JPH0839328A - スローアウェイチップおよびスローアウェイ式切削工具 - Google Patents
スローアウェイチップおよびスローアウェイ式切削工具Info
- Publication number
- JPH0839328A JPH0839328A JP17929094A JP17929094A JPH0839328A JP H0839328 A JPH0839328 A JP H0839328A JP 17929094 A JP17929094 A JP 17929094A JP 17929094 A JP17929094 A JP 17929094A JP H0839328 A JPH0839328 A JP H0839328A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tip
- mounting
- throw
- away
- chip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C2200/00—Details of milling cutting inserts
- B23C2200/36—Other features of the milling insert not covered by B23C2200/04 - B23C2200/32
- B23C2200/367—Mounted tangentially, i.e. where the rake face is not the face with largest area
Landscapes
- Milling Processes (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 工具本体21に形成されたチップ取付座22
にスローアウェイチップ11が着脱自在に装着されてい
る。スローアウェイチップ11は、略正六面体をなすチ
ップ本体12の互いに隣合う側面13A〜13F同士の
すべての交差稜線部に切刃14A〜14Lが形成されて
なるとともに、チップ取付座22は、チップ本体12の
側面13のうちの任意の一側面をすくい面とし、このす
くい面とされる側面に隣合う側面13のうちの任意の一
側面を逃げ面として、スローアウェイチップ11を装着
可能とされている。 【効果】 一つのチップ11に12の切刃14を形成す
ることにより、切刃の使用可能回数を従来に比べて大幅
に増加させることができ、またこのようなチップ11の
切刃14をすべて切削に供することが可能となるから、
チップ11の利用効率の向上を図ってチップ材料の有効
利用を促すことが可能となる。
にスローアウェイチップ11が着脱自在に装着されてい
る。スローアウェイチップ11は、略正六面体をなすチ
ップ本体12の互いに隣合う側面13A〜13F同士の
すべての交差稜線部に切刃14A〜14Lが形成されて
なるとともに、チップ取付座22は、チップ本体12の
側面13のうちの任意の一側面をすくい面とし、このす
くい面とされる側面に隣合う側面13のうちの任意の一
側面を逃げ面として、スローアウェイチップ11を装着
可能とされている。 【効果】 一つのチップ11に12の切刃14を形成す
ることにより、切刃の使用可能回数を従来に比べて大幅
に増加させることができ、またこのようなチップ11の
切刃14をすべて切削に供することが可能となるから、
チップ11の利用効率の向上を図ってチップ材料の有効
利用を促すことが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スローアウェイ式切削
工具に着脱自在に装着されてその切刃をなすスローアウ
ェイチップ(以下、単にチップと称する。)、および該
チップが装着されたスローアウェイ式切削工具(以下、
単に切削工具と称する。)に関するものである。
工具に着脱自在に装着されてその切刃をなすスローアウ
ェイチップ(以下、単にチップと称する。)、および該
チップが装着されたスローアウェイ式切削工具(以下、
単に切削工具と称する。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11および図12は、従来のこの種の
切削工具の一例を示すものである。これらの図に示す切
削工具では、軸線O回りに回転される円板状の工具本体
1の外周面に、周回り方向に該工具本体1の一方の側面
1A側と他方の側面1B側とに交互にチップポケット2
…およびチップ取付座3…が形成されており、これらの
チップ取付座3…のそれぞれにチップ4が取付ネジ5に
より着脱自在に装着されている。これらのチップ4…
は、いずれも同形状同大の正方形平板状をなすチップ本
体を備えたものであって、正方形状をなす一対の上下面
4A,4Bの中央にはチップ4をその厚さ方向に貫通す
る取付穴6が形成されていて、上記取付ネジ5はこの取
付穴6に挿通されるとともに、これら上下面4A,4B
の周囲に配置される4つの側面4C…において、互いに
隣合う側面4C,4C同士の4つの交差稜線部には、そ
れぞれ切刃7が形成されている。
切削工具の一例を示すものである。これらの図に示す切
削工具では、軸線O回りに回転される円板状の工具本体
1の外周面に、周回り方向に該工具本体1の一方の側面
1A側と他方の側面1B側とに交互にチップポケット2
…およびチップ取付座3…が形成されており、これらの
チップ取付座3…のそれぞれにチップ4が取付ネジ5に
より着脱自在に装着されている。これらのチップ4…
は、いずれも同形状同大の正方形平板状をなすチップ本
体を備えたものであって、正方形状をなす一対の上下面
4A,4Bの中央にはチップ4をその厚さ方向に貫通す
る取付穴6が形成されていて、上記取付ネジ5はこの取
付穴6に挿通されるとともに、これら上下面4A,4B
の周囲に配置される4つの側面4C…において、互いに
隣合う側面4C,4C同士の4つの交差稜線部には、そ
れぞれ切刃7が形成されている。
【0003】一方、このようなチップ4が装着される上
記チップ取付座3は、チップ4の上下面4A,4Bと略
同形状同大で工具外周側を向く底面3Aと、この底面3
Aに直交して工具回転方向(図12において矢線方向)
を向く壁面3Bと、これら底面3Aおよび壁面3Bに直
交して工具本体1の厚さ方向内側を向く壁面3Cとから
画成され、チップポケット2の工具回転方向後方に連な
る凹所として形成されている。ここで、上記底面3A
は、工具外周側を向くとともに、上記一方の側面1A側
に配置されるチップ取付座3…にあっては該一方の側面
1A側を、他方の側面1B側に配置されるチップ取付座
3…にあっては該他方の側面1B側をそれぞれ向くよう
に、互いに等しい角度で軸線Oに対し傾斜して形成され
ている。また、この底面3Aの中央には上記取付ネジ5
が螺着される取付ネジ穴8が形成されている。
記チップ取付座3は、チップ4の上下面4A,4Bと略
同形状同大で工具外周側を向く底面3Aと、この底面3
Aに直交して工具回転方向(図12において矢線方向)
を向く壁面3Bと、これら底面3Aおよび壁面3Bに直
交して工具本体1の厚さ方向内側を向く壁面3Cとから
画成され、チップポケット2の工具回転方向後方に連な
る凹所として形成されている。ここで、上記底面3A
は、工具外周側を向くとともに、上記一方の側面1A側
に配置されるチップ取付座3…にあっては該一方の側面
1A側を、他方の側面1B側に配置されるチップ取付座
3…にあっては該他方の側面1B側をそれぞれ向くよう
に、互いに等しい角度で軸線Oに対し傾斜して形成され
ている。また、この底面3Aの中央には上記取付ネジ5
が螺着される取付ネジ穴8が形成されている。
【0004】そして、上記チップ4は、上下面4A,4
Bの一方をチップ取付座3の底面3Aに密着させるとと
もに、互いに隣合う側面4C,4Cの一方を壁面3B
に、他方を壁面3Cに当接させてチップ取付座3に装着
され、取付穴6に挿通した取付ネジ5を取付ネジ穴8に
螺着して締め込むことにより、工具本体1に固定され
る。しかして、この状態で上記チップ4では、チップ取
付座3の壁面3B,3Cに当接しない側面4C,4Cが
それぞれすくい面および逃げ面とされ、これらの側面4
C,4Cの交差稜線部に形成された切刃7が工具外周側
かつ工具回転方向側に位置して切削に供される。
Bの一方をチップ取付座3の底面3Aに密着させるとと
もに、互いに隣合う側面4C,4Cの一方を壁面3B
に、他方を壁面3Cに当接させてチップ取付座3に装着
され、取付穴6に挿通した取付ネジ5を取付ネジ穴8に
螺着して締め込むことにより、工具本体1に固定され
る。しかして、この状態で上記チップ4では、チップ取
付座3の壁面3B,3Cに当接しない側面4C,4Cが
それぞれすくい面および逃げ面とされ、これらの側面4
C,4Cの交差稜線部に形成された切刃7が工具外周側
かつ工具回転方向側に位置して切削に供される。
【0005】このような切削工具においては、チップ取
付座3の底面3Aが上述のように傾斜して形成されるこ
とから、このチップ取付座3に装着されるチップ4の切
刃7の軸線O回りの回転軌跡も、図11に示すように一
方の側面1A側と他方の側面1B側とで工具外周側に向
