JPH083524A - エアゾール型接着剤組成物 - Google Patents

エアゾール型接着剤組成物

Info

Publication number
JPH083524A
JPH083524A JP13701694A JP13701694A JPH083524A JP H083524 A JPH083524 A JP H083524A JP 13701694 A JP13701694 A JP 13701694A JP 13701694 A JP13701694 A JP 13701694A JP H083524 A JPH083524 A JP H083524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
parts
paper
aerosol
adhesive composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13701694A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Masuzaki
久夫 舛▲崎▼
Takayuki Kojima
隆之 小嶋
Shinji Sugii
新治 杉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minnesota Mining and Manufacturing Co filed Critical Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority to JP13701694A priority Critical patent/JPH083524A/ja
Publication of JPH083524A publication Critical patent/JPH083524A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアゾール型接着剤組成物に関し、ポリオレ
フィン系のプラスチック材料への接着力が高いエアゾー
ル型接着剤組成物を提供することを目的とする。 【構成】 非結晶性ポリオレフィンを含有するように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエアゾール型接着剤組成
物に関し、特に、非結晶性ポリオレフィンを有効成分と
して含有するエアゾール型接着剤組成物に関する。本発
明の接着剤組成物は、エアゾール缶などの耐圧容器に充
填してエアゾール型接着剤製品となすことができる。本
発明の接着剤組成物は、紙どうしの接着や鋼板に対する
接着などにはもちろんのこと、特にポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン系のプラスチック材料
の接着に有利に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】取扱上の利便性などから、噴霧可能の接
着剤(エアゾール型接着剤)が開発され、提供されてい
る。このような接着剤は、通常、基剤ポリマー(ベース
ポリマーともいう)、噴射剤、有機溶剤及びその他の添
加剤を含んでいる。例えば、特公昭45−22239号
公報は、エラストマーを基剤とするエアゾール型接着剤
に関する。この接着剤では、スチレン−ブタジエンゴム
(SBR)などのようなゴム状エラストマーを基剤ポリ
マーとして、プロパン、二酸化炭素及び弗化炭化水素を
噴射剤として、ヘキサン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン及び種々のアルコールを有機溶剤とし
て、それぞれ使用している。この接着剤は、特に、固体
含有量が大きいことを特徴としており、したがって、長
期間の保存が可能で、また、噴霧時、糸を引いたりクモ
の巣状になったりするなどの不都合を回避することがで
きる。しかし、このような接着剤は、紙、ボール紙、布
片あるいはスタイロフォームの如き多孔性材料に対して
良好な接着性を有するというものの、ポリオレフィン系
のプラスチック材料、特にポリプロピレンやポリエチレ
ンへの接着力が弱いという欠点を有している。
【0003】特公昭46−12640号公報は、上記と
同様に噴霧可能の接着剤に関し、特定の交叉結合アクリ
ル酸エステル重合体又は共重合体を比較的に高濃度で含
有することを特徴とする。この接着剤を使用すると、従
来技術の欠点であった糸引き及びクモの巣形成を伴わず
に霧状に噴霧を行うことができる。この接着剤は、しか
し、先に引用した特公昭45−22239号公報に記載
の接着剤と同様に、紙、ボール紙、布片あるいは薄いフ
ィルム状のプラスチック材料(例えばポリエステルフィ
ルム)に対して良好な接着性を有するというものの、ポ
リオレフィン系のプラスチック材料、特にポリプロピレ
ンやポリエチレンへの接着力が弱いという欠点を有して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近では、エアゾール
型接着剤を使用する場合の接着対象材料が多様化すると
ともに、特にポリオレフィン系のプラスチック材料に対
する強い接着力が求められている。また、環境保全の観
点から、有機溶剤不使用のエアゾール型接着剤組成物の
提供が求められている。
【0005】そこで、本発明は、第1に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系のプラスチ
ック材料に対して優れた接着性を有し、しかも均一に噴
射塗布可能なエアゾール型接着剤組成物を提供すること
を目的とする。本発明は、第2に、有機溶剤を使用しな
くても済む、環境問題・溶剤規制に対応可能なエアゾー
ル型接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】本発明のその他の目的は、以下の詳細な記
載から容易に理解することができるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、非結晶
性ポリオレフィンを含有することを特徴とするエアゾー
ル型接着剤組成物が提供される。本発明の接着剤組成物
において主たる有効成分として用いられる非結晶性ポリ
オレフィンは、常温(約25℃)以下のガラス転移温度
(Tg)を有しかつ常温で接着性を示すことができる。さ
らに詳しくは、本発明において用いられる非結晶性ポリ
オレフィンは、好ましくは−70〜0℃、さらに好まし
くは−60〜20℃の範囲のガラス転移温度を有する。
また、この非結晶性ポリオレフィンは、好ましくは0.
