JPH0844243A - 電子写真部材用帯電防止包装材 - Google Patents
電子写真部材用帯電防止包装材Info
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- JPH0844243A JPH0844243A JP19460894A JP19460894A JPH0844243A JP H0844243 A JPH0844243 A JP H0844243A JP 19460894 A JP19460894 A JP 19460894A JP 19460894 A JP19460894 A JP 19460894A JP H0844243 A JPH0844243 A JP H0844243A
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- JP
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- boride
- disilicide
- packaging material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】異なる材料の複層構成の包装形態とせず、単一
材料をベ−スとする、安価、かつ、再生可能な電子写真
部材用帯電防止包装材を提供することである。 【構成】少なくとも3層以上の層構成をなす同時インフ
レ−ションブロ−成形法によるポリエチレンを主体とす
る包装用シ−トにおいて、10+6乗Ωcm〜10+9
乗Ωcmの低抵抗な層と内容物に対向する内側に摩擦帯
電制御剤が含まれた10+10乗Ωcm〜10+13乗
Ωcmの層が設けられ、かつ、厚み方向の抵抗が、10
+13乗Ωcm以上と高い電子写真部材用帯電防止包装
材である。
材料をベ−スとする、安価、かつ、再生可能な電子写真
部材用帯電防止包装材を提供することである。 【構成】少なくとも3層以上の層構成をなす同時インフ
レ−ションブロ−成形法によるポリエチレンを主体とす
る包装用シ−トにおいて、10+6乗Ωcm〜10+9
乗Ωcmの低抵抗な層と内容物に対向する内側に摩擦帯
電制御剤が含まれた10+10乗Ωcm〜10+13乗
Ωcmの層が設けられ、かつ、厚み方向の抵抗が、10
+13乗Ωcm以上と高い電子写真部材用帯電防止包装
材である。
Description
【産業上の利用分野】本発明は電子写真部材用帯電防止
包装材に関する。
包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機やレ−ザ−ビ−ムプリン
タ−等の電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置
に使用されるプロセスカ−トリッジは、従来よりポリエ
ステル・アルミ蒸着/ブラックポリエチレン袋あるいは
プロセスカ−トリッジ内部品の環境安定性の向上によ
り、種類によるが、ブラックポリエチレンに収納され
て、市販されている。また、リフィ−ルカ−トリッジに
もブラックポリエチレン袋の採用が見られる。
タ−等の電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置
に使用されるプロセスカ−トリッジは、従来よりポリエ
ステル・アルミ蒸着/ブラックポリエチレン袋あるいは
プロセスカ−トリッジ内部品の環境安定性の向上によ
り、種類によるが、ブラックポリエチレンに収納され
て、市販されている。また、リフィ−ルカ−トリッジに
もブラックポリエチレン袋の採用が見られる。
【0003】しかしながら、上記例では、高度に乾燥し
た環境下や摩擦帯電し易い輸送・保管環境下においては
帯電状態が、プロセスカ−トリッジの許容範囲を超え、
構成部品に悪影響、特に感光体にメモリ−を生じさせる
可能性を排除できず、問題にならないまでも極く短期の
画像異常の検知されることがあった。
た環境下や摩擦帯電し易い輸送・保管環境下においては
帯電状態が、プロセスカ−トリッジの許容範囲を超え、
構成部品に悪影響、特に感光体にメモリ−を生じさせる
可能性を排除できず、問題にならないまでも極く短期の
画像異常の検知されることがあった。
【0004】特に、単なるブラックポリエチレンでは、
上記の影響を防ぐことができないのは、その高い電気抵
抗値からも予測可能であった。ある程度は、包装時に除
電処理を施せば防御可能ではあるが、包装後の帯電は防
ぎようがなく、これに対する対策が必要であった。勿
論、高価な半導体チップの包装におけるような、機能を
分割した複層の構成であれば、本使用の系においては問
題の起こることはないが、商品との兼ね合いや近年の環
境保全の動向から再生可能な材料を使用するという制限
がある。
上記の影響を防ぐことができないのは、その高い電気抵
抗値からも予測可能であった。ある程度は、包装時に除
電処理を施せば防御可能ではあるが、包装後の帯電は防
ぎようがなく、これに対する対策が必要であった。勿
論、高価な半導体チップの包装におけるような、機能を
分割した複層の構成であれば、本使用の系においては問
題の起こることはないが、商品との兼ね合いや近年の環
境保全の動向から再生可能な材料を使用するという制限
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異な
る材料の複層構成の包装形態とせず、単一材料をベ−ス
とする、安価、かつ、再生可能な電子写真部材用帯電防
止包装材を提供することである。
る材料の複層構成の包装形態とせず、単一材料をベ−ス
とする、安価、かつ、再生可能な電子写真部材用帯電防
止包装材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも3
層以上の層構成をなす同時インフレ−ションブロ−成形
法によるポリエチレンを主体とする包装用シ−トにおい
て、10+6乗Ωcm〜10+9乗Ωcmの低抵抗な層
と内容物に対向する内側に摩擦帯電制御剤が含まれた1
0+10乗Ωcm〜10+13乗Ωcmの層が設けら
