JPH08333391A - ペプチド及びその用途 - Google Patents

ペプチド及びその用途

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JPH08333391A
JPH08333391A JP7181438A JP18143895A JPH08333391A JP H08333391 A JPH08333391 A JP H08333391A JP 7181438 A JP7181438 A JP 7181438A JP 18143895 A JP18143895 A JP 18143895A JP H08333391 A JPH08333391 A JP H08333391A
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fmoc
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Saburo Saito
三郎 斉藤
Junko Kawaguchi
淳子 川口
Kazuki Hirahara
一樹 平原
Akio Shiraishi
明郎 白石
Nobuki Serizawa
伸記 芹澤
Masashi Kurimoto
雅司 栗本
Katsuhiko Hino
克彦 日野
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Sankyo Co Ltd
Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 配列番号1のアミノ酸配列から成るペプ
チド等。 配列番号1 【効果】 ペプチドはスギ花粉アレルゲンに特異的なイ
ムノグロブリンE抗体に実質的に反応しないので、ヒト
を含む哺乳類一般に投与すると、実質的にアナフィラキ
シーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲンに特異的
なT細胞を活性化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スギ花粉アレル
ゲンに特異的に反応するT細胞を活性化するペプチド、
及び、そのペプチドを有効成分として含んでなる免疫療
法剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ここ数十年来、我国においては、春先に
なるとスギ花粉症による鼻炎や結膜炎を訴える人の数が
増加し続けている。スギ花粉症はアルレギー症の一種で
あり、その主因はスギ花粉中の抗原性物質、すなわち、
スギ花粉症アレルゲンであるといわれている。大気中に
飛散したスギ花粉がヒトの体内に侵入すると、スギ花粉
アレルゲンに対するイムノグロブリンE抗体が産生す
る。この状態で次にスギ花粉が侵入すると、その花粉中
のアレルゲンとこのイムノグロブリンE抗体が免疫反応
を起し、アレルギー症状を呈することとなる。
【0003】スギ花粉中に抗原性の相違する少なくとも
二種類のアレルゲンの存在することが現在までに知られ
ている。その一つは、ヤスエダ等が『ジャーナル・オブ
・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノロジー』、
第71巻、第1号、第77〜86頁(1983年)に報
告しているアレルゲンであり、今日、これは「Cryj
1」と呼称されている。なお、Cryj1 はその全長
アミノ酸配列が決定され、国際出願されている(WO
93/01213)。
【0004】もう一つは、タニアイ等『エフ・イー・ビ
ー・エス・レターズ』、第239巻、第2号、第329
〜332頁(1988年)やサカグチ等『アレルギ
ー』、第45号、第309〜312頁(1990年)に
報告されているアレルゲンであり、今日、これは「Cr
y j 2」と呼称されている。なお、Cry j 2
はその全長アミノ酸配列が決定され、国際出願されてい
る(WO 94/11512)。また、 Komiyama らも
別個にCryj2の全長アミノ酸配列を決定しているが
( Biochem. Biophys. Res, Comm., vol.201, No.2, 10
21-1028, (1994))、WO 94/11512記載のアミ
ノ酸配列とはアミノ酸残基が4か所異なっている。
【0005】スギ花粉中には、通常、Cryj1とCr
yj2が約50:1乃至5:1の割合で存在し、花粉症
患者から採取した血清の殆どがCryj1にもCryj
2にも反応すると云われている。澤谷らは、『アレルギ
ー』、第42巻、第6号、第738〜747頁(199
3年)において、Cryj2は、皮内反応試験やRAS
T試験において、Cryj1と同程度の抗原性を発揮す
ると報告している。
【0006】このように、スギ花粉アレルゲンが既に幾
つか単離され、その性質、性状もある程度解明されたこ
とから、精製スギ花粉アレルゲンをヒトに投与して減感
作することにより、スギ花粉症を治療・予防できる見通
しがついてきた。最近ではそのための減感作剤も幾つか
考案されており、例えば、特開平1−156926号公
報や特開平3−93730号公報には、N末端からのア
ミノ酸配列がAsp−Asn−Pro−Ile−Asp
−Ser又はAla−Ile−Asn−Ile−Phe
−Asnで表わされるスギ花粉アレルゲンに糖質を共有
結合せしめ、生成した複合体を減感作剤としてヒトに投
与する提案が為されている。
【0007】しかしながら、アレルギー症の診断や減感
作療法には、通常、高純度のアレルゲンが大量に必要と
され、スギ花粉中のアレルゲンは僅少であるうえに安定
性が低く、スギ花粉症の診断剤や減感作剤をスギ花粉だ
けで賄おうとすると、多大の困難が伴なう。このような
ことから、最近のアレルギー疾患の治療・予防において
は、これまでのように、患者にアレルゲン全体を投与す
るのではなく、アレルゲン中のT細胞が特異的に認識す
る最小領域、すなわち、本質的にT細胞エピトープのみ
からなる低分子のペプチドを投与する免疫療法が注目さ
れている。
【0008】一般に、アレルゲンは、マクロファージな
どの抗原提示細胞に取込まれると、そこで消化され、消
化断片が免疫提示細胞表層のHLA(Human Leucocyte
Antigen )蛋白質に結合し、抗原提示されることとな
る。抗原提示される断片は、HLA蛋白質に対する親和
性などにより、アレルゲンにおける一部の特定領域に限
られ、斯かる領域のうち、T細胞が特異的に認識する領
域は、通常、「T細胞エピトープ」と呼称される。実質
的にT細胞エプトープのみからなるペプチドを投与する
免疫療法には、
【0009】(i) ペプチドがB細胞エピトープを欠
いている、すなわち、アレルゲンに特異的なイムノグロ
ブリンE抗体が反応しないので、従来の粗製又は精製ア
レルゲンで頻発していたアナフィラキシーなどの副作用
が起こり得ない。 (ii) 少量からスタートし、有効投与量に達するまでの
期間が、従来の減感作剤に比較して、大幅に短縮でき
る。 (iii) 経口免疫寛容を誘導し、アレルゲンに対するアレ
ルギー反応を減弱することができる。などの利点があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記T
細胞エピトープを構成する最小単位のアミノ酸配列を見
出し、本発明を完成した。この発明の第一の課題は、本
質的のスギ花粉アレルゲンのT細胞エピトープのみから
なるペプチドを提供することにある。この発明の第二の
課題は、有効成分として上記ペプチドを含んでなる抗ス
ギ花粉症剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 配列
番号1のアミノ酸配列から成るペプチド、(2) 配列
番号2のアミノ酸配列から成るペプチド、(3) 配列
番号3のアミノ酸配列から成るペプチド、(4) 配列
番号3のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、
(5) 配列番号4のアミノ酸配列から成るペプチド、
(6) 配列番号5のアミノ酸配列から成るペプチド、
(7) 配列番号6のアミノ酸配列から成るペプチド、
(8) 配列番号6のアミノ酸配列を含むことから成る
ペプチド、(9) 配列番号7のアミノ酸配列から成る
ペプチド、(10)配列番号7のアミノ酸配列を含むこ
とから成るペプチド、
【0012】(11)配列番号8のアミノ酸配列から成
るペプチド、(12)配列番号8のアミノ酸配列を含む
ことから成るペプチド、(13)配列番号9のアミノ酸
配列から成るペプチド、(14)配列番号9のアミノ酸
配列を含むことから成るペプチド、(15)配列番号1
0のアミノ酸配列から成るペプチド、(16)配列番号
11のアミノ酸配列から成るペプチド、(17)配列番
号12のアミノ酸配列から成るペプチド、(18)配列
番号12のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、
(19)配列番号13のアミノ酸配列から成るペプチ
ド、(20)配列番号14のアミノ酸配列から成るペプ
チド、
【0013】(21)配列番号14のアミノ酸配列を含
むことから成るペプチド、(22)配列番号15のアミ
ノ酸配列から成るペプチド、(23)配列番号16のア
ミノ酸配列から成るペプチド、(24)配列番号17の
アミノ酸配列から成るペプチド、(25)配列番号17
のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、(26)
配列番号18のアミノ酸配列から成るペプチド、(2
7)配列番号19のアミノ酸配列から成るペプチド、
(28)配列番号19のアミノ酸配列を含むことから成
るペプチド、(29)配列番号20のアミノ酸配列から
成るペプチド、(30)配列番号20のアミノ酸配列を
含むことから成るペプチド、
【0014】(31)配列番号21のアミノ酸配列から
成るペプチド、(32)配列番号21のアミノ酸配列を
含むことから成るペプチド、(33)配列番号22のア
ミノ酸配列から成るペプチド、(34)配列番号23の
アミノ酸配列から成るペプチド、(35)配列番号23
のアミノ酸配列を含むことから成るペプチド、(36)
配列番号24のアミノ酸配列から成るペプチド、(3
7)配列番号1のアミノ酸配列から成るペプチドを有効
成分とする抗スギ花粉症剤、(38)配列番号2のアミ
ノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉
症剤、(39)配列番号3のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(40)配列番
号3のアミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効
成分とする抗スギ花粉症剤、
【0015】(41)配列番号4のアミノ酸配列から成
るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(42)
配列番号5のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分
とする抗スギ花粉症剤、(43)配列番号6のアミノ酸
配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(44)配列番号6のアミノ酸配列を含むことから
成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(4
5)配列番号7のアミノ酸配列から成るペプチドを有効
成分とする抗スギ花粉症剤、
【0016】(46)配列番号7のアミノ酸配列を含む
ことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(47)配列番号8のアミノ酸配列から成るペプチ
ドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(48)配列番号
8のアミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有効成
分とする抗スギ花粉症剤、(49)配列番号9のアミノ
酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(50)配列番号9のアミノ酸配列を含むことから
成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、
【0017】(51)配列番号10のアミノ酸配列から
成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(5
2)配列番号11のアミノ酸配列から成るペプチドを有
効成分とする抗スギ花粉症剤、(53)配列番号12の
アミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ
花粉症剤、(54)配列番号12のアミノ酸配列を含む
ことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(55)配列番号13のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、
【0018】(56)配列番号14のアミノ酸配列から
成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(5
7)配列番号14のアミノ酸配列を含むことから成るペ
プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(58)配列
番号15のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分と
