JPH084724B2 - 中空糸膜フィルタの運転方法 - Google Patents

中空糸膜フィルタの運転方法

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JPH084724B2
JPH084724B2 JP12878487A JP12878487A JPH084724B2 JP H084724 B2 JPH084724 B2 JP H084724B2 JP 12878487 A JP12878487 A JP 12878487A JP 12878487 A JP12878487 A JP 12878487A JP H084724 B2 JPH084724 B2 JP H084724B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/14Ultrafiltration; Microfiltration
    • B01D61/22Controlling or regulating

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、精密ろ過、限外ろ過あるいは逆浸透用に用
いられる中空糸膜フィルタの運転方法に関する。
(従来の技術) 中空糸膜は、断面が微小な環状をなしており、単位容
積内の膜面積を大きくとることができ、かつ耐圧性にも
優れているので、各種の膜分離装置に広く用いられてい
る。
ところで、このような中空糸膜においては、ろ過時間
の経過とともに膜表面に処理対象の微粒子が付着濃縮さ
れて次第にろ過性能が低下したり、膜面で捕捉濃縮され
た微粒子の回収(処理装置からの排出)が十分に行われ
なくなる。このため、このような状態になった場合に
は、中空糸膜の内側から気体または液体を外側に透過さ
せるとともに、中空糸膜外から中空糸膜に向けて多数の
気泡を噴出させて中空糸膜を収納した容器内の液体を攪
拌振動させ、これにより膜面に付着した微粒子を除去す
るいわゆる逆洗処理が行われている。
第5図は、このような逆洗処理により膜面の再生を行
いながら中空糸膜フィルタを用いてろ過を行う実験装置
の一例を示すものである。
同図において、1は複数本の中空糸膜からなる中空糸
膜フィルタを示している。この中空糸膜フィルタ1は、
中空糸膜フィルタ収納容器2の内部に固定されている。
中空糸膜フィルタ収納容器2内部はしきり板3により原
液室4とろ液室5の2室に分けられている。
原液室4の底部には、原液供給用配管6と逆洗処理水
排出用配管7とが接続部近傍で合流されて接続されてい
る。原液供給用配管6の中空糸膜フィルタ収納容器2に
接続されていない他端は分岐して、スラリー供給用配管
8と清浄水供給用配管9に接続されている。さらに、ス
ラリー供給用配管8の他端はスラリータンク10に、清浄
水供給用配管9の他端は清浄水タンク11に、それぞれ接
続されている。
また、原液室4の上方側面には、オーバーフロー用配
管12が接続されている。このオーバーフロー用配管12
と、逆洗処理水排出用配管7の他端は、共にスラリータ
ンク10の上方に開口している。
この実験装置において、スラリータンク10は、所定の
濃度の微粒子の懸濁液である実験用原液を調製する容器
と逆洗処理後に排出される逆洗処理水を収容する容器と
を兼ねており、懸濁液攪拌のための攪拌機13が設けられ
ている。
なお、原液供給用配管6には、弁14と圧力調整弁15、
逆洗処理水排出用配管7には弁16、スラリー供給用配管
8には弁17および18とスラリー供給用ポンプ19、清浄水
供給用配管9には弁20と清浄水供給用ポンプ21とがそれ
ぞれ設けられている。さらに、供給圧力を調節するため
のバイパス用配管22および弁23が、清浄水供給用配管9
から分岐して設けられている。
中空糸膜フィルタ収納容器2のろ液室5の頂部には、
ろ液排出用配管24の一端が接続されており、その他端は
清浄水タンク11の上方に開口している。この実験装置に
おける清浄水タンク11は、ろ過処理時に排出されるろ液
