JPH0848275A - 折り畳み式自転車等におけるハンドルポスト連結機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自転車を小さく収納するために外したハン
ドルを組み立てる場合、ハンドルの向きや高さを容易に
定めて組み立てることができると共に、走行中にハンド
ルが捩じれたり、高さが上下に狂ったり、又抜けたりし
ないように安全対策を考慮した折り畳み式自転車等にお
けるハンドルポスト連結機構を提供することにある。 【構成】 ハンドルポスト２の所定の長手方向に複数の
穴４を穿設し、このハンドルポスト２を前フオークステ
ー管６に挿入すると共に、前フオークステー管６の上部
８に穿設した貫通穴１２と、上記ハンドルポスト２の所
望の穴４とを合致させ、この両穴１２，４に、前フオー
クステー管６の上部８に設けた連結具５のピン１４を係
止して、ハンドルポスト２を前フオークステー管６に簡
単に且つ確実に連結固定できるようにした構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は折り畳み式自転車等にお
けるハンドルポスト連結機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、主要部品を分解したり、折り畳ん
だりして、コンパクトに収納できるようにした折り畳み
式自転車等において、自転車本体の前部から外したハン
ドルポストを、再び自転車本体の前フオークステー管に
取付ける場合、ハンドルポストの下部を前フオークステ
ー管に挿入すると共に、ハンドルポストの上部に設けた
レバーを回わして、ハンドルポストの中に設けた作動ネ
ジ棒を回転させ、作動ネジ棒の下端に設けた臼状部材を
ハンドルポストの下部に係合させて、前フオークステー
管にハンドルポストを連結固定していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の折り畳み式自転車等においては、ハンドル
の向きや高さを調整しながらハンドルポストを前フオー
クステー管に連結固定しなければならず、また、走行中
にハンドルポストの締付け不良等によって、ハンドルが
捩じれて自転車操作が困難になったり、ハンドルポスト
が急に下方にずれたりして、不慮の事故を引き起こすと
いった懸念があった。

【０００４】本発明は上記のような問題点を解決するた
めに開発されたものであり、その目的とするところは、
自転車を小さく収納するために外したハンドルを組み立
てる場合、ハンドルの向きや高さを容易に定めて組み立
てることができると共に、走行中にハンドルが捩じれた
り、高さが上下に狂ったり、又抜けたりしないように安
全対策を考慮した折り畳み式自転車等におけるハンドル
ポスト連結機構を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記の
目的を達成するために、次のような構成にしてある。す
なわち、自転車前部のヘッドラック外管に前フオークス
テー管を回動自在に挿着すると共に、この前フオークス
テー管にハンドルポストを着脱自在に固定できるように
した折り畳み式自転車等において、上記ヘッドラック外
管から上方に突出した前フオークステー管の上部に貫通
穴を穿設し、この前フオークステー管の上部に、上記貫
通穴に横方向からスプリングにて出没自在に挿通できる
ピンを有する連結具を固着し、且つ上記ハンドルポスト
の所定の長手方向に所定間隔を以て複数の穴を穿設し、
このハンドルポストを上記前フオークステー管に挿入し
てハンドルポストの上記所望の穴に、上記連結具のピン
を前フオークステー管の貫通穴を挿通させて係止し、こ
のハンドルポストを前フオークステー管に所望の高さで
着脱自在に固定できるようにした構成である。

【０００６】

【作用】上記のような構成により、ハンドルポストを前
フオークステー管に連結固定する場合は、ハンドルポス
トの下部を前フオークステー管に挿入すると共に、所望
のハンドル高さとなるように挿入深さを調節し、その時
のハンドルポストに穿設した穴を、連結具の出没するピ
ン位置に合致させる。

