JPH08337781A - コークス炉の炉温調整方法並びにコークス炉窯出時のコークガイド集塵機の運転方法 - Google Patents

コークス炉の炉温調整方法並びにコークス炉窯出時のコークガイド集塵機の運転方法

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JPH08337781A
JPH08337781A JP8089185A JP8918596A JPH08337781A JP H08337781 A JPH08337781 A JP H08337781A JP 8089185 A JP8089185 A JP 8089185A JP 8918596 A JP8918596 A JP 8918596A JP H08337781 A JPH08337781 A JP H08337781A
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Masahiko Yokomizo
正彦 横溝
Kazuharu Nomura
一治 野村
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Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、炭化室からコ−クスを押出しコー
クスバケットに受骸する過程での発塵及び火炎の発生度
合を経時変化として定量的に評価し、この測定情報に基
づく炉温の調整方法並びに集塵機の運転方法を提供す
る。 【解決手段】 赤熱コ−クスを受骸するバケット台車や
牽引台車に、バケット上縁直上の高さに光源又は太陽光
による背景の色調をカメラで撮影してその画像を画素分
割し、その各々の輝度の受骸開始前レベルとの比較値を
画像全体に積分し、平均輝度値の経時変化を把握して受
骸時の発塵による光遮蔽量を定量的に指数化し、この発
塵指数情報に基づき燃焼室の温度分布を的確に調整して
炭化室内の各部位で目標の乾留度を確保したり、集塵機
の吸引風量を調整して集塵効率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉窯出時
の発塵強度の経時的変化に基づいたコークス炉温調整方
法並びにコークス炉窯出時のコークガイド集塵機の運転
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コークス炉においては、
図11に示すように、装入車1から石炭2をコ−クス炉
3の炭化室3cに装入し、この炭化室3cをその両側に
配設された燃焼室3fを流通する燃焼ガスで加熱するこ
とにより、炭化室内の石炭を乾留後、乾留して得られた
コークス4を押出機5の押出ラム5rにより炭化室から
赤熱状態で押し出し、コークガイド車6を介してバケッ
ト台車7に受骸して、例えばコークス乾式消火設備8な
どの消火設備に搬送するように構成されている。
【0003】一方、赤熱コークス4をバケット台車7に
受骸する際、乾留状態が悪い場合に粉塵や火炎が発生
し、環境を阻害するため、コークガイド車6には吸引フ
ード9が配設されており、粉塵をこの吸引フードを介し
て集塵機(図示省略)に導き、集塵処理するように構成
されている。このバケット台車7に赤熱コークス4を受
骸する際、コークス強度と落下時に受ける衝撃の相対関
係により生じる粉化による発塵のみならず、乾留不十分
の場合には未乾留石炭粉による噴煙と残留揮発分による
火炎が発生することがある。
【0004】乾留が不十分であると、コ−クスの品質の
確保ができないことに加え、コークスの輸送中に発塵し
たり、火炎の発生をもたらし、環境を阻害する恐れがあ
り、また省エネルギーの点からみても好ましくない。と
りわけ、石炭のコ−クス炉内での乾留時間を炉温を上げ
ずに短縮し、在炉時間を短くし窯出時のコ−クス温度を
低く抑える低温操業方法を採用した場合、同じ炭化室内
でも部位によって乾留温度がばらつき、炭化室からのコ