4〜9.0dl/g、より好ましくは0.5〜6.0dl/
g、特に好ましくは0.7〜3.0dl/gの範囲の固有
粘度(IV)を有する。さらにまた、この非結晶性ポリ
オレフィンは、好ましくは5,000〜50,000,
000、特に好ましくは50,000〜5,000,0
00の範囲の重量平均分子量を有する。
【0008】本発明において用いられる非結晶性ポリオ
レフィンは、各種の非結晶性のオレフィン重合体及び共
重合体、例えばポリオレフィン又はオレフィンと1種以
上のビニルモノマーとの共重合体を包含する。用いられ
るポリオレフィンは、好ましくは、アタクチック・ポリ
プロピレンであるかもしくはアタクチック・ポリプロピ
レンと1種以上のビニルモノマー、例えばマレイン酸、
1−ブテンなどとの共重合体、そして炭素数4〜16の
α−オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネ
ン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−
トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1
−ヘキサデセンなどの単独重合体又は共重合体である。
これらの重合体及び共重合体は、単独で使用してもよ
く、あるいは2種類もしくはそれ以上を混合して使用し
てもよい。
【0009】本発明の実施において用いることのできる
α−オレフィンの単独重合体又は共重合体は、上記の通
り、広範な重合体及び共重合体を包含する。ここで、有
用なポリ−α−オレフィンの好ましい一例を示すと、次
式によって表すことができる:
【0010】
【化1】
【0011】(上式において、R1及びR2は、同一もしく
は異なっていてもよくかつ、それぞれ、炭素数4〜8の
1価の炭化水素基を表し、そしてx及びyは、それぞ
れ、記載の単量体のモル%であり、xは、好ましくは、
50〜100モル%である)。
【0012】また、本発明において有用でありかつ商業
的に入手可能な非結晶性ポリオレフィンの例をいくつか
例示すると、アタクチック・ポリプロピレン(レキセン
・プロダクツ社から品番「RT2304」として入手可
能)、アタクチック・ポリプロピレンとマレイン酸の共
重合体(レキセン・プロダクツ社から品番「P1824
−012」として入手可能)などがある。さらに、ポリ
ブテン、ポリヘキセン、ポリオクテン、ポリデセン、ポ
リドデセン、そしてその共重合体なども、いろいろな固
有粘度で任意に入手可能である。
【0013】本発明のエアゾール型接着剤組成物におい
て、非結晶性ポリオレフィンは、接着剤有効成分の1員
として用いられる。ここで、「接着剤有効成分」なる語
は、エアゾール型接着剤組成物中において接着剤として
機能する成分(換言すると、接着作用に直接的に関与し
得る成分)を意味し、したがって、噴射用液化ガス、有
機溶剤などの揮発成分はこの語の範囲から除外される。
本発明の好ましい態様において、接着剤有効成分は、 i) 非結晶性ポリオレフィンを含んでなる基剤ポリマー
からなるか、さもなければ、 ii) 非結晶性ポリオレフィンを含んでなる基剤ポリマー
と、粘着付与剤とからなる。
【0014】非結晶性ポリオレフィンを含んでなる基剤
ポリマーとは、基剤ポリマーが、非結晶性ポリオレフィ
ンだけからなるか、もしくは非結晶性ポリオレフィンと
1種以上のその他の基剤ポリマーとの混合物からなるこ
とを意味する。「その他の基剤ポリマー」の好ましい例
としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体など
のスチレン系共重合体、アクリル酸エステル共重合体な
どのアクリル系共重合体、アクリルニトリルゴム、天然
ゴム、クロロプレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、シリコーン系共重合体などを挙げることが
できる。特に好ましくは、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体などのスチレン系共重合体を使用することが
できる。スチレン−ブタジエンブロック共重合体は、例
えば、フィリップス・ペトロレウム社から商品名「ソル
プレン(Solprene)411P」として入手可能である。非
結晶性ポリオレフィンを上記のようなその他の基剤ポリ
マーと組み合わせて使用する場合、両者の混合割合は、
非結晶性ポリオレフィン100重量部に対してその他の
基剤ポリマーを100〜10,000重量部の割合で混
合するのが好ましい。
【0015】本願明細書において用いた場合に、「基剤
ポリマー」及び「粘着付与剤」なる語は、それぞれ、こ
の技術分野において一般的に認識されている意味で用い
られており、前者は、接着剤の主たる成分であって、接
着剤自体の凝集力を発揮させるためのベースとなるポリ
マーを意味し、そして後者は、基剤ポリマーと組み合わ
せて、接着剤の界面接着力を向上させるための樹脂材料
を意味する。
【0016】必要に応じて基剤ポリマーと組み合わせて
有利に用いることのできる粘着付与剤は、この技術分野
において一般的に用いられているもののなかから任意に
選択することができる。本発明において有用な粘着付与
剤としては、例えば、ロジン及びその誘導体(ロジンエ
ステル)やテルペン系樹脂などのような天然産出樹脂、
そして石油系樹脂などのような合成樹脂を挙げることが
できる。ロジンは、松に含まれる樹脂酸を精製したもの
であり、アビエチン酸を主成分として含有しかつ約70
〜80℃の軟化点を有する。ロジンは、例えば、荒川化
学工業株式会社から「ロジン」として入手可能である。
ロジンエステルは、ロジンをアルコール、グリセリンな
どでエステル化したもので、好ましくは70〜100℃
の軟化点を有する。ロジンエステルは、例えば、荒川化
学工業株式会社から商品名「スーパーエステルA10
0」として、また、理化ハーキュレス株式会社から商品
名「ステベライトエステル10」として、それぞれ入手
可能である。テルペン系樹脂は、ピネン、リモネンなど
のテルペン系重合体を包含し、好ましくは55〜135
℃の軟化点を有する。このタイプの樹脂は、例えば、理
化ハーキュレス株式会社から商品名「ピコライト(Picco
lyte) A115」及び「ピコライトA135」として、
また、アリゾナ・ケミカル社から商品名「ゾナレッツ(Z
onarez) 7115」として、それぞれ入手可能である。
