JPH08331742A - 管路封止構造 - Google Patents

管路封止構造

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JPH08331742A
JPH08331742A JP7137917A JP13791795A JPH08331742A JP H08331742 A JPH08331742 A JP H08331742A JP 7137917 A JP7137917 A JP 7137917A JP 13791795 A JP13791795 A JP 13791795A JP H08331742 A JPH08331742 A JP H08331742A
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JP
Japan
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tightening
elastic body
sealing structure
tightening plate
plate
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JP7137917A
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Inventor
Yoshiki Yamamoto
佳樹 山本
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DAITO DENZAI
Daito Denzai Co Ltd
Original Assignee
DAITO DENZAI
Daito Denzai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水圧に耐えられ、十分な封止効果が得られる
管路封止構造を提供すること。 【構成】 高密度ポリエチレン製の締付板10、11
と、この締付板10、11間に配置され、軸線方向の圧
縮変形により径方向に膨出して管路の内壁面の密着して
封止する体積変化の少ない、柔軟なシリコーンゴム製の
弾性体12と、締付操作片18を90°回転させること
により締付板10、11間の間隔を狭めて弾性体12を
軸線方向圧縮する締付金具13を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管路封止構造に係り、
詳しくはマンホール、ハンドホール等の地下構造物から
ビル等の建物内へケーブルを引き込みをする際、地下構
造物内に開口したケーブル管路を封止するための管路封
止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビル内部へ光ケーブルを引き込む
ために引き込み管路の確保が重要になっており、例え
ば、マンホール、ハンドホール等の地下構造物からビル
壁を直接削孔等して引き込み管路を取り付ける施工方法
が知られている。この引き込み管路は、ビル地下室に取
り付けられるため、管路取り付け口からの地下水の流入
を防止することが重要である。
【0003】このため、引き込み管路の開口面を閉じた
り、ビル壁と引き込み管路との間及び引き込み管路とケ
ーブルとの間の隙間を封止(止水)したりするため、従
来より種々の封止(止水)構造が提案されている。
【0004】例えば、この種の封止構造として、実公昭
58−21311号公報に開示されたものがある。この
封止構造では、ケーブル貫通孔を有した締付板間に同じ
くケーブル貫通孔を有した弾性体を配置し、施工時にケ
ーブルを貫通させて、引き込み管路内に挿入した後、締
付ボルト、ナットによって弾性体を締付板間で軸線方向
に圧縮する一方、径方向に膨出させ、該弾性体の外周面
を引き込み管路の内壁面に密着させると共に内周面をケ
ーブルの外周面に密着させて、引き込み管路の開口面を
閉じ、引き込み管路と弾性体との間及び弾性体とケーブ
ルとの間の封止を図っている。
【0005】また、弾性体の代わりに水分を吸収して膨
潤するいわゆる吸水性樹脂を使用したものも知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、締付板
と弾性体等を使用した封止構造にあっては、水圧に耐え
られるように、弾性体にある程度の硬度をもたせようと
すると、弾性体を軸線方向で圧縮する一方、径方向に膨
出させても、複雑で小さな隙間が存在する、弾性体とビ
ル壁との間等に弾性体を入り込ませて十分に封止するこ
とが難しい課題がある。そこで、複雑で小さな隙間に弾
性体を十分に入り込ませるために、接触面積を小さくし
ようとすると、水圧に耐えられない課題がある。