かうに従い両側面1A,1B側に向けて軸線O方向に離
間するように配置され、すなわち該軸線Oを含む断面に
おいて工具外周側に開口するV字型に配置されることと
なる。そして、このような切削工具は、その切刃7の形
状によって、例えば図11に示すカムシャフトのような
被削材Wの面取り部Cの切削に用いられる。
付座3の底面3Aが上述のように傾斜して形成されるこ
とから、このチップ取付座3に装着されるチップ4の切
刃7の軸線O回りの回転軌跡も、図11に示すように一
方の側面1A側と他方の側面1B側とで工具外周側に向
かうに従い両側面1A,1B側に向けて軸線O方向に離
間するように配置され、すなわち該軸線Oを含む断面に
おいて工具外周側に開口するV字型に配置されることと
なる。そして、このような切削工具は、その切刃7の形
状によって、例えば図11に示すカムシャフトのような
被削材Wの面取り部Cの切削に用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなチップ4および該チップ4を装着した切削工具にお
いては、一つのチップ4において合計4つの切刃7…し
か形成されておらず、従って切刃7が摩耗する度にチッ
プ4を回転させて切刃7を順次使用していったとして
も、一つのチップ4で4回の使い回しが限度であり、こ
のためチップ材料の有効利用という観点からは十分な利
用が図られていないという問題があった。特に、近年こ
のようなチップ4においては材質として超硬合金等の比
較的高価な材料が用いられることが多く、経済性の面か
らもチップの使用可能回数の増加、利用性の向上が要求
されている。また、上記チップ4においては、方形平板
状のチップ4の側面4C,4C同士の交差稜線部に切刃
7が形成されているため、その切刃長は自ずと制限され
ざるを得ず、このため図11に示したようなワークWの
面取り部Cの切削を行なう場合でも、その切削幅等が制
約されたりするという問題があった。
うなチップ4および該チップ4を装着した切削工具にお
いては、一つのチップ4において合計4つの切刃7…し
か形成されておらず、従って切刃7が摩耗する度にチッ
プ4を回転させて切刃7を順次使用していったとして
も、一つのチップ4で4回の使い回しが限度であり、こ
のためチップ材料の有効利用という観点からは十分な利
用が図られていないという問題があった。特に、近年こ
のようなチップ4においては材質として超硬合金等の比
較的高価な材料が用いられることが多く、経済性の面か
らもチップの使用可能回数の増加、利用性の向上が要求
されている。また、上記チップ4においては、方形平板
状のチップ4の側面4C,4C同士の交差稜線部に切刃
7が形成されているため、その切刃長は自ずと制限され
ざるを得ず、このため図11に示したようなワークWの
面取り部Cの切削を行なう場合でも、その切削幅等が制
約されたりするという問題があった。
【0007】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、比較的長い切刃長を確保できるとともに
使用可能回数を大幅に増加させることが可能なチップ
と、このようなチップを装着して高い利用性を発揮せし
め得る切削工具とを提供することを目的としている。
ものであって、比較的長い切刃長を確保できるとともに
使用可能回数を大幅に増加させることが可能なチップ
と、このようなチップを装着して高い利用性を発揮せし
め得る切削工具とを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決してかか
る目的を達するために、本発明の請求項1記載のチップ
は、略正六面体状をなすチップ本体の互いに隣合う側面
同士のすべての交差稜線部に切刃を形成したことを特徴
とする。また、本発明の請求項3に記載の切削工具は、
上記請求項1記載のチップを用いて、そのチップ取付座
を、上記チップ本体の側面のうちの任意の一側面をすく
い面とし、このすくい面とされる側面に隣合う側面のう
ちの任意の一側面を逃げ面として、上記チップを装着可
能としたことを特徴とする。
る目的を達するために、本発明の請求項1記載のチップ
は、略正六面体状をなすチップ本体の互いに隣合う側面
同士のすべての交差稜線部に切刃を形成したことを特徴
とする。また、本発明の請求項3に記載の切削工具は、
上記請求項1記載のチップを用いて、そのチップ取付座
を、上記チップ本体の側面のうちの任意の一側面をすく
い面とし、このすくい面とされる側面に隣合う側面のう
ちの任意の一側面を逃げ面として、上記チップを装着可
能としたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成のチップにおいては、略正六面体のチ
ップ本体のすべての側面同士の交差稜線部に切刃が形成
されており、すなわち一つのチップで合計12の切刃が
形成されているため、従来の4つの切刃しか形成されて
いないチップに比べて使用可能回数を3倍に大幅増加す
ることができる。しかも、各切刃の長さはすべて各側面
が呈する正方形の1辺の長さと等しくなるため、この正
方形の大きさが上記従来のチップの上下面がなす正方形
の大きさと同じならば、切削に供される切刃の切刃長を
延長することができる。また、上記構成の切削工具にお
いては、このような正六面体状のチップの互いに隣合う
任意の一対の側面の一方をすくい面とし、他方を逃げ面
として、これらの側面同士の交差稜線部に形成された切
刃を切削に供することができるから、該チップに形成さ
れたすべての切刃を満遍無く使用することが可能とな
る。
ップ本体のすべての側面同士の交差稜線部に切刃が形成
されており、すなわち一つのチップで合計12の切刃が
形成されているため、従来の4つの切刃しか形成されて
いないチップに比べて使用可能回数を3倍に大幅増加す
ることができる。しかも、各切刃の長さはすべて各側面
が呈する正方形の1辺の長さと等しくなるため、この正
方形の大きさが上記従来のチップの上下面がなす正方形
の大きさと同じならば、切削に供される切刃の切刃長を
延長することができる。また、上記構成の切削工具にお
いては、このような正六面体状のチップの互いに隣合う
任意の一対の側面の一方をすくい面とし、他方を逃げ面
として、これらの側面同士の交差稜線部に形成された切
刃を切削に供することができるから、該チップに形成さ
れたすべての切刃を満遍無く使用することが可能とな
る。
【0010】
【実施例】図1は、本発明のチップの一実施例を示すも
のであって、この実施例のチップ11は超硬合金等の硬
質材料から形成された正六面体状のチップ本体12を備
えており、従ってこのチップ本体12の6つの側面13
A〜13Fはすべて同大の正方形状を呈している。そし
て、これらの側面13A〜13Fにおいて、互いに隣合
う側面13,13同士のすべての交差稜線部には、切刃
14が形成されている。すなわち、上記チップ本体12
の互いに対向する一対の側面13A,13Bのうち一方
の側面13Aと、その周囲に配置される4つの側面13
C〜13Fとの交差稜線部にはそれぞれ切刃14A〜1
4Dが形成され、また他方の側面13Bと上記4つの側
面13C〜13Fとの交差稜線部にはそれぞれ切刃14
E〜14Hが形成され、さらに側面13C〜13Fにお
いて互いに隣合う側面13,13同士の交差稜線部に
は、それぞれ切刃14I〜14Lが形成されており、従
って本実施例では一つのチップ11に合計12の切刃1
4A〜14Lが形成されているのである。
のであって、この実施例のチップ11は超硬合金等の硬
質材料から形成された正六面体状のチップ本体12を備
えており、従ってこのチップ本体12の6つの側面13
A〜13Fはすべて同大の正方形状を呈している。そし
て、これらの側面13A〜13Fにおいて、互いに隣合
う側面13,13同士のすべての交差稜線部には、切刃
14が形成されている。すなわち、上記チップ本体12
の互いに対向する一対の側面13A,13Bのうち一方
の側面13Aと、その周囲に配置される4つの側面13
C〜13Fとの交差稜線部にはそれぞれ切刃14A〜1
4Dが形成され、また他方の側面13Bと上記4つの側
面13C〜13Fとの交差稜線部にはそれぞれ切刃14
E〜14Hが形成され、さらに側面13C〜13Fにお
いて互いに隣合う側面13,13同士の交差稜線部に
は、それぞれ切刃14I〜14Lが形成されており、従
って本実施例では一つのチップ11に合計12の切刃1
4A〜14Lが形成されているのである。
【0011】なお、本実施例のチップ11では、そのチ
ップ本体12に、上記一対の側面13A,13Bのうち
の一方の側面13Aの中央から反対側の他方の側面13
Bの中央に向けて貫通する取付穴15が形成されてお
り、従ってこの取付穴15は、上記側面13A,13B
に対しては垂直な方向に、他の側面13C〜13Fに対
しては平行な方向に貫通するように形成されることとな
る。また、この取付穴15は、その貫通方向に直交する
断面、すなわち側面13A,13Bに平行な断面におい
て円形を呈し、かつ上記側面13Aから側面13B側に
向かって漸次縮径した後、中央部分で一定径の円筒面状
をなし、さらに側面13B側に向けて漸次拡径して側面