れ、かつ、厚み方向の抵抗が、10+13乗Ωcm以上
と高い電子写真部材用帯電防止包装材から構成される。
層以上の層構成をなす同時インフレ−ションブロ−成形
法によるポリエチレンを主体とする包装用シ−トにおい
て、10+6乗Ωcm〜10+9乗Ωcmの低抵抗な層
と内容物に対向する内側に摩擦帯電制御剤が含まれた1
0+10乗Ωcm〜10+13乗Ωcmの層が設けら
れ、かつ、厚み方向の抵抗が、10+13乗Ωcm以上
と高い電子写真部材用帯電防止包装材から構成される。
【0007】更に、本発明の電子写真部材用帯電防止包
装材においては、抵抗調整剤により10+6乗Ωcm〜
10+9乗Ωcmの低抵抗とした層の外層に、10+1
3乗Ωcm以上の高い抵抗層を設け、該抵抗調整剤が、
周期律表長期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケイ化
物の粒子状物質及びランタンのホウ化物粒子状物質であ
る。
装材においては、抵抗調整剤により10+6乗Ωcm〜
10+9乗Ωcmの低抵抗とした層の外層に、10+1
3乗Ωcm以上の高い抵抗層を設け、該抵抗調整剤が、
周期律表長期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケイ化
物の粒子状物質及びランタンのホウ化物粒子状物質であ
る。
【0008】更に具体的には、該抵抗調整剤はホウ化チ
タン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB2 )、十二ホ
ウ化ジルコニウム(ZrB12)、ホウ化ハフニウム(H
fB2 )、ホウ化バナジウム(VB2 )、ホウ化ニオブ
(NbVB)、二ホウ化ニオブ(NbB2 )、四ホウ化
三ニオブ(Nb3 B4 )、ホウ化タンタル(TaB)、
四ホウ化三タンタル(Ta3 B4 )、二ホウ化タンタル
(TaB2 )、一ホウ化二クロム(Cr2 B)、三ホウ
化五クロム(Cr5 B3 )、ホウ化クロム(CrB)、
四ホウ化三クロム(Cr3 B4 )、二ホウ化クロム(C
rB2 )、ホウ化二モリブデン(Mo2 B)、二ホウ化
三モリブデン(Mo3 B2 )、α−ホウ化モリブデン
(α−MoB)、β−ホウ化モリブデン(β−Mo
B)、二ホウ化モリブデン(MoB2 )、五ホウ化二モ
リブデン(Mo2 B5 )、一ホウ化二タングステン(W
2 B)、ホウ化タングステン(WB)、五ホウ化二タン
グステン(W2 B5 )、四ホウ化ランタン(LaB
4 )、六ホウ化ランタン(LaB6 )等である。
タン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB2 )、十二ホ
ウ化ジルコニウム(ZrB12)、ホウ化ハフニウム(H
fB2 )、ホウ化バナジウム(VB2 )、ホウ化ニオブ
(NbVB)、二ホウ化ニオブ(NbB2 )、四ホウ化
三ニオブ(Nb3 B4 )、ホウ化タンタル(TaB)、
四ホウ化三タンタル(Ta3 B4 )、二ホウ化タンタル
(TaB2 )、一ホウ化二クロム(Cr2 B)、三ホウ
化五クロム(Cr5 B3 )、ホウ化クロム(CrB)、
四ホウ化三クロム(Cr3 B4 )、二ホウ化クロム(C
rB2 )、ホウ化二モリブデン(Mo2 B)、二ホウ化
三モリブデン(Mo3 B2 )、α−ホウ化モリブデン
(α−MoB)、β−ホウ化モリブデン(β−Mo
B)、二ホウ化モリブデン(MoB2 )、五ホウ化二モ
リブデン(Mo2 B5 )、一ホウ化二タングステン(W
2 B)、ホウ化タングステン(WB)、五ホウ化二タン
グステン(W2 B5 )、四ホウ化ランタン(LaB
4 )、六ホウ化ランタン(LaB6 )等である。
【0009】また、該抵抗調整剤はケイ化二チタン(T
i2 Si)、二ケイ化チタン(TiSi2 )、ケイ化ジ
ルコニウム(ZrSi)、二ケイ化ジルコニウム(Zr
Si2 )、ケイ化ハフニウム(HfSi)、一ケイ化二
バナジウム(V2 Si)、二ケイ化バナジウム(VSi
2 )、二ケイ化ニオブ(NbSi2 )、二ケイ化タンタ
ル(TaSi2 )、一ケイ化三クロム(Cr3 Si)、
ケイ化クロム(CrSi)、二ケイ化二クロム(Cr2
Si2 )、二ケイ化一クロム(CrSi2 )、三ケイ化
二モリブデン(Mo2 Si3 )、二ケイ化モリブデン
(MoSi2 )、二ケイ化タングステン(WSi2 )、
三ケイ化二タングステン(WSi2 )、三ケイ化二タン
グステン(W2 Si3 )等である。
i2 Si)、二ケイ化チタン(TiSi2 )、ケイ化ジ
ルコニウム(ZrSi)、二ケイ化ジルコニウム(Zr
Si2 )、ケイ化ハフニウム(HfSi)、一ケイ化二
バナジウム(V2 Si)、二ケイ化バナジウム(VSi
2 )、二ケイ化ニオブ(NbSi2 )、二ケイ化タンタ
ル(TaSi2 )、一ケイ化三クロム(Cr3 Si)、
ケイ化クロム(CrSi)、二ケイ化二クロム(Cr2
Si2 )、二ケイ化一クロム(CrSi2 )、三ケイ化
二モリブデン(Mo2 Si3 )、二ケイ化モリブデン
(MoSi2 )、二ケイ化タングステン(WSi2 )、
三ケイ化二タングステン(WSi2 )、三ケイ化二タン
グステン(W2 Si3 )等である。
【0010】また、該抵抗調整剤は電場をかけると拡散
の速くなる陽イオンあるいは陰イオンを適量発生する粒
子状物質を含んでおり、粒子状物質である該抵抗調整剤
が、βアルミナのナトリウムイオンを他のイオン伝導に
寄与する陽イオンに置換されたものであり、該抵抗調整
剤において、置換されるイオンが、Li+(リチウムイ
オン)、K+(カリウムイオン)、Cs+(セシウムイ
オン)、Ag+(銀イオン)、Ca++(カルシウムイ
オン)等であり、該抵抗調整剤が、蛍石構造、ただし、
ランタナイド系列、アクチナイド系列の元素を含む蛍石
構造を除く、あるいは逆蛍石構造をとるものであり、空
格子点を含み易い物質であり、該物質が、CaF2 、S
rF2 、BaF2 、CeO2 、Cu2 Se、Li2 O、
Na2 S等、望ましくはCaF2 、SrF2 、BaF
2 、CeO2 、Cu2 Se等、吸湿性、潮解性を有しな
