JPH0842868A - パネルヒータの製造方法 - Google Patents

パネルヒータの製造方法

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Publication number
JPH0842868A
JPH0842868A JP19716794A JP19716794A JPH0842868A JP H0842868 A JPH0842868 A JP H0842868A JP 19716794 A JP19716794 A JP 19716794A JP 19716794 A JP19716794 A JP 19716794A JP H0842868 A JPH0842868 A JP H0842868A
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JP
Japan
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heating element
frame body
curved
panel heater
face
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Application number
JP19716794A
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English (en)
Inventor
Masami Harada
優身 原田
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Dairin Shoji KK
Harada Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Dairin Shoji KK
Harada Sangyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄く軽量で遠赤外線放射効率が良く、温度暴
走を生じることがなく、表面全体で均一な遠赤外線を安
定して放射するとともに、所定温度に速やかに発熱する
ことができ、用途に応じて遠赤外線の放射方向を選択で
き、広範囲の用途に使用可能とし、見栄えが良く、しか
も充分な強度を有するとともにヒータとしての安全性が
高く容易にかつ安価に組み立てることができるパネルヒ
ータの製造方法を提供する。 【構成】 炭素繊維混抄紙からなり遠赤外線を放射する
湾曲面状発熱体39と対向する表面側にアルミシート反
射板36を設けた湾曲ハニカムコア37をロッド38を
介して配置し、面状発熱体39の前面周縁部にヒータ調
節部68を設けた湾曲前部枠体40を当接し、反射板3
6の裏面に湾曲後部枠体34を間隔を有して設け、固定
部材により前記前部枠体と前記後部枠体とを連結し前記
各部材を一体化するパネルヒータの製造方法を構成した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素繊維面状発熱体を
発熱源として使用したパネルヒータの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】暖房装置として石油、ガス燃焼器具及び
電熱器具等が広く用いられているが、特に、局部的な暖
房を行う暖房器具としては電熱によるパネルヒータが用
いられている。このような電熱によるパネルヒータにお
いては、近年遠赤外線を放射するパネルヒータが、被服
等の貫通力が大きく暖房効率が高いことで注目されてい
る。
【0003】遠赤外線を放射するパネルヒータの熱源と
しては主としてニクロム線等の電気抵抗値の高い金属発
熱体を用い表面にカーボンパウダー、セラミックス等を
設け、これを加熱することによって、カーボンやセラミ
ックスから遠赤外線を放射させることが行われている。
また、パネルヒータの熱源として、炭素繊維面状発熱体
を用いることも提案されているが、実用化のために多く
の解決すべき課題が存在し、普及するには至っていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のニクロム線
等の金属発熱体表面にカーボンやセラミックス等の設け
たパネルヒータにおいては、発熱源としてのニクロム
線、及び熱放射源としてのカーボンやセラミックスが嵩
ばり、かつ重いため、その使用範囲が限定されるほか、
