及び陽イオン、並びに薬物、染料、及びそれらの前駆体、 並びにビタミン、炭水化物、カテコールアミン、アミノ酸、タンパク質、及びペ プチド、並びに核酸、ヌクレオチド、及びオリゴヌクレオチドが挙げられる。ガ スクロマトグラフィー、超臨界流体クロマトグラフィー、及び液体クロマトグラ フィーと比較して、CEは応用できる分子量範囲の点から鑑みて、最もよい分離 技術である。同じカラム種で遊離したアミノ酸から複雑な分子マトリクスを有す る大きなタンパク質までの範囲を分離することができる。 検出の観点からみると、HPLCの方が濃度感度がよく、CEの方が質量感度 がよい。しかし、オープンCEカラムで生物巨大分子の複雑な混合物を解析する 初期の試みでは、がっかりさせられるものであった。未処理の溶融シリカキャピ ラリーを用いると、そのキャピラリーの壁面に多くのタンパク質が吸着するため 、複雑なタンパク質の巨大分子の場合には重大な問題が生じる。オリゴヌクレオ チドの場合、好ましくない質量:電荷比のために大量の混合物成分の共移動(co migration)を伴いがちである。 これらの困難に対して著しく有利な解決法はゲル充填キャピラリーの開発であ った。著しく高い分離効率がゲル充填CEによって得られた。核酸とSDS−変 性タンパク質との混合物を電気泳動分離する際のサイズ選択を達成するために、 架橋ゲルマトリクスが用いられた。しかし、キャピラリーに均一な応力なしのゲ ルを機械的な作業で調製するのは、重合誘導収縮及びキャピラリー内で泡が発生 するために困難である。 架橋ゲルの代わりに、ポリエチレングリコール、線状非架橋ポリアクリルアミ ド、又は(ヒドロキシエチル)セルロース(HEC)のようなからまったポリマ ーの溶液を巨大分子篩媒体として試験した。このことがグロスマン(P.D.Gros sman)及びソアネ(D.S.Soane)のBiopolymaers、31巻、1221頁(1991年); グロスマン(P.D.Grossman)及びソアネ(D.S.Soane)のJ.Chromatography 、559巻、257頁(1991年);ボード(M.J.Bode)のFEBS Lett.、65巻、56頁( 1991年);チュ(M.Zhu)、ハンセン(D.L.Hansen)、バード(S.Burd)、 及びギャノン(F.Gannon)のJ.Chromatography、480巻、311頁(1989年);チ ン(A.M.Chin)及びコルバーン(J.C.Colburn)のAm.Biotech.Lab.、7 巻、16頁(1989年);ティーツ(D.Tietz)、ゴットリープ(M.M.Gottlieb) 、ファウセット(J.S.Fawcett)、及びクラムバッハ(A.Chrambach)のElect rophoresis、7巻、217頁(1986年)に報告されている。このアプローチは各々 の分析後に分離キャピラリーの充填及び洗浄を簡単になすことができ、ゆえに前 の分析からの汚染の可能性を回避できる。しかし、キャピラリー内のからまった ポリマーの溶液は架橋ゲルと比較して分解能及び再現性が劣る。 分離媒体としてからまったポリマーを用いる先行技術のキャピラリー電気泳動 (CE)の分解能は、多分篩ポリマー及び検体分子の適当なタイムスケールの結 果として、大きな検体分子(analyte molecules)に対しては良好ではない。メ ッシュ内の検体分子の滞留時間(又は経過時間)は、検体のサイズ及び電気泳動 移動度、網目構造のメッシュサイズ、並びに掃引される電界強度によって制御さ れる。からまりの寿命、即ちメッシュを形成するストランドの移動度は網目構造 を構成する巨大分子の網目構造集結度、長さ、及び濃度に依存する。高い分解能 を達成するには、からまったポリマー溶液の緩和時間を検体分子の滞留時間より 桁違いに大きくなければならない。 不幸なことに、からまったポリマー溶液を用いるCEによってDNAを分離す るヒノ(T.Hino)のMS Thesis、カリフォルニア大学バークレー校(1991年)に よって報告された例によって具体的に示されているが、この条件は典型的なCE 応用には必ずしも必要ではない。この例では、ポリアクリルアミドのスロー−モ ードの緩和時間はからまった溶液に対しては5.9×10-4秒(T3%、25℃ )であり、架橋系に対しては4.0×10-3秒(T3%、25℃)であった。