JPH0839097A - 汚濁水浄化装置 - Google Patents

汚濁水浄化装置

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JPH0839097A
JPH0839097A JP6197768A JP19776894A JPH0839097A JP H0839097 A JPH0839097 A JP H0839097A JP 6197768 A JP6197768 A JP 6197768A JP 19776894 A JP19776894 A JP 19776894A JP H0839097 A JPH0839097 A JP H0839097A
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JP
Japan
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water
tank
sedimentation tank
filtered
sedimentation
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JP6197768A
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English (en)
Inventor
Teruo Senda
輝雄 千田
Tetsuya Miyamoto
鉄也 宮本
Eiji Nakai
英治 中井
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ACE CLEAN KK
Toray Industries Inc
Original Assignee
ACE CLEAN KK
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路側溝あるいは下水管の清掃作業を効率的
に行なう汚濁水浄化装置を提供する。 【構成】 道路側溝あるいは下水管から取水した汚濁水
の土砂類を分離する沈砂槽1と、沈砂槽1の上澄み水を
粗ろ過するスクリーンろ過装置2と、粗ろ過後の粗ろ過
水内の汚染物質を凝集する凝集反応装置3と、凝集され
た汚染物質を沈澱分離する沈澱分離槽4と、沈澱分離槽
4の上澄み水を細ろ過し、得られた浄化水の一部を用い
て汚染物質の濃縮水を採取する回転ドラム式連続ろ過装
置5と、この濃縮水を沈澱分離槽4に送液する濃縮水貯
槽58、ポンプ59等と、沈澱分離槽4の沈澱物を凝集
する沈澱物凝集反応装置6と、凝集された沈澱物を脱水
し、ケーク化して取り出すろ布走行式脱水装置7と、脱
水で搾り出された排水を沈澱分離槽4に送液する排水貯
槽75とポンプ76等とがトラック8の荷台に積載され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路側溝あるいは下水
管内の汚濁水を浄化する汚濁水浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧洗浄車を用いて道路側溝あるいは下
水管の清掃を行う場合に道路側溝等に残留する汚濁水
は、側溝あるいは下水管内に堆積した土砂や泥等の汚染
物質と、それを除去するために使用した洗浄水とが混合
したものである。この汚濁水は、従来、運搬車に取り付
けられた移送用貯槽にポンプ等で汲み上げてそのまま浄
化処理場等に陸上運搬し、浄化処理場で汚染物質を除去
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、従来方式によれば、道路側溝等で汚濁
水を汲み取る過程と、その汚濁水を陸上輸送する過程
と、浄化処理場等で汚染物質を除去する過程が必要であ
り、所要時間や所要人員等の面から処理効率が悪いとい
う問題がある。
【0004】また、例えば、道路側溝等を広範囲に渡っ
て清掃する場合、汚濁水を陸上輸送する運搬車の移送用
貯槽の容量には限界があるので、移送用貯槽が満タンに
なると、汲み取った汚濁水を一旦浄化処理場に運搬しな
ければならず、道路清掃用等の高圧洗浄車に追従しなが
