JPH0835775A - 含水物乾燥処理装置 - Google Patents

含水物乾燥処理装置

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JPH0835775A
JPH0835775A JP6302733A JP30273394A JPH0835775A JP H0835775 A JPH0835775 A JP H0835775A JP 6302733 A JP6302733 A JP 6302733A JP 30273394 A JP30273394 A JP 30273394A JP H0835775 A JPH0835775 A JP H0835775A
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JP
Japan
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drying
tank
drying tank
water
heating
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Pending
Application number
JP6302733A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunichi Kawagoe
竣一 河越
Takeshi Tsuchiya
武司 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOUSEI DENKI KK
Tosei Denki Corp
Original Assignee
TOUSEI DENKI KK
Tosei Denki Corp
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Publication date
Application filed by TOUSEI DENKI KK, Tosei Denki Corp filed Critical TOUSEI DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な装置により効率よく生ゴミ等の含水物
の乾燥処理を行うことができるとともに、生ゴミ等の含
水物の乾燥処理に伴い発生する臭気を装置外部に漏出さ
せない含水物乾燥処理装置を提供する。 【構成】 含水物乾燥処理装置1の乾燥槽2を加熱する
加熱媒体として電気ヒーター19で加熱される加熱オイ
ルを用い、加熱オイルを乾燥槽2と一体に設けた加熱ジ
ャケット13内に循環させて、乾燥槽2の壁面を加熱
し、また、乾燥槽2にエゼクター26を利用した真空発
生装置を連通接続して、乾燥槽2内を減圧し、また、回
収液体循環タンク27内に悪臭成分を除去する脱臭フィ
ルター34を設け、回収液体中に含まれる悪臭成分を除
去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生ゴミ等の含水物を乾
燥処理するための含水物乾燥処理装置に関し、特に、簡
便な装置により効率よく生ゴミ等の含水物の乾燥処理を
行うことができ、さらに、生ゴミ等の含水物の乾燥処理
に伴い発生する臭気を装置外部に漏出させないようにし
たものであり、大量の含水物が生じる豆腐生産業や水産
品加工業等の食料品生産加工業等での使用に適するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の生ゴミ等の含水物の乾燥処理装置
は、ボイラーで発生させた水蒸気を乾燥槽の外周に設け
た加熱室内に導入して乾燥槽の周壁を加熱したり、電気
抵抗発熱体を乾燥槽の外周に配設して加熱したり、バー
ナーにより加熱した熱風を乾燥槽の外周に配設された熱
風通路に吹き込んで加熱している。そして、乾燥槽から
発生する蒸気を凝縮器により液体と気体とに分離して、
液体を凝縮器外へ排出するとともに、気体は熱交換器に
導いて、乾燥槽内に環流させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の含水物乾燥処理装置のうち、蒸気ボイラーを利用した
含水物乾燥処理装置では、乾燥槽とは別体に大がかりな
蒸気ボイラーを設けなければならず、設備全体が大がか
りなものとなってしまうという問題がある。また、蒸気
ボイラーの管理には専門技術者が必要であり、定期的に
フラッシングを行なう必要があるなどメンテナンスが面
倒である。
【0004】また、加熱手段として電気抵抗発熱体やバ
ーナーを使用した含水物乾燥処理装置では、高温を発生
する発熱体やバーナーにより、直接、乾燥槽の外周部を
加熱するため、加熱温度の調整が困難であり、局部的な
過熱によって内部に収容した含水物が焦げる等の問題が
ある。
【0005】さらに、上記した各含水物乾燥処理装置で
は、乾燥槽内で発生する蒸発ガスを、コンデンサーを用
いて冷却することにより液体分を分離して、液体分のみ
を装置外に排出しているが、コンデンサー内に蒸発ガス
を吸引するための吸引ブロアーから蒸発ガスが漏れて、
蒸発ガス中に含まれる悪臭成分が装置外に拡散されると
いう問題がある。そして、回収後の液体分は、そのまま
装置外に排出しているので、液体分に含まれる悪臭成分
が再び蒸散して、悪臭が発生するという問題がある。
【0006】蒸発ガスが装置外部に漏れないように、蒸
発ガスを乾燥槽内に環流させることも考えられるが、回
