JPH0848339A - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 児童向け商品用等に使用される容器に対する
児童の関心を高める。 【構成】 容器本体１０，４０の表面に図柄を施し、そ
の図柄の一部を構成する、独立した形状を有する玩具２
０を取り外し可能に固定した。 【効果】 容器に固定された玩具によって児童の興味を
強く引き、取り外した玩具で遊ぶことができるので、商
品の購買意欲の増進及び使用率の増大を期待し得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、児童向け商品、例え
ば、児童が入浴時などに使用する洗髪剤や入浴剤等の、
容器に収容されて販売される商品用の容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、入浴時に使用される入浴剤や
洗髪剤を包装する袋や容器には、様々な図柄や模様が付
されている。しかしながら、このような図柄や模様は、
商品供給者の商標やデザインを袋や容器本体の表面に平
面的に現された単純なものであるため、使用者、特に児
童（幼児や学童）の注意を引く程の興味を与えるもので
はなかった。そのため、児童は、例えばシャンプーで洗
髪されるときの息苦しさのために、以後の洗髪を嫌うよ
うになったり、入浴剤を使用しても入浴時の楽しみがな
いため、入浴を好まなくなったりして、保健上の不都合
が生じたり、また、洗髪剤や入浴剤の消費量が伸びない
原因になっていた。

【０００３】そこで、最近、児童の好む玩具（ロボット
人形、模造装身具、模造身の回り品など）をオマケとし
て、児童向け商品に付加して販売することが提案されて
いる。しかし、この提案に係る児童向け商品用の容器
は、従来の容器の底部又は上部に、オマケ（玩具）を収
容した独立の第２の容器を接着テープなどにより結合し
たものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、オマケ付き児
童向け商品は、オマケ用容器分のコスト及びそのオマケ
用容器を商品用容器に結合するためのコストが余分にか
かるため、商品価格を高くせざるを得ないか、又は、利
益が削減される問題がある。さらに、そのオマケは、単
に透明なオマケ用容器に収容されているか、商品用容器
又はオマケ用容器に施される、児童の注意を喚起するた
めの模様などと関係づけされていないので、オマケ自体
が児童の関心を引く力が弱いため、その児童向け商品が
店頭などで児童に与える訴求力に乏しいという問題があ
った。本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであ
り、児童向け商品にオマケを付加する場合に、コストが
掛からず、しかも、オマケ自体が商品用容器に施されて
いる注意喚起のための図柄や模様と共に、児童に大きな
訴求力を与えることができる容器を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の容器は、児童向け商品を収容する容器本体
の表面に、任意の図柄を施し、その図柄の一部を構成す
る、独立した形状を有する玩具を、前記図柄の一部を構
成する所定位置において前記容器本体に分離可能に固定
したことを特徴としている。

【０００６】容器が、表裏２枚のプラスチックシートの
周辺を溶着してなる袋である場合は、その周辺溶着部又
はその周辺溶着部から独立した領域に形成した溶着部に
貫通孔を形成し、その貫通孔に玩具の一部を挿通して固
定したことを特徴としている。

【０００７】さらに、容器本体に固定部が形成され、前
記固定部に玩具が取り外し可能に固定されていることを
特徴としている。

【０００８】

【作用】本発明の容器は、独立した形状を有する玩具が
容器本体の表面に施されている図柄の一部を構成してい
るので、その玩具の存在が明確に認識され、その容器を
見る者の注意を引く。その玩具は、分離可能であるの
で、その玩具が付着されている商品に対する購買意欲を
増進する。

【０００９】容器が２枚のプラスチックシートを溶着し
てなる袋である場合は、その溶着部に形成した貫通孔に
玩具の一部を挿通して、容易に分離可能に固定すること
ができる。

【００１０】また、本発明の容器は、容器本体に形成さ
れた固定部に玩具が取り外し可能に固定されているの
で、玩具をはっきりと視認することができるとともに、
玩具を容器から容易に取り外すことができる。

