JPH084796B2 - 生物学的処理材およびその使用方法 - Google Patents

生物学的処理材およびその使用方法

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JPH084796B2
JPH084796B2 JP4139800A JP13980092A JPH084796B2 JP H084796 B2 JPH084796 B2 JP H084796B2 JP 4139800 A JP4139800 A JP 4139800A JP 13980092 A JP13980092 A JP 13980092A JP H084796 B2 JPH084796 B2 JP H084796B2
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生物学的処理材ならび
にその使用方法に関し、特に、産業廃水,生活排水や海
洋,湖沼などの浄化、廃ガス悪臭などの浄化防除処理、
その他環境浄化のための公害対策に好適な処理材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水中に浮遊する微細な固形分(S
S)有機物や無機物などを除去する水の浄化には、砕石
や砂などのろ床が広く使用されてきたが、その浄化作用
はそれほど効果的でなく、また、プラスチックなどのハ
ニカムや円板回転式処理法では、生物膜が発生して再汚
染されるため、その除去処理が二次的に必要となり、そ
の点が実用上問題である。
【0003】また、代表的な水質浄化材として活性炭が
利用されているが、活性炭は、主としてその微細孔を有
する表面形状に基づく固有の吸着能およびその化学的安
定性を利用して各種の着色物質や汚染物あるいは廃ガス
などを吸着し、媒体から除去して浄化するのに有効なも
のである。
【0004】しかし、その吸着能には限界があって、常
時、取り替え,交換,あるいは再生などを行わなくては
ならず、またその使用期間は極めて短い。その上、活性
炭は高価な資材であり、運用や操作にもかなりのコスト
がかかるので不経済な処理材であり、工業的使用には大
きな制限を受ける。さらに、活性炭は、使用前,保管中
あるいは充填作業中に吸着能が低下し易く、使用に際し
て付活再生をしなければならないこともあり、その費用
が極めて高価につくという不利が指摘されている。
【0005】また、石炭を酸処理して活性化した粉末を
水の浄化に使用することも知られている。この酸処理活
性化石炭粉末は、適用対象によっては粒度調整して、特
定の汚水、例えば、産業廃水および生活廃水の浄化は勿
論のこと、汚染河川の浄化,酸性廃水の中和処理,海水
の赤潮の防止,あるいは海に流出した原油の吸着回収な
どに使用することが提案されている。
【0006】さらに、例えば、海洋浄化を化学薬品によ
り行う方法は二次公害の恐れがあり、また、下水道の浄
化放流水はBODが30ppm以下に規制されているとして
も、常時僅かではあるが海洋は汚染されているのであっ
て、その浄水中で光合成菌などによる毒物合成が行われ
ているという望ましくない現象は避けられなかったので
ある。さて海洋は汚染物質を分解浄化する微生物群の宝
庫であるが、この微生物群を陸上に棲わせる棲家として
は石炭がもっともふさわしいのである。
【0007】本発明者は、上記のような水質浄化の現状
に鑑み、特に、安価な低品位の石炭粉末を酸処理した活
性化粉炭に着目し、その吸着浄化機能の一層向上した処
理材を見出すべく、その石炭粉末の酸処理方法と関連し
て、各種の処理物質との組合せ組成物やその他の多くの
ファクタを考慮しながら多くの試験を行った結果、特定
の各種菌類を該活性化粉炭に吸着させ、これを培養基と
して培養増殖させ、殖菌させた処理材が極めて有効であ
ることを知り、本発明に至った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、従来知られた酸処理粉炭の吸着活性を更に高め、上
水中に含まれるアンモニア,アミノ態窒素やイミド態窒
素,シアン,重金属類や富栄養素などを効果的に除去し
得る高活性浄化処理材を提供することにある。また、他
の課題は、殺菌剤,殺虫剤,除草剤などの農薬やその他
の有害物質を含有する水を浄化し得る広い適用範囲をも
