JPH0846597A - 光ソリトンの時分割多重伝送方法 - Google Patents

光ソリトンの時分割多重伝送方法

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JPH0846597A
JPH0846597A JP6181673A JP18167394A JPH0846597A JP H0846597 A JPH0846597 A JP H0846597A JP 6181673 A JP6181673 A JP 6181673A JP 18167394 A JP18167394 A JP 18167394A JP H0846597 A JPH0846597 A JP H0846597A
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和宣 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受光部における多重分離用のクロック信号の
抽出および多重分離を容易にするとともに、長尺にわた
る経済的な光ソリトンの時分割多重伝送方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 複数の光ソリトン光源Lから光ソリトンを時
分割の形態で時間順次に発生させるとともに、時間順次
のn個の光ソリトンを光合波装置5により合波して光フ
ァイバ7の入射端において時間的に隣接する光ソリトン
の振幅比が異なるよう振幅を調整し、光ファイバ7の受
光端において伝搬後の光ソリトンの一部から合波前の光
ソリトン光源Lのパルス繰り返し周波数のクロック信号
を抽出するとともに、抽出したクロック信号に同期して
多重分離用光スイッチSW1 ,…,SWn を動作させ
て、n個のチャンネルに分離し、分離後の各チャンネル
を各々受光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、時分割多重方式で超高
速・長距離の光通信を実現する光ソリトンの時分割多重
伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ中の光ソリトンは、群速度の
波長微分が負となる異常分散波長域において、その群速
度分散と非線形光学効果とがつり合うことにより、光損
失が無い場合には、光ファイバ中を波形を変えずに伝搬
するという特徴がある。また、10ps以下のパルスも
比較的容易に伝搬可能であるため、光ソリトンを用いた
伝送方式は、群速度分散に制限されない長距離・大容量
光通信を実現する際に有望な伝送方式として注目されて
いる。
【0003】最近では、伝送用の光ファイバの光損失に
より長距離伝搬後に非線形性と分散とのバランスが崩れ
て波形が変化するという問題も、エルビウム光ファイバ
増幅器が開発されたことにより解決でき、この技術を用
いた超高速・長距離の光ソリトン伝送実験が報告されて
いる(詳しくは、M.Nakazawa,K.Suzuki,E.Yamada,H.Kub
ota,and Y.Kimura,"10Gbit/s-1200km error free solit
on data transmissionusing erbium-doped fibre ampli
fiers",Electronics Letters,vol.28,p.817(1992). 参
照)。
【0004】ところで、現状では、電気回路で数十Gb
it/sを越える信号処理を実現することは困難であ
る。したがって、数十Gbit/sより高速な伝送を実
現するためには、光学的な時分割多重もしくは波長多重
伝送技術が用いられている。しかしながら、波長多重伝
送では、光ソリトン用パルス光源を使用波長分だけ用意
する必要があるという欠点と、通常の光ソリトン伝送用
に使われる分散シフトファイバでは、信号光波長の違い
により群速度分散の値が異なるため、多波長成分を一括
に増幅中継する際の光ソリトンパルスの振幅制御が困難
であるという欠点がある。
【0005】これに対して光学的な時分割多重化は、n
個のFbit/sの信号をタイミングをずらしながら光
学的合波回路で合波することにより容易に実現可能であ
り、これによりn×Fbit/sの信号を得ることがで
きる。多重分割には、LiNbO3 光強度変調器や電界
吸収型半導体変調器を高速の光スイッチとして用いる方
法(詳しくは、R.S.Tucker et al., "16Gbit/s optical
time-division multiplexed transmission system exp