ークスの押出性を損なうばかりでなく、バケット台車に
受骸して消火設備に輸送する工程での環境面で、大きな
支障となる可能性がある。
【0005】従来、未乾留コークスの発生により、発塵
が多く乾留不十分と判断されたときは、当該炭化室を挟
む燃焼室列全体の炉温を上げたり、人手によってあるい
は燃焼排ガス中の一酸化炭素組成により燃焼室内での燃
焼状態をチェックすることにより、燃焼室の温度分布を
調整していた。また、特開昭62−11268号公報に
はコークス押出時に測定したダスト濃度を数値化し、こ
れを乾留状態の指標として用い、コークス炉の乾留温度
を調節する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら発塵量
のみでは乾留状態の判断をすることが難しく、判断精度
にバラツキがあった。また、特開昭62−11268号
公報に開示されているコークス押出時に測定したダスト
濃度による乾留状態の指数化は、そのダストが残留揮発
分の燃焼によって生じた煤か、コークスの脆弱部分の粉
化に起因するダストか判断できず、また光検出器は火炎
による輝度の変化を誤判断するため、乾留度評価に誤差
を生じる。
【0007】煤煙濃度計は、観察したい対象物の相対す
る方向から直径60mm前後の小さなスポット光を照射
し、他方にて光透過量を計測する方法である。しかし、
この方法は観察視野が狭く、コークス炉の窯出し時にバ
ケットに落下することによる発塵状態を評価するには小
さ過ぎ、これを補うために設置個数を増やすと設備費が
膨大になる。また、リンゲルマンなどの煤煙濃度計が本
質的に適さない理由は、火炎や赤熱コークスの色調等に
より照射光の透過量が判定不可能な状態に陥ることであ
る。
【0008】また、コークス炉の乾留状態を直接的に評
価する方法として、窯出し時のコークスの表面温度を温
度計にて測定し、この温度から乾留状態を推定する方法
も考えられる。しかしこの場合は、コークス塊の内部の
状態は把握できず、コークス塊表面のみしか把握できな
い。
【0009】他の方法としては、コークス炉押出機に搭
載している押出時の炉壁表面温度計で炭化室内の壁表面
温度を測定する方法がある。この方法は、窯出しの都
度、石炭が乾留された炭化室の煉瓦温度を測定する方法
であり、精度的にも測定作業の容易性からも有効な技術
と言える。
【0010】しかし、この方法は炉壁に接するコークス
の表面温度は正しく評価できるとしても、装入炭水分バ
ラツキや装入炭嵩密度のバラツキにより、コークスケー
キの内部の乾留状況まで把握することはできないので、
炭化室内の乾留状態を評価することにはならない、等の
理由から、炭化室内での乾留状態を把握するために用い
る手段としては、適性の高いものとは言い難い。したが
って、乾留状態を目標の状態にするための燃焼室の温度
分布の調整精度も不安定になることは避けられず、品質
の安定したコークスを製造することは難しかった。
【0011】また、上述したように、粉塵や火炎の発生
量が大きく変動した場合、集塵機の運転条件、例えば吸
引風量の調整が必要であるが、従来の場合は吸引風量の
調整は行わず、変動を考慮した安全サイドの吸引風量の
設定を行っており、吸引風量が過剰になり、電力消費量
が増大傾向になるという問題があった。
【0012】本発明は、炭化室からコ−クスを押出しバ
ケット台車に受骸する過程での発塵、噴煙と火炎の輝度
の経時変化に基づき、炭化室各部位の乾留状況を精度よ
く把握し、この情報に基づき燃焼室の温度分布を的確に
調整して炭化室内の各部位で目標の乾留度を確保できる
炉温調整方法と、発塵強度及び火炎輝度に応じて吸引フ
ードからの吸引風量を精度よく調整できるコークガイド
集塵機の運転方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
コ−クス炉から押出された赤熱コ−クスをバケット台車
で受骸中に、バケットを挟んで対向位置から照射した光
または太陽光に対するバケット台車上方の画像をカメラ
