JPH08499Y2 - 6気筒ディーゼルエンジン - Google Patents

6気筒ディーゼルエンジン

Info

Publication number
JPH08499Y2
JPH08499Y2 JP9906389U JP9906389U JPH08499Y2 JP H08499 Y2 JPH08499 Y2 JP H08499Y2 JP 9906389 U JP9906389 U JP 9906389U JP 9906389 U JP9906389 U JP 9906389U JP H08499 Y2 JPH08499 Y2 JP H08499Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinders
cylinder
engine
piston
clearance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9906389U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0341140U (ja
Inventor
和貴 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP9906389U priority Critical patent/JPH08499Y2/ja
Publication of JPH0341140U publication Critical patent/JPH0341140U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH08499Y2 publication Critical patent/JPH08499Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、直列6気筒ディーゼルエンジンに関し、更
に詳細には運転中の燃焼室内の無駄容積を減少させた直
列6気筒ディーゼルエンジンに関するものである。
〔従来の技術〕
ディーゼルエンジンは、吸気した空気を圧縮しながら
ピストンが上昇して上死点に達する手前でインジェクシ
ョンノズルから噴霧された燃料が、圧縮熱によって着火
して生じる爆発エネルギーを出力として取り出すしくみ
の機関であり、供給する燃料を最大限に利用して出力と
して取り出すように各種の対策が施されていることは周
知である。
その対策の一つとして、前記空気の圧縮率を可及的に
大きくすることが求められる。そのためには、圧縮時の
無駄容積を可及的に小さくすることが要求される。この
無駄容積の生じる場所について第4図により説明する。
図において、ディーゼルエンジン1は、シリンダブロッ
ク2に設けたシリンダ4内を摺動可能にピストン6が嵌
入されている。ピストン6の頂部には、凹状の燃焼室8
が設けられている。なお第3図はピストン6が上死点に
達した状態を示している。
そしてピストン6にはトップリング100、及びオイル
リング10が嵌合されており、シリンダ4とピストン6と
の間の気密性は、主としてトップリング100によって保
つようにしている。なお図の12はシリンダヘッド、14は
インジェクションノズル、16はピストンピン、20は吸・
排気バルブである。
第4図に示すようにピストン6が上死点に達した際の
シリンダ4の内容積は、燃焼室8及びシリンダヘッド下
面21とピストン頂部22との間の空間A及びピストン6、
シリンダ4及びトップリング100との間にできるリング
状の空間Bの和で与えられる。ところで燃焼室8内の圧
縮空気は、ピストン6の圧縮行程によってスワールを生
じているので、インジェクションノズル14から噴射され
る燃料とよく混合することができる。これに対して、前
記空間A及びB内の空気は前記燃料と混合することがで
きない。したがって、圧縮後の容積を大きくして圧縮率
を減少させて燃焼状態を悪化させる無駄容積として作用
する。
ところで、空間Bはピストン6がシリンダ4内を容易
に摺動できるために一定の距離を与える必要があるが、
空間Aにはこのような限界はない。したがって従来は、
各構成部品のバラツキ、運転中の各部品の熱膨脹による
変形及び機械的変形などを考慮してシリンダヘッド4の
下面とピストン頂面22とのクリアランスaを減少させる
ように設計が行われている。
〔考案が解決しようとする課題〕
部品の寸法のバラツキや、熱膨張、運転中の動的変形
などにより前記クリアランスaをゼロにすることはでき
ない。しかも、直列6気筒ディーゼルエンジンの場合
に、前記クリアランスaは、エンジンが停止していると
きの間隔より運転中の間隔が減少し、しかも気筒の位置
により前記減少量に一定の傾向があることを本考案者は
見出した。
本考案は、前記問題及び知見に着目して成されたもの
であり、直列6気筒ディーゼルエンジンの運転中に、シ
リンダヘッド下面とピストン頂面とのクリアランスが増
加することを防止して、無駄容積を減少させることので
きる直列6気筒ディーゼルエンジンを提供することを目
的としている。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するための本考案の6気筒ディーゼ
ルエンジンの構成は、直列に配列した6個の気筒のコン
ロッドの大端部に設ける軸受の軸心と小端部に設ける軸
受の軸心との間の軸心間距離を、中央の2気筒のコンロ
ッドの軸心間距離より、他の4気筒のコンロッドの軸心
間距離を長くしたものである。
前記6気筒のうち、両側の各2気筒の前記距離、即ち
コンロッドの大端部に設ける軸受の軸心と小端部に設け
る軸受の軸心との間の軸心間距離を、中央の2気筒の前
記距離より長くする値は、エンジン規模などにより一定
ではなく対象とするエンジンごとに決定すればよい。但
し、一般的には30〜100μm(0.03〜0.1mm)の範囲を目
安とすることができる。
〔実施例〕
以下添付の図面を対照して一実施例により本考案及び
その動作について具体的に説明する。
第1図は、向かって左から#1、#2、#3、#4、
#5、#6の番号を付した6個の気筒を直列に配した本
実施例のディーゼルエンジン(以下単にエンジンとい
う)1の要部断面図である。図において、クランクシャ
フトは、クランクジャーナル23、クランクウエブ24及び
クランクピン26から成り、ピストンピン16とクランクピ
ン26との間にコンロッド28を取付けている。そして第1
図から理解されるように、それぞれ気筒#1と#6、#
2と#5、#3と#4が同じ位相のグループを成し、各
グループは、互いに120°づつ位相をずらして配置され