収後の液体分をそのまま装置外に排出したのでは、液体
分に含まれる悪臭成分が再び蒸散して、悪臭が発生する
という問題を解決することはできない。
【0007】また、上記した各乾燥処理装置では大気圧
下で水分を蒸発させるものであり、効率の良い乾燥を期
待することができない。
【0008】本発明は、上記した従来の技術の有する問
題点に鑑み提案されたもので、その目的とするところ
は、簡便な装置により効率よく生ゴミ等の含水物の乾燥
処理を行うことができるとともに、生ゴミ等の含水物の
乾燥処理に伴い発生する臭気を装置外部に漏出させない
含水物乾燥処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、請求項1記載の発明は、内部に含水物を収容する
乾燥槽と、該乾燥槽内に設けられた攪拌部材と、乾燥槽
の外周部に乾燥槽と一体に設けられ、内部に循環させる
加熱オイルにより前記乾燥槽を加熱する加熱ジャケット
と、前記加熱オイルを加熱する電気ヒーターと、前記加
熱オイル循環路の途中に設けられ、前記加熱オイルを前
記加熱ジャケット内へ循環させる加熱オイル循環ポンプ
と、前記乾燥槽に連通接続され、前記乾燥槽内で発生す
る蒸発ガスを冷却して凝縮液化する冷却器とにより含水
物乾燥処理装置を構成したことを特徴とする。
【0010】上記した目的を達成するため、請求項2記
載の発明は、内部に含水物を収容する乾燥槽と、該乾燥
槽内に設けられた攪拌部材と、乾燥槽の外周部に乾燥槽
と一体に設けられ、内部に循環させる加熱オイルにより
前記乾燥槽を加熱する加熱ジャケットと、該加熱ジャケ
ットに加熱オイル循環路を介して連通接続され、該加熱
ジャケット内に循環させる加熱オイルを貯留する加熱オ
イルタンクと、前記加熱オイルを加熱する電気ヒーター
と、前記加熱オイル循環路の途中に設けられ、前記加熱
オイルを前記加熱ジャケット内へ循環させる加熱オイル
循環ポンプと、前記乾燥槽に連通接続され、前記乾燥槽
内で発生する蒸発ガスを冷却して凝縮液化する冷却器と
により含水物乾燥処理装置を構成したことを特徴とす
る。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の構成に加えて、乾燥槽内を減圧する
真空発生装置を前記乾燥槽に連通接続して設けたことを
特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の構成に加えて、真空発生装置が、前記冷却器の回収
液体排出路に連通接続された回収液体循環路と、該回収
液体循環路の途中に設けられた回収液体循環タンクと、
前記回収液体循環路の途中に設けられたエゼクターと、
前記回収液体循環路の途中に設けられ、前記回収液体循
環路内の回収液体を循環させる回収液体循環ポンプとか
らなることを特徴とする。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の含水物乾燥処理装置であって、前記回収液体循環タ
ンク内に、回収液体中に含有する悪臭成分を除去するた
めの脱臭フィルターを設けるとともに、前記回収液体循
環タンクの前記脱臭フィルターの下流側に、脱臭後の回
収液体を外部に排出する回収液体排出口を設けたことを
特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、脱臭フィルター
が、脱臭剤として、活性炭、ゼオライト、粘土系脱臭
剤、活性炭とゼオライト、活性炭と粘土系脱臭剤、ゼオ
ライトと粘土系脱臭剤、活性炭とゼオライトと粘土系脱
臭剤のいずれかを装填したものであることを特徴とす
る。
【0015】請求項7記載の発明は、乾燥槽の上部に含
水物投入口を開口し、該投入口に投入案内板を設けたこ
とを特徴とする。
【0016】請求項8記載の発明は、含水物投入口の蓋
部材を支持軸により上下動および回動可能な状態で支持
したことを特徴とする。
【0017】請求項9記載の発明は、乾燥槽に真空開放
バルブを設け、また、乾燥タイマーを設けたことを特徴
とする。
【0018】請求項10記載の発明は、乾燥槽の内面に
フッ素樹脂層を形成したことを特徴とする。
【0019】請求項11記載の発明は、攪拌部材にフッ
素樹脂層を形成したことを特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1に記載した含水物乾燥処理装置におい
ては、乾燥槽内に生ゴミ等の含水物を収容すると、加熱
ヒーターで加熱された加熱オイルが循環ポンプによって
送出され、乾燥槽の外周部に設けた加熱ジャケット内を
循環し、乾燥槽内の含水物を加熱乾燥する。そして、乾
燥槽内で発生する蒸発ガスを冷却器に導いて冷却し、凝
縮液化して回収する。乾燥処理が終了して乾燥した含水
物は、乾燥槽の底部等に設けた取出口から、乾燥槽外に
取り出される。したがって、蒸気ボイラー等の大がかり
な装置を必要とせずに、含水物の乾燥処理を行うことが
可能となり、装置全体をコンパクトなものとすることが
できる。また、加熱手段として加熱オイルを用いている
ので、きめ細かい温度管理が可能となり、加熱槽内の含
水物が焦げ付く心配がない。
【0021】また、請求項2に記載した含水物乾燥処理
装置においては、乾燥槽内に生ゴミ等の含水物を収容す
ると、加熱ヒーターで加熱された加熱オイルが循環ポン
プによって圧送され、乾燥槽の外周部に設けた加熱ジャ
ケット内を循環し、乾燥槽内の含水物を加熱乾燥する。