D NAの典型的な滞留時間は文献(グロスマン(P.D.Grossman)及びソアネ(D .S.Soane)のBiopolymers、31巻、1221頁(1991年);グロスマン(P.D.Gro ssman)及びソアネ(D.S.Soane)のJ.Chromatography、559巻、257頁(1991 年);スドール(J.Sudor)、フォレット(F.Foret)、及びボセック(P.Boc ek)のElectrophoresis、12巻、1056頁(1991年))から概算できる。即ち、2 つの極端な状態(オグストン(Ogston)とバイアスをかけたレプテーション(re ptation))が次のものの間の滞留時間と仮定する。 ここで、オグストンの添字は、移動する溶質が歪のない粒子として挙動する(オ グストンモデル)ことを意味し、大きな電界の影響下のレプテーションでは、溶 質はより伸びたものになり、その動きは蛇が網目構造中を通り抜けるように動く 。DNAの計算した滞留時間の限界は次の通りである。30塩基対の場合は1. 5×10-5秒から1.8×10-4秒であり、100塩基対の場合は1.5×10-5 秒から8.2×10-4秒である。100塩基対の計算した滞留時間は、3.3 Å の塩基対あたりの流体力学直径に基づく30塩基対のデータから外挿した(シュ ミッツ(K.S.Schmitz)、An Introduction to Dynamic Light Scattering by Macromolecules、Academic Press、NY(1990年);ブランフィールド(V.A.Br anfield)、第10章、Dynamic Light Scattering、Plenum Press,NY(1985年) )。この結果から、からまったポリマーの緩和時間及びDNAの滞留時間は非常 に近いことがわかる。ゆえに、からまったポリマーを用いて高分子量のDNAに はシャープな分解を期待できない。検体がメッシュを完全に通り抜ける前に篩媒 体を包含する網目構造は失敗する。 要約すると、従来の電気泳動法は遅く、労働集約型で、比較的再現性が乏しく 、制限された定量的な能力しか有していない。また、操作を完全に自動化したも のにするのも困難である。CEはこれらの問題の解決法を提供する望みがある。 しかし、篩媒体を選択するのは困難である。オープンCEカラムはキャピラリー の壁に多くのタンパク質を吸収する。架橋ゲル充填CEはキャピラリーに均一な 応力なしのゲルを調製する機械的作業における問題によって、即ち、重合により 収縮が誘導され、キャピラリー内に泡が発生するために、複雑である。キャピラ リー内のからまったポリマー溶液は分解能及び再現性が乏しい。これら全ての問 題が、スラブゲル電気泳動に加えて他の電気泳動の構造にも見いだされた。 ゆえに、本発明の目的は分子の分離のための改良した方法及び媒体組成を提供 すること、特にキャピラリーゲル電気泳動によって提供することにある。 また、本発明の目的は簡便な充填/洗浄と共同して、からまった溶液の分解能 及び再現性を改良する方法及び手段を提供することにある。 本発明の他の目的はCE、及びスラブと環状構造、並びにDNA及びタンパク 質のシーケンサーを含む関連する電気泳動技術のための新しいクラスの分離媒体 、並びにそれらの調製方法及び利用を提供することにある。 発明の要約 篩媒体の調製方法、並びに、キャピラリー及び他の電気泳動装置の充填及び洗 浄方法を開発し、ゲル充填系及びからまったポリマー溶液充填系を組合せて、高 い分解能、充填及び洗浄の容易性、キャピラリー及び装置の再利用などを図った 。 2つの異なるアプローチ、即ち化学的架橋と物理的架橋を用い、装置の再利用の ために容易に充填及び洗浄できる、高い分解能を有する安定した系を作製した。 他の態様として、網目構造は高分子電解質で形成され、得られるイオン媒体は電 荷していない媒体と比較して高い分解能を達成する。 架橋ゲル粒子は化学的架橋系の篩媒体として用いられる。ゲルの特性は浸透圧 、温度、溶媒組成、及び膨潤の度合で表されるゲル状態に依存する。架橋ゲル粒 子は、逆乳化重合、沈澱重合、又は標準懸濁重合によって調製される。これらの 方法により形成したゲル粒子は、300Å−500Åといった小さいものからミ クロン程度又はミクロンの+から百倍の大きさとしてもよい。有限架橋ゲル網目 構造サイズの最適範囲は、ゲルの膨潤比及びキャピラリーの直径に依存する。ゲ ル粒子の水溶性媒体は、さまざまなpH及びイオン強度を有する緩衝溶液、又は 特定の用途のための精製脱イオン水とすることができる。キャピラリーに充填す るための懸濁液中のゲル粒子の最適な装填は、ゲル粒子を有する懸濁液の粘度、 及び膨潤/解膨潤の程度によって決定される。