JPH0833483B2 - 原子燃料再処理プラント - Google Patents

原子燃料再処理プラント

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JPH0833483B2
JPH0833483B2 JP2205768A JP20576890A JPH0833483B2 JP H0833483 B2 JPH0833483 B2 JP H0833483B2 JP 2205768 A JP2205768 A JP 2205768A JP 20576890 A JP20576890 A JP 20576890A JP H0833483 B2 JPH0833483 B2 JP H0833483B2
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は原子炉での使用済原子燃料(以下使用済燃料
と称する)の再処理プラントを構成するプラント部材に
係わり、特にプラント部材溶接部の耐食性の改善に関す
る。
(従来の技術) 使用済燃料の再処理は、原子炉燃料として再利用が可
能なウラン及びプルトニウムを回収・精製する処理であ
る。現在、最も一般的な最処理法はビューレックス法と
呼ばれる湿式法であり、主要な工程は次のような構成に
なっている。
使用済燃料の剪断→剪断燃料の溶解→清澄(不溶解残
渣の除去)→ウラン及びプルトニウムの抽出→ウランと
プルトニウムの分離・精製。
前記剪断燃料の溶解には酸化性の強い硝酸が用いられ
ており、この溶解液は酸化性の強い核分裂生成物や腐食
生成物が溶解するために腐食性の強い溶液となる。
また、使用済燃料には硝酸に溶解しない白金族系の成
分が含まれているので、溶解液にはこれら不溶解残渣か
らなるスラッジも含まれている。そのため、このような
スラッジに接するプラント部材では、スラッジの堆積に
伴う隙間腐食に対する対策も必要になる。
そこで、前記溶解液を取り扱う機器や配管等のプラン
ト部材には、炭素や燐等の不純物濃度を低減して耐粒界
腐食性を高め、更に前記耐隙間腐食性を高めるためにMo
を添加したオーステナイト系ステンレス鋼が使用されて
いる。主として使用されているのは溶接性が良好な組成
のもので、その組成はC0.03%以下、Si1%以下、Mn2%
以下、P0.03%以下、S0.01%以下、Ni8〜18%、Cr16〜2
2%、Mo1〜4%、残部は実質的にFeである。
(発明が解決しようとする課題) しかし、ステンレス鋼にMoを添加すると硝酸溶液に対
する耐食性が若干低下することが知られており、特に、
弱点となり易い溶接部の耐食性が懸念される。そのた
め、本件発明者らは使用済燃料の溶解液に相当する硝酸
溶液中でMo添加ステンレス鋼の溶接部に腐食試験を行っ
た。
試験には、以下に示す第1表に示す資料のうちA〜D
の4種類を用いた。
試料A及びBはMoを添加していない供試材で作成し、
試料C及びDはMoを添加した供試材で作成した。ここ
で、試料A及びCの供試材は炭素及び燐の含有量が少な
い高純度材、試料B及びDの供試材は標準的な市販低炭
素材料である。いずれも10mm厚の板材を使用し、第5図
に示すような通常のTIG溶接を行った。図中の〜は
溶接のパス番号を表している。溶加棒の径は2mm、溶接
電流は100〜150A、パス回数は7回である。
そして、各試料から溶接部を含む試験片を採取し、6N
の沸騰硝酸溶液中に浸漬した。
1000時間の浸漬試験後に各試験片の母材部1及び溶接
部3について最大粒界侵食深さを測定した結果を第4図
に示す。
第4図に示す溶接部の値は、第5図の溶接部3に示す
溶接金属初層部の値である。同程度の炭素及び燐を含
有する試料AとC、または試料BとDとを比較すると、
いずれもMoを添加した試料C及びDの方が侵食深さが深
く、この耐食性の劣化は特に溶接部で顕著に現れてい
る。また、Mo添加による溶接部の耐食性の劣化は、高純
度な試料Cよりも標準的な市販材である試料Dで著し
い。
以上の試験結果はTIG溶接試料によって得られたもの
であるが、これらの試料の母材についてI型開先で電子
ビーム溶接を行った場合にも、同様な結果が得られた。
このように、Moの添加は溶接部に耐食性を劣化させ、
試料Dのような部材を使用する場合には溶接部の腐食損
傷が懸念されることが確認された。溶接部はプラントを
形成するいずれの機器や配管等のプラント部材にも含ま
れるものであり、その対策が強く望まれる。
本発明の目的は、このようなスラッジに対する耐隙間
腐食性を有するMo添加ステンレス鋼の溶接部に硝酸溶液
に対する耐食性を改善することにより、信頼性の高い使
用済燃料再処理プラントを提供することにある。
〔発明の構成〕 (課題を解決するための手段) 本発明は各種機器および配管からなるプラント部材を
有し、使用済原子燃料を硝酸溶液で溶解し、化学的分離
工程によりウラン及びプルトニウムを核分裂生成物と分
