JPH0838882A - 微粒子の分別方法とその装置 - Google Patents

微粒子の分別方法とその装置

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JPH0838882A JP18030794A JP18030794A JPH0838882A JP H0838882 A JPH0838882 A JP H0838882A JP 18030794 A JP18030794 A JP 18030794A JP 18030794 A JP18030794 A JP 18030794A JP H0838882 A JPH0838882 A JP H0838882A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の輻射圧のうち光圧力を有効に利用するこ
とにより、粒径や屈折率の異なる多種類の微粒子を同時
に高性能で簡便に分別することのできる方法とそのため
の装置を提供する。 【構成】 微粒子分別方法としては、微粒子分散溶液を
満たした直線状の流路に光を照射し、光の輻射圧により
微粒子を光の照射方向に沿って加速をすることで微粒子
の分別を行うようにしたことを特徴とする。また、分別
装置としては、微粒子分散溶液を移動させる直線状の流
路と該流路の溶液中に分散した微粒子に光の輻射圧を与
えるための光照射手段とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光による微粒子の分
別に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、
レーザー光によって微粒子を分別する方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】細胞、微生物、リボソーム等
の生体関連粒子、あるいはラテックス粒子、ゲル粒子、
工業用粒子等の合成粒子等のマイクロメーターオーダー
の粒子を分別するため、種々の方法、装置が従来より開
発され利用されている。このうち、レーザー光を集光し
て微粒子を空間内に閉じこめるいわゆるレーザートラッ
ピングを利用して微粒子を分別し補足することが報告さ
れている[H.Misawa, et al. Chem.Lett.,469(1991)
]。
【0003】これは、光の反射と屈折によって生ずる輻
射圧により粒子を閉じ込める作用を利用して微粒子を分
別し補足しようとするもので、以下の原理に基づくもの
である。すなわち、溶媒よりも大きな屈折率を有する微
粒子を分散した溶液に、レンズによって集光させられた
レーザー光のようなコヒーレントで、かつビームの中心
から外側に向かって光強度の勾配を有する光ビームを集
光照射すると、この光は微粒子内で屈折し、この時、運
動量保存の法則により光の屈折による光量子の運動量変
化に相当する力(光の輻射圧)が微粒子に働く。この光
の輻射圧は微粒子を光の進行方向に押しやる光圧力(放
射圧)とビームの光軸方向に微粒子を引き込む光勾配力
の2つの力に分けることができる。これらの光圧力およ
び光勾配力により微粒子は、光の進行方向および光の強
度分布の強い方向へと加速される。そして、光圧力およ
び光勾配力は、いずれも光強度そして光軸方向の強度分
布、つまり、レンズ等による集光の度合いおよび光軸に
垂直方向の強度分布に依存するものであり、また、微粒
子の屈折率や吸収率(反射率)および微粒子の粒径等に
も依存するものである。これらの力のうち、主に光勾配
力を有効に利用することで、微粒子を光の強度分布の強
い方向に引き寄せ、光強度の最も強いレンズの焦点に微
粒子を補足することができる。
【0004】そして、上述のレーザートラッピングを利
用した微粒子の分別方法では、主として、大きさの異な
る2種類のポリスチレン微粒子を水に分散させたもの
に、レーザー光を光干渉させ多重リング状の強度分布を
有する光を集光照射する。そうすると、光勾配力により
多数の微粒子は各リング上にトラップされる。この状態
においてリングの大きさを変化させるとトラッピング力
の弱い小さい粒子がリングの外にはじき出されて排除さ
れ、大きな粒子のみがリング上にトラップされ続け、結
果として大きな粒子が選択的に分別されるというもので
ある。
【0005】しかしながら、上記の分別方法は、粒径の
みが相違する同種の微粒子、すなわち、同一材質からな