一般に、使用のための手順には、 1)キャピラリー充填、2)膨潤及び測定、並びに3)粒子の解膨潤及びキャピ ラリー洗浄の工程が含まれる。ゲル粒子の膨潤は、溶液の温度変化、pH、及び イオン強度、並びに、解膨潤のための電場及びイオンに影響を受け得る。 物理的架橋系には少なくとも2つのアプローチがある。第1には、親水性モノ マーと疎水性モノマーを共重合することが挙げられる。普通の条件下で、共重合 体は線状、かつ非会合であり、いくらかからみ合いがある可能性がある。しかし 、溶媒の条件、例えば溶液の温度及びイオン強度(又はpH)を変化させること によって、共重合体の疎水性領域を凝集させ、共重合体が架橋系のような挙動を 示す。このように、溶液の温度、pH、及びイオン強度を変化させることにより 充填、測定、及び洗浄をすることができる。第2に、1価イオンと2価イオンと を交換することにより、即ち、緩衝液の電気泳動により、架橋するか又は解離し ている共役機能基(イオン化した基)を含む篩媒体を製造することができる。 これら特定した2つの例の他に、電気泳動学上の液体の一般のクラスの他のメ ンバーも分離媒体として用いることができる。充填には電界ゼロ、静水誘導流体 流も含まれる。分析の際、電界をオンにすると液体は制止した固体になる。測定 後、電界がオフになると媒体は再度液体となり、洗い流すことができる。 図面の簡単な説明 図1は、さまざまなf値0、0.659、1、2、3、4、5、6、7、及び 8での換算温度に対する膨潤比及び体積フラクションのグラフである。 図2A、図2B、及び図2Cは充填(図2A)、膨潤(図2B)、並びに、解 膨潤及びキャピラリー洗浄(図2C)の概要図である。 図3は、充填剤の体積フラクションの関数としての懸濁液の粘度のグラフであ る。 図4は、異なる温度でのアセトン及びエタノールの体積フラクションに関する ゲル膨潤比(V/V0)のグラフである。白丸は25℃アセトン;黒丸は15℃ アセトン;白四角はエタノール;及び黒四角は15℃エタノールである。 図5A及び図5Bは物理的架橋系を例示する図である。細線は親水性ポリマー であり、太線は疎水性ポリマーである。影の部分は疎水性塩析現象を通して物理 的に結合した領域を示している。 図6A及び図6Bは物理的架橋を形成するイオン会合の図である。図6Aは解 離した状態であり、図6Bは会合した状態である。 図7は異なる溶液での温度依存ゲル膨潤比のグラフである。白抜き印(RB) は緩衝溶液(0.025M トリス−HCl+0.192Mグリシン+0.1% ドデシル硫酸ナトリウム)中の(V/V0)である。黒の印(PW)は脱イオン 水中の(V/V0)である。四角はpH3、丸はpH4.5、三角はpH12. 1である。 図8は異なる溶液でのpH依存性ゲル膨潤比のグラフである。白抜き印(RB )は緩衝溶液(0.025M トリス−HCl+0.192Mグリシン+0.1 %ドデシル硫酸ナトリウム)中の(V/V0)であり、黒の印(PW)は脱イオ ン水中の(V/V0)である。四角は25℃、丸は45℃、三角は15℃である 。 発明の詳細な説明 架橋系は、キャピラリー電気泳動(CE)のための他に、従来のスラブ及び他 のタイプの電気泳動に用いるために開発された。架橋は化学的手段又は物理的手 段のいずれによっても達成される。媒体は簡便に充填及び洗浄するために折りた たみ又は収縮するように選択され、測定の際すべての気孔を充填するように膨潤 する。これは、ゲルが懸濁している緩衝液、もしくは、温度、イオン強度、pH 、イオンの存在又は不存在、溶媒組成、もしくはそれらのうちのいくつかの組合 せを選択することにより達成される。 媒体は単に用い易いというだけでなく、高分解能を達成できる。例えば、ポリ マーの緩和時間がDNAの滞留時間と比較して桁違いに大きくなる。結果として 、架橋系はからまったポリマー溶液系と比べてはるかによい分解能を示す。 上述のように、ゲル充填キャピラリーは充填及び再利用の点で重大な非簡便性 を被っている。これらの問題を化学的架橋又は物理的架橋のいずれかを用いるこ とにより克服する。 分離を高分解能で達成するために、T%及びC%を増加させることにより、篩 媒体のメッシュサイズを変化させることができる。しかし、ゲル膨潤比が高いこ とが必要である。T%及びC%が増加すれば、ゲル膨潤比が低くなる。よって、 高分解能を達成するためにはC%(又はT%)を増加しなければならず、ゲル膨 潤比が高くするにはC%(又はT%)を減少させなければならない。これを高分 子電解質を用いて達成する。篩媒体として負に荷電したゲルを調製することがで き、例えば濃度80%のアクリルアミドを濃度20%のアクリル酸ナトリウム、 及び架橋剤から調製できる。