ている。
第2図は、各気筒#1〜6の構造を模型的に示したも
のであり、ピストン6がシリンダ4中を上昇・下降する
と、コンロッド28によってクランクウエブ24がクランク
ジャーナル23の軸心23′の周囲を回転して、クランクシ
ャフトの出力軸30(第1図)に回転力を伝達する。
第3図に示す本実施例に使用したコンロッド28は、大
端部32、小端部34及び幹部36から成っており、大端部32
にはクランクピン23を嵌挿する軸受面38を設けており、
また小端部34には鋳ピストンピンを嵌挿する軸受面42を
設けている。そして前記軸受面38の軸心40と軸受面42の
軸心44との距離(以下コンロッド長という)をLで表し
ている。なお図の46は、キャップ48用のキャップボルト
である。また、クリアランスaは、第2図に示すように
前記説明のとおりシリンダヘッド下面21と上死点におけ
るクランク頂部23(2点鎖線)との間の距離である。
本実施例のエンジン1は、気筒ごとの排気量が1.2lク
ラスのエンジンであり、気筒#1、#2、#5、#6の
コンロッド長Lは、気筒#3、#4のコンロッド長Lよ
り50μm長く製作し、その他のクリアランスaに与える
各部材の寸法は、いずれも同じ仕様で製作した。
次に、本実施例のエンジン1の動作について従来のエ
ンジンと対比しながら説明する。第1表によって、従来
のコンロッド長Lが総ての気筒について同じである外
は、本実施例のエンジン1の仕様と全く同じ仕様のエン
ジン(以下対照エンジンという)について、エンジン停
止時と運転中のクリアランスaの変化を実測した結果を
示す。
エンジン停止時のクリアランスaは、常温で安定して
いる対照エンジンを、クランキングして、各気筒ごとに
ピストンが上死点に達した際のクリアランスaを測定し
たものである。また、エンジン運転中のクリアランスa
は、前記測定点に最接近距離を記録する測定手段を用
い、運転終了後にデータを収録した。測定点は、各ピス
トンについて周方向に等間隔で6測定点とした。また前
記運転は、エンジン定格出力(最大出力)により連続運
転したものである。第1表に示す結果は、測定点ごとに
10回測定し、各気筒ごとに平均値を求めたものである。
第1表の測定結果を気筒#3及び#4と、その他の気
筒との2グループ分けして各測定値を平均した結果を第
2表に示す。
第1表と第2表とを対比すると、各グループ内の測定
値のバラツキは、各部材及び組付けによるバラツキの範
囲内の相違であると理解できる。そして、停止時の気筒
#3,4のクリアランスaは、他の気筒#1,2,5,6とほぼ等
しい値(平均で14μmの相違)を有しているが、運転中
のクリアランスaは71μm短くなっている。即ち気筒#
3,4のクリアランス減少量は、他の気筒#1,2,5,6の減少
量より85μm大きい結果を得た。本測定の外に、他のデ
ィーゼルエンジンについても同様の測定を多数回行った
結果、前記結果と同様に気筒#3,4のクリアランス減少
量が、他の気筒#1,2,5,6の減少量より大きいという結
果を得た。
以上のように運転中に気筒#3,4が他よりクリアラン
スaの変化が大きくなる理由は次のように考えられる。
即ち、気筒#3,4が同じ位相で、しかも隣合って配置さ
れているために、一方の燃料の爆発による慣性力が、も
う一方の気筒に相反する方向の慣性力として働くため
に、クリアランスaの減少量が大きく作なるものと考え
られる。
そこで本実施例では、気筒#1,2,5,6のコンロッド長
Lを、気筒#3,4のクランクシャフトのコンロッド長L
より50μm(0.05mm)長く製作したところ、ピストン6
とシリンダヘッド12との干渉もなく、しかも運転中の各
気筒のクリアランスaをより均一、且つ小さい値にする
ことができ、エンジン1の燃焼状態を従来のものより改
善することができた。
〔考案の効果〕
以上説明したように本考案の6気筒ディーゼルエンジ
ンを構成したので、運転中のシリンダヘッド下面とピス
トン頂面とのクリアランスをより小さい値に揃えて、従
来のエンジン停止時のクリアランスのみに着目して調整
していた場合より燃焼状態を改善することができる効果
が得られる。
しかも、前記改善は、単に直列に配置した6気筒のう
ちの中央の2気筒のコンロッド長より、その他の4気筒
のコンロッド長を大きくするだけであり、設計及び製造
上の変更を最小限度に止めることができるので、コスト
的に有利に信頼性の高い6気筒ディーゼルエンジンを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例による本考案の6気筒ディーゼルエン
ジンの断面図、第2図は本考案に定義する限定と第1図
との関係を説明する図、第3図は第1図に使用したコン
ロッドの側面図、第4図は従来のエンジンについて問題
点を説明する図である。 1……6気筒ディーゼルエンジン、2……シリンダボデ
ィ、4……シリンダ、6……ピストン、12……シリンダ
ヘッド、16……ピストンピン、21……シリンダヘッド下
面、22……ピストン頂部、26……クランクピン、28……
コンロッド、a……クリアランス、L……コンロッド長
(大端部に設ける軸受の軸心と小端部に設ける軸受の軸
心との間の軸心間距離)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直列に配列した6個の気筒のコンロッドの
    大端部に設ける軸受の軸心と小端部に設ける軸受の軸心
    との間の軸心間距離を、中央の2気筒のコンロッドの軸
    心間距離より、他の4気筒のコンロッドの軸心間距離を
    長くした6気筒ディーゼルエンジン。
JP9906389U 1989-08-28 1989-08-28 6気筒ディーゼルエンジン Expired - Lifetime JPH08499Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9906389U JPH08499Y2 (ja) 1989-08-28 1989-08-28 6気筒ディーゼルエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9906389U JPH08499Y2 (ja) 1989-08-28 1989-08-28 6気筒ディーゼルエンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0341140U JPH0341140U (ja) 1991-04-19
JPH08499Y2 true JPH08499Y2 (ja) 1996-01-10