ら道路側溝等の清掃が行えず、処理効率が極めて悪いと
いう問題もある。
【0005】さらに、従来方式では、汚濁水そのものを
運搬するので、運搬の効率が悪いという問題もある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、道路側溝等の清掃作業などを効率よく
行うことができる汚濁水浄化装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、本発明は、道路側溝あるいは下水管内の汚濁水を浄
化する汚濁水浄化装置であって、前記道路側溝あるいは
下水管から取水した汚濁水内に含まれる土砂類を分離す
る沈砂槽と、前記沈砂槽の上澄み水内に含まれる粗い汚
染物質を粗ろ過するスクリーンろ過装置と、前記スクリ
ーンろ過装置で粗ろ過された粗ろ過水内に含まれる汚染
物質を凝集し、凝集フロック化する凝集手段と、前記凝
集手段で凝集フロック化された汚染物質を沈澱分離する
沈澱分離槽と、前記沈澱分離槽の上澄み水内に含まれる
細かい汚染物質を細ろ過し、前記細ろ過によって得られ
たろ過水(浄化水)の一部を用いてろ過材を洗浄して汚
染物質の濃縮水を排出する回転ドラム式連続ろ過装置
と、前記回転ドラム式連続ろ過装置から排出された汚染
物質の濃縮水を前記沈澱分離槽に送液する濃縮水送液手
段と、前記沈澱分離槽で分離された沈澱物を凝集し、凝
集フロック化する沈澱物凝集手段と、前記沈澱物凝集手
段で凝集フロック化された沈澱物を脱水し、ケーク化し
て取り出すろ布走行式脱水装置と、前記ろ布走行式脱水
装置で搾り出された排水を前記沈澱分離槽に送液する排
水送液手段と、前記各槽、各装置、各手段を積載して陸
上を移動する陸上移動手段と、を備えたものである。
【0008】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
道路側溝あるいは下水管において、まず、道路側溝ある
いは下水管から取水された汚濁水内に含まれる土砂等の
比較的比重が重く、形状が大きい汚染物質が沈砂槽によ
って分離される。次に、沈砂槽の上澄み水(沈砂槽で分
離できなかった汚染物質を含む汚濁水)内に含まれる粗
い汚染物質がスクリーンろ過装置によって粗ろ過され
る。そして、この粗ろ過によって得られた粗ろ過水(ス
クリーンろ過装置でろ過できなかった細かい汚染物質を
含む汚濁水)内に含まれる細かい汚染物質が、凝集手段
によって凝集フロック化され、沈澱分離槽で沈澱分離さ
れる。沈澱分離槽の上澄み水(沈澱分離されなかった汚
染物質を含む汚濁水)は、回転ドラム式連続ろ過装置に
よって、細ろ過され浄化水と汚染物質とに固液分離され
る。この回転ドラム式連続ろ過装置では、上記細ろ過で
得られた浄化水の一部を用いてろ過材を洗浄し、ろ過材
に付着した汚染物質を採取し、汚染物質が高濃度で濃縮
された濃縮水として排出する。回転ドラム式連続ろ過装
置から排出された濃縮水は、濃縮水送液手段で上記沈澱
分離槽に送液される(戻される)。また、沈澱分離槽の
沈澱物は、沈澱物凝集手段で凝集フロック化されて、ろ
布走行式脱水装置で脱水されケーク化されて取り出され
る。そして、ろ布走行式脱水装置で搾り出された排水
は、排水送液手段で上記沈澱分離槽に送液され(戻さ
れ)、沈澱分離される。このような処理を、陸上移動手
段によって陸上移動で道路側溝あるいは下水管の次の作
業場所に移動し、それぞれの場所において上記動作によ
って道路側溝あるいは下水管などの汚濁水の浄化を行
う。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明の実施例に係る汚濁水浄化装置
の概略構成を示すとともに、その動作を説明するための
フローシートである。
【0010】本実施例は、沈砂槽1と、スクリーンろ過
装置2と、凝集手段としての凝縮反応装置3と、沈澱分
離槽4と、回転ドラム式連続ろ過装置5と、沈澱物凝集
手段としての沈澱物凝集反応装置6と、ろ布走行式脱水
装置7と、各槽、各装置を連通接続するための配管類や
ポンプ(詳細は後述する)等とが、陸上移動手段として
のトラック8の荷台に積載されて構成されている。な