する抗スギ花粉症剤、(59)配列番号16のアミノ酸
配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(60)配列番号17のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、
【0019】(61)配列番号17のアミノ酸配列を含
むことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(62)配列番号18のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(63)配列番
号19のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とす
る抗スギ花粉症剤、(64)配列番号19のアミノ酸配
列を含むことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ
花粉症剤、(65)配列番号20のアミノ酸配列から成
るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、
【0020】(66)配列番号20のアミノ酸配列を含
むことから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症
剤、(67)配列番号21のアミノ酸配列から成るペプ
チドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(68)配列番
号21のアミノ酸配列を含むことから成るペプチドを有
効成分とする抗スギ花粉症剤、(69)配列番号22の
アミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする抗スギ
花粉症剤、(70)配列番号23のアミノ酸配列から成
るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(71)
配列番号23のアミノ酸配列を含むことから成るペプチ
ドを有効成分とする抗スギ花粉症剤、(72)配列番号
24のアミノ酸配列から成るペプチドを有効成分とする
抗スギ花粉症剤、に関する。
【0021】以下、本発明を詳しく説明する。本発明に
おける好ましいペプチドの例は表1の通りである。
【0022】
【表1】 ─────────────────────────────────── (1) Lys-Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser(ペプチド1) (2) Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser(ペプチド2) (3) Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser(ペプチド3) (4) Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met-Gly(ペプチド4) (5) Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met (ペプチド5) (6) Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu (ペプチド6) (7) His-Phe-Thr-Phe-Lys-Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln(ペプチド7) (8) Arg-Ala-Glu-Val-Ser-Tyr-Val-His-Val-Asn-Gly-Ala-Lys-Phe(ペプチド8) (9) Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser (ペプチド9) (10)Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser-Trp (ペプチド10) (11)Ile-Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu (ペプチド11) (12)Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu (ペプチド12) (13)Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met (ペプチド13) (14)Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu (ペプチド14) (15)Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met (ペプチド15) (16)Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met-Gly (ペプチド16) (17)Ile-Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn (ペプチド17) (18)Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn-Thr (ペプチド18) (19)Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn (ペプチド19) (20)Leu-Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu (ペプチド20) (21)Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu (ペプチド21) (22)Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn (ペプチド22) (23)Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn (ペプチド23) (24)Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn-Asp (ペプチド24) ───────────────────────────────────
【0023】なお、上記のペプチド1は、配列表の配列
番号1のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプ
チド2は、配列表の配列番号2のアミノ酸配列で示され
るペプチド、上記のペプチド3は、配列表の配列番号3
のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド4
は、配列表の配列番号4のアミノ酸配列で示されるペプ
チド、上記のペプチド5は、配列表の配列番号5のアミ
ノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド6は、配
列表の配列番号6のアミノ酸配列で示されるペプチド、
上記のペプチド7は、配列表の配列番号7のアミノ酸配
列で示されるペプチド、上記のペプチド8は、配列表の
配列番号8のアミノ酸配列で示されるペプチド、
【0024】上記のペプチド9は、配列表の配列番号9
のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド1
0は、配列表の配列番号10のアミノ酸配列で示される
ペプチド、上記のペプチド11は、配列表の配列番号1
1のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチド
12は、配列表の配列番号12のアミノ酸配列で示され
るペプチド、上記のペプチド13は、配列表の配列番号
13のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチ
ド14は、配列表の配列番号14のアミノ酸配列で示さ
れるペプチド、上記のペプチド15は、配列表の配列番
号15のアミノ酸配列で示されるペプチド、
【0025】上記のペプチド16は、配列表の配列番号
16のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプチ
ド17は、配列表の配列番号17のアミノ酸配列で示さ
れるペプチド、上記のペプチド18は、配列表の配列番
号18のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペプ
チド19は、配列表の配列番号19のアミノ酸配列で示
されるペプチド、上記のペプチド20は、配列表の配列
番号20のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記のペ
プチド21は、配列表の配列番号21のアミノ酸配列で
示されるペプチド、上記のペプチド22は、配列表の配
列番号22のアミノ酸配列で示されるペプチド、上記の
ペプチド23は、配列表の配列番号23のアミノ酸配列
で示されるペプチド、上記のペプチド24は、配列表の
配列番号24のアミノ酸配列で示されるペプチド、をそ
れぞれ表す。
【0026】上記(1)乃至(36)に記載のペプチド
は、「固相法」又は「液相法」として知られる斯界にお
いて慣用のペプチド合成法により、容易に調製すること
ができる。例えば、社団法人日本生化学会編『新生化学
実験講座』、第1巻、「タンパク質VI」、第3〜44
頁、1992年、東京化学同人発行などにはペプチド合
成の詳細が記載されている。また、該ペプチドは、マル
チペプチドシンセサイザー SYMPHONY (プロティンテク
ノロジー社製)を用い、Fmoc (9-fluorenyl methyloxyc
arbonyl) 固相合成法にて同装置のプロトコールに従っ
て合成することができる。すなわち、合成する各ペプチ
ドのC末端に相当するアミノ酸が導入されている Fmoc-
L-アミノ酸 Wang 樹脂を上記ペプチド合成装置の反応容
器にセットし、デプロテクション溶液を用いて Fmoc を
除く。さらにC末端から2番目のアミノ酸に相当するア
ミノ酸溶液とアクチベーター溶液を反応せしめ、反応後
再び Fmoc 基のデプロテクションを行い、同様の操作を
繰り返すことにより、目的とするペプチドを合成するこ
とができる。
【0027】本発明のペプチドは化学合成により調製さ
れたものに限定されず、例えば、スギの花粉又は雄花か
ら採取するか、組換えDNA技術により調製したスギ花
粉アレルゲンを適宜分解し、分解物から採取したもので
あってもよく、例えば、上記(1)乃至(36)に記載
されたペプチドをコードするDNAを調製し、これを自
律複製可能なベクターに挿入して組換えDNAとし、こ
れを大腸菌、枯草菌、放線菌、酵母などの適宜宿主に導
入して形質転換体とし、その培養物からこの発明のペプ
チドを採取してもよい。
【0028】さらに、この発明のペプチドは、斯くして
得られるペプチドに糖質やポリエチレングリコールを付
加して得られる複合体としての形態、さらには、ペプチ
ドをアセチル化、アミド化及び/又は多官能試験により
架橋重合させて得られる誘導体又は重合体としての形態
であってもよい。
【0029】この発明のペプチドは、比較的粗な形態で
投与しても所期の治療・予防効果を発揮するが、通常は
使用に先立って精製される。精製には、例えば、濾過、
濃縮、遠心分離、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン
交換クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲル電気泳
動、等電点電気泳動などのペプチド乃至蛋白質を精製す
るための斯界における慣用の方法が用いられ、必要に応
じて、これら方法を適宜組合せればよい。そして、最終
使用形態に応じて、精製したペプチドを濃縮、凍結乾燥
して液状又は固状にすればよい。
【0030】本発明のペプチドがT細胞エピトープとし
ての活性を有することは、スギ花粉アレルゲンに特異的
なT細胞の 3H−チミジンの取込みを計測することによ
り確認することができる。この計測には、例えば以下の
方法を用いることができる。すなわち、フィコール・ハ
イパック比重遠心法等により花粉症患者の末梢血または
Cryj2で免疫したマウス等の実験動物からCryj
2に特異的なT細胞を含む単核細胞群を分離し、この細
胞群をRPMI 1640 等の培地に浮遊させ、96ウェルマイ
クロプレート上に分注する。次に被検物質であるペプチ
ドを加えインキュベートする。このインキュベートの温
度・時間は各実験毎に適宜調整することができるが、3
7℃、2日間が好適である。その後 3H−チミジンを培
地に加え、さらに一定時間インキュベーションを続け、
単核細胞群における 3H−チミジンの取り込み量を測定
することにより、本発明のペプチドのT細胞エピトープ
としての活性を算定することができる。なお、本発明で
は、同時にペプチドを含まない系を設けてこれを陰性対
照とし、 3H−チミジンの取り込み量が陰性対照の2倍
以上に達した系を「陽性」、達しなかった系を「陰性」
とした。
【0031】スギ花粉アレルゲンに特異的なT細胞の 3
H−チミジンの取込みの計測は、以下の方法によっても
行うことができる。予めマウス等の実験動物をCryj
2で免疫し、その後顎下リンパ節等よりリンパ球を採取
する。その後、上記と同様の方法により被検体であるペ
プチドで刺激し、 3H−チミジンの取り込み量を測定す
ることにより、本発明のペプチドのT細胞エピトープと
しての活性を算定することができる。ペプチドの「陽
性」及び「陰性」の判定は、上記と同様の基準で行っ
た。
【0032】本発明のペプチドが花粉症患者に予防効果
を有することは、例えば以下の実験により確認すること