る粒子群を捕獲することができるだけであり、3種類以
上の粒子群を同時に分別をすることができず、また、分
別性能が高いものとはいえなかった。このような事情か
ら、この発明の発明者等は、これらの限界を克服するこ
とのできる方法として、すでに、3種類以上の粒子群を
同時に分別することのできる方法とその装置を提案して
いる。
【0006】この方法は、移動する粒子に対してレーザ
ー光による干渉光を、粒子の移動方向と直交する方向か
ら照射することにより、粒子の種類に応じた作用力を与
えて粒子の分別を行うことを主な内容としている。ま
た、別の方法は、移動する粒子に対してレーザー光の走
査光を粒子の移動方向と直交する方向から照射すること
により、粒子の種類に応じた作用力を与えて粒子の分別
を行うことを特徴とし、さらに、別の方法では、粒子が
移動する非直線状の流路の複数領域に粒子の移動方向と
直交する方向からレーザー光の干渉光または走査光を照
射することによって、粒子の種類に応じた作用力を与え
て粒子の分別を行うことを特徴としている。
【0007】これらは、前述の粒子の分別にレーザート
ラッピングを利用したものと比べ、3種類以上の粒子を
同時に効率よく分別することができるようになった点で
有用であるが、レーザー光の干渉光または走査光を粒子
の移動方向と直交する方向から粒子に照射するため、レ
ーザー光の光軸を正確に調整する必要があり、そのため
には高度な熟練と長時間の調整を必要とするという欠点
があった。また粒子の移動方向と直交する方向から照射
される干渉光または走査光では、粒子へ与える作用力に
限界があり、分別効率を所定以上に上げることができな
かった。しかも、干渉光または走査光を照射する手段、
干渉光または走査光の光軸を調整する手段等を粒子の移
動方向と直交する方向に備えることが必要であり、その
ため装置の構造が複雑、大型とならざるを得なかった。
【0008】この発明は、以上の通りの従来技術の欠点
を解消するためになされたものであり、光の輻射圧のう
ち主に光圧力を有効に利用することにより、粒径や屈折
率の異なる多種類多様の微粒子を同時に高性能で簡便に
分別することのできる新しい方法とそのための装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、微粒子分散溶液を満たした直線
状の流路に光を照射し、光の輻射圧により微粒子を光の
照射方向に沿って加速をすることで微粒子の分別を行う
ことを特徴とする。また、光の照射は直線状の流路の軸
線方向から行うようにしてもよい。
【0010】さらには、微粒子分散溶液が満たされた直
線状の流路中の溶液に光の照射方向とは逆方向から液体
輸送力を与え、光の輻射圧と液体輸送力とを平衡させる
ことにより微粒子を光の照射方向に沿って分別させるよ
うにしてもよい。そして、微粒子分別装置としては、微
粒子分散溶液を移動させる直線状の流路と、該流路の溶
液中に分散した微粒子に光の輻射圧を与えるための光照
射手段とを有することを特徴とする。
【0011】また、前記直線状の流路の軸線方向から光
の輻射圧を与えるように光照射手段を配設してもよく、
微粒子分散溶液が満たされた直線状の流路中の溶液に光
の照射方向とは逆方向から液体輸送力を与える付与手段
を配設してもよい。さらに、直線状の流路の途中に粒子
測定手段を配設してもよい。
【0012】
【作用】この発明では、微粒子分別方法として、微粒子
分散溶液を満たした直線状の流路に光を照射するため、
微粒子は光の輻射圧の作用を受け、加速され、微粒子の
粒径および/または屈折率に応じて分別される。分別の
程度は、光の強度を変化させるといった簡単な操作を行
うことで容易に調整できる。
【0013】また、光の照射を直線状の流路の軸線方向
から行うと、光の光軸の調整が容易である。さらにま
た、直線状の流路中の溶液に光の照射方向とは逆方向か
ら液体輸送力を与え、光の輻射圧と液体輸送力とを平衡
させるようにすると、微粒子を微粒子の粒径および/ま
たは屈折率に応じた所定位置に停止させて分別すること
ができるようになる。
【0014】そのため、多種類(3種類以上)の微粒子
を分別することができる。微粒子分別装置としては、光
の輻射圧を有効に利用するものであるため構造が単純と
なる。そして、直線状の流路の軸線方向から光の輻射圧
を与えるように光照射手段を配設すれば、光軸の調整が