eriment", Proceedings of Optical Fiber Communicati
on,ThB2(1998).参照)や、光ファイバや半導体中の誘導
4光子混合を用いて、分離したいチャンネルの信号を信
号光とは別の波長に選択的に変換して分離する方法(詳
しくは、P.A.Andrekson et a
l.,”16Gbit/s all=optical
damultiplexing using four
−wave mixing”,Electronics
Letters,vol.27,p.922(199
1).参照)、非線形ループミラー(NOLM:Non
linear Loop Mirror)や非線形増幅
ループミラー(NALM:Nonlinear Amplifing Loop M
irror)を高速の光スイッチとして用いる方法(詳しく
は、K.J.Blow,N.J.Doran,and B.P.Nelson,"Demonstrati
on of the nonlinear fiber loop mirror as an ultraf
ast all-optical demultiplexer",Electronics Letter
s,vol.26,p.962(1990).参照)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ソリトン
の伝送速度を上げるためには、ソリトンパルスの多重度
をあげて光ソリトン間の間隔を短縮すること、すなわち
ソリトンパルス幅と多重化後のパルスの繰り返し周期の
比を小さくすることが必要である。ところが、隣接する
光ソリトンが等しい振幅を有している場合には、光ソリ
トンの間隔と光ソリトンのパルス幅の比が5倍以上ない
と、光ソリトンが長距離伝搬する間に非線形な相互作用
によって光ソリトンパルスの引込もしくは反発が生じ、
パルス間隔が変化し受光時に符号誤りを生じるという欠
点があった。
【0007】また、前述したいずれの多重分割方法で
も、スイッチングのために、多重化前の信号の繰り返し
周波数に相当する周波数Fのクロック信号が必要とな
る。しかしながら、nチャンネルの光ソリトン信号を、
各々のパルスの振幅が等しくなるように多重化する方法
では、周波数Fの周波数成分は、多重化後の信号スペク
トル中に、輝線スペクトルとしては含まれておらず、周
波数Fのクロック成分を効率良く抽出することが困難で
あった。
【0008】このため、多重化信号からクロック信号を
得る方法がいくつか提案されている。ここで、多重化信
号からクロック信号を得る方法の一つ(詳しくは、S.Ka
wanishi,T.Morioka,O.kamatani,H.Takara,and M.Saruwa
tari,"Time-division-multiplexed 100 Gbit/s,200km
optical transmission experiment using PLL timingex
traction and all-optical demultiplexing based on p
olarization insensitive four-wave mixing",Proceedi
ngs of Optical Fiber Communication, PD23(1994).参
照)を図8を参照して説明する。
【0009】図8において、20は光合波器、21は半
導体レーザ増幅器、22はバンドパスフィルタ、23は
受光器、24は位相比較器、25は低周波発振器、26
は逓倍器、27は電圧制御発振器、28はミキサー、2
9は光クロックパルス発生器である。この構成におい
て、電圧制御発振器27からの周波数Fの正弦波と、低
周波発振器25からの周波数Δfの信号とをミキサー2
8で混合し、周波数F+Δfの信号を用意する。
【0010】この信号から光クロックパルス発生器29
で周波数F+Δfの光パルスを発生し、このパルスと多
重化信号パルスを光合波器20を用いて合波する。この
合波により得られる信号を、半導体レーザ増幅器21に
結合し、増幅器内の誘導4光子混合を用いて多重化信号
と光クロックパルスとの相関信号を発生させる。この相
関信号成分をバンドパスフィルタ22で分離し、受光器
23で電気信号に変換する。この電気信号にはnΔfの
周波数成分が含まれているため、この電気信号と、低周
波発振器25を逓倍器26でn逓倍した信号の位相とを
位相比較器24で比較し、その誤差信号を電圧制御発振
器27にフィードバックすることによりnFbit/s