ができる。予めマウス等の実験動物に対し本発明のペプ
チドを投与し、該ペプチドに対する免疫寛容を誘導して
おく。一定期間経過後に当該実験動物にCryj2をコ
レラ毒素等のアジュバントとともに投与し免疫する。さ
らに、一定期間経過後に当該実験動物より顎下リンパ節
細胞を摘出し細胞懸濁液を調製する。
【0033】また、これとは別の無処理の実験動物より
脾臓を抽出し脾臓細胞懸濁液を調製して、これにX線を
照射し細胞増殖活性を消失させこれを抗原提示細胞含有
懸濁液とする。このものを先の顎下リンパ節細胞懸濁液
と混合し、これにCryj2を添加して培養を継続し、
さらに 3H−チミジンを添加して、このものの取り込み
を測定し、T細胞の増殖を測定することができる。
【0034】予め本発明のペプチドで免疫寛容を誘導し
ていない動物では、Cryj2による免疫化によりその
T細胞が抗原提示細胞に結合したCryj2に反応し増
殖する。一方、予め本発明のペプチドで免疫寛容を誘導
した動物では、その後Cryj2による免疫を行っても
T細胞が抗原提示細胞に結合したCryj2に反応せず
増殖しない。その差を測定することにより、本発明のペ
プチドの花粉症に対する予防効果を確認することができ
る。
【0035】さらに、上述の免疫動物の顎下リンパ節細
胞懸濁液と抗原提示細胞含有懸濁液の混合液にCryj
2を添加して培養を継続した場合に培養液中にインター
ロイキン4等のサイトカインが分泌されるが、本発明の
ペプチドを前投与し免疫寛容誘導を行った実験動物と前
投与しなかった実験動物とで、このサイトカインの分泌
量を比較することによっても、本発明のペプチドの花粉
症に対する予防効果を確認することができる。
【0036】本発明のペプチドが花粉症患者に治療効果
を有することは、例えば以下の実験により確認すること
ができる。予めマウス等の実験動物に対し、Cryj2
をコレラ毒素のアジュバンドとともに投与し免疫する。
一定期間経過後に当該実験動物にCryj2をコレラ毒
素のアジュバンドとともに投与し追加免疫する。さら
に、一定期間経過後に当該実験動物より顎下リンパ節細
胞を摘出し細胞懸濁液を調製した後、上記と同様の方法
によりT細胞の増殖を測定する。
【0037】本発明のペプチドで治療を施していない動
物では、Cryj2による免疫によりそのT細胞が抗原
提示細胞に結合したCryj2に反応し増殖する。一
方、本発明のペプチドで治療した動物では、その後Cr
yj2による免疫を行ってもT細胞が抗原提示細胞に結
合したCryj2に反応せず増殖しない。その差を測定
することにより、本発明のペプチドの花粉症に対する治
療効果を確認することができる。
【0038】
【作 用】本発明のペプチドは、スギ花粉アレルゲンに
特異的なイムノグロブリンE抗体に実質的に反応しない
ので、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的にア
ナフィラキシーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲ
ンに特異的なT細胞を活性化することができる。有効成
分としてかかるペプチドを含んでなる本発明の抗スギ花
粉症剤は、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的
にアナフィラキシーを引起こすことなくスギ花粉症に対
して顕著な治療・予防効果を発揮する。
【0039】有効成分としてこの発明のペプチドを含ん
でなる抗スギ花粉症剤は、スギ花粉症に罹患してヒトを
含む哺乳類一般に投与すると、アナフィラキシーなどの
副作用を実質的に引起こすことなく、スギ花粉症を治療
することができる。一方、この発明の抗スギ花粉症例
を、スギ花粉が飛散し始める前に健常な個体や潜在的な
スギ花粉症の個体に投与するときには、スギ花粉症に対
して顕著な予防効果を発揮するとともに、発症時のアレ
ルギー症状の緩解に著効を発揮する。
【0040】この発明の抗スギ花粉症剤につきさらに詳
しく説明すると、この発明の抗スギ花粉症剤は、通常、
この発明によるペプチドの1種又は2種以上を0.01乃
至100%(w/w) 、望ましくは、0.05乃至50%(w/
v) 、さらに望ましくは、0.5乃至5.0%(w/w) 含んで
なる。この発明の抗スギ花粉症剤は、当該ペプチド単独
の形態はもとより、その以外の生理的に許容される、例
えば、血清アルブミン、ゼラチン、マンニトールなどの
担体、賦形剤、免疫助成剤、安定剤、さらには、必要に
応じて、ステロイドホルモンやクリモグリク酸ナトリウ
ムなどの抗炎症剤や抗ヒスタミン剤を含む1種又は2種
以上の他の薬剤との組成物としての形態を包含する。さ
らに、この発明の抗スギ花粉症剤は、投薬単位形態の薬
剤をも包含し、その投薬単位形態の薬剤とは、この発明
のポリペプチドを、例えば、1日当たりの用量又はその
整数倍(4倍まで)又はその約数(1/40まで)に相
当する量を含有し、投与に適する物理的に分離した一体
の剤形にある薬剤を意味する。このような投薬単位形態
の薬剤としては、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、
カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、軟鋼剤、
硬膏剤、パップ剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、噴霧剤、注
射剤などが挙げられる。
【0041】この発明の抗スギ花粉症剤の使用方法につ
いて説明すると、この発明の抗スギ花粉症剤は、スギ花
粉症の治療・予防を目的に、ヒトを含む哺乳類一般に経
皮、経口、点鼻、点眼又は注射投与される。ヒトにおけ
る投与量は、投与の目的や症状に依っても変わるが、通
常、対象者の症状や投与後の経過を観察しながら、成人
1日当たり0.01乃至1.0g 、望ましくは、0.01乃至
0.1g を目安に、毎週1回乃至毎月1回の頻度で、約1
乃至6カ月間、通常、用量を増やしながら反復投与され
る。
【0042】本発明のポリペプチドの急性毒性 常法により、生後20日のマウスに後述の製剤例1乃至
4の方法により得た免疫治療剤を経口又は腹腔内投与し
た。その結果、これら免疫療法剤は、いずれの投与経路
によって200mg/kg 以上のLD50であることが判明し
た。このことは、この発明のペプチドが、ヒトを含むほ
乳類に対する免疫療法剤に安全に配合使用し得ることを
示している。
【0043】試験例1.スギ花粉症患者より単離したT
細胞を用い、本発明のペプチド1乃至ペプチド6、及び
ペプチド9乃至ペプチド24がスギ花粉抗原T細胞エピ
トープ活性を有することを確認した。皮膚テストにおい
て、スギ花粉アレルゲンに対し陽性を示し、かつ、抗ス
ギ花粉アレルゲン IgE 反応に陽性を示す患者から20m
lの末梢血を採取した。遠心分離後、バフィーコートを
得て、更にフィコール・パック比重遠心法により、末梢
血単核球(Peripheral Blood Mononuelear Cells:PB
MC)を採取した。このPBMCを培地(RPMI-1640 、
5%の熱不活性化ヒトAB型血清を含む。)に、7.5×
105 細胞/mlになるように懸濁した。
【0044】96ウェルの丸底プレートにおいて、1.5
×105 の細胞を、各ウェル200μl の培地中で20
ngのペプチドと37℃5%CO2 存在下で48時間培養し
た。その後、1μCiのトリチウム化チミジンを加え、さ
らに16時間培養した。細胞に取り込まれたカウントを
測定するため、セルハーベスターを用いて細胞をガラス
繊維フィルター上に集め、液体シンチレーションカウン
ターで測定した。この結果を以下の表2に示す。
【0045】
【表2】 ──────────────────────────────── ペプチド T細胞エピトープ活性 ──────────────────────────────── ペプチド1 陽 性 ペプチド2 陽 性 ペプチド3 陽 性 ペプチド4 陽 性 ペプチド5 陽 性 ペプチド6 陽 性 ペプチド9 陽 性 ペプチド10 陽 性 ペプチド11 陽 性 ペプチド12 陽 性 ペプチド13 陽 性 ペプチド14 陽 性 ペプチド15 陽 性 ペプチド16 陽 性 ペプチド17 陽 性 ペプチド18 陽 性 ペプチド19 陽 性 ペプチド20 陽 性 ペプチド21 陽 性 ペプチド22 陽 性 ペプチド23 陽 性 ペプチド24 陽 性 ──────────────────────────────── 以上の結果より、これらのペプチドは、Cryj2アレ
ルゲンのT細胞エピトープを含有していることが示され
た。
【0046】試験例2.Cryj2を文献記載の方法
(Allergy, 1990, 45, 309-312) で精製した。精製した
Cryj2 1μg とコレラ毒素Bサブユニット1μg
(コレラ毒素0.5%含有)を0.01M リン酸緩衝液(pH
7.4) に溶解させた抗原溶液を、アバチン麻酔下の Balb
/c マウス(5〜6週齢:チャールズリバージャパン
社)に点鼻投与し免疫した。その2週間後、再び同様の
方法により同マウスを追加免疫した。その1週間後、マ
ウスの顎下リンパ節細胞を摘出した。これをナイロンメ
ッシュに通し、さらに培地(RPMI 1640 10%子牛胎児血
清含有)に懸濁して懸濁液を調製した。
【0047】また、Cryj2で免疫化していないマウ
スより脾臓細胞を摘出し、上記と同様の方法でリンパ節
細胞懸濁液を調製した。この懸濁液に3000 RadのX線を
照射して細胞の増殖活性を消失させ、抗原提示細胞懸濁
液として用いた。平底96ウェルプレート(コーニング
社)に、1ウェル当たりリンパ節細胞3×106 、抗原
提示細胞6×105 となるように分注し、ペプチド7又
はペプチド8の存在下(0.5μg/ml)、あるいはこれら
ペプチドの非存在下で、37℃、5%CO2 の条件下3日
間培養した。
【0048】最後の16時間は、 3H-Thymidine 存在下
で培養し、この間に細胞核内DNAに取り込まれた 3H-
Thymidine 量を、ガラスフィルターに吸着したDNAの
放射線量を液体シンチレーション法により測定すること
により算定した。ペプチド存在下での 3H-Thymidine 取
り込み量を、ペプチド非存在下での取り込み量で割った
値を反応倍率として、これを細胞増殖活性の指標とし
た。
【0049】リンパ節細胞は、ペプチド7に対しては3
倍程度、ペプチド8に対しては5倍程度増殖率が増大し
た。従って、これらのペプチドは、Cryj2アレルゲ
ンのT細胞エピトープを含有していることが示された。
【0050】試験例3.ペプチド7又は8について、 B
alb/c マウスに対して免疫寛容を誘導した。すなわち、
リン酸緩衝液(0.01M (pH 7.4)) に溶解させた各ペプチ
ド溶液について、マウス尾静脈に一匹当たり20μg の
ペプチド量となるように静脈投与を行った。または、同
ペプチド溶液を、1匹1回当たり1mgのペプチド量とな
るように経口投与を行い、この経口投与を2週間に4回
繰り返した。その後、当該マウスについて、試験例2と
同様の方法で、Cryj2による免疫を行った。
【0051】試験例2と同様の方法で該マウスより顎下
リンパ節細胞を摘出して顎下リンパ節細胞懸濁液とし、
また、ペプチドによる寛容化とCryj2による免疫誘
導を行っていない別個のマウスより脾臓を摘出してX線
により増殖活性を消失させ抗原提示細胞懸濁液として、
これらをCryj2の存在(1μg/ml)下で共培養し
て、試験例2と同様の方法で 3H-Thymidine 取り込み量
を測定し細胞増殖活性を算定した。
【0052】また、リンパ節細胞及び抗原提示細胞の懸
濁液を調製培地により調製した。1ウェル当たりリンパ
節細胞1.5×106 、抗原提示細胞3×106 となるよ
うに、24ウェルプレート(コーニング)に分注し、こ
れらの細胞をCryj2(1μg/ml)と共に37℃、5
%CO2 の条件下で3日間培養した。培養終了後、培養上
清液を採取し、測定に用いるまで20℃で凍結保存し
た。培養液中に含まれるインターロイキン4の量を市販
の測定キット(Endogen 社)にて測定した。
【0053】(1)ペプチド7の静脈投与による免疫寛
容の誘導 マウス尾静脈にペプチド7の溶液を投与した。対照群の
マウスには、リン酸緩衝液(0.01M (pH 7.4)) のみを静
脈投与した。その後、上記の方法に従って、両群のマウ
スをCryj2で経鼻的に免疫した。その後、当該マウ
スより摘出した顎下リンパ節細胞及び他のマウスより摘
出した抗原提示細胞をCryj2と共に培養すると、あ
らかじめペプチド7を投与したマウスからのリンパ節細
胞の増殖活性は、対照群に比較して29.5%低下してい
た。これによりペプチド7には、スギアレルゲンに対す
る免疫応答を抑制する活性があることが明らかとなっ
た。
【0054】(2)ペプチド7の経口投与による免疫寛
容の誘導 マウスにT細胞ペプチド7の溶液を2週間の間に4回、
上記の方法に従い経口投与した。対照群のマウスには、
リン酸緩衝液(0.01M (pH 7.4)) のみを経口投与した。
その後、両群のマウスをCryj2で経鼻的に免疫し
た。その後、当該マウスより摘出した顎下リンパ節細胞
及び他のマウスより摘出した抗原提示細胞をCryj2
と共に3日間培養し、その培養上清中のサイトカイン量
を測定した。その結果、あらかじめペプチド7を投与し
たマウスからのリンパ節細胞から産生されるインターロ
イキン4の量は、対照群に比較して49.8%低下してい
た。これによりペプチド7を経口的に投与することによ
り、スギアレルゲンに対する免疫応答を抑制することが
示された。
【0055】(3)ペプチド8の静脈投与による免疫寛
容の誘導 マウス尾静脈にペプチド8の溶液を投与した。対照群の
マウスには、リン酸緩衝液(0.01M (pH 7.4)) のみを静