お、トラック8の荷台には、上記各槽や装置以外にも、
図示していないが、各装置等を駆動する電力を供給する
ための発電機や、各装置を操作する操作装置等も積載さ
れている。
【0011】本実施例装置の動作の概要を述べると次の
ようになる。まず、トラック8によって作業する道路側
溝等に陸上移動し、その場所において、道路側溝等から
取水した汚濁水内に含まれる土砂類が沈砂槽1で分離さ
れ、その上澄み水がスクリーンろ過装置2に供給されて
粗ろ過される。粗ろ過された粗ろ過水に含まれる細かい
汚染物質は、凝集反応装置3で凝集反応されて凝集フロ
ック化された後、沈澱分離槽4に与えられ沈澱分離され
る。沈澱分離槽4の上澄み水は、回転ドラム式連続ろ過
装置5で細ろ過されて浄化水と汚染物質とに固液分離さ
れる。分離された汚染物質は沈澱分離槽4に戻される。
沈澱分離槽4の沈澱物は、沈澱物凝集反応装置6で凝集
反応されて凝集フロック化された後、ろ布走行式脱水装
置7で脱水されケーク化されて取り出され、一方、この
脱水で搾り出された排水は沈澱分離槽4に戻される。そ
して、その場所における浄化作業が完了すると、トラッ
ク8で別の作業場所に陸上移動し、次の作業場所におい
て浄化作業が行われ、以後、同様の作業が繰り返され
る。
【0012】次に、本実施例装置の各部の具体的な構成
とその動作について、上記動作の流れに従って詳述す
る。
【0013】道路側溝あるいは下水管の汚濁水は、例え
ば、図示しないポンプによって汲み取られ、沈砂槽1に
供給される。この汚濁水の汲み取り用のポンプは、汚濁
水内のプラスチック等のゴミが詰まり難い、例えば軸流
ポンプ等を用いるのが好ましい。
【0014】沈砂槽1は、仕切り板11で仕切られた第
1槽12と第2槽13とを備えている。汲み取られた汚
濁水は、第1槽12に供給され、ここで、比較的比重の
重く、形状が大きい(5mm程度以上の)土砂類HSが
分離され、その上澄み水(第1槽12で分離されなかっ
た汚染物質を含む汚濁水)は、仕切り板11の上方を経
て第2槽13に流れ、そこに貯留され、ポンプ14によ
ってスクリーンろ過装置2に供給される。
【0015】このように、まず、土砂類を分離すること
によって、ポンプ14による第2槽13からスクリーン
ろ過装置2への送液の際、ポンプ14内のインペラー等
が土砂類によって傷つけられるのが防止され、ポンプ1
4の寿命を長くすることができ、また、次のスクリーン
ろ過装置2による粗ろ過の際、スクリーンろ過装置2の
スクリーン21の表面が土砂類によって傷つけられるの
が防止され、スクリーンろ過装置2を長期間に渡って使
用することが可能となる。
【0016】なお、沈砂槽1としては、図1の構成のも
のに限らず、その他の構成のもので実現してもよい。例
えば、図1の第1槽12の上方に、金属製のワイヤが目
開き5mm程度で格子状に編まれた板状の網を配置し、
道路側溝等から取水した汚濁水をこの網を介して第1槽
12に供給して、この網で形状の大きな土砂類を先に分
離するように構成してもよい。また、目開き5〜10mm
の堅型のスリット状の部材間をかきあげる、かきあげ式
自動スクリーンなどを配置してもよい。このように構成
すれば、土砂類に加えて、形状の大きなプラスチックの
ゴミなど、以後の処理に好ましくないゴミを先に分離す
ることができる。
【0017】スクリーンろ過装置2に供給された汚濁水
は、スクリーンを通過され、比較的粗い(1〜2mm程
度以上の)汚染物質が分離される。本発明に採用するス
クリーンろ過装置2の形状に特別な制限はないが、スク
リーンの目詰まりを自己完結的に防除する機能を有する
ものが好ましい。なかでも好ましい装置として、例え
ば、図1に示すような、供給された水を、傾斜して取り
付けられたスクリーン21の表面に流下させ、流下され
る水と細かい汚染物質とを通過させ、通過できない粗い
固形物Sはスクリーン21の表面をシュート22に向か
って滑落させて固液を分離する、傾斜式スクリーンろ過
装置2があげられる。スクリーン21には、水の流下方
向に対し直交して、幅方向に水が通過する隙間をおいて
平行に並べられた、楔形の断面を有するウエッジワイヤ