13Bに達するように形成されている。そして、この取
付穴15は、側面13A,13Bに平行でかつ両側面1
3A,13Bから等距離にある仮想平面に対して対称と
なるように、すなわち上記貫通方向について側面13A
側からも側面13B側からも同一形状となるよう、対称
的に形成されている。
ップ本体12に、上記一対の側面13A,13Bのうち
の一方の側面13Aの中央から反対側の他方の側面13
Bの中央に向けて貫通する取付穴15が形成されてお
り、従ってこの取付穴15は、上記側面13A,13B
に対しては垂直な方向に、他の側面13C〜13Fに対
しては平行な方向に貫通するように形成されることとな
る。また、この取付穴15は、その貫通方向に直交する
断面、すなわち側面13A,13Bに平行な断面におい
て円形を呈し、かつ上記側面13Aから側面13B側に
向かって漸次縮径した後、中央部分で一定径の円筒面状
をなし、さらに側面13B側に向けて漸次拡径して側面
13Bに達するように形成されている。そして、この取
付穴15は、側面13A,13Bに平行でかつ両側面1
3A,13Bから等距離にある仮想平面に対して対称と
なるように、すなわち上記貫通方向について側面13A
側からも側面13B側からも同一形状となるよう、対称
的に形成されている。
【0012】図2および図3は、このような構成のチッ
プ11を装着した本発明の切削工具の一実施例を示すも
のであり、この切削工具は、軸線O回りに回転される円
盤状の工具本体21の先端外周部に多数のチップ取付座
22…が形成されてなるスローアウェイ式の正面フライ
スにおいて、これらのチップ取付座22…に上記チップ
11を着脱自在に装着して本発明を適用したものであ
る。ここで、本実施例の切削工具では、上記チップ取付
座22が、工具回転方向側を向く底面22Aと、この底
面22Aに直交して工具外周側かつ先端側を向く壁面2
2Bおよび工具内周側かつ先端側を向く壁面22Cとか
ら画成されており、これらの壁面22B,22Cもまた
互いに直交するように形成されている。すなわち、両壁
面22B,22Cは底面22Aに平行な断面において工
具先端側に開口する狭角90°のV字型を呈することと
なる。
プ11を装着した本発明の切削工具の一実施例を示すも
のであり、この切削工具は、軸線O回りに回転される円
盤状の工具本体21の先端外周部に多数のチップ取付座
22…が形成されてなるスローアウェイ式の正面フライ
スにおいて、これらのチップ取付座22…に上記チップ
11を着脱自在に装着して本発明を適用したものであ
る。ここで、本実施例の切削工具では、上記チップ取付
座22が、工具回転方向側を向く底面22Aと、この底
面22Aに直交して工具外周側かつ先端側を向く壁面2
2Bおよび工具内周側かつ先端側を向く壁面22Cとか
ら画成されており、これらの壁面22B,22Cもまた
互いに直交するように形成されている。すなわち、両壁
面22B,22Cは底面22Aに平行な断面において工
具先端側に開口する狭角90°のV字型を呈することと
なる。
【0013】また本実施例では、このチップ取付座22
の壁面22Bに第1の取付ネジ穴23Aが、また壁面2
2Cには第2の取付ネジ穴23Bが、それぞれ各壁面2
2B,22Cに対して垂直に形成されている。なお、こ
れらの取付ネジ穴23A,23Bは、上記チップ本体1
2の取付穴15が形成されない側面13C〜13Fのう
ち、互いに隣合う任意の一対の側面13,13を底面2
2Aと壁面22C、または底面22Aと壁面22Bとに
密着させた状態で、側面13Aまたは13Bに対向する
壁面22Bの取付ネジ穴23Aまたは壁面22Cの取付
ネジ穴23Bが、チップ本体12の取付穴15に同軸と
なるように配置されている。
の壁面22Bに第1の取付ネジ穴23Aが、また壁面2
2Cには第2の取付ネジ穴23Bが、それぞれ各壁面2
2B,22Cに対して垂直に形成されている。なお、こ
れらの取付ネジ穴23A,23Bは、上記チップ本体1
2の取付穴15が形成されない側面13C〜13Fのう
ち、互いに隣合う任意の一対の側面13,13を底面2
2Aと壁面22C、または底面22Aと壁面22Bとに
密着させた状態で、側面13Aまたは13Bに対向する
壁面22Bの取付ネジ穴23Aまたは壁面22Cの取付
ネジ穴23Bが、チップ本体12の取付穴15に同軸と
なるように配置されている。
【0014】そして、上記チップ11は、このようなチ
ップ取付座22に、図2に示すように取付穴15が形成
された側面13A,13Bのうちの任意の一方(図2で
は側面13A)を壁面22Bに密着させるとともに、取
付穴15が形成されない側面13C〜13Fのうち互い
に隣合う任意の一対(図2では側面13C,13D)を
壁面22Cおよび底面22Aに密着させるか、あるいは
図3に示すように側面13A,13Bのうちの任意の一
方(図3では側面13A)を壁面22Cに密着させると
ともに、側面13C〜13Fのうち互いに隣合う任意の
一対(図3では側面13C,13F)を壁面22Bおよ
び底面22Aに密着させるかして取り付けられており、
さらに取付穴15が形成された側面13A,13Bのう
ちの他方(図2および図3では側面13B)側から挿入
された取付ネジ24を、図2においては第1の取付ネジ
穴23Aに、図3においては第2の取付ネジ穴23Bに
ねじ込んで締め付けることにより、この取付ネジ24の
頭部の円錐面状の裏面が取付穴15の開口部の円錐面状
の内周面を押圧して、チップ11がチップ取付座22に
装着されて工具本体21に固定される。
ップ取付座22に、図2に示すように取付穴15が形成
された側面13A,13Bのうちの任意の一方(図2で
は側面13A)を壁面22Bに密着させるとともに、取
付穴15が形成されない側面13C〜13Fのうち互い
に隣合う任意の一対(図2では側面13C,13D)を
壁面22Cおよび底面22Aに密着させるか、あるいは
図3に示すように側面13A,13Bのうちの任意の一
方(図3では側面13A)を壁面22Cに密着させると
ともに、側面13C〜13Fのうち互いに隣合う任意の
一対(図3では側面13C,13F)を壁面22Bおよ
び底面22Aに密着させるかして取り付けられており、
さらに取付穴15が形成された側面13A,13Bのう
ちの他方(図2および図3では側面13B)側から挿入
された取付ネジ24を、図2においては第1の取付ネジ
穴23Aに、図3においては第2の取付ネジ穴23Bに
ねじ込んで締め付けることにより、この取付ネジ24の
頭部の円錐面状の裏面が取付穴15の開口部の円錐面状
の内周面を押圧して、チップ11がチップ取付座22に
装着されて工具本体21に固定される。
【0015】このような切削工具においては、まず、図
2に示すようにチップ11の側面13Aがチップ取付座
22の壁面23Aに、側面13Cが壁面22Cに、側面
13Dが底面22Aに、それぞれ密着するようにしてチ
ップ11をチップ取付座22に装着し、第1の取付ネジ
穴23Aに取付ネジ24を螺着してチップ11を固定し
た場合には、チップ11の側面13Dの反対側の側面1
3Fが工具回転方向側を向いてすくい面とされ、また側
面13Aの反対側の側面13Bが工具外周側を向いて逃
げ面とされ、これら側面13Fと側面13Bとの交差稜
線部に形成された切刃14Hが切削に供される。そし
て、この状態からチップ本体12を取付穴15を中心に
90°ずつ順次回転させた状態でチップ11を取り付け
ることにより、側面13Bとその周囲に配置された側面
13C〜13Eとの交差稜線部に形成された切刃14E
〜14Gが順次使用可能とされる。また、チップ本体1
2を反転して側面13Bが上記壁面22Bに密着するよ
うにしてチップ11を取り付けることにより側面13A
が工具外周側を向いて逃げ面とされ、さらに取付穴15
を中心に90°ずつ順次回転させることにより、この側
面13Aと側面13C〜13Fとの交差稜線部に形成さ
れた切刃14A〜14Dが順次使用可能となる。
2に示すようにチップ11の側面13Aがチップ取付座
22の壁面23Aに、側面13Cが壁面22Cに、側面
13Dが底面22Aに、それぞれ密着するようにしてチ
ップ11をチップ取付座22に装着し、第1の取付ネジ
穴23Aに取付ネジ24を螺着してチップ11を固定し
た場合には、チップ11の側面13Dの反対側の側面1
3Fが工具回転方向側を向いてすくい面とされ、また側
面13Aの反対側の側面13Bが工具外周側を向いて逃
げ面とされ、これら側面13Fと側面13Bとの交差稜
線部に形成された切刃14Hが切削に供される。そし
て、この状態からチップ本体12を取付穴15を中心に
90°ずつ順次回転させた状態でチップ11を取り付け
ることにより、側面13Bとその周囲に配置された側面
13C〜13Eとの交差稜線部に形成された切刃14E
〜14Gが順次使用可能とされる。また、チップ本体1
2を反転して側面13Bが上記壁面22Bに密着するよ
うにしてチップ11を取り付けることにより側面13A
が工具外周側を向いて逃げ面とされ、さらに取付穴15
を中心に90°ずつ順次回転させることにより、この側
面13Aと側面13C〜13Fとの交差稜線部に形成さ
れた切刃14A〜14Dが順次使用可能となる。
【0016】一方、図3に示すようにチップ11の側面
