JPH083644A - すべり案内面用部材及びその製造方法 - Google Patents

すべり案内面用部材及びその製造方法

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JPH083644A
JPH083644A JP13175294A JP13175294A JPH083644A JP H083644 A JPH083644 A JP H083644A JP 13175294 A JP13175294 A JP 13175294A JP 13175294 A JP13175294 A JP 13175294A JP H083644 A JPH083644 A JP H083644A
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JP
Japan
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guide surface
pressurized gas
sliding guide
sliding
laser beam
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Pending
Application number
JP13175294A
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English (en)
Inventor
Shigeru Matsuura
茂 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】良好な耐摩耗性とすべり特性を同時に満足する
とともに、表面に仕上研削加工を施して高精度な工作機
械への使用に供することができ、大きい負荷のかかる用
途にも使用可能なすべり案内面部材を提供すること。 【構成】鋼部材1に、レーザノズル2によってレーザ光
を照射し、表面を溶融させ、その溶融部に加圧ガス噴射
ノズル3よって加圧ガスを噴射し、溶融金属を吹き飛ば
して窪み部4を形成する。しかる後レーザ光の照射を停
止し、加圧ガスの噴射と金属の熱伝導の効果によって溶
融部の周辺の鋼部材を急激に冷却してマルテンサイト変
態させることにより、焼入れ層5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工作機械等において、他
の部材と摺動する面、いわゆるすべり案内面を有する部
材として使用される金属部材、すなわちすべり案内面用
部材、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械等のすべり案内面用部材には、
耐摩耗性が高いこととすべり摩擦抵抗が小さいことが求
められる。従来すべり案内面用部材としては、高周波焼
入れ装置で部材表面を局部的に焼入れた部材、あるいは
表面にいわゆる「きさげ仕上げ」を施した部材が用いら
れていた。しかしながら、高周波焼入れ装置で表面を局
部的に焼入れただけの部材は、油溜りを有しておらず、
すべり摩擦抵抗が大きいし、また焼入れ時の熱によって
生じた歪の修正加工に多大の時間を要するものであっ
た。一方、表面に「きさげ仕上げ」を施した部材は、表
面の耐摩耗性が低い上に、やはり加工作業に多大な時間
を要するという問題点を有していた。
【0003】これらの問題点を解消するために、例えば
実開昭62−50023号公報には、レーザ光を照射す
ることにより金属部材の表面を加工したすべり案内面用
部材が開示されている(実開昭62−50023号公報
の第1図)。図4はこのすべり案内面用部材を示したも
ので、部材の表面には、レーザ光の照射によって形成さ
れた数ミクロンの高さの格子状の盛り上がり部が形成さ
れている。このすべり案内面用部材は、盛り上がり部が
高い硬度を有しており、また、盛り上がり部以外の部分
が潤滑油の油溜りとして作用するため、高い耐摩耗性と
小さいすべり摩擦抵抗を兼備している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
62−50023号公報に開示されたすべり案内面用部
材は、盛り上がり部の高さが数ミクロンしかないため、
仕上げ研削加工を施すことができないので、高精度な工
作機械等のすべり案内面には使用することができない。
また、レーザ光を照射した焼き入れ部分(盛り上がり
部)のみが負荷を支える構造であるため、大きい負荷の
かかる用途に用いる場合には、焼入れ面積(レーザ光の
照射面積)を非常に大きくする必要があり、加工作業に
多大な手間とコストがかかるものであった。