つ浄化処理材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、石
炭粉末を酸処理して得られた汚水浄化粉末材または粒状
ろ材に、し尿中の未分解蛋白質,でん粉質などを分解す
る菌種、植物繊維質を分解するセルラ−ゼ酵素の多い菌
種、空気中および水中の窒素を固定し肥料化を行う菌
種、70〜80℃の高温を発生し病原菌などを死滅させる温
泉菌種、繊維質のリグニンや石油,洗剤などを分解し堆
肥化する菌種、および海洋性の好塩性酵母類より成る
種の菌種を吸着,殖菌させて成る生物学的処理材、およ
びかかる処理剤を汚水の浄化、悪臭や有毒ガスの防除等
の環境浄化に利用する実用的に望ましい方法を提案する
ものである。
【0010】本発明の処理材、特に、ろ材は、従来知ら
れた石炭の粉末を酸処理して活性化された多孔質粉炭
に、無数に存在する微生物類の中から特に上記のような
僅か6種の微生物類を選択し組合せて吸着させ、培養し
て殖菌させたことに技術的特徴がある。かかる構成の処
理材を採用することにより、それぞれの微生物類がどの
ように汚染物質に作用するか明確ではないが、6種のそ
れぞれの微生物類が、対応する汚染物質を効率良く分解
あるいは吸着し、更にそれらの微生物類が相互に働いて
効率的に浄化が行われることが見出されたのである。こ
のように本発明の処理材は、特に、その処理対象にかか
わりなく効果的且つ高度に各種の汚水を浄化処理し、ま
た悪臭や有毒ガス等の各種の有害ガスを吸着,除去する
ことができるという実用的に極めて望ましいものであ
【0011】本発明の処理材の基材としての汚水浄化用
粉末は、前記のように、石炭の粉末を酸処理し活性化し
たものであって、原料とする石炭は高品位炭でもよい
が、燃料として不適な安価な低品位炭が工業的に有利に
使用される。一般に、石炭はその産地によって品位が異
なり、酸処理して得られる活性度は異なるが、炭素源と
しての有効性は変わらない。従って、活性度に応じて処
理材の使用対象を選択することがよい。
【0012】その酸処理は、通常、塩酸,硫酸あるいは
硝酸のような鉱酸が用いられるが、製鉄所,石油精製工
場や化学工場の廃酸を使用することもできる。酸処理
は、粉炭を、通常、0.5〜10%程度の濃度の酸液で、常
温下に、約20分〜3時間浸漬処理するとこによって行わ
れる。この処理において、灰分中の溶解成分が除去され
て多孔が形成され、その結果、固定炭素と残存灰分、す
なわちミネラル分とが含まれた多孔質粉炭が得られる。
【0013】また、酸として、硫酸のみを使用するとき
は、石炭の灰分の一種であるカルシウムに基づく石膏の
生成を抑制し、ポ−ラスな粉炭の高度な多孔性が得られ
るように、他の鉱酸や有機酸の少量を加えて混酸として
使用することが好ましい。さらに、処理用酸液の浸透性
を高め酸処理を迅速に行うとともに、高い活性度を得る
ために、界面活性剤を添加することも実用上望ましい。
このように酸処理したものは、産業廃棄物処理の場合と
同様に中和,乾燥され、例えば、200メッシュから直径
5cmまでの粒径範囲のものを使用目的に応じて適切な粒
度範囲に分級され、粒度調整される。
【0014】このように調製された酸処理粉炭は、吸着
能およびイオン交換能を有し、例えば、着色排水を短時
間で脱色浄化することができる。また、微生物類の炭素
栄養源としての固定炭素と発育促進因子となるミネラル
分を含有するから、微生物類の培養,増殖に好適であ
る。さらに、極微細なヘアクラックと呼ばれる無数の毛
細孔を有し、微生物を殖菌させるのに極めて好都合であ
る。したがって、この粉体は、そのまま活性汚泥槽の生
物学的曝気処理に適用することで極めて有効であり、一
方、好ましくは、微生物の培養基としての板状または塊
状などのろ材に形成される。そのようなろ材は、例え
ば、接着剤,セメント,石膏などをバインダとし、かつ
貝殻類,蛇紋岩や石灰石などを適量混合して所望の形状
に一体化される。
【0015】酸処理粉炭中には天然の雑種の微生物が生
息するが、本発明においては、その粉炭のろ材に各種微
生物を吸着させ、そのまま殖菌培養させるが、その培養
は、例えば、相対湿度が5〜100%の範囲に、また温度
を1〜70℃の範囲に約1〜6日間保持して行われる。微