を使用するとよい。また、スクリーン21の裏面側には
可動ブラシ23が取り付けられている。可動ブラシ23
は、スクリーン21の裏面を擦りながら、スクリーン2
1の幅方向に往復動して、スクリーン21の隙間に汚染
物質が詰まったり、水垢が付着するのを排除する。スク
リーンの構造は、例えば、一辺が1.5〜5mm程度の
金属製のウエッジワイヤを使用し、目開きは、1〜3m
m程度にするとよい。また、スクリーン21の取り付け
角度は、水平面に対して約50°〜約75°の範囲で傾
斜させることが好ましい。さらに、可動ブラシ23は、
スクリーン21の詰まり具合に応じて、連続的に往復動
させてもよいし、例えば、30分ごとに間欠的に往復動
させてもよい。なお、この種のスクリーンろ過装置2
は、特開昭55-39206号公報等に開示されている。
【0018】スクリーンろ過装置2のスクリーン21を
通過した粗ろ過水(細かい汚染物質を含む汚濁水)は、
スクリーンろ過水槽24に貯留され、ポンプ25によっ
て凝集反応装置3の反応槽31に供給される。凝集反応
装置3の反応槽31には、一方で、凝集材貯槽32に貯
留された凝集剤がポンプ33で供給されている。そし
て、反応槽31に供給された粗ろ過水と凝集剤とは、か
くはん機34でかくはんされ、水中に含まれる微小な汚
染物質が凝集フロック化される。この凝集フロック化さ
れた汚染物質を含む粗ろ過水は、沈澱分離槽4に供給さ
れる。このように、沈澱分離槽4に供給される前に、汚
染物質を凝集フロック化することにより、汚染物質の粒
子径が大きくなるので、沈澱分離槽4による沈澱分離が
効果的に行われる。ここでは図示していないが、供給す
る凝集剤の種類を複数とする又は凝集反応槽でPHを最
適に維持する操作を加えると、凝集フロックを効率良く
作ることができ、より好適である。
【0019】沈澱分離槽4では、粗ろ過水内に含まれる
汚染物質(凝集フロック化された汚染物質)が沈澱分離
される。沈澱分離槽4は、底部をテーパ状に構成し、そ
の中央部に筒状体41が設けられ、沈澱分離槽4の内周
壁には、先端部を底部方向に向けた複数の沈降促進板4
2が取り付けられている。凝集反応装置3からの凝集フ
ロック化された汚染物質を含む汚濁水は、筒状体41内
に供給される。この汚濁水に含まれる凝集フロック化さ
れた汚染物質は底部に沈澱し、上澄み水は、沈澱分離槽
4の内周壁に沿って上昇する。このとき、上澄み水内に
含まれる細かな汚染物質(例えば、凝集フロック化が不
十分であった汚染物質等)は、沈降促進板42によって
底部側に誘導され底部に沈澱され易くなる。また、底部
がテーパ状に構成されているので、汚染物質の沈澱が一
層促進され、沈澱物は底部中央のポンプ43付近に沈澱
する。なお、この沈澱分離槽4には、後述するように、
回転ドラム式連続ろ過装置5からの濃縮水と、ろ布走行
式脱水装置7からの排水も供給されるが、これらを含め
た汚濁水内に含まれる汚染物質が沈澱分離槽4で沈澱分
離される。この沈澱分離槽4の上澄み水(沈澱分離され
なかった汚染物質を含む汚濁水)は、回転ドラム式連続
ろ過装置5に供給され、一方、沈澱物は沈澱物凝集反応
装置6に供給される。
【0020】このように、回転ドラム式連続ろ過装置5
の細ろ過の前に沈澱分離槽4を設け、回転ドラム式連続
ろ過装置5に、沈澱分離の上澄み水を供給するように構
成したので、回転ドラム式連続ろ過装置5には極めて細
かな汚染物質が含まれる汚濁水が供給されることにな
り、回転ドラム式連続ろ過装置5のろ過材の目詰まり等
が起き難くなり、細ろ過の質が向上し、SS濃度の小さ
い浄化水を得ることができる。
【0021】回転ドラム式連続ろ過装置5は、ろ過材が
周面に装着された円筒状のろ過ドラム51と、ろ過ドラ
ム51の下方に配置されたろ過水受槽52と、ろ過水受
槽52からろ過水(浄化水)の一部を用いてろ過材を洗
浄して、ろ過材に付着したろ過物(汚染物質)を採取す
るための、ポンプ53、逆洗ノズル54、表洗ノズル5
5、排水受槽56等からなるろ過物採取機構などで構成
されている。
【0022】沈澱分離槽4の上澄み水は、ろ過ドラム5
1の内側に送入される。このろ過ドラム51は軸心CP