を収容する容器と、実験原液調整の際の濃度調節用水の
貯溜容器を兼ねている。また、ろ液排出用配管24には、
弁25、流量計26および温度計27が設けられている。
なお、中空糸膜フィルタのろ過差圧(圧力損失)を測
定するために、原液供給用配管6およびろ液排出用配管
24には、それぞれ圧力計28、29および差圧計30が設置さ
れている。
さらに、この実験装置においては、上述したような給
排液用配管系統(6、7、8、9、12、22、24)の他
に、空気供給用配管系統が設けられている。すなわち、
空気供給用配管31は加圧空気を供給するエアコンプレッ
サ32から、圧力調整弁33とエアフィルタ34を経て、逆洗
処理用加圧空気供給配管35および逆洗処理用気泡噴出配
管36に接続されている。また、逆洗処理用加圧空気供給
配管35には、弁37および流量計38が設けられており、そ
の他端は中空糸膜フィルタ収納容器2のろ液室5頂部に
接続されていて、その接続部はろ液排出用配管24と開口
部を共用している。逆洗処理用気泡噴出配管36には、同
様に弁39および流量計40が設けられており、中空糸膜フ
ィルタ収納容器2の原液室4の底部に接続されていて、
その接続部は原液供給用配管6および逆洗処理水排出用
配管7と開口部を共用している。
このように構成された中空糸膜フィルタを用いたろ過
実験装置においては、ろ過処理すべき実験原液をスラリ
ータンク10で調製し、これを予め清浄水タンク11に満た
されている清浄水と混合して所定の濃度になるように、
弁17、18、20、15、14および流量計26、ポンプ19、21を
調節しつつ、原液供給用配管6を経て中空糸膜収納容器
2の原液室4へ供給する。このとき、逆洗処理水排出配
管7の弁1は閉じられている。そして原液が中空糸膜を
透過する際に、膜面に原液中の微粒子が捕捉され、微粒
子が取除かれたろ液はろ液室5に流入し、弁25が開状態
にされたろ液排出用配管24から排出される。
ろ過処理の進行に伴い、中空糸膜の膜面に微粒子が付
着してろ過差圧が上昇した場合に行われる逆洗処理は、
弁25を閉状態とし、ろ液排出配管24の開口部を経てろ液
室5に加圧空気を供給し、ろ液を逆流させることによ
り、中空糸膜の外側に付着した微粒子を剥離させる。さ
らに、気泡噴出用配管36を経て加圧空気を原液室4に供
給し、気泡として噴出させて中空糸膜を脈動させ、微粒
子は洗い落とす。なお、このとき逆流したろ液は、原液
とともにオーバーフロー配管12を経て中空糸膜収納容器
外に排出される。
この後、原液室4の底部に設けられた逆洗処理水排出
用配管7の弁16を開けて微粒子を含んだ逆洗処理水を排
出する。
ところで、中空糸膜フィルタに限らず、逆洗再生式の
膜フィルタを運転する場合に、ろ過処理から逆洗処理に
切換える時機は、原液側とろ液側との圧力差、すなわち
ろ過差圧により規定されることが多い。このろ過差圧
は、一般に中空糸膜の耐圧性およびろ過器を設置した系
統の許容圧力等の条件を勘案して決められている。
このろ過差圧の大きさは、理論上は次式で表わすこと
ができる。
ここで、 t :時間[秒] △P :ろ過差圧[kgf/cm2] △P0:t=0におけるろ過差圧(初期ろ過差圧)[kgf/cm
2] α :ろ過ケーキの比抵抗[m/kg] C :入口濃度[kg/m3] μ :ろ液粘度[kg/m・秒] q :膜面での線速度[m/秒] gc :単位換算係数[kg・m/秒・kgf] である。
この(I)式は、平膜フィルタの定流量運転によるケ
ーキろ過を仮定して導かれたものであるが、中空糸膜フ
ィルタの場合も、ろ過ケーキの厚さが中空糸膜の径に比
して十分に小さいときには適用可能と考えられ、よって
(I)式より、ろ過差圧はろ過ケーキの比抵抗(α
と膜表面で捕捉した懸濁固形分の量(C×q×t)で決
まる。したがって、逆洗処理に切換える時機をろ過差圧
によって規定する方法は、通常のろ過処理においては、
合理的と考えられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、非常にろ過しやすい液、すなわちろ過