脈投与した。その後、上記の方法に従って、両群のマウ
スをCryj2で経鼻的に免疫した。その後、当該マウ
スより摘出した顎下リンパ節細胞及び他のマウスより摘
出した抗原提示細胞をCryj2と共に培養すると、あ
らかじめペプチド8を投与したマウスからのリンパ節細
胞の増殖活性は、対照群に比較して30.9%低下してい
た。これによりペプチド8には、スギアレルゲンに対す
る免疫応答を抑制する活性があることが明らかとなっ
た。
【0056】(4)ペプチド8の経口投与による免疫寛
容の誘導 マウスにT細胞ペプチド8の溶液を2週間の間に4回、
上記の方法に従い経口投与した。対照群のマウスには、
リン酸緩衝液(0.01M (pH 7.4)) のみを経口投与した。
その後、両群のマウスをCryj2で経鼻的に免疫し
た。その後、当該マウスより摘出した顎下リンパ節細胞
及び他のマウスより摘出した抗原提示細胞をCryj2
と共に培養すると、あらかじめペプチド8を投与したマ
ウスからのリンパ節細胞の増殖活性は、対照群に比較し
て73.1%低下していた。これによりペプチド8には、ス
ギアレルゲンに対する免疫応答を抑制する活性があるこ
とが明らかとなった。
【0057】試験例4 ペプチド8について、Balb/cマウスに対して、治療を施
した。すなわち、精製したCryj2 1μgとコレラ
毒素Bサブユニット1μg(コレラ毒素0.5%含有)
を0.01Mリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解させた抗原
溶液を、アバチン麻酔下の2群のBalb/cマウス(5〜6
週齢:チャールズリバージャパン社)に点鼻投与し免疫
した。一週間後より、実験群のマウスに対して、0.01M
リン酸緩衝液(pH7.4)に溶解させたペプチド8の
溶液を、一匹について一回あたり200 μgのペプチド量
となるように経口投与し、この経口投与を2週間の間に
4回繰り返した。対照群のマウスには、0.01Mリン酸緩
衝液(pH7.4)のみを同様に投与した。4回目の経
口投与から4日後に、両群のマウスに再度Cryj2で
経鼻的に免疫した。一週間後、試験例3と同様の方法に
より当該マウスより摘出した顎下リンパ節細胞と他のマ
ウスより摘出した抗原提示細胞とをCryj2と共に培
養すると、実験群マウス由来のリンパ節細胞の増殖は、
対照群に比較して46.0%低下していた。この結果より、
ペプチド8は、スキアレルゲンで免疫された後のマウス
に投与した場合にも、スキアレルゲンに対する免疫応答
を抑制する活性を有することが明らかとなった。
【0058】以上のように、本発明のペプチドは、ヒト
を含む哺乳類一般に投与すると、実質的にアナフィラキ
シーを引起こすことなく、スギ花粉アレルゲンに特異的
なT細胞を活性化することができる。有効成分として斯
かるペプチドを含んでなる本発明の抗スギ花粉症剤は、
ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質的にアナフィ
ラキシーを引起こすことなくスギ花粉症に対して顕著な
治療・予防効果を発揮する。
【0059】有効成分としてこの発明のペプチドを含ん
でなる抗スギ花粉症剤は、スギ花粉症に罹患してヒトを
含む哺乳類一般に投与すると、アナフィラキシーなどの
副作用を実質的に引起こすことなく、スギ花粉症を治療
することができる。一方、この発明の抗スギ花粉症剤
を、スギ花粉が飛散し始める前に健常な個体や潜在的な
スギ花粉症の個体に投与するときには、スギ花粉症に対
して顕著な予防効果を発揮するとともに、発症時のアレ
ルギー症状の緩解に著効を発揮する。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、実施例、製剤例により本発
明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによりそ
の技術的範囲が限定されるものではない。 実施例1 ペプチド1: Lys-Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Al
a-Ser 樹脂に固定したアミノ酸誘導体に1個ずつアミノ酸をカ
ルボキシル末端側から結合させていく方法(固相合成
法)でペプチドを化学合成した。各サイクルで使用する
アミノ酸はαアミノ基及び残基部分の反応基が保護基で
ブロックされた特殊なアミノ酸誘導体を用いた。ここ
で、それぞれのαアミノ基が Fmoc (9-fluorenyl methy
loxycarbonyl) によりブロックされているアミノ酸を用
いた(Fmoc法)。また、ペプチド合成は樹脂に結合した
アミノ酸のαアミノ基の Fmoc を脱保護し、次にカルボ
キシル基が活性化したアミノ酸誘導体を結合させるとい
う反応を順次繰り返して行った。
【0061】実験に用いる各ペプチドは、マルチペプチ
ドシンセサイザー SYMPHONY (Protein Technologies, I
nc.)を用い上記の Fmoc 固相合成法にて同装置のプロト
コールに従って合成した。すなわち、合成するペプチド
のC末端残基に相当するアミノ酸(Ser)が導入されて
いる Fmoc-Ser(tBu)-Wang-樹脂(0.52mmol/g) の25μ
mol 相当を上記ペプチド合成装置の反応容器にセット
し、デプロテクション溶液(20% piperidine / Dimeth
yl formamide (DMF)) 1.25mlを5分間2回反応させ、樹
脂に結合しているアミノ酸の Fmoc 基を除いた。DMF 液
1.25mlで30秒間6回洗浄後、C末側から2番目のアミ
ノ酸に相当する200mMの Fmoc-Ala/DMF 溶液1.25mlと
200mMのアクチベータ溶液(200mM O-Benzotriazole-
N,N,',N',-Tetramethyl-Uronium-Hexafluoro phosphate
/400mM N-methylmorpholine/DMF )1.25mlを加え
(それぞれ理論等量の10倍:250μmol 相当)、20分
間室温で反応させた。ここで生成した Fmoc-Ala-Ser(tB
u)-Wang-樹脂をDMF 1.25mlにて30秒間6回洗浄後、再
び Fmoc 基のデプロテクションを用い、DMF 1.25mlにて
30秒間6回洗浄後、Fmoc-Pro 溶液とアクチベーター
溶液を加え反応させた。同様の操作を繰り返すことによ
り、目的とするペプチド (Fmoc-Lys(Boc)-Val-Asp(OtB
u)-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-
Pro-Ala-Ser(tBu)-Wang- 樹脂) を合成した。
【0062】ここで合成に使用したアミノ酸は以下のと
おりである(日清紡(株)製)。( ) 内は残基部分の
反応基を保護する保護基を表す。 Fmoc-Ala, Fmoc-Pro, Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Tyr(tBu), Fmoc-Ile, Fmoc-Gly, Fmoc-Asp(OtBu), Fmoc-Val, Fmoc-Lys(Boc), ペプチド合成装置 SYMPHONY を用い、装置内でクリべー
ジ反応を行った。
【0063】まず、上記ように合成し得られた保護ペプ
チド樹脂(Fmoc-Lys(Boc)-Val-Asp(OtBu)-Gly-Ile-Ile-
Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tB
u)-Wang- 樹脂)に、デプロテクション液1.25mlを5分
間2回反応させてN末端Fmoc基を脱保護した。次に1.25
mlのDMF にて30秒間6回洗浄後、CH2Cl2 にて同様に
洗浄し、 N2を吹き付け10分間乾燥後、クリべージ溶
液(Trifluoroacetic acid:Phenol:水:Tioanisole:
Ethanedithiol =82.5:5:5:5:2.5) を2.5ml加
え室温で2時間反応させ(D.S.King, Int.J.Peptide Pr
otein Reg., 36, 255(1990))、樹脂からのペプチドの切
断およびアミノ酸側鎖保護基の除去を行い、ペプチド
(Lys-Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-
Ala-Ser)を得た。
【0064】反応終了後、このペプチド溶液をフィルタ
ーを用いて濾過し、樹脂と濾液に分けた。さらに樹脂を
洗浄した液2.5mlと合わせ遠心管に回収した。回収した
ペプチド溶液を装置から取り出し、5mlの冷エーテルを
加え、ペプチドを沈澱させた。しばらく冷却後これを遠
心して(3000rpm 10分間)沈澱物を集め、再び冷エーテ
ルを加えて分散させては回収することを5〜6回繰り返
してペプチドを洗浄した。
【0065】得られたペプチドを乾燥させ、粗ペプチド
を得た(50.5mg)。粗ペプチドは0.1% TFAを含む10
%アセトニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel
ODS-12OT, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、
0.1% TFAを含む21%アセトニトリルにて展開し(流
速9ml/分、検出波長 220nm) 、31〜35分に溶出さ
れた画分を分取し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とする
ペプチドを得た(15.9mg)。この合成したペプチド 50
pmolについて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津
製作所(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったと
ころ、上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0066】実施例2 ペプチド2: Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Se
r 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Val-Asp(OtBu)
-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pr
o-Ala-Ser(tBu)-Wang-樹脂)を合成し、クリべージ反応
を行いペプチド(Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gl
n-Asn-Pro-Ala-Ser)を得、このペプチド溶液を遠心管
に回収した。その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチド
を得た(55.5mg)。
【0067】粗ペプチドは0.1% TFAを含む10%アセ
トニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel ODS-12
0T, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1%
TFAを含む22%アセトニトリルにて展開し(流速9ml
/分、検出波長 220nm) 、26〜29分に溶出された画
分を分取し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチ
ドを得た(7.1mg)。この合成したペプチド 50 pmolにつ
いて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所
(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、
上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0068】実施例3 ペプチド3: Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Asp(OtBu)-Gly
-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Al
a-Ser(tBu)-Wang-樹脂)を合成し、クリべージ反応を行
いペプチド(Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pr
o-Ala-Ser)を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し
た。その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た
(47.9mg)。
【0069】粗ペプチドは0.1% TFAを含む10%アセ
トニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel ODS-12
0T, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1%
TFAを含む21%アセトニトリルにて展開し(流速9ml
/分、検出波長 220nm) 、25〜28分に溶出された画
分を分取し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチ
ドを得た(13.8mg) 。この合成したペプチド 50 pmolに
ついて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所
(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、