で取り込み、得られた画像データの色調により火炎、赤
熱塊、発塵を識別し、発塵の画像データの各画素の輝度
を積分し、受骸開始前輝度を基準に指数化して、赤熱コ
−クスの受骸開始から終了迄の発塵状態の変化を求め、
これにより、当該炭化室内の各部位での乾留状態を把握
し、この乾留状態に応じて、当該炭化室の各部位を加熱
する燃焼室列の温度を調整して当該炭化室窯幅中心部の
各部位を目標の乾留状態に調整することを特徴とするコ
−クス炉温度調整方法。
【0014】また、第2の発明は、コ−クス炉から押出
された赤熱コ−クスをバケット台車で受骸中に、バケッ
トを挟んで対向位置から照射した光または太陽光に対す
るバケット台車上方の画像をカメラで取り込み、得られ
た画像データの色調により火炎、赤熱塊、発塵を識別
し、発塵の画像データの各画素の平均輝度を積分し、受
骸開始前輝度を基準に指数化して、赤熱コークス受骸中
の発塵状態を把握し、この発塵状態に応じて集塵機の吸
引量を調整することを特徴とするコ−クス炉窯出時のコ
ークガイド集塵機の運転方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、炭化室から赤熱コ−ク
スを押し出してコークスバケット台車で受骸する際に、
カメラで特定の視野の画像データを取り込み、色調によ
り火炎、赤熱コークス塊、発塵を区別し、発塵の画像デ
ータの各要素の輝度を積分して指数化することにより、
粉塵、噴煙の量を精度良く測定することができ、受骸開
始から終了までの経時的な発塵量の変化から、炭化室の
炉長方向(即ち、コークサイドから押出機側へ向かう方
向)の乾留状態のばらつきを高精度で把握することがで
きる。このデータに基づき前記炭化室を加熱する燃焼室
列の温度を調節すれば炭化室内の乾留度を各部位で一定
に制御することができる。
【0016】また、発塵量の変化を高精度に把握できる
ので、この量変化に応じて吸引フードからの吸引風量を
的確に調整でき、コークガイド側集塵機における電力消
費量の増大を抑制でき、集塵効率を改善することができ
る。
【0017】本発明者らは、炭化室からコ−クスを押出
しコークスバケットに受骸する過程での発塵及び火炎の
発生度合を経時変化として定量的に評価できれば、炭化
室のどの部位の乾留がどの程度不充分であるかを的確に
知ることができ、炭化室内での乾留状態を目標の状態に
するための燃焼室の温度分布の調整精度を向上でき、ま
た集塵機の運転条件を最適化して電力消費量の増大を抑
制できるとの認識に立ち、このような要請に応えられる
技術の確立を目指し検討を行った。
【0018】本発明の第1の発明および第2の発明で
は、コ−クス炉の窯出作業において、コ−クスをバケッ
トに受骸中、バケットから上方向に飛散する発塵の量
を、発塵と同時に生じる火炎や赤熱コークスによる輝度
の変化に左右されずに精度良く指数評価できる方法とし
て、画像データの色調による発塵、火炎、赤熱コークス
の識別を考えた。
【0019】この色調を把握するカメラの設置場所は、
コークス炉の炭化室から押し出された赤熱コ−クスを受
骸するバケット又はその牽引台車あるいは吸引フード
の、バケット上縁と集塵フード(以下、吸引フードと言
う)間の下端近傍の高さとする。カメラの視野は、バケ
ットの上部開放部分を挟んで太陽光を受けて可視しうる
背景(又は遠景)又はあらかじめ設けた光源方向と対向
配置させ、太陽光を受けて可視しうる背景(又は遠景)
又は光源からの光を視野としてカメラで検出(撮影)
し、その輝度を図1(b)に示すように、例えば0〜2
55段階の明度指数にて指数化する。その指数化の考え
方を図1(a)に示すが、縦方向の画素naと横方向の
画素nb の2軸にて画素分割し、その各々の輝度を画像
全体または規定した視野(ウインドウともいう)内で積
分し合計輝度値を求める。そして、窯出前又は窯出終了
後の安定した画像状態を基準にして比較値を算出し指数
化して発塵量指数とし、その経時変化を求めるものであ
る。