石油系樹脂は、代表的には、炭素数5〜9の炭化水素樹
脂であり、好ましくは80〜145℃の軟化点を有す
る。なお,、以上に記載の「軟化点」は、いずれもボー
ルアンドリング軟化点(JIS K2207による)で
ある。このタイプの炭化水素樹脂は、例えば、荒川化学
工業株式会社から商品名「アルコンP−90」として、
また、理化ハーキュレス株式会社から商品名「リガレッ
ツ(Regalrez) 1078」及び「リガレッツ1126」
として、それぞれ入手可能である。
【0017】本発明のエアゾール型接着剤組成物は、噴
射剤として噴射用液化ガスを含有する。噴射用液化ガス
は、非結晶性ポリオレフィンを含有する接着剤有効成分
を、エアゾール缶などの耐圧容器から噴射するために、
加圧により液化させたガスである。このような液化ガス
は、好ましくは、プロパン、n−ブタン、イソブタンな
どの液化石油ガス、ジメチルエーテル、フロン134a
(CH2FCF3)、フロン152a(CH3CHF2)などの弗化炭化
水素、そしてその混合物である。
【0018】接着剤有効成分は、有機溶剤の存在もしく
は不存在下において、噴射用液化ガス中に溶解もしくは
分散せしめられる。ここで、「溶解」もしくは「分散」
なる語は、ポリオレフィンが液化ガス中にいかなる形で
含まれていてもよいことを意味する。本発明において有
機溶剤を用いる場合において、適当な有機溶剤として
は、この技術分野において一般的に用いられているも
の、例えばn−ペンタン、n−ヘキサンなどの脂肪族系
炭化水素溶剤を挙げることができる。
【0019】本発明において特筆すべきこととして、非
結晶性ポリオレフィンを含有する接着剤有効成分を、有
機溶剤を用いずに、噴射用液化ガス中に溶解もしくは分
散せしめることができる。この場合に、噴射用液化ガス
は、噴射剤としての機能に加えて、溶剤としての機能を
奏するものであり、前記したように、好ましくは、液化
石油ガス、ジメチルエーテル、弗化炭化水素及びこれら
の混合物からなる群から選ばれる。
【0020】本発明のエアゾール型接着剤組成物におい
て、基剤ポリマー、噴射用液化ガス、粘着付与剤及び有
機溶剤は、それぞれ、接着剤組成物に意図される使途、
所望とする効果、接着の条件、接着対象材料、その他の
ファクターに応じていろいろな割合で配合することがで
きる。噴射用液化ガスは、基剤ポリマー100重量部に
対して100〜3,500重量部(固形分濃度で約3〜
25%)の範囲で配合するのが好ましく、固形分濃度な
どを考慮して最適配合量を決定する。液化ガスの量が1
00重量部を下回ると、得られる組成物の粘度が高くな
るため、スプレーの形状が、好ましい形であるところの
「粒子状」(ポリマーが分散状態にある時)又は「レー
ス状」(ポリマーが溶解状態にある時)になりにくい。
スプレーの形状が「粒子状」又は「レース状」とならな
いと、接着剤組成物を広い範囲に均一に噴射することが
容易でなくなる。反対に、液化ガスの量が3,500重
量部を上回ると、接着剤有効成分が希薄になるため(固
形分濃度で約3%以下)、高い接着力を得るために噴射
する回数を増やさなければならない。噴射用液化ガス
は、基剤ポリマー100重量部に対して500〜3,2
00重量部の範囲で配合するのが特に好ましい。
【0021】粘着付与剤は、基剤ポリマー100重量部
に対して0〜200重量部の範囲で配合するのが好まし
い。即ち、粘着付与剤は、配合しなくてもよく、もしも
配合するのであるならば、接着力が低下する傾向を回避
するため、200重量部以下であるのが好ましい。粘着
付与剤は、基剤ポリマー100重量部に対して50〜1
00重量部の範囲で配合するのが特に好ましい。
【0022】有機溶剤は、基剤ポリマー100重量部に
対して0〜2,000重量部の範囲で配合するのが好ま
しい。即ち、有機溶剤は、環境汚染の防止等を目的とし
て配合しなくてもよく、むしろそのようにして無溶剤タ
イプとなすのが特に好ましい。有機溶剤は、もしも配合
するのであるならば、2,000重量部以下であるのが
好ましい。これは、有機溶剤の量が2,000重量部を
上回ると、噴射された組成物の乾燥が遅くなるため、噴
射塗布完了から接着力が発現するまでにかなりの時間が
かかり、また、先に液化ガスのところで述べたのと同
様、接着剤有効成分が希薄になるため、高い接着力を得
るために噴射する回数を増やさなければならないからで
ある。有機溶剤は、それを配合する場合、基剤ポリマー
100重量部に対して900重量部以下とするのが特に
好ましい。
【0023】本発明のエアゾール型接着剤組成物は、例
えばスチールなどの金属製のエアゾール缶、ガラス瓶な
どの耐圧容器に充填して用いられる。このような耐圧容
器は、任意の形状及び寸法を有することができ、また、
必要に応じて、容器内壁と接着剤組成物との間で不所望
の反応等が発生するのを防止するために、それに適した
材料からなるコーティングを容器内壁に施してもよい。
適当なコーティング材料としては、例えば、エポキシ樹
脂を挙げることができる。
【0024】
【作用】本発明のエアゾール型接着剤組成物は、非結晶
性ポリオレフィンを主たる有効成分として含有する。本
発明によると、前記したように、特にポリオレフィン系
のプラスチック材料に対して優れた接着力を得ることが
できるのであるが、その正確な理由は未だ解明されるに
至っていないというものの、接着剤有効成分中のポリオ
レフィンと接着対象材料のポリオレフィンとが化学的に
類似した構造を有するために、両者間において今までに
ない強固な結合が発現せしめられることも、関与するも
のと推測される。また、この優れた接着力は、注目すべ
きことに、紙や鋼板に対しても同様に有効である。
【0025】非結晶性ポリオレフィンは、また、エアゾ
ール型接着剤組成物において噴射用液化ガスとして用い
られ、しかも比較的毒性の低いプロパン、ブタン、イソ
ブタン、ジメチルエーテルなどに完全に溶解又は分散可
能である。かかる液化ガスの使用は、環境汚染源となり
得る有機溶剤を排除した無溶剤タイプの製品の提供を可
能ならしめる。また、これらの液化ガスは、非常に早く
蒸発可能であるため、極めて短時間で接着剤の乾燥を終
了することができる。
【0026】
【実施例】次いで、本発明を以下に記載する実施例及び
比較例を参照して詳細に説明する。なお、以下におい
て、組成物構成成分の使用量を部で示すけれども、これ
は、特に断りのある場合を除いて「重量部」を意味す
る。例1 本例では、下記の成分を記載の量で含有するエアゾール