13Aをチップ取付座21の壁面22Cに、側面13C
を壁面22Bに、側面13Fを底面22Aにそれぞれ密
着させ、第2の取付ネジ穴23Bに取付ネジ24を螺着
してチップ11を装着した場合には、側面13Fの反対
側の側面13Dが工具回転方向を向いてすくい面とされ
るとともに、側面13Cの反対側の側面13Eが工具外
周側を向いて逃げ面とされ、これらの側面13Dと側面
13Eとの交差稜線部に形成された切刃14Jが切削に
供される。また、この状態からチップ本体12を取付穴
15を中心に90°ずつ順次回転させた状態でチップ1
1を取り付けることにより、取付穴15が形成されない
側面13C〜13F同士の交差稜線部に形成された他の
切刃14I,14K,14Lが使用可能となる。なお、
この場合には、チップ本体12を反転させて側面13B
を壁面22Cに密着させても、切刃14I〜14Lが使
用可能となることに変わりはない。
13Aをチップ取付座21の壁面22Cに、側面13C
を壁面22Bに、側面13Fを底面22Aにそれぞれ密
着させ、第2の取付ネジ穴23Bに取付ネジ24を螺着
してチップ11を装着した場合には、側面13Fの反対
側の側面13Dが工具回転方向を向いてすくい面とされ
るとともに、側面13Cの反対側の側面13Eが工具外
周側を向いて逃げ面とされ、これらの側面13Dと側面
13Eとの交差稜線部に形成された切刃14Jが切削に
供される。また、この状態からチップ本体12を取付穴
15を中心に90°ずつ順次回転させた状態でチップ1
1を取り付けることにより、取付穴15が形成されない
側面13C〜13F同士の交差稜線部に形成された他の
切刃14I,14K,14Lが使用可能となる。なお、
この場合には、チップ本体12を反転させて側面13B
を壁面22Cに密着させても、切刃14I〜14Lが使
用可能となることに変わりはない。
【0017】このように、上記構成のチップ11および
該チップ11を装着した切削工具によれば、チップ本体
12を反転させ、または取付穴15を中心に90°ずつ
順次回転させ、あるいは取付ネジ24を螺着する取付ネ
ジ穴23A,23Bを変え、もしくはこれらを適宜組み
合わせることにより、チップ11の側面13A〜13F
の各交差稜線部に形成された12の切刃14A〜14L
を順次使い回してすべての切刃14A〜14Lを満遍無
く使用することが可能となる。このため、一つのチップ
11で使用可能な切刃の数を増加させてチップの利用効
率を高めることができ、特にチップ本体12が超硬合金
等の比較的高価な材質から形成されている場合などにお
いては、チップ材料の有効利用を促して経済性の向上を
図ることが可能となる。
該チップ11を装着した切削工具によれば、チップ本体
12を反転させ、または取付穴15を中心に90°ずつ
順次回転させ、あるいは取付ネジ24を螺着する取付ネ
ジ穴23A,23Bを変え、もしくはこれらを適宜組み
合わせることにより、チップ11の側面13A〜13F
の各交差稜線部に形成された12の切刃14A〜14L
を順次使い回してすべての切刃14A〜14Lを満遍無
く使用することが可能となる。このため、一つのチップ
11で使用可能な切刃の数を増加させてチップの利用効
率を高めることができ、特にチップ本体12が超硬合金
等の比較的高価な材質から形成されている場合などにお
いては、チップ材料の有効利用を促して経済性の向上を
図ることが可能となる。
【0018】また、これに加えて上記構成のチップ11
では、各側面13A〜13Fを構成する正方形の大きさ
が図11および図12に示した従来のチップ4の上下面
4A,4Bを構成する正方形と同じであったとしたな
ら、切削に供される切刃14A〜14Lの切刃長は上記
従来のチップ4の切刃7の切刃長よりも長く設定される
こととなる。このため、かかるチップ11を装着した上
記切削工具においては、その切削幅を従来よりも広い範
囲に設定することができ、従来のようにこの切削幅が切
刃長によって制約を受けるような事態を防いで広範な加
工に対応することが可能となる。
では、各側面13A〜13Fを構成する正方形の大きさ
が図11および図12に示した従来のチップ4の上下面
4A,4Bを構成する正方形と同じであったとしたな
ら、切削に供される切刃14A〜14Lの切刃長は上記
従来のチップ4の切刃7の切刃長よりも長く設定される
こととなる。このため、かかるチップ11を装着した上
記切削工具においては、その切削幅を従来よりも広い範
囲に設定することができ、従来のようにこの切削幅が切
刃長によって制約を受けるような事態を防いで広範な加
工に対応することが可能となる。
【0019】さらに、本実施例の切削工具では、第1お
よび第2の取付ネジ穴23A,23Bのいずれに取付ネ
ジ24を螺着してチップ11を固定する場合でも、チッ
プ本体12の取付穴15が形成された側面14A,14
Bがすくい面となることはない。すなわち、図2に示す
ように第1の取付ネジ穴23Aに取付ネジ24を螺着し
た場合には、側面13A,13Bの一方はチップ取付座
22の壁面22Bに密着し、他方は工具外周側を向いて
逃げ面とされ、また図3に示すように第2の取付ネジ穴
23Bに取付ネジ24を螺着した場合には、側面13
A,13Bの一方は壁面22Cに密着し、他方は工具内
周側かつ先端側を向いて切削に関与することがなく、す
くい面として供されるのは常に取付穴15が形成されな
い側面13C〜13Fのいずれかとなる。従って本実施
例によれば、切削により生成された切屑がすくい面上を
擦過する場合でも、このような切屑が取付穴15の開口
部に引っ掛かったりして詰まりを生じるような事態を未
然に防ぐことができ、円滑な切屑排出を促して安定した
切削を行なうことが可能となる。
よび第2の取付ネジ穴23A,23Bのいずれに取付ネ
ジ24を螺着してチップ11を固定する場合でも、チッ
プ本体12の取付穴15が形成された側面14A,14
Bがすくい面となることはない。すなわち、図2に示す
ように第1の取付ネジ穴23Aに取付ネジ24を螺着し
た場合には、側面13A,13Bの一方はチップ取付座
22の壁面22Bに密着し、他方は工具外周側を向いて
逃げ面とされ、また図3に示すように第2の取付ネジ穴
23Bに取付ネジ24を螺着した場合には、側面13
A,13Bの一方は壁面22Cに密着し、他方は工具内
周側かつ先端側を向いて切削に関与することがなく、す
くい面として供されるのは常に取付穴15が形成されな
い側面13C〜13Fのいずれかとなる。従って本実施
例によれば、切削により生成された切屑がすくい面上を
擦過する場合でも、このような切屑が取付穴15の開口
部に引っ掛かったりして詰まりを生じるような事態を未
然に防ぐことができ、円滑な切屑排出を促して安定した
切削を行なうことが可能となる。
【0020】次に、図4ないし図6は、図1に示したチ
ップ11を装着した本発明の切削工具の他の実施例を示
すものであり、本発明をスローアウェイ式サイドカッタ
に適用した例を示すものである。すなわち、この切削工
具においては、軸線O回りに回転される円板状の工具本
体31の外周部に、該工具本体31の一方の側面31A
側と他方の側面31B側とに上記軸線O方向にずらされ
て、軸線O回りに周回するように2列のチップポケット
32…が形成されるとともに、各チップポケット32の
工具回転方向(図5および図6において矢線方向)の後
方側に、上記一方の側面31A側の列にあっては第1の
チップ取付座33が、他方の側面31B側にあっては第
2のチップ取付座34がそれぞれ形成され、これら第1
および第2のチップ取付座33…,34…に上記チップ
11が着脱自在に取り付けられている。なお、上記一方
の側面31A側のチップポケット32および第1のチッ
プ取付座33と、他方の側面31B側のチップポケット
32および第2のチップ取付座34とは、図5に示すよ
うに工具本体31の周方向にも互いにずらされて形成さ
れている。
ップ11を装着した本発明の切削工具の他の実施例を示
すものであり、本発明をスローアウェイ式サイドカッタ
に適用した例を示すものである。すなわち、この切削工
具においては、軸線O回りに回転される円板状の工具本
体31の外周部に、該工具本体31の一方の側面31A
側と他方の側面31B側とに上記軸線O方向にずらされ
て、軸線O回りに周回するように2列のチップポケット
32…が形成されるとともに、各チップポケット32の
工具回転方向(図5および図6において矢線方向)の後
方側に、上記一方の側面31A側の列にあっては第1の
チップ取付座33が、他方の側面31B側にあっては第
2のチップ取付座34がそれぞれ形成され、これら第1
および第2のチップ取付座33…,34…に上記チップ
11が着脱自在に取り付けられている。なお、上記一方
の側面31A側のチップポケット32および第1のチッ
プ取付座33と、他方の側面31B側のチップポケット
32および第2のチップ取付座34とは、図5に示すよ
うに工具本体31の周方向にも互いにずらされて形成さ
れている。
【0021】ここで、上記チップ取付座33,34はい
ずれも、工具回転方向を向く底面33A,34Aと、こ
の底面33A,34Aに直交して工具外周側かつ工具本
体31の一方の側面31A側を向く壁面33B,34B