上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0070】実施例4 ペプチド4: Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Me
t-Gly 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Trp-Leu-Gln-
(Trt)-Phe-Ala-Lys(Boe)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tB
u)-Leu-Met-Gly-Wang- 樹脂)を合成した。ただし、C
末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Gly-Wang- 樹脂(0.50mol
べージ/g)を25μmol 相当用いた。合成に使用したア
ミノ酸は以下のとおりである。
【0071】 Fmoc-Met, Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Phe, Fmoc-Gly, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Trp, 実施例1と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-M
et-Gly )を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、
その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た(63.3
mg)。
【0072】粗ペプチドは0.1% TFAを含む20%アセ
トニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel ODS-12
0T, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1%
TFAを含む38%アセトニトリルにて展開し(流速9ml
/分、検出波長 220nm) 、25〜31分に溶出された画
分を分取し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチ
ドを得た(2.0mg)。この合成したペプチド 50 pmolにつ
いて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所
(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、
上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0073】実施例5 ペプチド5: Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Me
t 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Trp-Leu-Gln-
(Trt)-Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tB
u)-Leu-Met-Wang- 樹脂)を合成した。ただし、C末端
アミノ酸樹脂には Fmoc-Met-Wang- 樹脂(0.75mmol/g)
を25μmol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は実
施例4と同じである。実施例1と同様の操作でクリべー
ジ反応を行いペプチド(Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-T
hr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met- )を得、このペプチド溶液を
遠心管に回収し、その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプ
チドを得た(29mg)。
【0074】粗ペプチドは0.1% TFAを含む20%アセ
トニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel ODS-12
0T, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1%
TFAを含む36%アセトニトリルにて展開し(流速9ml
/分、検出波長 220nm) 、32〜34分に溶出された画
分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た
(1.1mg)。この合成したペプチド 50 pmolについて、ア
ミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を
用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示され
るアミノ酸配列が確認された。
【0075】実施例6 ペプチド6: Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Trp-Leu-Gln(T
rt)-Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)
-Leu-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸
樹脂には Fmoc-Leu-Wang- 樹脂(0.69mmol/g)を25μ
mol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は実施例4と
同じである。
【0076】実施例1と同様の操作でクリべージ反応を
行いペプチド(Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-P
he-Thr-Leu )を得、このペプチド溶液を遠心管に回収
し、その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た
(35.6mg)。粗ペプチドは0.1% TFAを含む20%アセ
トニトリル水溶液に溶解後、ODS カラム(TSKgel ODS-12
0T, 21.5mm×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1%
TFAを含む38%アセトニトリルにて展開し、26〜3
0分に溶出された画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的と
するペプチドを得た(6.3mg)。この合成したペプチド 5
0 pmolについて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島
津製作所(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行った
ところ、上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0077】実施例7 ペプチド7: His-Phe-Thr-Phe-Lys-Val-Asp-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Ty
r-Gln 実施例1記載の Fmoc 法により、Milligen / Biosearch
社製 9050 ペプチド合成機を用い、粗ペプチド400mg
を得た。粗ペプチドは0.1% TFA水溶液に溶解後、μBO
NDASPHERE 5μ C18C120 Aカラム(19×150mm)に供与
し、0.1% TFAを含む90%アセトニトリル溶液にて展
開し(流速5ml/分、検出波長214nm)、28〜29分に
溶出された画分をエバポレート後、凍結乾燥を行い目的
とするペプチドを得た(36mg)。この合成したペプチド
50 pmolについて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型
(島津製作所(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行っ
たところ、上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0078】実施例8 ペプチド8: Arg-Ala-Glu-Val-Ser-Tyr-Val-His-Val-Asn-Gly-Ala-Ly
s-Phe 実施例1記載の Fmoc 法により、Milligen / Biosearch
社製 9050 ペプチド合成機を用い、粗ペプチド550mg
を得た。粗ペプチドは0.1% TFA水溶液に溶解後、μBO
NDASPHERE 5μ C18C120 Aカラム(19×150mm)に供与
し、0.1% TFAを含む90%アセトニトリル溶液にて展
開し(流速5ml/分、検出波長214nm)、26〜27分に
溶出された画分をエバポレート後、凍結乾燥を行い目的
とするペプチドを得た(60mg)。この合成したペプチド
50 pmolについて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型
(島津製作所(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行っ
たところ、上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0079】実施例9 ペプチド9: Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser 樹脂に固定したアミノ酸誘導体に1個ずつアミノ酸をカ
ルボキシル末端側から結合させていく方法(固相合成
法)でペプチドを化学合成した。各サイクルで使用する
アミノ酸はαアミノ基及び残基部分の反応基が保護基で
ブロックされた特殊なアミノ酸誘導体を用いた。ここ
で、それぞれのαアミノ基が Fmoc (9-fluorenyl methy
loxycarbonyl) によりブロックされているアミノ酸を用
いた(Fmoc法)。また、ペプチド合成は樹脂に結合した
アミノ酸のαアミノ基の Fmoc を脱保護し、次にカルボ
キシル基が活性化したアミノ酸誘導体を結合させるとい
う反応を順次繰り返して行った。
【0080】実験に用いる各ペプチドは、マルチペプチ
ドシンセサイザー SYMPHONY (Protein Technologies, I
nc.)を用い上記の Fmoc 固相合成法にて同装置のプロト
コールに従って合成した。すなわち、合成するペプチド
のC末端残基に相当するアミノ酸(Ser)が導入されて
いる Fmoc-Ser(tBu)-Wang-樹脂(0.52mmol/g) の25μ
mol 相当を上記ペプチド合成装置の反応容器にセット
し、デプロテクション溶液(20% piperidine / Dimeth
yl formamide (DMF)) 1.25mlを5分間2回反応させ、樹
脂に結合しているアミノ酸の Fmoc 基を除いた。DMF 液
1.25mlで30秒間6回洗浄後、C末側から2番目のアミ
ノ酸に相当する200mMの Fmoc-Ala/DMF 溶液1.25mlと
200mMのアクチベータ溶液(200mM O-Benzotriazole-
N,N,',N',-Tetramethyl-Uronium-Hexafluoro phosphate
/400mM N-methylmorpholine/DMF )1.25mlを加え
(それぞれ理論等量の10倍:250μmol 相当)、20分
間室温で反応させた。ここで生成した Fmoc-Ala-Ser(tB
u)-Wang-樹脂をDMF 1.25mlにて30秒間6回洗浄後、再
び Fmoc 基のデプロテクションを用い、DMF 1.25mlにて
30秒間6回洗浄後、Fmoc-Pro 溶液とアクチベーター
溶液を加え反応させた。同様の操作を繰り返すことによ
り、目的とするペプチド (Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-T
yr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)-Wang-樹
脂) を合成した。
【0081】ここで合成に使用したアミノ酸は以下のと
おりである(日清紡(株)製)。( ) 内は残基部分の
反応基を保護する保護基を表す。 Fmoc-Ala, Fmoc-Pro, Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Tyr(tBu), Fmoc-Ile, Fmoc-Gly, ペプチド合成装置 SYMPHONY を用い、装置内でクリべー
ジ反応を行った。
【0082】まず、上記ように合成し得られた保護ペプ
チド樹脂(Fmoc-Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Tr
t)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)- Wang- 樹脂)に、デプ
ロテクション液1.25mlを5分間2回反応させてN末端Fm
oc基を脱保護した。次に1.25mlのDMF にて30秒間6回
洗浄後、CH2Cl2 にて同様に洗浄し、 N2を吹き付け10
分間乾燥後、クリべージ溶液(Trifluoroacetic acid:
Phenol:水:Tioanisole:Ethanedithiol =82.5:5:
5:5:2.5) を2.5ml加え室温で2時間反応させ(D.
S.King, Int.J.Peptide Protein Reg., 36, 255(199