容易であり、小型化が可能となる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明
について説明する。もちろんこの発明は以下の例によっ
て限定されるものではない。実施例1 図1はこの発明の分別方法とその装置の一実施例を示す
装置構成図である。
【0016】図1に例示されるように、この発明の分別
装置では、試料容器(1)、分別容器(6)、直線状の
キャピラリーチューブ(4)、粒子測定手段(5)、光
集束レンズ(9)、レーザー光源(10)、分散媒体供
給手段(11)、微粒子分散溶液供給手段(12)、分
別粒子排出手段(13)が配設されている。試料容器
(1)には透明ガラス板(2)が設けられており、集光
レンズ(9)で集光されたレーザー光(8)が該ガラス
板(2)を透過し試料容器(1)中の微粒子分散溶液
(3)に照射されるようになっている。そして、レーザ
ー光(8)の光軸とキャピラリーチューブ(4)の軸線
とが同一線上になるように、キャピラリーチューブ
(4)が試料容器(1)内部にまで挿入配設されてい
る。微粒子分散溶液(3)は粒径や屈折率の異なる多種
類(3種類以上)の微粒子と分散媒体からなるものを用
いることができる。ここで、分散媒体は微粒子と同程度
の比重を有しているものを適宜選択するが、通常、水、
緩衝溶液等が用いられる。そして、粒径や屈折率の異な
る微粒子とは、(イ)粒径が異なるもの、(ロ)屈折率
が異なるもの、(ハ)粒径および屈折率が異なるものの
いずれかを意味するものであり、細胞、ウイルス、微生
物、リボソーム、DNA、RNA等の生体関連粒子や分
子、あるいはラテックス粒子、工業用粒子等の合成粒
子、あるいはゴミ等の異物が対象となるものである。
【0017】分別操作に当たり分別容器(6)には、当
初、微粒子を含まない分散媒体(7)を満たす。この分
別容器(6)と試料容器(1)にはキャピラリーチュー
ブ(4)が挿入配設され、キャピラリーチューブ(4)
は、水平となっている。なお、分散媒体または分散溶液
を試料容器(1)からキャピラリーチューブ(4)を介
し分別容器(6)に送液するために適宜な送液手段(図
示せず)を設けることが好ましい。
【0018】粒子測定手段(5)はキャピラリーチュー
ブ(4)の途中に設けられている。該粒子測定手段
(5)としては、光学的、光電気的、電気的、磁気的、
音響光学的な原理を利用したものを用いることができ
る。レーザー光源(10)で発生させられたレーザー光
(8)は集束レンズ(9)で集束され、透明ガラス板
(2)を透過し、キャピラリーチューブ(4)に導入さ
れる。分散溶液中の微粒子はレーザー光(8)により光
の放射圧、とりわけ、光圧力の作用、を受け、加速され
キャピラリーチューブ(4)内に流れ込む。粒子測定手
段(5)によって測定し、粒子測定手段(5)の設けら
れた位置を通過する微粒子の粒径や屈折率をもとに分別
状態を知ることができる。
【0019】レーザー光源(10)には必要に応じビー
ムエキスパンダが設けられている。このレーザー光源
(10)から出射されるレーザー光の波長としては、微
粒子の光吸収が少ない波長領域が好ましく、微粒子が細
胞等の生体関連粒子である場合は、光照射による損傷が
少ない近赤外〜赤外の波長域が好ましい。これには、Y
AGレーザー等の固体レーザー、アルゴンレーザー等の
ガスレーザー、半導体レーザー等TEM00モード(ガ
ウシアンビーム)のレーザー光源が使用できる。なお、
レーザー光源に限らずコヒーレントな光を生成する光源
であれば使用できることはいうまでもない。 レーザー
光の輻射圧は微粒子の粒径および/または屈折率、レー
ザー光量に依存することから、微粒子の粒径や屈折率に
応じて微粒子を分別するための閾値を設定するには、レ
ーザー光の照射強度を調整できるようにすることが必要
である。そのために、レーザー光源の発光強度の調整手
段を設けるか、光路中に変調素子やフィルター等の照射
光量調整手段を設けるか、レンズ系やビームエキスパン
ダの拡大率を調整できるようにするか、または光波長変
更素子を備えた粒子分別閾値変更手段を設けることが好
ましい。このような各種の手段を用い、レーザー光の照
射条件を変更することで様々な種類の微粒子の分別を柔
軟に行うことができるようになる。
【0020】以上の構成からなる分別装置の動作につい
て説明すると、まず分散媒体供給手段(11)から分散
媒体のみを供給し試料容器(1)、キャピラリーチュー
