JPH0844473A - 視覚障害者用入力装置及び視覚障害者用出力装置 - Google Patents

視覚障害者用入力装置及び視覚障害者用出力装置

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JPH0844473A
JPH0844473A JP6179241A JP17924194A JPH0844473A JP H0844473 A JPH0844473 A JP H0844473A JP 6179241 A JP6179241 A JP 6179241A JP 17924194 A JP17924194 A JP 17924194A JP H0844473 A JPH0844473 A JP H0844473A
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JP6179241A
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English (en)
Inventor
Fusaki Miura
興己 三浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視覚障害者が誤りなく容易に情報入力を行う
ことを可能にする。 【構成】 モールス符号キー入力部11からの入力情報
は、信号線19を介してCPU(中央処理装置)12に入力さ
れる。CPU12は、ROM(リード・オンリ・メモリ)13
に格納されたプログラムに基づいてモールス符号入力部
11から入力された情報及びRAM14(ランダム・アクセ
ス・メモリ)に格納された情報に対して変換,編集など
の処理を行う。モールス符号コード変換部15は、CPU
12を介して入力した情報を1バイトまたは2バイトによ
り表現されるモールス符号信号に変換する。変調変換部
16は、モールス符号コード変換部15の発生するモールス
符号信号を長短音のモールス符号音信号に変換して報知
部17に出力する。報知部17は、前記モールス符号音信号
によってモールス符号音を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ユーザが電子装置に情
報を入力する入力装置及び電子装置からの情報をユーザ
に対して出力する出力装置に係り、特に視覚障害者や視
力が低下した老人等のための視覚障害者用入力装置及び
視覚障害者用出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワードプロセッサ,パーソナルコンピュ
ータ等の電子装置が、日常生活の中に浸透しつつある。
この種のパーソナルユースに用いられる電子装置は、マ
ン−マシン・インタフェイス、すなわち情報の入出力装
置を備えている。このような入出力装置は、通常、ユー
ザが文字や記号に対応する情報を入力する手段としてキ
ーボードを備え、またユーザに対して文字や図形等の情
報を出力する手段としてディスプレイやプリンタ等を備
えている。
【0003】上記したような電子装置では、キーボード
から入力された文字情報や数値情報をコードで処理し、
出力時には情報を文字や十進数字を用いて表示または印
字し、また、誤った入力操作をした場合に誤操作を検知
してエラー表示をしたりエラー警告音を発生する手段を
備えたものもある。キーボード及びディスプレイによっ
て情報を入出力する作業は、正常な視力を有するユーザ
に眼精疲労や肩こり等の障害を発生させることが報告さ
れているが、現在のところ、このような構成の入出力装
置によって最も効率的な情報の入出力が可能となる。し
かし、上記のような入出力装置においては、情報の大部
分が視覚的な情報としてユーザによって認識される。こ
のため、視覚障害者や視力の弱い老人は、このような入
出力装置の使用が困難である。
【0004】また、マン−マシン・インタフェースとし
て、音声による情報の入出力が可能な入出力装置も開発
されてきているが、この音声による入出力装置は、情報
入力の正確さや速度の点、さらに装置の価格などの点で
上記のような入出力装置に対して著しく劣り、また記録
の保存性にも問題があることから、現在のところ一般に
普及していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キーボ
ード及びディスプレイ等によって構成された入出力装置
は、ユーザの視力が正常である条件のもとで機能するよ
うに設計されたものである。すなわち、ユーザは、キー
ボードにおいて押下したキーをキー自体の表示やディス
プレイの表示によって確認し、次の操作や入力した情報
を修正することで誤りなく、かつ効率的に情報を入力で
きる。したがって、視覚が不自由なユーザは、従来の入
出力装置によって誤りなく、かつ効率的に情報を入力す
ることは困難であり、また入出力装置が接続された電子
装置からの情報を認識することができない。
【0006】視覚障害者は、特別な訓練等によってはキ
ーボードを正常者とほぼ同程度に熟練して使用できると
の報告もあるが、文書の執筆,プログラミングまたは文
書編集等が可能になるまでかなりの努力を要するため、
多くの視覚障害者にとって、このような視覚能力に依存
する比率が高い入出力装置を使いこなすことは容易でな
いという問題がある。
【0007】本発明は、上記した従来の入出力装置の問
題を解決するものであり、視覚障害者が誤りなく容易に
情報入力を行うことが可能な視覚障害者用入力装置を提
供し、また電子装置が出力した情報を視覚障害者によっ
て認識可能な形式に変換する視覚障害者用出力装置を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る視覚障害者用入力装置の第1の手段
は、電子装置に対して情報を入力する入力装置におい
て、情報の入力操作時に入力する情報の内容をユーザが
非視覚的に認識することが可能に構成された情報入力手
段と、この情報入力手段から入力され電子装置に出力さ
れる情報の内容を非視覚的な情報伝達形式で出力する入
力情報確認手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第2の手段は、前記情報入力手手段を、モールス符
号によって情報を入力するモールス符号入力部によって
構成したことを特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第3の手段は、前記情報入力手段を、点字符号パタ
ーンによって情報を入力する点字符号入力部によって構
成したことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第4の手段は、前記情報入力手段を複数のキーが配
置されたキーボードによって構成し、かつ前記キーボー
ドの複数の前記キーに対応する複数の入力信号によって
キャラクタコード信号を発生するキャラクタコード変換
手段を備えたことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第5の手段は、前記入力情報確認手段が、前記情報
入力手段から入力された情報をモールス符号音信号に変
換して、前記モールス符号音信号に対応するモールス符
号音を出力することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第6の手段は、前記入力情報確認手段が、前記情報
入力手段から入力された情報を音声合成信号に変換し
て、前記音声合成信号に対応する合成音を出力すること
を特徴とする。
【0014】また、本発明に係る視覚障害者用出力装置
の第1の手段は、電子装置から出力された情報をユーザ
に対して出力する出力装置において、電子装置から出力
された情報の内容を非視覚的な情報伝達形式で出力する
情報出力手段を備えたことを特徴とする。
【0015】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第2の手段は、前記情報出力手段が、電子装置から
出力された情報を音声合成信号に変換して、前記音声合
成信号に対応する合成音を出力することを特徴とする。
【0016】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第3の手段は、前記情報出力手段が、電子装置から
出力された情報を情報内容に対応する振動数または断続
パターンの低周波振動に変換して、前記低周波振動をユ
ーザに伝達すること特徴とする。
【0017】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第4の手段は、前記情報出力手段が、電子装置から
出力された情報を点字符号パターン信号に変換して、前
記点字符号パターン信号に対応させて点字符号を形成す
ることを特徴とする。
【0018】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第5の手段は、前記情報出力手段が、電子装置から