【００１１】

【実施例】次に、本発明の容器（以下、単に容器とい
う）の実施例について図面を参照して説明する。図１
は、本発明の容器の第一の実施例としての袋を示す平面
図であり、図２は、同袋１０の構造を示す構造図であ
る。図１に示すように、袋１０は、ヒートシール（高周
波溶着又は熱溶着）に適したプラスチック材料を用いた
表側シート１１及び裏側シート１２を重ね合わせ、その
周縁部をヒートシールすることにより、図２に斜線で示
す周縁シール領域１３を形成し、この周縁シール領域１
３によって囲まれた空間により、商品を収納する収納空
間Ｓを構成している。その内部に洗髪剤や入浴剤などの
商品が密封される。

【００１２】少なくとも、表側シート１１には、児童の
注意を引く、又は興味を覚えさせる任意の図柄１４、一
例として、ファンシフル・キャラクターが印刷などによ
り付されている。

【００１３】そして、袋１０には、図柄との関係におい
て所定の位置に、児童が好きな玩具２０が取り外し可能
に固定されている。この玩具２０は、上記図柄１４の一
部を構成し、かつ、袋に付された図柄から独立した形状
を有するものであり、袋の図柄と密接な関係を有するも
のである。すなわち、袋の図柄は、一部に外形が他の部
分から識別可能な物を備えている。例えば、ファンシフ
ル・キャラクターの場合は、盾やブーメランやフリスビ
ーや火器などを所持し、又は装着している。図１に示し
た例では、人物が手に盾を持っている態様が示されてお
り、玩具２０がその盾の外形を有している。

【００１４】なお、図柄と玩具との関係は様々なものが
あるが、例えば、図柄として人物を描くとともに、玩具
が上記人物のアクセサリーを示すように構成してもよい
し、図柄として頭部を描くとともに、玩具が髪飾りを示
すように構成してもよい。また、図柄と玩具とを関連さ
せずに構成してもよいし、図柄がなくてもよい。

【００１５】図２に示されているように、貫通孔１５
は、周縁シール領域１３から肥大化して形成されたシー
ル領域１６において、表側シート１１及び裏側シート１
２を貫通して設けられている。なお、貫通孔１５が形成
されるシール領域１６は、上記のような周縁シール領域
１３を肥大化して形成する他、周縁シール領域１３の一
部に形成してもよいし、あるいは周縁シール領域１３か
ら独立して形成してもよく、図柄に対する玩具の固定位
置や玩具の大きさに応じて適宜選択すればよい。

【００１６】また、貫通孔１５の形状は、玩具２０の一
部を挿通しやすく、かつ、固定しやすい形状であればよ
く、図示するようなスリット状に限定されるものではな
い。貫通孔１５の形状は、貫通孔１５に挿通する玩具２
０の形状に対応させればよく、例えば、円形、その他の
多角形、あるいは任意の異形形状でもよい。また、貫通
孔１５は、シール領域１６の範囲を超えて収納空間Ｓに
連通しないように、シール領域１６の範囲内に限定して
形成されることはもちろんである。

【００１７】図３は、図２のＡ−Ａ断面図である。玩具
２０は、指輪状に構成されており、任意の外観形状、例
えば盾をかたどって形成された台２１と、台２１の下面
に設けられたリング２２とから構成されている。すなわ
ち、図３は、玩具２０の一部であるリング２２が貫通孔
１５に挿通された状態を示している。

【００１８】図４は、図２のＢ−Ｂ断面図である。玩具
２０を袋１０に固定する際には、例えば、図示しない粘
着テープをリング２２（玩具の一部）の閉鎖空間２３内
を横断するように通して袋１０の裏側に接着することに
より、リング２２を取り外し可能に固定することができ
る。あるいは、上記粘着テープの代わりに紐又は針金を
用いても、同様にリング２２を取り外し可能に固定する
ことができる。なお、玩具２０を貫通孔１５から取り外
す作業は、固定している粘着テープ、紐、あるいは針金
を取り外すのみでよく、大きな力や複雑な操作は不要で
ある。

【００１９】また、玩具２０の固定には、図４に破線で
示すような取付部材３０を用いてもよい。この取付部材
３０は、例えば弾力性を有する材料、例えば樹脂成形品
で構成すればよく、開口部３１をリング２２に押し当て
て弾性変形させることにより、リング２２に取付部材３
０をはめ込み、これによって、玩具２０を固定すること
ができる。このような取付部材３０を使用すれば、玩具
２０の固定及び取り外しの作業は、上述した粘着テー
プ、紐、あるいは針金を使用する場合に比較して、さら
に容易となる。