ブ(4)、分別容器(6)に満たす。次に、分別容器
(6)から分散媒体を排出手段(13)を介し排出する
とともに、微粒子分散溶液供給手段(12)から分散溶
液を供給し、分別容器(6)、キャピラリーチューブ
(4)には分散媒体のみが満たされ、試料容器(1)に
は分散溶液が追加された状態とする。この状態で、レー
ザー光(8)を集光レンズ(9)で集光し、試料容器
(1)中の微粒子分散溶液(3)に照射する。図2は、
チューブ(4)内での集光を例示した概要図である。微
粒子はレーザー光(8)の光勾配力により光の強度分布
の強い光軸方向に引き寄せられるとともに、光圧力によ
り光の進行方向に推進作用が与えられる。キャピラリー
チューブ(4)の軸心方向からレーザー光が導入される
ことから、キャピラリーチューブ(4)中では光圧力が
微粒子に作用し、微粒子は加速されることになる。微粒
子への光圧力は微粒子の粒径および/または屈折率、単
位面積当たりの光量、波長により相違し、レーザー光
(8)の光軸とキャピラリーチューブ(4)の軸線は同
一であるため、分散溶液(3)中の微粒子は、キャピラ
リーチューブ(4)中で分別される。そこで、粒子測定
手段(5)によって、分別された粒子の粒径および/ま
たは屈折率を測定しつつ同じ性質の微粒子を分別容器
(6)に排出させ、排出手段(13)を介し同じ性質の
微粒子毎に分離する。こういった操作を繰り返すことに
より、3種類以上の微粒子を分散溶液から分別し、分
離、濃縮する。
【0021】実施例2 図3は、この発明の分別装置の他の例を示す装置構成図
である。この図2に例示されるように、図1の分別装置
に電気浸透流による流体搬送手段を備えたものである。
電気浸透流は界面導電現象の一種として知られており、
ガラス管壁と溶液との界面の電気二重層において生じる
電位差によって発生し、通常、ガラス管壁はシラノール
基の解離により負に帯電しているため溶液全体は陽イオ
ンのように振舞い、負極側に向かって流れる。実施例1
と同一な構成は説明を省略するが、この分別装置は、試
料容器(1)と分別容器(6)とにそれぞれ電源(1
4)に連結された電極(15)、(16)が挿入されて
おり、これによって、分別容器(6)から試料容器
(1)に向かって溶媒に電気浸透作用により輸送力(送
液力)が生じるようしたものである。この方向の輸送力
を溶媒に与えるには、溶媒の種類に応じ試料容器(1)
と分別容器(6)とに挿入する電極(15)、(16)
の極性を変えることにより行うことができる。緩衝溶液
の場合は、試料容器(1)に挿入する電極(15)を正
極とし、分別容器(6)に挿入する電極(16)を負極
とすることで、電気浸透作用により溶媒に輸送力を発生
させることができ、溶液は一定速度で試料容器(1)に
向かって流れるようになる。
【0022】従って、この例の装置は以下のように動作
するものである。すなわち、実施例1におけるのと同様
にして分別容器(6)、キャピラリーチューブ(4)に
は緩衝液用分散溶媒(7)が満たされ、試料容器(1)
には分散溶液が満たされるようにする。試料容器(1)
に挿入する電極(15)を正極とし、分別容器(6)に
挿入する電極(16)を負極として、電気浸透作用によ
り溶媒に分別容器(6)から試料容器(1)に向かう溶
媒輸送力を与えるとともに、レーザー光(8)を試料容
器(1)中の微粒子分散溶液(3)に照射して、キャピ
ラリーチューブ(4)内に導入し、微粒子に分別容器
(6)に向かう光圧力を与える。微粒子には光圧力が推
進力として、溶媒輸送力が制動力として作用する。そう
すると、微粒子に働く光圧力は、微粒子の粒径および/
または屈折率、単位面積当たりの光量、波長に依存し、
一方、微粒子の溶媒の輸送力は、微粒子の粒径に依存す
る。従って、微粒子に働く光圧力と溶媒輸送力との作用
の平衡するキャピラリーチューブ(4)の所定の位置で
微粒子毎に停止する。このように、キャピラリーチュー
ブ(4)の所定位置に分別された微粒子を分別容器
(6)に排出することで、微粒子を分離、濃縮する。
【0023】実施例3 溶媒に輸送力を与えるには、前述の電気浸透流によるも
のばかりでなく、その他の方法、ポンプ等による圧力送
液法、重力による送液法等適宜な方法が採用できる。溶
媒に送液力を加えることで微粒子の分離能を調製した
り、微粒子を濃縮した後に分取すること等ができるよう
になる。
【0024】そこで、図1の装置を垂直に、もしくは傾
斜させて配置し、溶媒に重力が作用する装置を用いた微