遠赤外線は発熱源から遠赤外線放射源に熱を伝達させて
いるので伝熱効率が悪く、遠赤外線の放射効率が悪い欠
点がある。また、発熱源としてのニクロム線の配置等に
より発熱ムラが生じるほか、発熱源の熱が裏面にも伝達
されるため熱効率が悪く、これを防止するため断熱ボー
ト等を設けると更に重量が増加することとなる。
【0005】一方、炭素繊維面状発熱体をパネルヒータ
として用いる場合には、パネル全面に亘って均一に発熱
するとともに、所定温度に速やかに発熱する炭素繊維面
状発熱体が開発されておらず、しかも低温に温度調節す
ることが困難であり、局部的な熱暴走を生じることがあ
るため、その実用化はきわめて困難であった。更にこの
ような炭素繊維面状発熱体の上記欠点を解消するため、
面状発熱体に各種部材を積層し一体化してパネルヒータ
を形成する必要があるが、その適切な形成手段が開発さ
れていなかった。また、炭素繊維面状発熱体は薄く、軽
量で自由に変形する長所を有する一方、所定形状を維持
するためには補強部材及び枠体等を必要とするが、それ
等の部材を製品としての見栄えが良く、軽量でありなが
ら充分な強度を有し、ヒータとしての安全性が高く、容
易にかつ安価に組み立てることができパネルヒータの開
発が必要とされる。
【0006】したがって、本発明は、薄く軽量で遠赤外
線放射効率が良く、温度暴走を生じることがなく、表面
全体で均一な遠赤外線を安定して放射するとともに、所
定温度に速やかに発熱することができ、用途に応じて遠
赤外線の放射方向を選択でき、広範囲の用途に使用可能
とし、見栄えが良く、しかも充分な強度を有するととも
にヒータとしての安全性が高く容易にかつ安価に組み立
てることができるパネルヒータの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、炭素繊維混抄紙からなり遠赤外線を放射す
る湾曲面状発熱体と対向する表面側にアルミシート反射
板を設けた湾曲ハニカムコアをロッドを介して配置し、
前記面状発熱体の前面周縁部にヒータ調節部を設けた湾
曲前部枠体を当接し、前記反射板の裏面に湾曲後部枠体
を間隔を有して設け、固定部材により前記前部枠体と前
記後部枠体とを連結し前記各部材を一体化するパネルヒ
ータの製造方法を構成したものである。
【0008】
【作 用】本発明は、上記のように構成したので、炭
素繊維混抄紙から放射される遠赤外線は表面全体から均
一に放射され、その発熱開始時には、炭素繊維混抄紙の
裏面に位置するアルミシートからなる反射板に反射され
た面状発熱体自身の放射熱によって加熱され、速やかに
所定の温度に立ち上がる。このような機能を有する炭素
繊維面状発熱体は、薄く軽量に形成され、反射体はアル
ミシート製であり、裏面の発熱体はハニカムコアからな
るので、全体が薄く軽量となっている。また、その製造
に際しては、後部枠体上に反射板、ハニカムコア、ロッ
ド、面状発熱体を順に載置し、その上から前部枠体を覆
せ、両枠体を連結する固定部材により両者を固定するこ
とにより全部材は一体化してパネルヒータが形成され
る。更に、面状発熱体の遠赤外線放射面が曲面をなして
いるので、パネルヒータの用途に合わせて遠赤外線の放
射方向を内方に集中させ、あるいは外方に発散させる等
任意の曲面を選択する。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本考案が適用される炭素繊維面状発熱体は、その断面を
図9に示すように、コウゾ、ミツマタ、マニラ麻等から
なる和紙用靭皮繊維及び/又はパルプ繊維21と、炭素
繊維22とを混合し抄紙して形成されている。炭素繊維
としては、フィラメント径6.8μ、比抵抗20μΩm
程度のPAN系炭素繊維を約5〜15%程混合したもの
が用いられる。
【0010】このような靭皮繊維を混合して抄出する際
には、例えばトロロアオイの根から抽出した粘液を混合
する。トロロアオイの根の粘液は、和紙の「ネリ」とし
て使用されているものであるが、特に炭素繊維と混抄す
る際には、炭素繊維の分散を良好とし、また、抄紙後に
乾燥すると、粘性が消える特性は面状発熱体として好特
性であり、かつこの粘液は炭素繊維が相互に重なり合う
部分に接着剤のように付着し、炭素繊維の接触抵抗を安
定化し、面状発熱体の温度暴走を防止し、通電電流に応
じた一定の温度維持特性を発揮させる。その他、炭素繊
維と靭皮繊維とを結合する粘剤、例えばポリアクリルア