ケーキの比抵抗(α)が非常に小さい液をろ過処理す
る場合には、ろ過差圧が上昇しないにもかかわらず、多
量の懸濁固形分が捕捉され、逆洗処理に切換えた時には
この捕捉された懸濁固形分で中空糸膜収納容器内が充満
し、濃縮液の排出が困難になって逆洗による再生ができ
ないということが生じる恐れがある。このため、このよ
うな液のろ過処理に際しては、上述したような事態を防
ぐため、逆洗処理の時期をろ過差圧以外に、例えばろ過
量あるいはろ過運転時間で規定することも行われている
が、その値の根拠は必ずしも明確なものではなかった。
一方、非常にろ過しにくい液、すなわちろ過ケーキの
比抵抗が非常に大きい液をろ過した場合には、中空糸膜
表面で捕捉された懸濁固形分がごくわずかであるにもか
かわらず、ろ過差圧が上昇して逆洗処理の規定値に達し
てしまい、このためろ過処理より逆洗処理に切換える時
機をろ過差圧によって規定していると、切換えの頻度が
非常に大きくなり、ろ過処理がはかどらないという問題
がある。さらに、膜表面で捕捉された懸濁固形分がろ過
ケーキを形成していない場合には、逆洗処理時には中空
糸膜表面の微小孔付近の懸濁固形分だけが除去され、そ
れ以外の懸濁固形分は残ってしまうため、十分な逆洗効
果が得られないという問題もある。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたも
ので、逆洗再生式の中空糸膜フィルタを効率よく長期的
に安定に運転し続け、かつ効率良くろ過処理および逆洗
処理を行うことのできる中空糸膜フィルタの運転方法を
提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の中空糸膜フィルタの運転方法は、処理対象と
なる微粒子を含む原液を中空糸膜の膜面の外側から内側
に透過させてろ液を前記中空糸膜の内側に排出するとと
もに前記中空糸膜の外表面において微粒子を捕捉濃縮す
るろ過処理工程と、ろ液の流れの方向を切換えて液体を
中空糸膜の膜面の内側から外側に透過させて前記ろ過処
理工程により前記中空糸膜の外表面に捕捉された微粒子
を除去する逆洗処理工程とを繰り返し行うことからなる
中空糸膜フィルタの運転方法において、前記各ろ過処理
工程における前記中空糸膜の外表面に補足された懸濁固
形分の量が2〜30g/m2のとき、ろ過差圧が各逆洗処理工
程後の初期ろ過差圧により0.1〜0.6kgf/cm2の範囲内で
上昇するようにろ過速度を制御し、かつ前記各ろ過処理
工程における前記中空糸膜の外表面に補足された懸濁固
形分の量が2〜30g/m2のときに前記逆洗処理工程を行う
ことを特徴としている。
(作 用) 膜フィルタにおけるケーキろ過の場合を仮定すると、
定流量運転した場内のろ過差圧は前述したように、
(I)式で表わすことができ、したがって1本の中空糸
膜に関しては、ろ過差圧はほぼ(I)式に従って変化す
る。しかしながら、中空糸膜は通常複数本束ねられたモ
ジュールで使用されているので、フィルタ装置全体のろ
過差圧は(I)式にそのまま従うとはいえない。このよ
うな中空糸膜フィルタ装置においては、ろ過処理開始後
しばらくの間は(I)式に従うが、中空糸膜に付着した
懸濁固形分であるクラッド層が、ある程度厚くなると、
隣り合う中空糸膜が互いに付着してしまうのでモジュー
ル内部の中空糸膜が有効に使用されず、外部の中空糸膜
の表面のみ使用されることになる。実質的にはフィルタ
のろ過面積が小さくなるため、ろ過差圧は急上昇する。
中空糸膜フィルタで定流量ろ過を行った場合の、ろ過差
圧の経時変化の典型的な例を第1図に示す。この図か
ら、ろ過差圧の上昇勾配が急激に大きくなった後では、
運転時間の割にろ過差圧が大きくなってしまうため、ろ
過処理が有効に行われなくなることがわかる。そこで、
ろ過差圧を第1図に斜線で示した範囲、すなわちろ過差
圧が直線状に増加する範囲をやや上回る範囲の値のろ過
差圧が達したときに逆洗処理に切換えるようにすれば効
率的なろ過処理運転を行うことができ、したがって、こ