と、工具外周側かつ工具本体31の他方の側面31B側
を向く壁面33C,34Cとから画成されており、これ
らの壁面33B,34Bと壁面33C,34Cもまた互
いに直交するように形成されている。従って、壁面33
B,34Bと壁面33C,34Cとは、それぞれ底面3
3A,34Aに平行な断面において工具外周側に開口す
る狭角90°のV字型を呈することとなる。また、チッ
プ取付座33,34間では、第1のチップ取付座33の
壁面33Bと第2のチップ取付座34の壁面34Cと
が、軸線O回りの回転軌跡において工具外周側に突き出
す山形を呈するように形成されることとなる。
ずれも、工具回転方向を向く底面33A,34Aと、こ
の底面33A,34Aに直交して工具外周側かつ工具本
体31の一方の側面31A側を向く壁面33B,34B
と、工具外周側かつ工具本体31の他方の側面31B側
を向く壁面33C,34Cとから画成されており、これ
らの壁面33B,34Bと壁面33C,34Cもまた互
いに直交するように形成されている。従って、壁面33
B,34Bと壁面33C,34Cとは、それぞれ底面3
3A,34Aに平行な断面において工具外周側に開口す
る狭角90°のV字型を呈することとなる。また、チッ
プ取付座33,34間では、第1のチップ取付座33の
壁面33Bと第2のチップ取付座34の壁面34Cと
が、軸線O回りの回転軌跡において工具外周側に突き出
す山形を呈するように形成されることとなる。
【0022】さらに、本実施例では、これら第1および
第2のチップ取付座33,34の壁面33B,34B,
33C,34Cのうち、工具本体31の一方の側面31
A側を向く壁面33B,34Bのみに、該壁面33B,
34Bに対して垂直に取付ネジ穴35が形成されてい
る。なお、この取付ネジ穴35も上記正面フライスの実
施例の場合と同様に、上記チップ本体12の取付穴15
が形成されない側面13C〜13Fのうち互いに隣合う
任意の一対の側面13,13を、チップ取付座33,3
4の底面33A,34Aと壁面33C,34Cとに密着
させた状態で、チップ本体12の取付穴15に同軸とな
るように配置されている。
第2のチップ取付座33,34の壁面33B,34B,
33C,34Cのうち、工具本体31の一方の側面31
A側を向く壁面33B,34Bのみに、該壁面33B,
34Bに対して垂直に取付ネジ穴35が形成されてい
る。なお、この取付ネジ穴35も上記正面フライスの実
施例の場合と同様に、上記チップ本体12の取付穴15
が形成されない側面13C〜13Fのうち互いに隣合う
任意の一対の側面13,13を、チップ取付座33,3
4の底面33A,34Aと壁面33C,34Cとに密着
させた状態で、チップ本体12の取付穴15に同軸とな
るように配置されている。
【0023】そして本実施例では、図1に示した上記チ
ップ11は、このようなチップ取付座33,34に、取
付穴15が形成された側面13A,13Bのうちの任意
の一方(図4ないし図6では側面13A)を壁面33
B,34Bに密着させるとともに、取付穴15が形成さ
れない側面13C〜13Fのうち互いに隣合う任意の一
対(図4ないし図6では側面13D,13C)を壁面3
3C,34Cおよび底面33A,34Aに密着させて取
り付けられており、さらに取付穴15が形成された側面
13A,13Bのうちの他方(図4ないし図6では側面
13B)側から挿入された取付ネジ36を壁面33B,
34Bに形成された取付ネジ穴35にねじ込んで締め付
けることにより、この取付ネジ36の頭部の円錐面状の
裏面が取付穴15の開口部の円錐面状の内周面を押圧し
て、チップ11がチップ取付座33,34に装着されて
工具本体31に固定される。
ップ11は、このようなチップ取付座33,34に、取
付穴15が形成された側面13A,13Bのうちの任意
の一方(図4ないし図6では側面13A)を壁面33
B,34Bに密着させるとともに、取付穴15が形成さ
れない側面13C〜13Fのうち互いに隣合う任意の一
対(図4ないし図6では側面13D,13C)を壁面3
3C,34Cおよび底面33A,34Aに密着させて取
り付けられており、さらに取付穴15が形成された側面
13A,13Bのうちの他方(図4ないし図6では側面
13B)側から挿入された取付ネジ36を壁面33B,
34Bに形成された取付ネジ穴35にねじ込んで締め付
けることにより、この取付ネジ36の頭部の円錐面状の
裏面が取付穴15の開口部の円錐面状の内周面を押圧し
て、チップ11がチップ取付座33,34に装着されて
工具本体31に固定される。
【0024】このような切削工具では、まず、工具本体
31の一方の側面31A側の第1のチップ取付座33に
装着されたチップ11においては、側面13Cの反対側
の側面13Eが工具回転方向側を向いてすくい面とさ
れ、また側面13Dの反対側の側面13Fが工具本体3
1の他方の側面31B側かつ工具外周側を向いて逃げ面
とされ、これら側面13Eと側面13Fとの交差稜線部
に形成された切刃14Kが切削に供される。そして、こ
の状態からチップ本体12を取付穴15を中心に90°
ずつ順次回転させた状態でチップ11を取り付けること
により、取付穴15が形成されない側面13C〜13F
同士の交差稜線部に形成された他の切刃14I,14
J,14Lが使用可能となる。
31の一方の側面31A側の第1のチップ取付座33に
装着されたチップ11においては、側面13Cの反対側
の側面13Eが工具回転方向側を向いてすくい面とさ
れ、また側面13Dの反対側の側面13Fが工具本体3
1の他方の側面31B側かつ工具外周側を向いて逃げ面
とされ、これら側面13Eと側面13Fとの交差稜線部
に形成された切刃14Kが切削に供される。そして、こ
の状態からチップ本体12を取付穴15を中心に90°
ずつ順次回転させた状態でチップ11を取り付けること
により、取付穴15が形成されない側面13C〜13F
同士の交差稜線部に形成された他の切刃14I,14
J,14Lが使用可能となる。
【0025】一方、工具本体31の他方の側面31B側
の第2のチップ取付座34に装着されたチップ11にお
いては、側面13Cの反対側の側面13Eが工具回転方
向側を向いてすくい面とされ、また側面13Aの反対側
の側面13Bが工具本体31の一方の側面31A側かつ
工具外周側を向いて逃げ面とされ、これら側面13Eと
側面13Bとの交差稜線部に形成された切刃14Gが切
削に供される。そして、この状態からチップ本体12を
取付穴15を中心に90°ずつ順次回転させた状態でチ
ップ11を取り付けることにより、側面13Bとその周
囲に配置された他の側面13C,13D,13Fとの交
差稜線部に形成された切刃14E,14F,14Hが順
次使用可能とされる。また、チップ本体12を反転して
側面13Bが上記壁面34Bに密着するようにチップ1
1を取り付けることにより、側面13Aが一方の側面3
1A側かつ工具外周側を向いて逃げ面とされ、さらにチ
ップ本体12を取付穴15を中心に90°ずつ順次回転
させることにより、この側面13Aと側面13C〜13
Fとの交差稜線部に形成された切刃14A〜14Dが順
次使用可能となる。
の第2のチップ取付座34に装着されたチップ11にお
いては、側面13Cの反対側の側面13Eが工具回転方
向側を向いてすくい面とされ、また側面13Aの反対側
の側面13Bが工具本体31の一方の側面31A側かつ
工具外周側を向いて逃げ面とされ、これら側面13Eと
側面13Bとの交差稜線部に形成された切刃14Gが切
削に供される。そして、この状態からチップ本体12を
取付穴15を中心に90°ずつ順次回転させた状態でチ
ップ11を取り付けることにより、側面13Bとその周
囲に配置された他の側面13C,13D,13Fとの交
差稜線部に形成された切刃14E,14F,14Hが順
次使用可能とされる。また、チップ本体12を反転して
側面13Bが上記壁面34Bに密着するようにチップ1
1を取り付けることにより、側面13Aが一方の側面3
1A側かつ工具外周側を向いて逃げ面とされ、さらにチ
ップ本体12を取付穴15を中心に90°ずつ順次回転
させることにより、この側面13Aと側面13C〜13
Fとの交差稜線部に形成された切刃14A〜14Dが順
次使用可能となる。
【0026】しかるに、上記切削工具では、チップ取付
座33,34の壁面33B,34B,33C,34Cが
上述のように工具外周側に開口するV字型に形成されて
いることから、各チップ取付座33,34に装着された
チップ11,11の切削に供される切刃14,14(図
4ないし図6では切刃14K,14G)も、その工具本
体31の軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oを含む断面に
おいて工具外周側に開口するV字型を呈し、すなわち工
具外周側に向かうに従い軸線O方向に互いに離間するよ
うに配置されることとなる。このような切削工具は、図
11および図12に示した従来の切削工具と同様に、カ
ムシャフトのような被削材Wの面取り部Cの切削に用い
られる。
座33,34の壁面33B,34B,33C,34Cが
上述のように工具外周側に開口するV字型に形成されて
いることから、各チップ取付座33,34に装着された