【０００７】このようにして連結具のピンをスプリング
の弾発によってハンドルポスト側に横方向から突出さ
せ、このピンを前フオークステー管の上部の貫通穴を介
して上記ハンドルポストの穴に挿入させて、ハンドルポ
ストをピンを介して前フオークステー管に固定する。こ
の場合、ハンドルポストの長手方向に穿設する穴の位置
を、前フオークステー管に対してハンドルポストを介し
てハンドル方向が正しくなる位置に穿設しておけば、ハ
ンドルポストを前フオークステー管に固定した時には、
何ら方向調節する必要もない。また、自転車の使用中に
ハンドル向きが狂ったり、抜けたりするといった心配も
ない。

【０００８】また、上記のようにして前フオークステー
管に連結したハンドルポストを、前フオークステー管か
ら外す場合は、連結具のピンを係止しているハンドルポ
ストの穴からスプリングの弾発に抗して後退させ、ハン
ドルポストと前フオークステー管との連結関係を解除し
た後に、ハンドルポストを前フオークステー管から引き
抜くことにより、簡単に前フオークステー管からハンド
ルポストを外すことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例の折り畳み式自転車
等におけるハンドルポスト連結機構を図１〜図５に基づ
いて説明する。図１及び図２において、１はハンドル、
２はハンドルポストであり、ハンドル１はハンドルポス
ト２の上端にラッグ部３を介して横設してある。このハ
ンドルポスト２には所定の長手方向に複数の穴４が穿設
してある。すなわち、ハンドルポスト２を後述する連結
具５を介して前フオークステー管６（図２参照）に固定
する時、ハンドル１の向きを調節することなく、ハンド
ルポスト２を連結具５に係止すれば、ハンドルポスト２
を介して前フオークステー管６に対するハンドル１の向
きが正しくセットできるように、ハンドル１と直交する
ハンドルポスト２の長手方向に上記したように複数の穴
４が穿設してある。

【００１０】また、自転車前部のヘッドラック外管７に
は、上記した前フオークステー管６が上部８をヘッドラ
ック外管７の上方に突出するように挿着され、図３に示
すように中ナット９、玉押１０、玉受部１１によって回
動自在に設けてある。

【００１１】また、ヘッドラック外管７から突出した前
フオークステー管６の上部８には、前フオークステー管
６に対するハンドル１の向きが正しく成る位置に貫通穴
１２（図２，図３参照）が穿設してある。そしてこの前
フオークステー管６の上部８には連結具５が固定され
る。

【００１２】この連結具５は、図２〜図４に示すよう
に、前フオークステー管６の上部８に嵌めることのでき
る環状の連結具本体１３と、上記ハンドルポスト２の穴
４に挿入係止するピン１４と、このピン１４をハンドル
ポスト２の穴４側に弾発によって付勢するスプリング１
５と、連結具本体１３の側部に設けピン１４を案内する
ロッグネジ１６と、ピン１４に直行するようにして設け
た位置決め軸１７と、ピン１４の後端に設けたピン操作
つまみ１８と、連結具本体１３を前フオークステー管６
の上部８に固定するキー２５からなる。連結具本体１３
はこのキー２５を前フオークステー管６の上部８に形成
したキー溝（図示省略）に嵌合させることによって、前
フオークステー管６の上部８の所定位置に固定される。

【００１３】また、連結具本体１３には、ピン１４を前
フオークステー管６の貫通穴１２内に出没させる案内穴
１９が穿設され、この案内穴１９と連通するようにして
上記ロックネジ１６が設けてある。連結具本体１３内に
はロックネジ１６との間にスプリング１５が内設され、
ピン１４はこのスプリング１５によって前フオークステ
ー管６の貫通穴１２側に常時突出するように付勢されて
いる。

【００１４】また、上記ロックネジ１６には、ピン操作
つまみ１８側の端部から１対の対峙する深溝２０が形成
してあり、この深溝２０と直交する位置には１対の浅溝
２１が形成してある。ピン操作つまみ１８を操作して上
記の深溝２０に位置決め軸１７をはめ込むことにより、
ピン１４の先端は前フオークステー管６の貫通穴１２か
ら内側に突出し、また上記の浅溝２１に位置決め軸１７
をはめ込むことにより、ピン１４の先端は前フオークス
テー管６の貫通穴１２内に没する。