そして、乾燥槽内で発生する蒸発ガスを冷却器に導いて
冷却し、凝縮液化して回収する。乾燥処理が終了して乾
燥した含水物は、乾燥槽の底部等に設けた取出口から、
乾燥槽外に取り出される。
【0022】請求項3に記載の含水物乾燥処理装置にお
いては、乾燥槽に真空発生装置を連通接続して、乾燥槽
内を減圧している。したがって、大気圧下で含水物の乾
燥処理を行う場合と比較して水分の蒸発温度が低下し、
乾燥槽内の温度を低く抑えても効率の良い乾燥が可能と
なり、含水物の乾燥処理を安全に行うことができるとと
もに、装置の耐久性も向上する。また、乾燥槽内の含水
物の酸化を抑えて、悪臭成分の発生を抑制することがで
きる。さらに、乾燥後の含水物を飼料等に利用する場合
には、含水物の酸化が抑えられるため、製品の品質が向
上する。
【0023】また、請求項4記載の発明では、真空発生
装置としてエゼクターを用いた装置を利用し、回収液体
循環ポンプにより圧送された回収液体がエゼクターのノ
ズル部を通過する際に発生する負圧により、乾燥槽内を
減圧している。したがって、吸引ブロアー等を用いてい
ないので、真空発生装置外に蒸発ガスが漏出することが
なく、蒸発ガス中に含まれる悪臭成分が装置外に拡散さ
れることがない。
【0024】また、請求項5記載の発明では、回収液体
循環タンク内の回収液体中に含有する悪臭成分を脱臭フ
ィルターにより除去し、請求項6記載の発明では、脱臭
フィルターに装填した活性炭が回収液体中の硫化水素,
脂肪酸,メルタプタン類,フェノール類,アルコール類
などを主として吸着し、ゼオライトが活性炭で十分に吸
着し難いアルコール類,エステル類,脂肪酸などを吸着
し、請求項6記載の発明では、活性炭が回収液体中の硫
化水素,脂肪酸,メルタプタン類,フェノール類,アル
コール類などを主として吸着し、粘土系脱臭剤がアンモ
ニア,トリメチルアミン,硫化水素などを吸着する。そ
して、脱臭後の回収液体は回収液体排出口から回収液体
循環タンクの外部に排出する。したがって、装置外部に
排出される回収液体には、悪臭成分が含まれていないた
め、排出後の回収液体から悪臭成分が蒸散することがな
く、環境悪化を防止することができる。
【0025】請求項7記載の発明では、含水物投入口の
開口縁近傍に投入された含水物は投入案内板に案内され
て流下する。したがって、含水物投入口が小さくても投
入された含水物が乾燥槽内に確実に流下して周囲にこぼ
れない。
【0026】請求項8記載の発明では、支持軸を中心に
して蓋部材を水平方向に移動して含水物投入口を大きく
開放することができる。したがって、含水物を入れた容
器が蓋部材に当ることもなく、作業性が向上する。
【0027】請求項9記載の発明では、乾燥タイマーか
らのタイムアップ信号に基づいて真空開放バルブが開く
ので、乾燥が終了すると乾燥槽の内部の圧力が自動的に
大気圧に戻される。
【0028】請求項10記載の発明では、乾燥槽の内面
に形成したフッ素樹脂層が被乾燥物の焦げ付きを防止
し、加熱オイルの熱を乾燥槽内の被乾燥物に効率良く伝
達する。
【0029】請求項11記載の発明では、攪拌部材に形
成したフッ素樹脂層が被乾燥物の付着を防止する。
【0030】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は含水物乾燥処理装置の概略構成図、図2
は脱臭フィルターを備えた回収液体循環タンクの断面図
を各々示す。
【0031】本発明に係る含水物乾燥処理装置1は、生
ゴミ等の含水物を収容する乾燥槽2を有している。この
乾燥槽2は、上面が開放し、底部が閉塞した円筒状をな
しており、乾燥槽2の上部開放面には、蓋部材3が開閉
可能に取り付けてある。したがって、乾燥槽2内に含水
物を投入するには、蓋部材3を開いて上部開放面から含
水物を投入すればよい。なお、上部開放面と蓋部材3と
の間には、シール材(図示せず)を介在させて気密を保
持し、含水物乾燥処理装置1を運転中に、上部開放面と
蓋部材3との隙間から、大気を吸引したり、或は蒸発ガ
スや悪臭が漏れないようにしている。また、乾燥槽2の
内面にはフッ素樹脂層を形成し、被乾燥物が焦げ付かな
いように処理してある。
【0032】また、乾燥槽2には攪拌装置を設けてあ
る。この攪拌装置は、乾燥槽2内に投入された含水物を
攪拌して乾燥効率を高めるものであり、含水物を攪拌す
る機能を備えていればどのような構成でも良い。例え
ば、図1に示す攪拌装置は、回転軸4から攪拌部材とし
て攪拌棒5を放射状に複数本設け、回転軸4の下端を、
乾燥槽2の底部に取り付けた減速器付モーター6の出力
軸に接続してある。なお、攪拌部材や回転軸4の表面に
はフッ素樹脂層を形成し、被乾燥物が付着しないように
処理してある。
【0033】そして、乾燥槽2の底面には、乾燥処理後
の含水物を取り出すための取出口11が開設してあり、
この取出口11には、開閉可能な開閉蓋12が取り付け
てある。乾燥槽2内の含水物の乾燥処理が終了すると、
開閉蓋12を開いて、乾燥槽2内の乾燥処理後の含水物
(被乾燥物)を取り出すことができる。なお、取出口1
1は、必ずしも乾燥槽2の底面に設ける必要はなく、乾
燥後の含水物を取り出すことができる位置であれば、乾
燥槽2の下部側面等の適宜位置であってもよい。例え
ば、乾燥槽2の下部周面に開設してもよい。
【0034】乾燥槽2の外周には、乾燥槽2を取り囲む
ようにして、乾燥槽2と一体に加熱ジャケット13を設
けてある。この加熱ジャケット13は、内部に加熱オイ