出力された情報をモールス符号音信号に変換して、前記
モールス符号音信号に対応するモールス符号音を出力す
ることを特徴とする。
【0019】
【作用】上記の視覚障害者用入力装置の第1の手段によ
れば、ユーザが視覚能力に依存することなく、情報入力
手段によって情報の入力操作時に電子装置に入力される
情報の内容を認識することができるとともに、入力情報
確認手段によって入力された情報が正確に入力されてい
るかを確認できる。
【0020】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段によれ
ば、ユーザが視覚能力に依存することなく、情報の入力
操作時に入力される情報の内容を認識することができ、
かつ簡単な操作で情報を入力することができる。
【0021】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第5の手段または第6の手段によれば、ユーザが視
覚能力に依存することなく、入力情報確認手段によって
入力された情報が正確に入力されているかを確認でき
る。
【0022】また、本発明に係る視覚障害者用出力装置
の第1の手段によれば、ユーザが視覚能力に依存するこ
となく、情報出力手段によって電子装置から出力された
情報の内容を確認できる。
【0023】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第2の手段乃至第5の手段のいずれかの手段によれ
ば、ユーザが、電子装置から出力された情報の内容を合
成音、ユーザに伝達される振動の速さ若しくは振動の断
続パターン、点字符号、またはモールス符号音によって
確認することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の視覚障害者用入力装置及び視覚障
害者用出力装置の概略構成を示すブロック図である。1
は情報の入力操作時に入力される情報の内容をユーザが
非視覚的に認識することが可能に構成された情報入力手
段、2は情報入力手段1によって入力された情報の内容
を非視覚的な情報伝達形式で出力する入力情報確認手
段、3は電子装置演算部5に対する情報出力を制御する
入力制御手段、4は情報入力手段1,入力情報確認手段
2及び入力制御手段3によって構成された入力装置であ
る。
【0025】6は電子装置演算部5からの情報が入力す
る出力制御手段、7は出力制御手段6で受けた情報を非
視覚的な情報伝達形式で出力する情報出力手段、8は出
力制御手段6及び情報出力手段7によって構成された出
力装置である。また、電子装置演算部5は、例えば入力
装置4から入力した情報に基づき演算等の処理を行っ
て、処理結果を出力装置8に出力する。
【0026】本発明の視覚障害者用入力装置は、視力を
失った人や視力の極めて弱い人でも誤りなく容易に情報
の入力ができるようにすることを目的とし、また本発明
の視覚障害者用出力装置は、視力を失った人や視力の極
めて弱い人でも電子装置演算部5から出力される情報を
容易に認識できるようにすることを目的とするものであ
る。
【0027】また、本発明の視覚障害者用入力装置及び
本発明の視覚障害者用出力装置とは、入出力インタフェ
ース仕様を従来のキーボード等の入力装置やディスプレ
イ等の出力装置の入出力インタフェース仕様と共通化
し、従来の入力装置及び出力装置との間で電子装置演算
部5に対する互換性を確保している。
【0028】図2は本発明の視覚障害者用入力装置の第
1実施例の構成を示すブロック図である。11はモールス
符号入力部である。モールス符号は、周知のように短点
(1点 dot)と長点(1線 dash)の組み合わせにより、カ
ナ文字またはアルファベット,数字などを表現するもの
である。
【0029】モールス符号入力部11は、「開始」,「短
点」,「長点」,「文字」,「語」,「確認」,「実行」及
び「終了」にそれぞれ対応するキーを備えており、JI
S方式のフルキーボードに比べて必要なキーの個数が少
ないため、小型化及び構成の簡略化が可能になる。国際
的に規約されたモールス符号の規則は、次の(1)〜(4)に
示すようなものである。
【0030】(1) 1線の長さは1点の3倍の長さであ
る。
【0031】(2) 1字をつくる各点の間隔は1点に等し
い。
【0032】(3) 文字と文字との間隔は3点に等しい。
【0033】(4) 語と語との間隔は7点に等しい。
【0034】一般に、上記の入力規則に合致したキー入
力することはかなりの熟練度を要し、意図するキー入力
ができたかどうかを送信する前に、入力情報確認手段2
により確認してから入力情報を送信実行する必要があ
る。
【0035】モールス符号入力部11からの入力情報は、
信号線19を介してCPU(中央処理装置)12に入力され
る。CPU12は、ROM(リード・オンリ・メモリ)13に
格納されたプログラムに基づいてモールス符号入力部11
から入力された情報、及びRAM(ランダム・アクセス
・メモリ)14に格納された情報に対して変換,編集など
の処理を行う。信号線19は、データバスDL及び制御線
ALによって構成され、CPU12,ROM13及びRAM
14間のデータ転送はデータバスDLを介して行われ、そ
のタイミング,アドレスは制御線ALを介して制御され
る。
【0036】データバスDL,制御線ALにはモールス
符号コード変換部15が接続されている。モールス符号コ
ード変換部15は、入力情報を1バイトまたは2バイトに
より表現されるモールス符号信号に変換する。このよう
なモールス符号コード変換部15はソフトウェアから構成
することもできる。
【0037】モールス符号コード変換部15には変調変換
部16が接続され、変調変換部16は、モールス符号コード
変換部15の発生するモールス符号信号を長短音のモール
ス符号音信号に変換して報知部17に出力する。報知部17
は、前記モールス符号音信号によってモールス符号音を
出力する。
【0038】キャラクタコード変換部18は、モールス符
号信号をキャラクタコード(ASCIIコード)に変換して、
キャラクタコードをデータバスDL,制御線ALを介し
て図1の電子装置演算部5へ送信する。
【0039】次に、図3のフローチャートに基づいて第
1実施例の視覚障害者用入力装置における動作を説明す
る。
【0040】ステップS1で視覚障害者用入力装置が起
動すると、CPU12は、ステップS2でモールス符号入
力部11からのキー入力を待つ。ステップS3でモールス
符号入力部11からの「開始」キーの入力が行われると、
RAM14の格納内容がリセットされる。ステップS4
で、入力された「短点」または「長点」等の入力データ
をRAM14に一次格納する。このとき、例えば、「短
点」または「長点」が6個以上連続して入力された場合
のように、データが入力規則違反であればエラー警告す
る。
【0041】次のステップS5では格納データのエラー
チェックの判定をする。この判定は、モールス符号入力
部11の「文字」,「語」キーモードなどの操作状態を判
定することにより、例えば、モードに対応させて文字毎
や語毎に行う。このとき、モールス符号の短点を単位と
して入力データを二進数の1と0とに二進化する。
【0042】二進化された入力データに該当するモール
ス符号文字がない場合には、入力誤りと判定してエラー
警告音を発生し、その旨を報知する。RAM14に入力デ
ータを格納しない場合には直接ステップS5に移行し、
また格納する場合には入力データを格納する動作をステ
ップS4で行った後、ステップS5に移行する。ステップ
S5では、モールス符号入力部11の操作状態を調べ、入
力データを正規のモールス符号信号に変換するかどうか
を判定する。この判定は入力データが「確認」キーモー
ドなどの非操作状態を判定することにより、文字毎や語
毎に行う。すなわち「確認」キーモードでない場合に
は、ステップS6のモールス符号変換に移り、「確認」
キーモードである場合には、ステップS9に移行する。
【0043】ステップS5でのデータのエラーチェック
の判定がOKである場合にはステップS6に移り、入力
データを正規のモールス符号信号に変換する。変換結果
は、ステップS7で変調変換部16に出力される。変調変
換部16はステップS6で発生するモールス符号信号を長
短音のモールス符号音信号に変換して、モールス符号音
信号によって報知部17を駆動してユーザに対してモール
ス符号音を出力させる。
【0044】ステップS8で、入力データを正規のモー
ルス符号信号に変換する必要がない場合には、ステップ
S9に移行する。ステップS9では、モールス符号信号を
キャラクタコードに変換し、RAM14に格納する。
【0045】ステップS10では、モールス符号入力部11
の操作状態を調べ、入力データを電子装置演算部5に転
送するかどうかを判定する。この判定は入力データが
「実行」,「終了」キーモードなどの操作状態を判定す
ることにより文節毎に行う。すなわち、「実行」キーモ
ードである場合にRAM14に格納されたキャラクタコー
ドを転送する。