0))、樹脂からのペプチドの切断およびアミノ酸側鎖保
護基の除去を行い、ペプチド(Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Ty
r-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser)を得た。
【0083】反応終了後、このペプチド溶液をフィルタ
ーを用いて濾過し、樹脂と濾液に分けた。さらに樹脂を
洗浄した液2.5mlと合わせ遠心管に回収した。回収した
ペプチド溶液を装置から取り出し、5mlの冷エーテルを
加え、ペプチドを沈澱させた。しばらく冷却後これを遠
心して(3000rpm 10分間)沈澱物を集め、再び冷エーテ
ルを加えて分散させては回収することを5〜6回繰り返
してペプチドを洗浄した。
【0084】得られたペプチドを乾燥させ、粗ペプチド
を得た。得られた粗ペプチドのうち11mgを2mlの0.1%
TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解後、3回
に分けてODS カラム(TSKgel ODS-12OT, 7.8mm×30cm:
東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む21%ア
セトニトリルにて展開し(流速2ml/分、検出波長 220
nm) 、9.2〜11分に溶出された画分を分取し、濃縮
後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た(5mg
)。この合成したペプチド 50 pmolについて、アミノ
酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を用い
てアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示されるア
ミノ酸配列が確認された。
【0085】実施例10 ペプチド10: Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser-Trp 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Gly-Ile-Ile-A
la-Ala-Tyr(tBu)-Gln(Trt)-Asn(Trt)-Pro-Ala-Ser(tBu)
-Trp-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸
樹脂には Fmoc-Trp-Wang- 樹脂(0.66mmol/g)を25μ
mol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は以下のとお
りである。
【0086】 Fmoc-Ala, Fmoc-Pro, Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Tyr(tBu), Fmoc-Ile, Fmoc-Gly, Fmoc-Ser(tBu) 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Gly-Ile-Ile-Ala-Ala-Tyr-Gln-Asn-Pro-Ala-Ser-Trp)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0087】得られた粗ペプチドのうち9mgを4mlの0.
1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解後、
2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む23
%アセトニトリルにて展開し、32〜38分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(2.5mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0088】実施例11 ペプチド11: Ile-Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Le
u 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Ile-Trp-Leu-G
ln(Trt)-Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr
(tBu)-Leu-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端ア
ミノ酸樹脂には Fmoc-Leu-Wang- 樹脂(0.69mmol/g)を
25μmol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は以下
のとおりである。
【0089】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Phe, Fmoc-Gly, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Trp, Fmoc-Ile, 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Ile-Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-L
eu)を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その
後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0090】得られた粗ペプチドのうち7mgを4mlの0.
1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、
3回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む37
%アセトニトリルにて展開し(流速2ml/分、検出波長
220nm) 、17〜20分に溶出された画分を分取し、濃
縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た ( 0.7
mg) 。この合成したペプチド 50 pmolについて、アミノ
酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を用い
てアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示されるア
ミノ酸配列が確認された。
【0091】実施例12 ペプチド12: Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Leu-Gln(Trt)-
Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu
-Wang- 樹脂)を合成し、クリべージ反応を行いペプチ
ド(Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収した。その後、
ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。合成に使用し
たアミノ酸は以下のとおりである。
【0092】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Phe, Fmoc-Gly, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), 得られた粗ペプチドのうち 9.6mgを2mlの0.1% TFAを
含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、2回に分け
てODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30cm:東ソー
(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む32%アセトニ
トリルにて展開し(流速2ml/分、検出波長 220nm) 、
11〜16分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行い目的とするペプチドを得た(6.4mg) 。この
合成したペプチド 50 pmolについて、アミノ酸配列分析
装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を用いてアミノ酸
配列分析を行ったところ、上記に示されるアミノ酸配列
が確認された。
【0093】実施例13 ペプチド13 Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Leu-Gln(Trt)-
Phe-Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu
-Met-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸
樹脂には Fmoc-Met-Wang- 樹脂(0.75mmol/g)を25μ
mol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は実施例12
と同じである。実施例9と同様の操作でクリべージ反応
を行いペプチド(Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe
-Thr-Leu-Met)を得、このペプチド溶液を遠心管に回収
し、その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0094】得られた粗ペプチドのうち8mgを2mlの0.
1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、
2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む30
%アセトニトリルにて展開し、25〜32分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(1.1mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0095】実施例14 ペプチド14: Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Gln(Trt)-Phe-
Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu-Wan
g-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸樹脂には
Fmoc-Leu-Wang- 樹脂(0.69mmol/g)を25μmol 相当
用いた。合成に使用したアミノ酸は実施例12と同じで
ある。実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペ
プチド(Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu)を
得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペプ
チドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0096】得られた粗ペプチドのうち 2.5mgを1mlの
0.1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解
後、2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
30%アセトニトリルにて展開し、10〜12分に溶出
された画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチ
ドを得た(0.6mg)。この合成したペプチド 50 pmolにつ
いて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所
(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、
上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0097】実施例15 ペプチド15 : Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Gln(Trt)-Phe-
Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu-Met
-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸樹脂
には Fmoc-Met-Wang- 樹脂(0.75mmol/g)を25μmol
相当用いた。合成に使用したアミノ酸は実施例12と同
じである。実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行
いペプチド(Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu
-Met)を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その
後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0098】得られた粗ペプチドのうち7mgを4mlの0.