ルを循環させて、乾燥槽2の壁面を均一に加熱するため
の装置で、加熱オイル入口14と加熱オイル出口15と
の間を接続する加熱オイル循環路16の途中に、加熱オ
イルを収容する加熱オイルタンク17と、加熱オイル循
環路16内に加熱オイルを循環させる加熱オイル循環ポ
ンプ18とが設けてある。
【0035】上記した加熱オイルタンク17内には、電
気ヒーター19が設けてあり、この電気ヒーター19に
より加熱オイルタンク17内の加熱オイルを加熱する。
また、加熱オイルタンク17内には、加熱オイルタンク
17内の加熱オイル温度を測定するための温度測定器2
0が設けてあり、この温度測定器20からの検出出力に
基づいて電気的制御装置が乾燥工程中に電気ヒーター1
9をオン・オフして、加熱オイルの温度を調整する。な
お、温度測定器20は、必ずしも加熱オイルタンク17
内に設ける必要はなく、加熱オイルの温度を測定できれ
ば加熱オイル循環路16のどの位置に設けてもよい。ま
た、温度測定器20を設けずに、電気ヒーター19に内
蔵したサーモスタットを用いて、電気ヒーター19のオ
ン・オフを制御してもよい。なお、加熱オイルタンク1
7を別設しないで加熱ジャケット13をタンク兼用とす
る場合には、加熱ジャケット13内に電気ヒーターを設
けてもよい。この場合、加熱ジャケット13内を区画し
て加熱オイル循環路を形成し、この途中に加熱オイル循
環ポンプを設けて加熱オイルを加熱オイル循環路内を強
制循環させることが望ましい。
【0036】加熱オイルタンク17内で電気ヒーター1
9により加熱された加熱オイルは、加熱オイル循環ポン
プ18により加熱オイル入口14から加熱ジャケット1
3内に送出され、乾燥槽2の壁面を加熱する。そして、
乾燥槽2を加熱後の加熱オイルは、加熱オイル出口15
から加熱オイル循環路16に排出され、加熱オイルタン
ク17内に戻る。
【0037】このように、加熱ジャケット13内を循環
する加熱オイルの作用により乾燥槽2の壁面が加熱され
るので、乾燥槽2内の含水物を減圧下で効率良く加熱乾
燥することができる。
【0038】また、乾燥槽2の上部側面には、蒸発ガス
出口21を開設してあり、この蒸発ガス出口21には、
蒸発ガス排出パイプ22を介して冷却器として機能する
コンデンサー23が連通接続してある。このコンデンサ
ー23は、内部に設けた螺旋状の熱交換部24に冷却水
を通すことにより蒸発ガスを冷却して液化する装置であ
る。
【0039】乾燥槽2内で発生した蒸発ガスは、蒸発ガ
ス出口21からコンデンサー23内に導かれ、冷却され
て液体分が回収される。そして、コンデンサー23で冷
却液化された液体分は、コンデンサー23の下部に連通
接続した回収液体排出路25を介して、真空発生装置の
一構成要素であるエゼクター26に導かれる。
【0040】エゼクター26は、回収液体循環タンク2
7の出口28側と入口29側を接続する回収液体循環路
30の途中に設けられており、回収液体循環ポンプ31
により圧送された回収液体がノズル部32を通過する際
に発生する負圧により、連通しているコンデンサー23
内及び、コンデンサー23に連通している乾燥槽2内を
減圧するものである。したがって、流路断面積が小さく
なったエゼクター26のノズル部32の途中に開口する
吸引口33がコンデンサー23の下部に連通接続した回
収液体排出路25の先端部に連通接続し、コンデンサー
23及びコンデンサー23に連通接続した乾燥槽2内を
減圧している。
【0041】また、回収液体中には硫化水素、メチルメ
ルカプタン、硫化メチル、アンモニア、トリメチルアミ
ン、アルコール類、エステル類などの悪臭成分が含まれ
ており、この回収液体をそのまま装置外部に排出する
と、悪臭成分が再び蒸散して環境汚染等の原因となる。
このため、回収液体循環タンク27内に装脱可能な脱臭
フィルター34を設け、回収液体中の悪臭成分を除去し
ている。また、回収液体循環タンク27には、脱臭フィ
ルター34の下流側に、脱臭後の回収液体を外部に排出
するための回収液体排出口35を設けてある。そして、
悪臭成分を除去した後の回収液体の一部を回収液体排出
口35から装置外部に排出するとともに、回収液体循環
ポンプ31により回収液体を回収液体循環路30内に循
環させている。
【0042】上記した脱臭フィルター34は、例えば、
活性炭とゼオライトを含有して装脱可能な脱臭エレメン
トからなり、活性炭およびゼオライトの作用により悪臭
成分を吸着除去することができる。活性炭は、水分が存
在していても、他の成分を選択的に吸着しようとする特
性をもっており、したがって、回収液体中に含有してい
る悪臭成分を吸着除去する素材として適する。
【0043】この活性炭によって特に効果的に除去でき
る成分としては、脂肪酸類、メルカプタン類、フェノー
ル類、炭化水素類(脂肪酸および芳香族)、有機塩素化
合物、メタノールを除くアルコール類、ケトン類、ホル
ムアルデヒドを除くアルデヒド類、エステル類などであ
り、中位のものは、硫化水素、亜硫酸ガス、塩素、ホル
ムアルデヒド、アミン類などである。
【0044】また、前述した臭気原因物質の殆どは、分
子量200以下の小さな分子である。ゼオライトの細孔
の大きさは3〜9オングストロームであり、上記臭気原
因物質の分子を吸着するのに適している。したがって、
脱臭フィルターのエレメントに含有させたゼオライト
は、活性炭では十分に吸着され難いアルコール類、エス
テル類、脂肪酸などについて高い吸着性能を発揮する。
このため、活性炭による吸着除去作用とゼオライトによ