いと考えられるものである、ことによって本発明の電子
写真部材用帯電防止包装材は構成される。
の速くなる陽イオンあるいは陰イオンを適量発生する粒
子状物質を含んでおり、粒子状物質である該抵抗調整剤
が、βアルミナのナトリウムイオンを他のイオン伝導に
寄与する陽イオンに置換されたものであり、該抵抗調整
剤において、置換されるイオンが、Li+(リチウムイ
オン)、K+(カリウムイオン)、Cs+(セシウムイ
オン)、Ag+(銀イオン)、Ca++(カルシウムイ
オン)等であり、該抵抗調整剤が、蛍石構造、ただし、
ランタナイド系列、アクチナイド系列の元素を含む蛍石
構造を除く、あるいは逆蛍石構造をとるものであり、空
格子点を含み易い物質であり、該物質が、CaF2 、S
rF2 、BaF2 、CeO2 、Cu2 Se、Li2 O、
Na2 S等、望ましくはCaF2 、SrF2 、BaF
2 、CeO2 、Cu2 Se等、吸湿性、潮解性を有しな
いと考えられるものである、ことによって本発明の電子
写真部材用帯電防止包装材は構成される。
【0011】前段の材料はプリント配線板の回路形成に
用いる導電性接着剤用として、従来使用されてきた金、
銀、銅、ニッケル等やカオビン、グラファイト、酸化ス
ズ等の粒子あるいは表面を金属メッキした粒子状粉体に
代わるものとして開発されたものである(特公平6−2
3351号公報)が、その機能する本質を鑑み、電子写
真部材用帯電防止包装材としての適用性を見出したもの
である。
用いる導電性接着剤用として、従来使用されてきた金、
銀、銅、ニッケル等やカオビン、グラファイト、酸化ス
ズ等の粒子あるいは表面を金属メッキした粒子状粉体に
代わるものとして開発されたものである(特公平6−2
3351号公報)が、その機能する本質を鑑み、電子写
真部材用帯電防止包装材としての適用性を見出したもの
である。
【0012】具体的に例示された化合物、更に詳細に調
査した当該化合物の比抵抗は数μΩcmの所謂金属導電
性を示すものであり、また、上記特公平6−23351
において説明するように、水分や空気による影響を受け
にくいものである。(公報中では、各種の超硬材料の体
積固有抵抗値は約10−1〜10−5Ωcmであると
し、理化学辞典等での記載値と不一致が見られるが、そ
れにしても高い導電性を示すものである。体積固有抵抗
値を辞典等の記載例で示すとホウ化チタン(TiB):
金属導電性、ホウ化ジルコニウム(ZrB2 ):数μΩ
cm、十二ホウ化ジルコニウム(ZrB12): 金属導
電性、α−ホウ化モリブデン(α−MoB):45* 1
0−6Ωcm、β−ホウ化モリブデン(β−MoB):
25* 10−6Ωcm、五ホウ化二モリブデン(Mo2
B5 ):25* 10−6Ωcm、二ホウ化モリブデン
(MoB2 ):45+ 10−6Ωcm、等)。
査した当該化合物の比抵抗は数μΩcmの所謂金属導電
性を示すものであり、また、上記特公平6−23351
において説明するように、水分や空気による影響を受け
にくいものである。(公報中では、各種の超硬材料の体
積固有抵抗値は約10−1〜10−5Ωcmであると
し、理化学辞典等での記載値と不一致が見られるが、そ
れにしても高い導電性を示すものである。体積固有抵抗
値を辞典等の記載例で示すとホウ化チタン(TiB):
金属導電性、ホウ化ジルコニウム(ZrB2 ):数μΩ
cm、十二ホウ化ジルコニウム(ZrB12): 金属導
電性、α−ホウ化モリブデン(α−MoB):45* 1
0−6Ωcm、β−ホウ化モリブデン(β−MoB):
25* 10−6Ωcm、五ホウ化二モリブデン(Mo2
B5 ):25* 10−6Ωcm、二ホウ化モリブデン
(MoB2 ):45+ 10−6Ωcm、等)。
【0013】また、後段の材料も高い導電性を示すもの
が多く、本発明における使用目的に適当である。
が多く、本発明における使用目的に適当である。
【0014】次に、本発明の構成により作用するところ
を適用例等で説明する。まず、複層のインフレ−ション
ブロ−成形による本発明に類似する例として、カ−ボン
ブラック混練樹脂と帯電防止剤混練樹脂を同一金型を通
して、同時インフレ−ションブロ−成形したシ−トが、
東興資材(株)より上市されている。文献によれば、帯
電防止に十分な効果を発揮するもののようであるが、本
発明において3層以上の複層としたことには理由があ
る。
を適用例等で説明する。まず、複層のインフレ−ション
ブロ−成形による本発明に類似する例として、カ−ボン
ブラック混練樹脂と帯電防止剤混練樹脂を同一金型を通
して、同時インフレ−ションブロ−成形したシ−トが、
東興資材(株)より上市されている。文献によれば、帯
電防止に十分な効果を発揮するもののようであるが、本
発明において3層以上の複層としたことには理由があ
る。
【0015】即ち、包装における、懸念は静電問題のみ
ではなく、防湿性が同時に重要である。従来例では、ア
ルミの蒸着袋の使用により防湿に効果があったが、包装
の内側に帯電摩擦防止処理が施されていない場合には、
アルミの蒸着層による静電シ−ルドの効果があり、単な
るブラックポリエチレンの包装よりは保護性に優れてい
たものの、環境によっては不十分な場合があった。
ではなく、防湿性が同時に重要である。従来例では、ア
ルミの蒸着袋の使用により防湿に効果があったが、包装
の内側に帯電摩擦防止処理が施されていない場合には、
アルミの蒸着層による静電シ−ルドの効果があり、単な
るブラックポリエチレンの包装よりは保護性に優れてい
たものの、環境によっては不十分な場合があった。
【0016】これに対しては、サンドイッチ構成を形成
する3層以上の複層であれば、同種の材料をベ−スとす
る場合であっても、2層よりも防湿性が向上する。更に
添加する材料を選択することで更なる効果が期待できる
のである。特開昭59−167253号公報では、中間
層に特定の高密度ポリエチレン、内外層を線状低密度ポ
リエチレンで形成する例がある。これも単一層の包装材
より防湿性が優れるものである。但し、該公報は強度に
注目した内容である。また、特に多種多層とすることで