負に荷電したメッシュは静電反発のために負に荷電 した検体に対してさらに制限された障壁を有する。同様のメカニズムが正に荷電 した検体にも生じる。タンパク質及びDNAは負に荷電しているので、負に荷電 した高分子電解質(アクリル酸ナトリウム)を用いることにより、篩媒体の有効 なメッシュサイズを低下させ、分解能を高められる。同時に、イオンゲルは一般 のゲルと比較して膨潤比が大きい。 化学的架橋系 ゲルは液体中で膨潤した架橋ポリマー網目構造である。その特性はそれらの2 つの成分の相互作用に大きく依存する。液体はポリマー網目構造をコンパクトな 質量に折りたたむのを妨げる一方、網目構造は液体を保持する。ゲルはその平衡 特性、動作特性、及び運動特性によって特徴付られる。これらの特性は浸透圧、 温度、溶媒組成、及び膨潤の度合によって表されるゲル状態に依存する。相境界 からゲル状態の距離はすべての特性に大きく影響する。ポリマーゲル中の相転移 が最近見いだされた。ゲルの状態は外部の条件に基づいて劇的に変化する。圧縮 率はある臨界温度では無限大になり(ゲルは500と同じくらい多くの要因によ って膨潤するか又は収縮する。)、温度に依存する。ある定まった条件下で、膨 潤又は収縮が不連続となり、ゆえに温度の小さな変化によってゲル体積に大きな 変化を及ぼす。そのような転移は溶媒組成、pH、又はイオン組成を変化させる ことによっても影響を受け得る。 ゲルの状態の平衡式は浸透圧、ポリマー網目構造濃度、温度、及び溶媒組成に 関連する(フローリー(P.J.Flory)のPrinciple of Polymer Chemistry、コ ーネル大学出版、イサカ、NY(1953年);デュセック(K.Dusek)及びパターソ ン(D.Patterson)のJ.Poly.Science、Part A-2、6巻、1209頁(1968年); 及び、タナカ(T.Tanaka)らのPhys.Rev.Lett.、45巻、1636頁(1980年)) 。ポリマー網目構造に作用する3つの圧力がある。対イオンの陽圧、ポリマース トランド中の親和性による陰圧、及び網目構造を穏和な拡張に保持するゴム弾性 である。ゲルの相平衡はフローリー−ハギンズ(Flory-Huggins)の誘導を用い て述べることができる。 式1 式中、Nはアボガドロ数;kはボルツマン定数;Tは絶対温度;vは溶媒のモル 体積;φはポリマー網目構造の体積フラクション;ΔFはポリマーセグメント間 に接触が形成するのに伴う自由エネルギー減少;φ0は成分ポリマー鎖がランダ ム構造を有する条件での網目構造体積フラクション;nはφ=φ0での単位体積 あたりの成分鎖の数;及び、fは有効ポリマー鎖あたりの解離した対イオンの数 である。平衡において、即ち上記の式を次の式のように表すことができる。 式2 式中、τは換算温度である。 図1は、イオン化のさまざまな度合fに対する換算温度の関数としての平衡膨 潤比の計算値を示す。図1に示されているように、アクリルアミド基の少量が加 水分解することにより転移における折りたたみのサイズに劇的な変化を生じる。 式2の1n(1−φ)項をφ3のオーダーまで拡張すると、式2は次のようにな る。 式3 ここで 式4 式5 式6 式3で、パラメータSは体積変化が連続であるか不連続であるかによって決ま る。このパラメータはつぎのように解釈することができる。有効ポリマー鎖は半 径a及び連続長bである自由に結合したセグメントから成る。溶媒分子の体積を a3と仮定する。ポリマーセグメント間で相互作用を無視するという仮定の下で 、鎖の末端から末端までの距離はR≒n1/2bである。Rは隣接架橋間の平均距 離であるので、v≒a2/R3、φ≒nba3/R3となる。ゆえに、Sは次のよう に表すことができる。 式7 式7はSの値がf及びポリマー鎖の連続長bと有効半径aの比(b/a)(これ は鎖の剛性を示す)に依存することがわかる。ゆえに、ゲルの膨潤比を大きくす るために、成分ポリマー鎖は十分な剛性、又はイオン化した基を十分な数有して いなければならない。イオン化した基の対イオン及びポリマー鎖の剛性の双方に より浸透圧が増加し、ポリマー網目構造を拡張するのに作用し、その結果として 不連続な体積変化となる。 イオン性ゲルの可逆的な膨潤及び収縮はpH及びイオン組成の変化によって誘 導することができる。そのような挙動は図1に示した理論曲線によって説明する ことができる(f値はpHと共に変化する)。イオン強度の変化も相転移を誘導 する。 