る吸着除去作用との相乗効果によって回収液体中の悪臭
成分を確実に吸着除去することができる。
【0045】脱臭フィルター34の脱臭剤は、上記した
活性炭とゼオライトに限定されるものではなく、悪臭を
除去する特性を備えた物質であればどのようなものでも
よく、含水物の特質に応じて調整してもよい。例えば、
粘土系脱臭剤(ミズカナイト)と活性炭でもよいし、活
性炭とゼオライトと粘土系脱臭剤を併用してもよい。粘
土系脱臭剤は、アンモニア,トリメチルアミン,硫化水
素などに対して吸着容量が大きく、また、この他にもエ
チルメルカプラン,酢酸,イソ吉草酸などについても脱
臭効果が大きい。このため、活性炭と併せて使用する
と、活性炭による吸着除去作用と粘土系脱臭剤による吸
着除去作用との相乗効果によって回収液体中の悪臭成分
を確実に吸着除去することができる。また、脱臭フィル
ター34の脱臭剤は、活性炭、ゼオライト、粘土系脱臭
剤などを単独であってもよいことは勿論のこと、活性炭
とゼオライトの組み合せ、活性炭と粘土系脱臭剤の組み
合せ、ゼオライトと粘土系脱臭剤の組み合せ、活性炭と
ゼオライトと粘土系脱臭剤の組み合せなど悪臭成分の特
性に応じて適宜に選択して組み合せて使用してもよい。
【0046】また、脱臭フィルター34の脱臭剤は、活
性炭やゼオライトや粘土系脱臭剤に限らず他の脱臭剤で
あっても長期間稼働すると脱臭機能が低下するので、回
収液体循環タンク27の上蓋を開閉可能として、内部の
脱臭エレメントを簡単に交換できるように構成すること
が望ましい。例えば、図2に示すように、回収液体循環
タンク27の内部を上下に区画する区画板27aからパ
イプ27bを立設し、円柱形脱臭フィルター34の中心
空部内に上記パイプ27bを挿通して区画板27aに載
置して、脱臭フィルター24の上面から突出したパイプ
上部の取付ボルトにパッキン付ワッシャを介して蝶ナッ
トを螺合して脱臭フィルター34を区画板27a上に固
定する。なお、27cはパッキンである。したがって、
入口29から回収液体循環タンク27の上室内に流入し
た回収液体は、脱臭フィルター34の外周面の紙フィル
ター34aから内部の脱臭剤層(活性炭とゼオライト、
或は活性炭と粘土系脱臭剤)34bを通過し、内周面の
紙フィルター34cを通って中心空部内に透過し、上記
透過途中で脱臭された回収液体はパイプ27bの側面に
開口した孔27dからパイプ27b内を通って下室に流
下する。そして、この脱臭フィルター34の脱臭機能が
低下した場合には、ボルト止めされた回収液体循環タン
ク27の蓋27′を取り外し、蝶ナットを外すと脱臭フ
ィルター34を簡単に交換することができる。
【0047】図3および図4に示す含水物乾燥処理装置
1の第2の実施例は、有底円筒体状乾燥槽2の上面に開
口した含水物投入口に略リング状の投入案内板37を設
けることにより含水物を投入し易くするとともに確実に
投入できるようにしたものである。即ち、乾燥槽2の上
面開口部の内周縁に沿って、下方が次第に縮径して乾燥
槽2の内部中心方向に向かって下り傾斜した案内面を有
する略漏斗状の投入案内板37を設け、該投入案内板3
7の下面開口部を攪拌棒に臨ませる。
【0048】この様な含水物案内板37を設けると、投
入した含水物が投入案内板37の傾斜案内面に案内され
て攪拌棒上に流下する。したがって、含水物投入口が小
さくても含水物が周囲にこぼれ難いし、また、乾燥槽2
の上端縁に平坦な部分が殆どなくなり、投入した含水物
が乾燥槽2の上端に積もることを防止することができ
る。このため、従来の乾燥装置のように、乾燥槽の上端
に積もった含水物を手で乾燥槽内に落とし込む手間も必
要が無くなるし、湿った被乾燥物に手を触れる必要もな
い。また、本実施例では乾燥槽2の上端と投入案内板3
7との間を閉塞してあるので、乾燥完了近くになって蓋
部材3を開いたとしても、被乾燥物の粉状体が舞い上が
ることを防止できる。
【0049】また、本実施例では乾燥槽2の上部に真空
開放バルブ38を設け、乾燥タイマーに設定した時間が
経過すると、乾燥タイマーからのタイムアップ信号に基
づいて電気的制御装置が真空開放バルブ38を開いて乾
燥槽2の内部を大気圧に戻すように構成してある。した
がって、被乾燥物の特性(含水率など)に応じて適当な
乾燥時間を乾燥タイマーに設定して確実な乾燥を行うこ
とができ、しかも、乾燥が終了すると乾燥槽2内を自動
的に大気圧に戻すことができる。このため、手動でバル
ブ操作することなく開閉蓋を容易に開いて乾燥した被乾
燥物を取り出すことができる。なお、真空開放バルブ3
8は乾燥工程では電気的制御装置からの信号により閉じ
て乾燥槽2を気密室にする。
【0050】また、前述した各実施例では蓋部材3の端
部に設けたヒンジにより蓋部材3を乾燥槽2に止着し、
蓋部材3を上下方向に開閉動作することにより乾燥槽2
の含水物投入口を開閉するように構成したが、本発明は
これに限定されるものではなく、蓋部材3を当該蓋部材
3の中心から外れた位置で支持する支持軸39を設ける
とともに、該支持軸39を上下動および回動可能な状態
で止着し、蓋部材3を支持軸39を中心にして水平方向
に移動することにより含水物投入口を大きく開放できる
ようにしてもよい。
【0051】例えば、図5および図6に示す含水物乾燥
装置1の第3の実施例は、蓋部材3から腕部40を外方
に向けて突設し、該腕部40の先端に垂設した支持軸3
9を乾燥槽2の側面に設けた軸受41により上下動可能