防湿性を特徴としたインフレ−ション多層包材バリエス
ト(日本マタイ(株))、3種5層構成がある。これは
ハイデンシティポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ンあるいはエバ−ルを使用しており、確かに、ある程度
の防湿性は得られる構成ではあるが、本発明の目的の一
つであるにおけるリサイクル性に若干欠けているように
思われる。
する3層以上の複層であれば、同種の材料をベ−スとす
る場合であっても、2層よりも防湿性が向上する。更に
添加する材料を選択することで更なる効果が期待できる
のである。特開昭59−167253号公報では、中間
層に特定の高密度ポリエチレン、内外層を線状低密度ポ
リエチレンで形成する例がある。これも単一層の包装材
より防湿性が優れるものである。但し、該公報は強度に
注目した内容である。また、特に多種多層とすることで
防湿性を特徴としたインフレ−ション多層包材バリエス
ト(日本マタイ(株))、3種5層構成がある。これは
ハイデンシティポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ンあるいはエバ−ルを使用しており、確かに、ある程度
の防湿性は得られる構成ではあるが、本発明の目的の一
つであるにおけるリサイクル性に若干欠けているように
思われる。
【0017】半導体等の静電防止・帯電防止包装の基本
的な考え方に従えば、外部等からの放電衝撃に耐えるよ
う、厚み方向での十分な絶縁性を有する部分、外部の電
界から自由な状態にする十分な導電性を持ち、ファラデ
−ケ−ジを形成する層の存在、内部での摩擦に対し帯電
した電荷を除電する機能を有する部分の存在が望ましい
ということになる。しかし、金属等の高い導電性物質の
箔あるいは蒸着層を設け、それを他の機能層とラミネ−
トする必要があり、高価な構成になる。また、内部摩擦
の帯電防止対策に静電防止剤として界面活性剤を練り込
んでその機能層を設けた場合、界面活性剤によっては感
光体の構成材料に悪影響を及ぼす可能性があった。導電
性付与のためにカ−ボンブラック等を練り込んで機能層
とする場合があるが、かなりの量の添加を必要とし、ベ
−スの樹脂の強度に影響し、樹脂本来の性能を利用でき
ない。従って、少量でも機能する材料を必要とした。
的な考え方に従えば、外部等からの放電衝撃に耐えるよ
う、厚み方向での十分な絶縁性を有する部分、外部の電
界から自由な状態にする十分な導電性を持ち、ファラデ
−ケ−ジを形成する層の存在、内部での摩擦に対し帯電
した電荷を除電する機能を有する部分の存在が望ましい
ということになる。しかし、金属等の高い導電性物質の
箔あるいは蒸着層を設け、それを他の機能層とラミネ−
トする必要があり、高価な構成になる。また、内部摩擦
の帯電防止対策に静電防止剤として界面活性剤を練り込
んでその機能層を設けた場合、界面活性剤によっては感
光体の構成材料に悪影響を及ぼす可能性があった。導電
性付与のためにカ−ボンブラック等を練り込んで機能層
とする場合があるが、かなりの量の添加を必要とし、ベ
−スの樹脂の強度に影響し、樹脂本来の性能を利用でき
ない。従って、少量でも機能する材料を必要とした。
【0018】前記材料は、いずれもファインセラミック
の手法により製造されたものであり、かなりの高温にお
いても安定であるから、本発明における目的物を製造す
るための条件下で安定であることは言うまでもない。ま
た、上記ホウ化物、ケイ化物は概してもろく、初期50
μm程度から0.3μm程度までになる。それゆえ、粒
径が大より小、比重が大より小、アスペクト比が小より
大、含有量が小より大になるほど、導電性は高くなるこ
とが予想される。即ち、微粒子の導電性の高い材料であ
るから、少量でも本発明の目的に適うものであり、イン
フレ−ションブロ−成形時の高温にも耐える。
の手法により製造されたものであり、かなりの高温にお
いても安定であるから、本発明における目的物を製造す
るための条件下で安定であることは言うまでもない。ま
た、上記ホウ化物、ケイ化物は概してもろく、初期50
μm程度から0.3μm程度までになる。それゆえ、粒
径が大より小、比重が大より小、アスペクト比が小より
大、含有量が小より大になるほど、導電性は高くなるこ
とが予想される。即ち、微粒子の導電性の高い材料であ
るから、少量でも本発明の目的に適うものであり、イン
フレ−ションブロ−成形時の高温にも耐える。
【0019】また、上記ホウ化物、ケイ化物の適用に当
たっては、特公平6−23351号公報に記載の事例が
参考になる。何故ならば、接着剤の結合材は例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ−
ト等が挙げられており、これ等はインフレ−ションブロ
−成形材料に共通するものが多いからである。
たっては、特公平6−23351号公報に記載の事例が
参考になる。何故ならば、接着剤の結合材は例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ−
ト等が挙げられており、これ等はインフレ−ションブロ
−成形材料に共通するものが多いからである。
【0020】導電材のブロ−成形用樹脂への添加の場
合、分散性を考慮する必要性は均一性を極度に要請する
用途でない限り、本例のような用途では厳密な均一導電
性を求める必要はない。勿論、極度に分散が不良で導電
材の塊が、ブロ−成形したフィルムに存在することは論
外である。ラミネ−トによる複層構成とは異なるが、複
層らしき構造になっているため、導電材の分散に対して
はある程度の許容度がある。分散が悪すぎてダマとなっ
て、かつ、フィルムの強度に支障を生ずるのは問題であ
るが、少々の分散むらは本発明のような使用形態では問
題とはならない。
合、分散性を考慮する必要性は均一性を極度に要請する
用途でない限り、本例のような用途では厳密な均一導電
性を求める必要はない。勿論、極度に分散が不良で導電
材の塊が、ブロ−成形したフィルムに存在することは論
外である。ラミネ−トによる複層構成とは異なるが、複