型接着剤組成物を調製した。
【0027】 基剤ポリマー アタクチック・ポリプロピレン/マレイン酸共重合体 (レキセン社製のP1824−012) 5部 有機溶剤 なし 噴射用液化ガス ジメチルエーテル 95部 粘着付与剤 なし 基剤ポリマーをエアゾール缶に入れ、エアゾールのバル
ブをクリンプして缶を密閉した。次いで、ジメチルエー
テル(以下、DMEと呼ぶ)をエアゾール缶に充填し、
手で十分に振盪した後、目的のエアゾール型接着剤組成
物を得た。
【0028】得られたエアゾール型接着剤組成物の接着
力を評価するため、ポリプロピレン(PP)板対ポリエ
ステル(PET)フィルム、紙対紙及び綿帆布対鋼板の
剥離接着強さをJIS K6854に規定される試験方
法に準拠して測定した。本例で試験に供したPP板の板
厚は2.0mm、PETフィルムの膜厚は0.1mm、綿帆
布はJIS L3102に規定の並綿帆布1209、そ
して鋼板はJIS G3141に規定の冷間圧延鋼板
(板厚0.8mm)であった。
【0029】PP板/PETフィルム及び綿帆布/鋼板
の接着力試験では、それぞれの接着対象材料の表面に、
20cmの間隔をおいて、4回ずつ接着剤を噴射塗布し
た。5〜10秒間放置後、2つの接着対象材料を貼り合
わせた。接着部を金属ローラ(5kg)で6往復かけて圧
着した。60℃のオーブンで24時間放置後、室温に戻
してから引っ張り試験機で200mm/分の引っ張り速度
で剥離試験を行った。
【0030】紙対紙の接着力試験では、上質紙の片面
に、20cmの間隔をおいて、1回及び2回にわたって接
着剤を噴射塗布した。5〜10秒間放置後、それらの接
着剤塗布面を有する上質紙に接着剤が塗布されていない
上質紙を貼り合わせた。接着部をゴムローラ(2kg)で
2回にわたってローラがけした。室温で24時間放置
後、引っ張り試験機で300mm/分の引っ張り速度で剥
離試験を行った。
【0031】剥離試験の結果を以下に示す。 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 700 紙/紙 1回塗り 240 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 5000 また、得られた接着剤組成物の缶内における状態(溶解
〜分散)を評価するため、エアゾール缶に代えてガラス
製耐圧瓶を使用して上記の手法を繰り返した。耐圧瓶内
において組成物が完全な溶解状態にあることを目視によ
り確認できた。さらにまた、この接着剤組成物を使用し
て得られるスプレーの形状は、レース状であり、周辺部
への飛び散りなどは認められなかった。例2 調製1:前記例1に記載の手法を繰り返した。但し、本
例の場合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイ
ン酸共重合体に代えて同量(5部)のポリヘキセン(固
有粘度、IV=0.8)を使用し、また、DMEに代え
て同量(95部)のプロパンを使用した。得られた結果
を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1100 紙/紙 1回塗り 280 2回塗り 980 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状 調製2:上記調製1をポリヘキセン及びプロパンの使用
量を変更して繰り返し、PP板/PETフィルムの剥離
接着強さを測定するとともに、缶内における溶解状態及
びスプレーの形状を評価した。次のような結果が得られ
た(参考のため、上記調製1の結果も併記する)。
【0032】 ポリヘキセン プロパン 溶解状態 スプレーの形状 剥離接着強さ 15部 85部 完全溶解 レース状 1200 5部 95部 完全溶解 レース状 1100 3部 97部 完全溶解 レース状 700 剥離接着強さ=g/25mm 調製3:上記調製1をポリヘキセンの使用量を変更し
(プロパンは同量)かつ粘着付与剤としてアルコンP−
90( 荒川化学工業株式会社から入手可能な石油系炭
化水素樹脂)を併用して繰り返し、PP板/PETフィ
ルムの剥離接着強さを測定するとともに、缶内における
溶解状態及びスプレーの形状を評価した。次のような結
果が得られた(参考のため、上記調製1の結果も併記す
る)。
【0033】 ポリヘキセン アルコンP-90 溶解状態 スプレーの形状 剥離接着強さ 5部 0部 完全溶解 レース状 1100 3部 2部 完全溶解 レース状 1800 2部 3部 完全溶解 レース状 1500 剥離接着強さ=g/25mm 調製4:上記調製1をポリヘキセン及びプロパンの使用
量を変更しかつ有機溶剤としてn−ヘキサンを併用して
繰り返し、PP板/PETフィルムの剥離接着強さを測
定するとともに、缶内における溶解状態及びスプレーの
形状を評価した。次のような結果が得られた(参考のた
め、上記調製1の結果も併記する)。ポリヘキセン プロパン 有機溶剤 溶解状態 スプレーの形状 剥離接着強さ 5部 95部 0部 完全溶解 レース状 1100 5部 40部 55部 完全溶解 レース状 1200 3部 37部 60部 完全溶解 レース状 600 剥離接着強さ=g/25mm
【0034】例3 前記例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のポリオクテン(固有粘度、IV=
0.8)を使用し、また、DMEに代えて同量のプロパ
ンを使用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1000 紙/紙 1回塗り 170 2回塗り 490 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0035】例4 前記例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のポリオクテン/ポリデセン共重合
体を使用し、また、DMEに代えて同量のプロパンを使
用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 900 紙/紙 1回塗り 220 2回塗り 880 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0036】例5 前記例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてのポリプロピレン/マレイン酸