な状態で支持すると共に、支持軸39に嵌装したスプリ
ング42により該支持軸39を下方に付勢する。そし
て、含水物乾燥装置1のベース43上にリフト機構とし
て足踏みレバー44を揺動可能な状態で設け、該足踏み
レバー44の一端と上記支持軸39の下端とを回転継手
45及び連結ロッド46を介して接続する。また、足踏
みレバー44の近傍には、足踏みレバー44を踏んだ状
態で止めることが可能な鈎形のストッパ47を設ける。
なお、支持軸39を上下動させるリフト機構は足踏みレ
バー44に限らず、支持軸39を上下動できればどのよ
うな構成でも良く、電動で昇降してもよい。
【0052】この様な構成からなる含水物乾燥処理装置
1は、図5中実線で示すように、常態においてはスプリ
ング42の付勢により支持軸39が下方に押し下げられ
ている。したがって、蓋部材3が乾燥槽2の上面開口部
(含水物投入口)を塞いで乾燥槽2の内部を気密状態と
し、前述したように、真空発生装置の作動により乾燥槽
2内を減圧して内部の含水物を効率良く乾燥することが
できる。また、この状態においては支持軸39が下降し
た状態で停止しているので、足踏みレバー44の他端に
形成した足踏み部44′が上昇して停止する。
【0053】そして、足踏みレバー44の足踏み部4
4′をスプリング42の付勢に抗して踏み降ろすと、足
踏みレバー44が途中の軸48を中心にして揺動し、支
持軸39が上昇する。支持軸39が上昇すると、図5中
二点鎖線で示すように、腕部40により支持された蓋部
材3が乾燥槽2の上端から少し浮き上がる。この状態で
蓋部材3を手で水平方向に押すと、図6に示すように、
蓋部材3が支持軸39を中心にして水平方向に回動し、
この蓋部材3の移動により乾燥槽2の含水物投入口が大
きく開放される。したがって、大きなバスケット等の容
器に入れて含水物を乾燥槽2内に投入する場合にも、容
器が蓋部材3に当ることがなく、作業性が良い。そし
て、踏み降ろした足踏みレバー44を少し横に移動して
ストッパ47に掛けて踏み降ろした状態、即ち蓋部材3
が少し浮き上がった状態を保持するようにしておくと、
作業者が自由に移動して作業を行うことができるので、
一層作業性が向上する。なお、蓋部材3を水平移動して
乾燥槽2の含水物投入口を開放した後は蓋部材3が下降
しても支障がないので、必ずしもストッパ47で上昇状
態を保持する必要はない。
【0054】乾燥槽2内に含水物を投入し終ったなら
ば、蓋部材3を上昇した状態で水平方向に戻り回動して
乾燥槽2上に位置させる。そして、足踏みレバー44を
戻し揺動すると、支持軸39が自重とスプリング42の
付勢により押し下げられ、これにより蓋部材3が下降し
て乾燥槽2の含水物投入口を密閉する。
【0055】この様に、本実施例では蓋部材3を上下動
可能な支持軸39により支持するとともに、支持軸39
を中心にして水平方向に移動可能としたので、乾燥槽2
の含水物投入口を大きく開放することができるととも
に、蓋部材3が邪魔になることがない。したがって、含
水物の投入作業や乾燥槽2内の清掃作業を行い易く、作
業性に優れている。また、蓋部材3を乾燥槽2の投入口
にスプリング42の付勢により押し付けるようにしたの
で、乾燥槽2内を確実に気密にすることができ、特に真
空装置で減圧する際に初期の減圧効率を高めることがで
きる。
【0056】なお、本発明に係る含水物乾燥処理装置1
で処理できる含水物は、生ゴミの他、豆腐の絞り滓であ
る「おから」、魚の頭や内臓、海老・蟹の殻等の食品廃
棄物であってもよい。これらの乾燥後の含水物は広い用
途を有しており、例えば、「おから」は加工食料品の原
料或は家畜の飼料として、魚の頭や内臓は肥料として利
用することができ、また、海老・蟹の殻には「キチン・
キトサン」が含有されており、人工皮膚、縫合糸等の医
療材料や、食品添加物等として広く利用することができ
る。
【0057】また、乾燥槽2は、前述した竪型有底円筒
状の槽に限定されるものではなく、含水物を収納して乾
燥することができればどのような構成でも良く、例えば
横型槽でもよい。この横型槽の場合には上面に投入口を
開口するので、加熱ジャケット13を左右の側面部分と
底面部分に設け、また、攪拌棒の回転軸も横方向に支持
することが望ましい。
【0058】
【発明の効果】本発明は、上記した構成からなるので、
以下に説明する効果を奏することができる。請求項1記
載の発明は、乾燥槽を加熱する加熱媒体として加熱オイ
ルを用い、加熱オイルを乾燥槽と一体に設けた加熱ジャ
ケット内に循環させて、加熱槽の壁面を加熱している。
したがって、蒸気ボイラー等の大がかりな装置を必要と
せずに、含水物の乾燥処理を行うことが可能となり、装
置全体をコンパクトなものとすることができるととも
に、装置の製造コストを削減することができ、さらには
管理やメンテナンスも容易である。また、加熱オイルを
用いて乾燥槽を加熱しているので、熱効率が良く、運転
コストを削減することができる。さらに、きめ細かい温
度管理が可能となり、局部的な温度のバラツキもなくな
り乾燥槽内の含水物が焦げ付く心配がない。そして、乾
燥槽の内面にフッ素樹脂層を形成すると、一層確実に焦
げ付きを防止することができ(請求項10)、攪拌部材
にフッ素樹脂層を形成すると被乾燥物の付着を防止でき
る(請求項11)。
【0059】請求項2に記載した発明では、加熱オイル
タンクを設けて加熱オイルを貯留できるので、十分な容
量の加熱オイルによって加熱乾燥でき、加熱乾燥の温度
が安定する。