離する原子燃料再処理プラントにおいて、前記硝酸溶液
に接する前記プラント部材にモリブデンを添加したオー
ステナイト系ステンレス鋼を使用し、前記プラント部材
の溶接部にレーザビームを照射して表面層を1000℃以上
に加熱する処理を施した接合部材を使用することを特徴
としている。
(作 用) 本発明によれば、溶接部の表面をレーザビームで1000
℃以上に加熱すると、溶接部の耐食性の劣化を表面にお
いて消失させることができる。また、レーザビームを利
用することで、加熱を表面に限ることができ、有害な熱
変形を防止できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例においては、第1表の試料C〜Hについて各
試験を行った。
本実施例は2群に分け、第1群(第1〜第4具体例)
は加熱を融点以下の温度までとするもの、第2群(第5
〜第8具体例)は加熱を融点以上の温度までとするもの
である。
両群において、使用するレーザとしてはCO2レーザやY
AGレーザのような赤外域レーザがある。後者の場合には
石英ガラス製の光ファイバーによって伝送が可能なた
め、狭隘な場合や配管の内面などでも遠隔操作による熱
処理が可能である。
この配管内面の熱処理方法の一例を第2図に示す。レ
ーザビーム4は光ファイバー5によって伝達され、レン
ズ7,9により焦点への長さが決められ、ミラー11により
反射される。また、母材部は配管1A,1Bからなってい
る。レーザビーム4の焦点13は溶接部3の内表面から離
れた位置に置き、レーザビーム4の照射面積を広げてあ
る。レーザビーム4は、ケース15を回転することによ
り、溶接部3の内面上の周方向に移動させることができ
る。熱処理部の酸性防止とミラー部の汚染防止並びに冷
却のためのシールドガスが供給されるが、その機構は省
略してある。
一般に、溶接部の溶接金属の組織は母材とは異なり、
凝固時に生じるデンドライト組織が残留している。ま
た、溶接時に高温割れが発生するのを防止するため、溶
接金属に5〜15%のδフェライト相が残留するような溶
加棒が使用される。
通常使用されている溶加棒の組成は、第1表に示すよ
うにC0.03%以下、Si1%以下、Mn4%以下、P0.03%以
下、S0.03%以下、Ni8〜18%、Cr16〜22%、Mo1〜4
%、残部は実質的にFeである。溶加棒を使用しない電子
ビーム溶接でも、第1表の試料A、B、C、及びDの母
材を溶接した場合、2〜8%のδフェライト相が残留す
る。
本件出願人は、このような母材と溶接金属との材質の
相違が硝酸溶液中での耐食性に及ぼす影響について、前
記のような(第4図参照)検討を行った。その結果、Mo
を添加すると溶接金属のセルまたは樹枝状のデンドライ
ト組織の境界部が選択的に著しく腐食されるようになる
ことがわかった。そして、このような著しい耐食性の劣
化は、溶接後に1000℃以上に加熱して熱処理すれば消失
することもわかった。
本実施例では、このような知見を実プラントに適用す
るため、Mo添加ステンレス鋼により形成された部材の溶
接部にレーザビームを照射し、当該部の表面層を熱処理
することにより硝酸溶液に対する耐食性の改善を行うた
めの試験をおこなった。
第1群の実施例 レーザビームは、当該部を均一に加熱するために焦点
をずらせて照射する。TIG溶接を行った場合の照射後の
溶接部の一例を第1図に示す。照射する領域は、溶接部
に充分に覆う広さとする。熱処理温度は処理時間を短く
するには溶融を生じない範囲で高いことが望ましく、11
50〜1250℃を目標とする。有効な熱処理層17の深さは、
当該部の耐用期間を考慮すると表面から0.5mm以上ある
ことが望ましい。尚、図中19は、スラッジ含有溶解液で
ある。レーザによる熱処理は、加熱が当該部の表面層に
限られるため、対象となる部材に有害な熱変形を生じる
恐れが少ない。また、熱処理時間を必要な範囲に制御で
きるので、過度の結晶粒粗大化による特性の劣化も防止
できる。
具体例1 第1表にTIG溶接試料C及びDについて、溶接部の裏
波ビード側の表面YAGレーザを用いて熱処理を行った。
溶接及びレーザビーム処理条件は下記の通りである。
溶接条件 供試材の厚さ:10mm、V形開先 溶接電流:100〜150A、パス回数:7回 レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面外100mm 照射速度:0.5m/min. 溶接のまま及びレーザビーム処理後の試料から溶接部
を含む試験片をスライスして切り出し、試料表面及び溶
接線に垂直な切断面の双方について6Nの沸騰硝酸溶液中
で1000時間の浸漬試験を行い、それぞれの面の粒界侵食
深さを測定した。
この結果を第2表に示す。表中の「改善層の深さ」を
求めるには、5個の試験片の溶接線に垂直な試験面にお
いて、第1図に示す仮想線X−X′線上に多数存在する