【0007】また、弾性体にある程度の硬度をもたせる
と、締付板間で弾性体を強く締め付けなければならない
上に、複数本のボルトを均等に締め付けなければなら
ず、取り付け、取り外し作業が面倒であり、また十分な
封止効果を得ることが難しい課題がある。
【0008】また、吸水性樹脂を使用した封止(止水)
構造にあっては、水分を吸収して引き込み管路の内壁面
に密着するものの、引き込み管路の内周面への押圧力が
締付板等を使用した封止構造に比して小さく、振動等で
移動して引き込み管路端から外れるおそれがある。
【0009】そこで、締付板、弾性体等を使用した封止
構造が有する利点、すなわち弾性体の引き込み管路の内
周面への押圧力が大きく、振動等で引き込み管路端から
外れるおそれがないという利点と、吸水性樹脂を使用し
た封止(止水)構造の利点、すなわち水分を吸収して小
さな隙間にも入り込んで封止効果を得るという利点との
両者を併せ持たせるために、ゴム等の弾性体に吸水性樹
脂を配合することが考えられるが、水分が弾性体内部の
吸水性樹脂に浸透し難く、吸水性樹脂の膨潤速度が遅
く、十分な封止(止水)効果が得られない。
【0010】したがって、本発明は、水圧に耐えられ、
十分な封止効果が得られる上に、取り付け、取り外しが
容易で、振動等で引き込み管路から抜け出るおそれのな
い管路封止構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の管路封止構造は、締付板と、この締付板間
に配置され、軸線方向の圧縮変形により径方向に膨出し
て管路の内壁面に密着して封止する体積変化の少ない弾
性体と、締付板間の間隔を短縮して弾性体を軸線方向に
圧縮変形させる締付金具とを具備し、前記弾性体は、軸
方向の圧縮量がほとんどそのまま径方向の膨張量にな
り、前記締付金具は、前記締付板及び弾性体を貫通し、
一端部が一方の締付板に連結されるシャフトと、このシ
ャフトの他方の締付板から突出した他端部に揺動可能に
連結され、所定角度回転させたときに他方の締付板を一
方の締付板側に押圧する締付操作片とから構成してなる
ことを特徴としている。
【0012】また、本発明の他の管路封止構造は、締付
板と、この締付板間に配置され、軸線方向の圧縮変形に
より径方向に膨出して管路の内壁面に密着して封止する
弾性体と、締付板間の間隔を短縮して弾性体を軸線方向
に圧縮変形させる締付金具とを具備し、前記弾性体は、
ポリビニルアルコールに非相容なゴムと、ポリビニルア
ルコールと、高吸水性樹脂とを配合してなり、水と接触
する部位において配合物中のゴムと高吸水性樹脂の間に
内部流動により筋形状とされたポリビニルアルコールが
存在するように加圧成型してなる封止用組成物から構成
され、前記締付金具は、前記締付板及び弾性体を貫通
し、一端部が一方の締付板に連結されるシャフトと、こ
のシャフトの他方の締付板から突出した他端部に揺動可
能に連結され、所定角度回転させたときに他方の締付板
を一方の締付板側に押圧する締付操作片とから構成して
なることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の管路封止構造によれば、弾性体に軸線
方向の圧縮力が作用しないように締付金具を非締付状態
にしてから、締付金具一端の締付操作片が位置する側と
反対側の端部よりビル壁等の管路内に挿入する。次い
で、締付操作片を締付金具のシャフトに対して所定角度
回転させて締付金具を締付状態にすると、締付板間で弾
性体が軸線方向に圧縮される一方、径方向に膨出して、
管路の開口面を閉じると共に弾性体と管路内周面との間
等を封止(止水)する。
【0014】また、本発明の他の管路封止構造によれ
ば、上述の場合と同様にして管路内に取り付けると、弾
性体が軸線方向の圧縮力によって径方向に膨出すると共
に、筋形状のポリビニルアルコールとゴムとの境界に出
来た筋状の空隙により弾性体の内部に浸透した管路内の
水分により高吸水性樹脂が膨潤して同じく径方向に膨出
して、管路の開口面を閉じると共に弾性体と管路内周面
との間を封止(止水)する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0016】図1は本発明の管路封止構造の第1実施例
を示す分解斜視図、図2は図1の管路封止構造に使用さ
れる弾性体の軸方向圧縮時における変形状態を説明する
ための斜視図、図3は第1実施例の変形例を示す分解斜
視図、図4は図3の管路封止構造の組立時の断面図、図
5は図3の管路封止構造を管路内に取り付けた状態を示
す断面図、図6は本発明の管路封止構造の第2実施例を
示す分解斜視図、図7は図6の管路封止構造の組立時の
斜視図、図8は図7の管路封止構造に使用される封止ピ