の多重化信号と位相の同期のとれたFHzのクロック信
号を得ることができる。
【0011】しかしながら、上記方法では、回路の構成
が非常に複雑になり、経済的な光伝送方式の構成には適
さないという欠点があった。本発明は、上述した事情に
鑑みて為されたものであり、受光部における多重分離用
のクロック信号の抽出および多重分離を容易にするとと
もに、長尺にわたる経済的な光ソリトンの時分割多重伝
送方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数個の光ソ
リトン光源から時分割の形態で光ソリトンを周期的に発
生させるとともに、光変調器で前記複数個の光ソリトン
光源が発生する光ソリトンをディジタル変調してソリト
ンパルスを作成し、該ソリトンパルスを光ソリトン伝送
用単一モード光ファイバに入射し、光ソリトンとして伝
搬を繰り返した後に前記光ファイバから出射される光を
受光する光ソリトンの時分割多重伝送方法において、前
記複数の光ソリトン光源から光ソリトンを時分割の形態
で時間順次に発生させるとともに、前記時間順次の複数
の光ソリトンを光合波装置により合波して前記光ファイ
バ入射端において時間的に隣接する光ソリトンの振幅比
が異なるよう振幅を調整し、前記光ファイバの受光端に
おいて伝搬後の光ソリトンの一部から合波前の前記光ソ
リトン光源のパルス繰り返し周波数のクロック信号を抽
出するとともに、該クロック信号に同期して多重分離用
光スイッチを動作させて、合波前と同数のチャンネルに
分離し、分離後の各チャンネルを各々受光することを特
徴としている。
【0013】
【作用】上記方法によれば、光ソリトン信号を時分割多
重化する際に隣接するソリトンパルスの振幅を変化させ
ることにより、多重化後の光ソリトン信号スペクトルに
多重化前の各チャンネルのクロック成分を含める。この
ため、受光部において、多重分離用のクロック信号が容
易に抽出される。また、隣接光ソリトン間の非線形相互
作用が低減されるため、通常の光ソリトンの多重化に比
較して、伝送容量が大となる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。 [第1の実施例]まず、第1の実施例について説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例による光ソリトンの
時分割多重伝送方法を説明するための図であり、この図
において、A1 ,…,An はそれぞれディジタルデータ
信号入力端子(nは自然数)である。また、Lは光ソリ
トン光源であり、例えば、利得スイッチを行うとともに
波長フィルタリングをした光源やモード同期半導体レー
ザ、モード同期光ファイバレーザ等が用いられる。本実
施例では、光ソリトン光源Lとして、波長が1.552
μm、繰り返し周波数が10GHz、パルス幅が3ps
のモード同期エルビウム光ファイバレーザを用いるもの
とする。さらに、4は1対n光分岐回路であり、平面形
光導波路や光ファイバカップラ等の素子が用いられる。
【0015】M1 ,…,Mn ,D1 ,…,Dn ,ATT
1 ,…,ATTn ,PS1 ,…,PSn は、それぞれ、
光強度変調器,光変調器駆動回路,光減衰器,光学的移
相器である。5は光合波装置、6は光増幅器であり、例
えば、エルビウム添加光ファイバ増幅器が用いられる。
また、7は光ソリトン伝送用ファイバ7であり、例え
ば、信号光波長(本実施例では1.552μm)におい
て異常分散となるような分散シフトファイバが用いられ
る。さらに、8は光分岐回路、9はクロック再生器、1
0は1対n光分岐回路、11はクロック分配回路であ
る。また、SW1 ,…,SWn はそれぞれ多重分離用高
速光スイッチ、13は受光器、14は識別回路である。
【0016】上記構成により実現される光ソリトンの時
分割多重伝送方法について、以下に説明する。まず、光
ソリトン光源Lから出力される光パルスを、光分岐回路
4によりnチャンネルに分岐する。次に、各チャンネル
i毎に(iはn以下の自然数)、光変調器駆動回路Di
が、データ入力端子Ai に入力されるディジタルデータ
に応じて光強度変調器Mi を駆動する。これにより、光
分岐回路4により分岐されたnチャンネルの光パルスが
変調される。
【0017】ここで、光ソリトン光源Lのパルスの繰り
返し周波数Fと、データ入力端子Ai に入力されるディ
ジタルデータの信号速度とは、同一となるよう予め設定
されている。ここでは、ディジタルデータとして、10
Gbit/sのNRZ信号を用いる。また、光ソリトン
光源Lのパルス幅は、ソリトン間の非線形な相互作用が
生じることを防ぐため、1/nFで与えられる多重化後
の信号の繰り返し周期の1/3より狭くなるよう設定さ
れる。
【0018】次に、変調後の各チャンネルの信号につい
て、その振幅を光減衰器ATTi を用いて、平均振幅に
対して10〜20%程の偏差を生じるように調整する。
その後、光学的位相器PSi を用いて、各チャンネルが
光ソリトン光源Lの繰り返し周期の1/nの時間間隔で
あるとともにチャンネル番号iが1からnへ順に並ぶよ
うタイミングを調整し、光合波装置5へ入力する。
【0019】ここで述べた時分割多重化の様子を図2に
示す。この図において、Lはソリトン光源Lの出力パル
ス、A1 ,…,An は、各データ入力端子A1 ,…,A
n に入力されたNRZデータ信号、B1 ,…,Bn は、
光変調器M1 ,…,Mn で変調され、光減衰器ATT
1 ,…,ATTn および光学的移相器PSi で振幅およ
び位相が調整された多重化前の各チャンネルの信号、C
は多重化後の信号波形を示している。この図から明かな
ように、多重化後の信号において、パルスの繰り返し周
期は等間隔であるが、隣り合うパルス同士の振幅は異な
っている。
【0020】本実施例では、多重化後の信号を光増幅器
6で増幅し、光ソリトン伝送用ファイバ7を伝搬させ
る。なお、光ソリトン伝送用ファイバ7に結合するパル
スのピーク振幅は、伝送用ファイバ7の1中継距離(2
0〜50km)を伝搬した後のパルス幅が変化しないと
いう条件から設定される。例えば、伝送用ファイバ7の
平均光損失が0.22dB/kmのとき、上記ピーク振
幅は、基本ソリトンの振幅の1.2〜1.7倍程度に設
定される。
【0021】上述したように、多段に光増幅と伝搬を繰
り返した後、光ソリトン信号の多重分離および受光を行
う。伝搬後の光ソリトンの波形は、図2中Dで示す波形
となり、送り出しの光波形Cからの劣化は極めて小とな
る。そして、信号の受光部において、まず光分岐回路8
により信号の一部が取り出され、クロック再生器9へ入
力される。クロック再生器9では、伝搬後の多重化信号
から多重化前の基本繰り返し周期の周波数成分が抽出さ
れる。伝送に用いている信号は、図2中Cで示すよう
に、多重化の際に予め各チャンネル毎の振幅を変化させ
ているので、その周波数スペクトルには、基本繰り返し
周波数F×nの成分(伝送路中でのビットレートの他
に、基本繰り返し周波数Fの成分が必ず含まれてい
る。)が含まれている。
【0022】ここで、図3(a),図3(b),図4
(a),図4(b)を参照し、疑似ランダムパタンで変
調した光ソリトン信号の周波数スペクトルの計算結果に
ついて検討する。図3(a)は多重化前のチャンネルi
の信号スペクトルで、信号の繰り返し周波数Fおよび高
調波成分に対応する輝線スペクトルが見られる。なお、
横軸の周波数はFで規格化した値を示している。また、
図3(b),図4(a),図4(b)は、図3(a)に
示す波形の信号を4波多重した場合のスペクトルを表し
ている。なお、多重化はアーム長の異なるマッハツェン
ダー干渉計からなる光導波路を用い、基本繰り返し周期
の3/2倍および3/4倍の時間差を与えるように設定
した。
【0023】図3(b)は各チャンネル毎の振幅が等し
くなるように多重化した場合の信号スペクトル、図4
(a)は多重化する4チャンネルのうち1チャンネルの
強度を他のチャンネルに比べて1.1倍になるように設
定した場合のスペクトル、図4(b)は上記強度比を
1.2倍にしたときのスペクトルである。図3(b)に
示すように、従来の方法で多重化した場合には、その信
号スペクトルには基本繰り返し周波数F×nの成分とブ
ロードな周波数成分(ランダムなデータ信号による)が
見られるだけである。この場合には、図3(b)のスペ
クトルから多重分離のためのクロック信号を再生するの
は困難である。
【0024】しかし、図4(a),図4(b)の場合に
は、輝線スペクトルとして基本繰り返し成分が存在す
る。したがって、クロック再生器9には、光分岐回路8
からの光信号を高速受光器で受光・増幅した後に、基本
繰り返し周波数成分Fのみを通過する狭帯域の(Q値の
高い)バンドパスフィルタを介挿することで、所望の周
波数成分を抽出することが可能である。Q値が1000
程度のバンドパスフィルタを用いることは十分に可能で
あるため、多重化時の各チャンネルの強度を変化させる
割合としては、10〜20%程度あれば十分である。
【0025】光分岐回路8の残りの光信号は、1:n光
分岐回路10でnチャンネルに分岐され、それぞれのチ
ャンネルについて、多重分離用高速光スイッチSWi
用いて、各チャンネル成分に分離される。多重分離は、
クロック再生器9で得られた周波数Fのクロック信号
を、各多重分離用高速光スイッチSWi に供給すること
により行う。多重分離用クロック信号は、所望のチャン
ネルの信号をサンプリングできるようなタイミングで多
重分離用高速光スイッチSWi へ供給される。
【0026】多重分離用高速光スイッチSWi で分離さ
れた各チャンネルの信号は、図2中E1 ,…,En で表
される。この図から明らかなように、E1 ,…,En
表される信号波形は、B1 ,…Bn で示した送信部の各
チャンネルの光パルス波形に等しい。分離後の各チャン
ネルについては、受光器13で電気信号に変換し、識別
回路14で元のNRZ信号を再生する。ここで述べた波
形多重分離用高速光スイッチSWi には、例えば非線形
ループミラー(NOLM:Nonlinear OpticalLoop Mirr
or)を用いたものや、非線形増幅ループミラー(NAL
M:NonlinearAmplifing Loop Mirror)を用いたもの、
光ファイバやLD増幅器中の誘導4光子混合を用いたも
の、LiNbO3 などのマッハツェンダー型光強度変調
器、電界吸収型光変調器を用いることも可能である。
【0027】[第2の実施例]次に、本発明の第2の実
施例について説明する。図5は、第2の実施例による光
ソリトンの時分割多重伝送方法を説明するための図であ
り、この図において、図1の各部と共通する部分には同
一の符号を付した。図5に示す構成が、図1に示すもの
と異なる点は、光減衰器ATT1 ,…,ATTn を除去
し、光強度変調器M1 ,…,Mn の各出力を、直接、対
応する光学的移相器PS1 ,…,PSnへ入力するよう
構成した点である。
【0028】上記構成により実現される光ソリトンの時
分割多重伝送方法について、以下に説明する。まず、第
1の実施例と同様に光ソリトン光源Lから出力される光
パルスを光分岐回路4でnチャンネルに分岐し、各チャ
ンネル毎に、光変調器駆動回路Di が、データ入力端子
i から入力されるディジタルデータに応じて光強度変
調器Mi を駆動してパルスを変調する。次に、光学的位
相PSi を用いて、各チャンネルが光ソリトン光源Lの
繰り返し周期の1/(n+1)の時間間隔でチャンネル
番号が1からnの順に並ぶようにタイミングを調整し、
光合波装置5に入力する。
【0029】図6は各部の波形(アイパターン)を示し
た図であり、L,A1 ,…,En は、図2と同様に、対
応する波形が得られた部分を表す。この図から分かるよ
うに、多重化後の信号はパルスの振幅が等しく、繰り返
し周期は等間隔であるが、(n+1)個毎に“0”デー
タがある。
【0030】そして、多重化後の信号を光増幅器6を用
いて、伝搬中の光ソリトンのパルス幅が変化しないよう
増幅しながら、多段に光ソリトン伝送用ファイバ7を伝
搬させた後、光ソリトン信号の多重分離および受光を行
う。伝搬後の光ソリトンの波形は、図6中Dで示すよう
に送り出しの光波形Cからの劣化は極めて小となる。そ
して、信号の受光部において、まず光分岐回路8により
信号の一部を取り出し、クロック再生器9に入力し、多
重化前の基本繰り返しの周波数成分を抽出する。
【0031】図6中Cで示すように、伝送に用いている
信号には、(n+1)ビット毎に“0”データが存在す
るので、その周波数スペクトルには、基本繰り返し周波
数F×(n+1)の成分(伝送路中でのビットレート)
の他に、基本繰り返し周波数Fの成分が必ず含まれてい
る。図7(a),図7(b)に、疑似ランダムパターン
を用いて計算した多重化信号のスペクトルを示す。図7
(a)、図7(b)は、それぞれ4多重および8多重の
場合の結果であり、伝送路におけるビットレートに対応
する5Fおよび9Fの成分のほかに、基本繰り返しの周
波数Fの成分があることがわかる。したがって、容易に
多重分離用のクロック信号を抽出できる。
【0032】本実施例では、さらに、実施例1と同様に
多重分離を行う。多重分離用高速光スイッチSWi で分
離された各チャンネルの信号を図6中E1 ,…,En
示す。この信号波形はB1 ,…,Bn で示した送信部の
各チャンネルの光パルス波形に等しいことがわかる。分
離後の各チャンネルについて、受光器13で電気信号に
変換し、識別回路14で元のNRZ信号を再生する。
【0033】以上説明したように、本発明の第1および