【００２０】なお、袋の外形形状は、通常の四角形状に
限らず任意形状でよく、袋に付した図柄に合わせた形状
とすれば、興味を引くことができて、好ましい。

【００２１】また、このような袋１０は、シール領域１
６に貫通孔１５を設け、それに玩具２０の一部を挿通し
て固定しているので、特殊な部材や加工が不要であるた
め、製造コストが低くて済む利点がある。

【００２２】図５は、本発明の容器の実施例を示す概略
外観図であり、図６は、図５のＣ−Ｃ断面図であり要部
のみを示している。図５に示すように、容器４０は、例
えばシャンプー等の液体の被収納物を収納するものであ
る。液体の流出口（図示せず）を閉鎖するキャップ４１
と、上記液体を保持するための収納空間を形成する容器
本体４２とを有している。

【００２３】図６に示すように、容器本体４２には、前
述した玩具２０を固定するための固定部４３が形成され
ている。固定部４３は、リング２２を着脱自在に保持す
る対向して設けられた１組の挟着突起４４から構成され
ている。両挟着突起４４は、リング２２の外径よりわず
かに狭い間隔を形成しており、ここにリング２２を押入
することによりリング２２を固定し、リング２２を引き
出すことにより取り外すことができる。取り外した玩具
２０は、それを用いて遊ぶことができる。

【００２４】図５の場合においても、前述した図１の場
合と全く同様に、容器本体４２の表面に玩具２０と関連
する図柄を付すことにより、この容器に包装された商品
の使用者に興味を与えることができる。

【００２５】上述したように、本実施例の容器は、袋及
び容器本体に施されている図柄と関係を持つ玩具を取り
外し可能に固定したものであるので、図柄と玩具が看者
の関心を強く引くとともに、玩具の存在が明確であり、
その玩具を容器から取り外して遊ぶことができる。した
がって、玩具に関心をひかれる幼児や学童は、この容器
に対して所有意欲を掻き立てられるので、児童向け商品
の購買量の増大が期待される。また、児童の洗髪や入浴
を巧妙に促進する効果が得られる。一例として、袋は、
入浴剤等の粉体の包装に適しており、一方、容器は、シ
ャンプーやリンス等の液体の包装に適している。

【００２６】なお、玩具は、上述した児童が遊びで使用
する指輪、髪飾りなどの装身具や、ブローチ、ペンダン
ト、バッチ等の身の回り品でもよいし、それ以外のもの
ものでよい。

【００２７】なお、本発明の容器に包装される商品は、
入浴剤や洗髪剤に限られるものではなく、任意のもので
よく、例えば人形用装飾品、汚染防止のためにフィルム
で密封された食品でもよいことはもちろんである。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の容器によ
れば、袋及び容器本体に対して玩具を取り外し可能に設
けたものであるから、とくに児童などの使用者に強い関
心を与え、その購買意欲の増進及び商品使用率の増大を
図ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す平面図である。

【図２】同実施例の構造を示す構造図である。

【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ断面図である。

【図５】本発明の他の実施例を示す概略外観図である。

【図６】図５の要部を示すＣ−Ｃ断面図である。

【符号の説明】

１０ 袋（容器） １１ 表側シート １２ 裏側シート １３ 周縁シール領域 １５ 貫通孔 １６ シール領域 ２０ 玩具 ２２ リング（玩具の一部） ３０ 取付部材 ４０ 容器本体 ４３ 固定部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 祥子 東京都葛飾区青戸４丁目19番16号 株式会 社タカラ内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】収容する容器の表面に、任意の図柄を施
   し、その図柄の一部を構成する、独立した形状を有する
   玩具を、前記図柄の一部を構成する所定位置において前
   記容器に分離可能に固定したことを特徴とする容器。
2. 【請求項２】容器は、表裏２枚のプラスチックシートの
   周辺を溶着してなる袋であり、その周辺溶着部又はその
   周辺溶着部から独立した領域に形成した溶着部に貫通孔
   を形成し、その貫通孔に玩具の一部を挿通して固定した
   ことを特徴とする請求項１記載の容器。
3. 【請求項３】容器に固定部が形成されており、前記固定
   部に玩具が取り外し可能に固定されていることを特徴と
   する請求項１記載の容器。