ースの斜視図、図9及び図10は図8の止水ピースの変
形例を示す斜視図、図11は図9の止水ピースを使用し
た変形例を示す組立時の斜視図、及び図12は本発明の
管路封止構造の第4実施例を示す組立時の斜視図であ
る。
【0017】図1に示す第1実施例の管路封止構造にあ
っては、1対の高密度ポリエチレン製の締付板10、1
1と、この締付板10、11間に配置されて、軸線方向
の圧縮変形により径方向に膨出して管路の内壁面の密着
して封止する体積変化の少ない、柔軟なシリコーンゴム
(ゲル状も含む)製の弾性体12と、締付板10、11
間の間隔を狭めて弾性体12を軸線方向に圧縮変形する
締付金具13とから構成される。
【0018】締付板10、11と弾性体12は、ともに
引き込み管路の内径よりも若干小さい外径を有する。
【0019】弾性体12は、図2に示すように軸線方向
の圧縮量(図2中の斜線部分参照)がほとんどそのまま
径方向の膨出量になる。
【0020】締付金具13は、締付板10、11及び弾
性体12の中央部を貫通し、一端部が一方の締付板10
の外面に座金14、ナット15、15によって連結され
る、ステンレス鋼製のシャフト16と、このシャフト1
6の他方の締付板11から突出した他端取付部16aに
ピン17を介して揺動可能に連結される締付操作片18
とから構成される。締付操作片18のシャフト16の他
端取付部16aへの枢着位置は、締付操作片18の一辺
から距離L、この一辺に対して直角の隣接する他の辺か
ら距離l(L>l)の箇所である。したがって、締付操
作片18の一辺が締付板11に座金19を介して当接す
る(締付状態時)と締付操作片18の他辺が締付板11
に座金19を介して当接する(非締付状態時)では、ピ
ン17(枢着位置)と座金19との間の距離がLとlの
差(L−l)の分だけ異なってくる。換言すれば、締付
状態時に、距離Lと距離lの差(L−l)の分だけ締付
板10、11間の距離を短縮して弾性体12を圧縮する
ことになる。
【0021】次に上記第1実施例の管路封止構造を引き
込み管路内に取り付ける方法を説明する。
【0022】まず、シャフト16を締付板10、11及
び弾性体12の挿通し、シャフト16の締付板10から
突出した一端部に座金14、ナット15、15を取り付
け、ナット15、15を螺合緊締する一方、シャフト1
6の締付板11から突出する他端部の締付操作片18を
非締付状態にしておく。すなわち、締付操作片18の他
辺が締付板11の外面に座金19を介して当接する状態
にしておく。次いで、この状態で管路封止構造の組立体
を、引き込み管路内に締付板10側から挿入する。この
後、締付操作片18をピン17を支点としてほぼ90°
回転させ、締付操作片18の一辺が締付板11の外面に
座金19を介して当接する状態である締付状態にする。
これにより、締付板10、11間の間隔が距離Lと距離
lの差(L−l)の分だけ短縮され、弾性体12が軸線
方向に圧縮される一方、弾性体12がほぼ圧縮分だけ径
方向に膨出して、管路の内周面に密着する。
【0023】この第1実施例では、弾性体12として体
積変化が少なく、柔軟なシリコーンゴムから形成してあ
るので、軸線方向に大きな圧縮力を作用させなくても管
路内周面への接触面積(密着面積)を大きくとることが
できる上に、小さな隙間にも入り込み得るので、水圧に
耐えて十分に封止効果を得ることができる。また、弾性
体12はシリコーンゴムからなり、耐水性、耐薬品性に
優れ、長期間の使用にも劣化のおそれが少ない。
【0024】また、締付操作片18をピン17を支点と
してほぼ90°回転させるだけで管路内への取り付け、
取り外しができ、作業性が優れている。
【0025】図3、図4及び図5に示す管路封止構造
は、図1に示す第1実施例の管路封止構造の変形例を示
しており、弾性体12が2個の弾性体片12a、12b
からなり、これら弾性体片12a間に高密度ポリエチレ
ン製の中間板20を介在させた点が相違するだけで、そ
の他の部分は同じ構成である。なお、図3、図4及び図
5中、図1に示す部分には同一符号を付してその説明を
省略する。図5中21は引き込み管路である。
【0026】この変形例では、弾性体12を2個の弾性
体片12a、12bから構成し、それらの間に中間板2
0を介在させて2重の封止構造を採用しているため、す
なわち管路21の内周面に弾性体片12a、12bがそ
れぞれ密着するため、更に優れた水圧に対する抵抗力と
封止効果を得ることが可能となる。また、複数の中間板
20を介在させて、3重、4重の封止構造を採用するこ
とにより、振動等で1つの弾性体が管路から抜け出たと
しても他の弾性体で封止可能である。
【0027】図6に示す第2実施例の管路封止構造にあ
っては、引き込み管路を封止すると共に、ケーブル挿通
孔を封止するもので、ケーブルの挿通作業を容易にする