生物群を培養したろ材は、ついで室温で保存される。こ
のろ材は、微生物類の棲家、とりもなおさず培養基よう
の棲家として提供されることが特徴であって、これをそ
のまま、場合によっては、いくつかを重ねて処理材と
し、直接、廃水処理に適用することができる。
【0016】本発明の処理材に殖菌される微生物類は、
(1)し尿中の未分解蛋白質,でん粉質などを分解する
菌種、(2)植物繊維質を分解するセルラ−ゼ酵素の多
い菌種、(3)空気中および水中の窒素を固定し肥料化
を行う菌種、(4)70〜80℃の高温を発生し病原菌など
を死滅させる温泉菌種、(5)繊維質のリグニンや石
油,洗剤などを分解し堆肥化する菌種、および(6)海
洋性の好塩性酵母類である。これらをすべて殖菌させた
ものは、適用対象によって主作用菌類が異なるかも知れ
ないが、各種の汚染対象物に対して有効に作用し、これ
ら6種の微生物類は捕食に関して生態連鎖反応により、
実質的にすべての汚物,毒物あるいはガスであっても、
例えば、10ppm以下に浄化することができる
【0017】それら(1)〜(6)の菌種は、すべて既に
知られた菌類であって、(1)のし尿中の未分解蛋白
質,でん粉質などを分解する菌種は、学名:アスペルギ
ルス属(Aspergillus),ムコ−ル属(Mucor)およびバ
クテリウム ズブチルス(Bac.subtilus)として知られ
た微生物類であり、(2)の植物繊維質を分解するセル
ラ−ゼ酵素を多く含む菌種は、学名:バクテリウム サ
アモフィブリンコルス(Bac.thermofibrincolus)およ
びバクテリウム メタニジイナス(Bac.methanigene
s)として知られた微生物が含まれる。また、上記
(3)の空気中および水中の窒素を固定し肥料化を行う
菌種は、学名:バクテリウム アステロスポオラス(Ba
c.asterosporus)およびクロストリイディム パッス
トリオアヌム(Clostridium pastorianum)である。
【0018】さらに、上記(4)70〜80℃の高温を発生
し病原菌などを死滅させる温泉菌種は、学名:ベギアト
ア アルバア(Beggiatoa alba)およびペニシリウム
ルテウム(Penicllium luteum)である。上記(5)
の繊維質のリグニンや石油,洗剤などを分解し堆肥化す
る菌種は、フザリウム属(Fusarium)およびスファエロ
チリス ナアタヌス(Sphaerotilus natans)であり、
(6)の海洋性の好塩性酵母類には、学名:トルラアア
−テン(Torulaarten)およびサッカロミセスカルスベ
ルギニシス(Saccharomyces carlsberginsis)と呼ば
れる既に知られた微生物類が包含される。
【0019】本発明の処理材には、上記微生物類のほ
か、たとえば、ユークレアやフニアなどのプランクト
ンを着床させることもできる。そのような処理材は、糸
みみずや赤虫なども発生し、とくに活性汚泥用処理材と
して一層有効で、養魚場の養殖と同時に汚水処理にも併
用できるという特徴がある。
【0020】本発明の生物学的処理材は、酸処理され水
洗,乾燥された石炭粉末または所定の形状の成形材に微
生物類を吸着させ、適切な湿度と温度条件下に培養して
増殖した多量の微生物を殖菌させるこにより容易に製造
することができる。このようにして調製された処理材
は、通常、室温条件の冷暗所に保存され、必要に応じて
選択使用される。寒冷地においては、ろ床中の微生物群
の増殖分裂による分子間呼吸もあって、貯炭熱が発生
し、たとえば、零下30℃の気温でも1トンの処理材ろ床
では、内部温度は8℃程度になり、殖菌された微生物は
活動するので、本発明の殖菌処理材は極めて優秀であ
る。
【0021】本発明の処理材を、たとえば、活性汚泥処
理の汚泥曝気槽に処理材料の一部として混合使用する
と、その曝気による活性汚泥処理能力は倍増し、その活
性汚泥の石炭重量により極めて短時間に沈降する。しか
も形成された沈降汚泥は、従来の余剰汚泥のように過剰
発生は認められず、さらに処理途中で生汚泥を引出すと
微生物群が附着した石炭末から構成された上質の黒褐色
肥料、堆肥が得られる。この肥料類は、黒褐色であるか
ら施肥されると太陽熱を地温として高め、稲作などにお
ける増収が認められる極めて望ましい有用なものであっ