の範囲が逆洗処理に切換える適正な時機であると考えら
れる。
この範囲をさらに詳しく規定するため、第5図の中空
糸膜フィルタを用いたろ過実験装置を用いて実験を行な
い、非結晶鉄コロイドとα−Fe2O3を4:1の割合で含む懸
濁液(含有量は鉄として0.02〜30ppm)を、一定流量
(0.08〜0.2m3/時間・m2)でろ過処理を行ったところ、
得られたろ過差圧の上昇カーブから、ろ過差圧が直線的
に上昇するのは、逆洗直後のろ過差圧から0.1〜0.6kgf/
cm2の範囲であることがわかった。
次に、この実験と同一条件で、逆洗時に中空糸膜表面
に捕捉される懸濁固形分の量をパラメータとして、ろ過
と逆洗の繰返し実験を行った。その結果を第2図および
第3図に示す。第2図は、物質収支から求めた逆洗効率
を示すグラフであり、この図から1回のろ過処理で捕捉
した懸濁固形分の量が30g/m2より大きい場合には著しく
逆洗効率が低下すること、また2g/m2より小さい場合も
やや逆洗効率が低下することがわかる。また、第3図
は、20〜100回ろ過と逆洗を繰返したときの逆洗直後の
ろ過差圧の上昇率である。この図より、1回のろ過処理
で捕捉した懸濁固形分の量が少ないほど、逆洗直後のろ
過差圧の上昇率が大きいことがわかる。
そして、第1図ないし第3図からろ過処理が効果的に
行われるろ過差圧の範囲が、逆洗直後のろ過差圧より0.
1〜0.6kgf/cm2、特に0.1〜0.3kgf/cm2上昇した時点であ
ること、また逆洗のタイミングとして適正な範囲が、1
回のろ過処理で捕捉する懸濁固形分の量として、2g/m2
〜30g/m2の範囲内であることがわかる。したがって、1
回のろ過処理で捕捉する懸濁固形分の量が2g/m2〜30g/m
2の範囲内で逆洗処理を行い、かつ懸濁固形分の捕捉量
がその範囲内の時に前回の逆洗直後のろ過差圧より0.1
〜0.6kgf/cm2の範囲内に上昇するようにろ過速度を調整
することにより、長期的に安定にろ過処理と逆洗を続け
ることができ、効率的な運転を行うことが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
第5図に示した中空糸膜フィルタを用いたろ過実験装
置を用いて、以下のようにしてろ過および逆洗を繰り返
し行った。
すなわち、まずスラリータンク10で、難ろ過性の非結
晶鉄コロイド(ろ過ケーキ比抵抗:5×1014m/kg)を固形
分として含む懸濁液を調製し、弁20を開いて清浄水タン
ク11に満たされている清浄水と混合して鉄含有量10ppm
の原液とした。この原液を弁17、18および14、15を開き
ポンプ21の調節により0.1m3/時間・m2の一定流量にし
て、原液供給用配管6を経て中空糸膜フィルタ収納容器
2の原液室4へ供給する。そして、この原液は中空糸膜
フィルタ1でろ過されろ液室5に送られ、弁25が開かれ
てろ液排出用配管24を経て清浄水タンク11に収容され
る。このろ過処理中のろ過差圧を差圧計30により経時的
に測定し、このろ過差圧がろ過処理開始時のろ過差圧
(初期ろ過差圧)より0.3kgf/cm2上昇したところで、前
述の各弁を切換えて原液供給を終了させる。
次いで、空気供給用配管31の圧力調整弁33を調整して
供給する空気の圧力を1kgf/cm2に調節し、ろ液室5に通
じる加圧空気供給用配管35の弁37を開き加圧空気を供給
して中空糸膜の内側に圧力をかけ、オーバーフロー配管
12の弁41を開けてろ液室5内のろ液を中空糸膜の膜面の
内側から外側に透過させる。
その後、逆洗処理用気泡噴出配管36の弁39を開き、原
液室5内に気泡を噴出させて中空糸膜を脈動させる。気
泡噴出後20〜30分経過したところで弁37、39を閉じ、逆
洗処理水排出用配管7の弁16を開いて微粒子が濃縮され
て含まれる逆洗水をスラリータンク10内へ排出する。排
出後、弁16を閉じ、弁14、15、25を開けて再び原液を中
空糸膜フィルタ収納容器2内へ供給し、原液がオーバー
フロー配管12を通って出てきたところで弁41を閉じて第