ミド、ポリエチレンオキサイド、CMC等の合成粘剤を
用いてもよい。
【0011】上記のような組成をなす炭素繊維面状発熱
体素材2は、バッチ方式でも、あるいは長網を用いた連
続抄紙法でも製造することができ、連続長に製造された
場合においても、本素材からなる炭素繊維面状発熱体の
厚さは0.3mm程度であり、しかも炭素繊維は塊りで
なく、数ミクロンの単繊維に分離分散しているので、通
常の刃物で容易に所定長に裁断し、例えば800×60
0mmの矩形等、所望の形状、寸法の通電発熱体を形成
することができる。
【0012】上記のようにして形成された面状発熱体に
対して、例えば図10に示す矩形の炭素繊維面状発熱体
1の相対向する長辺側の側縁3,4に沿って後に詳述す
る手段によって電極5,6を設け、電極に設けた端子か
ら各々リード線7を導出している。このようにして形成
される面状発熱体は、例えば両電極間に100Vの交流
電圧を印加した時、その面上に直接触れても人体に重大
な危険を及ぼすことはないが、実際上の電気製品とする
には、防水、防湿のため、また安全性の見地から、ある
いは発熱体の損傷防止の点から、発熱体の部分及び電極
を含め、図11に示すように、例えば、芳香族ポリアミ
ド繊維にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、テトラフルオ
ロエチレン樹脂を含浸させたFRPシート8でラミネー
トする。このプラスチックラミネートは、本素材を外気
から密封する状態で施すのが、炭素繊維及び紙質繊維を
酸化劣化から保護するのに好適である。このようなラミ
ネートの表面を、更に図12に示すような植毛布9でカ
バーしても良い。なお、この植毛布の代わりに、プラス
チックシート8の表面に直接植毛加工することもでき
る。
【0013】上記図9に示すように、靭皮繊維と炭素繊
維をねり等の粘着剤と共に混合し抄出した炭素繊維面状
発熱体素材2に対し、図10に示すように電極5を形成
するに際しては、図13の電極形成後の状態に示すよう
に、炭素繊維面状発熱体2の側縁3に近接して銀ペース
トを載せ、これを加熱溶触することにより、発熱体素材
2中に含浸した電極基部10を形成する。この電極基部
10は炭素繊維にも充分含浸されるので、発熱体と電極
間の通電特性は極めて良好である。この時、発熱体素材
2側縁近傍には含浸されなかった電極基部10の表面が
露出している。
【0014】この電極基部10の露出表面に対し、厚さ
30〜50μ程度の銅箔11の帯を載置する。この銅箔
11の表面12に対しては、予めメッキ等による厚さ1
〜2μ程度の金の表面被覆層13を形成している。銅箔
に対して金メッキを施すに際しては、銅箔の表面に厚さ
0.5μ程度のニッケルメッキ層を設け、これに対して
金メッキを施すと、接触抵抗が減少し、端子として好特
性を示す。また、銅箔の表面にパラジウムをメッキ後、
金メッキを施してもよい。
【0015】発熱体素材2上に、その表面に金の表面被
覆を施した銅箔を積層後、図14に示すように、炭素繊
維面状発熱体素材2の裏面に適宜の台14を当て、銅箔
11の金の表面被覆13側の表面からミシン針15を当
て、直線またはジグザグ等により、上記積層した端子付
き面状発熱体の積層端子部分をミシン針15で挿通させ
る。
【0016】ミシン針15の挿通長さは、銅箔を貫通
し、銀を含浸している電極基層10に充分突入しうる長
さにすることが望ましいが、炭素繊維面状発熱体素材2
の裏面まで貫通させてもよい。また、ミシン針15によ
る挿通孔の模様は、直線またはジグザグのほか任意の模
様でもよい。
【0017】上記のようにしてミシン針15による穿孔
17を施してなる面状発熱体の電極18は、図15に一
部拡大して示すように、銅箔11の穿孔17外周に、電
極基層10に突入する結合部19が形成される。それに
より、銅箔11は従来のような接着剤等を用いることな
く、容易にかつ強固に電極基層10に固定することがで
きる。なお、炭素繊維面状発熱体素材2を1対のニード
ルローラ間に通過させ、ミシン針15により炭素繊維面
状発熱体素材2の表裏両面からミシン針による穿孔を施
してもよい。
【0018】電極18を設けた後、図16に示すように
電極18の端部に端子20をリベット止め等の適宜の手
段により固定し、この端子20からリード線7を引き出
し、両端子からのリード線をプラグに接続して電流の供
給を可能としている。その後、前記したように、電極部
分を含めて図11に示すようにプラスチックフィルム8