Family

ID=31648126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9906389U Expired - Lifetime JPH08499Y2 (ja) 1989-08-28 1989-08-28 6気筒ディーゼルエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08499Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4822183B2 (ja) * 2006-09-11 2011-11-24 本田技研工業株式会社 ストローク特性可変エンジン

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0341140U (ja) 1991-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4974554A (en) Compound rod, sleeve and offset crankshaft assembly
US4510894A (en) Cam operated engine
US7228838B2 (en) Internal combustion engine
CA1107202A (en) Internal combustion engine
EP1533495B1 (en) Internal combustion engine
US4651629A (en) Piston of refractory materials, particularly for compression-ignition engines
JPH1054255A (ja) 双方向型往復ピストン機関
US4696224A (en) Piston for internal combustion engine
JPH08499Y2 (ja) 6気筒ディーゼルエンジン
US4401062A (en) Rotary piston engine
US6619244B1 (en) Expansible chamber engine
JPH08312632A (ja) コネクティングロッド及びクランクシャフト組立体
US4450797A (en) Crank drive for diesel engine
JPH088253Y2 (ja) 6気筒ディーゼルエンジン
US6598567B2 (en) Reciprocating internal combustion engine
US4198065A (en) Piston ring for internal combustion engine
US1979746A (en) Internal combustion engine
JP2559971Y2 (ja) 6気筒ディーゼルエンジン
US2969786A (en) Combustion chambers for engines
US20020124816A1 (en) Reciprocating internal combustion engine
EP0488431A2 (en) Internal combustion engine with variable combustion chamber
WO1990014508A1 (en) A piston cylinder combination with cylinder wall having valve ports and combustion chamber
US20240052927A1 (en) Piston assembly and associated components, systems, and method
US11193418B2 (en) Double-cylinder internal combustion engine
RU186161U1 (ru) Поршень с автоматически регулируемой степенью сжатия