JPH08500936A - 波形外部導体を有する同軸ケーブル用コネクタ及びその取り付け方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内部導体（１２）と波形外部導体（１１）とを備えた同軸ケーブル（１０）用のコネクタ組立体である。コネクタ組立体は、同軸ケーブル（１０）の内部導体（１２）の端部に係合するよう設けられた中心コネクタ（１４）と、内部コネクタ（１４）を取り巻く絶縁スペーサ（３０）と、結合ナット（２２）を支持するための肉厚の中心部（２１）と中心部の両端部から突出する一対の円筒部（２５，２６）を形成する薄肉の端部とが備わった中空のシリンダの形をした外部コネクタ（２０）とからなる。円筒部の一方（２６）は、ケーブル（１０）の外部導体（１１）の波形外面に螺合する螺子付き内面（２７）を有している。前記外部コネクタ（２０）の内壁が円周方向の肩部（２８）を形成していて、該肩部（２８）がケーブル（１０）の波形外部導体（１１）の端部に沿って半径方向内方に延びていて、これにより外部コネクタ（２０）が外部導体（１１）上に螺子込まれたときに、肩部（２８）が外部導体（１１）の端部に係合するよう押圧されて該端部と電気的に接触する。円筒部（２６）の螺子部は十分薄肉であり、それが前記外部導体（１１）の波形内にかしめられて、該外部コネクタ（２０）を前記外部導体（１１）に恒久的に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】 波形外部導体を有する同軸ケーブル用コネクタ及びその取り付け方法発明の技術分野 本発明は、同軸ケーブル用コネクタ、特に、波形外部導体を有する同軸ケーブ ル用コネクタの改良に関する。又、本発明は、斯かるコネクタとケーブルの取り 付け方法に関する。発明の背景 波形外部導体を有する同軸ケーブル用コネクタは、一般に、ある程度の可撓性 を有する同軸ケーブルの産業界の至る所で用いられている。例えば、ロウウルフ の米国特許第５１６７５３３号には、中空の内部導体を有する同軸ケーブル用コ ネクタが記述されている。バカーロら外による米国特許第５１５４６３６号には 螺旋状波形外部導体を有する同軸ケーブル用コネクタが記述されている。ジャズ 等の米国特許第４０４６４５１号には、環状波形外部導体と単純筒型内部導体と を有する同軸ケーブル用コネクタが記述されている。バンダイクの米国特許第３ ２９１８９５号には、螺旋状波形外部導体と内部導体とを有するケーブル用コネ クタが記述されている。螺旋状波形外部導体と単純筒型内部導体とを有する同軸 ケーブル用コネクタは、ジョンソン等の米国特許第３１９９０６２号に開示され ている。発明の要約 本発明の主目的は、従来のコネクタよりも簡単かつ迅速に組み込むことができ る改良された同軸ケーブルコネクタを提供することにある。これに関連する目的 として、同軸ケーブルの端部に取り付けられたときに自ら位置決めし、かつ恒久 的な取り付けに備えて手で容易に適用できるような改良されたコネクタを提供す ることがある。 本発明の別の目的は、従来のコネクタよりも部品点数が少ない、改良型の同軸 ケーブルコネクタを提供することにある。これに関連する目的として、必須部品 の点数を減らすことにより公差堆積を最小化するようにした改良されたコネクタ の提供がある。 本発明の他の目的は、従来のコネクタよりも低コストで効率的かつ経済的に製 造できるような改良されたコネクタを提供することにある。 又、本発明の目的は、コネクタを恒久的に同軸ケーブルに取り付けて、長期の 作動寿命に亙ってコネクタとケーブルとの間に良好な電気的接触が維持される改 良された方法を提供することにある。これに関連する目的として、改良された取 り付け方法で用いるよう特別に適合させた改良されたコネクタを提供することに ある。 本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とから明らかとな ろう。 