ために締付板10、11、弾性体片12a、12b及び
中間板20が軸線方向に沿って2分割されている。そし
て、弾性体片12a、12b及び中間板20には、ケー
ブルあるいは封止ピースを挿通、挿入する貫通した中央
孔21が形成され、また締付板10、11にも、この中
央孔21に合致する孔22、23が形成されている。締
付金具13については、図1の第1実施例と同じものが
合計4個使用される。それ以外の構成部分については図
1の実施例と同様である。
【0028】この第2実施例では、4個の締付金具13
により締付板10、11間において弾性体片12a、1
2bを軸線方向で圧縮させると、弾性体片12a、12
bはその外周面が管路の内周面にそれぞれ密着する一
方、その中央孔21の内周面がケーブルの外周面にそれ
ぞれ密着するように径方向に膨出して、管路の内壁面と
の間の隙間とケーブルの外周面との隙間を両方確実に封
止することができる。また、2分割された弾性体片12
a、12b同士も互いに密着し合い、両者の間に隙間が
生じるおそれはない。
【0029】図7は、図6に示す第2実施例の管路封止
構造の変形例であり、弾性体片12a、12b及び中間
板20の中央孔21内に、ケーブル挿通孔24aを有
し、軸線方向に沿って該ケーブル挿通孔24aに達する
切り込み24bを設けた、シリコーンゴム製の円筒状の
封止ピース24(図8参照)を挿入している。
【0030】なお、図7中、図1乃至図6に示す部分と
同一構成部分には同一符号が付してある。
【0031】この変形例では、4個の締付金具13によ
り締付板10、11間において弾性体片12a、12b
を軸線方向で圧縮させると、弾性体片12a、12bは
その外周面が管路の内周面に密着する一方、その中央孔
21の内周面が封止ピース24を押圧し、その結果、封
止ピース24が変形してケーブルの外周面に密着し、管
路の内壁面との間の隙間とケーブルの外周面との隙間を
両方確実に封止することができる。
【0032】封止ピース24としては、図8に示す、ケ
ーブル挿通孔24aを1個設けたもの以外に、図9や図
10に示すように、ケーブル挿通孔24aを2個あるい
は3個設けたものを使用することができる。
【0033】このため、この変形例では、挿通するケー
ブルの本数が変わっても封止ピース24を取り替えるこ
とによって対応することが可能となり、挿通するケーブ
ルの本数に応じて新たな管路封止構造を準備する必要が
なくなる。
【0034】図11は、図9に示す止水ピース24を使
用した場合の変形例で、止水ピース24の軸線方向両端
面にそれを部分的に覆う締付板10a、10b、11
a、11bをそれぞれ配置し、図6等に示すものと同様
の締付金具13によりこれら締付板10a、10b、1
1a、11bを介して止水ピース24を締め付けるよう
にしてある。
【0035】この変形例の場合でも、より大きな水圧に
耐え、止水ピース24と内管及びケーブル、止水ピース
24と管路との密着性を良くすることができる。
【0036】図12に示す第3実施例の管路封止構造に
あっては、構造的には図3に示す管路封止構造と同じで
あるが、弾性体片25、25の部分が相違している。な
お、図中、図3に示す部分と同一部分には同一符号が付
してある。
【0037】すなわち、弾性体片25を、ポリビニルア
ルコールに非相容なゴムと、粒状のポリビニルアルコー
ル25aと、高吸水性樹脂25bとを所定の割合で配合
し、これら配合物を混練して、水と接触する部位である
その軸線方向一端面25cの部位において、シリコーン
ゴム25aと高吸水性樹脂25bの間で内部流動により
筋形状とされたポリビニルアルコールが存在するように
配合物を加圧成型してなる封止用組成物から構成する。
【0038】ここで、ポリビニルアルコールに非相容な
ゴムとしては、天然ゴムやジエン系合成ゴムのように、
主鎖に不飽和炭素結合を有するゴムが使用でき、そして
ジエン系合成ゴムには、例えばブタジエン系ゴム、アク
リロニトリルーブタジエンゴム、スチレンーブタジエン
ゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、クロロプ
レンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、クロ
ロスルフォン化ポリエチレン、シリコーンゴム、ウレタ
ンゴム、ポリスルファイドゴム、アクリルゴム等があ
る。
【0039】また、高吸水性樹脂25bとしては、例え
ば、イソブチレンと無水マレイン酸の共重合体、および
この共重合体とエポキシ基、アミノ基、グリシジル基ま
たは水酸基を有する化合物との架橋重合体を使用する。
また、末端にイソシアネート基を有する吸水性のポリウ
レタン系ポリマー、側鎖にカルボキシル基を導入した変