チップ11,11の切削に供される切刃14,14(図
4ないし図6では切刃14K,14G)も、その工具本
体31の軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oを含む断面に
おいて工具外周側に開口するV字型を呈し、すなわち工
具外周側に向かうに従い軸線O方向に互いに離間するよ
うに配置されることとなる。このような切削工具は、図
11および図12に示した従来の切削工具と同様に、カ
ムシャフトのような被削材Wの面取り部Cの切削に用い
られる。
【0027】このように、上記構成の切削工具では、第
1のチップ取付座33に装着されたチップ11において
は、チップ本体12をその取付穴15を中心に90°ず
つ順次回転させることにより、取付穴15が形成されな
い側面13C〜13F同士の交差稜線部に形成された切
刃14I〜14Lを使用することができ、また第2のチ
ップ取付座34に装着されたチップ11においては、同
じくチップ本体12を取付穴15を中心に90°ずつ順
次回転させ、あるいはチップ本体12を反転させ、さら
に取付穴15を中心に90°ずつ順次回転させることに
より、側面13A,13Bと側面13C〜13Fとの交
差稜線部に形成された切刃14A〜14Hを使用に供す
ることができる。従って、第1のチップ取付座33に装
着されて切刃14I〜14Lが使用されたチップ11を
第2のチップ取付座34に装着したり、あるいは逆に第
2のチップ取付座34に装着されて切刃14A〜14H
が使用されたチップ11を第1のチップ取付座33に装
着したりすることにより、チップ11に形成されたすべ
ての切刃14A〜14Lを順次使い回して満遍無く使用
することが可能となり、チップ11の有効利用を図るこ
とができる。
1のチップ取付座33に装着されたチップ11において
は、チップ本体12をその取付穴15を中心に90°ず
つ順次回転させることにより、取付穴15が形成されな
い側面13C〜13F同士の交差稜線部に形成された切
刃14I〜14Lを使用することができ、また第2のチ
ップ取付座34に装着されたチップ11においては、同
じくチップ本体12を取付穴15を中心に90°ずつ順
次回転させ、あるいはチップ本体12を反転させ、さら
に取付穴15を中心に90°ずつ順次回転させることに
より、側面13A,13Bと側面13C〜13Fとの交
差稜線部に形成された切刃14A〜14Hを使用に供す
ることができる。従って、第1のチップ取付座33に装
着されて切刃14I〜14Lが使用されたチップ11を
第2のチップ取付座34に装着したり、あるいは逆に第
2のチップ取付座34に装着されて切刃14A〜14H
が使用されたチップ11を第1のチップ取付座33に装
着したりすることにより、チップ11に形成されたすべ
ての切刃14A〜14Lを順次使い回して満遍無く使用
することが可能となり、チップ11の有効利用を図るこ
とができる。
【0028】また、本実施例においても従来のチップ4
に比べて切刃長の長い切刃14A〜14Lを切削に供す
ることができるから、切削幅を幅広い範囲に設定するこ
とができる。しかも、本実施例でもチップ11の取付穴
15が形成された側面13A,13Bがすくい面となる
ことがないため、切屑の詰まりが生じるようなこともな
い。すなわち、本実施例においても、上述したスローア
ウェイ式の正面フライスの実施例の場合と同様の効果を
得ることができる。
に比べて切刃長の長い切刃14A〜14Lを切削に供す
ることができるから、切削幅を幅広い範囲に設定するこ
とができる。しかも、本実施例でもチップ11の取付穴
15が形成された側面13A,13Bがすくい面となる
ことがないため、切屑の詰まりが生じるようなこともな
い。すなわち、本実施例においても、上述したスローア
ウェイ式の正面フライスの実施例の場合と同様の効果を
得ることができる。
【0029】ところで、本実施例のスローアウェイ式サ
イドカッタでは、工具本体31の一方の側面31A側と
他方の側面31B側とに1列ずつのチップ取付座33,
34を形成して、工具本体31の外周部に2列のチップ
11…が装着されるようになされているが、図7および
図8に示すようにこれら2列のチップ取付座33,34
の間に第3のチップ取付座41…を1列形成して、この
第3のチップ取付座41…にも上記チップ11を装着す
るようにしてもよい。しかるに、このような構成を採っ
た場合には、この第3のチップ取付座41…に装着され
るチップ11の切削に供される切刃14(図7および図
8では切刃14E)の軸線O回りの回転軌跡を、該軸線
Oを含む断面において、上記2列のチップ取付座33,
34に装着されるチップ11の切削に供される切刃1
4,14(図7および図8では切刃14K,14G)の
回転軌跡に交差し、かつ上記軸線Oに平行となるように
配置することにより、上記被削材Wの面取り部C,Cの
切削とその間の周面P(図4参照)の切削とを同時に行
なうことができる。なお、この場合、第3のチップ取付
座41のチップ11の切削に供される切刃14は、該切
刃14が被削材に急激に喰い付くのを防ぐため、図8に
示すように工具外周側からみて傾斜して配置されるのが
好ましい。
イドカッタでは、工具本体31の一方の側面31A側と
他方の側面31B側とに1列ずつのチップ取付座33,
34を形成して、工具本体31の外周部に2列のチップ
11…が装着されるようになされているが、図7および
図8に示すようにこれら2列のチップ取付座33,34
の間に第3のチップ取付座41…を1列形成して、この
第3のチップ取付座41…にも上記チップ11を装着す
るようにしてもよい。しかるに、このような構成を採っ
た場合には、この第3のチップ取付座41…に装着され
るチップ11の切削に供される切刃14(図7および図
8では切刃14E)の軸線O回りの回転軌跡を、該軸線
Oを含む断面において、上記2列のチップ取付座33,
34に装着されるチップ11の切削に供される切刃1
4,14(図7および図8では切刃14K,14G)の
回転軌跡に交差し、かつ上記軸線Oに平行となるように
配置することにより、上記被削材Wの面取り部C,Cの
切削とその間の周面P(図4参照)の切削とを同時に行
なうことができる。なお、この場合、第3のチップ取付
座41のチップ11の切削に供される切刃14は、該切
刃14が被削材に急激に喰い付くのを防ぐため、図8に
示すように工具外周側からみて傾斜して配置されるのが
好ましい。
【0030】また、このような第3のチップ取付座41
においても、切屑の詰まりを回避するという観点から
は、装着されるチップ11の取付穴15が形成された側
面13A,13Bがすくい面とされないように配置され
るのが望ましい。従って、この場合には、チップ11は
上記側面13A,13Bの一方を工具外周側に向けて装
着され、切刃14A〜14Hのうちの一つが切削に供さ
れることとなる。しかして、このような構成を採った場
合には、チップ11の切刃14…の使い回しをバランス
よく行なうことが可能となる。すなわち、上述したよう
に上記第1のチップ取付座33に装着されたチップ11
では切刃14I〜14Lの4つの切刃14が使用可能で
あるのに対し、第2のチップ取付座に装着されたチップ
11では切刃14A〜14Hの8つの切刃14が使用可
能であり、従って第1のチップ取付座33と第2のチッ
プ取付座34との数が同数ならば、両チップ取付座3
3,34間でチップ11を交換しても、切刃14I〜1
4Lはすべて使い回されるのに対して切刃14A〜14
Hでは4つの切刃14…が使い回されないこととなる。
しかるに、上述のように第1、第2のチップ取付座3
3,34の間に第3のチップ取付座41を形成し、この
第3のチップ取付座41に装着されたチップ11では切
刃14A〜14Hが切削に供されるようにして、これら
第1、第2、第3のチップ取付座33,34,41の間
でチップ11を順次交換するようにした場合には、この
第3のチップ取付座41において切刃14A〜14Hの
うちの使い回されない4つの切刃14…を使用すること
ができるので、結果的にチップ11に形成されたすべて
の切刃14A〜14Lをバランスよく使い回すことが可
能となるのである。
においても、切屑の詰まりを回避するという観点から
は、装着されるチップ11の取付穴15が形成された側
面13A,13Bがすくい面とされないように配置され
るのが望ましい。従って、この場合には、チップ11は
上記側面13A,13Bの一方を工具外周側に向けて装
着され、切刃14A〜14Hのうちの一つが切削に供さ
れることとなる。しかして、このような構成を採った場
合には、チップ11の切刃14…の使い回しをバランス
よく行なうことが可能となる。すなわち、上述したよう
に上記第1のチップ取付座33に装着されたチップ11
では切刃14I〜14Lの4つの切刃14が使用可能で
あるのに対し、第2のチップ取付座に装着されたチップ
11では切刃14A〜14Hの8つの切刃14が使用可
能であり、従って第1のチップ取付座33と第2のチッ
プ取付座34との数が同数ならば、両チップ取付座3
3,34間でチップ11を交換しても、切刃14I〜1
4Lはすべて使い回されるのに対して切刃14A〜14