層らしき構造になっているため、導電材の分散に対して
はある程度の許容度がある。分散が悪すぎてダマとなっ
て、かつ、フィルムの強度に支障を生ずるのは問題であ
るが、少々の分散むらは本発明のような使用形態では問
題とはならない。
【0021】
実施例1 図1に本発明の電子写真部材帯電防止包装材の基本的な
構成を示す。1は遮光機能としての絶縁性機能部分層、
2は低抵抗機能部分層、3は摩擦帯電制御機能部分層、
図2に示すようなインフレ−ションブロ−成形機によ
る。1−1は第1の機能層材料押し出し入口、2−1は
第2の機能層材料押し出し入口、3−1は第3の機能層
材料押し出し入口、4はエア−入り口、5はブロ−フィ
ルム、を示す。低密度のポリエチレンに4〜8%のカ−
ボンブラック微粒子を混練したものを1の押し出し機よ
り、低密度のポリエチレンに導電材として、粒径0.1
〜2.0μmのホウ化二タングステンを主材に対し1重
量部分散したものを2の押し出し機より、更に界面活性
剤等の帯電防止剤を適量混合した低密度のポリエチレン
を3の押し出し機より押し出し、インフレ−ションブロ
−成形機内金型を同時に経由させることにより、中央部
に導電材の混入した樹脂層が形成されるようにした。
構成を示す。1は遮光機能としての絶縁性機能部分層、
2は低抵抗機能部分層、3は摩擦帯電制御機能部分層、
図2に示すようなインフレ−ションブロ−成形機によ
る。1−1は第1の機能層材料押し出し入口、2−1は
第2の機能層材料押し出し入口、3−1は第3の機能層
材料押し出し入口、4はエア−入り口、5はブロ−フィ
ルム、を示す。低密度のポリエチレンに4〜8%のカ−
ボンブラック微粒子を混練したものを1の押し出し機よ
り、低密度のポリエチレンに導電材として、粒径0.1
〜2.0μmのホウ化二タングステンを主材に対し1重
量部分散したものを2の押し出し機より、更に界面活性
剤等の帯電防止剤を適量混合した低密度のポリエチレン
を3の押し出し機より押し出し、インフレ−ションブロ
−成形機内金型を同時に経由させることにより、中央部
に導電材の混入した樹脂層が形成されるようにした。
【0022】輸送に耐えられる強度を持たせるために全
体として、約100μmとなるように厚みを配分してい
る。ちなみに、中央部を約10μmとし、上下は約45
μmとした。なお、カ−ボンブラックの混入層は被包装
物であるプロセスカ−トリッジ内の感光体保護のために
設けられたものであり、特別な導電性を要求するもので
はない。
体として、約100μmとなるように厚みを配分してい
る。ちなみに、中央部を約10μmとし、上下は約45
μmとした。なお、カ−ボンブラックの混入層は被包装
物であるプロセスカ−トリッジ内の感光体保護のために
設けられたものであり、特別な導電性を要求するもので
はない。
【0023】図3にプロセスカ−トリッジの包装形態該
略図を示した。6はプロセスカ−トリッジ、7は包装袋
を示す。
略図を示した。6はプロセスカ−トリッジ、7は包装袋
を示す。
【0024】実施例2 実施例1において、界面活性剤等の帯電防止剤に代え
て、ある程度導電性を持たせるために、カ−ボンブラッ
ク(ここでは、比較的導電性に優れるオイルファ−ネス
ブラック)を5〜10%の適量を分散混合したものを用
いた。この場合中央層よりもこの層の抵抗が低くならな
い用に調整する。なお、包装物に対向する層にオイルフ
ァ−ネスブラックを混入しない系であるので、外側の層
には、カ−ボンブラックを入れる必要はない。
て、ある程度導電性を持たせるために、カ−ボンブラッ
ク(ここでは、比較的導電性に優れるオイルファ−ネス
ブラック)を5〜10%の適量を分散混合したものを用
いた。この場合中央層よりもこの層の抵抗が低くならな
い用に調整する。なお、包装物に対向する層にオイルフ
ァ−ネスブラックを混入しない系であるので、外側の層
には、カ−ボンブラックを入れる必要はない。
【0025】いずれにせよ、インフレ−ションブロ−用
樹脂の流れを阻害しない系にまとめることが肝要であ
り、そのためには添加材料をできるだけ少なくできる、
導電性の高いものが望ましい。
樹脂の流れを阻害しない系にまとめることが肝要であ
り、そのためには添加材料をできるだけ少なくできる、
導電性の高いものが望ましい。
【0026】実施例3 実施例1におけるホウ化二タングステンに代えて、 α
−ホウ化モリブデンを1.2重量部用いた他は実施例1
と同様に処理した。
−ホウ化モリブデンを1.2重量部用いた他は実施例1
と同様に処理した。
【0027】実施例4 実施例1におけるホウ化二タングステンに代えて十二ホ
ウ化ジルコニウムを1.5重量部用いた他は実施例1と
同様に処理した。
ウ化ジルコニウムを1.5重量部用いた他は実施例1と
同様に処理した。
【0028】実施例5 実施例1におけるホウ化二タングステンに代えてケイ化
ジルコニウムを1.0重量部用いた他は実施例1と同様
に処理した。
ジルコニウムを1.0重量部用いた他は実施例1と同様
に処理した。
【0029】実施例6 実施例1におけるホウ化二タングステンに代えてβアル
ミナを1.5重量部用いた他は実施例1と同様に処理し
た。
ミナを1.5重量部用いた他は実施例1と同様に処理し
た。
【0030】実施例7 実施例1におけるホウ化二タングステンに代えてβアル
ミナのナトリウムイオンを電解法によって、K+イオン
に置換したものを1.5重量部用いた他は実施例1と同
様に処理した。
ミナのナトリウムイオンを電解法によって、K+イオン
に置換したものを1.5重量部用いた他は実施例1と同
様に処理した。
【0031】実施例8 蛍石構造の例として実施例1におけるホウ化二タングス
テンに代えてCaF2を2.0重量部用いた他は実施例
1と同様に処理した。
テンに代えてCaF2を2.0重量部用いた他は実施例
1と同様に処理した。
【0032】実施例9 逆蛍石構造の例として実施例1におけるホウ化二タング
ステンに代えてCu2Seを1.5重量部用いた他は実
施例1と同様に処理した。
ステンに代えてCu2Seを1.5重量部用いた他は実
施例1と同様に処理した。