性ポリビニルアルコール、あるいはアミン、アンモニア
で処理したポリビニルアルコール変性重合体、さらにそ
れを加熱して架橋構造としたポリビニルアルコールの変
性重合体、あるいはまた、澱粉にアクリル酸をグラフト
重合した澱粉系吸水性重合体、アクリル酸重合体、アク
リル酸−ビニルアルコール重合体、ポリアクリロニトリ
ル、カルボキシル・メチル・セルロース、またはポリエ
チレンオキサイド系の吸水性重合体を使用する。これら
の中でも、イソブチレンと無水マレイン酸の共重合体の
架橋重合体を使用するのが好ましい。なお、高吸水性樹
脂は、基材であるゴムに対して相容性あるいは非相容性
を有するもののいずれであってもよい。
【0040】また、ポリビニルアルコール25aとして
は、ポリ酢酸ビニルのケン化物であるが、これには、例
えば平均分子量1000〜3000を有し、かつポリ酢酸ビニル
の完全ケン化物、あるいは例えばケン化度75%〜90
%のポリ酢酸ビニルの部分ケン化物がある。
【0041】混練された配合物の加圧は、例えばプレス
加工により行う。このプレス加工により円柱状とする
が、この際、周面及び底面をプレス加工面とする。これ
により配合物に内部流動が生じ、弾性片25の軸線方向
一端(前後面)25cにおけるポリビニルアルコール2
5aが筋形状(繊維状)に変形する。
【0042】第3実施例では、上記封止用組成物からな
る弾性体片25を使用しており、そしてその軸線方向一
端面25cにおいて、配合物中に粒状のゴムと粒状の高
吸水性樹脂との間に内部流動によって筋形状(繊維状)
となされたポリビニルアルコールが存在し、このポリビ
ニルアルコールと非相容であるゴムとの境界に筋状の空
隙ができ、この筋状の空隙が弾性体片25の軸線方向一
端面25cまで延びて、いわゆる毛細管現象により水分
を弾性体片25の内部まで浸透させるようになってい
る。したがって、親水性を有するポリビニルアルコール
と相俟って弾性体片25内部への水分の浸透が促進さ
れ、高吸水性樹脂25bを速やかに膨潤させる。
【0043】このため、引き込み管路内に取り付けたと
き、弾性体片25は、軸線方向の圧縮力によって径方向
に膨出すると共に、管路内の水分による高吸水性樹脂の
膨潤によって同じく径方向に膨出して引き込み管路の内
周面に十分に密着することになる。
【0044】換言すれば、弾性体片25を構成する封止
用組成物中のゴムにより引き込み管路の内周面への押圧
力を得て、振動等で引き込み管路端から外れないように
する作用と、封止用組成物中の高吸水性樹脂の膨潤によ
り小さな隙間にも入り込むという作用とを併せ持つこと
になる。
【0045】また、弾性体片25を構成する封止用組成
物のプレス面の部分には、スキン層が出来てポリビニル
アルコールの筋形状や高吸水性樹脂の存在量が極端に少
なくなるため、所望の方向だけ膨潤させることが容易に
行える。
【0046】上記第1実施例では、管路の止水構造に適
用した場合を示したが、これに限定されず、例えばガス
管等の盲栓等、液体以外の流体の流出、流入を防止する
ための封止構造として利用することが出来る。
【0047】また、上記第2実施例において、弾性体片
12a、12bの中央孔21の内周面に潤滑材を塗布
(コーティング)等して摩擦係数を小さくしておくと、
熱により内管等が膨張しても潤滑材により中央孔21内
を滑り、引き込み管路端から外れるおそれがなくなる。
【0048】また、上記第2実施例の変形例である図6
等に示す止水ピース24のケーブル24aの内周面に
は、潤滑材として非硬化型シリコーンオイルやその他の
オイルやグリースを塗布してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明の管路封止構
造によれば、弾性体として体積変化が少なく、柔軟で、
軸方向の圧縮量がほとんどそのまま径方向の膨張量にな
るものから形成してあるので、軸線方向に大きな圧縮力
を作用させなくても管路内周面への接触面積(密着面
積)を大きくとることができる上に、小さな隙間にも入
り込み得るので、水圧に耐えて十分に封止効果を得るこ
とができる。また、締付金具は、締付板及び弾性体を貫
通し、一端部が一方の締付板に連結されるシャフトと、
このシャフトの他方の締付板から突出した他端部に揺動
可能に連結され、所定角度回転させたときに他方の締付
板を一方の締付板側に押圧する締付操作片とから構成し
てなるので、締付操作片を回動させるだけで取り付け、
取り外しが出来、作業性に優れている。
【0050】また、本発明の他の管路封止構造によれ
ば、弾性体を、ポリビニルアルコールに非相容なゴム
と、ポリビニルアルコールと、高吸水性樹脂とを配合し
てなり、水と接触する部位において配合物中のゴムと高