Hでは4つの切刃14…が使い回されないこととなる。
しかるに、上述のように第1、第2のチップ取付座3
3,34の間に第3のチップ取付座41を形成し、この
第3のチップ取付座41に装着されたチップ11では切
刃14A〜14Hが切削に供されるようにして、これら
第1、第2、第3のチップ取付座33,34,41の間
でチップ11を順次交換するようにした場合には、この
第3のチップ取付座41において切刃14A〜14Hの
うちの使い回されない4つの切刃14…を使用すること
ができるので、結果的にチップ11に形成されたすべて
の切刃14A〜14Lをバランスよく使い回すことが可
能となるのである。
【0031】さらに、この第3のチップ取付座41に加
えて、図9および図10に示すように第4のチップ取付
座42を第1および第2のチップ取付座33,34の間
に形成し、これら第3および第4のチップ取付座41,
42に装着されたチップ11…の切刃14…によって被
削材Wの周面Pの切削を行なうようにしてもよい。この
場合には、より広い幅の周面Pの切削にも対応すること
が可能となる。なお、この場合には、第3のチップ取付
座41に装着されたチップ11の切削に供される切刃1
4と第4のチップ取付座のチップ11の切刃14とは、
工具本体31に作用する切削力の相殺を図るため、工具
外周側からみて図10に示すように互いに逆方向に傾斜
するように配置されるのが望ましい。
えて、図9および図10に示すように第4のチップ取付
座42を第1および第2のチップ取付座33,34の間
に形成し、これら第3および第4のチップ取付座41,
42に装着されたチップ11…の切刃14…によって被
削材Wの周面Pの切削を行なうようにしてもよい。この
場合には、より広い幅の周面Pの切削にも対応すること
が可能となる。なお、この場合には、第3のチップ取付
座41に装着されたチップ11の切削に供される切刃1
4と第4のチップ取付座のチップ11の切刃14とは、
工具本体31に作用する切削力の相殺を図るため、工具
外周側からみて図10に示すように互いに逆方向に傾斜
するように配置されるのが望ましい。
【0032】さらにまた、上述した正面フライスの実施
例においてはチップ取付座22の2つの壁面22B,2
2Cの双方に取付ネジ穴23A,23Bを形成する一
方、サイドカッタの実施例ではチップ取付座33,34
においてそれぞれ一方の壁面33B,34Bに取付ネジ
穴35を形成するようにしているが、これを、例えばサ
イドカッタにおいてチップ取付座33,34の各2つの
壁面33B,33C,34B,34Cのそれぞれに取付
ネジ穴35を形成してすべてのチップ取付座33…,3
4…においてチップ11の切刃14A〜14Lを使用可
能としてよい。また、逆に正面フライスにおいて、工具
本体21に形成されるチップ取付座22…を第1のチッ
プ取付座と第2のチップ取付座との2群に分け、第1の
チップ取付座22においては一方の壁面22Bのみに取
付ネジ穴23を形成するとともに、第2のチップ取付座
22においては他方の壁面22Cのみに取付ネジ穴23
を形成して、第1のチップ取付座22ではチップ11の
切刃14A〜14Hを使用可能とする一方、第2のチッ
プ取付座22では切刃14I〜14Lを使用可能とする
ようにしてもよい。
例においてはチップ取付座22の2つの壁面22B,2
2Cの双方に取付ネジ穴23A,23Bを形成する一
方、サイドカッタの実施例ではチップ取付座33,34
においてそれぞれ一方の壁面33B,34Bに取付ネジ
穴35を形成するようにしているが、これを、例えばサ
イドカッタにおいてチップ取付座33,34の各2つの
壁面33B,33C,34B,34Cのそれぞれに取付
ネジ穴35を形成してすべてのチップ取付座33…,3
4…においてチップ11の切刃14A〜14Lを使用可
能としてよい。また、逆に正面フライスにおいて、工具
本体21に形成されるチップ取付座22…を第1のチッ
プ取付座と第2のチップ取付座との2群に分け、第1の
チップ取付座22においては一方の壁面22Bのみに取
付ネジ穴23を形成するとともに、第2のチップ取付座
22においては他方の壁面22Cのみに取付ネジ穴23
を形成して、第1のチップ取付座22ではチップ11の
切刃14A〜14Hを使用可能とする一方、第2のチッ
プ取付座22では切刃14I〜14Lを使用可能とする
ようにしてもよい。
【0033】さらに、上記実施例では本発明を正面フラ
イスやサイドカッタのようなスローアウェイ式の転削工
具に適用した場合について説明したが、このような場合
に限らず、本発明はバイトのようなスローアウェイ式の
旋削工具に用いることも可能である。また、上記実施例
ではチップ本体12に取付穴15を形成し、取付ネジ2
4,36によりチップ11を工具本体21,31に固定
するようにしているが、このような取付穴15を形成す
ることなく、例えばクサビなどによってチップ11を固
定したり、あるいはスローアウェイ式のバイトに本発明
を適用する場合などには、クランプ駒を用いてチップ1
1を固定するようにしてもよい。
イスやサイドカッタのようなスローアウェイ式の転削工
具に適用した場合について説明したが、このような場合
に限らず、本発明はバイトのようなスローアウェイ式の
旋削工具に用いることも可能である。また、上記実施例
ではチップ本体12に取付穴15を形成し、取付ネジ2
4,36によりチップ11を工具本体21,31に固定
するようにしているが、このような取付穴15を形成す
ることなく、例えばクサビなどによってチップ11を固
定したり、あるいはスローアウェイ式のバイトに本発明
を適用する場合などには、クランプ駒を用いてチップ1
1を固定するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のチップにお
いては、チップ本体に12の切刃を形成することによ
り、一つのチップにおける切刃の使用可能回数を従来に
比べて大幅に増加させることができるとともに、一つ一
つの切刃の切刃長も長くすることができるから、切削幅
をより大きく設定し得て広範な加工にも容易に対応する
ことが可能となる。また、本発明の切削工具において
は、このようなチップの切刃をすべて切削に供すること
が可能となる。従って、本発明によれば、チップの利用
効率の向上を図ってチップ材料の有効利用を促すことが
可能となる。
いては、チップ本体に12の切刃を形成することによ
り、一つのチップにおける切刃の使用可能回数を従来に
比べて大幅に増加させることができるとともに、一つ一
つの切刃の切刃長も長くすることができるから、切削幅
をより大きく設定し得て広範な加工にも容易に対応する
ことが可能となる。また、本発明の切削工具において
は、このようなチップの切刃をすべて切削に供すること
が可能となる。従って、本発明によれば、チップの利用
効率の向上を図ってチップ材料の有効利用を促すことが
可能となる。
【図1】本発明のチップの一実施例を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】本発明の切削工具の一実施例を示す、図1に示
したチップ11を装着したスローアウェイ式正面フライ
スの断面図である。
したチップ11を装着したスローアウェイ式正面フライ
スの断面図である。
【図3】図2に示す実施例において第2の取付ネジ穴2
3Bに取付ネジ24を螺着してチップ11を取り付けた
状態を示す断面図である。
3Bに取付ネジ24を螺着してチップ11を取り付けた
状態を示す断面図である。
【図4】本発明の切削工具の他の実施例を示す、図1に
示したチップ11を装着したスローアウェイ式サイドカ
ッタの断面図である。
示したチップ11を装着したスローアウェイ式サイドカ
ッタの断面図である。
【図5】図4に示すサイドカッタの側面図である。
【図6】図4に示すサイドカッタの側面31A側からの
図である。
図である。
【図7】図4ないし図6に示すサイドカッタの変形例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図8】図7に示すサイドカッタの側面図である。
【図9】図4ないし図6に示すサイドカッタの他の変形
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図10】図9に示すサイドカッタの側面図である。
【図11】従来のチップ4を装着したスローアウェイ式
サイドカッタの断面図である。
サイドカッタの断面図である。
【図12】図11に示すサイドカッタの側面図である。
11 チップ 12 チップ本体 13A〜13F チップの側面 14A〜14L 切刃 15 取付穴 21,31 工具本体 22,33,34,41,42 チップ取付座 22B,22C,33B,33C,34B,34C チ
ップ取付座の壁面 23A,23B,35 取付ネジ穴 24,36 取付ネジ O 工具本体の回転軸線
ップ取付座の壁面 23A,23B,35 取付ネジ穴 24,36 取付ネジ O 工具本体の回転軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀池 伸和 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内