を中心として図1の矢印の方向に連続回転される。そし
て、ろ過ドラム51内に送入された水は、ろ過ドラム5
1内の液面とこれよりも低いろ過水受槽52の液面との
差圧Δpによって、ろ過ドラム51に装着されたろ過材
でろ過され、ろ過水(浄化水)はろ過水受槽52に貯留
され、その大部分は、排出管57を経て装置外に排出さ
れる。なお、この排出される浄化水は、もとの側溝等に
還流されてもよいし、例えば、道路清掃用等の高圧洗浄
車に供給して、洗浄水に再利用するように構成してもよ
く、浄化水をこのように再利用すれば、資源の有効利用
を図ることができる。また、上記ろ過の結果残留される
ろ過物(汚染物質)はろ過材に付着し、ろ過ドラム51
の回転に伴って、逆洗ノズル54と排水受槽56との間
に移動される。ろ過水受槽52に貯留された浄化水の一
部は、ポンプ53で逆洗ノズル54と表洗ノズル55と
に送水され、ろ過材の裏面(ろ過ドラム51の外周面
側)とろ過材の表面(ろ過ドラム51の内周面側)とか
ら浄化水が放水され、逆洗および表洗されて、ろ過材に
付着されたろ過物がこの浄化水とともに排水受槽56に
採取される。この排水受槽56に採取された、ろ過物を
多量に含む(高濃度に濃縮された)濃縮水は、濃縮水貯
槽58に貯留される。
【0023】ところで、回転ドラム式連続ろ過装置5に
用いるろ過材は、微小な汚染物質を除去するのに重要で
ある。例えば、以下に説明する織物または編物からなる
基材の表面に、太さ0.1〜20μm程度の繊維の立毛
が略一定方向(ろ過ドラム51の回転方向と逆方向)に
横たわり、この立毛がろ過層の作用を奏するろ過材が好
適である。このろ過材となる織物または編物には、通
常、太さが0.1〜20μm程度のポリアミド、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール系、ポ
リフルオロエチレン、ポリアクリロニトリルなどの合成
繊維の細い繊維で構成されたものを使用する。織物や編
物の種類は特に問わないが、織物では朱子織物が、編物
ではハーフ編のトリコット生地が立毛し易く好ましい。
太さが0.1μm以下の極細繊維は強度が不足し、20
μm以上の繊維は立毛後、直毛し易く、良好なろ過層を
形成し難い難点がある。立毛方法は、従来からの公知の
手段を用いることができる。例えば、特公平4-1647号公
報や特公平4-9081号公報に記載されているろ布(ろ過
材)および装置がこれに相当する。また、このろ過材
は、微小な汚染物質を好適にろ別できる上に、ろ過物を
表面(ろ過ドラム51の内周面側)から剥離し易く、逆
洗等の洗浄によるろ過物の採取が長期に渡って目詰まり
し難いという特徴がある。
【0024】なお、本実施例では、逆洗と表洗とを行う
ように構成しているが、逆洗のみで充分な効果があれ
ば、表洗を行わないようにしてもよい。
【0025】濃縮水貯槽58に貯留された濃縮水は、ポ
ンプ59によって沈澱分離槽4に送液される(戻され
る)。なお、この排水貯槽58とポンプ59とは、本発
明における濃縮水送液手段を構成する。
【0026】沈澱分離槽4の沈澱物は、ポンプ43によ
って沈澱物凝集反応装置6の反応槽61に供給される。
一方、反応槽61には、凝集剤貯槽32に貯留された凝
集剤もポンプ62によって供給される。そして、反応槽
61内に供給された、沈澱物を多量に含む水と凝集剤と
は、かくはん機63でかくはんされ、水中に含まれる沈
澱物が凝集フロック化される。この凝集フロック化され
た、沈澱物を多量に含む水は、ろ布走行式脱水装置7に
供給される。このように沈澱物を凝集フロック化するこ
とにより、次のろ布走行式脱水装置7における沈澱物の
ケーク化の効率(沈澱物の回収率)が向上する。
【0027】ろ布走行式脱水装置7は、一定軌道上を一
方向に周回するエンドレスなろ布71と、ろ布71上の
ケークCを移し取る転写ドラム72と、転写ドラム72
上に移し取られたケークCをかき落とすスクレーパ73
等から構成されている。ろ布71は、駆動ロール、ガイ
ドロールや圧搾ロールを含む一群のロール74で規制さ
れる一定の軌道上に張設され、図1の矢印方向に周回し
ている。