ゲル充填CE及びからまったポリマー溶液を用いるCEは、充填/洗浄又は分 解能再現性、キャピラリー再利用のいずれかにおいて不利である。これらの問題 は、サブミクロン又はより大きなサイズの球状の形態の架橋ゲルを逆乳化重合、 沈澱重合、又は標準懸濁重合を用いて調製することによって克服することができ る。 逆乳化重合 『逆』乳化重合の語は、モノマーが水には容易に溶解するが、非極性液体には 溶解するとしてもほんの少ししか溶解しない不均一重合系を包含するのに用いら れる。このように、逆乳化重合ではウォーター−イン−オイル(water-in-oil) エマルジョンの形成を促進する界面活性剤を用いて親水性モノマーの水溶液を連 続疎水性媒体に分散する。その後、油溶性又は水溶性のいずれかの開始剤を用い て重合が開始される。過酸化ジベンゾイル及び過酸化ジラウロイルが代表的な油 溶性開始剤である。ソルビタンモノステアレートは本願で好適なウォーター−イ ン−オイル乳化剤である。 逆乳化重合は次のものである。o−キシレン又はトルエンのような好適な有機 溶媒に乳化剤を溶解し、水溶性モノマー溶液を攪拌しながら加えることによって エマルジョンを形成する。粗エマルジョンは均質化され平均滴サイズを減少し、 エマルジョン安定性を増加する。エマルジョンを攪拌しながら40℃から70℃ まで加熱し、重合を生じさせる。完全に転化するのに必要な時間は数分間から数 時間までさまざまである。この方法により形成した粒子は300Å程度と小さく 、加えた界面活性剤の量に依存する。粒子を脱イオン水で数時間遠心分離して洗 浄した。 沈澱重合 沈澱重合の場合、ポリマー溶液の相図を知っておく必要がある。例えば、水溶 性溶媒中のポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(ポリ(NIPAM))の最 低臨界溶液温度(LCST)は約32℃である。よって、重合の際、重合温度が 32℃より高い場合、沈澱するであろう。表1に、水溶性溶媒中のポリ−NIP AMと同様の他の系であって、そのLCSTが既知であるものを示す。表1 水溶性ポリマーのLCSTのリスト ポリマー及び共重合体 LCST(℃) ポリ(N−メチルアクリルアミド) 95 ポリ(N−エチルアクリルアミド) 80 ポリ(N−n−ブチルアクリルアミド) 25 N−イソプロピルアクリルアミド−コ−N−イソプロピルメタクリルアミド 23−40 ポリ(N−n−プロピルアクリルアミド) 16−19 ポリ(N−n−プロピルメタクリルアミド) 22−29 ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド) 32 ポリ(N−イソプロピルメタクリルアミド) 40 ポリ(N−エチルメタクリルアミド) 54−57 ポリ(N−アクロイルピペリジン) 4−6 ポリ(N−メタクロイルピペリジン) 18−42 ポリ(N−ピロリシルメチルアクリルアミド) 53 ポリ(N−ピペリジルメチルアクリルアミド) 42 ポリ(N,N’−ジエチルアクリルアミド) 30−32 この方法は一般に以下のものである。水溶性モノマーを冷却器、窒素注入口、 及び攪拌器を備えた三角フラスコ中の水に溶解する。窒素を溶液にバブルして温 度を70℃に制御する。過硫酸カリウムを開始剤として用いることができる。そ の後、ゆっくりと攪拌しながら反応を24時間続ける。得られる微小球を遠心分 離して懸濁溶媒から分離する。それを水に再分散してその後数回遠心分離して純 度を上げる。微小球のサイズは500Åと同じほど小さいか、又は攪拌条件に依 存して大きいかである。即ち、混合物を速く攪拌すれば、微小球は小さくなる。 上記の方法で用いられるモノマーには、N−アダメンチルアクリルアミド、N −ベンジルアクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−シクロヘキシ ルアクリルアミド、N,N’−ジエチルアクリルアミド、N−ドデシルメタクリ ルアミド、N−イソボニルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、ジア セトンアクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミ ド、メタクリルアミド、及び(1−ナフチルメチル)メタクリルアミドが挙げら れる。次のものは架橋剤として用いることができる。N,N’−ビス(1,2− エチレン)ジメタクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド、N, N’−ヘキサメチルビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミ ド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、N,N’−ノノメチレンビスア クリルアミド、N,N’−オクタメチレンビスアクリルアミド、N,N’−(イ ソプロピリデン)ビスアクリルアミド、N,N’−トリメチレンビスアクリルア ミド、ピペラジンジアクリルアミド、N,N’−ビスアクリリルシスタミン、及 びN,N’−ジアリル酒石酸ジアミドである。このとき、最も好ましいモノマー はアクリルアミド及びアクリル酸ナトリウムである。他のモノマー及び架橋剤が 当業者に知られており、上記でリストアップしたものの代わりに用いることがで きる。 キャピラリーの装填 架橋ゲルの微小球の調製後、微小球をキャピラリーに注入した、即ち真空で1 ミクロンのサイズより小さいフィルタを通して引くことで注入した。図2Aにこ れを示す。注入の際に粒子は折りたたまれた状態にあることを書き添える。有限 架橋ゲル網目構造サイズの最適範囲はゲル膨潤比及びキャピラリーの直径に依存 する。キャピラリーの直径は普通50μmから100μmで変化する。ゲル膨潤 平衡データから、水溶性媒体中の微小球の数密度を予想できる。この水溶性媒体 は緩衝溶液又は脱イオン水であってもよく、充填するキャピラリーに対する懸濁 液中の特定の粒子に依存し、懸濁液(粒子を有する)の粘度及び膨潤/解膨潤の 量によって決定する。 図3には、充填剤を有する懸濁液の代表的な粘度曲線を示す。粘度は次のよう に表すことができる。 式8 式中、nは凝集体(aggregate)−充満懸濁液の粘度、φは充填剤の体積フラ クション、nsは溶媒の粘度、KEは形状のファクターである。粒子が球形である と仮定するならば、KE=2.5である(アインシュタイン(Einstein)の式) 。 工程の各々の段階におけるゲル膨潤の変化 第1段階、即ちキャピラリー充填段階で、温度は不連続体積変化より上の相領 域に制御されるべきであり、それによって粒子を折りたたんだ状態にすることが できる。ゲルの膨潤比を知ることにより、粒子の数密度及びサイズを決定するこ とができる。折りたたまれた粒子より小さい孔サイズのフィルタをキャピラリー の末端に置き、懸濁している液体のみを通過させることができる。図2Aにこれ を示す。 第2段階、即ち膨潤及び測定段階で、温度は不連続体積変化領域より上に上げ るべきであり、それによって粒子は膨潤する。図2Bに示されているように、全 粒子体積は粒子がお互いにぶつかり合って連続相となるようなものである。結果 として、キャピラリーは粒子のみで充填され、他の気孔は含まれない。 第3段階、即ち粒子の解膨潤及びキャピラリー洗浄の段階で、温度はキャピラ リー充填段階で用いられた温度に変化して粒子を折りたたんだ状態にする。 ゲルの解膨潤は温度を変化させる以外のいくつかの方法で達成できる。イオン 性ゲルの可逆性膨潤及び収縮は、相転移でのイオン化の本質的な役割と矛盾しな いpH及びイオン組成によって影響を受ける。pHを変化させるか又は塩イオン を溶媒に加えるかすると、イオン性浸透圧が変化するのと同様に、対イオンの有 効数が変化する。pH又はイオン濃度が大きくなるとゲルはより膨潤する。イオ ン組成が変化によっても相転移が誘導される。転移のために必要な濃度は、1価 のNaClと2価のMgCl2とでは4倍違う。解膨潤を達成するのに互いに作 用するパラメータの組合せを用いることもできる。例えば、温度をゲル球が収縮 する点まで変化させ、その後、緩衝溶液を電気泳動によって低いpH又は低いイ オン濃度を通すことができる。よって、ゲル球はさらに収縮し、分離装置(キャ ピラリースラブ又は環)から簡単に洗い流すことができる。これは図2Cに示さ れる。 また、図4に示されるように、上記のアクリルアミドモノマーとともに、アセ トン、メタノール、又はエタノールのようなケトン又は低級アルコールをキャピ ラリーに注入すると粒子は最小のものに折りたたまれ、簡単に洗浄することがで きる。 物理的架橋系 物理的架橋系には少なくとも2つのアプローチがある。1つは、親水性及び疎 水性モノマーを共重合してブロック構造にして、緩衝溶液の温度及びイオン強度 を変化させることにより疎水性領域を物理的に結合すること、及び、分離するこ とができる。2つめとして、電気泳動によって2価のイオンを1価のイオンに交 換して、共役機能基を含む篩媒体を架橋結合又は解離させることができる。 