本発明によれば、前述の目的は、波形外部導体と内部導体とを有する同軸ケー ブル用コネクタ組立体を提供することにより実現され、このコネクタ組立体は、 同軸ケーブルの内部導体の端部に係合するよう設けられた中心導体と、結合ナッ トを支持するよう肉厚の中心部及び中心部の両端から突出する一対の円筒部を形 成する薄肉の端部を有する中空シリンダの形状をした外部コネクタとを含む。円 筒部の一方は、ケーブルの外部導体の波形外面に螺合する螺子付き内面を有して いる。外部コネクタの内壁は、円周方向の肩部を形成しており、該肩部はケーブ ルの波形外部導体の端部に沿って半径方向内方に延びており、これにより外部コ ネクタが外部導体上に螺子込まれたときに、肩部が外部導体の端部に係合するよ う押圧され該端部に電気に接触する。絶縁スペーサが内部導体と外部導体との間 に配置されている。図面の簡単な説明 図１は、同軸ケーブルの端部上に完全に組付けられた本発明に係るコネクタの 縦断面図。 図２は、図１に示したコネクタの端部立面図である。好ましい実施例の詳細な説明 本発明は、種々の変更が可能であるが、ここでは、その好適実施例を図面に基 づいて説明する。但し、本発明は図示実施例に限定されず、請求の範囲に定義す る本発明の精神及び範囲内において考えられる種々の変更例や均等物を含むもの とする。 図１及び図２は螺旋状波形外部導体１１を有する同軸ケーブル１０用のコネク タ組立体が示し、外部導体１１は絶縁スペーサ（図示せず）によって堅く滑らか な壁面を有する内部導体１２から同軸的に離間させてある。当業者にはよく知ら れていることではあるが、螺旋状波形導体が環状波形導体から区別されるのは、 螺旋状波形がケーブルの長さに沿って波形の波頭と波間の連続的なパターンを形 成していて、導体の周辺に沿って各波頭が波間に対向している点である。その結 果、軸に垂直に導体を通るいかなる横断面も半径方向に非対称的であり、環状波 形導体ではこうしたことはない。 コネクタ組立体を取り付けるケーブル１０を用意するため、ケーブルの内部導 体と外部導体はケーブルの軸に対して垂直に延びる２個の異なる平面に沿って切 断される。外部導体１１とケーブル絶縁体のための切断面は、波形の一つの波頭 の頂点を通って延びている。このことで、外部導体１１のきれいなフレア付き内 面が露出する。内部導体１２は、外部導体１１用の切断面から軸方向に離間した 平面内で切断され、これにより内部導体は外部導体の切断端を越えて延びること になる。金属導体１１，１２の切断端上のいかなるバリすなわち粗いエッジは、 コネクタとの干渉を避けるため好ましくは取り除かれる。外部導体１１の外面は 、通常プラスチック製ジャケット１３で被覆されており、このジャケットは外部 導体１１の端部から十分な長さに亙って取り除かれていてコネクタ組立体に適応 させてある。 ケーブル１０の内部導体１２との電気的な接触は、従来からある内部コネクタ １４によってなされ、このコネクタはその中空ベース１５の箇所で内部導体１２ の切断端に取り付けられている。好ましい実施例では、内部コネクタ１４は内部 導体１２に固着されるが、それは導電性半田を中空ベース１５内に配置し、ベー スを内部導体１２の端部上に内外隣接させることにより行われる。アパチャーを ベース１５の側壁内に設け、溢れ出た半田を逃がすようにしてもよい。さもなく ば、内部コネクタのベース１５は、かしめにより或いは導電性接着剤により導体 １２に対して取り付けることもできる。内部コネクタ１４の頭部１６は、従来か らある雄コネクタの一部を形成している。 段付きの筒状外部コネクタ２０が、同軸ケーブル１０の切断端の周囲に延びて いる。外部コネクタ２０の中心部２１は比較的肉厚であって、結合ナット２２を 支持している。