共重合体の使用量を3部に変更し、また、基剤ポリマー
の減少を補うため、粘着付与剤(荒川化学工業株式会社
から「アルコンP−90」として入手可能な石油系炭化
水素樹脂)2部を使用した。得られた結果を以下に示
す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1200 紙/紙 1回塗り −(紙の破け) 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 1800 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0037】例6 前記例5に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のアタクチック・ポリプロピレン
(レキセン社から「RT2304」として入手可能)を
使用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 200 紙/紙 1回塗り 140 2回塗り 250 綿帆布/鋼板 900 缶内における溶解状態: 分散 スプレーの形状: 粒子状
【0038】例7 前記例5に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のポリヘキセン(固有粘度、IV=
0.8)を使用し、また、DMEに代えて同量のプロパ
ンを使用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1800 紙/紙 1回塗り 220 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0039】例8 前記例1に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、DMEの使用量を55部に変更し、また、その代わ
りとして、有機溶剤としてのn−ヘキサン40部を使用
した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 800 紙/紙 1回塗り 300 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 4600 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0040】例9 前記例8に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のポリヘキセン(固有粘度、IV=
0.8)を使用し、DMEに代えてプロパン40部を使
用し、さらに有機溶剤としてのn−ヘキサン55部を使
用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1200 紙/紙 1回塗り 200 2回塗り 700 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0041】例10 前記例8に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/マレイン酸共
重合体に代えて同量のポリオクテン(固有粘度、IV=
0.8)を使用し、DMEに代えてプロパン40部を使
用し、さらに有機溶剤としてのn−ペンタン55部を使
用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 1000 紙/紙 1回塗り 200 2回塗り 550 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0042】例11(比較例) 前記例8に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、比較のため、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/
マレイン酸共重合体に代えて6部のアクリルゴム(米国
3M社から「RD−984」として入手可能な部分架橋
アクリル酸エステル共重合体)を使用し、DMEを40
部に変更して使用し、さらに有機溶剤としてのn−ヘキ
サン54部を使用した。得られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 80 紙/紙 1回塗り 40 2回塗り 90 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 分散 スプレーの形状: 粒子状
【0043】例12(比較例) 前記例8に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、比較のため、基剤ポリマーとしてポリプロピレン/
マレイン酸共重合体に代えて4部のスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(フィリップス・ペトロレウム社か
ら「ソルプレン411P」として入手可能)を使用し、
DMEを50部に変更して使用し、さらに有機溶剤とし
てのトルエン46部を使用した。得られた結果を以下に
示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 0 紙/紙 1回塗り 0 2回塗り 0 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0044】例13 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、ポリヘキセン(固有粘度、IV=0.8)の使用量
を3部に変更し、プロパンの使用量を40部に変更し、
さらに有機溶剤としてのn−ヘキサン55部を使用し、
また、基剤ポリマーの減少を補うため、粘着付与剤(荒
川化学工業株式会社から「アルコンP−90」として入
手可能な石油系炭化水素樹脂)2部を使用した。得られ
た結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 2300 紙/紙 1回塗り 310 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0045】例14 前記例13に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてポリヘキセンに代えて同量のポ