【0005】本発明の目的は、良好な耐摩耗性とすべり
特性を同時に満足するとともに、表面に仕上研削加工を
施して高精度な工作機械への使用に供することができ、
さらに大きい負荷のかかる用途にも使用可能なすべり案
内面用部材を提供することにあり、かかるすべり案内面
用部材を簡単に低コストで製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、表面に
複数の窪みが形成されているとともに、その窪みの周囲
に焼入れ層が形成された金属部材からなるすべり案内面
用部材にある。
【0007】また、金属部材表面にレーザ光を照射して
溶融し、その溶融部分に加圧ガスを吹き付けることによ
り、溶融部分を吹き飛ばして窪みを形成するとともに、
窪みの周囲を冷却硬化させて焼入れ層を形成するすべり
案内面用部材の製造方法にある。
【0008】
【作用】金属部材表面にレーザ光を照射すると、部材表
面はレーザ光エネルギーを吸収して温度が上昇し、溶融
する。この部分に加圧ガスを吹き付けることにより、そ
の溶融部分が吹き飛ばされると窪みが残る。また、これ
と同時に窪みの周囲が加圧ガスの噴射と金属部材内部の
熱拡散によって急速に冷却されるために、焼き入れ硬化
を起こし、硬度がきわめて高い焼き入れ層部分が形成さ
れる。
【0009】本発明の製造方法においては、レーザー光
の照射強度、照射時間を調節するだけで、窪みの深さを
自由に調節することができ、仕上げ研削加工のための研
削代以上の深い窪みを簡単に形成できるので、仕上げ研
削加工が不可欠な高精度の工作機械に供するすべり案内
面用部材も、簡単に製造することができる。
【0010】このように表面加工されて形成されたすべ
り案内面用部材は、窪み部分がすべり案内面の摩擦抵抗
低下のために使用される潤滑油の油溜りとして作用する
ため、すべり摩擦抵抗が非常に小さくなるとともに、そ
の低いすべり摩擦抵抗を長期間に亘って保持する。ま
た、窪み部分の周辺には硬度の高い焼入れ層が形成され
ているので、衝撃等によって損傷することなく、いつま
でも良好なすべり特性を発現する。さらに、焼き入れ層
部分は窪み部以外の部分と同一平面上にあり、局所的に
負荷がかかることがないので、大きい負荷のかかる用途
にも使用可能であり、この場合でも、良好なすべり特性
を発現できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施の一例を図面に基づいて
詳細に説明する。図1は、すべり案内面用部材の製造工
程を示しており、1は鋼部材、2はレーザ光を照射する
レーザノズル、3は加圧ガス噴射ノズルである。すべり
案内面用部材の製造にあたっては、まず鋼部材1に、レ
ーザノズル2によってレーザ光を照射し、鋼部材1の表
面のレーザ光照射部分の内のエネルギー密度の最も高い
部分を溶融させる。そしてこの状態において、溶融部に
加圧ガス噴射ノズル3よって加圧ガスを噴射し溶融金属
を吹き飛ばして、窪み部4を形成する。しかる後レーザ
光の照射を停止し、加圧ガス噴射と金属の熱伝導の効果
によって溶融部の周辺の鋼部材を急激に冷却してマルテ
ンサイト変態させることにより、焼入れ層5を形成す
る。そして上記一連の作業を繰り返し、窪み部4、焼入
れ層5からなる加工部を、鋼部材1表面に規則正しく配
列させて、すべり案内面用部材を製造する。このように
して得られるすべり案内面用部材を図2に示す。図2に
おいては窪み部が千鳥状に配列されているが、窪み部は
どのように配列しても構わない。また、窪み部の形状も
円形に限定されるものではなく、例えば三角形、四角
形、あるいは格子状、波状等の連続形状等、どのような
形状であっても良い。一方、金属部材表面を溶融させる
ための方法としては、照射強度を容易に調整できる等の
点からレーザ光を照射することが最も好ましいが、この
方法に限定されるものではなく、金属部材表面を高い温
度で溶融できるものであれば他の方法を用いても構わな
い。なお、鋼部材1の表面の窪み部4の深さは、レーザ
光の照射時間・照射強度を変えることによって簡単に変
えることができるが、少なくとも10ミクロン以上の深
さ形成すれば、仕上げ研削加工をするための研削代が確
保できるので好ましい。
【0012】図3は、上記の方法で得られたすべり案内
面用部材の表面を高精度に仕上げ研削加工して、旋盤工
作機のすべり案内面として用いた旋盤工作機を示してお
り、7はサドル、8はベッド、10は横送り台、11,
11aは溝部、12,12aは調節つまみである。ベッ
ド8とサドル7は、すべり案内面9において当接してお
り、調節つまみ12の回転によって、サドル7が溝部1
1に沿ってZ方向に摺動して、切削作業等の際の位置調