侵食の深さのうち最大のものである最大侵食深さを測定
した。裏波ビード表面(図中、下面)からX−X′線上
までの距離lと最大侵食深さとの関係を第3図に示す。
最大侵食深さが熱処理の影響を受けていない母材部1.5
倍の値になる距離lを「改善層の深さd」とした。
溶接のままで溶接部の侵食深さは母材部に比べて深
く、特に試料Dでは顕著であった。これに対し、レーザ
ビーム照射を行った場合には、試料C及びDのいずれの
試料も溶接部の侵食深さが母材部並みに改善された。こ
の改善層の深さdは平均で0.6mmであった(第2表)。
具体例2 第1表に電子ビーム溶接試料EおよびFについて、溶
接部の裏波ビード側の表面をYAGレーザを用いて熱処理
を行った。溶接及びレーザビーム処理条件は下記の通り
である。
溶接条件 供試材の厚さ:10mm、I形開先 溶接電流:250mA、加速電圧:40KV、 溶接速度:500mm/min. レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面外100mm 照射速度:0.5m/min. 前記の具体例1と同様な腐食試験を行った結果を以下
の第2表に示す。
この場合にも、溶接部の最大侵食深さは溶接のままで
は母材に比べて深いが、レーザビーム処理により大幅に
向上した。改善層の深さdは平均で0.6mmであった。
具体例3 第1表のTIG溶接試料Gについて、溶接部の裏波ビー
ド側の表面をCO2レーザを用いて熱処理を行った。溶接
条件は実施例1と同じである。レーザビーム処理条件は
下記の通りである。
レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面外70mm 照射速度:1.0m/min. 前記の具体例1と同様な腐食試験を行った結果を第2
表に示す。この場合にも、溶接部の最大侵食深さは溶接
のままでは母材に比べて深いが、レーザビーム処理によ
り大幅に向上した。改善層の深さdは平均で0.7mmであ
った。
具体例4 第1表に示す組成Hの50A−Sch80配管をTIG溶接し、
溶接部の内面側表面を第2図のようにYAGレーザを用い
て熱処理を行った。溶接及びレーザビーム処理条件は下
記の通りである。
溶接条件 V形開先、溶接電流:60〜130A、パス回数:6回 レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面外100mm 照射速度:0.5m/min. 試料から溶接線を含む試料片を切り出し、具体例1と
同様な腐食試験を行った。結果を第2表に示す。溶接部
の最大侵食深さについては実施例2とほぼ同じ結果が得
られ、レーザビーム処理の効果が実証された。改善層の
深さdは平均で0.6mmであった。
第2群の実施例 レーザビームは、当該部を均一に加熱するために焦点
をずらせて照射する。TIG溶接を行った場合の照射後の
溶接部の一例を第6図に示す。
第6図中の21の部分が溶接部3中の再溶融層、17の部
分は溶接部3中で加熱により耐食性が改善される熱処理
層である。照射する領域は、溶接部3を充分に覆う広さ
とする。加熱条件は、当該部の耐用期間を考慮すると、
再溶融層21と熱処理層17を合わせた処理深さが0.5mm以
上になるように選ぶことが望ましい。レーザによる処理
は、加熱・溶融が当該部の表面層に限られるため、対象
となる部材に有害な熱変形を生じる恐れが少ない。ま
た、再溶融層の深さや加熱時間を必要な範囲に制御でき
るので、過度の結晶粒粗大化による特性の劣化も防止で
きる。
具体例5 第1表のTIG溶接試料C及びDについて、溶接部の裏
波ビード側の表面YAGレーザを用いて熱処理を行った。
溶接及びレーザビーム処理条件は下記の通りである。
溶接条件 供試材の厚さ:10mm、V形開先 溶接電流:100〜150A、パス回数:7回 レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面内側5mm 照射速度:0.5m/min. 溶接のまま及びレーザビーム処理後の試料から溶接部
を含む試験片を切り出し、試料表面及び溶接線に垂直な
切断面の双方について6Nの沸騰硝酸溶液中で1000時間の
浸漬試験を行い、それぞれ面の粒界侵食深さを測定し
た。結果を以下の第3表に示す。表中の「改善層の深
さ」を求めるには、5個の試験片の溶接線に垂直な試験
面において、第6図に示す仮想線X−X′線上に多数存
在する侵食の深さのうち最大のものである最大侵食深さ
を測定した。裏波ビード表面(図中、下面)からX−
X′線上までの距離lと最大侵食深さとの関係を第7図
に示す。表面からの再溶融層(第6図の21)の深さを
d1、非溶融部で最大侵食深さが加熱の影響を受けていな
い母材部の1.5倍の値以下の層(第6図の17)の厚さをd
2とした。
溶接のままでは溶接部の侵食深さは母材部に比べて深
く、特に試料Dでは顕著であった。これに対し、レーザ