リオクテン(固有粘度、IV=0.8)を使用した。得
られた結果を以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 2000 紙/紙 1回塗り 280 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 − 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0046】例15(比較例) 前記例11(比較例)に記載の手法を繰り返した。但
し、本例の場合、有機溶剤としてのn−ヘキサンを50
部に変更して使用し、さらに、粘着付与剤として、テル
ペン樹脂(理化ハーキュレス社から「ピコライトA11
5」として入手可能)4部を使用した。得られた結果を
以下に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 110 紙/紙 1回塗り 110 2回塗り 200 綿帆布/鋼板 1200 缶内における溶解状態: 分散 スプレーの形状: 粒子状
【0047】例16(比較例) 前記例12(比較例)に記載の手法を繰り返した。但
し、本例の場合、有機溶剤としてのトルエンを42部に
変更して使用し、さらに、粘着付与剤として、テルペン
樹脂(理化ハーキュレス社から「ピコライトA135」
として入手可能)4部を使用した。得られた結果を以下
に示す。 剥離接着強さ: 接着対象材料 剥離接着強さ(g/25mm) PP板/PETフィルム 160 紙/紙 1回塗り −(紙の破け) 2回塗り −(紙の破け) 綿帆布/鋼板 3500 缶内における溶解状態: 完全溶解 スプレーの形状: レース状
【0048】例17 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のイ
ソブタンを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内に
おける状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して
評価したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解
状態にあることを目視により確認できた。また、この接
着剤を使用して得られるスプレーの形状は、レース状で
あり、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0049】例18 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のn
−ブタンを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内に
おける状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して
評価したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解
状態にあることを目視により確認できた。また、この接
着剤を使用して得られるスプレーの形状は、レース状で
あり、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0050】例19 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のD
MEを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内におけ
る状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して評価
したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解状態
にあることを目視により確認できた。また、この接着剤
を使用して得られるスプレーの形状は、レース状であ
り、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0051】例20 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてのポリヘキセン(固有粘度、I
V=0.8)に代えて同量のポリヘキセン(固有粘度、
IV=1.6)を使用しかつ噴射用液化ガスとしてのプ
ロパンに代えて同量のイソブタンを使用した。 得られ
た接着剤組成物の缶内における状態(溶解〜分散)をガ
ラス製耐圧瓶を使用して評価したところ、耐圧瓶内にお
いて組成物が完全な溶解状態にあることを目視により確
認できた。また、この接着剤を使用して得られるスプレ
ーの形状は、レース状であり、周辺部への飛び散りなど
は認められなかった。
【0052】例21 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてのポリヘキセン(固有粘度、I
V=0.8)に代えて同量のポリヘキセン(固有粘度、
IV=1.8)を使用しかつ噴射用液化ガスとしてのプ
ロパンに代えて同量のイソブタンを使用した。 得られ
た接着剤組成物の缶内における状態(溶解〜分散)をガ
ラス製耐圧瓶を使用して評価したところ、耐圧瓶内にお
いて組成物が完全な溶解状態にあることを目視により確
認できた。また、この接着剤を使用して得られるスプレ
ーの形状は、レース状であり、周辺部への飛び散りなど
は認められなかった。
【0053】例22 前記例3に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のイ
ソブタンを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内に
おける状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して
評価したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解
状態にあることを目視により確認できた。また、この接
着剤を使用して得られるスプレーの形状は、レース状で
あり、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0054】例23 前記例3に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のn