【0033】比較例1 単層のブラックポリエチレン約100μmのシ−トをも
って、プロセスカ−トリッジ用の包装材とした。ポリエ
チレンにはカ−ボンブラックを遮光用に5%以下の数%
を混入させたものである。
って、プロセスカ−トリッジ用の包装材とした。ポリエ
チレンにはカ−ボンブラックを遮光用に5%以下の数%
を混入させたものである。
【0034】比較例2 ポリエチレンテレフタレ−トにアルミ蒸着したものにブ
ラックポリエチレンをラミネ−トし、包装の内側表面に
帯電防止剤を塗布したものを用意した。なお、帯電防止
剤は市販のものである。
ラックポリエチレンをラミネ−トし、包装の内側表面に
帯電防止剤を塗布したものを用意した。なお、帯電防止
剤は市販のものである。
【0035】ポリエチレンと表記したが、そのタイプに
は、大別しても低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、リニア−低密度ポリエチレン等があり、インフレ−
ションブロ−成形においては、条件が少しずつ異なる。
従って、いずれのタイプを主体としているかを明記する
必要がある。
は、大別しても低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、リニア−低密度ポリエチレン等があり、インフレ−
ションブロ−成形においては、条件が少しずつ異なる。
従って、いずれのタイプを主体としているかを明記する
必要がある。
【0036】また、物性も異なっており、本発明におけ
る3層構成において、中央層に、例えば高密度ポリエチ
レンを使用する系では、それに応じた加熱、樹脂の押し
出し速度、3層全体の引き取り速度と各層個別の引き取
り速度とのマッチング等が重要となる。これに対して
は、国内国外の文献にあるシュミレ−ションの理論によ
り、概略の予測が立てられる。
る3層構成において、中央層に、例えば高密度ポリエチ
レンを使用する系では、それに応じた加熱、樹脂の押し
出し速度、3層全体の引き取り速度と各層個別の引き取
り速度とのマッチング等が重要となる。これに対して
は、国内国外の文献にあるシュミレ−ションの理論によ
り、概略の予測が立てられる。
【0037】しかしながら、いずれにしても、色み付け
のためにカ−ボンブラックを分散したり、導電材を分散
した状態で樹脂のインフレ−ションブロ−成形を実施す
るわけであり、未添加の樹脂の成形とは同じでありえな
い。理論の式に含まれる因子の粘度や比熱、密度等に影
響すると考えられるものであり、シュミレ−ションの際
に考慮すべきものである。適正な補正をし、条件を見出
すことにより、本発明の場合にも効果的に製造への移行
が可能である。
のためにカ−ボンブラックを分散したり、導電材を分散
した状態で樹脂のインフレ−ションブロ−成形を実施す
るわけであり、未添加の樹脂の成形とは同じでありえな
い。理論の式に含まれる因子の粘度や比熱、密度等に影
響すると考えられるものであり、シュミレ−ションの際
に考慮すべきものである。適正な補正をし、条件を見出
すことにより、本発明の場合にも効果的に製造への移行
が可能である。
【0038】なお、導電性の付与に関与する因子とし
て、形状のあることは前記したが、これによれば、例え
ば繊維状の導電材は本来極く少量でも機能するものであ
る。繊維の長い物は樹脂の流れを阻害するものであり、
均一な分布を期待できない。しかし、ある程度というよ
うに、条件を留保すれば、本発明の目的に適する系を見
出すことは可能である。例えば、金属繊維、炭素繊維等
はすぐ例示できるものである。
て、形状のあることは前記したが、これによれば、例え
ば繊維状の導電材は本来極く少量でも機能するものであ
る。繊維の長い物は樹脂の流れを阻害するものであり、
均一な分布を期待できない。しかし、ある程度というよ
うに、条件を留保すれば、本発明の目的に適する系を見
出すことは可能である。例えば、金属繊維、炭素繊維等
はすぐ例示できるものである。
【0039】各実施例のサンプルシ−ト(厚さ100μ
m、100*100mm)を作成し、一旦、アルコ−ル
で表面を念入りに拭き除電後、ポリスチレンのサンプル
板と摺擦し、摩擦帯電電位をトレック電位計で測定し
た。結果は、実施例サンプルシ−ト上の帯電電位は、ゼ
ロ近辺の数値となっていた。なお、比較例1のサンプル
は帯電電位が50〜数100ボルトで測定されており、
摩擦帯電した電荷が残留していることが確認され、実施
例との差異が明確に出た。また、比較例2では、帯電防
止剤が使用されているので、この実験では実施例と同様
の結果であった。
m、100*100mm)を作成し、一旦、アルコ−ル
で表面を念入りに拭き除電後、ポリスチレンのサンプル
板と摺擦し、摩擦帯電電位をトレック電位計で測定し
た。結果は、実施例サンプルシ−ト上の帯電電位は、ゼ
ロ近辺の数値となっていた。なお、比較例1のサンプル
は帯電電位が50〜数100ボルトで測定されており、
摩擦帯電した電荷が残留していることが確認され、実施
例との差異が明確に出た。また、比較例2では、帯電防
止剤が使用されているので、この実験では実施例と同様
の結果であった。
【0040】実施例1〜9及び比較例1、2の包装材料
を用い、プロセスカ−トリッジを図3に示すように包装
し、乾燥状態(湿度25%以下、室温)で数10回布で
擦り付け、その後、1ヶ月放置し、その後画出し評価を
行った。また、上記と同様に包装し、高温高湿(40
℃、90%)で1ヶ月放置し、同様の画出し評価を行っ
た。装置は、レ−ザ−ビ−ムプリンタ−(商品名EP−
E、キヤノン(株)製)を用いた。
を用い、プロセスカ−トリッジを図3に示すように包装
し、乾燥状態(湿度25%以下、室温)で数10回布で
擦り付け、その後、1ヶ月放置し、その後画出し評価を
行った。また、上記と同様に包装し、高温高湿(40
℃、90%)で1ヶ月放置し、同様の画出し評価を行っ
た。装置は、レ−ザ−ビ−ムプリンタ−(商品名EP−
E、キヤノン(株)製)を用いた。
【0041】低湿系の試験結果では、比較例1の試料の
画出し評価において、異常な黒点が認められた。実施例