【0020】このカメラとしては、カラーCCDカメラ
やITVの様な画像的に捉える機器で、特に、時間的に
連続または断続的に捉えることのできる機器が有効であ
る。カメラで撮影した画像において、火炎による輝度上
昇と、発塵ダストに火炎が反射することによる反射光の
波長範囲を予め入力しておき、反射光または火炎による
波長範囲の輝度をマスキング補正し除去して発塵量のみ
を指数化することが重要である。
【0021】ここで、火炎及び赤熱コークスと発塵との
判別の方法は、色調によって行うことを考えた。発塵や
噴煙は石炭の黒色かタール分の蒸気化した暗黄色である
が、残留揮発分が燃焼して出る火炎と赤熱コークスはオ
レンジから赤色に近く、カラーCCDカメラにより捉え
た画像の中で、火炎と赤熱コークスに相当する550n
mから780nm範囲の波長を抽出し、その輝度と輝度
を発する部分を視野面積から除外することにより発塵部
分のみを指数化する方法をとる。図2は、粉塵(噴煙)
と火炎または赤熱コークス塊の輝度の補正ロジックの説
明図で、火炎や赤熱コークス塊による色調及び火炎が発
する光による粉コークスの反射光の影響を除去した輝度
指数の経時的変化により、発塵状態の測定精度をより確
かなものにすることができる。
【0022】図3、図4及び図5は、この平均輝度値の
経時的変化例、すなわち炭化室の炉長方向各部位での乾
留度を示している。乾留度は窯出し時の赤熱コークスの
温度と関係があり、また、このコークス温度と平均輝度
とは図6のような関係、すなわち、コークスの温度が高
く乾留度が高い場合には、平均輝度が大きくなることが
確認されており、この平均輝度(発塵強度)の経時変化
から、炭化室での乾留度を知ることができる。この平均
輝度の経時変化を、コークスの押出し速度で換算するこ
とにより、炭化室の炉長方向の各部位での輝度値すなわ
ち乾留度を把握することができる。
【0023】図3(a)では、押出し開始直後から押出
し終了までの大半において平均輝度が基準ラインBL以
下に達していない。この場合は、図3(b)に示すよう
に、炭化室の炉長方向全体でコークス温度が低く乾留が
十分でなかったことを示している。
【0024】図4(a)図では、押出し後期において平
均輝度が基準ラインBL以下に達していない。この場合
は、図4(b)に示すように、炭化室の押出機側でコー
クス温度が低く乾留が十分でなかったことを示してい
る。
【0025】図5では、押出し開始直後から平均輝度が
若干降下し、押出し後半で横ばいの傾向をしめしてい
る。しかし、この場合は、平均輝度が全範囲で基準ライ
ンBLを超えており、温度が十分で、乾留が十分に行わ
れたことを示している。本発明の第1の発明では、この
平均輝度の変化パターンに応じて、この平均輝度値が図
5に示すように、全て基準ラインBLを超え平滑化する
ように当該炭化室を加熱する燃焼室列の燃焼条件を調整
することが可能になる。
【0026】例えば,図3(a)の場合には、平均輝度
が広い領域で基準ラインに達していないので、炭化室を
加熱する全領域の燃焼室列の燃焼ガス温度(量)を上昇
させ、併せて置き時間すなわち乾留する際コークスが一
定温度に到達した後の在炉時間を延長する。燃焼ガス温
度(量)の増減量と炭化室の乾留度、平均輝度の変化量
との関係は、予め実操業を通じて求めておく。
【0027】また、例えば図4(a)の場合には、当該
炭化室の押出機側の部位を加熱する燃焼室列の燃焼ガス
温度(量)を上昇させることにより、押出し終期の平均
輝度値が基準ラインBLを超えるように調整できる。
【0028】本発明の第2の発明では、前記でおこなっ
た発塵量の指数化により、把握した輝度の受骸中の経時
変化に応じて集塵機の吸引量を調整するものである。前
述したように、発塵量と平均輝度との関係、集塵機の集
塵効率を考慮した発塵量に対する吸引風量の関係があら
かじめ実操業を通じて求められており、平均輝度値に応
じて、集塵機の集塵効率を考慮した吸引風量の調整を行
う。この吸引風量の調整は、例えば吸引ブロアーの回転