1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、
2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む30
%アセトニトリルにて展開し、15〜20分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(1.9mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0099】実施例16 ペプチド16: Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met-Gly 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Gln(Trt)-Phe-
Ala-Lys(Boc)-Leu-Thr(tBu)-Gly-Phe-Thr(tBu)-Leu-Met
-Gly-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C末端アミノ酸
樹脂には Fmoc-Gly-Wang- 樹脂(0.50mmol/g)を25μ
mol 相当用いた。合成に使用したアミノ酸は以下のとお
りである。
【0100】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Phe, Fmoc-Gly, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Met 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu-Met-Gly)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0101】得られた粗ペプチドのうち13mgを6mlの0.
1% TFAを含む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、
3回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む29
%アセトニトリルにて展開し、17〜20分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(0.9mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0102】実施例17 ペプチド17: Ile-Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Ile-Phe-Ala-S
er(tBu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Tr
t)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Wang- 樹脂)を合成した。ただ
し、C末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Asn(Trt)-Wang-樹脂
(0.60mmol/g)を25μmol 相当用いた。合成に使用し
たアミノ酸は以下のとおりである。
【0103】 Fmoc-Leu, Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Ile, Fmoc-Phe, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-His(Trt), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Ser(tBu), 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Ile-Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0104】得られた粗ペプチドのうち 3.8mgを4mlの
0.1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解
後、2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
18%アセトニトリルにて展開し(流速2ml/分、検出
波長 220nm) 、12〜15分に溶出された画分を分取
し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た
(1.9mg)。この合成したペプチド 50 pmolについて、ア
ミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を
用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示され
るアミノ酸配列が確認された。
【0105】実施例18 ペプチド18 : Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn-Thr 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Phe-Ala-Ser(t
Bu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Ly
s(Boc)-Asn(Trt)-Thr(tBu)-Wang-樹脂)を合成した。た
だし、C末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Thr(tBu)-Wang-樹
脂(0.50mmol/g)を25μmol 相当用いた。合成に使用
したアミノ酸は以下のとおりである。
【0106】 Fmoc-Leu, Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Phe, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-His(Trt), Fmoc-Ala, Fmoc-Gln(Trt), Fmoc-Ser(tBu), 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn-Thr)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0107】得られた粗ペプチドのうち5mgを4mlの0.
1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解後、
2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む15
%アセトニトリルにて展開し、22〜30分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(3.5mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0108】実施例19 ペプチド19: Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-Gln-Lys-Asn 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Phe-Ala-Ser(t
Bu)-Lys(Boc)-Asn(Trt)-Phe-His(Trt)-Leu-Gln(Trt)-Ly
s(Boc)-Asn(Trt)-Wang- 樹脂)を合成し、クリべージ反
応を行いペプチド(Phe-Ala-Ser-Lys-Asn-Phe-His-Leu-G
ln-Lys-Asn)を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し
た。その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
合成に使用したアミノ酸は実施例18と同じである。
【0109】得られた粗ペプチドのうち6mgを4mlの0.
1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解後、
2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30
cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む15
%アセトニトリルにて展開し、20〜28分に溶出され
た画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを
得た(3.8mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0110】実施例20 ペプチド20: Leu-Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Leu-Lys(Boc)-
Leu-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tB
u)-Cys(Trt)-Leu-Wang-樹脂)を合成した。ただし、C
末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Leu-Wang- 樹脂(0.69mmol
/g)を25μmol相当用いた。合成に使用したアミノ酸
は以下のとおりである。
【0111】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Asn(Trt), Fmoc-Gly, Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Cys(Trt), Fmoc-Ala, Fmoc-Ser(tBu), Fmoc-Ile 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Leu-Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0112】得られた粗ペプチドのうち 10mg を4mlの
0.1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解
後、3回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
23%アセトニトリルにて展開し(流速2ml/分、検出
波長 220nm) 、18〜22分に溶出された画分を分取
し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た
(0.9mg)。この合成したペプチド 50 pmolについて、ア
ミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を
用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示され
るアミノ酸配列が確認された。
【0113】実施例21 ペプチド21: Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Lys(Boc)-Leu-
Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cy
s(Trt)-Leu-Wang- 樹脂)を合成し、クリべージ反応を
行いペプチド(Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-
Cys-Leu )を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し
た。その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
合成に使用したアミノ酸は実施例20と同じである。
【0114】得られた粗ペプチドのうち 6.6mgを2mlの
0.1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解
後、2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
19%アセトニトリルにて展開し(流速2ml/分、検出
波長 220nm) 、17〜22分に溶出された画分を分取
し、濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチドを得た
(1.5mg)。この合成したペプチド 50 pmolについて、ア
ミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を
用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に示され
るアミノ酸配列が確認された。
【0115】実施例22 ペプチド22: Lys-Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn 実施例1と同様の操作でペプチド(Fmoc-Lys(Boc)-Leu-
Thr(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cy
s(Trt)-Leu-Asn(Trt)-Wang- 樹脂)を合成した。ただ
し、C末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Asn(Trt)-Wang-樹脂
(0.60mmol/g)を25μmol 相当用いた。合成に使用し
たアミノ酸は実施例20と同じである。実施例9と同様
の操作でクリべージ反応を行いペプチド(Gln-Phe-Ala-L
ys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu)を得、このペプチド溶液
を遠心管に回収し、その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペ
プチドを得た。
【0116】得られた粗ペプチドのうち 6.9mgを1mlの
0.1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解
後、2回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
22%アセトニトリルにて展開し、9〜12分に溶出さ
れた画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチド
を得た(1.6mg)。この合成したペプチド 50 pmolについ
て、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所(株)
製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、上記に
示されるアミノ酸配列が確認された。
【0117】実施例23 ペプチド23: Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Leu-Thr(tBu)-
Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Le
u-Asn(Trt)-Wang-樹脂)を合成し、クリべージ反応を行
いペプチド(Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Le
u-Asn )を得、このペプチド溶液を遠心管に回収した。
その後、ペプチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。合成
に使用したアミノ酸は以下のとおりである。
【0118】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Gly, Fmoc-Cys(Trt), Fmoc-Ala, Fmoc-Ser(tBu), Fmoc-Ile 得られた粗ペプチドのうち6mgを1mlの0.1% TFAを含
む20%アセトニトリル水溶液に溶解後、3回に分けて
ODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm ×30cm:東ソー
(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む19%アセトニ
トリルにて展開し(流速2ml/分、検出波長 220nm) 、
15〜17分に溶出された画分を分取し、濃縮後、凍結
乾燥を行い目的とするペプチドを得た(0.9 mg)。この
合成したペプチド 50 pmolについて、アミノ酸配列分析
装置 PPSQ-10型(島津製作所(株) 製) を用いてアミノ酸
配列分析を行ったところ、上記に示されるアミノ酸配列
が確認された。
【0119】実施例24 ペプチド24: Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn-Asp 実施例9と同様の操作でペプチド(Fmoc-Leu-Thr(tBu)-
Ser(tBu)-Gly-Lys(Boc)-Ile-Ala-Ser(tBu)-Cys(Trt)-Le
u-Asn(Trt)-Asp(OtBu)-Wang-樹脂)を合成した。ただ
し、C末端アミノ酸樹脂には Fmoc-Asp(OtBu)-Wang- 樹
脂(0.42mmol/g)を25μmol 相当用いた。合成に使用
したアミノ酸は以下のとおりである。
【0120】 Fmoc-Leu, Fmoc-Thr(tBu), Fmoc-Gly, Fmoc-Cys(Trt), Fmoc-Ala, Fmoc-Ser(tBu), Fmoc-Ile Fmoc-Asn(Trt) 実施例9と同様の操作でクリべージ反応を行いペプチド
(Leu-Thr-Ser-Gly-Lys-Ile-Ala-Ser-Cys-Leu-Asn-Asp)
を得、このペプチド溶液を遠心管に回収し、その後、ペ
プチドを沈澱させ、粗ペプチドを得た。
【0121】得られた粗ペプチドのうち 7.5mgを1mlの
0.1% TFAを含む10%アセトニトリル水溶液に溶解
後、3回に分けてODS カラム(TSKgel ODS-120T, 7.8mm
×30cm:東ソー(株)製)に供与し、0.1% TFAを含む
18%アセトニトリルにて展開し、17〜19分に溶出
された画分を濃縮後、凍結乾燥を行い目的とするペプチ
ドを得た(0.6mg)。この合成したペプチド 50 pmolにつ
いて、アミノ酸配列分析装置 PPSQ-10型(島津製作所
(株) 製) を用いてアミノ酸配列分析を行ったところ、
上記に示されるアミノ酸配列が確認された。
【0122】製剤例1.液剤 実施例1乃至24記載の方法により得た24種類のペプ
チドのいずれかを最終濃度0.1g/mlになるように安定剤
として1%(w/v) 精製ゼラチンを含む蒸留水に溶解し、
常法により滅菌濾過して24種類の液剤を得た。
【0123】本発明のペプチドに対する感受性は個体毎
に変わるのが通例であるから、本品は個々の個体に最も
適した組成になるよう、24種類の液剤を適宜配合して
使用する。本品は安定性に優れているので、スギ花粉症
を治療・予防するための点眼剤、点鼻剤、口腔内噴霧剤
用の液剤として有用である。
【0124】製剤例2.注射剤 安定剤として1%(w/v) ヒト血清アルブミンを含む生理
食塩水に実施例1乃至24記載の方法により得た24種
類のペプチドをそれぞれ最終濃度0.01、0.1又は1mg/m
l になるように溶解し、滅菌濾過した後、滅菌バイアル
瓶に2mlずつ分注し、凍結乾燥し、密栓した。
【0125】本品は投与に先立ち、まず、バイアル瓶内
に注射用蒸留水等を1ml加え、次いで、内容物を均一に
溶解して使用する。安定性に優れ、有効成分として本発
明による24種類のポリペプチドを含んでなる本品は、
スギ花粉症を治療・予防するための乾燥製剤として有用
である。
【0126】製剤例3.錠剤 平均分子量約20,000ダルトンの精製プルラン2g を蒸留