Claims (8)
- 【請求項1】 略正六面体状をなすチップ本体の互いに
隣合う側面同士のすべての交差稜線部に切刃が形成され
ていることを特徴とするスローアウェイチップ。 - 【請求項2】 上記チップ本体には、該チップ本体の一
の側面の中央からこの一の側面の反対側に位置する他の
一の側面の中央に向けて貫通する取付穴が形成されてお
り、この取付穴は、その貫通方向に対称的に形成されて
いることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ
チップ。 - 【請求項3】 工具本体に形成されたチップ取付座にス
ローアウェイチップが着脱自在に装着されてなるスロー
アウェイ式切削工具において、上記スローアウェイチッ
プは、略正六面体をなすチップ本体の互いに隣合う側面
同士のすべての交差稜線部に切刃が形成されてなるとと
もに、上記チップ取付座は、上記チップ本体の側面のう
ちの任意の一側面をすくい面とし、このすくい面とされ
る側面に隣合う側面のうちの任意の一側面を逃げ面とし
て、上記スローアウェイチップを装着可能とされている
ことを特徴とするスローアウェイ式切削工具。 - 【請求項4】 上記スローアウェイチップのチップ本体
には、該チップ本体の一の側面の中央からこの一の側面
の反対側に位置する他の一の側面の中央に向けて貫通す
る取付穴が形成され、この取付穴は、その貫通方向に対
称的に形成されている一方、上記工具本体のチップ取付
座には、互いに直交する一対の壁面が形成されていて、
これら一対の壁面には各々第1の取付ネジ穴と第2の取
付ネジ穴が形成されており、 上記スローアウェイチップは、上記取付穴が形成された
側面のうちの一方を上記チップ取付座の一方の壁面に密
着させるとともに、取付穴が形成されない側面のうちの
一つを上記チップ取付座の他方の壁面に密着させて、上
記取付穴に挿通された取付ネジを上記一方の壁面に形成
された上記取付ネジ穴に螺着することにより上記チップ
取付座に装着可能とされ、かつ、上記第1の取付ネジ穴
に上記取付ネジを螺着して装着された上記スローアウェ
イチップにあっては、上記取付穴が形成された側面のう
ちの他方の側面と上記取付穴が形成されない側面との交
差稜線部に形成された上記切刃が使用可能とされ、また
上記第2の取付ネジ穴に上記取付ネジを螺着して装着さ
れた上記スローアウェイチップにあっては、上記取付穴
が形成されない側面同士の交差稜線部に形成された上記
切刃の一つが使用可能とされていることを特徴とする請
求項3に記載のスローアウェイ式切削工具。 - 【請求項5】 上記スローアウェイチップのチップ本体
には、該チップ本体の一の側面の中央からこの一の側面
の反対側に位置する他の一の側面の中央に向けて貫通す
る取付穴が形成され、この取付穴は、その貫通方向に対
称的に形成されている一方、上記工具本体には、互いに
直交する一対の壁面を備えて一方の壁面に取付ネジ穴が
形成された第1の上記チップ取付座と第2の上記チップ
取付座とが、それぞれ少なくとも一つずつ形成されてお
り、 上記スローアウェイチップは、上記取付穴が形成された
側面のうちの一方を上記一方の壁面に密着させるととも
に、取付穴が形成されない側面のうちの一つを他方の壁
面に密着させて、上記取付穴に挿通された取付ネジを上
記取付ネジ穴に螺着することにより上記第1および第2
のチップ取付座にそれぞれ装着可能とされ、かつ、上記
第1のチップ取付座に装着された上記スローアウェイチ
ップにあっては、上記取付穴が形成されない側面同士の
交差稜線部に形成された上記切刃の一つが使用可能とさ
れ、また上記第2のチップ取付座に装着された上記スロ
ーアウェイチップにあっては、上記取付穴が形成された
側面のうちの他方の側面と上記取付穴が形成されない側
面との交差稜線部に形成された上記切刃が使用可能とさ
れていることを特徴とする請求項3に記載のスローアウ
ェイ式切削工具。 - 【請求項6】 上記工具本体は、軸線回りに回転される
該工具本体の少なくとも先端外周部に上記チップ取付座
が形成されてなるスローアウェイ式フライスの工具本体
であることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいず
れかに記載のスローアウェイ式切削工具。 - 【請求項7】 上記工具本体は、軸線回りに回転される
該工具本体の外周部に上記軸線方向にずらされた2列の
上記チップ取付座が形成されてなるスローアウェイ式サ
イドカッタの工具本体であって、これらのチップ取付座
にそれぞれ装着される上記スローアウェイチップにおい
ては、その使用可能とされる上記切刃の上記軸線回りの
回転軌跡が、該軸線を含む断面において、上記工具本体
の外周側に向かうに従い上記軸線方向に互いに離間する
ように配置されることを特徴とする請求項3ないし請求
項5のいずれかに記載のスローアウェイ式切削工具。 - 【請求項8】 上記工具本体の外周部には、上記軸線方
向において上記2列のチップ取付座の間に少なくとも1
列の他のチップ取付座が形成され、この他のチップ取付
座に装着される他のスローアウェイチップにおいては、
その使用可能とされる切刃の上記軸線回りの回転軌跡
が、該軸線を含む断面において、上記2列のチップ取付
座に装着される上記スローアウェイチップの使用可能と
される上記切刃の回転軌跡に交差し、かつ上記軸線に平
行となるように配置されることを特徴とする請求項7に
記載のスローアウェイ式切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17929094A JPH0839328A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | スローアウェイチップおよびスローアウェイ式切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17929094A JPH0839328A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | スローアウェイチップおよびスローアウェイ式切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0839328A true JPH0839328A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16063247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17929094A Withdrawn JPH0839328A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | スローアウェイチップおよびスローアウェイ式切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0839328A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ301486B6 (cs) * | 2002-10-10 | 2010-03-17 | Seco Tools Ab | Rezná vložka s diametrálne protilehlými rohovými reznými brity na ruzných stranách vložky a nástroj s touto vložkou |
WO2013000729A1 (en) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | Walter Ag | Cubic cutting insert for boring or plunging |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17929094A patent/JPH0839328A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ301486B6 (cs) * | 2002-10-10 | 2010-03-17 | Seco Tools Ab | Rezná vložka s diametrálne protilehlými rohovými reznými brity na ruzných stranách vložky a nástroj s touto vložkou |
WO2013000729A1 (en) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | Walter Ag | Cubic cutting insert for boring or plunging |
US9586274B2 (en) | 2011-06-27 | 2017-03-07 | Walter Ag | Cubic cutting insert for boring or plunging |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |