JPH084473A - 地下構造物の施工におけるフリクションカッターの配設方法および装置 - Google Patents

地下構造物の施工におけるフリクションカッターの配設方法および装置

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JPH084473A
JPH084473A JP13712794A JP13712794A JPH084473A JP H084473 A JPH084473 A JP H084473A JP 13712794 A JP13712794 A JP 13712794A JP 13712794 A JP13712794 A JP 13712794A JP H084473 A JPH084473 A JP H084473A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地下構造物となるコンクリート函体9の推進
に先だち、上面にフリクションカッター7を載置したル
ーフ用筒体6を並列させ、該フリクションカッター7を
残してルーフ用筒体6をコンクリート函体9とともにも
しくは先行して押し出す地下構造物の施工法において、
前進してしまったフリクションカッター7を簡単かつ確
実に適正位置に修正することにより支障なく工事を進行
させることができる。 【構成】 フリクションカッター7には前進検知手段と
しての電気式接点23およびその報知手段としてのランプ
25、引き戻し手段としての油圧ジャッキ22を設け、ルー
フ用筒体6やコンクリート函体9ととともに前に移動し
てしまうフリクションカッター7を前進検知手段で検知
して報知手段で報知し、この報知をもとに引き戻し手段
である油圧ジャッキ22を作動させて元の位置に引き戻
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下構造物の施工にお
けるフリクションカッターの配設方法および装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道、道路等の下部地中に大幅員の地下
構造物を横断方向に掘進建設する際に上部交通に支障を
与えることなく施工することができる地下構造物の施工
法として、発明者等は図4〜図8に示すような地下構造
物の施工法を発明し、先に特願昭53- 89948 号( 特開昭
55-19312号)などとして出願した。
【0003】図4に示すように、鉄道等上部交通1の脇
に土留鋼矢板2を打設して、発進坑3と到達坑4を築造
し、該発進坑3内に圧入機5を設置してこれでルーフ用
筒体6を到達坑4へ向けて圧入させる。図7は該ルーフ
用筒体6の正面図で、断面矩形の鋼管であり、側面に鉤
状の継手6a,6bを長手方向に連続して形成し、また
上面に鋼板の平板からなるフリクションカッター7をそ
の先端同士を溶接することで取付けている。
【0004】前記圧入機5は、この筒体6のジャッキ等
による押出機構とオーガー等による筒体6の内部掘削機
構とを有する。なお、ルーフ用筒体6は適宜長さのもの
を長さ方向に順次接続して必要長を埋設するもので、初
めの一本を圧入機5で圧入したならば、この圧入機5を
後退させ、その空所に次の筒体6をセットし、フリクシ
ョンカッター7同士、筒体6同士を溶接接合してその長
さを延長してから再度圧入機5で圧入していく。一方、
ルーフ用筒体6は継手6a,6bを介して図8に示すよ
うに横方向に連続しながら並列させ、盤状桁のごとくす
る。
【0005】次いで、図5に示すように発進坑3内に反
力壁8、地下構造物としてのコンクリート函体9をセッ
トし、反力壁8とコンクリート函体9との間には推進ジ
ャッキ10を設け、地下構造物9の先端に刃口11を設ける
とともに地下構造物9の先端と前記ルーフ用筒体6との
間に小ジャッキ12を介在させる。
【0006】図中13はルーフ用筒体6の支持材、14はフ
リクションカッター7の止め部材でこれらは発進坑3側
に設け、一方、到達坑4側に受台15を設ける。
【0007】小ジャッキ12を伸長してコンクリート函体
9を反力として、前記先端同士を溶接を離しフリクショ
ンカッター7を地中に残しながらルーフ用筒体6を1本
ずつ順次押し進め、一通り筒体6が前進したならば、小
ジャッキ12を縮め今度は推進ジャッキ10を伸長してコン
クリート函体9を掘進させる。このコンクリート函体9
の掘進での掘削は、ルーフ用筒体6の並列した版状桁下
で安全に行われる。図中16は推進ジャッキ10とコンクリ
ート函体9間に介在させるストラットを示す。
【0008】このようにして、ルーフ用筒体6の前進と
コンクリート函体9の前進とを交互に繰り返しながら、
到達坑4に出たルーフ用筒体6の部分は順次溶接部分を
切断することで、当初の短尺なものにして撤去する。そ
して、コンクリート函体9の先端が到達坑4に達したな
らば、刃口11等を撤去し適宜裏込めグラウトを行って施
工を完了する。
【0009】なお、コンクリート函体9はプレキャスト
製のコンクリート函体を順次発進坑3内に吊り降ろして
接続していくようにしてもよいし、発進坑3内でコンク
リートを打設して必要長を増設するようにしてもよい。
【0010】また、該コンクリート函体9の推進方法に
関しても到達坑4側に反力壁及びセンターホール式のけ
ん引ジャッキを設け、一端をコンクリート函体9に定着
したP.C鋼線によるけん引部材をこのけん引ジャッキ
で引くことにより到達坑4側からコンクリート函体9を
引き込むようにすることもできる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図4〜
図6に示す地下構造物の施工法では、鋼板の平板からな
るフリクションカッター7はルーフ用筒体6とともに地
中に圧入するもので、その後このフリクションカッター
7のみを残してルーフ用筒体6やコンクリート函体9を
推進させる。
【0012】このフリクションカッター7は波打ってい
る状態で配設されているものもあり、止め部材14がある
とはいえルーフ用筒体6やコンクリート函体9の推進に
共に引きずられて前進してしまうものもでてくる。
【0013】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、第1に前進してしまったフリクションカッターを簡
単かつ確実に適正位置に修正することにより支障なく工
事を進行させることができる地下構造物の施工における
フリクションカッターの配設方法を提供するものであ
る。
【0014】また、第2に、フリクションカッターを簡
単かつ確実に適正位置に修正するのに、フリクションカ
ッターの引き戻し手段をジャッキとする場合に安価で操
作性のよい操作盤を地下構造物の施工におけるフリクシ
ョンカッターの配設装置として提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、地下構造物の施工におけるフリクションカッ
ターの配設方法としては、第1に、地下構造物となるコ
ンクリート函体の推進に先だち、上面にフリクションカ
ッターを載置したルーフ用筒体を並列させ、該フリクシ
ョンカッターを残してルーフ用筒体をコンクリート函体
とともにもしくは先行して押し出す地下構造物の施工法
において、該フリクションカッターには前進検知手段お
よびその報知手段と引き戻し手段を設け、ルーフ用筒体
やコンクリート函体ととともに前に移動してしまうフリ
クションカッターを前進検知手段で検知して報知手段で
報知し、この報知をもとに引き戻し手段を作動させて元
の位置に引き戻すことを要旨とするものである。
【0016】第2に、前進検知手段は電気式接点であ
り、報知手段はランプであること、第3に引き戻し手段
は、油圧ジャッキであること、第4に、油圧ジャッキ
は、コンクリート函体上に反力を取るように設けること
を要旨とするものである。
【0017】第5に、引き戻し手段であるジャッキをグ
ループ毎に分け、ジャッキのグループ毎の送油管とポン
プに接続する出と戻りの切換装置との間に該グループ毎
の送油管に対して送油割合を調整する流速調整装置を配
設し、報知手段に報知されるフリクションカッターがあ
るジャッキへのグループ毎の送油管に対してはより多く
の送油をなすように流速調整装置を操作することを要旨
とするものである。
【0018】地下構造物の施工におけるフリクションカ
ッターの配設装置としては、フリクションカッターの引
き戻し手段であるジャッキの操作盤として、ジャッキを
グループ毎に分け、1台のポンプに接続する出と戻りの
切換装置にジャッキへの送油管と戻油管を接続するが、
切換装置からの送油管途中に流速調整装置を配設し、こ
の流速調整装置から分岐した送油管がジャッキのグルー
プ毎の送油管となることを要旨とするものである。
【0019】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、ルーフ用筒体
やコンクリート函体ととともに前に移動してしまうフリ
クションカッターを前進検知手段で検知して報知手段で
報知し、この報知をもとに引き戻し手段を作動させて元
の位置に引き戻すことができるので、フリクションカッ
ターは常に適正位置に配置して工事を進行することがで
きる。
【0020】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、前進検知手段は電気式接点とし、報知手段を
ランプとすることで、安価で確実な検知手段および報知
手段が得られるものであり、請求項3記載の本発明によ