第2の実施例によれば、時分割多重化した光ソリトンの
振幅を変化させることにより、ソリトンの非線形な相互
作用を従来に比べて減らすことができる。また、パルス
の振幅比を1.2に設定し、パルス間隔とパルス幅の比
が4以上となるよう設定すると、パルス間隔の変化がほ
とんど見られず、パルス間隔のほぼ一定なソリトン伝送
を実現することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多重化後のソリトンパルスの振幅が、時分割多重化前の
信号の繰り返し周期で変化しているため、受光部におい
て多重分離を行うために必要なクロック信号の抽出処理
が、従来方法に比べて容易であり、比較的簡単な構成で
超高速光ソリトン伝送システムを実現できるという効果
がある。また、パルス間の相互作用が従来の光ソリトン
を用いる方法に比較して小であるため、同一パルス幅の
光パルスを用いても、ソリトンパルスの間隔を狭めるこ
とが可能である。したがって、ビットレートの高い光伝
送を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光ソリトンの時分
割多重伝送方法を説明するための図である。
【図2】図1に示す各部における波形を表す図である。
【図3】本発明の第1の実施例による光ソリトンの時分
割多重伝送方法を適用した場合の信号の周波数スペクト
ルを表す図である。
【図4】同周波数スペクトルを表す図である。
【図5】本発明の第2の実施例による光ソリトンの時分
割多重伝送方法を説明するための図である。
【図6】図5に示す各部における波形を表す図である。
【図7】本発明の第2の実施例による光ソリトンの時分
割多重伝送方法を適用した場合の信号の周波数スペクト
ルを表す図である。
【図8】従来のPLL回路を用いたクロック抽出装置の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
4,8,10 光分岐回路 5 光合波
装置 6 光増幅器 7 光ソリ
トン伝送用光ファイバ 9 クロック再生器 11 クロッ
ク分配回路 13 受光器 14 識別回
路 A1,…,An データ信号入力端子 ATT1,…,ATTn 光減衰器 D1,…,Dn 光変調器駆動回路 L 光ソリトン光源 M1,…,Mn 光強度変調器 PS1,…,PSn 光学的移相器 SW1,…,SWn 多重分離用高速光スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の光ソリトン光源から時分割の形
    態で光ソリトンを周期的に発生させるとともに、光変調
    器で前記複数個の光ソリトン光源が発生する光ソリトン
    をディジタル変調してソリトンパルスを作成し、該ソリ
    トンパルスを光ソリトン伝送用単一モード光ファイバに
    入射し、光ソリトンとして伝搬を繰り返した後に前記光
    ファイバから出射される光を受光する光ソリトンの時分
    割多重伝送方法において、 前記複数の光ソリトン光源から光ソリトンを時分割の形
    態で時間順次に発生させるとともに、前記時間順次の複
    数の光ソリトンを光合波装置により合波して前記光ファ
    イバ入射端において時間的に隣接する光ソリトンの振幅
    比が異なるよう振幅を調整し、前記光ファイバの受光端
    において伝搬後の光ソリトンの一部から合波前の前記光
    ソリトン光源のパルス繰り返し周波数のクロック信号を
    抽出するとともに、該クロック信号に同期して多重分離
    用光スイッチを動作させて、合波前と同数のチャンネル
    に分離し、分離後の各チャンネルを各々受光することを
    特徴とする光ソリトンの時分割多重伝送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010021092A (ko) * 1999-07-16 2001-03-15 이데이 노부유끼 광 통신 시스템, 광 송신 장치, 광 수신 장치, 광 통신방법, 및 기록 매체
JP2003069533A (ja) * 2001-08-23 2003-03-07 Oki Electric Ind Co Ltd 光多重伝送装置及び光多重伝送システム
CN1295892C (zh) * 2002-04-04 2007-01-17 西门子公司 把光信号划分成多个具有更低比特率的电数据信号的方法

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