【0060】請求項3に記載の発明では、乾燥槽に真空
発生装置を連通接続して、乾燥槽内を減圧して沸点の低
下、即ち水分が蒸発し易い環境を作り出している。した
がって、従来のように大気圧下で含水物の乾燥処理を行
う場合と比較して、乾燥槽内の温度を低く抑えても効率
の良い乾燥が可能となり、含水物の乾燥処理を安全に行
うことができるとともに、装置の耐久性も向上する。さ
らに、乾燥時に減圧すると、乾燥中に蓋部材や取出口の
開閉蓋が大気圧を受けて開かない。したがって、誤って
蓋を開いて火傷するなどのトラブルを未然に防止するこ
とができ、安全である。また、低温乾燥を行うことによ
り、乾燥槽内の含水物の酸化が抑制され、酸化による悪
臭成分の発生を最小限に抑えることができる。さらに、
乾燥後の含水物を飼料等に利用したり、食品の材料とし
て利用する場合には、含水物の酸化が抑制されるため、
乾燥処理後の製品の品質が向上する。
【0061】請求項4記載の発明では、真空発生装置と
してエゼクターを用いた装置を利用し、回収液体循環ポ
ンプにより圧送された回収液体がエゼクターのノズル部
を通過する際に発生する負圧により、乾燥槽内を減圧し
ている。したがって、悪臭成分を含んだ蒸発ガス及び液
体成分の循環路は閉鎖循環路であるため、真空発生装置
外に蒸発ガスが漏出することがなく、蒸発ガスに含まれ
る悪臭成分が装置外に拡散されることがない。
【0062】請求項5記載の発明では、回収液体循環タ
ンク内に悪臭成分を除去する脱臭フィルターを設け、回
収液体中に含まれる悪臭成分を脱臭フィルターにより除
去した後、回収液体循環タンクの外部に排出している。
したがって、排出される回収液体中には、悪臭成分が含
まれていないため、排出後の回収液体から悪臭成分が蒸
散することがなく、悪臭発生による環境汚染を防止する
ことができる。また、回収液体を循環させて何度も脱臭
フィルターを通すので、脱臭フィルターによる脱臭効果
が高く、確実に悪臭成分を除去することができる。
【0063】そして、請求項6記載の発明では、脱臭フ
ィルターの脱臭剤に活性炭、ゼオライト、粘土系脱臭剤
を単独或は適宜に選択して組み合せて装填するので、悪
臭成分に応じた脱臭フィルターを構成できる。そして、
活性炭は、水分が存在していても、他の成分を選択的に
吸着しようとする特性をもっているので、回収液体中に
含有している悪臭成分を吸着除去する素材として適して
おり、この活性炭によって、脂肪酸類、メルカプタン
類、フェノール類、炭化水素類(脂肪酸および芳香
族)、有機塩素化合物などを効率良く吸着除去すること
ができる。また、ゼオライトは臭気原因物質の殆どの分
子を吸着し易い細孔を有しているので臭気原因物質の分
子を吸着するのに適している。したがって、脱臭フィル
ターのゼオライトは、活性炭では十分に吸着され難いア
ルコール類、エステル類、脂肪酸などについて高い吸着
性能を発揮する。このため、活性炭による吸着除去作用
とゼオライトによる吸着除去作用との相乗効果によって
回収液体中の悪臭成分を確実に吸着除去することができ
る。また、粘土系脱臭剤は、アンモニア、チリメチルア
ミン、硫化水素などを吸着するのに適している。したが
って、脱臭フィルターの粘土系脱臭剤は、活性炭では十
分に吸着され難い悪臭成分について高い吸着性能を発揮
する。
【0064】また、請求項7の発明では、投入した含水
物が投入案内板に案内されて乾燥槽の内部に確実に流下
する。したがって、含水物投入口が小さくても含水物が
周囲にこぼれ難いし、また、乾燥槽の上端縁に平坦な部
分が殆どなくなり、このため、投入した含水物が乾燥槽
の上端に積もることを防止することができる。このた
め、従来の乾燥装置のように、乾燥槽の上端に積もった
含水物を手で乾燥槽内に落とし込む手間も必要が無くな
るし、湿った被乾燥物に手を触れる必要もない。
【0065】請求項8記載の発明では、蓋部材が支持軸
を中心にして水平方向に回動し、この蓋部材の移動によ
り乾燥槽の投入口が大きく開放される。したがって、大
きなバスケット等の容器に入れて含水物を乾燥槽内に投
入する場合にも、容器が蓋部材に当ることがなく、作業
性が良い。
【0066】請求項9記載の発明では、乾燥タイマーが
タイムアップした時点で真空開放バルブが開いて乾燥槽
内を自動的に大気圧に戻すことができる。したがって、
面倒なバルブ操作を手動で行うことなく蓋を開いて乾燥
物を取り出すことができ、取り扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る含水物乾燥処理装置の概略構成図
である。
【図2】脱臭フィルターの取付状態を示す回収液体循環
タンクの断面図である。
【図3】投入案内板を設けた乾燥槽の平面図である。
【図4】投入案内板を設けた乾燥槽の断面図である。
【図5】蓋部材を水平方向に移動して開くようにした含
水物乾燥処理装置の第3実施例の要部の側面図である。