で上下面をラミネート被覆する。
【0019】上記実施例において、銀素材からなる電極
基層に銅箔を固定例を示したが、銅箔以外にアルミニウ
ム箔でも良く、その際にアルミニウム箔表面に金のメッ
キ層を形成する時は、予めニッケルメッキを施すことが
好ましい。
【0020】また、銅箔あるいはアルミニウム箔等の金
属箔の表面に金の表面被覆層を施す際には、上記実施例
におけるメッキのほか、蒸着等、各種の手段を採用する
ことができる。
【0021】また、上記実施例において、ニードルロー
ラのニードルにより穿孔を施した例を示したが、そのほ
か、ミシン掛けによる穿孔手段等、各種穿孔手段を採用
できる。
【0022】更に、上記実施例においては、ニードルロ
ーラを両側に当て、両側から穿孔した例を示したが、必
ずしも両側から穿孔する必要はなく、例えば面状発熱体
素材の裏面、即ち電極を固着する面と反対側の面は平面
状ローラを当て、金属箔を載せた側からのみニードルロ
ーラを当てる等の穿孔を施しても良い。
【0023】次いで、図17に示すような、リベット3
0の頭部14にナイロン66等の合成樹脂製キャップ2
8を被せ、頭部27の近傍の軸部25の一部に軸方向に
沿って多数のローレット溝26を設けたリベット30
を、図18に示すように、ナイロン等の合成樹脂製ワッ
シャ33を組込み、リード線7を備えた端子31を貫通
させた状態で、その先端32を上記のようにして形成し
た電極板の端部に当て、先端32を押し込み、発熱体素
材2の裏面のプラスチックフィルム8側に配置したかし
め受け具中に強く押し込むと、図18に示すように先端
32はかしめられる。
【0024】この時、頭部27に被せた合成樹脂製キャ
ップ28は、かしめ時の強い圧力により塑性変形し、か
つ表面のプラスチックシート8に強く喰い込む。同時に
頭部27の周囲も端子25も含めて合成樹脂製キャップ
によって強い力でシールされる。また、この時、リベッ
ト30の軸部25の外周に形成した多数の溝26は、炭
素繊維混抄紙からなる発熱体素材2を貫通する時、その
周囲において炭素繊維と広い面積で接触し、同様に貫通
した電極板の電極基部10及び銅箔11ともその周囲に
おいて広い面接で接触することとなり、端子31からの
電流を電極及び発熱体に確実に流すことができる。
【0025】上記のようにして形成された所要の電極を
備えてなる面状発熱体を、パネルヒータとして用いる際
には、図1〜図6に示すように、各種部材と共に重ね合
わせる。即ち、パネルヒータの背面部から後部枠体3
4、裏面板35、表面にアルミシート製反射板36を設
けたハニカムコア37、ロッド38、前記面状発熱体3
9、前部枠体40を順に重ね合わせ、固定部材としての
ねじ41により前部枠体40と後部枠体34とを連結す
ることにより各部材を一体化しており、これらの部材は
面状発熱体が遠赤外線放射方向に凹面をなしているのに
対応し全て同様の曲面をなし、更に後部枠体34の背面
に脚を固定して立設可能なパネルヒータを形成してい
る。
【0026】前記後部枠体34は、裏面板35と空間4
3を有するように配置され、前面に向けて凹状に形成さ
れた背面板44と、パネルヒータの側面を形成する側枠
部45と、両側部において後方に折曲した折曲部46と
からなり、側枠部45にはねじ41を挿通する孔47を
備えている。背面板44の中間部には平面状取付部に4
8を設けており、この平面状取付部48には、正方形の
四隅に対応する位置にねじ孔58を形成しており、取付
部59、延設部60、支持部61からなる支持台62の
前記取付部59に形成した前記ねじ孔58と対応する位
置に設けたねじ孔63にねじ64を螺合し、取付部59
を背面板44の平面状取付部48に螺着することによっ
て支持台62をパネルヒータ42に固定している。ねじ
孔58、63は正方形の四隅に対応する位置に設けてい
るので、図6に示すようにパネルヒータ42を横長に支
持するほか、図7に示すように支持台62を90度回転
してねじ64で固定し、パネルヒータ42を横長に支持
して使用することもできる。支持台62の支持部61の
底面にはゴム板等の弾性板65を接着し、パネルヒータ
使用中の移動を防止している。なお、この平面状取付部
48には支持台62を固定することなく、例えばマグネ
ットプレートを固定し、あるいは両面接着テープ、吸盤
等の固定部材を設けても良い。
【0027】後部枠体34の前面側には裏面板35、反
射板36を表面に設けたハニカムコア37、図中3本の