吸水性樹脂の間に内部流動により筋形状とされたポリビ
ニルアルコールが存在するように加圧成型してなる封止
用組成物から構成しているので、振動などで管路端から
外れるおそれがない上に、吸水性樹脂のもつ利点である
小さな隙間にも入り込んで封止する作用を十分に生かす
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管路封止構造の第1実施例を示す分解
斜視図である。
【図2】図1の管路封止構造に使用される弾性体の軸方
向圧縮時における変形状態を説明するための斜視図であ
る。
【図3】第1実施例の変形例を示す分解斜視図である。
【図4】図3の管路封止構造の組立時の断面図である。
【図5】図3の管路封止構造を管路内に取り付けた状態
を示す断面図である。
【図6】本発明の管路封止構造の第2実施例を示す分解
斜視図である。
【図7】図6の管路封止構造の組立時の斜視図である。
【図8】図7の管路封止構造に使用される封止ピースの
斜視図である。
【図9】図8の封止ピースの変形例を示す斜視図であ
る。
【図10】図8の封止ピースの変形例を示す斜視図であ
る。
【図11】図9の止水ピースを使用した変形例を示す組
立時の斜視図である。
【図12】本発明の管路封止構造の第3実施例を示す組
立時の斜視図である。
【符号の説明】
10、11 締付板 12 弾性体 12a、12b 弾性体片 13 締付金具 16 シャフト 17 ピン 18 締付操作片 21 中央孔 25 弾性体(弾性体片)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締付板と、この締付板間に配置され、軸
    線方向の圧縮変形により径方向に膨出して管路の内壁面
    に密着して封止する体積変化の少ない弾性体と、締付板
    間の間隔を短縮して弾性体を軸線方向に圧縮変形させる
    締付金具とを具備し、前記弾性体は、軸方向の圧縮量が
    ほとんどそのまま径方向の膨張量になり、前記締付金具
    は、前記締付板及び弾性体を貫通し、一端部が一方の締
    付板に連結されるシャフトと、このシャフトの他方の締
    付板から突出した他端部に揺動可能に連結され、所定角
    度回転させたときに他方の締付板を一方の締付板側に押
    圧する締付操作片とから構成してなることを特徴とする
    管路封止構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の管路封止構造にして、 前記締付板及び弾性体に軸線方向に貫通する中央孔を形
    成してなることを特徴とする管路封止構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の管路封止構造にして、 前記弾性体の中央孔内に、ケーブル挿通孔を有した封止
    ピースを嵌挿してなることを特徴とする管路封止構造。
  4. 【請求項4】 締付板と、この締付板間に配置され、軸
    線方向の圧縮変形により径方向に膨出して管路の内壁面
    に密着して封止する弾性体と、締付板間の間隔を短縮し
    て弾性体を軸線方向に圧縮変形させる締付金具とを具備
    し、前記弾性体は、ポリビニルアルコールに非相容なゴ
    ムと、ポリビニルアルコールと、高吸水性樹脂とを配合
    してなり、水と接触する部位において配合物中のゴムと
    高吸水性樹脂の間に内部流動により筋形状とされたポリ
    ビニルアルコールが存在するように加圧成型してなる封
    止用組成物から構成され、前記締付金具は、前記締付板
    及び弾性体を貫通し、一端部が一方の締付板に連結され
    るシャフトと、このシャフトの他方の締付板から突出し
    た他端部に揺動可能に連結され、所定角度回転させたと
    きに他方の締付板を一方の締付板側に押圧する締付操作
    片とから構成してなることを特徴とする管路封止構造。
JP7137917A 1995-06-05 1995-06-05 管路封止構造 Pending JPH08331742A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003106638A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Toto Ltd 室内暖房換気装置
JP2009299746A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Hiroyasu Minayoshi 孔閉塞用埋込栓および該孔閉塞用埋込栓を用いた孔閉塞方法

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