【図6】水平方向に回動して開く蓋部材の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 含水物乾燥処理装置 2 乾燥槽 3 蓋部材 4 回転軸 5 攪拌棒 6 モーター 11 取出口 12 開閉蓋 13 加熱ジャケット 14 加熱オイル入口 15 加熱オイル出口 16 加熱オイル循環路 17 加熱オイルタンク 18 加熱オイル循環ポンプ 19 電気ヒーター 20 温度測定器 21 蒸発ガス出口 22 蒸発ガス排出パイプ 23 コンデンサー 24 熱交換部 25 回収液体排出路 26 エゼクター 27 回収液体循環タンク 28 回収液体循環タンクの出口 29 回収液体循環タンクの入口 30 回収液体循環路 31 回収液体循環ポンプ 32 ノズル部 33 吸引口 34 脱臭フィルター 35 回収液体排出口 37 投入案内板 38 真空開放バルブ 39 支持軸 40 腕部 41 軸受 42 スプリング 44 足踏みレバー 45 回転継手 46 連結ロッド 47 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 5/00 ZAB F26B 11/14

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に含水物を収容する乾燥槽と、 該乾燥槽内に設けられた攪拌部材と、 前記乾燥槽の外周部に乾燥槽と一体に設けられ、内部を
    循環する加熱オイルにより前記乾燥槽を加熱する加熱ジ
    ャケットと、 前記加熱オイルを加熱する電気ヒーターと、 加熱オイル循環路の途中に設けられ、前記加熱オイルを
    前記加熱ジャケット内へ循環させる加熱オイル循環ポン
    プと、 前記乾燥槽に連通接続され、前記乾燥槽内で発生する蒸
    発ガスを冷却して凝縮液化する冷却器と、 からなることを特徴とする含水物乾燥処理装置。
  2. 【請求項2】 内部に含水物を収容する乾燥槽と、 該乾燥槽内に設けられた攪拌部材と、 前記乾燥槽の外周部に乾燥槽と一体に設けられ、内部を
    循環する加熱オイルにより前記乾燥槽を加熱する加熱ジ
    ャケットと、 該加熱ジャケットに加熱オイル循環路を介して連通接続
    され、該加熱ジャケット内に循環させる加熱オイルを貯
    留する加熱オイルタンクと、 前記加熱オイルを加熱する電気ヒーターと、 前記加熱オイル循環路の途中に設けられ、前記加熱オイ
    ルタンク内に貯留した加熱オイルを前記加熱ジャケット
    内へ循環させる加熱オイル循環ポンプと、 前記乾燥槽に連通接続され、前記乾燥槽内で発生する蒸
    発ガスを冷却して凝縮液化する冷却器と、 からなることを特徴とする含水物乾燥処理装置。
  3. 【請求項3】 乾燥槽内を減圧する真空発生装置を前記
    乾燥槽に連通接続して設けたことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の含水物乾燥処理装置。
  4. 【請求項4】 真空発生装置は、前記冷却器の回収液体
    排出路に連通接続された回収液体循環路と、 該回収液体循環路の途中に設けられた回収液体循環タン
    クと、 前記回収液体循環路の途中に設けられたエゼクターと、 前記回収液体循環路の途中に設けられ、前記回収液体循
    環路内の回収液体を循環させる回収液体循環ポンプと、 からなることを特徴とする請求項3に記載の含水物乾燥
    処理装置。
  5. 【請求項5】 回収液体循環タンク内に、回収液体中に
    含有する悪臭成分を除去するための脱臭フィルターを設
    けるとともに、前記回収液体循環タンクの前記脱臭フィ
    ルターの下流側に、脱臭後の回収液体を外部に排出する
    回収液体排出口を設けたことを特徴とする請求項4に記
    載の含水物乾燥処理装置。
  6. 【請求項6】 脱臭フィルターは、脱臭剤として、活性
    炭、ゼオライト、粘土系脱臭剤、活性炭とゼオライト、
    活性炭と粘土系脱臭剤、ゼオライトと粘土系脱臭剤、活
    性炭とゼオライトと粘土系脱臭剤のいずれかを装填した
    ものであることを特徴とする請求項5に記載の含水物乾
    燥処理装置。
  7. 【請求項7】 乾燥槽の上部に開口した含水物投入口の
    内周縁に沿って、乾燥槽の内部に向かって下り傾斜した
    案内面を有する投入案内板を設けたことを特徴とする請
    求項1から6のいずれかに記載の含水物乾燥処理装置。
  8. 【請求項8】 乾燥槽の上部に含水物投入口を開口し、
    含水物投入口を塞ぐ蓋部材を蓋部材の中心から外れた位
    置で支持する支持軸を設けるとともに、該支持軸を上下
    動および回動可能とし、蓋部材を支持軸を中心にして水
    平方向に移動することにより含水物投入口を開放可能と
    したことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の
    含水物乾燥処理装置。
  9. 【請求項9】 乾燥槽に真空開放バルブを設け、乾燥時
    間を制御する乾燥タイマーを設け、該乾燥タイマーに設
    定した時間が経過したタイムアップ信号にもとづいて上
    記真空開放バルブを開いて乾燥槽内を大気圧に戻すよう
    にしたことを特徴とする請求項3から請求項8のいずれ
    かに記載の含水物乾燥処理装置。
  10. 【請求項10】 乾燥槽の内面にフッ素樹脂層を形成し
    たことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに
    記載の含水物乾燥処理装置。
  11. 【請求項11】 攪拌部材にフッ素樹脂層を形成したこ
    とを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記
    載の含水物乾燥処理装置。
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