【0028】沈澱物凝集反応装置6によって凝集フロッ
ク化された沈澱物を多量に含む水は、ろ布71上に供給
される。ろ布71上に供給された固液の混合物は、ろ布
71の反対面側に設けられた図示しない減圧吸引装置に
よる、ろ布71を介して反対面から加えられる減圧吸引
作用と、重力とによって、脱水され、さらに、周回する
ろ布71に伴われて、転写ドラム72とロールとの間に
運ばれ、圧搾されて水が搾り取られ、いわるゆケークC
になる。このケークCは、ろ布71から転写ドラム72
の表面に移し取られ、さらにスクレーパ73によってか
き落とされ、ケークトレイCTに集められる。一方、脱
水によって搾り出された排水は、排水貯槽75に貯留さ
れ、ポンプ76によって沈澱分離槽4に送液される(戻
される)。この排水貯槽75とポンプ76とは、本発明
における排水送液手段を構成する。この種の脱水装置と
しては、例えば、特公平1-44085 号公報に開示された装
置などがある。
【0029】また、本実施例では、ポンプ77によって
回転ドラム式連続ろ過装置5のろ過水受槽52に貯留さ
れた浄化水が送水され、逆洗ノズル78と表洗ノズル7
9によりろ布71は連続的に逆洗と表洗とが行われてい
る。これにより、ろ布71は再生され、長時間に渡って
安定した処理を実現できる。なお、洗浄し終えた水は、
排水貯槽75に貯留され、ポンプ76によって上記搾り
出された排水とともに沈澱分離槽4に戻される。
【0030】ところで、上記ろ布71としては、上記回
転ドラム式連続ろ過装置5のろ過剤と同様の、織物また
は編物からなる基材の表面に、太さ0.1〜20μm程
度の繊維の立毛が略一定方向に横たわったろ布を用いる
ことが好ましい。このろ布71の立毛の横たわる方向
は、ろ布71の周回方向と逆向きにする。これにより、
ケークCがろ布71から一層剥離し易くなり、ケークC
が転写ドラム72へ転写され易くなり、ケークCの回収
率を一層向上させることができる。
【0031】なお、上記では、ろ布71を逆洗と表洗と
で洗浄するように構成したが、必要に応じて逆洗または
表洗のみを行うように構成されていてもよい。
【0032】また、上記では、ろ布71からケークCを
回収するのに、転写ドラム72と転写ドラム72に当接
したスクレーパ73を用いているが、例えば、ろ布71
に直接スクレーパを当接してケークCをかき取るように
構成してもよいし、ろ布71に機械的な振動を与え、ケ
ークCをろ布71から脱落させてケークCを回収するよ
うに構成してもよい。
【0033】なお、本発明では、濃縮水送液手段や排水
送液手段を備えているので、浄化処理中に発生する中間
排水等を、各装置内で循環させることができ、排水とし
て装置外に廃棄されることがない。また、回転ドラム式
連続ろ過装置5(や布走行式脱水装置7)で使用する洗
浄水等を回転ドラム式連続ろ過装置5で得られたろ過水
(浄化水)でまかなうので、水道水等の供給が不要とな
る。
【0034】次に、本実施例の処理性能について図2を
参照して説明する。本実施例を構成する各装置等として
以下のものを用いた。
【0035】(1)沈砂槽1:規格容量1.4m3 の沈
砂槽(株式会社エース・クリーン製)。 (2)スクリーンろ過装置2:スリットの目開きが2m
m、スリットの傾斜角度60°である洗浄装置付傾斜式
スクリーンろ過装置(TH−75T−200S:東レエ
ンジニアリング株式会社製)。 (3)凝集反応装置3:規格容量1.0m3 の凝集反応
装置(株式会社エース・クリーン製)。 (4)沈澱分離槽3:規格容量1.3m3 の沈澱分離槽
(株式会社エース・クリーン製)。 (5)回転ドラム式連続ろ過装置5:処理能力18m3
/Hrの回転ドラム式連続ろ過装置(トレロームRD−
750−A3、ろ過材はGタイプを装着:東レ株式会社
製)。 (6)濃縮水貯槽58:規格容量0.5m3 の貯槽(株
式会社エース・クリーン製)。 (7)沈澱物凝集反応装置6:規格容量0.7m3 の沈
澱物凝集反応装置(株式会社エース・クリーン製)。 (8)ろ布走行式脱水装置7:処理能力1.33m3
Hrのろ布走行式脱水装置(トレロームTM−700、