図5はある物理的架橋系の概要図である。この図において、細線は親水性領域 を示し、太線は疎水性領域を表している。普通の条件下で、共重合体は線状であ る(図5A参照)が、温度及びイオン強度(又はpH)などの溶媒条件を変化さ せることによって、疎水性領域が凝集し、共重合体は架橋系(図5B参照)のよ うな挙動を示す。このように、ポリマー分子が分離され、容易に流動できるある 温度、イオン強度、及びpHでキャピラリーを充填する。その後、温度及び/又 はイオン強度及びpHを変化させることにより、系は物理的に架橋される。分析 後、これらの条件をキャピラリーが充填される条件に再度変化させることにより キャピラリーを容易に洗浄することができる。 物理的架橋系のための第2の方法は、1価イオンと2価イオンとの交換、例え ば緩衝液の電気泳動によるものを利用するものであり、共役機能基を含む篩媒体 を架橋結合又は解離するものである。図6A及び図6Bにこの工程を例示する。 図6Aにおいてポリマーは架橋結合していない。図6Bにおいて亜鉛2価イオ ンを含む緩衝液を加えると、ナトリウム塩と置換されポリマーを架橋結合する。 この変形として、ポリマーには金属含有化合物又は金属キレート化合物が挙げ られる。架橋結合は、それぞれキレート剤又は金属イオンを導入することによっ て達成する。 本発明は、さらに次の実施例を参照することによって理解されるであろう。但 し、本発明はこの実施例に限られるものではない。 実施例1 架橋ゲル粒子の調製 A.逆乳化重合 逆乳化重合において、ウォーター−イン−オイルエマルジョンの形成を促進す る界面活性剤を用いて、親水性モノマーの水溶性溶液を連続的な疎水性油媒体に 分散する。その後、油溶性又は水溶性のいずれかの開始剤で重合を開始する。反 応の最終生成物に関する限り、逆ラティスはより層別化しないか又はより容易に 凝集するということがわかる。これらのラティスを無限にコロイド分散に維持す るために連続かつゆっくりとした攪拌が必要となる。 アクリルアミドを水溶性モノマーとして、及びN,N’−メチレン−ビス−ア クリルアミドを架橋剤として用い、T102溶液を調製した。ここでT%及びC %は次のものである。 T%=(アクリルアミドのグラム数+架橋剤のグラム数)/(全体積)×100 C%=(架橋剤のグラム数)/(アクリルアミドのグラム数+架橋剤のグラム数 )×100 ソルビタンモノステレート(SMS)を乳化剤として用いた。o−キシレン7 mlにSMSを0.875g溶解し、T102溶液(水溶性モノマー溶液)を約 3時間から4時間攪拌しながら加えることによってエマルジョンが生成した。重 合の際、温度を約50℃に制御した。粗エマルジョンを均一化して、平均滴サイ ズを減少させエマルジョン安定性を増加させた。 重合終了後、最終ゲル粒子を脱イオン水で数回遠心分離することにより洗浄す ることとしてもよい。ゲル粒子は単一分散ではないが、それらを濾過することに よりあるサイズ範囲、例えば1μのフィルタを用いることにより、1μより小さ い粒子を収集することができる。 B. 沈澱重合 上述のように、沈澱重合は系のLCSTより高い温度で行う。次の試薬を組み 合わせた。 N−イソプロピルアクリルアミド:4.9g N,N’−メチレン−ビス−アクリルアミド:0.1g 過硫酸カリウム:0.2g 脱イオン水:200ml この系の温度は約70℃に制御した。 最終ゲル粒子はかなり単一分散であった。 実施例2 環境条件を変化させることによるゲル膨潤平衡の変化 環境条件、即ち温度、pH、溶媒を変化させることによりゲル膨潤平衡を変化 させることができる。ガラス管(ID=6.4mm)にキャスティングすること によりゲルディスクを調製した。ゲルディスクの寸法は直径約6mmで厚さ約1 3mmであった。ゲルディスク調製後、表面の水を除去するのに実験用ティッシ ュペーパーで各々のサンプルを吸い取り、重さを測定した。膨潤したゲルと調製 したゲルとの質量比から膨潤能を決定した。キャスト(乾燥ゲルではない)時の ゲルの体積をV0で示す。 各々の膨潤能測定において、各々のゲルディスクの直径及び長さも測定した。 10%T及び2%Cで調製したアクリルアミド/N,N’−メチレン−ビス−ア クリルアミドゲルの特性を図4、図7、及び図8に示す。 図4により、ゲル粒子の体積比(V/V0)はエタノール又はアセトンの濃度 が増加すると共に減少し、1.2−1.4から0.2−0.3に減少したことが わかる。 