て、従来の方式の汚泥処理という無駄な作業は全く不要
であるから、ランニングコストが低廉になる特徴があ
る。
【0022】本発明の粉末処理材は、海洋の赤潮,湖沼
の青粉の浄化、あるいはゴルフ場に散布された殺虫剤や
除草剤などの除去のような広範囲に散布する使用対象に
好適である。また、成形されたろ材は、通常、ろ槽とし
て、あるいはろ床として数槽または数段に分け、装置化
して運転される。
【0023】
【作用】本発明の処理材は、製造が容易で安価に提供さ
れるのみならず、従来の酸処理粉炭より強力な水質浄化
材といて機能し、下水道,産業廃水や河川,湖沼の生活
排水などによる汚染有機物,青粉のような豊栄養による
藻類やプランクトン、つまり赤潮など、あるいは燐やク
ロム,カドミウムなどの金属イオン等による汚染を浄化
して法の規制値以下に水質を効果的に浄化することがで
きる。
【0024】
【実施例】実施例 1 鉱山から掘り出された低品位石炭を粉砕して、100〜1
メッシュに調整した粉末を、5%の塩酸水溶液に3時間
浸漬し酸処理した。次いで、これを中性近傍になるまで
水洗したのち乾燥した。その活性化された粉末に前記
(1)〜(6)の微生物類を吸着させ、これを湿度40%,
温度10℃にコントロ−ルされた暗室中に6日間保持して
6種の微生物類が殖菌された粉末状の生物学的処理材を
製造した。
【0025】実施例 2 実施例1で調製された酸処理活性化石炭粉末に、バイン
ダとしてセメントを該粉炭の30重量%添加し、縦5cm
×横5cm×厚さ5cmの立方体状成形体を多数作製し
た。これに、実施例1と同様にして前記(1)〜(6)の
微生物類をそれぞれの成形体に吸着させて培養し、本発
明の生物学的処理材ろ材を製造した。
【0026】実施例 3 し尿や肥料により汚染されたアンモニア性窒素25.5
ppmとアルブミノイド性窒素5.0ppmを含有する
井戸水を、次の要領で浄水処理した。従来、通常、数槽
が設備される簡易水道水浄化用砂ろ過池(10×10×
20cm)の一槽に、上記実施例2で製造した成形ろ材
約100個を入れて,0.1m/分の割合で急速ろ過
を行った。その結果、処理された水は、アンモニア性窒
素が0.20ppm,アルブミノイド性窒素がppm
にそれぞれ低減し、飲料水としても適合するものとなっ
た。
【0027】実施例 4 全窒素:15.8ppm,全りん:5.0ppm,BOD:150ppm,
COD:180ppmおよびN−ヘキサン分5ppmを含んだp
Hが6.8の若干濁った湖沼0.1m3に、前記実施例1で調
整した本発明に係る生物学的粉末処理材500gを加えて
かき混ぜた。処理材は、約30分後にすべて沈降し、清澄
な浄水が得られた。その浄水について上記測定項目を調
べた結果、全窒素は、2.0ppm,全りんは、0.1ppm,BO
Dは、3.0ppm,CODは、3.0ppmで、N−ヘキサン分は
0ppmとなり、pHは7.0となった。このように、本発明
の処理材は湖沼やお濠の浄化には最適で、多いに期待さ
れるであろう。
【0028】実施例 5 前記実施例2の角形ろ材数十トンを6個のろ槽に充填し
て、ろ過プラントを作成し、名古屋の食品加工(鯨ベ−
コン製造)工場から出る汚水(500m3/日)を時間かけ
て順次6個のろ槽に通してろ過浄化を行った。原汚水の
測定項目の内容と、ろ過処理された浄水の同様の内容を
表1に示す。なお、ろ過水の法の基準値としての各測定
項目についての合否を表中に併記した。
【0029】
【表1】 試 験 項 目 原 廃 水 処 理 水 合否 pH 5.5〜6.0 7.0 合 SS(ppm) 6710 8 〃 DOD(ppm) 1070 30 〃 BOD(ppm) 3050 18 〃 塩素(ppm) 14900 170 〃 この汚水処理においては、とくに塩素の除去が極めて効
果的であった。
【0030】実施例 6 実施例2の方法で製造した角ろ材200kgを充填した
ろ槽に、下掲表2に示すような生活汚水(羽田の機内食
工場からの排水:約150m/日)を/時の浄
化速度で浄化した。その各種項目についての測定結果と
ともに、採用した分析測定法を表2に併記した。その結
果、とくにてんぷらやフライなどの廃油の除去が顕著で
あった。これは、恐らく、ろ材中の微生物によって分解
されているものと推定される。
【0031】