整ができるようになっている。また、サドル7と横送り
台10は、すべり案内面9aにおいて当接しており、調
節つまみ12aの回転によって、横送り台10が溝部1
1aに沿ってX方向に摺動して、同様に位置調整ができ
るようになっている。サドル7、横送り台10には、す
べり案内面9,9aに潤滑油を供給するための油溝(図
示せず)が配置されている。
【0013】それぞれのすべり案内面9,9aにおいて
は、油溝から供給された潤滑油が窪み部4に溜っている
ので、ベッド8とサドル7、あるいはサドル7と横送り
台10の各当接面のすべり摩擦抵抗はきわめて小さく、
切削作業の位置調整において調節つまみを回転した場合
に、サドル7、横送り台10は、それぞれベッド8とサ
ドル7に対してスムーズに摺動することができる。ま
た、窪み部4には常時潤滑油が溜った状態であるため、
すべり特性は長期間に亘って良好である。一方、窪み部
4の周囲は硬度の高い焼入れ層5によって形成されてお
り、耐摩耗性が高く、欠損したりしないので、長期間使
用しても良好なすべり特性が保持される。さらに各すべ
り案内面9,9aにおいては、窪み部4以外の部分が同
一平面上に形成されており局所的に負荷がかかることが
ないので、サドル7、横送り台10の重量が大きい場合
であっても、良好なすべり特性と高い摩耗性が発現され
る。
【0014】
【発明の効果】本発明のすべり案内面用部材は、表面の
窪み部が潤滑油の油溜りとして作用するとともに、窪み
部の周囲には硬度の高い焼き入れ層が形成されているの
で、良好なすべり特性と耐摩耗性を発現させることがで
きる。また、簡単に低コストで製造でき、しかも容易に
窪み部の深さを仕上研削加工の研削代より大きく加工で
きるので、高精度な工作機械のすべり案内面にも使用す
ることができる。さらに、窪み部以外の部分が同一平面
上に形成されており局所的に負荷がかからないので、大
きい負荷のかかる用途にも使用可能であり、その場合で
も良好なすべり特性を発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のすべり案内面用部材の製造方法を示す
説明図である。
【図2】本発明のすべり案内面用部材を示す説明図であ
る。
【図3】本発明のすべり案内面用部材を用いた旋盤工作
機の側面を示す説明図である。
【図4】従来のすべり案内面用部材を示す説明図であ
る。
【図5】図4のA−A線端面説明図である。
【符号の説明】
1・・鋼部材、2・・レーザノズル、3・・加圧ガス噴
射ノズル、4・・窪み部、5・・焼入れ層、6・・研削
代、7・・サドル、8・・ベッド、9・・すべり案内
面、10・・横送り台、11,11a・・溝部、12,
12a・・調節つまみ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16C 33/14 Z 7123−3J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に窪みが形成されているとともに、
    その窪みの周囲に焼入れ層が形成されている金属部材か
    らなるすべり案内面用部材。
  2. 【請求項2】 金属部材表面にレーザ光を照射して溶融
    させ、その溶融部分に加圧ガスを吹き付けることによ
    り、溶融部分を吹き飛ばして窪みを形成するとともに、
    窪みの周囲を冷却硬化させて焼入れ層を形成することを
    特徴とするすべり案内面用部材の製造方法。
JP13175294A 1994-06-14 1994-06-14 すべり案内面用部材及びその製造方法 Pending JPH083644A (ja)

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JPH083644A true JPH083644A (ja) 1996-01-09

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007092707A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Kawasaki Precision Machinery Ltd 斜板式ピストンポンプ・モータ
US8118567B2 (en) 2006-12-15 2012-02-21 Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery Swash plate type piston pump motor

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