れば、引き戻し手段に油圧ジャッキを使用することで安
全かつ簡単に行うことができる。
【0021】請求項4記載の本発明によれば、油圧ジャ
ッキは、コンクリート函体上に反力を取るようにコンク
リート函体上に直接もしくはコンクリート函体後部にス
テージを取り付けて設けることにより、これをコンクリ
ート函体外に設ける場合と比べてコンクリート函体とと
もに移動するので、コンクリート函体移動時に油圧ジャ
ッキを作動させてフリクションカッターを押さえておか
なくてもすむ。
【0022】請求項5および請求項6記載の本発明によ
れば、ポンプ1台に複数のジャキをいっしょに連結する
ことができ経済的であるとともに、流速調整装置により
前に移動してしまったフリクションカッターがある側の
ジャッキのグループにより多くの油を送り、このジャッ
キを速く作動させるので、圧力等の調整で配油を行う場
合と比較して簡単で安価な構成の操作盤とすることがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は地下構造物の施工におけるフリクショ
ンカッターの配設方法および装置の1実施例を示す側面
図で、前記図4〜図6に示す地下構造物の施工法の途中
の工程を示すものである。この地下構造物の施工法自体
については前記説明の通りなので、説明を省略する。
【0024】本発明は、上面に鋼板の平板からなるフリ
クションカッター7は発進坑3側では止め部材で固定せ
ずに1枚毎にタイロット20を取り付け、図2にも示すよ
うに数枚のフリクションカッター7を組みとしてこれら
を型鋼等のバー21で結合し、このバー21に引き戻し手段
としての油圧ジャッキ22を結合させた。
【0025】該油圧ジャッキ22は発進坑3内でコンクリ
ート函体9外に固定して設けてもよいが、図に示すよう
にコンクリート函体9上に固定して設けてもよい。
【0026】また、各フリクションカッター7には前進
検知手段として炭素棒を用いた電気式接点23を設け、こ
の電気式接点23と電源24と報知手段としてのランプ25を
直列回路として接続した。なお、このランプ25は複数の
電気式接点23に対して1個を共用するものでもよい。
【0027】図3は前記引き戻し手段としての油圧ジャ
ッキ22の操作盤26を示すもので、1台のポンプに対して
前記油圧ジャッキ22を半自動で制御するものである。
【0028】操作盤26は1台のポンプ(図示せず)に接
続する出と戻りの切換装置27に油圧ジャッキ22への送油
管と戻油管28を接続するが、切換装置27から出る送油管
29途中に摘みにより手で操作する流速調整装置30を配設
した。
【0029】前記油圧ジャッキ22はこれを左右2つのグ
ループに分けるが、前記流速調整装置30から分岐した送
油管29a,29bが油圧ジャッキ22のグループ毎の送油管
となるようにする。また、流速調整装置30に対して調圧
装置31を並列に設置し、この調圧装置31への配管途中に
油圧計32を設けた。
【0030】前記報知手段としてのランプ25もこの操作
盤26の盤面に配置した。図中33は油圧ジャッキ22毎のス
トップバルブである。
【0031】このようにしてフリクションカッター7が
ルーフ用筒体6やコンクリート函体9ととともに前に移
動してしまうと、電気式接点23が閉じ、報知手段として
のランプ25が点灯する。
【0032】そこで、この点灯しているランプ25を見て
操作盤26の流速調整装置30を回し、点灯しているランプ
25に対応するフリクションカッター7の油圧ジャッキ22
のグループの方の送油管29aまたは29bに対して送油割
合を多くするように(いずれか1方のみに送油するよう
に)調整する。
【0033】これにより、当該油圧ジャッキ22が作動し
てフリクションカッター7を元の位置に引き戻す。
【0034】なお、点灯しているランプ25がいずれのグ
ループにもあるときは、流速調整装置30を送油管29aお
よび29bに均等に送油するようにし、かつ、調圧装置31
により油圧を高めるようにする。
【0035】また、油圧ジャッキ22の作動でフリクショ
ンカッター7が元の位置に引き戻されたことを知るには
ランプ25の消灯をもってしてもよいが、検知手段として
の電気式接点や報知手段としてのランプを別個に設ける
ようにしてもよい。図34はこの引き戻しを報知するラン
プである。
【0036】なお、他の実施例として全自動とすること
も考えられるが、その場合は油圧ジャッキ22に対して1
台のポンプが直結することになり、電気式接点23の出力
でこのポンプが作動する。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明の地下構造物の
施工におけるフリクションカッターの配設方法および装
置は、前進してしまったフリクションカッターを簡単か