数の増減、または吸引風量調整ダンパーの開度調整によ
って行うことができる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。この実施例は、本発明の第1の発明、第2の発
明を実施可能な構成を有するものである。図7はコーク
ス炉3とその付帯設備、ならびに制御フローの概念説明
図であり、石炭2は装入車1を介してコークス炉3の炭
化室3cに装入され、ここで乾留される。得られた赤熱
コークス4は、押出機5の押出ラム5rにより炭化室3
cからコークガイド車6を介して、牽引車7kにより牽
引されるバケット台車7に受骸される。
【0030】この際、粉塵や不充分乾留の石炭粉の飛散
及び火炎が発生し、環境を阻害するおそれがあるため、
コークガイド車6には吸引フード9が配設されており、
粉塵、噴煙、火炎をこの吸引フード、吸引ブロアー11
を介して集塵機10に導き、集塵処理され、バケット台
車7に受骸された赤熱コークス4は、このバケット台車
7でコークス乾式消火設備8に搬送され、ここで乾式冷
却されてコークスとして製品化される。
【0031】本発明では、吸引フード9を、その下端が
その下方で受骸するバケット台車7のバケット7b上端
面と近接するように配設するとともに、図8に示すよう
に、光源12とカメラ13を吸引フード9の下端とバケ
ット台車7上端間の間隙14を介して吸引フード10の
反コークス炉側で対向するようにバケット台車7の前部
と後部の上端部に配設している。
【0032】このカメラの配設位置は、図9(a)に示
すように、受骸バケット7bの中心よりコークス炉から
遠い側、すなわち赤熱コークス4の落下軌跡15の反コ
ークス炉側として、光源12からの照射光が落下する赤
熱コークス4によって遮られないようにしている。この
カメラは、バケット台車7に配設しても吸引フード9に
配設してもよい。
【0033】カメラ13からの撮影画像は、連続的に画
像処理装置16を介して、画素分割処理装置17に送ら
れ、ここで2次元的に画素分割されるとともに、補正装
置18において火炎および火炎の反射光の影響と考えら
れる波長範囲550nmから780nmの色調部分を、
視野面積及び輝度値双方から削除する方法により補正さ
れた後、演算器19に送られる。この演算器19には押
出機6からの押し出し開始と押し出し終了情報が入力さ
れており、カメラ13からの輝度が、受骸開始前輝度レ
ベルと比較され、合計輝度値の経時変化が算出される。
【0034】同時に、この合計輝度の絶対値と経時変化
のパターンが求められ、炭化室3cの各部位の目標輝度
値と比較される。各炭化室での乾留度を十分に確保する
観点では、輝度値が目標値に達しない部位がある場合に
は、当該炭化室の部位の輝度値が目標値に達するために
必要な燃焼ガス量(温度)が算出され、燃焼制御装置2
0を介して当該炭化室部位を加熱する燃焼室3f列での
燃焼ガス量(温度)を上昇させる。全体的に目標輝度に
達しない場合には、置き時間の延長(窯出し時間の変
更)も考慮する。
【0035】このように、炭化室の炉長方向の各部位で
の乾留度(コークス温度)を調整するために、ここでは
燃焼室3fを炭化室の長さ方向で複数分割(ここでは3
0分割)し、分割単位で燃焼室の温度条件を制御できる
ようにしている。
【0036】一方、集塵機10の集塵効率を向上する観
点では、バケット台車7に対する受骸開始から受骸終了
までの時々刻々の輝度に応じて集塵効率を最適化するた
めの吸引風量が演算器19で演算され、回転数制御装置
21を介して吸引ブロアー11の回転が時々刻々と制御
される。ここでは、吸引風量の制御は、リアルタイムで
行うようにしており、電力量の低減効果は約10%に達
する。
【0037】(実施例2)実施例1に示した本発明を適
用して、コークス炉操業を行った場合の具体例について
説明する。この例では、7炭化室(窯)について同条件
の操業条件を設定したので、この7炭化室を1ロットと