【0046】データ転送を実行する場合には、ステップ
S10に移り制御線ALを介してキャラクタコード変換部
18を制御して、モールス符号入力部11からの入力データ
またはRAM14の所定のアドレスに格納されているデー
タをデータバスDLを介してキャラクタコード変換部18
にセットする。キャラクタコード変換部18は、与えられ
たモールス符号信号を1バイトまたは2バイトの文字デ
ータに変換し、ステップS11でデータを転送する。例え
ば、コード変換は図4の変換表に従って行われる。
【0047】また、バッファメモリを設け、変換された
キャラクタコードを格納し、上記動作とは逆にキャラク
タコード変換部18によってキャラクタコードをモールス
符号信号化し、繰り返し変調変換部16及び報知部17によ
ってモールス符号信号を長短音のモールス符号音に変換
してオペレータに対して出力することができる。
【0048】図5は第1実施例におけるモールス符号信
号と変換された音声出力の一例の説明図であり、ユーザ
が図5(a)のように「歯ブラシ2個下さい。」と入力し
たい場合に、モールス符号入力部11で、図5(b)のよう
に順次キー入力する。図5(c)はモールス符号の短点を
二進数の0、長点を二進数の1と二進化した場合のRA
M14の入力データのパターンである。図5(d)は正規化
されたモールス符号信号の表示であり、図5(e)はキャ
ラクタコード及び音声出力を示す。
【0049】上記の説明で明らかなように、本発明の第
1実施例の視覚障害者用入力装置は、入力データをモー
ルス符号を用いて入力する情報入力手段と、入力した情
報をモールス符号音に変換し発信する入力情報確認手段
とを備えたことにより、視覚障害者によって入力操作時
に入力されるデータを認識可能にし、かつ入力されたデ
ータの確認を可能にする。
【0050】すなわち、モールス符号入力部11からの入
力データまたはRAM14に格納されている入力データを
正規のモールス符号信号に変換し、モールス符号信号を
モールス符号音信号に変換し、このモールス符号音信号
によって報知部17を駆動して長短音のモールス符号音を
ユーザに対して出力することにより、ユーザは、対話形
式によって正確に情報を確認してからデータを転送する
ことが可能になるので、視覚障害があるユーザが誤りな
く容易にデータを入力し転送することができる。以上の
ルーチンはサブルーチンとしてROM13内の主制御プロ
グラムに組み込んでおけばよい。
【0051】第1実施例の視覚障害者用入力装置によれ
ば、音声認識入力装置よりもコード変換器の構成が簡単
であり、入力キー数が少なくなるので、視覚障害者用入
力装置を簡単,小型,安価に構成することができる。ま
た、第1実施例では、入力データまたはRAMに格納さ
れたデータを格納するメモリを設けてもよい。このよう
な構成によれば、入力データがコード変換された後でも
入力データに対応するモールス符号出力を行うことが可
能になる。また、第1実施例の視覚障害者用入力装置
は、入出力インタフェース仕様が共通化されているの
で、従来の入力装置との併用も可能である。
【0052】図6は本発明の視覚障害者用入力装置の第
2実施例の構成を示すブロック図である。第2実施例の
視覚障害者用入力装置は、図2に示す第1実施例と比較
してモールス符号入力部11の代わりに点字符号入力部21
を備え、入力情報をモールス符号音に変換し発信する変
調変換部16及び報知部17の代わりに、入力情報確認手段
として音声変調変換部26及び報知部27を備えている。
【0053】点字符号は指先の触覚による盲人用の文字
であり、縦3点、横2点の6点を基本とする相異なる符
号により各種の記号が作られており、現在、世界各国で
は、図7に示す6点式点字のプライユ点字が共通盲人用
文字として使用されている。点字は、縦3点、横2点の
6点の組み合わせからなる表音文字で、右上から下へ順
に、1の点、2の点、3の点、左上から下へ順に、4の
点、5の点、6の点、という。濁音や拗音は、この6点
を2単位用いて表示される。濁音はその清音の前に5の
点を加えてつくり、拗音は4の点を加える。
【0054】上記の入力規則に合致したキー入力するこ
とはかなりの熟練度を要し、意図する点字キーの入力が
できたかどうかを入力情報確認手段2によって確認して
から電子装置演算部5に情報を送信実行する必要があ
る。
【0055】点字符号入力部21に配置されたキーは、
「開始」,「6点符号」,「文字」,「語」,「確認」,
「実行」,「終了」等のキーから構成されている。
【0056】「6点符号」のキーは、縦3点,横2点の
6点に対応する位置に切替スイッチを並べ、この切替ス
イッチを突き出したり、引っ込めたりなどすることによ
って、凹状態や凸状態の点字符号を発生させる。例え
ば、各切替スイッチの凹状態を“N極”,“OFF”または
“0”とすれば、各切替スイッチなどの凸状態を“S
極”,“ON”または“1”とする。点字符号入力部21
は、切替スイッチの凹凸をセンサで検知することにより
点字符号を読み取る。また、ユーザは、誤りの訂正など
の処理が必要な場合、切替スイッチを再度押圧すること
などにより、位置検出の情報を訂正する処理が可能にな
る。
【0057】点字符号入力部21からの入力データは、信
号線29を介してCPU(中央処理装置)22に入力される。
CPU22は、ROM23に格納されたプログラムに基づい
て入力されたデータ及びRAM24に格納された情報に対
して変換,編集などの処理を行う。CPU22,ROM23
及びRAM24間のデータ転送はデータバスDLを介して
行われ、そのタイミング,アドレスは制御線ALを介し
て制御される。
【0058】データバスDL,制御線ALには点字符号
コード変換部25が接続されている。点字符号コード変換
部25は入力データを1バイトないし2バイトにより表現
される点字符号信号に変換する。このような点字符号コ
ード変換部25はソフトウェアから構成することも可能で
ある。
【0059】点字符号コード変換部25には、点字符号信
号を音声合成信号に変換して発信する音声変調変換部26
が接続され、この音声変調変換部26には音声合成信号に
よって合成音をユーザに対して出力する報知部27が接続
されている。
【0060】また、キャラクタコード変換部28は、点字
符号信号をキャラクタコード(ASCIIコード)に変換して、キ
ャラクタコードをデータバスDL,制御線ALを介して
電子装置演算部5へ送信する。
【0061】次に、図8のフローチャートに基づいて第
2実施例の視覚障害者用入力装置における動作を説明す
る。
【0062】ステップS1で視覚障害者用入力装置が起
動すると、CPU22は、ステップS2で点字符号入力部2
1からのキー入力を待つ。点字符号入力部21からの「開
始」キーの入力が行われるとステップS3に移り、RA
M24の格納内容がリセットされる。ステップS4で、入
力された「符号」の1または2単位のデータをRAM24
に一次格納する。このとき、同一の「符号」が3単位以
上連続して入力された場合のように、データが入力規則
違反であればエラー警告する。
【0063】ステップS5では格納データのエラーチェ
ックの判定をする。この判定は、点字符号入力部21の
「文字」,「語」キーモードなどの操作状態を判定する
ことにより、例えば、文字毎や語毎に行う。このとき、
例えば、点字符号の縦3点、横2点の6点の音標文字で
右上から下へ順に、1の点、2の点、3の点、左上から
下へ順に、4の点、5の点、6の点を、D1〜D6として
入力データを二進化する。
【0064】二進化された入力データに該当する点字符
号がない場合には、入力誤りとし判定してエラー警告音
を発生し、その旨を報知する。例えば、6個単位の「符
号」以外のときに「文字」,「語」キーモードなどが入
力された場合などは入力誤りと判定する。
【0065】RAM24に入力データを格納しない場合に
は直接ステップS5に移行し、また格納する場合には入
力データを格納する動作をステップS4で行った後、ス
テップS5に移行する。ステップS5では、点字符号入力
部21の操作状態を調べ、入力データを正規の点字符号信
号に変換するかどうかを判定する。この判定は入力デー
タが「確認」キーモードなどの非操作状態を判定するこ
とにより文字毎に、語毎に行う。すなわち、「確認」キ
ーモードでない場合にはステップS6の点字符号変換に
移り、「確認」キーモードがある場合にはステップS9
に移行する。
【0066】ステップS5でのデータのエラーチェック
の判定がOKである場合にはステップS6に移り、入力
データを正規の点字符号信号に変換する。変換結果はス
テップS7で音声変調変換部26に出力される。音声変調
変換部26は、ステップS6で発生する点字符号信号を合
成音声信号に変換し、合成音声信号によって報知部27を
駆動してオペレータに対して合成音を出力する。
【0067】ステップS8で入力データを正規の点字符
号信号に変換する必要がない場合には、ステップS9に
移行する。ステップS9では、入力データをキャラクタ
コードに変換し、RAM24に格納する。
【0068】ステップS10では、点字符号入力部21の操
作状態を調べ、入力データを電子装置演算部5に転送す
るかどうかを判定する。この判定は「実行」,「終了」
キーモードなどの操作状態を判定することにより文節毎
に行う。すなわち、「実行」キーモードである場合に、
RAM24に格納されたキャラクタコードを転送する。
【0069】データ転送を実行する場合には、ステップ
S10に移り制御線ALを介してキャラクタコード変換部
28を制御して、点字符号入力部21からの入力データまた
はRAM24の所定のアドレスに格納されているデータを
データバスDLを介してキャラクタコード変換部28にセ
ットする。キャラクタコード変換部28は、与えられた点
字符号信号を1バイトまたは2バイトの文字データに変
換し、ステップS11でデータを転送する。例えば、点字
符号を対応するキャラクタコードに変換し、あるいは
「符号」キーからのデータを配列順にD1〜D6として1
バイトのデータに変換する。
【0070】また、バッファメモリを設け、変換された
キャラクタコードを格納し、上記動作とは逆にキャラク
タコード変換部28によってキャラクタコードを点字符号
信号に変換し、繰り返し音声変調変換部26及び報知部27
によって点字符号信号を合成音に変換してオペレータに
対して出力することもできる。
【0071】図9は第2実施例における入力データと合
成音との一例の説明図であり、ユーザが図9(a)のよう
に「歯ブラシを2個下さい。」と入力したい場合に、点
字符号入力部21で、図9(b)のように切替スイッチによ
って順次キー入力する。図9(c)は切替スイッチの凹状
態を二進数の0、凸状態を二進数を1として二進化した
場合のRAM24の入力データのパターンである。図9
(d)は正規化された点字符号信号の表示であり、図9(e)
はキャラクタコード及び合成音を示す。
【0072】上記の説明から明らかなように、本発明の
第2実施例の視覚障害者用入力装置は、点字符号を用い
てデータを入力する情報入力手段と、入力したデータを
音声合成信号に変換し、合成音として出力する入力情報
確認手段を備えたことにより、視覚障害者によって入力
操作時に入力されるデータを認識可能にし、かつ入力さ
れるデータ内容の確認を可能にする。
【0073】すなわち、点字符号入力部21からの入力デ
ータまたはRAM24に格納されている入力データを正規
の点字符号信号に変換し、この点字符号信号を合成音声
信号に変換し、この合成音信号によって報知部27を駆動
して合成音をユーザに対して出力することにより、ユー
ザは、対話形式によって正確に情報を確認してからデー
タを転送することが可能になるので、視覚障害があるユ
ーザが誤りなく容易にデータを入力し転送することがで
きる。以上のルーチンはサブルーチンとしてROM23の
主制御プログラムに組み込んでおけばよい。
【0074】第2実施例の視覚障害者用入力装置によれ
ば、音声認識入力装置よりもコード変換器の構成が簡単
であり、入力キー数が少なくなるので、視覚障害者用入
力装置を簡単,小型,安価に構成することができる。ま
た、第2実施例では、入力データまたはRAM24に格納
されたデータを音声合成信号を確認するメモリを設けて
もよい。このような構成によれば、入力データがコード
変換された後でも入力データに対応する合成音を繰り返
して出力することが可能になる。また、第2実施例の視
覚障害者用入力装置は、入出力インターフェイスが共通
化されているので、従来の入力装置との併用も可能であ
る。
【0075】図10は本発明の視覚障害者用入力装置の第
3実施例の構成を示すブロック図である。第3実施例の
視覚障害者用入力装置は、図2に示す第1実施例と比較
してモールス符号入力部11の代わりに複数のキーが配置
されたキーボードであるテンキー符号入力部31を備え、
入力情報をモールス符号音に変換し発信する変調変換部
16及び報知部17の代わりに、入力情報確認手段として音
声合成変換部36及び報知部37を備えている。
【0076】テンキー符号入力部31に配置されたキーの
符号が表示された面には、指先の触覚によって視覚障害
者がキーに対応する符号を認識できるように符号に沿っ
て凹または凸が形成されている。テンキー符号入力部31
は、図11に示すように、基本とする「1」から「0」ま
での10個の数キーと「*」と「#」の記号キーを横3
個、縦4個の計12個を配列し、前記10個の数キーに相異
なる複数の英記号が割り付けられている。前記12個のキ
ーを、以下の説明においてテンキーという。
【0077】数キー「1」には「ABC」、数キー
「2」には「DEF」、数キー「3」には「GHI」、
数キー「4」には「JKL」、数キー「5」には「MN
O」、数キー「6」には「PQR」、数キー「7」には
「STU」、数キー「8」には「VWX」、数キー
「9」には「YZ.」を割り付ける。ここで、数キーと
「*」または「#」の記号キーとの組み合わせの変換ル
ールを定め、この変換ルールによって1つのローマ字を
特定して文字情報を入力する。
【0078】図12は第3実施例における入力符号から文
字への変換ルールの一例を示す変換表である。変換ルー
ルは以下の〜のように規定されている。
【0079】 「#」,「*」,数キーで数字が入力さ
れる。
【0080】 「#」の次に数キーの入力で、数キー
に割り付けられたローマ字が入力可能になる。
【0081】 の操作の数キー入力の後「*」で最
初のローマ字が入力される。
【0082】 の操作の数キー入力後「*」,「*」
で2番目のローマ字が入力される。
【0083】 の操作の数キー入力後「*」,
「*」,「*」で3番目のローマ字が入力される。
【0084】 「#」で数字入力から文字入力に入力
モードを切り換えた後には、「#」を省略できる。
【0085】上記の変換ルールに従えば、例えば、「か
き」はローマ字で「KAKI」であるから、入力は「#
4**1*(#)4**3***「語」」とし、「2個」
はローマ字で「2KO」であるから、入力は「#*2
(「文字」)#4**5***「語」」とする。
【0086】入力規則に合致したキー入力をすること
は、かなりの熟練度を要し、意図するキーの入力ができ
たかどうかを入力情報確認手段2によって確認してから
電子装置演算部5に情報を送信実行する必要がある。
【0087】テンキー符号入力部31に配置されたキー
は、「開始」,「テンキー」,「文字」,「語」,「確
認」,「実行」,「終了」等のキーから構成されている。
【0088】テンキー符号入力部31からの入力データは
信号線39を介してCPU32に入力される。CPU32は、
ROM33に格納されたプログラムに基づいて入力された
データ及びRAM34に格納された情報に対して変換,情
報などの処理を行う。CPU32,ROM33及びRAM34
間のデータ転送はデータバスDLを介して行われ、その
タイミング,アドレスは制御線ALを介して制御され
る。
【0089】データバスDL,制御線ALにはテンキー
符号コード変換部35が接続されている。テンキー符号コ
ード変換部35は入力データを1バイトないし2バイトに
より表現される英数符号信号に変換する。このようなテ
ンキー符号コード変換部35はソフトウェアから構成する
ことも可能である。
【0090】テンキー符号コード変換部35には、英数符
号信号を音声合成信号に変換して発信する音声合成変換
部36が接続され、この音声合成変換部36には音声合成信
号によって合成音をユーザに対して出力する報知部37が
接続されている。音声合成変換部36はテンキー符号コー
ド変換部35の発生する英数符号を音声の信号に変換して
オペレータに報知する報知部37を備えている。ここで、
テンキー符号コード変換部35は、図13に示すような構成
を備えている。
【0091】また、キャラクタコード変換部38は、英数
符号信号をキャラクタコード(ASCIIコード)に変換し
て、キャラクタコードをデータバスDL,制御線ALを
介して電子装置演算部5へ送信する。
【0092】次に、図14のフローチャートに基づいて第
3実施例の視覚障害者用入力装置の動作を説明する。ス
テップS1で視覚障害者用入力装置が起動すると、CP
U32は、ステップS2でテンキー符号入力部31からのキ
ー入力を待つ。テンキー符号入力部31からの「開始」キ
ー入力が行われるとステップS3に移り、RAM34の格
納内容がリセットされる。ステップS4で、入力された
「符号」の1または2単位のデータをRAM34に一次格
納する。このとき、同一の「符号」が3単位以上連続し
て入力された場合のように、入力規定違反であればエラ
ー警告する。
【0093】ステップS5では格納データのエラーチェ
ックの判定をする。この判定は、テンキー符号入力部31
の「文字」,「語」キーモードなどの操作状態を判定す
ることにより、例えば、文字毎や語毎に行う。このと
き、例えば、英数符号信号を二進化して0,1によって
表現する。
【0094】入力データに該当する英数符号文字がない
場合には、入力誤りと判定してエラー警告音を発生し、
その旨を報知する。例えば「符号」以外のときに「文
字」,「語」キーモードなどが入力された場合などは、
入力誤りと判定する。
【0095】RAM34に入力データを格納しない場合に
は直接ステップS5に移行し、また格納する場合には入
力データを格納する動作をステップS4で行った後、ス
テップS5に移行する。ステップS5では、テンキー符号
入力部31の操作状態を調べ、入力データを正規の英数符
号信号に変換するかどうかを判定する。この判定は「確
認」キーモードなどの非操作状態であることを判定する
ことにより文字毎に、語毎に行う。すなわち、「確認」
キーモードでない場合には、英数符号編集変換のステッ
プS6に移り、「確認」キーモードである場合にはステ
ップS9に移行する。
【0096】ステップS5でのデータのエラーチェック
の判定がOKである場合には、ステップS6に移り、入
力データを正規の英数符号信号に変換する。変換結果は
ステップS7で音声合成変換部36に出力される。音声合
成変換部36は、ステップS6で発生する英字符号信号を
合成音声信号に変換し、合成音信号によって報知部37を
駆動してオペレータに対して合成音を出力する。
【0097】ステップS8で入力データを正規の英字符
号信号に変換する必要がない場合には、ステップS9に
移行する。ステップS9では、入力データをキャラクタ
コードに変換し、RAM34に格納する。
【0098】ステップS10では、テンキー符号入力部31
の操作状態を調べ、入力データを転送するかどうかを判
定する。この判定は「実行」,「終了」キーモードなど
の操作状態を判定することにより文節毎に行う。すなわ
ち、「実行」キーモードである場合に、RAM34格納さ
れたキャラクタコードを転送する。
【0099】データを転送する場合には、ステップS10
に移り制御線ALを介してキャラクタコード変換部38を
制御して、テンキー符号入力部31からの入力データまた
はRAM34の所定のアドレスに格納されているデータを
データバスDLを介してキャラクタコード変換部38にセ
ットする。キャラクタコード変換部38は、与えられた英
字符号信号を1バイトないし2バイトの文字データに変
換し、ステップS11でデータを転送する。例えば、英字
符号を対応するキャラクタコードに変換し、あるいは
「符号」キーからの入力データを1バイトのデータに変
換をする。
【0100】また、バッファメモリを設け、変換された
キャラクタコードを格納し、上記動作とは逆にキャラク
タコード変換部38によってキャラクタコードを英数符号
信号に変換して、繰り返して音声合成変換部36及び報知
部38によって英数符号信号を合成音に変換してオペレー
タに対して出力することもできる。
【0101】図15は第3実施例における入力データ及び
合成音の一例の説明図であり、ユーザが図15(a)のよう
に「歯ブラシを2個下さい。」と入力したい場合に、テ
ンキー符号入力部31でテンキーから図15(b)のように順
次キー入力する。図15(d)は英数符号信号を二進数の
0,1とに二進化した場合のRAM34の入力データパタ
ーンであり、図15(e)はキャラクタコード及び合成音を
示す。
【0102】上記の説明から明らかなように、本発明の
第3実施例の視覚障害者用入力装置は、テンキーから英
数符号データを入力する入力手段と、入力したデータを
合成音声信号に変換し、合成音として出力する入力確認
手段とを備えたことにより、視覚障害者によって入力操
作時に入力されるデータを認識可能にし、かつ入力され
たデータ内容の確認を可能にする。
【0103】すなわち、テンキー符号入力部31からの入
力データまたはRAM34に格納されている入力データを
正規の正規の英数符号信号に変換し、この英数符号信号
を合成音声信号に変換し、この合成音声信号によって報
知部37を駆動して合成音をユーザに対して出力すること
により、対話形式によって正確を情報を確認してからデ
ータを転送することが可能になるので、視覚障害がある
ユーザが誤りなく容易にデータを入力し転送することが
できる。以上のルーチンはサブルーチンとしてROM33
の主制御プログラムに組み込んでおけばよい。
【0104】本実施例によれば、視覚障害者用電子装置
を簡単,小型,安価に構成することができる。また電話
回線を用いて遠隔からの入力を可能にし、電話網制御に
より、音声応答で発信する入力確認することができる。
【0105】第3実施例の視覚障害者用入力装置によれ
ば、音声認識入力装置よりもコード変換器の構成が簡単
であり、入力キー数が少なくなるので、視覚障害者用入
力装置を簡単,小型,安価に構成することができる。ま
た、第3実施例では、入力データまたはRAM34に格納
されたデータを音声合成信号を確認するメモリを設けて
もよい。このような構成によれば、入力データがコード
変換された後でも入力データに対応する合成音を繰り返
して出力することが可能になる。また、第3実施例の視
覚障害者用入力装置は、入出力インターフェイスが共通
化されているので、従来の入力装置との併用も可能であ
る。
【0106】以下、本発明の視覚障害者用出力装置の実
施例を図面に基づいて説明する。
【0107】図16は本発明の視覚障害者用出力装置の第
1実施例の構成を示すブロック図である。本発明の視覚
障害者用出力装置8は、図1に示す電子装置演算部5か
らの出力情報の内容を非視覚的な情報伝達形式で視覚障
害者に出力する装置で、電子装置演算部5の出力情報を
受信処理する出力制御手段6と、情報を音声合成信号に
変換してユーザに対して合成音を出力する情報出力手段
7とによって構成されている。
【0108】合成音によって情報を伝達する出力装置を
一般の汎用電子計算機の端末などとして実用化する場合
には、どんな内容の音声出力が要求されるか不定である
ため、無限の語彙をもつ音声合成メモリが必要となる。
しかし、銀行における振込み方法の通知サービスや店内
案内サービスのように、特定用途の場合には有限の合成
音による対応が可能になる。本実施例の視覚障害者用出
力装置では、文字出力から任意の音声を作り出す規則合
成法を用い、音声波形を基本的な単位音声波形(音声素
片波形)の接続からなると想定し、その素片波形を分析
的に合成し記憶させておき、音声内容に応じてそれらを
読み出して接続して音声波形とする。
【0109】音声波形は、0.1秒以下の比較的短時間単
位で分析すると急激には変わっておらず、しかもその大
部分を占める音声部は周期的であり、ある許容範囲では
これを繰り返し使用できる。さらに、音声波形の位相成
分は、その言語音として聞き取りには重要でないという
性質を使ってフーリェスペクトルの位相成分を細工し
て、1周期TのT/2を中心に前後対象の波形に変換す
る。しかも、その中で主要な部分であるT/4〜T/2
の間のT/4区間だけを素片波形として記憶し、その先
(0〜T/4)、後(3T/4〜T)は振幅であるとする。
このことにより、単に素片波形の情報量が減るだけでな
く、素片波形を指定されたピッチ周期で接続して使うと
き、接続がスムーズに行える。
【0110】上記の出力情報41と制御命令46をROM
(メモリ部)42の所定番地に書き込んでおく。電子装置演
算部5からの文字系列出力をCPU(出力制御手段)40が
解読し、ROM42からの読み出しを起動し、ROM42か
らの制御情報がフレーム単位で順次、音声合成LSI
(合成部)43に与えられる。その情報に基づいて、8〜12
ビット程度のD/A変換出力でスピーカ45を駆動するた
めに、音源発生とフィルタの増幅濾波部44で音声波形が
合成出力される。一連の単語の制御情報の最後のエンド
マークが読まれると、合成動作を一旦停止する。この動
きを図17で示すようにCPU40が制御する。
【0111】音声合成LSI43への制御命令46には、音
声合成動作の開始の指示(スタート命令),どの音声を出
力するかを指示するアドレスセット命令,強制停止する
ストップ命令,ROM42の内容を読み出すデータリード
命令,音声合成LSI43の動作条件を指定するイニシャ
ル命令,合成速度を変えるスピード命令,音声合成中で
あるかを調べる状態リード命令などがある。
【0112】次に、音声合成の制御動作を説明する。音
声を出力するために、音声合成LSI43の動作条件をあ
らかじめ設定しておき、音声が記憶されている音声デー
タROM42の先頭アドレスをアドレスセット命令により
セットする。すると、音声合成LSI43は音声信号の出
力を開始し、フレーズエンドマーク(音声データROM4
2に音声データと一緒に書き込まれ、一度の発声命令で
発声すべき音声の終了を示す信号)を検出するまで音声
信号を出力し続けるので、1つの音声(フレーズ)だけを
出力するためには、この2つの命令で実行できる。音声
を次々に、あるいはいくつかの単語を組み合わせて文章
を作る場合には、1つの音声の発声が終了したかを知る
必要があり、この目的のために状態リード命令を使う。
この命令により、1つの音声の発声が終了したことを確
認後、次の音声フレーズのアドレスをセットし、同様に
スタート命令を出せば、次々と音声を発声させることが
できる。
【0113】音声データを記憶するROM42としては、
音声合成LSI43とのアドレスやデータなどのインタフ
ェースの機能をもったマスクROMを使用する。ただ
し、マスクROMは大量生産の装置には適しているが、
少量生産品などには音声合成LSI43とメモリとのイン
タフェースの機能だけをもったICを使い、このインタ
フェースICにPROMあるいはRAMを接続し、音声
データを記憶させておく。特にPROMはプログラム可
能であること、データの変更が比較的に容易であること
から、少量生産品または頻繁に音声データを変える用途
に適している。また、必要に応じてフロッピーディスク
のような外部記憶装置から音声データをRAM(図示省
略)に転送することも可能である。
【0114】次に、音声合成LSI43からD/A変換出
力でスピーカ45を駆動するために、音源発生とフィルタ
の合成部(増幅濾波部)44は、いわゆる折り返し雑音と呼
ばれるシャリシャリ音をカットするために、単にスピー
カ自体の周波数特性を高域で急激に落ちるようにする
か、例えば3.8kHz以上カットの低減フィルタの出力に増
幅器を接続して、スピーカ45を駆動するとよい。
【0115】図18のフローチャートに基づいて視覚障害
者用出力装置での音声合成出力の出力動作の一例を説明
する。図18は、店内で視覚障害者が携帯した携帯型の視
覚障害者用出力装置に、注文を受けた各商品の価格と個
数と合計金額などの買物情報を店の管理センターから音
声合成で伝達する場合におけるものである。
【0116】視覚障害者用出力装置の電源を投入しリセ
ットが解除されると(S1)、各種のイニシャルが行われ
た後(S2)、キー入力の取り込みが行われる(S3)。ステ
ップS4で条件を設定するキー操作が行われたときに
は、条件を記憶するレジスタの内容が更新される(S
5)。更新が終わると、受信制御のサブルーチンを使用し
て更新された条件を発声し(S6)、確実に設定されたこ
とを確認できる。スタートを押すと、受信データの文書
処理が行われる。まず、商品名と価格と個数と金額など
の注文買物内容を、記憶するレジスタの情報に従って設
定し、情報を作成する。出力情報が作成されると、発声
制御サブルーチンを使用し、内容を読み上げ確認でき
る。このときに、速度の条件を記憶したレジスタの情報
に従い、読み上げ確認の速度が決定される情報の発声が
終わると、買物の会計の合計を確認する。次に買物情報
会計照合のキー操作が行われ、まず買物情報の合計が注
文と一致か否かを確かめ、一致であったときには合計を
発声し、そうでないときは入力された買物情報と受信情
報とを比較して、その説明を発声する。リピートのキー
が押されると、伝達された内容が再びリセットされ発声
される。
【0117】図19はROMに格納された音声データの一
例を示す説明図であり、前記図18のフローチャートで望
む語句の音声データをROM42から読み出されるため
に、語句の音声データのアドレスを指定する。買物案内
携帯端末装置で使用する語句には、それぞれインデック
スコードが与えられ、例えば、「ありがとうございま
す」は$00($は16進数)、「ご確認ください」は$0
1、「いらっしゃいませ」は$02とする。つまり各コ
ードの語句の音声データがROM42内の各アドレスから
始まる一覧表を事前に作成する。発声したい語句のコー
ドが決定したら、アドレス表を参照し、その音声データ
のスタートアドレスをシリアル変換器、これをROM42
に指定する。「ありがとうございます」を発声する場合
には、まず語句のコード$00からインデックスが記憶
されているROM42のアドレスAD1を計算し、このA
D1番地のデータADLをROMから読み出す。このA
DLは「ありがとうございます」の発声データのスター
トアドレスである。
【0118】視覚障害者用出力装置のROM42には、
「万」,「千」,「百」などの数字や「歯ブラシ」,
「キャベツ」などの商品語句があり、内容の発声はこれ
らの語句を組み合わせることにより実行する。例えば、
「歯ブラシ200円5本で千円です。」というときには、
「歯ブラシ」「200」「円」「5」「本で」「千」
「円」「です」と語句を組み合わせて発声させる。買物
案内では語句の入れ替えが頻繁に行えることが重要にな
り、このことは、商品名と価格と個数と金額などの注文
買物内容を記憶するレジスタを、磁気カードとすること
により可能となる。
【0119】第1実施例の視覚障害者用出力装置におい
て、出力要求情報を音声合成信号に変換し、音声合成信
号によって合成音を出力することにより、電子装置演算
部5から出力された情報の内容を非視覚的な情報伝達形
式で出力することがができる。
【0120】図20は第1実施例の視覚障害者用出力装置
を用いた店内客案内システムの構成を示すブロック図で
ある。このシステムは、特に目の不自由な人が用いるの
に適するものであり、視覚障害者案内装置47が伝達受信
機能48で視覚障害者用出力装置50からの信号を受信する
と、視覚障害者案内装置47は買物客(携帯者)が「目の不
自由な人」であり、店内客が店内の各種の表示を目視す
ることが不可能であることを判断し、店内客を音声によ
って店内を誘導案内する。視覚障害者案内装置47は、案
内信号として視覚障害者用出力装置50に対して案内行動
の種類信号を発信する。視覚障害者用出力装置50は、ユ
ーザに対して合成音を出力する合成音声出力手段51と、
視覚障害者案内装置47からの情報を伝達部49を介して受
信して、この情報の出力等を制御する制御手段であるマ
イクロコンピュータ40と、ユーザが要求行動を入力する
ための要求行動入力手段(キーボード)52とを備えてい
る。報知手段はマイクロコンピュータ40により案内要求
信号を伝達部49から発信していることを発信音で携帯者
に報知するように制御され、合成音声出力手段51はマイ
クロコンピュータ40により視覚障害者案内装置47の伝達
部48から発信され、伝達部49で受信された案内信号で示
される店内の状態,店内の表示灯の状態,買物通路の混
雑度,通路の障害物の有無などの各種の情報表示など
を、音声で携帯者に報知させるように制御させる。
【0121】なお、第1実施例の視覚障害者用出力装置
においては、合成音声出力手段51を用い、音声により誘
導するようにしているので、目の不自由な人の誘導に適
するが、もちろん、それ以外の耳の不自由な人なども利
用することができる。
【0122】図21は本発明の視覚障害者用出力装置の第
2実施例を用いた店内客案内システムの構成を示すブロ
ック図であり、図20に基づいて説明した部材に対応する
部材については、同一符号を付して説明を省略する。視
覚障害者用出力装置60は、視覚障害者案内装置47からの
情報の内容を非視覚的な情報伝達形式でユーザに対して
出力する装置である。視覚障害者用出力装置60は、視覚
障害者案内装置47からの信号を受信し、この信号を低周
波振動に変換して導子部粘着パッド63によって低周波振
動をユーザに伝達する。このとき、入力信号に対応させ
て低周波振動の周波数,周期(速,中,遅),極性,レベ
ルなどを変化させることにより、入力情報の内容をユー
ザに伝達するように構成されている。
【0123】第2実施例の視覚障害者用出力装置60は、
視覚障害者案内装置47からの情報を低周波振動に変換す
る低周波振動機能61と、ユーザが要求行動を入力するた
めの要求行動入力手段(選択スイッチ)62と、ユーザに低
周波振動を伝達する導子部粘着パッド63とを備え、注文
を受けた各商品の価格と個数と合計金額などの買物情報
を店の管理センターからの信号によって視覚障害者に案
内する。
【0124】店内客案内システムは、店内の買物の合計
などの情報を視覚障害者案内装置47の伝達受信機能48か
ら携帯型の視覚障害者用出力装置60に送信し、視覚障害
者用出力装置60によって視覚障害者などが便利に買物で
きるように案内する。
【0125】第2実施例の視覚障害者用出力装置が第1
実施例の視覚障害者用出力装置と異なる点は、ユーザに
受信情報に対する報知手段において音声に替えて低周波
振動による振動で情報を伝達することで、第2実施例の
視覚障害者用出力装置は音声に比べ街中の周囲の騒音に
影響されない。
【0126】低周波振動機能61は、マッサージ器などの
肩こり,疲れ,神経痛,筋肉痛に効果的なマッサージ機
能と同じ原理を利用し、受信情報を低周波振動に変換し
て、導子部粘着パッド63によって視覚障害者などのユー
ザの肌を通じて低周波振動を伝達することにより、ユー
ザに情報を伝達できる。例えば、導子部粘着パッド63を
視覚障害者など肌に貼り付けて固定し、道路案内指令信
号を視覚障害者に報知する合図を低周波振動の周波数,
周期(速,中,遅),極性,レベルなどの信号内容を法令
で定めて、識別伝達するものである。
【0127】店の管理センターから注文を受けた各商品
の価格と個数と合計金額などの買物情報や、店内の指示
灯の内容や通路状況や売出し表示の内容の案内信号を目
の不自由な客が携帯する視覚障害者用出力装置60の伝達
部49で受信し、受信情報に対応させて低周波振動の周波
数,周期,極性,レベルなどを変化させてことにより、
ユーザに対して受信情報の内容を伝達できる。
【0128】低周波振動機能61の強弱調整ツマミを手元
で調整でき、最も感度の良い強度で使用することができ
る。また、導子部粘着パッド63は、身体の動きや使用感
度などの都合により貼る位置を変えることができる。
【0129】図22は第2実施例における入力信号と低周
波振動の振動パターンとの一例を示す説明図である。
【0130】第2実施例の視覚障害者用出力装置60によ
れば、視覚障害者などのユーザが自発的に要求を店員な
どに伝達でき、また受信情報を低周波振動により確認し
て、対話形式によって安全等の確認をすることができる
ので音声による情報伝達に比べて店内の騒音に影響され
ない利点がある。
【0131】また、本実施例において、視覚障害者など
のユーザに対する低周波振動機能61からの振動伝達は、
触覚により伝達する形式であれば、どのような方式でも
用いることができる。
【0132】図23は本発明の視覚障害者用出力装置の第
3実施例の構成を示すブロック図、図24は、図23に示す
点字信号発生部の構成を示すブロック図である。
【0133】第3実施例の視覚障害者用出力装置は、電
子装置演算部5からの入力情報を点字符号に変換して出
力する手段を備え、情報の内容を非視覚的な情報伝達形
式でユーザに対して出力する。
【0134】電子装置演算部5からの文字データを、ま
ずRAM70に保存して、要求スイッチに応じて点字変換
部71へ文字データを送る。点字変換部71では、点字符号
信号D1〜D6を出力する。点字符号は6点が最小単位
であり、6点単位の点字情報を点字信号発生部72a,72b
に出力して、凹凸表示部73によって点字符号に対応する
6点の凹凸状態を形成する。
【0135】図25は第3実施例における凹凸表示部の一
例を示す側面断面図である。文字データを点字符号信号
に変換する辞書機能は、図7に示す変換表により文字デ
ータを6点単位の「ON−OFF」点字符号信号に変換
する。凹凸表示部73は、6点単位の点字符号信号D1〜
D6により、ステッピングモータ(図示省略)によってカ
ム73aの位相を制御し、保持スプリング73cの付勢力に抗
して可動棒73bの位置を制御することにより、基準平板7
3d上に配置されたゴムシート73eに点字符号の6点に対
応する位置に凸状態または平面状態を形成できる。
【0136】また、図26は第3実施例における凹凸表示
部の他の例を示す側面断面図である。可動棒73bの下端
に配置された永久磁石73fに、電磁石73gによっての吸着
力または反発力を作用させることにより、可動棒73bを
基準平板73dに対して移動させることによっても、点字
符号の6点に対応する位置に凸状態または平面状態を形
成できる。
【0137】図27は第3実施例における文字データ及び
点字符号パターンの一例を示す説明図である。図27(a)
は“さけ”の文字データで、図7の変換表により点字符
号信号は、“100011、110101”となり、“さ”に対応し
て“D11、D15及びD16”がオンし、また“け”に対応
して“D21、D22、D24及びD26”がオンする。このこ
とにより、オンした位置に対応する可動棒73bが押し上
げられる。凹凸表示部73においては、伸び縮みするゴム
シート73eが可動棒73bで押し上げられた部分が盛り上が
り、他の部分のゴムは平板となる。ユーザは、凹凸表示
部73を手の感触で確認して、点字符号によって“さけ”
という情報を確認することができる。確認後、リセット
信号により点字信号発生部72a,72bのデータがリセット
されて点字符号信号としては“000000”になり、全ての
可動棒73bが基準平板73dから突出しない位置に引き下げ
られる。
【0138】図28は本発明の視覚障害者用出力装置の第
4実施例を用いた店内客案内システムの構成を示すブロ
ック図であり、図20及び図21に基づいて説明した部材に
対応する部材については同一符号を付して説明を省略す
る。視覚障害者用出力装置80は、マイクロコンピュータ
40から出力された情報をモールス符号信号に変換するモ
ールス符号出力手段81と、ユーザが要求行動を入力する
要求行動入力手段(キーボード)82と、モールス符号出力
手段81からのモールス符号信号によってモールス符号音
をユーザに対して出力するスピーカ83とを備え、また伝
達部49から要求信号を視覚障害者案内装置47に送信す
る。
【0139】視覚障害者案内装置47は、伝達受信機能48
から案内信号として視覚障害者用出力装置80に対して案
内行動の種類信号を発信する。視覚障害者用出力装置80
では、伝達部49で上記信号を受信すると、その内容をマ
イクロコンピュータ40で判断し、モールス符号出力手段
81を制御して、その内容をモールス符号音でユーザに対
して出力する。
【0140】例えば、ユーザは、買物したい商品の内容
や数,価格を具体的に回答できる。「小振りの鯵を3匹
200円、○○製薄切りハムを5枚300円、○○使用の○○
形を2個1520円、……合計3100円で、消費税込で3193円
頂戴いたします」といった通常の文書体の案内信号をモ
ールス符号のキーボード82で入力する。視覚障害者用出
力装置80は、入力情報をモールス符号に対応する長短の
音に交換して出力するモールス符号出力手段81でユーザ
が入力確認や入力修正した後に、確定した要求買物情報
を伝達部49から視覚障害者案内装置47に発信する。
【0141】視覚障害者案内装置47は、受信情報から買
物客が目の不自由な人であり、店内のどのコーナーの位
置にいるのかを店員などに解らせる。店員は、携帯者を
希望する商品の展示コーナーへ案内誘導したり、要求買
物商品を取り揃えて調達することができる。案内信号を
視覚障害者用出力装置80が受信した場合には、該情報を
モールス符号の音信号に変換し、確認報知させるモール
ス符号出力手段81によりユーザに伝達する。
【0142】上記の説明で明らかなように、本発明の視
覚障害者用出力装置80は、視覚障害者などが自発的に要
求行動を店員などに伝達し、該対応受信情報を音声出力
手段及びモールス符号により確認して、対話形式に安全
を確認して買物行動を主張し、案内誘導することに特徴
を有するものである。このルールを法令で定めて、ルー
ルを厳守することが重要である。
【0143】なお、第4実施例の視覚障害者用出力装置
80においては、ユーザが送信する案内要求信号及び受信
した案内信号をモールス符号に対応するモールス符号音
に変換し音出力とすることを説明したが、この確認報知
させる手段は、第2実施例で示した低周波振動機能61に
より信号を導子部粘着パット63を肌に貼り、長短の信号
に変換して振動出力することも可能である。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る視覚
障害者用入力装置の第1の手段によれば、ユーザが視覚
能力に依存することなく、情報入力手段によって情報の
入力操作時に電子装置に入力される情報の内容を認識す
ることができるとともに、情報確認手段によって入力さ
れた情報が正確に入力されているかを確認できることに
より、ユーザが視力を失った人や視力の極めて弱い人で
も、確実に、かつ容易に情報を入力し、かつ入力操作に
より入力された情報を確認することが可能になる。
【0145】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段によれ
ば、ユーザが視覚能力に依存することなく、情報の入力
操作時に入力される情報の内容を認識することができ、
かつ簡単な操作で情報を入力することができることによ
り、ユーザが視力を失った人や視力の極めて弱い人で
も、簡単に情報を入力することが可能になる。
【0146】さらに、本発明に係る視覚障害者用入力装
置の第5の手段または第6の手段によれば、ユーザが視
覚能力に依存することなく、情報確認手段によって入力
された情報が正確に入力されているかを確認できること
により、ユーザが視力を失った人や視力の極めて弱い人
でも、入力された情報を確認することが可能になり、入
力エラーをなくすことができる。
【0147】また、本発明に係る視覚障害者用出力装置
の第1の手段によれば、ユーザが視覚能力に依存するこ
となく、情報出力手段によって電子装置から出力された
情報の内容を確認できることにより、ユーザが視力を失
った人や視力の極めて弱い人でも、容易に各種の情報を
確認することが可能になる。
【0148】さらに、本発明に係る視覚障害者用出力装
置の第2の手段乃至第5の手段のいずれかの手段によれ
ば、ユーザが、電子装置から出力された情報の内容を合
成音、ユーザの筋肉に伝達される振動の速さ若しくは振
動の断続パターン、点字接触部の点字,またはモールス
符号音によって確認することができることにより、ユー
ザが視力を失った人や視力の極めて弱い人でも、視覚能
力に依存することなく情報を確認することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の視覚障害者用入力装置及び視覚障害者
用出力装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の視覚障害者用入力装置の第1実施例の
構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施例の視覚障害者用入力装置の動作を示
すフローチャートである。
【図4】第1実施例における入力データの変換に用いら
れる変換表である。
【図5】第1実施例におけるモールス符号信号と変換さ
れた音声出力の一例の説明図である。
【図6】本発明の視覚障害者用入力装置の第2実施例の
構成を示すブロック図である。
【図7】6点文字式のプライユ点字の変換表である。
【図8】第2実施例の視覚障害者用入力装置の動作を示
すフローチャートである。
【図9】第2実施例における入力データと合成音との一
例の説明図である。
【図10】本発明の視覚障害者用入力装置の第3実施例
の構成を示すブロック図である。
【図11】第3実施例におけるテンキー符号入力部の一
例を示すブロック図である。
【図12】第3実施例における入力符号から文字への変
換ルールの一例を示す変換表である。
【図13】第3実施例におけるテンキー符号コード変換
部の構成を示すブロック図である。
【図14】第3実施例の視覚障害者用入力装置の動作を
示すフローチャートである。
【図15】第3実施例における入力データ及び合成音の
一例の説明図である。
【図16】本発明の視覚障害者用出力装置の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図17】第1実施例におけるCPU(中央処理装置)の
制御動作を示すフローチャートである。
【図18】第1実施例の視覚障害者用出力装置の動作を
示すフローチャートである。
【図19】ROM(リード・オンリ・メモリ)に格納され
た音声データの一例を示す説明図である。
【図20】第1実施例の視覚障害者用出力装置を用いた
店内客案内システムの構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の視覚障害者用出力装置の第2実施例
を用いた店内客案内システムの構成を示すブロック図で
ある。
【図22】第2実施例における入力信号と低周波振動の
振動パターンとの一例を示す説明図である。
【図23】本発明の視覚障害者用出力装置の第3実施例
の構成を示すブロック図である。
【図24】図23に示す点字信号発生部の構成を示すブロ
ック図である。
【図25】第1実施例における凹凸表示部の一例を示す
側面面断面図である。
【図26】第1実施例における凹凸表示部の他の例を示
す側面面断面図である。
【図27】第3実施例における文字データ及び点字符号
パターンの一例を示す説明図である。
【図28】本発明の視覚障害者用出力装置の第4実施例
を用いた店内客案内システムの構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1…情報入力手段、 2…入力情報確認手段、 3…入
力制御手段、 4…入力装置、 5…電子装置演算部、
6…出力制御手段、 7…情報出力手段、 8…出力
装置、 11…モールス符号入力部、 12,22,32,40…
CPU(中央処理装置)、 15…モールス符号コード変換
部、 16…変調変換部、 17,27,37…報知部、 18,
28,38…キャラクタコード変換部、 21…点字符号入力
部、 25…点字符号コード変換部、 26…音声変調
変換部、 31…テンキー符号入力部、35…テンキー符号
コード変換部、 36…音声合成変換部、 43…音声合成
LSI、 47…視覚障害者案内装置、 50,60,80…視
覚障害者用出力装置、 51…合成音声出力手段、 52,
82…要求行動入力手段(キーボード)、 61…低周波振動
機能、 62…要求行動入力手段(選択スイッチ)、 63…
導子部粘着パッド、 70…RAM(ランダム・アクセス
・メモリ)、 71…点字変換部、 72a,72b…点字信号
発生部、 73…凹凸表示部、 81…モールス符号出力手
段、 83…スピーカ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 3/02 C 3/16 330 A 9172−5E

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子装置に対して情報を入力する入力装
    置において、情報の入力操作時に入力する情報の内容を
    ユーザが非視覚的に認識することが可能に構成された情
    報入力手段と、この情報入力手段から入力され電子装置
    に出力される情報の内容を非視覚的な情報伝達形式で出
    力する入力情報確認手段とを備えたことを特徴とする視
    覚障害者用入力装置。
  2. 【請求項2】 前記情報入力手段を、モールス符号によ
    って情報を入力するモールス符号入力部によって構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の視覚障害者用入力装
    置。
  3. 【請求項3】 前記情報入力手段を、点字符号パターン
    によって情報を入力する点字符号入力部によって構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の視覚障害者用入力装
    置。
  4. 【請求項4】 前記情報入力手段を複数のキーが配置さ
    れたキーボードによって構成し、かつ前記キーボードの
    複数の前記キーに対応する複数の入力信号によってキャ
    ラクタコード信号を発生するキャラクタコード変換手段
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の視覚障害者用
    入力装置。
  5. 【請求項5】 前記入力情報確認手段が、前記情報入力
    手段から入力された情報をモールス符号音信号に変換し
    て、前記モールス符号音信号に対応するモールス符号音
    を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1項記載の視覚障害者用入力装置。
  6. 【請求項6】 前記入力情報確認手段が、前記情報入力
    手段から入力された情報を音声合成信号に変換して、前
    記音声合成信号に対応する合成音を出力することを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の視覚障害者
    用入力装置。
  7. 【請求項7】 電子装置から出力された情報をユーザに
    対して出力する出力装置において、電子装置から出力さ
    れた情報の内容を非視覚的な情報伝達形式で出力する情
    報出力手段を備えたことを特徴とする視覚障害者用出力
    装置。
  8. 【請求項8】 前記情報出力手段が、電子装置から出力
    された情報を音声合成信号に変換して、前記音声合成信
    号に対応する合成音を出力することを特徴とする請求項
    7記載の視覚障害者用出力装置。
  9. 【請求項9】 前記情報出力手段が、電子装置から出力
    された情報を情報内容に対応する振動数または断続パタ
    ーンの低周波振動に変換して、前記低周波振動をユーザ
    に伝達すること特徴とする請求項7記載の視覚障害者用
    出力装置。
  10. 【請求項10】 前記情報出力手段が、電子装置から出
    力された情報を点字符号パターン信号に変換して、前記
    点字符号パターン信号に対応させて点字符号を形成する
    ことを特徴とする請求項7記載の視覚障害者用出力装
    置。
  11. 【請求項11】 前記情報出力手段が、電子装置から出
    力された情報をモールス符号音信号に変換して、前記モ
    ールス符号音信号に対応するモールス符号音を出力する
    ことを特徴とする請求項7記載の視覚障害者用出力装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6421644B1 (en) * 1998-03-08 2002-07-16 Yamaha Corporation Information apparatus for dispatching output phrase to remote terminal in response to input sound
JP2006048663A (ja) * 2004-06-30 2006-02-16 Metallic House Inc 商品・サービス受発注システム及び商品・サービス受発注方法、並びにサーバ装置及び端末装置
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