ろ布はFタイプを装着:東レ株式会社製)。 (9)トラック8:8トン車(三菱自動車工業株式会社
製)。
【0036】上記装置構成で浄化処理したときの、各ポ
イントP1〜P10(図2参照)の固液混合液の液流量
と、その液のSS濃度と、乾燥固形物量とを以下の表1
に示す。なお、乾燥固形物量とは、上記固液混合液を乾
燥させたとき得られる液中の固体物(汚染物質)の量、
すなわち、液中に含まれている固体物の重量であり、液
量(液流量)とSS濃度とを単位を合わせて掛け合わせる
ことにより求められる。
【0037】 <表1> ポイント P1 P2 P3 P4 P5 液流量(m3/Hr) 18 0.1 17.9 21.47 17.9 SS濃度(mg/l) 5600 40000 340 48 5 乾燥固形物量 10.08 4.00 6.09 1.03 0.09 (kg-DS/Hr) ポイント P6 P7 P8 P9 P10 液流量(m3/Hr) 2.4 1.20 1.33 0.03 3.70 SS濃度(mg/l) 5 783 5000 200000 176 乾燥固形物量 0.01 0.94 6.65 6.00 0.65 (kg-DS/Hr)
【0038】なお、凝集反応装置3、沈澱物凝集反応装
置6とで用いられる凝集剤の量は僅かであるので、上記
表1には含めていない。また、上記表1中のP10の液
流量(3.70m3/Hr )は、ろ布走行式脱水装置7から
の排水の液流量であり、ろ布走行式脱水装置7に供給さ
れる液流量(P8の液流量:1.33m3/Hr )からケー
ク化されて取り出された液流量(P9の液流量:0.0
3m3/Hr )を差し引いた液流量(脱水で搾り出された液
流量に相当する:1.30m3/Hr )と、ろ布の洗浄に用
いた液流量(P6の液流量:2.4m3/Hr )との和であ
る。
【0039】例えば、従来方式の場合、SS濃度560
0mg/lの汚濁水を18m3/Hr 、浄化処理場に運搬する必
要がある。これに対して、本発明の場合、図2と上記表
1とから明らかなように、道路側溝等から汲み取られる
汚濁水のうち、約99.44%(P5の液流量(17.
9m3/Hr )/P1の液流量(18m3/Hr ))は、SS濃
度5mg/l(P5のSS濃度)の浄化水として取り出さ
れ、例えば、現地に還流される。そして、スクリーンろ
過装置2でろ過してシュート22に回収された乾燥固形
物量4.00kg-DS/Hrのろ過物0.1m3/Hr (P2参
照)と、ろ布走行式脱水装置7でケークCとしてケーク
トレイCTに回収された乾燥固形物量6.00kg-DS/Hr
のケーク0.03m3/Hr (P9参照)との合計(0.1
3m3/Hr )を運搬するだけでよく、従来方式に比べる
と、時間当たりの運搬必要量は、約140分の1(18
/0.13)程度となり、大幅な効率向上を図ることが
可能となった。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、道路側溝あるいは下水管の汚濁水の浄化、す
なわち、浄化水と汚染物質との分離を道路側溝あるいは
下水管のそばにおいて行えるように構成したので、該道
路側溝等の清掃を効率よく行うことが可能となった。ま
た、汚濁水の浄化を行うための各槽、各装置、各手段を
陸上移動手段に積載して、陸上移動可能に構成したの
で、機動性がよくなり、道路側溝あるいは下水管の清掃
を効率よく行うことができ、また、例えば、広範囲にわ
たる道路側溝あるいは下水管の清掃の際にも、道路清掃
あるいは下水管清掃用の高圧洗浄車に追従しながら道路
側溝あるいは下水管の浄化が行え、処理効率が格段に良
くなった。
【0041】さらに、本発明によれば、道路側溝あるい
は下水管の汚濁水の浄化を道路側溝あるいは下水管のそ
ばにおいて行えるので、得られた浄化水をそのまま道路
側溝あるいは下水管に還流させることもできるし、ま
た、その浄化水を道路清掃用等の高圧洗浄車の洗浄水と
して利用することもでき、このように浄化水を再利用す
れば資源の有効利用を図ることもできる。また、汚濁水
から除去された汚染物質の多くは、ケーク化して容量が
減少されて取り出されるので、汚染物質の運搬等、その
取扱いが容易になるし、従来例のように汚濁水をそのま