ロッド38、及び面状発熱体39を積層し、面状発熱体
39の表面の周縁に前部枠体40の表面枠部52が当接
するよう、面状発熱体39の表面側に前部枠体40を積
層する。表面枠部52は前記後部枠体34の背面板44
と同一曲面形状に、前面に向けて凹状に湾曲しているの
で、後部枠体34と前部枠体40間で裏面板35、反射
板36を設けたハニカムコア37及び面状発熱体39を
押圧挾持することにより、それらの部材の弾性によって
前記曲面と同一形状に湾曲され、それにより面状発熱体
39は前方に向けて凹状に湾曲される。後部枠体34の
側枠部45と前部枠体40の側枠部53とは、図2に示
すように重合し、この時、後部枠体34の側枠部45に
形成したねじ孔47と前部枠体40の側枠部53に形成
した孔54とは一致し、この孔54側からねじ孔47に
ねじ41を螺合することにより両枠体は連結するととも
に、パネルヒータを構成する各部材は一体化し、パネル
ヒータが形成される。
【0028】前部枠体40の両側も後部枠体34の両側
と同様に後方に折り曲げられた折曲部67を形成してお
り、両折曲部46、67は重合し固定される。前部枠体
40の折曲部67には、電源スイッチ及び温度調節器等
を備えたコントローラ68が嵌め込まれており、面状発
熱体39から前記のようにして導出されたリード線はこ
のコートローラ68を通り、導線69によって後部枠体
34の背面から外部に導出されている。
【0029】上記のようにして構成されたパネルヒータ
の使用に際しては、支持台62を固定することなく、背
面板44の裏面にマグネットプレートを固着し、例えば
事務机等スティール机における足元内側面や裏内側面、
あるいは引き出し下面等に対して、マグネットプレート
の吸着力を利用して吸着固定して使用することもでき
る。また、支持台62を設けて室内の所要位置に立設配
置して使用することもできる。また、この支持台62は
パネルヒータに対して90度方向を変えて取付けること
により、パネルヒータを横長とし、左右方向から前方中
心に向けて遠赤外線を集めるように使用し、あるいは縦
横として上下方向から前方中心に向けて遠赤外線を集め
るように使用することもできる。また、面状発熱体を前
方に向けて凸状に形成する際には、左右方向に遠赤外線
を放散させ、あるいは上下方向に放散させるように使用
することもできる。
【0030】このパネルヒータに用いている面状発熱体
は、紙質材料から形成されれているので、ポリエステル
やエポキシ樹脂をガラス繊維にて強化したFRPに積層
することモ可能であり、その紙質材料からなる面状発熱
体は、任意の大きさ及び形状に切断しても発熱可能であ
るので、超横長、矩形等、あるいは任意の3次元形状に
形成することができ、きわめて広範囲の局所暖房あるい
は各種物体の加熱用に使用することができる。
【0031】また、炭素繊維混抄紙からなる面状発熱体
は、ヒータ面に直接触れた際は、熱く感じるものの、ヒ
ータ面に触れた部分の熱は、直ちに肌に吸収されて低温
となり、その低温部分を高温化しようとする作用は、ヒ
ータ側に存在しないので、ヒータ面に触り続けても火傷
することがなくきわめて安全である。
【0032】特に、本発明によるパネルヒータの使用に
際して、面状発熱体に通電すると、面状発熱体はそれ自
身の発熱性により除々に高温化するが、その際面状発熱
体の両面から除々に遠赤外線が放射されることとなる
が、裏面側に放射した遠赤外線は、アルミシート反射板
に発射されて面状発熱体自身を加熱することとなり、ハ
ニカムコアの断熱性と相まって面状発熱体は所定の温度
に急速に上昇する。その結果、面状発熱体に通電してか
ら所定温度の使用状態となる立ち上がり時間が短くな
る。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成し作用する
ので、薄くかつ軽量であり、反射体及びハニカムコアの
断熱作用及びハニカムコアと後部枠体の背面板間の空間
の断熱作用によって面状発熱体表面からの遠赤外線の放
射効率が良く、、特に面状発熱体に通電後所定温度に達
するまでの時間を短時間にすることができる、しかもパ
ネルヒータ背面部の温度上昇を防止でき、安全性をより
高めることができる。また、面状発熱体として炭素繊維
混抄紙を用いているので、任意の大きさ及び形状に形成
することができ、広範囲の局所暖房に使用することがで
きる。
【0034】特に、面状発熱体の遠赤外線放射面を曲面
に形成しているので、所定位置への集熱あるいは所定方
向への遠赤外線の放散を自由に、かつきわめて容易に行
うことができ、パネルヒータの用途を更に広範囲なもの
とすることができる。
【0035】また、前部枠体と後部枠体とを固定部材で
連結するのみでパネルヒータを構成する各種部材が一体
化され、その製作は極めて容易である。更に、固定部材
を両枠体の側面部に設けたものにおいては、前面から固
定部材が見えず、パネルヒータとして美観が向上しす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す分解斜視図である。
【図2】組立状態の一部断面図である。
【図3】同正面図である。
【図4】同側面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】同背面図である。
【図7】本発明の他の実施例の背面図である。
【図8】本発明に用いる面状発熱体に電極及び端子を設
けた状態を示す一部拡大平面図である。
【図9】本発明に用いる面状発熱体の発熱体素材の拡大
断面図である。
【図10】同面状発熱体の全体を示す平面図である。
【図11】同断面図である。
【図12】同面状発熱体に植毛布を設けた例を示す断面
図である。
【図13】同面状発熱体の素材上に電極を形成する部材
を載置した状態を示す断面図である。
【図14】図10に示す部材に穿孔する状態を示す断面
図である。
【図15】同穿孔後の状態を示す断面図である。
【図16】同発熱体の電極に端子を設ける前の状態を示
す断面図である。
【図17】端子固定に用いるリベットの斜視図である。
【図18】面状発熱体に端子をリベットで取付けた状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 面状発熱体 2 発熱体素材 3 側縁 4 側縁 5 電極 6 電極 7 リード線 8 プラスチックシート 9 植毛布 10 電極基部 11 銅箔 20 端子 21 和紙用靱皮繊維 22 炭素繊維 30 リベット 34 後部枠体 35 裏面板 36 反射板 37 ハニカムコア 38 ロッド 39 面状発熱体 40 前部枠体 41 ねじ 43 空間 44 背面板 45 側枠部 46 折曲部 47 孔 52 表面枠部 53 側枠部 67 折曲部 68 コントローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維混抄紙からなり遠赤外線を放射
    する湾曲面状発熱体と対向する表面側にアルミシート反
    射板を設けた湾曲ハニカムコアをロッドを介して配置
    し、前記面状発熱体の前面周縁部にヒータ調節部を設け
    た湾曲前部枠体を当接し、前記反射板の裏面に湾曲後部
    枠体を間隔を有して設け、固定部材により前記前部枠体
    と前記後部枠体とを連結し前記各部材を一体化すること
    を特徴とするパネルヒータの製造方法。
  2. 【請求項2】 固定部材を前部枠体と後部枠体における
    側面部分に配置してなる請求項1記載のパネルヒータの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 面状発熱体の遠赤外線放射面が凹面をな
    す請求項1又は請求項2記載のパネルヒータの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 面状発熱体の遠赤外線放射面が凸面をな
    す請求項1又は請求項2記載のパネルヒータの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ヒータ支持部材が脚である請求項1、請
    求項2又は請求項3記載のパネルヒータの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102980236A (zh) * 2012-11-14 2013-03-20 曼苏乐(上海)新能源科技有限公司 基于微电脑控制的双管碳纤维远红外光波电暖器装置
CN107300204A (zh) * 2016-04-14 2017-10-27 浙江佳星电器有限公司 对流器及其应用
CN108036392A (zh) * 2018-01-17 2018-05-15 闫康宁 取暖器及电脑桌

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