−ブタンを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内に
おける状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して
評価したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解
状態にあることを目視により確認できた。また、この接
着剤を使用して得られるスプレーの形状は、レース状で
あり、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0055】例24 前記例3に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、噴射用液化ガスとしてのプロパンに代えて同量のD
MEを使用した。 得られた接着剤組成物の缶内におけ
る状態(溶解〜分散)をガラス製耐圧瓶を使用して評価
したところ、耐圧瓶内において組成物が完全な溶解状態
にあることを目視により確認できた。また、この接着剤
を使用して得られるスプレーの形状は、レース状であ
り、周辺部への飛び散りなどは認められなかった。
【0056】例25 前記例3に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてのポリオクテン(固有粘度、I
V=0.8)に代えて同量のポリオクテン(固有粘度、
IV=2.0)を使用しかつ噴射用液化ガスとしてのプ
ロパンに代えて同量のイソブタンを使用した。 得られ
た接着剤組成物の缶内における状態(溶解〜分散)をガ
ラス製耐圧瓶を使用して評価したところ、耐圧瓶内にお
いて組成物が完全な溶解状態にあることを目視により確
認できた。また、この接着剤を使用して得られるスプレ
ーの形状は、レース状であり、周辺部への飛び散りなど
は認められなかった。
【0057】例26 前記例3に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、基剤ポリマーとしてのポリオクテン(固有粘度、I
V=0.8)に代えて同量のポリオクテン(固有粘度、
IV=2.8)を使用しかつ噴射用液化ガスとしてのプ
ロパンに代えて同量のイソブタンを使用した。 得られ
た接着剤組成物の缶内における状態(溶解〜分散)をガ
ラス製耐圧瓶を使用して評価したところ、耐圧瓶内にお
いて組成物が完全な溶解状態にあることを目視により確
認できた。また、この接着剤を使用して得られるスプレ
ーの形状は、レース状であり、周辺部への飛び散りなど
は認められなかった。
【0058】例27 前記例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、エアゾール缶に充填する接着剤組成物の組成を次の
ように変更した。
【0059】 基剤ポリマー ポリヘキセン(固有粘度、IV=0.8) 0.4部 スチレン−ブタジエンブロック共重合体(フィリップス・ ペトロレウム社製のソルプレン411P) 4部 有機溶剤 トルエン 41.6部 噴射用液化ガス ジメチルエーテル 50部 粘着付与剤 テルペン系樹脂 4部 (理化ハーキュレス社製のピコライトA135) 得られたエアゾール型接着剤組成物の接着力をPP板対
PETフィルムに関して評価したところ、その剥離接着
強さは1100g/25mmであった。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
紙、フィルムなどの薄物から鋼板までの広い範囲の接着
対象材料に対して、そして特に、例えばポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン系のプラスチック
材料に対する良好な接着力を呈示するエアゾール型接着
剤を提供することができる。また、本発明では、接着剤
組成物の組成及び配合を変更することを通じて、これら
の各種の材料に対する接着力の程度も任意にコントロー
ルすることができる。例えば、紙に対する接着力の場
合、一度貼付した紙を破くことなく剥離できるようにし
たり、反対に紙が破けるような強固な接着とすることが
できる。
【0061】また、本発明の接着剤組成物は、エアゾー
ル容器のなかで均一な溶解又は分散状態を示すことがで
き、よって、それを容器から噴射する時、ノズルの詰ま
りが起こることもなければ、掠れを生じることもない。
そして、組成物を溶解状態とするか分散状態とするかは
該組成物中で使用する基剤ポリマーの選択によりコント
ロールすることが可能であるので、均一なレース状パタ
ーン(溶解状態)から粒子状パターン(分散状態)まで
のパターンを任意の段階で得ることができる。加えて、
スプレーの飛び散りが極めて少なく、周囲を汚さないと
いう効果も得られる。
【0062】さらにまた、本発明によれば、有機溶剤を
全く含まないエアゾール型接着剤の製造が可能であり、
したがって、環境汚染や人体への害を回避することがで
きかつ、溶剤不使用のため、接着剤の乾燥を著しく短縮
することができる。この場合、液化ガスを溶剤としても
利用するわけであるが、液化ガスは比較的低毒性である
ため、人間の健康への影響を極めて少なくするという効
果も得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉井 新治 神奈川県相模原市南橋本3丁目8番8号 住友スリーエム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非結晶性ポリオレフィンを含有する、エ
    アゾール型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィンが、アタクチック・
    ポリプロピレンであるかもしくはアタクチック・ポリプ
    ロピレンと1種以上のビニルモノマーとの共重合体であ
    る、請求項1に記載のエアゾール型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィンが、炭素数4〜16
    のα−オレフィンの単独重合体又は共重合体である、請
    求項1に記載のエアゾール型接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記ポリオレフィンが、有機溶剤の不存
    在下において、噴射用液化ガス中に溶解もしくは分散せ
    しめられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    エアゾール型接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記液化ガスが、液化石油ガス、ジメチ
    ルエーテル、弗化炭化水素及びその混合物からなる群か
    ら選ばれる、請求項4に記載のエアゾール型接着剤組成
    物。
JP13701694A 1994-06-20 1994-06-20 エアゾール型接着剤組成物 Pending JPH083524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13701694A JPH083524A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 エアゾール型接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13701694A JPH083524A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 エアゾール型接着剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH083524A true JPH083524A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15188860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13701694A Pending JPH083524A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 エアゾール型接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083524A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533272A (ja) * 2007-07-12 2010-10-21 セヴァル・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ 層状金属ガスケット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533272A (ja) * 2007-07-12 2010-10-21 セヴァル・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ 層状金属ガスケット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5709749B2 (ja) メタロセン触媒オレフィン−α−オレフィンコポリマーに基づくホットメルト接着剤
CA1331242C (en) Synthetic based cold seal adhesives
CN103140557B (zh) 含纤维材料的可热熔加工压敏粘合剂
US4902370A (en) Synthetic based cold seal adhesives
JPH05239285A (ja) 良好な開放時間を有し、そして薄層に塗布した場合に耐クリープ性接合を形成するホットメルト組成物
CA2201076A1 (en) Radial styrene-isoprene-styrene based labeling pressure sensitive adhesive
US4713412A (en) Emulsion polymerized sec-butyl acrylate latexes suitable for use as pressure sensitive adhesives
AU2017216394B2 (en) Improved pressure sensitive adhesive compositions
JPH0860121A (ja) ホットメルト接着剤組成物
CA2112878A1 (en) Pressure-sensitive adhesives of polyvinyl methyl ether
US5089160A (en) Aerosol preparations for removing lint, hair and other particulate matter from fabric
JPH0280482A (ja) 粘着付与剤樹脂がポリマーの粒子内に共存しているエマルジョン型感圧接着剤の製造法
WO2012158538A2 (en) Fastener system with various adhesives
US4990192A (en) Method of removing lint, hair and other particulate matter from fabric
JPH083524A (ja) エアゾール型接着剤組成物
JPH08134419A (ja) エアゾール型接着剤組成物
EP0789735B1 (en) Foamed adhesives and method of application
JP2705904B2 (ja) ホットメルト接着剤組成物
JPH05255548A (ja) 良好な開放時間を有し、そして薄層に塗布した場合に耐クリープ性接合を形成する、エチレン/アクリル酸n−ブチルベースのコポリマー
KR100404269B1 (ko) 감압 접착제 및 표면 보호재
JP3100675B2 (ja) ホットメルト組成物
JPH0332592B2 (ja)
US4588767A (en) Hot-melt adhesives based on vinyl polymer and process for adhering surfaces therewith
US4535140A (en) Hot-melt adhesives based on vinyl polymer
JP2000044908A (ja) ホットメルト接着剤組成物およびその塗工方法ならびにそれを用いた使い捨て製品

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040608

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02