ビーム照射を行った場合には、試料C及びDのいずれの
試料も溶接部の侵食深さが母材部並みに改善された。こ
の改善層の深さd1及びd2はそれぞれ平均で0.4mm及び0.6
mmであった(第3表)。
具体例6 第1表に電子ビーム溶接試料EおよびFについて、溶
接部の裏波ビード側の表面をYAGレーザを用いて溶融処
理を行った。溶接及びレーザビーム処理条件は下記の通
りである。
溶接条件 供試材の厚さ:10mm、I形開先 溶接電流:250mA、加速電圧:40KV、 溶接速度:500mm/min. レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面内側5mm 照射速度:0.5m/min. 前記の具体例5の同様な腐食試験を行った結果を以下
の第3表に示す。この場合にも、溶接部の最大侵食深さ
は溶接のままでは母材に比べて深いが、レーザビーム処
理により大幅に向上した。改善層の深さd1及びd2はそれ
ぞれ平均で0.4mm及び0.5〜0.6mmであった。
具体例7 第1表のTIG溶接試料Gについて、溶接部の裏波ビー
ド側の表面をCO2レーザを用いて熱処理を行った。溶接
条件は実施例と同じである。レーザビーム処理条件は下
記の通りである。
レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面外側3mm 照射速度:1.0m/min. 前記の具体例5と同様な腐食試験を行った結果を第3
表に示す。この場合にも、溶接部の最大侵食深さは溶接
のままでは母材に比べて深いが、レーザビーム処理によ
り大幅に向上した。改善層の深さd1及びd2はそれぞれ平
均で0.5mm及び0.7mmであった。
具体例8 第1表に示す組成Hの50A−Sch80配管をTIG溶接し、
溶接部の内面側表面を第2図のようにYAGレーザを用い
て溶融処理を行った。溶接及びレーザビーム処理条件は
下記の通りである。
溶接条件 V形開先、溶接電流:60〜130A、パス回数:6回 レーザビーム処理条件 レーザ出力:1KW、焦点距離:照射面内側5mm 照射速度:0.5m/min. 試料から溶接線を含む試験片を切り出し、具体例5と
同様な腐食試験を行った。結果を第3表に示す。溶接部
の最大侵食深さについては具体例6とほぼ同じ結果が得
られ、レーザビーム処理の効果が実証された。改善層の
深さd1及びd2は平均で0.5mmであった。
以上の実施例により溶接部が熱処理されたMo添加オー
ステナイト系ステンレス鋼から成る接合部材は、使用済
原子燃料を溶解した硝酸溶液中のスラッジ等に接する部
材として、特に、前記スラッジ等の不溶解残渣を除去す
る清澄工程等で硝酸溶液やスラッジに接する部材、例え
ばプラント用鋼管として、採用すると優れた耐食性を有
効に発揮できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、不溶解残渣からなるスラッジを含む
使用済原子燃料の溶解液に対して耐隙間腐食性が高く、
かつ溶接部も母材と同程度の耐硝酸溶液性を有する部材
が得られ、原子燃料再処理プラントの信頼性の向上と長
寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1群の実施例による溶接部を表す断
面図、第2図は配管溶接部内面のYAGレーザによる処理
方法を示す図、第3図は本発明の第1群の実施例による
溶接部の表面からの距離と硝酸溶液中での侵食深さとの
関係を表す図、第4図は従来法の場合の母材と溶接部の
硝酸溶液中での侵食深さを比較した図、第5図は従来法
によるTIG溶接の溶接法を表す図、第6図は本発明の第
2群の実施例による溶接部を表す断面図、第7図は本発
明の第2群の実施例による溶接部の表面からの距離と硝
酸溶液中での浸食深さとの関係を示す図である。 1……母材部、3……溶接部、17……熱処理層、21……
再溶接層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種機器および配管からなるプラント部材
    を有し、使用済原子燃料を硝酸溶液で溶解し、化学的分
    離工程によりウラン及びプルトニウムを核分裂生成物と
    分離する原子燃料再処理プラントにおいて、前記硝酸溶
    液に接する前記プラント部材にモリブデンを添加したオ
    ーステナイト系ステンレス鋼を使用し、前記プラント部
    材の溶接部にレーザビームを照射して表面層を1000℃以
    上に加熱する処理を施した接合部材を使用することを特
    徴とする原子燃料再処理プラント。
JP2205768A 1990-08-02 1990-08-02 原子燃料再処理プラント Expired - Lifetime JPH0833483B2 (ja)

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