1〜9は問題がなかった。比較例2の試料で比較例1と
異なる画像異常が認められたので、別途、感光体と直接
接触する可能性のある包装内部の層に用いられる帯電防
止剤との接触試験により、異常の生ずることが判明し
た。これは、当初の問題ではなく、別に感光体に影響し
ない帯電防止剤を使用することで回避することができ
た。
画出し評価において、異常な黒点が認められた。実施例
1〜9は問題がなかった。比較例2の試料で比較例1と
異なる画像異常が認められたので、別途、感光体と直接
接触する可能性のある包装内部の層に用いられる帯電防
止剤との接触試験により、異常の生ずることが判明し
た。これは、当初の問題ではなく、別に感光体に影響し
ない帯電防止剤を使用することで回避することができ
た。
【0042】高温高湿系の試験結果では、比較例2の試
料が最も状態が良好であったが、実施例1〜9の試料も
リファレンスとして、23℃、35〜50%に概略空調
した室内に遮光して、同期間保管したものと同等の結果
であり、問題無いものと評価された。しかし、比較例1
の試料は、保管終了直後とその後2日間のリファレンス
環境に放置では、画像濃度復帰は不十分であり、直後画
像のしみ状の異常は完全には無くなっていなかった。し
かし、その後放置することで復帰する。
料が最も状態が良好であったが、実施例1〜9の試料も
リファレンスとして、23℃、35〜50%に概略空調
した室内に遮光して、同期間保管したものと同等の結果
であり、問題無いものと評価された。しかし、比較例1
の試料は、保管終了直後とその後2日間のリファレンス
環境に放置では、画像濃度復帰は不十分であり、直後画
像のしみ状の異常は完全には無くなっていなかった。し
かし、その後放置することで復帰する。
【0043】本発明の事例では、通常、梱包前に、包装
のフィルムを除電して使用するから、問題は輸送中、手
扱い中の帯電である。これが恒久的に包装内側に停滞せ
ず、徐々にでも放電してゆけば問題にならない。従っ
て、全くの絶縁状態でなければ、内側の層は機能を満足
していることになる。そういった意味で実施例2の試料
は機能を満足したものと考えられる。
のフィルムを除電して使用するから、問題は輸送中、手
扱い中の帯電である。これが恒久的に包装内側に停滞せ
ず、徐々にでも放電してゆけば問題にならない。従っ
て、全くの絶縁状態でなければ、内側の層は機能を満足
していることになる。そういった意味で実施例2の試料
は機能を満足したものと考えられる。
【0044】更に、抵抗調整材として掲記した各物質を
用いて実施例1と同様に処理して、帯電部材を作成した
が、何れも所期の効果を奏することができた。
用いて実施例1と同様に処理して、帯電部材を作成した
が、何れも所期の効果を奏することができた。
【0045】
【発明の効果】本発明は、通常、半導体チップ等に対し
て使用される、静電シ−ルド層、絶縁層、摩擦帯電防止
層を機能化した構成の包装材ならば勿論、本発明の使用
目的の一つの静電対策に合格するものであるが、コスト
が嵩むという点とリサイクル性に欠けるという問題があ
ったが、これを解決するものである。即ち、同種材料を
主体に構成したものであり、また、同時にインフレ−シ
ョンブロ−成形によるものであるので、必要な機能に対
するコストが小さくて済む。また、同一の材料あるいは
同一材料の系列である材料を使用するのでリサイクル性
が高い。
て使用される、静電シ−ルド層、絶縁層、摩擦帯電防止
層を機能化した構成の包装材ならば勿論、本発明の使用
目的の一つの静電対策に合格するものであるが、コスト
が嵩むという点とリサイクル性に欠けるという問題があ
ったが、これを解決するものである。即ち、同種材料を
主体に構成したものであり、また、同時にインフレ−シ
ョンブロ−成形によるものであるので、必要な機能に対
するコストが小さくて済む。また、同一の材料あるいは
同一材料の系列である材料を使用するのでリサイクル性
が高い。
【図1】本発明の電子写真部材帯電防止包装材の断面構
成図
成図
【図2】インフレ−ションブロ−成形装置の概略構成図
【図3】プロセスカ−トリッジの包装形態該略図
1:遮光機能・絶縁性機能部分層 2:低抵抗機能部分層 3:摩擦帯電制御機能部分層 1−1:第1の機能層押し出し入口 2−1:第2の機能層押し出し入口 3−1:第3の機能層押し出し入口 4:エア−入口 5:ブロ−フィルム 6:プロセスカ−トリッジ 7:包装袋
Claims (13)
- 【請求項1】 少なくとも3層以上の層構成をなす同時
インフレ−ションブロ−成形法によるポリエチレンを主
体とする包装用シ−トにおいて、10+6乗Ωcm〜1
0+9乗Ωcmの低抵抗な層と内容物に対向する内側に
摩擦帯電制御剤が含まれた10+10乗Ωcm〜10+
13乗Ωcmの層が設けられ、かつ、厚み方向の抵抗
が、10+13乗Ωcm以上と高い電子写真部材用帯電
防止包装材。 - 【請求項2】 抵抗調整剤により10+6乗Ωcm〜1
0+9乗Ωcmの低抵抗とした層の外層に、10+13
乗Ωcm以上の高い抵抗層を設けた請求項1記載の電子
写真部材用帯電防止包装材 - 【請求項3】 請求項2記載の抵抗調整剤が、周期律表
長期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケイ化物及びラ
ンタンのホウ化物からなる群から選ばれる粒子状物質で
ある請求項2記載の電子写真部材用帯電防止包装材。 - 【請求項4】 請求項3記載の抵抗調整剤が、ホウ化チ
タン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB2 )、十二ホ
ウ化ジルコニウム(ZrB12)、ホウ化ハフニウム(H
fB2 )、ホウ化バナジウム(VB2 )、ホウ化ニオブ
(NbVB)、二ホウ化ニオブ(NbB2 )、四ホウ化
三ニオブ(Nb3 B4 )、ホウ化タンタル(TaB)、
四ホウ化三タンタル(Ta3 B4 )、二ホウ化タンタル
(TaB2 )、一ホウ化二クロム(Cr2 B)、三ホウ
化五クロム(Cr5 B3 )、ホウ化クロム(CrB)、
四ホウ化三クロム(Cr3 B4 )、二ホウ化クロム(C