つ確実に適正位置に修正することにより支障なく工事を
進行させることができるものである。
【0038】また、フリクションカッターを簡単かつ確
実に適正位置に修正するのに、フリクションカッターの
引き戻し手段をジャッキとする場合に、少ないポンプ数
で経済的であり、さらに、安価で操作性のよいの操作盤
が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地下構造物の施工におけるフリクショ
ンカッターの配設方法および装置の1実施例を示す側面
図である。
【図2】本発明の地下構造物の施工におけるフリクショ
ンカッターの配設方法および装置の1実施例を示す要部
の説明図である。
【図3】本発明の地下構造物の施工におけるフリクショ
ンカッターの配設装置としての操作盤の一例を示す正面
図である。
【図4】地下構造物の施工法の第1工程を示す側面図で
ある。
【図5】地下構造物の施工法の第2工程を示す側面図で
ある。
【図6】地下構造物の施工法の第3工程を示す側面図で
ある。
【図7】ルーフ用筒体の正面図である。
【図8】ルーフ用筒体の配置例を示す正面図である。
【符号の説明】
1…上部交通 2…土留鋼矢板 3…発進坑 4…到達坑 5…圧入機 6…ルーフ用筒体 6a,6b…継手 7…フリクションカッター 8…反力壁 9…コンクリート
函体 10…推進ジャッキ 11…刃口 12…小ジャッキ 13…支持材 14…止め部材 15…受台 16…ストラット 18…仮受け 20…タイロット 21…バー 22…油圧ジャッキ 23…電気式接点 24…電源 25…ランプ 26…操作盤 27…出と戻りの切
換装置 28…戻油管 29,29a,29b…
送油管 30…流速調整装置 31…調圧装置 32…油圧計 33…ストップバル
ブ 34…ランプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下構造物となるコンクリート函体の推
    進に先だち、上面にフリクションカッターを載置したル
    ーフ用筒体を並列させ、該フリクションカッターを残し
    てルーフ用筒体をコンクリート函体とともにもしくは先
    行して押し出す地下構造物の施工法において、該フリク
    ションカッターには前進検知手段およびその報知手段と
    引き戻し手段を設け、ルーフ用筒体やコンクリート函体
    ととともに前に移動してしまうフリクションカッターを
    前進検知手段で検知して報知手段で報知し、この報知を
    もとに引き戻し手段を作動させて元の位置に引き戻すこ
    とを特徴とする地下構造物の施工におけるフリクション
    カッターの配設方法。
  2. 【請求項2】 前進検知手段は電気式接点であり、報知
    手段はランプである請求項1記載の地下構造物の施工に
    おけるフリクションカッターの配設方法。
  3. 【請求項3】 引き戻し手段は、油圧ジャッキである請
    求項1記載の地下構造物の施工におけるフリクションカ
    ッターの配設方法。
  4. 【請求項4】 油圧ジャッキは、コンクリート函体上に
    反力を取るように設ける請求項3記載のフリクションカ
    ッターの配設方法。
  5. 【請求項5】 引き戻し手段であるジャッキをグループ
    毎に分け、ジャッキのグループ毎の送油管とポンプに接
    続する出と戻りの切換装置との間に該グループ毎の送油
    管に対して送油割合を調整する流速調整装置を配設し、
    報知手段に報知されるフリクションカッターがあるジャ
    ッキへのグループ毎の送油管に対してはより多くの送油
    をなすように流速調整装置を操作する請求項1もしくは
    請求項3記載の地下構造物の施工におけるフリクション
    カッターの配設方法。
  6. 【請求項6】 フリクションカッターの引き戻し手段で
    あるジャッキの操作盤として、ジャッキをグループ毎に
    分け、1台のポンプに接続する出と戻りの切換装置にジ
    ャッキへの送油管と戻油管を接続するが、切換装置から
    の送油管途中に流速調整装置を配設し、この流速調整装
    置から分岐した送油管がジャッキのグループ毎の送油管
    となることを特徴とした地下構造物の施工におけるフリ
    クションカッターの配設装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09287389A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Makoto Uemura 地下構造物の構築方法
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