2サイクルに移る。このようなサイクルでろ過処理と逆
洗処理とを繰返し行ったところ、1回のろ過処理に要す
る時間、すなわちろ過差圧が初期差圧より0.3kgf/cm2
昇するのに要する時間は、およそ2000時間であり、捕捉
した非結晶鉄コロイドの量は、およそ2g/m2であった。
一方、本発明との比較のために、実施例と同様の装置
を用いて、中空糸膜フィルタ1に送り込む懸濁液の流量
を0.4m3/時間・m2とした以外は、実施例と同じ操作でろ
過実験装置の運転を行った。この場合の1回のろ過処理
に要する時間はおよそ120時間であり、捕捉した非結晶
鉄コロイドの量はおよそ0.5g/m2であった。
このような運転方法によりろ過処理と逆洗処理とを繰
返し行った実施例および比較例のそれぞれの各サイクル
におけるろ過処理後および逆洗処理後のろ過差圧を第4
図に示す。この図からも明らかなように、1回のろ過処
理で捕捉する懸濁固形分の量を2g/m2〜30g/m2の範囲内
となるようにろ過速度を制御した実施例では、約10000
時間の運転後も安定したろ過処理と逆洗処理とが行われ
たが、1回のろ過処理で捕捉する懸濁固形分を約0.5g/m
2とした比較列では、毎回の逆洗で十分な逆洗効果が得
られないため、処理の進行に伴い、ろ過差圧の上昇がは
なはだしくなり、運転が不可能となった。
なお、以上の実施例では本発明の難ろ過性の液の処理
に適用した場合について示したが、易ろ過性の液を処理
する場合についても、ろ過速度を大きくとって本発明を
適用し、同様の効果を得ることが可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、難ろ過性、易
ろ過性等処理すべき原液の性質にかかわらず、安定にろ
過処理と逆洗処理とを行うことができるので、中空糸膜
フィルタの寿命を延ばすことが可能である。さらに、処
理対象の微粒子が放射性物質である場合には、保守点検
の作業回数が少なくなるので、放射線被曝の機会を減ら
すこともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、本発明の根拠を示すグ
ラフ、第4図は本発明の効果を示すグラフ、第5図は本
発明の実施例および比較例に使用する中空糸膜フィルタ
実験装置の系統図である。 1……中空糸膜フィルタ 2……中空糸膜フイルタ収納容器 4……原液室 5……ろ液室 6……原液供給用配管 24……ろ液排出用配管 28、29……圧力計 30……差圧計
フロントページの続き (72)発明者 田島 文夫 東京都港区芝浦1丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (56)参考文献 特開 昭61−197004(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理対象となる微粒子を含む原液を中空糸
    膜の膜面の外側から内側に透過させてろ液を前記中空糸
    膜の内側に排出するとともに前記中空糸膜の外表面にお
    いて微粒子を捕捉濃縮するろ過処理工程と、ろ液の流れ
    の方向を切換えて液体を中空糸膜の膜面の内側から外側
    に透過させて前記ろ過処理工程により前記中空糸膜の外
    表面に捕捉された微粒子を除去する逆洗処理工程とを繰
    り返し行うことからなる中空糸膜フィルタの運転方法に
    おいて、 前記各ろ過処理工程における前記中空糸膜の外表面に補
    足された懸濁固形分の量が2〜30g/m2のとき、ろ過差圧
    が各逆洗処理工程後の初期ろ過差圧により0.1〜0.6kgf/
    cm2の範囲内で上昇するようにろ過速度を制御し、かつ
    前記各ろ過処理工程における前記中空糸膜の外表面に補
    足された懸濁固形分の量が2〜30g/m2のときに前記逆洗
    処理工程を行うことを特徴とする中空糸膜フィルタの運
    転方法。
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