粒子の分別を行った。その結果を紹介すると、直径1μ
m,3μm,および6μmの3種のポリスチレン粒子か
ら、レーザー光(8)の焦点近傍領域に径の最も小さい
1μm微粒子が分別され、次いで、粒径6μm微粒子
が、さらに焦点から最も離れた領域に径の大きい6μm
微粒子が分別されることが確認された。
【0025】
【発明の効果】この発明では、以上詳しく説明したよう
に構成されているので、微粒子分別方法として、微粒子
分散溶液を満たした直線状の流路に光を照射するため、
微粒子は光の輻射圧、とりわけ、光圧力、の作用を受
け、加速され、微粒子の粒径および/または屈折率に応
じて分別される。また、分別の程度は、光の強度を変化
させるといった簡単な操作を行うことで容易に調整でき
る。
【0026】さらにまた、光の照射を直線状の流路の軸
線方向から行うと、光の光軸の調整が容易となる。 ま
た、直線状の流路中の溶液に光の照射方向とは逆方向か
ら液体輸送力を与え、光の輻射圧と液体輸送力とを平衡
させるようにすると、微粒子を微粒子の粒径および/ま
たは屈折率に応じた所定位置に停止させて効率よく分別
することができるようになる。
【0027】そのため、高度な熟練を要することなく、
容易に多種類(3種類以上)の微粒子を分別することが
できる。微粒子分別装置としては、光の輻射圧、とりわ
け、光圧力、を有効に利用するものであるため構造が単
純となる。そして、直線状の流路の軸線方向から光の輻
射圧を与えるように光照射手段を配設すれば、光軸の調
整が容易であり、調整に長時間を必要とせず、小型化が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる分別装置を示す概
要図である。
【図2】チューブ内での集光を例示した概要図である。
【図3】他の実施例にかかる分別装置を示す概要図であ
る。
【符号の説明】
1 試料容器 2 透明ガラス板 4 キャピラリーチューブ 5 粒子計測手段 9 レーザー集光レンズ 10 レーザー光源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子分散溶液を満たした直線状の流路
    に光を照射し、光の輻射圧により微粒子を光の照射方向
    に沿って加速をすることで微粒子の分別を行うことを特
    徴とする微粒子の分別方法。
  2. 【請求項2】 光の照射を直線状の流路の軸線方向から
    行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の微粒子
    の分別方法。
  3. 【請求項3】 微粒子分散溶液が満たされた直線状の流
    路中の溶液に光の照射方向と逆方向から液体輸送力を与
    え、光の輻射圧と液体輸送力とを平衡させることにより
    微粒子を光の照射方向に沿って分別させることを特徴と
    する請求項1または2記載の微粒子の分別方法。
  4. 【請求項4】 微粒子分散溶液を移動させる直線状の流
    路と、該流路の溶液中に分散した微粒子に光の輻射圧を
    与えるための光照射手段とを有することを特徴とする微
    粒子分別装置。
  5. 【請求項5】 前記直線状の流路の軸線方向から光の輻
    射圧を与えるように光照射手段を配設したことを特徴と
    する請求項4記載の微粒子分別装置。
  6. 【請求項6】 微粒子分散溶液が満たされた直線状の流
    路中の溶液に光の照射方向と逆方向から液体輸送力を与
    える付与手段を配設したことを特徴とする請求項4また
    は5記載の微粒子の分別装置。
  7. 【請求項7】 直線状の流路の途中に粒子測定手段を配
    設したことを特徴とする請求項4、5または6記載の微
    粒子の分別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004039501A1 (ja) * 2002-11-01 2004-05-13 Techno Network Shikoku Co., Ltd. 微粒子の分別回収方法および回収装置
JP2007175581A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 微粒子回収装置

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