この結合ナット２２は、リテーナリングばね２３によりコネクタ ２０に固着されており、リテーナリングばねはナット２２をコネクタ２０の中心 部２１上に係留的に保持する一方で、外部コネクタ上でのナット２２の自由回転 を可能にしている。ガスケット２４がナット２２とコネクタ２０との間に係留さ れていて、雌雄嵌合するコネクタに対し絶縁シール面をもたらす。 外部導体２０の肉厚の中心部２１の両端からは、比較的薄肉の壁を有する一対 の円筒部２５，２６が突出している。第１の円筒部２５は、内部コネクタ１４の 頭部１６の長さに沿って同軸的に延びていて、結合ナット２２の内側に雄コネク タを完成している。第２の円筒部２６は、同軸ケーブル１０の外部導体１１の外 面に沿って延びている。円筒部２６の内面の一部は、符号２７の箇所において螺 子付きであり、外部導体１１の螺旋状波形に適合している。かくして、外部コネ クタ２０は、コネクタ２０が外部導体１１の切断端上に底が達するまで外部導体 １１上に螺子込むことにより、手を使って容易に適用される。コネクタ２０は、 完全に自立的に位置決めされる。 外部導体１１の切断端との電気的な接続を得るため、外部コネクタ２０の内面 は肩部を形成しており、この肩部が波形導体１１の半径方向深さを横切って半径 方向内方に延びている。肩部２８の内部最大径は、好ましくは外部導体１１の小 内径とほぼ等しく、肩部２８の表面と外部導体１１の切断端との間での最大の接 触を保証している。コネクタ２０が外部導体１１上に螺子込まれると、導体１１ の切断端は肩部２８の表面により形成された垂直な圧縮面に対して押圧される。 その結果、外部導体１１の端部は、肩部２８と円筒部２６の螺子面２７との間に 効果的にクランプされる。 外部コネクタ２０をケーブルの外部導体１１に恒久的に取り付けるため、円筒 部２６の内螺子付き領域２７はかしめられ、円筒部２６の部分を変形させて外部 導体の波形内に押し込む。例えば、円筒部２６の螺子付き部分は、従来からある オープンフレームのかしめ工具でかしめることができるが、この工具には円筒部 ２６の円形断面を六角断面に変える六角形のかしめダイが備わっている。筒状円 筒部が外径０．４３０インチを有する例では、直径方向に対向する平坦部間に円 筒部は外部寸法で０．４３８インチを有する。こうしてかしめられた後は、コネ クタを手動で取り除くことは実質的に不可能であり、たとえ工具を用いても、コ ネクタがかしめられたケーブル部分を恒久的に破壊することなしにコネクタを取 り除くことはできない。ケーブルへのこのコネクタの恒久的な取り付けは、コネ クタとケーブル導体との間の良好な電気的接触の維持を保証し、それによってケ ーブル接続の作動寿命を通して低ＶＳＷＲを保証する。 円筒部２６の螺子付き部分２７の壁厚は、かしめを可能にするよう十分に薄い ものでなければならない。例えば、外部コネクタ２０が真鍮で出来ているときに 、０．０９５インチの最大壁厚と０．０３０インチの最小壁厚とを有する螺子付 き部分２７は、手動で操作されるかしめ工具を用いてかしめることができる。 内部コネクタ１４をコネクタ組立体内に同軸的に支持するため、絶縁スリーブ ３０がベース１５に隣接する内部コネクタに付帯している。スリーブ３０を所定 位置に保持するため、小さなばり状リブ３１が内部コネクタ１４の外面上に形成 されている。リブ３１は、コネクタ１４周辺を巻いて延びていて、スリーブがコ ネクタ１４上に適合されたときに絶縁スリーブの可撓性内面内に食い込む。 多数のコネクタ組立体が、様々な部品の形状と寸法とを選択されて合体部品と の間のインピーダンス整合をもたらし、これにより完成したコネクタとケーブル 組立体は低ＶＳＷＲを有する。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年９月３０日 【補正内容】 第１項乃至第６項は変更無し 第７項は削除 ５．前記絶縁スペーサは内部コネクタを囲繞し、該内部コネクタを外部コネクタ に芯合する請求の範囲第１項に記載のコネクタ組立体。 ６．