【００１５】２３は中ナット、２４は上ナットであり、
上記連結具本体１３を前フオークステー管６の上部８に
固定するものである。

【００１６】上記のような構成からなる上記実施例のハ
ンドルポスト連結機構にあっては、先ず自転車を嵩ばら
ないように折り畳んだり、分解して収納するために、ハ
ンドル１をハンドルポスト２と共に前フオークステー管
６から外しておいたものを、再び組み立てる場合、ハン
ドルポスト２の下部を前フオークステー管６の上部８に
挿入すると共に、所望のハンドル高さとなるようにハン
ドルポスト２の挿入深さを調節し、その時のハンドルポ
スト２の穴４に、連結具５のピン１４を係止させる。

【００１７】すなわち、連結具５のロックネジ１６の浅
溝２１に嵌まっていた位置決め軸１７を、ピン操作つま
み１８を引いて深溝２０に入れ換えることにより、ピン
１４の先端２２は前フオークステー管６の貫通穴１２を
介してハンドルポスト２の穴４に挿入して係止すること
になる。このようにしてハンドルポスト２を前フオーク
ステー管６に連結固定する。

【００１８】また、ハンドルポスト２を前フオークステ
ー管６から引き抜く場合は、ピン操作つまみ１８を操作
し、スプリング１５の弾発に抗して位置決め軸１７をロ
ックネジ１６の浅溝２１に嵌めることにより、ハンドル
ポスト２に係止していたピン１４の先端２２も前フオー
クステー管６の貫通穴１２内に没し、ハンドルポスト２
を前フオークステー管６から簡単に引き抜くことができ
る。

【００１９】

【発明の効果】このように本発明の折り畳み式自転車等
におけるハンドルポスト連結機構では、前フオークステ
ー管にハンドルポストを挿入し、連結具のピンをハンド
ルポストの所望の穴に係止させるだけで、簡単に且つ素
早くハンドルポストを自転車前フオークステー管に連結
固定することができる。

【００２０】また、ハンドルポストの長手方向に形成し
た所望の穴に連結具のピンを係止させるだけで、何らハ
ンドルポストの方向調節をしなくとも、ハンドルの向き
を定方向に正確に設定することができる。

【００２１】また、連結具のピンがハンドルポストに係
止することによって、ハンドルポストは連結具を介して
前フオークステー管に連結固定され、自転車の使用中に
ハンドル向きが狂ったり、ハンドルポストが抜けたり、
ずれたりするといった懸念を完全に払拭することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例の要部斜視図である。

【図２】本発明に係る一実施例の要部縦断面図である。

【図３】本発明に係る一実施例の要部斜視図である。

【図４】本発明に係る一実施例の要部分解斜視図であ
る。

【図５】本発明に係る一実施例の要部連結状態を示す説
明図である。

【符号の説明】

１ ハンドル ２ ハンドルポスト ４ 穴 ５ 連結具 ６ 前フオークステー管 ７ ヘッドラック外管 １４ ピン １５ スプリング

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自転車前部のヘッドラック外管に前フオ
   ークステー管を回動自在に挿着すると共に、この前フオ
   ークステー管にハンドルポストを着脱自在に固定できる
   ようにした折り畳み式自転車等において、上記ヘッドラ
   ック外管から上方に突出した前フオークステー管の上部
   に貫通穴を穿設し、この前フオークステー管の上部に、
   上記貫通穴に横方向からスプリングにて出没自在に挿通
   できるピンを有する連結具を固着し、且つ上記ハンドル
   ポストの所定の長手方向に所定間隔を以て複数の穴を穿
   設し、このハンドルポストを上記前フオークステー管に
   挿入してハンドルポストの上記所望の穴に、上記連結具
   のピンを前フオークステー管の貫通穴を挿通させて係止
   し、このハンドルポストを前フオークステー管に所望の
   高さで着脱自在に固定できるようにしたことを特徴とす
   る折り畳み式自転車等におけるハンドルポスト連結機
   構。