して、順次窯出しを行いこの範囲内で本発明を適用し、
燃焼室の燃焼ガス量制御と集塵機の吸引風量の制御を行
った。
【0038】[操業条件] 石炭 装入量:1炭化室・一回当たり30トン(乾炭ベース) 乾留条件 炭化室サイズ:39m3 乾留温度:1150℃ 乾留時間:20hr 押出速度:25m/min 所要時間:40sec 受骸時目標輝度:150(ただし、輝度指数=0〜25
5とした場合) 集塵機(ブロアー) 容量:3000m3 /min
【0039】コークス炉3の炭化室3Cから最初に押し
出された赤熱コークス4をコークガイド車を介してバケ
ット台車で受骸した。受骸開始から受骸終了までの間に
カメラで撮影し、画像内の赤熱コークスや火炎部分をマ
スキングして得られた発塵部分の平均輝度の経時変化
は、図10(a)のようになった。
【0040】この図10(a)では、平均輝度の経時変
化が不均一であり、押出機5側の端部0〜6mの領域
で、基準ラインBLより30〜50指数分乾留度(コー
クス温度)が不十分であることを示した。そこで、次に
装入した乾留サイクルにおいて、不完全乾留部分を改善
するために、該部分の燃焼室への燃焼ガス量(温度)を
20%増量した。
【0041】20時間後に、この炭化室から赤熱コーク
スを押し出し、コークスバケット台車に受骸した。受骸
開始から受骸終了までの間、本方による発塵指数の経時
変化は、図10(b)のようになった。この図では、平
均輝度の経時変化が比較的均一であり、図10(a)の
場合に比し輝度レベルが上がっており、すべて基準ライ
ンBLより高い値を示し、炭化室各部位の乾留度(コー
クス温度)が全て十分であることを示した。
【0042】3窯目〜7窯目の炭化室についても、前回
の窯出時の発塵パターンから燃焼室列のガス量を調整し
たことにより大きく改善された。同様にしてコークスバ
ケット台車に対する受骸開始から受骸終了までの間、発
塵量指数を測定した。その経時変化は、図10(b)の
場合と近似しており、燃焼室列への燃焼ガス量(温度)
調整効果が顕著にあらわれた。
【0043】念のため、前回乾留されたコークスと今回
乾留されたコークスの性状分析を行った。その結果、前
回乾留されたコークスの残留揮発分は、燃焼調整後に乾
留されたコークスに比し、0.4%程度多く今回の乾留
は前回より前回より改善されていることを示した。ま
た、コークス強度については、前回乾留コークスの平均
CSRは、燃焼調整後の乾留コークスに比し、1.2%
程度低目であった。
【0044】一方、上記した炭化室に対する燃焼ガス量
制御と同時に、集塵器の吸引効率を向上するために、受
骸開始から受骸終了までの間、時々刻々の輝度に応じて
集塵効率を最適化するように吸引風量を制御した。7窯
分全てについて、受骸開始から受骸終了までの間、時々
刻々に変化する発塵強度の経時的変化に応じて、輝度演
算装置を介して吸引ブロアーの回転数を時々刻々と制御
した。その結果、本法により吸引風量を増減した場合の
電力の消費量は、吸引風量を高めにして一定に設定した
従来例による場合に比して、10%程度節減された。
【0045】
【発明の効果】本発明の技術すなわち、炭化室から押出
される赤熱コ−クスのコークスバケット台車への受骸開
始から終了迄の間に発生する粉塵、火炎、赤熱コークス
による色調変化を測定することにより発塵量指数を経時
的に求め、この炭化室の各部位の乾留状態を高精度で把
握することによって、炭化室の各部位を加熱する燃焼室
の各ゾーンの温度分布を的確に調整し、炭化室内の各部
位で目標の乾留度を確保することができる。また、発
塵、噴煙、発生火炎の強度の変化を高精度に把握できる
ので、この強度に応じて吸引フードからの吸引風量を的
確に調整でき、コークガイド側集塵機における電力消費
量の増大を抑制でき、集塵効率を改善することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラによる撮影画像の画像処理概念説明図。
【図2】撮影画像に対して、火炎、赤熱コークス塊を判