螺旋状波形外部導体を有する同軸ケーブルが組み合わされたコネクタ組立体 であって、該コネクタ組立体が、 前記同軸ケーブルの内部導体に係合する内部コネクタと、 該同軸ケーブルの前記外部導体の螺旋状波形に合致する螺子付き内面を有し、 前記螺旋状波形外部導体上に螺入可能な一体式の外部コネクタであって、螺旋状 波形外部導体の内径とほぼ同じ大きさの内径を有する肩部を形成していて、前記 外部導体の端部に係合する前記外部コネクタと、 前記内部コネクタと外部コネクタとの間の絶縁スペーサとを具備することを特 徴とする同軸ケーブル付きコネクタ組立体。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 体（１１）の波形内にかしめられて、該外部コネクタ （２０）を前記外部導体（１１）に恒久的に取り付け る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内部導体と、波形外部導体とを有する同軸ケーブル用コネクタ組立体であっ て、 同軸ケーブルの内部導体の端部に係合する内部コネクタと、 結合ナットを支持するための肉厚の中心部及び該中心部の両端部から突出する 一対の円筒部を形成する薄肉の端部を有する中空円筒形の一体式外部コネクタで あって、前記円筒部の一方が前記ケーブルの外部導体の波形外面に螺合する螺予 付き内面を有しており、前記外部コネクタの内壁がケーブルの波形外部導体の端 部に沿って半径方向内方に延びる円周方向の肩部を形成しており、もって、該外 部コネクタが前記外部導体上に螺着された時に、該肩部が前記外部導体の端部に 係合するよう押圧されて該端部と電気的に接触する前記外部コネクタと、 前記内部コネクタと外部コネクタとの間に介設された絶縁スペーサとを備えた 前記コネクタ組立体。 ２．前記外部導体は、その波形の波頭における最大内径と波形の波間における最 小内径とを有しており、前記肩部の前記内径は、螺旋状波形外部導体の最小内径 とほぼ等しい請求の範囲第１項に記載の前記コネクタ組立体。 ３．前記螺子付き内面を有する前記一方の円筒部の部分が十分に薄肉であり、該 部分が前記外部導体の波形内にかしめられて該外部コネクタを前記外部導体に恒 久的に取り付けられた請求の範囲第１項に記載のコネクタ組立体。 ４．前記外部コネクタの第２の円筒部が、前記内部コネクタの自由端に沿って同 軸的に延びていて雌雄嵌合するコネクタを受け入れる請求の範囲第１項に記載の コネクタ組立体。 ５．前記絶縁スペーサは内部コネクタを囲繞し、該内部コネクタを外部コネクタ に芯合する請求の範囲第１項に記載のコネクタ組立体。 ６．螺旋状波形外部導体を有する同軸ケーブルが組み合わされたコネクタ組立体 であって、該コネクタ組立体が、 前記同軸ケーブルの内部導体に係合する内部コネクタと、 該同軸ケーブルの前記外部導体の螺旋状波形に合致する螺子付き内面を有し、 前記螺旋状波形外部導体上に螺入可能な一体式の外部コネクタであって、螺旋状 波形外部導体の内径とほぼ同じ大きさの内径を有する肩部を形成していて、前記 外部導体の端部に係合する前記外部コネクタと、 前記内部コネクタと外部コネクタとの間の絶縁スペーサとを具備することを特 徴とする同軸ケーブル付きコネクタ組立体。 ７．コネクタ組立体と内部導体及び波形外部導体を有する同軸ケーブルとを取り 付ける方法であって、 同軸ケーブルの内部導体の端部をコネクタ組立体の中心コネクタに取り付ける 段階と、 前記ケーブルの波形外部導体上に、螺子付き内面を有する外部コネクタを螺子 込むステップであって、前記外部コネクタの内壁が円周方向の肩部を形成してお り、該肩部がケーブルの波形外部導体の端部に沿って半径方向内方に延在し、外 部導体の端部に係合するよう押圧されて該端部と電気的に接触する前記螺入する 段階と、 前記外部コネクタの前記螺子付き部の少なくとも一部を、前記外部導体の波形 の内部にかしめる段階とから成る取り付け方法。