図7及び図8により、体積比(V/V0)はpH及び温度の関数として減少し たことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バーエ ヤング チャン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94588 プレザントン ストーンリッジ マール ロード 6360 アパートメント エイチ205 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.不連続網目構造からなる電気泳動媒体を有する電気泳動装置であって、該網 目構造が、可逆的に架橋結合可能な又は凝集可能なポリマー溶液、及び可逆的に 膨潤可能で連続網目構造を形成する離散した架橋結合したポリマー粒子からなる 群から選ばれる電気泳動装置。 2.前記媒体が離散した粒子からなり、電気泳動装置内の条件の変化により不連 続マトリクス又は連続マトリクスのいずれかを形成するために前記粒子の体積を 変化させることができる請求項1記載の装置。 3.前記媒体が可逆的に架橋結合可能な又は凝集可能な領域を含む有限な網目構 造からなる請求項1記載の装置。 4.前記媒体が架橋したポリマーゲルである請求項3記載の装置。 5.前記ゲルが化学的に架橋する請求項4記載の装置。 6.前記ゲルが物理的に架橋する請求項4記載の装置。 7.ゲル電気泳動のためのキャピラリー及びスラブゲル保持部からなる群から選 ばれる請求項1記載の装置。 8.前記ゲルが、疎水性モノマー及び親水性モノマーからなるブロックポリマー 、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体からなる群から選ばれるポリマーか らなる請求項6記載の装置。 9.前記ポリマーが金属イオン及びキレート剤からなる群から選ばれる化合物の 相互作用によって架橋する請求項8記載の装置。 10.前記媒体が荷電している請求項1記載の装置。 11.温度、イオン強度、pH、金属イオン又はキレート剤の存在又は不存在、溶 媒組成、電界およびこれらの組合せからなる群から選ばれる条件の変化により前 記媒体の体積を変化させることができる請求項1記載の装置。 12.電気泳動装置と組合せて、不連続網目構造からなる電気泳動媒体を提供する 工程を有する電気泳動装置中の媒体の充填及び洗浄方法であって、該網目構造が 可逆的に架橋結合可能な又は凝集可能なポリマー溶液、及び可逆的に膨潤可能で 連続網目構造を形成する離散した架橋結合したポリマー粒子からなる群か ら選ばれ、温度、イオン強度、pH、金属イオン又はキレート剤の存在又は不存 在、溶媒組成、電界およびこれらの組合せからなる群から選ばれる条件の変化に より前記媒体の体積を変化させることができる電気泳動装置中の媒体の充填及び 洗浄方法。 13.温度、イオン強度、pH、金属イオン又はキレート剤の存在又は不存在、溶 媒組成、電界およびこれらの組合せからなる群から選ばれる条件の変化により前 記媒体を前記電気泳動装置に導入する工程をさらに有し、前記媒体の体積を変化 させることができる請求項12記載の方法。 14.前記装置に空隙がなくなるまで前記媒体の体積を増加する工程をさらに有す る請求項13記載の方法。 15.前記電気泳動装置でサンプルを分析する工程をさらに有する請求項14記載 の方法。 16.温度、イオン強度、pH、金属イオン又はキレート剤の存在又は不存在、溶 媒組成、電界およびこれらの組合せからなる群から選ばれる条件の変化により前 記媒体の体積を減少させる工程をさらに有する請求項15記載の方法。 17.前記媒体が離散した粒子からなり、電気泳動装置内の条件の変化により不連 続マトリクス又は連続マトリクスのいずれかを形成するために前記粒子の体積を 変化させることができる請求項12記載の方法。 18.前記媒体が可逆的に架橋結合可能な又は凝集可能な領域を含む有限な網目構 造からなる請求項12記載の方法。 19.前記電気泳動装置がゲル電気泳動のためのキャピラリー及びスラブゲル保持 部からなる群から選ばれる請求項12記載の方法。 20.前記ゲルが、疎水性モノマー及び親水性モノマーからなるブロックポリマー 、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体からなる群から選ばれるポリマーか らなる請求項12記載の方法。 21.金属イオン及びキレート剤からなる群から選ばれる化合物の相互作用によっ て架橋結合するポリマーから前記媒体が形成される請求項12記載の方法。
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