別し輝度補正(マスキング補正)して平均化処理する概
念説明図。
【図3】本発明で用いる発塵強度測定器におけるカメラ
画像からの画像処理後輝度補正して得られる平均輝度の
経時変化例と炭化室に隣接する燃焼室列の温度分布説明
図。
【図4】図3と同様に平均輝度の経時変化例と炭化室に
隣接する燃焼室列の温度分布説明図。
【図5】同じく平均輝度の経時変化例と炭化室に隣接す
る燃焼室列の温度分布説明図。
【図6】カメラ撮影画像の色調補正後の平均輝度とコー
クス温度との関係図。
【図7】本発明の実施例におけるコークス炉および付帯
設備例における一部断面側面概要説明図と制御フロー概
要説明図。
【図8】本発明の実施例におけるカメラの配置状態を示
す正面一部断面の概要説明図。
【図9】図8の縦断面概要説明図。
【図10】(a)図は、本発明の実施例における本発明
の実施前に得られた窯出時の発塵強度に対応する平均輝
度の経時変化説明図、(b)図は、本発明の実施後にえ
られた窯出時の発塵強度に対応する平均輝度の経時変化
説明図。
【図11】公知のコークス炉の構造例を示す一部断面側
面概要説明図。
【符号の説明】
1 装入車 2 石炭 3 コークス炉 3c 炭化室 3f 燃焼室 4 赤熱コークス 5 押出機 5r 押出ラム 6 コークガイド車 7 バケット台車 7b バケット 7k 牽引車 8 コークス乾式消火設備 9 吸引フード 10 集塵機 11 吸引ブロアー 12 光源 13 カメラ 14 間隙 15 落下軌跡 16 画像処理装置 17 画素分割装置 18 補正装置 19 演算器 20 燃焼制御装置 21 回転数制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コ−クス炉から押出された赤熱コ−クス
    をバケット台車で受骸中に、バケットを挟んで対向位置
    から照射した光または太陽光に対するバケット台車上方
    の画像をカメラで取り込み、得られた画像データの色調
    により火炎、赤熱塊、発塵を識別し、発塵の画像データ
    の各画素の輝度を積分し、受骸開始前輝度を基準に指数
    化して、赤熱コ−クスの受骸開始から終了迄の発塵状態
    の変化を求め、これにより、当該炭化室内の各部位での
    乾留状態を把握し、この乾留状態に応じて、当該炭化室
    の各部位を加熱する燃焼室列の温度を調整して当該炭化
    室窯幅中心部の各部位を目標の乾留状態に調整すること
    を特徴とするコ−クス炉温度調整方法。
  2. 【請求項2】 コ−クス炉から押出された赤熱コ−クス
    をバケット台車で受骸中に、バケットを挟んで対向位置
    から照射した光または太陽光に対するバケット台車上方
    の画像をカメラで取り込み、得られた画像データの色調
    により火炎、赤熱塊、発塵を識別し、発塵の画像データ
    の各画素の平均輝度を積分し、受骸開始前輝度を基準に
    指数化して、赤熱コークス受骸中の発塵状態を把握し、
    この発塵状態に応じて集塵機の吸引量を調整することを
    特徴とするコ−クス炉窯出時のコークガイド集塵機の運
    転方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009270042A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Jfe Steel Corp コークス炉炭化室内温度分布の推定方法およびコークス炉の操業方法
CN102786965A (zh) * 2012-08-06 2012-11-21 山西鑫立能源科技有限公司 一种热循环连续煤热解炉的自动控制装置
KR20220008019A (ko) * 2020-07-13 2022-01-20 주식회사 포스코 코크스 오븐 조업 장치 및 그 방법

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