水100mlに均一に溶解し、溶液に塩化シアヌルの1.7
%(w/v) アセトン溶液を2ml加え、5%(w/v)炭酸ナト
リウム水溶液でpHを7付近に保ちつつ、攪拌下、5℃で
2時間反応させた。その後、同様にして反応物のpHを7
付近に保ちながら、4℃の冷水に対して一晩透析し、活
性化プルランを含む水溶液20mlを得た。
【0127】実施例1乃至24記載の方法により得たペ
プチドをそれぞれ0.2mg加え、溶液のpHを7付近に保ち
つつ、穏やかに攪拌しながら、37℃で12時間反応さ
せた。反応後、反応物にグリシンを4g を加え、穏やか
に攪拌しながら、37℃で5時間インキュベートし、未
反応の活性基をブロックした。反応物を濃縮し、あらか
じめ0.1M リン酸緩衝液(pH 7.0) で平衡化させておい
たセファデックス G-50 カラムに供与し、カラムに新鮮
な同一緩衝液を通液して、この発明のペプチドとプルラ
ンの複合体を含む画分を採取した。収量は、原料ペプチ
ド固形分当たり、約30%であった。
【0128】常法に従って、この画分を滅菌濾過し、濃
縮し、凍結乾燥し、粉砕後、マンニトールを均一に混合
し、混合物を打錠して製品1錠(200mg)当たり複合体
を2、10又は50mg含む錠剤を得た。摂取性、安定性
に優れた本品は、スギ花粉症を治療・予防するための舌
下剤として有用である。
【0129】製剤例4.シロップ剤 大腸菌由来の精製リボ多糖1g を10mMリン酸カルシウ
ム溶液100mlに溶解し、溶液に100mM過ヨウ素酸ナ
トリウムを6ml加え、室温下で20分間反応させてリボ
多糖を活性化した。反応物を4℃の1M グリシン−塩酸
緩衝液(pH 4.4) に対して一晩透析して未反応の過ヨウ
素酸を除去した後、0.1M 炭酸水素ナトリウム緩衝液に
よりpH 9.5付近に調整する一方、別途、実施例1乃至2
4記載の方法により得た24種類のペプチドを0.1M リ
ン酸緩衝液(pH 7.0) 100mlにそれぞれ10mgずつ溶
解し、活性化リボ多糖を含む上記反応物に加え、室温下
で12時間静置して反応させた。
【0130】その後、新たに得られた反応物を製剤例3
の方法により精製し、得られた本発明のペプチドとリボ
多糖の複合体を含む画分を濃縮し、凍結乾燥し、粉砕し
て固状物とした。収量は、原料ペプチド固形分当たり、
約30%であった。この固形物を蔗糖をそれぞれ最終濃
度が0.1若しくは1mg/ml 又は50%(w/w) になるよう
に安定剤として精製ゼラチンを1%(w/w) 含む蒸留水に
溶解し、溶液を常法により滅菌濾過してシロップ状物を
得た。このシロップ状物を2mlずつ滅菌バイアル瓶に分
注し、密栓して製品とした。安定性に優れ、有効成分と
してこの発明のペプチドとリボ多糖の複合体を含む本品
は、スギ花粉症を治療・予防するためのシロップ剤とし
て有用である。
【0131】
【発明の効果】本発明により、スギ花粉アレルゲンのT
細胞エピトープのみからなるペプチド及びそれらを有効
成分として含んでなる抗スギ花粉症剤を提供することが
できた。そして、本発明のペプチドは、スギ花粉アレル
ゲンに特異的なイムノグロブリンE抗体に実質的に反応
しないので、ヒトを含む哺乳類一般に投与すると、実質
的にアナフィラキシーを引起こすことなく、スギ花粉ア
レルゲンに特異的なT細胞を活性化することができる。
【0132】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser 1 5 10
【0133】配列番号:2 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln Asn Pro Ala Ser 1 5 10
【0134】配列番号:3 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0135】配列番号:4 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Leu Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met Gly 1 5 10
【0136】配列番号:5 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Leu Gln Phe Ala Lys Leu Thr Gly Phe Thr Leu Met 1 5 10
【0137】配列番号:6 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0138】配列番号:7 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Phe Thr Phe Lys Val Asp Gly Ile Ile Ala Ala Tyr Gln 1 5 10
【0139】配列番号:8 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Ala Glu Val Ser Tyr Val His Val Asn Gly Ala Lys Phe 1 5 10
【0140】配列番号:9 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0141】配列番号:10 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0142】配列番号:11 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile-Trp-Leu-Gln-Phe-Ala-Lys-Leu-Thr-Gly-Phe-Thr-Leu 1 5 10
【0143】配列番号:12 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0144】配列番号:13 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0145】配列番号:14 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0146】配列番号:15 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0147】配列番号:16 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0148】配列番号:17 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0149】配列番号:18 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0150】配列番号:19 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0151】配列番号:20 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0152】配列番号:21 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0153】配列番号:22 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0154】配列番号:23 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0155】配列番号:24 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
フロントページの続き (72)発明者 平原 一樹 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 白石 明郎 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 芹澤 伸記 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 栗本 雅司 岡山県岡山市学南町2丁目7番25号 (72)発明者 日野 克彦 岡山県岡山市奥田1丁目7番10−204号

Claims (72)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  2. 【請求項2】 配列番号2のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  3. 【請求項3】 配列番号3のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  4. 【請求項4】 配列番号3のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号4のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  6. 【請求項6】 配列番号5のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  7. 【請求項7】 配列番号6のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  8. 【請求項8】 配列番号6のアミノ酸配列を含むことか
    ら成るペプチド。
  9. 【請求項9】 配列番号7のアミノ酸配列から成るペプ
    チド。
  10. 【請求項10】 配列番号7のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  11. 【請求項11】 配列番号8のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  12. 【請求項12】 配列番号8のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  13. 【請求項13】 配列番号9のアミノ酸配列から成るペ
    プチド。
  14. 【請求項14】 配列番号9のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチド。
  15. 【請求項15】 配列番号10のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  16. 【請求項16】 配列番号11のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  17. 【請求項17】 配列番号12のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  18. 【請求項18】 配列番号12のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  19. 【請求項19】 配列番号13のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  20. 【請求項20】 配列番号14のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  21. 【請求項21】 配列番号14のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  22. 【請求項22】 配列番号15のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  23. 【請求項23】 配列番号16のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  24. 【請求項24】 配列番号17のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  25. 【請求項25】 配列番号17のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  26. 【請求項26】 配列番号18のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  27. 【請求項27】 配列番号19のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  28. 【請求項28】 配列番号19のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  29. 【請求項29】 配列番号20のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  30. 【請求項30】 配列番号20のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  31. 【請求項31】 配列番号21のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  32. 【請求項32】 配列番号21のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  33. 【請求項33】 配列番号22のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  34. 【請求項34】 配列番号23のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  35. 【請求項35】 配列番号23のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチド。
  36. 【請求項36】 配列番号24のアミノ酸配列から成る
    ペプチド。
  37. 【請求項37】 配列番号1のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  38. 【請求項38】 配列番号2のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  39. 【請求項39】 配列番号3のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  40. 【請求項40】 配列番号3のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  41. 【請求項41】 配列番号4のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  42. 【請求項42】 配列番号5のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  43. 【請求項43】 配列番号6のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  44. 【請求項44】 配列番号6のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  45. 【請求項45】 配列番号7のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  46. 【請求項46】 配列番号7のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  47. 【請求項47】 配列番号8のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  48. 【請求項48】 配列番号8のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  49. 【請求項49】 配列番号9のアミノ酸配列から成るペ
    プチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  50. 【請求項50】 配列番号9のアミノ酸配列を含むこと
    から成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  51. 【請求項51】 配列番号10のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  52. 【請求項52】 配列番号11のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  53. 【請求項53】 配列番号12のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  54. 【請求項54】 配列番号12のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  55. 【請求項55】 配列番号13のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  56. 【請求項56】 配列番号14のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  57. 【請求項57】 配列番号14のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  58. 【請求項58】 配列番号15のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  59. 【請求項59】 配列番号16のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  60. 【請求項60】 配列番号17のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  61. 【請求項61】 配列番号17のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  62. 【請求項62】 配列番号18のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  63. 【請求項63】 配列番号19のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  64. 【請求項64】 配列番号19のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  65. 【請求項65】 配列番号20のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  66. 【請求項66】 配列番号20のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  67. 【請求項67】 配列番号21のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  68. 【請求項68】 配列番号21のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  69. 【請求項69】 配列番号22のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  70. 【請求項70】 配列番号23のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  71. 【請求項71】 配列番号23のアミノ酸配列を含むこ
    とから成るペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
  72. 【請求項72】 配列番号24のアミノ酸配列から成る
    ペプチドを有効成分とする抗スギ花粉症剤。
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