ま運搬するのに比べて、運搬の効率が格段に良くなっ
た。
【0042】また、本発明によれば、汚濁水に含まれる
土砂類を分離してからスクリーンろ過装置で粗ろ過する
ので、スクリーンろ過装置等の土砂類による劣化が防止
でき、また、スクリーンろ過装置からの粗ろ過水内に含
まれる汚染物質を凝集フロック化してから沈澱分離する
ので、汚染物質の沈澱分離が効率よく行え、さらに、こ
の沈澱分離の上澄み水を回転ドラム式連続ろ過装置で細
ろ過して浄化水を取り出すので、回転ドラム式連続ろ過
装置のろ過材の目詰まり等が起き難くなり、ろ過の質を
向上させることができ、SS濃度の小さい浄化水を得る
ことが可能となった。また、沈澱分離槽の沈澱物は、凝
集フロック化された後、ろ布走行式脱水装置でケーク化
されるので、沈澱物がろ布から剥離し易くなり、ケーク
化の効率が良くなった。
【0043】また、本発明によれば、回転ドラム式連続
ろ過装置のろ過材の洗浄は、浄化水の一部を用いて行う
ので、水道水等を用いる必要がなく、資源を有効に利用
できるし、水道水等の供給が受けられない場所でも本装
置の浄化作業を行なうことができる。
【0044】また、本発明によれば、回転ドラム式連続
ろ過装置から排出される濃縮水やろ布走行式脱水装置で
搾り出された排水は、沈澱分離槽に戻されるように構成
しているので、中間の排水類を装置外に廃棄しないクロ
ーズ化された装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る汚濁水浄化装置の概略構
成を示すとともに、その動作を説明するためのフローシ
ートである。
【図2】本実施例装置の処理性能を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 … 沈砂槽 2 … スクリーンろ過装置 3 … 凝集反応装置 4 … 沈澱分離槽 5 … 回転ドラム式連続ろ過装置 6 … 沈澱物凝集反応装置 7 … ろ布走行式脱水装置 8 … トラック 58 … 濃縮水貯槽 59 … 濃縮水送液用のポンプ 75 … 排水貯槽 76 … 排水送液用のポンプ C … ケーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 9/00 503 Z 504 B B01D 33/06 A 33/58 33/80 C02F 1/52 ZAB B (72)発明者 中井 英治 北海道北見市小泉464−11 株式会社エー ス・クリーン内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路側溝あるいは下水管内の汚濁水を浄
    化する汚濁水浄化装置であって、 前記道路側溝あるいは下水管から取水した汚濁水内に含
    まれる土砂類を分離する沈砂槽と、 前記沈砂槽の上澄み水内に含まれる粗い汚染物質を粗ろ
    過するスクリーンろ過装置と、 前記スクリーンろ過装置で粗ろ過された粗ろ過水内に含
    まれる汚染物質を凝集し、凝集フロック化する凝集手段
    と、 前記凝集手段で凝集フロック化された汚染物質を沈澱分
    離する沈澱分離槽と、 前記沈澱分離槽の上澄み水内に含まれる細かい汚染物質
    を細ろ過し、前記細ろ過によって得られたろ過水(浄化
    水)の一部を用いてろ過材を洗浄して汚染物質の濃縮水
    を排出する回転ドラム式連続ろ過装置と、 前記回転ドラム式連続ろ過装置から排出された汚染物質
    の濃縮水を前記沈澱分離槽に送液する濃縮水送液手段
    と、 前記沈澱分離槽で分離された沈澱物を凝集し、凝集フロ
    ック化する沈澱物凝集手段と、 前記沈澱物凝集手段で凝集フロック化された沈澱物を脱
    水し、ケーク化して取り出すろ布走行式脱水装置と、 前記ろ布走行式脱水装置で搾り出された排水を前記沈澱
    分離槽に送液する排水送液手段と、 前記各槽、各装置、各手段を積載して陸上を移動する陸
    上移動手段と、 を備えたことを特徴とする汚濁水浄化装置。
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