rB2 )、ホウ化二モリブデン(Mo2 B)、二ホウ化
三モリブデン(Mo3 B2 )、α−ホウ化モリブデン
(α−MoB)、β−ホウ化モリブデン(β−Mo
B)、二ホウ化モリブデン(MoB2 )、五ホウ化二モ
リブデン(Mo2 B5 )、一ホウ化二タングステン(W
2 B)、ホウ化タングステン(WB)、五ホウ化二タン
グステン(W2 B5 )、四ホウ化ランタン(LaB4 )
及び六ホウ化ランタン(LaB6 )からなる群から選ば
れる請求項3記載の電子写真部材用帯電防止包装材。 - 【請求項5】 請求項3記載の抵抗調整剤が、ケイ化二
チタン(Ti2 Si)、二ケイ化チタン(TiSi
2 )、ケイ化ジルコニウム(ZrSi)、二ケイ化ジル
コニウム(ZrSi2 )、ケイ化ハフニウム(HfS
i)、一ケイ化二バナジウム(V2 Si)、二ケイ化バ
ナジウム(VSi2 )、二ケイ化ニオブ(NbSi
2 )、二ケイ化タンタル(TaSi2 )、一ケイ化三ク
ロム(Cr3Si)、ケイ化クロム(CrSi)、二ケ
イ化二クロム(Cr2 Si2 )、二ケイ化一クロム(C
rSi2 )、三ケイ化二モリブデン(Mo2 Si3 )、
二ケイ化モリブデン(MoSi2 )、二ケイ化タングス
テン(WSi2 )、三ケイ化二タングステン(WSi
2 )及び三ケイ化二タングステン(W2 Si3 )からな
る群から選ばれる請求項3記載の電子写真部材用帯電防
止包装材。 - 【請求項6】 請求項2記載の抵抗調整剤が、電場をか
けると拡散の速くなる陽イオンを適量発生する粒子状物
質を含んでいる請求項2記載の電子写真部材用帯電防止
包装材。 - 【請求項7】 請求項2記載の抵抗調整剤が、電場をか
けると拡散の速くなる陰イオンを適量発生する粒子状物
質を含んでいる請求項2記載の電子写真部材用帯電防止
包装材。 - 【請求項8】 請求項2記載の抵抗調整剤が、βアルミ
ナのナトリウムイオンを他のイオン伝導に寄与する陽イ
オンに置換されたものである請求項2記載の電子写真部
材用帯電防止包装材。 - 【請求項9】 請求項7または8記載の抵抗調整剤にお
いて、置換されるイオンが、Li+(リチウムイオ
ン)、K+(カリウムイオン)、Cs+(セシウムイオ
ン)、Ag+(銀イオン)及びCa++(カルシウムイ
オン)からなる群から選ばれる請求項7または8記載の
電子写真部材用帯電防止包装材。 - 【請求項10】 請求項2記載の抵抗調整剤が、蛍石構
造をとるもの、ただし、ランタナイド系列、アクチナイ
ド系列の元素を含む蛍石構造を除く、であり、空格子点
を含み易い物質である請求項2記載の電子写真部材用帯
電防止包装材。 - 【請求項11】 請求項2記載の抵抗調整剤が、逆蛍石
構造をとるものであり、空格子点を含み易い物質である
請求項2記載の電子写真部材用帯電防止包装材。 - 【請求項12】 請求項10記載の抵抗調整剤である物
質が、CaF2 、SrF2 、BaF2 、CeO2 、Li
2 O及びNa2 Sであり、吸湿性、潮解性を有しないと
考えられるものである群から選ばれる請求項10記載の
電子写真部材用帯電防止包装材。 - 【請求項13】 請求項11記載の抵抗調整剤である物
質が、Cu2Seである請求項11記載の電子写真部材
用帯電防止包装材。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19460894A JPH0844243A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 電子写真部材用帯電防止包装材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19460894A JPH0844243A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 電子写真部材用帯電防止包装材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0844243A true JPH0844243A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16327376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19460894A Pending JPH0844243A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 電子写真部材用帯電防止包装材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0844243A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020157516A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
JP2020157514A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
JP2020157515A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
-
1994
- 1994-07-28 JP JP19460894A patent/JPH0844243A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020157516A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
JP2020157514A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
JP2020157515A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層体および包装袋 |
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