【表2】 分析項目 厨房排水 処理放流水 分 析 方 法 pH 4.9 7.2 JIS K0102 SS (ppm) 41000 27 昭和49年環境庁告示64号 BOD (ppm) 1600 29 JIS K0102 16 N-ヘキサ ン抽出物 (ppm) 40000 <5 昭和49年環境庁告示64号
【0032】実施例 7 六価クロム1.50ppmを含むクロムメッキ廃水50
リットルを、前記実施例1で調製した粉末処理材1kg
を充填したカラムに流速5リットル/時の割合で流下さ
せ、経過時間ごとに流出水中に残留する六価クロム量
(ppm)を測定した。経過時間と測定した溶存六価ク
ロム量を表3にまとめて示す。
【0033】
【表3】 この結果から、本発明の処理材でメッキ廃液を処理する
と、完全に除去されることが理解される。
【0034】ゴルフ場に散布される代表的殺菌剤:キノ
ンド−80水和剤(有機銅80%),殺虫剤:オルトラン
(アセフェ−ト50%)および除草剤:シマジン(CA
T)について本発明の処理材による浄化能を調べた。上
記各剤をそれぞれ30mg/l,10mg/lおよび30mg/l含有
する原水20リットルを調製し、実施例1で製造した粉末
処理材2kgを充填した層を通過させて、ろ液中の各成
分を分析するとともに、さらにそのろ液を本発明の処理
材で再度ろ過処理して、溶存成分を同様に測定した。第
1回のろ過液および第2回ろ過液中のそれぞれの残留成
分と除去率(%)および処理水の放流合否を表4に示
す。
【0035】
【表4】 供 試 農 薬 1回ろ過残留 2回ろ過残留 合否 殺菌剤 0.071 0.036 除去率(%) 99.76 99.88 合 殺虫剤 0.970 0.323 除去率(%) 90.30 96.70 〃 除草剤 0.320 0.106 除去率(%) 98.63 99.63 〃 なお、このようにして処理された水は、JIS K 0102に規
定する方法に準ずるヒメダカの養魚試験において、48時
間一匹も死ななかった。
【0036】ビル建設にあたり、水管系統の所どころに
本発明の処理用ろ材を1kgずつ充填したバイパス水管
を設置し、水系統配管の防錆および除錆テストを行っ
た。30日間の使用推量中の鉄錆の重量は、約10gであっ
たのに対して、バイパス処理水管を通った水は約1g
で、約90%の除去率であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の処理材は、粉末材あるいは成形
されたろ材として、産業廃水,生活廃水の浄化,汚染河
川や湖沼の浄化,養魚場の用水浄化処理に有効で、それ
らの結果として排出スラッジの堆肥化ならびに優れた土
壌改良材が得られるという利点を有し、さらに、酸性廃
水の中和処理,海水の赤潮の防止,あるいは海に流出し
た原油の吸着回収のほか、悪臭防止,ゴルフ場の農薬除
去等の環境浄化にも極めて有効で、短時間に迅速処理さ
れるばかりでなく、二次災害の恐れが全くないから、地
球環境の良化に対する期待は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 3/34 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭粉末を酸処理して得られた汚水浄化粉
    末材または粒状ろ材に、し尿中の未分解蛋白質,でん粉
    質などを分解する菌種、植物繊維質を分解するセルラ−
    ゼ酵素の多い菌種、空気中および水中の窒素を固定し肥
    料化を行う菌種、70〜80℃の高温を発生し病原菌などを
    死滅させる温泉菌種、繊維質のリグニンや石油,洗剤な
    どを分解し堆肥化する菌種、および海洋性の好塩性酵母
    類より成る6種の菌種を吸着,殖菌させて成る生物学的
    処理材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の生物学的処理材を微生物
    の培養基的ろ材,土壌改良材,水処理材,水管中のスケ
    −ル除去又は小便器に入れアンモニアなどを消臭せしめ
    るなどの悪臭,有毒ガスの脱ガス材として用いる使用方
    法。
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